SCOTTの看板娘であるGシリーズがGTに変わったのでインプレッションしてみた

この秋スコットGシリーズはGTに生まれ変わりました。私にとってG2からGSになったのはついこの間の様な感覚なのですが、なんだかんだでGSモデルは8年間に渡って皆さんに愛されたのですね、お疲れ様でした。

今回新しく投入されたGTは全9ラインナップ。GSモデルとの違いは8フィート8インチモデルと9フィートモデルが統合されて8フィート10インチになったこと。近年は9フィートモデルが多いフライロッドですが、私はこの9フィートより2インチ短いことを大きく評価します。また8フィート4インチモデルは持ち運びの利便性を考え5ピースモデルへ変身しましたが、それを可能にしたのが大きく変わったジョイント部(見た目にはわかりません)。ジョイントはより軽くフレキシブルになった事で、ロッドのベンドカーブは以前にもまして綺麗な弧を描きます。初代Gシリーズはジョイントに硬さを感じたベンドカーブがあり不自然さを感じましたが、そんな時代はどこへやら。釣具屋人生45年を超えるとそんな時代の移り変わりをずっとみ続けているのです。

さて、いつものようにメーカー様から全モデルのサンプルをお借りしましたので、どんなロッドだったのかハーミットなりにインプレッションしていきます。今回使用してラインは以下の通り。ちなみに今回のロケーションは本栖湖。早く釣りをしたいと思いながら全モデルを振りながら書き留めるのに2時間半 掛かりましたとさ。

3番:Airflo Superflo Tactical WF3F
4番:Airflo Superflo Universal WF4F
5番:Airflo Ridge2 Universal WF5F
6番:Airflo Ridge2 Universal WF6F

GTシリーズのグリップ
GTシリーズのグリップ形状は3種類。8フィート以下のモデルは一番右のもの。GT985/4だけ、一番左のグリップ。それ以外のモデルは全て真ん中のハーフウェルグリップのアップロック スクリューシート。

GT743/4GT743/4:7feet 4inch ・3weight ・4piece
GTシリーズの3番モデルはこの7フィート4インチと8フィート4インチと8フィート10インチの3モデル。長さが7フィートよりチョイ長い4インチのバランスは、メーカー表記ではフレックスアクションとなっていますが、ショートレンジでの釣りではやや硬さを感じるモデル。GS773/4と比較するとロッドの真ん中ら辺の硬さを持っていたコシが少し減り、スムーズな曲りでラインをデリバリーするイメージ。グラス素材のFSモデルよりも速いテンポで軽快に釣り上がりたい源流志向の方には、この軽さとラインスピードは魅力でしょう。

ティップのブレが無くショートレンジでキビキビとした撃ち込みができ、ミドルレンジぐらいまでが投げ易い感覚。他メーカーだと比較対象はウィンストンのピュア2になるかと思いますが、スコットGT743/4の方がラインスピードが上がるやや硬めのアクションです。今回本栖湖でこのロッドたちを振り回してきたのですが、一応このロッドでもフルキャストを試みましたが、チョット無理でした。でも、短かさの割にはラインはすっ飛んで行きましたヨ。まぁ、このロッドでそんなことする必要はありません。


GT843/5GT843/5:8feet 4inch ・3weight ・5piece
継ぎ数が増えるとロッドはとかくカクカクした曲りにながりがちなのですが、それはジョイントが増えるとその部分が硬くなってしまうから。特にスピコッドジョイントはその特性上そこがどうしても硬くなりがちなんですが、今回はフェルールを一新したとのことで、その成果がこの5ピースパックロッドに現れています。

5ピースなのにそのベンドカーブはとても綺麗で、昔の2ピースモデルを見ているかの様。ジョイントが多いのにロッドの重量感を感じさせず、ティップの曲がりに精細さを持ちながらバットのコシが以前のモデルより感じられます。ロッドにかける負荷によってロッドが徐々に曲がり込んでいく訳ですが、以前のGSであれば、ロッド中央辺りまで曲がり込むとその辺だけ硬さが残り、バット側で少し曲がり込む感じでした。しかし今回のモデルは真ん中ら辺の硬さは抜けてバット側の腰がグッと上がった感じを受けます。

8フィート4インチですがフルキャストは頑張れば可能でしたので、かなりバット側の腰が強くなったのでしょう。ロッドの仕舞寸法を1センチでも短くしたいが、ロッドのアクションを犠牲にしたくない方には、かなり魅力なロッドと言って過言では無いマルチプレイヤー的存在です。

