富士山を見ながら釣りをしたかったので山梨へ行った件(忍野フィッシングエリア)

春の解禁から7月あたりまでほぼ渓流中心で釣りまくっている私は、秋になると湖に管釣りとC&R、さらにシーバスに出かける釣り三昧の日々。一般的なフライフィッシャーマンは釣りは少しお休みにしてタイイングを愉しんでいる時期だと思うが、私はフライの持ち玉が少なさに四苦八苦している状態。釣りへ行くべきか、はたまたフライを巻くべきか、私には悩ましい問題であります。

そろそろ秋の湖シーズンに入ったので、管理人さんは本栖湖に行ったのでしょう?と思ったあなた、正解と言いたいところですが、今回はちと違います。先だって本栖湖ヒメマスシーズン前の試し釣りで不漁のため解禁断念というニュースが飛び込んできました。その原因はレイクトラウトの繁殖による食害という仮説で外来種のレイクトラウトを駆除するということで進んでいる訳ですが、ヒマメスは合法的に漁協が放したもの。そしてレイクトラウトは誰かが違法で放したもの。いずれも人によって放たれた元々そこに居ない魚たちなのですが、立場の違いでお魚の運命が変わるのがチト悲しいと感じてしまうのです。

そんな折なので現在はレイクトラウトを狙うルアーの方が多く、更に温暖化の影響か水温高めで推移しており、レインボートラウトの良い情報がないので、とりあえず行って考えようと遅い時間に出たら渋滞にハマりました。中途半端な時間になってしまった事で色々と考えた末、以前行った忍野フィッシングエリアから見える富士山の景色をふと思い出し、河口湖インター手前にある新しい富士吉田西桂スマートICを下車。県道717号線で山越えして新名庄川(しんなしょうがわ)の源泉(富士山の伏流水/湧水)である忍野フィッシングエリアへと足を向けるのでありました。

そんな様子は以下の通り。お暇な方はご覧くださいまし。
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忍野フィッシングエリア(HPはこちら

住所:山梨県南都留郡忍野村忍草1660-80
営業時間:7:00〜17:00(11〜3月は16時まで)
遊漁料:1日券のみ¥4,000
主なルール:キャッチ&リリース・バーブレスフック・シングルフック使用

