5連チャンめの釣りは体を鍛えられるシーバスのランカー便へ行く

ここまで連チャンで釣りへ行っていると、もはやネタ以外の何物でもありません。しかし、私にとって長潮や若潮はいつも「何かが起こる若返りの潮」であって、ランカーシーズンに突入した今、出かけない訳にはいかないのです。

ソルトウォーターフィッシャーマンは若潮や長潮を嫌う方が多い気がするのですが気のせいかな? もちろん潮の満ち引きはとても重要だと思いますが、私にとっては自分が釣りをする時間に潮が動いていれば良いのです。潮が動かなければ風か波があれば釣れる気がします、というポジティブシンキングな輩。そして今まで私が手にした大物の多くが長潮や若潮に多いので、釣行前はハイになってしまうのですな。

前回、といっても3日前のシーバス船は横浜シークロの朝便。今回は私の弟分的なガイドボートである、シーホースのウッチー船長からの出船。シーホースは東京湾奥の東京湾マリーナから出港するシーバスガイド船ですが、最近はビックベイトルアーで大物を釣らせてくれる船として人気があるために、土日の予約はほぼ無理なりました。なので最近は平日の空いている隙間にねじ込んでランカー便をお願いしています。

現在の東京湾奥は先だってのシークロ同様に釣果にまだ少し波があります。しかし釣れ始めてからの予約なんてできないので、そこはある程度ヤマを張って出船するしかない、ギャンブル要素の強いボートフィッシング。今回はランカー狙いでイチかゼロかのスタイルを要望して出勤前の出船。吉と出るか凶と出るか、うっちー船長の手腕が試されるランカー便。

シーバス好きのお暇な方は今後の対策としてご覧くださいまし。

今回の教訓:実釣に出ると新しいフライを開発する新たなヒントが得られる

東京湾奥ザウルス橋
思いのほか風は穏やかで、潮の動きは少ない。しかし潮色は良し。今日は何かが起こるかな? 本日のザウルス橋(東京ゲートブリッジ)はなんか凛としている感じを受けます。
ワンオクのシーバス
シーバスランカー便はコノシロ絨毯の上にフライを通す釣り方。魚探で確認し何もないオープンウォーターでひたすらキャスティングを繰り返していると、突然下からシーバスが突き上げてくるのです。私はタガメンビースティチェンジャーを交互に投げながら、今日の様子を探っていると、同船の仲間がすぐにヒット!
シーバス
コノシロをたらふく食べているシーバスは強い引き。ロッドが何度ものされてシーバスが上がってきます。
シーバス
まずは50センチ台半ばをシンセティックミノーフライでキャッチ。これを皮切りにバンバン釣れるのかと思いきや、その後はな〜んも反応なし。コノシロ絨毯は30分で見切りをつけ、壁打ちに変更するうっちー船長。
シーバスのファイト。
ポイントへ入るとすぐに船首で投げるフローティングミノーに反応。すかさず私も交換。その壁打ち変更への判断が功を奏しすぐに私のおニューロッドを絞り込むシーバス。う〜む、ロッドが立たない。これって大物?
湾奥のナナマルアップ
上がってきたのはドーンと余裕のナナマルアップ。7番の非力さが楽しい〜。この後もう一本を追加し、余裕が出てきたので20センチ以上あるタガメン・フローティングミノーに変更すると、それにもド〜んと出ましたがフッキングに至りません、改良の余地ありですな。
うっちー船長
ここでうっちー船長のギャンブラー魂に火がつき賭けに出ます。「なんか釣れそうな予感がするので大物一発狙いへ行くので遠征します。」と。行ったらそれっきりの長距離移動。帰りの時間を考えるとまさに一か八かの一発勝負。
湾奥の黒鯛
ポイントへ着くと、お仲間は色々なフライを試してフローティングミノーでクロダイをゲット。私はというと、ひたすら大物狙いでビースティチェンジャーを投げ続けます。
ランカーシーバス
ボートとポイントにある程度の距離を置きながら進むシーホス。バースの奥へフライをねじ込み表層をゆっくりとリトリーブすると、大きなシーバスがもんどり打ってアタックするがミスバイト。しかしフライにフッキングしていないので、すぐに同じポイントへ大きなビースティーチェンジャーを放り込みました。してやったり、このサイズ。
ハチマルオーバー
ド〜んと余裕のハチマルオーバー!ビースティチェンジャーを使うようになって、ランカーサイズのキャッチが格段に上がってます。フックは6/0で全長は約23センチ。まさにこのフライは私にとっては完成形に近いパターン。そしてタガメンはこのフライから改良のヒントを頂き、頭の中では新たなタガメンが出来上がっています。もっともビースティーチェンジャーも表層で使っているのでサーフェイスゲーム。
タックルは洗いましょう
使用したタックルたちは11フィートのスイッチロッドとエピックの10番グラス、そして新しいウェーブ7番。使ったあとはこうして洗いましょう。また、念入りに洗う時は家に帰って一緒にお風呂に入りましょう。そして今回のうっちー船長の勘が冴えたおかげで楽しい釣行でございました。