一方、5ピースというモデルはセダン車を乗っている方には少し困惑で、小移動の際に二つに分解して車に放り込もうとするならば、どっちかが長くなってしまうので均等な長さが保てません。ティップ側を長くして保管すると、ロッドの破損する恐れを多少気にする必要があります。


GT8103/4
GT8103/4:8feet 10inch ・3weight ・4piece
GSシリーズの頃は8フィート8インチという長さだったのですが、今回は2インチ長くそのアクションは一味違い、以前の9フィートモデルに近いアクションだと感じます。ショートレンジからミドルレンジで軽快なループが作り出せ、コントロール性能は抜群。ややティップに寄ったアクションで、アキュラシー(正確性)やラインコントロールを得意とするモデル。

8フィート10インチもあるから遠投は軽々できるのかと思いきや、負荷をかけすぎるとティップのお辞儀が大きくなり、遠投時にティップが少し暴れてしまう傾向がありました。バットの強さを感じるこのモデルは、メーカーさんが表記する通りの細いティペットを使いミドルレンジでのライン捌きを重点におくポイントがメインのロッドだと思います。私が想像する河川だと、山梨県の桂川(忍野を含む)・長良川のシラメ・栃木県の鬼怒川のライズハントでしょうか。


GT844/5
GT844/5:8feet 4inch ・4weight ・5piece
とにかく今回のモデルは5ピースモデルのスムーズなベンドカーブに圧巻。この4番5ピースもジョイント部の硬さが無く、とても綺麗なベンドカーブを描きます。仕舞い寸法が約55センチと言うのが魅力的に感じました。

アクションは思っていたよりもやや硬めで、スコットらしいアクションというよりはなんかウィンストンに近づいている感じを受けたモデル。ウィンストンのエア2とピュア2の丁度中間ぐらいの曲り方で、ピュア2よりも遠投性能があるイメージ。遠投時のコシ砕けもなく、簡単にフルラインを出すことができました。ショートレンジではティップの繊細さを感じながらもコントロールに優れており、ティップのブレを感じさせない優等生。

私の硬さの基準は一般的な人とは変わらないと思いますが、ロッドは思っていた以上に4番にしては硬い部類と感じました。とは言え、セントリックC854よりはしなやかです。


GT8104/4
GT8104/4:8feet 10inch ・4weight ・4piece
GSシリーズの頃は8フィート8インチモデルと9フィートモデルがあった4番ですが、GTシリーズはそれを8フィート10インチモデルに統合。9フィートが欲しければセントリックを買ってね、という感じでしょうか。しかし、この2インチの短さから絶妙なバランスが生まれ、持ち重り感が無く長いモデルにしては手首への負担を感じさせません。ロッドは88モデルの時の様な負荷を沢山かけた時のコシ砕け感が無く、このロッドならば尺物を余裕でいなせるだろうと感じました。長さがある分だけラインコントロールは容易であり、ショートレンジからミドルレンジを得意とするモデルでしょう。

少し重さが増す4番ラインは比較的楽に遠投ができますが、私はセントリックのC904/4を使っているので、遠投が中心のシチュエーションではきっとセントリックを使います。このロッドは海外遠征(モンタナやアイダホのヘンリーズフォークなど)、あるいは北海道で繊細な釣りを求めた場合、関東で尺ヤマメを追い求める人を想像しちゃいます。


GT984/4GT984/4:9feet 8inch ・4weight ・4piece
むむむ、曲者、そう感じてしまったのがこのシリーズで唯一このモデル。「さて、何に使うこのロッド?」と考えて出た答えはイブニングのヒゲナガドライフライフィッシングに特化したロッド。あるいはシングルハンドウェットを堪能したい人向けのモデルだと思います。まず5番モデルと違ってファイティングバットがないので、ロッドはややトップヘビーで持ちオモリ感があります。その為リールはやや重めのものを選択しロッドバランスを取る必要があります(スピードスターでは軽すぎでました、リール自重が120gは欲しいかなぁ)。シングルスペイを好まれる人にもミドルセクションがコシを支える感じで投げやすいかと思います。

長さが10フィート寄りなので、ティップが暴れるので遠投には決して向いているとは言えません。また、ユーロニンフを好む方だとミドルセクションが柔らか過ぎてコントロール性能にやや疑問を感じてしまうかもしれません。