忍野フィッシングエリア看板
ここへ再訪するのは何年ぶりなんでしょう。最後に来たのは取材だったような・・。なのでおぼろげな古い記憶ではこんなに池の数があったっけ?という感じ。メインエリアは3のエリアで、以前はココを中心に釣っていた筈。現在は管理棟(4の位置)を挟んでどちらにも3個ずつ、合計6個の連続した湧水池があります。湧水地なので、水温は年間を通して安定しており、いつ行っても何かしらの虫がハッチしているので、通年ドライフライで楽しむことができます。
忍野フィッシングエリアのメイン
富士山の伏流水が各所から湧き出ているので水量は豊富で水温安定。鶴ヶ池湧水の前は3の池で一番大きい場所。キャスティングがしやすく、多くの方がこの場所で楽しんでいます。
営業時間
この釣り場はキャッチ&リリースで、持ち帰りの記載はエサ釣りの方に対しての注意事項。なのでフライ&ルアーは全エリアで釣りができますが、餌釣りの方は管理棟から左半分(4〜6)だけの様。冬季は16時までとなっていますが、その頃になると気温がグッと下がりライズがグッと減るので退散するのにちょうど良い時間です。
レインボートラウト
お魚は岸際の水藻に付いている虫をついばんだり、ハッチするカディスやメイフライを食べてます。現在はテレストリアルの時期が過ぎてやや小さめのカディスやメイフライが中心。魚の平均サイズは大きく、小さくても30センチくらいで大きいものは50センチオーバー。しかしクリアウォーターなので入れ喰いになる事はありません。やや管釣り慣れした人が行く一匹を釣るプロセスを楽しむ管釣りといえます。
レインボートラウトを狙う
1の池はこんな感じ。広くて障害物が多く、初心者は難儀るす事でしょう。しかしクルージングライズを見つけてトラウトハンティングしたい方には、絶好のポイント。なぜならば難しさゆえに釣り人は少ないですから。
忍野フィッシングエリア
2番目の池は小さく浅い。北側はバックが取れないので、南面でキャストするのが良いでしょう(足元の草に引っかからない様に工夫しましょう)。遊水池なのでデカイのを掛けた後にウィードに揉まれることもしばしば。
忍野フィッシングエリア3番
ちゃんと一眼レフを持っていかないと、富士山がドーンと映る写真が撮れないんですよね。それも写真を納めたのが後半なので逆光になっちゃった。望遠で午前中に写真を撮れば3番の池の北側から立派な富士山の写真が撮れる筈です。
忍野フィッシングエリア
4番目の池と5番目は端を挟んで左右なので、1個の池と言って良いです。深さがあり魚もそこそこいますがドライフライ向きではありません。またバックキャストがほとんどできないので、ロールキャストでの釣りが強いられます。5〜6番目の池は写すのを忘れちゃいました。
サイトフィッシング
使用したフライは主に14〜18番。風がなかったので6Xまでティペットを落とし、ティペットだけを沈めてようやく釣果が伸びる感じ。フライパターンはテレストリアルのオドリバエ、フェザントテールパラシュート、CDCクリップルなど。
忍野フィッシングエリア
昔に比べるとクリアさは少し落ちた感じがしますが、魚は丸見えなのでサイトフィッシングが楽しめます。最もそのクリアさから難易度はかなり高いですが、喰い気がある魚を探して正面からフライをプレゼンテーションすれば、喰いついてきます。私はそんな感じで遊んでましたが、池の真ん中へフライを浮かべっぱなしでも出てきます。
レインボートラウト
15時を回る頃には気温がグッと下がり食いが渋くなったので15時半に納竿となりました。魚のコンディションは胸鰭の欠損の個体が多いので微妙ですが、魚のサイズは大きくサイトフィッシングの釣り主体と考えると、ドライフライで大物狙いをしたい方には良いロケーションだと思います。日増しに寒くなるこの時期ですが、暖かい日を見つけて皆さんも出掛けてみてください。

 

避暑地を求めて

私の腕が照り焼き色になってくるこの時期。7月早々にここまで暑くなると、釣り人が思い浮かべるのは源流のイワナ釣り。岩壁をヘツリ、あるいは砂防堰堤を高巻くなどその壁に取りついた時に浴びる飛沫の気持ち良さを想像するのです。

なので昨日はイワナ釣り。じゃなく、源流なのだけれど、ここは毎年訪れる源流で竿抜けのアマゴポイント、だった筈・・・。たくさんの飛沫を浴びながら遡行すれど、流石にピーカンの暑さでお魚もご機嫌斜め。姿を見せてもフライに喰いつこうとしない有様。そして開始から数時間で持っている1リットルの水分は飲み干す暑さ。

そしてようやく見つけた尺上さまにはフライをお気に召して貰えず、根性で投げ続けること数百投。フライを変えリーダーを変え、ティペットの長さを変え、何をやってもチラ見以上の動作はなく、完膚無きまでやっつけられました。どうやらアイスをくれと言っているようです。

仕方がないのでイブニングは癒されようと別の渓へ逃げてイワナで癒されようとしたが、またしても源流域なのにアマゴしかおらず、こちらでもコテンパンです。

この10年でアマゴの生息域は少しずつ標高の高い場所に勢力を伸ばしてきたのは、やっぱり地球温暖化の影響でしょうか。私がこの渓に初めて訪れたのが今から35年ほど前で、その頃に比べると格段に暑く、残雪など見ることはなくなりました。その頃よりも魚は釣れるようになったけれど、昔の景色が懐かしく感じるこの頃です。