眠れぬ夜・2

♪眠れない夜と雨の日には 忘れかけてた愛がよみがえる♪

先日の二日間はサーモンフィッシングでずぶ濡れになり、昨夜はと言うと、「この雨じゃ他の船は出てないだろうから、釣れるんじゃね〜の?」的な軽いポジティブな気持ちで出かけましたが、オフコースの歌詞が身に染みた夜であります。

このところの東京湾シーバスフライを楽しんでいるのはハーミットのお客さんが多いので、「今宵のシークロは出船を中止した。」とすぐに連絡が入った。私達はシーホースうっちー船長の出船なので、行ってしまえば雨如きで出ないなんて言わせない(笑)。同船者も同意のもと、お馬鹿な僕らはこれぐらいじゃめげません。

出船してすぐのポイント、超入れ喰い。サイズは伸びないが無限ループの状態。やり続けても良いけれど、他のポイントも見たいので移動です。2つ目のポイント、ボイルがバホバホ。風と潮の向きが逆で釣りづらい状態なので、適当に釣れたところで、移動。3つ目のポイント不発。そして4つ目以降「そろそろランカー狙いで行きますよ。」との船長の言葉に、いよいよワシの出番かとロッドを振らせてもらう事に。

雨は降り続いていたけれど、沖へ出てみると思いのほかの強風とうねり。連日のシーバスでラインを2本をダメにして、トラウト用のシンキングラインを持ってきたのが仇になり、強風に煽られ大型フライは空気抵抗で押し戻され、いつもの半分くらいしか飛びません。それに船が流され続け止められない状態。さっきまでの入れ食い状態は皆笑顔で過ごせるけれど、気温8℃・風速5〜7m、10mmの雨となると途端に体力が消耗し、一度休んでしまうと言葉さえ出てこなくなる。そんな時間をしばらく続けたけれど、流石の私もやり続ける気力が折れてしまいました。

そのまま寄港するのは寂しいので船長に別の入れ喰いポイントに連れて行ってもらい、船中70〜80本ほどの釣果(釣る気になれば余裕で100越えできる状態)。サイズは伸びず、30〜55cmと言った具合でした。東京湾奥の底力を感じます。

びしょびしょになったので着替えて帰ろうかと思ったけれど、その気力も失せてそのまま車に乗れば、冷えた体は人肌恋しく寂しい、眠れない夜です。でも私の頭の中で最初によぎったのは人肌ではなく、愛猫を抱きしめたいと思いました。

時計の針は午前3時前。真夜中に帰った私に対し寂しがり屋の愛猫はすぐにすり寄ってきました。でも抱き上げると濡れた体の私を拒否してすぐに自分の床へ、寂しい夜だなぁ・・。

眠れない夜はシーバスに出かけよう!
すると、その寒さと寂しさに、忘れかけていた愛に満ちた日が蘇るでしょう。

雨がザーザーなので、カメラはほぼピントがとれません。皆さんは雨に慣れているので、雨具の対策はバッチリ。むしろ私のシムスウェアの上着がかなりくたびれて来ているので、買い替え時期を実感。
シーバスはお手持ちの6番上のタックルで手軽に楽しめます。オカッパリでも釣れますが、貴重なわずかな時間で確実に釣りたい方は、シーバスガイドボートをお勧めします。
工事中の勝どき橋をバックに、入れ食いだからハイテンションの皆さん。この後、沖の寒さと強風に晒されます。
入れ食いの時は全員でロッドを出しトリプルヒット状態なので、写真なんか撮ってません。今回最後に見つけたポイントは、東京湾ではなかなか見られない物凄い数がいっぺんにボイルし、それが30分以上止まらずに続きました。ボイルと言うより散水している様な状態。
ニコパチを撮っている余裕すらなく、マシーンの様に釣りまくる三名。こんな日に初めてシーバスの人が来たら夢中になる事間違いなし!ただし、雨にめげない心が必要です。
追っているベイトは小さなサッパとイワシ。ベイトサイズは7〜9センチ程。サイズさえ合えばフローティングミノーでもゾンカーでもなんでも掛かります。東京はしばらく雨ですが、これからは夜便の季節。入れ食い用の小型フライと、ランカー狙いの13センチ以上のフライを持って出かけましょう。

ランカー

この言葉、釣りの中でしかほとんど聞かない言葉だと思いますが、スポーツフィッシングにおいて「特別にデッカイ」を意味する言葉、Lunker です。主にバスフィッシングで使いますが、私の中ではメーターオーバーに達するその他のスポーツフィッシング対象魚もランカーと呼びたいです。

さて、皆さんの身の回りにはどんな大物が潜んでいるでしょうか? 例えばコイ。狙ってみるとわかりますが、80cm位まではなんとか釣れるものの、それ以上のサイズってとっても難しいですよね。私の青春時代では雷魚も「目指せメーターオーバー!」を掲げる魚種の一つでした。

大人になってその狙えるものが多くなり、淡水魚ではコイ・ライギョ・イトウなど。陸から狙える海水魚ではシーバス・オオニベ・アカメなどを狙う様になりました。しかしですね、どれもまだメーターオーバーを達成してません。まぁ、この中の一つでも釣れれば宝くじ3億円が当たるほどの運を持ち合わせ、そして技量がそこまで達していると言うことですな。

さて、私にとって最近の「目指せメーターオーバー!」は主に海中心であり、一番身近なのはシーバスなのであります。現在はコノシロ・シーバス(コノシロを喰っているランカーシーバス)を狙うシーズンであり、シーホース のうっちー船長から「ヤバイデスゼ。」のお声掛けがあり、珍しく午後14時出船の出陣。その結果は・・・。

Tibor とWinston
お客様と一緒に釣りへ行くと、ハーミットはティボーリールを勧めるので、持ち込まれるリールはみんなティボーになります(笑)。そしてロッドはウィンストンとスコットだらけ。
大型フライ
ランカーシーバスを狙うのは大型のフライ写真のドラゴンテールは約18cmあり、フックサイズは6/0です。大きさがわかりにくいので、普段使っている9cmほどのフローティングミノー#2を横に並べてみました
満月に曲がるフライロッド
コノシロ・シーバスを狙う時は、特にボイルも無く海の真ん中で360°投げまくります。水深は7〜15mくらい。魚探にはコノシロの魚群が映っているので、その上をトレースするイメージ。大型のシーバスは群れでいる訳ではないので、ひたすら投げまくっていると30分〜1時間に一回くらい、「ドスン」と当たる訳です。そうすれば、この様にロッドは満月に。
ナナマルオーバー
同行のTサンはおよそ1時間後にドスンというあたりと共にこのサイズ。なかなかのサイズです。フライはエンリコのピーナッツバター#3/0の13cm。
ロクマルシーバス
私はと言うと、いくつかのアタリをとりこぼし、キャッチしたのはロクマル止まり。その後も似たサイズを掛けるも今回は何故か手元でバラしてしまいます。
夜の東京湾
デイゲームランカー便は、結果ハチマルにも届かず、夢のサイズキャッチまでは、また長い夢へとなるのです。叶いそうで叶わないこの目標がある限り、私のシーバスへのモチベーションは下がる事はないでしょう。そしてその続きは癒しのナイターへと続きます。
クラウザーミノーとシーバス
癒しのナイターはサイズこそ伸びないものの安定した釣果なので、もしランカー便で大物が出なくとも魚は沢山キャッチできる安心の季節です、皆さんも楽しんでください。夢のサイズをキャッチできるのは、あなたかもしれません。
東京湾ナイトクルーズ
結果、ランカーシーバス便はサイズこそ伸びなかったものの程よく釣れて、イブニング〜ナイターは癒しのウォーターフロントでした。今の季節、海辺に住んでいる人はシーバスへ行かないなんてもったいないヨ。