巨岩V字谷、あるいは砂防堰堤を高巻きしなきゃならん源流域。まだ水が冷たいだろうと思ってウェーダーで来ちゃったけれど、ゲーターで来れば良かった。ウェーダーの中は蒸し風呂状態。
迫力が伝わらないけれど、巨岩は全て車一台分くらい。小さな隙間にポカンと大物が浮かんでいたりする。でも見つけた瞬間に相手は気づいて深みへと逃げ込む。今年は特にシビアだなぁ。
流石に名水だけあって水のクリアさは半端ない。後は大物を釣るだけだけれど、今回の大物勝負は完敗デス。
イブニングは滝でライズするヤツを狙い撃ちするも、フライには無反応。20ヤード以上投げなきゃならないシチュエーション。この時点で19時過ぎ。昔はここにイワナがいたのだけれど、いまはそのほとんどがアマゴ。魚に翻弄された1日でございました。

台風の爪痕(奈良子釣りセンター)

季節は管釣りシーズンへと突入したので、私のユルユルな釣りがスタートです。管釣りは一人で行くよりも仲間でワイワイするのが楽しさの一つでもあるので、今回は海外遠征組の旧友達とBBQと昔話をしに、『奈良子釣りセンター』へ行ってきました。 このカンツリーは僕らの隠れ家的癒しの場所としてお世話になっている場所ですが、今年の8月に山梨県大月市を襲った集中豪雨で大変な被害を受けました。川の管釣りは一度大水が出ると魚は流され施設を破壊していくのです。被害にあうたびに復旧を余儀無くされるのですが、その努力には頭が下がります。そして今回の損害は今後の運営にも支障が出るほどの被害を受けてしまったのでその支援として、『奈良子釣りセンター支援プロジェクト』(10/20スタート)が立ち上がりました。この支援プロジェクトはただ寄付するだけではなく、寄付した方には色々な支援グッズが手に入りますので、皆様のご支援をおまちしております。

さて、その奈良子はどんな管釣りなのか? 知らない人もいるかと思うので一筆。東京からおよそ100キロという場所で、大月インターからおよそ20分ほどの釣り場。都内から近いけれど自然が溢れる管釣りで、川とポンドの釣りを両方楽しむことができます。土日はお客さんで溢れていますが、平日に出かけられる人は静かにひっそりとした釣りを楽しめます。BBQの施設もあるので、持ち込みでも手ぶら(事前予約)でもバーベキューを満喫でるのがここの特徴です。 そんな奈良子で昨日はのんびりユルユル釣行とBBQを楽しんできた次第。カンツリーのシーズンは始まったばかり。皆さんも是非お時間を見つけて出かけくださいまし。

現在は上流部を除き復旧しています。ただ、川原への道がとても狭くなってしまったので、BBQサイト周辺での駐車ができません。荷下ろしがある場合はその旨伝えて、荷下ろしした後に駐車場へ車を移動する必要があります。
BBQ小屋は復旧し、今まで通り使用できます。今回の釣りはユルユルなので、釣りの前にコーヒを入れて、ついでに炭起こし。

 

お肉の塊をドンと真ん中に。でもみんなそれなりに歳をとったので、お肉は小さめのブロック。そして野菜をたんと取らにゃいかんのです。
メインは和牛のモモと牛タン、そしてなぜかシシャモ。炭水化物が一切ないBBQ。若者がいないとこうなります(笑)酒の代わりに飲みなれたノンアルコールビールで乾杯。
上流部はまだこんな按配。深みが全くなくなってしまいました。でもできる限り早い時期に復旧したいとの事。しばらくは、このストレートの流れで何か新しいレクリエーションができないものか模索中だとか。当時の被害状況はこちらをご覧ください
そんな中でもお魚はすこぶる元気。フライフィッシングの人が少ないので、どれだけ釣れるんだ?という位入れ食い状態。止めれば良いのに意地になって釣りまくりました。なので本日は釣りすぎで右腕が少しイタイ・・。ポンドの釣りはフローティングラインオンリーで問題なし。現在はドライでバクバクです。
魚をヤマメとアマゴに絞って釣りをする場合、ミッジが必須アイテム。フライを22-24番のミッジピューパにして8Xにすると、ヤマメとアマゴのヒット率は80%ぐらいになります。奈良子は他の管釣りに比べると格段にヤマメとイワナが多いです。