GT8105/4
GT8105/4:8feet 10inch ・5weight ・4piece
川で大物志向の貴方、コレです! セントリックだとショートレンジ時に出ているラインの重さが足りず投げにくさを感じると思うのですが、このモデルはティップはしなやかなので、短い距離でも投げやすいです。ロッドへの負荷を上げた場合でもフレキシブルにロッドの真ん中辺りまで曲がり込んでくれますから、ロッドに掛かる負荷を柔軟に対応している感じを受けます。かといってコシ砕けは無く突然の大物に対して対応するバットの安心感を備えた感じが、今までのスコットにはなかったテイスト。繊細さを持った川でのロクマルサイズを6番でははく5番で取ってみたいと感じたら、きっとこんな竿です。海外遠征のメインロッドになることは勿論のこと、北海道遠征時にマルチに使えるロッドにもなりえるでしょう。

個人的にはこんなに簡単にラインがすっ飛んでいく5番ロッドは好みですが、張りが強くロッドからの感度を感じるようなピンピンしたモデルが好みの方は、このロッドではなくセントリックになると思います。また遠投がメインであれば別のシリーズを探すべきです。


GT985/4
GT985/4:9feet 8inch ・5weight ・4piece
ロングロッドはファイティングバットが付くことによってグリップする位置がやや前になります。そうすることで竿先に感じる重さが軽減される訳なんですが、さらにリールをやや重くすることでロッドバランスは手首の位置に持ってくることができます。このモデルはリールに気を遣わなくてもそのファイティングバットのありがたみを感じます。ロッドは持ち重り感がなくフルキャストが可能で、湖のドライやシングルスぺイの釣りスタイルが思い浮かびます。私だったらバックが無い場所でのドライフライをこのロッドでやってみたいなぁ。

ロッドは長くなると簡単に飛ぶのではと考える人も多いですが、キャスティング時に手首の僅かな動きでロッドティップ位置が大きく変わるので、キャスティングレベルがまだ未熟な方が遠投用としてこのロッドを買ってはいけません。ある程度技量を有している方のオタクなロッドと考えるべきでしょう。


GT8106/4
GT8106/4:9feet 8inch ・6weight ・4piece
スコットの9フィートよりもチョイ短いロッドというのは昔からあります。私はかつてスコット へリプライHP888/4というロッドにハマっていた時代がありますが、このチョイ短いというのがロッドバランスにはとてもありがたいのです。この6番モデルはわずか2インチ(約5センチ)短いだけなのですが、ロッドバランスが劇的に良くなります。更にこの5センチの差でキャスティング時のストップ位置のバラツキを誤差範囲に収めてくれるので、適当なキャストでも悪くないキャストにまとめ上げてくれる性能があります。ロッドをどんどん短くすればコントロール性能が上がりますが逆に遠投力が下がりますので、この8フィート10インチは絶妙なバランスだと個人的に感じました。私は早々にこのロッドを購入し投げ心地はすでに惚れましたので、あとは魚を釣るだけです。使ってみたいシチュエーションはワカサギドライやセミのドライ。シンキングラインの釣りはあまり考えていませんが、状況によってはシンクレートの低いシンキングラインの釣りにも使ってみようかと思います。

ロッドを大きく曲り込ませて遠投をするこのロッドなので、パリっとした6番がお好みの方は同じスコットであればセントリックかセッションをお勧めします。

ポルシェ熱(晴海のモーターショーの思い出)

久しぶりに車が欲しい病の症状が出始めている。その症状としてカーセンサーでの検索に始まりネットで新車の見積もりゴッコ、そして乗っている人のお話を聞くなどなど、かと言って私には今先立つ金がない・・。

僕らの世代はスーパーカーブーム真っ只中で育ったものでして、昭和50年頃から晴海のモーターショーには毎年欠かさず行っていたものです(平成からは幕張メッセ、後にビックサイト)。近いからその気になればチャリンコでも行けたのは都会っ子の特権。そして私の実家は貧富の差が激しい地域で、うちの自家用車がサニトラなのに対し実家付近の坂を少し登るとお屋敷が並び、門の中にはカウンタックにジャガー。もしくはフェラーリにベンツなどの2台持ちが当たり前の様に整然と駐車されていた。なんともまぁ、すごい貧富の差。しかしながら、スーパーカーの現物が近くにあるものだから、当時はそんなに珍しい車だとは思ってなかったのです。

私のあこがれの車は女性的なフォルムを持つポルシェ911シリーズ。ポルシェは真っ赤というイメージをお持ちの方はきっと昭和歌謡の影響を受けた世代でしょう。私はアマガエルの様な緑が好きですが、蛙に見えませんか?当時の930は。

いつかはポルシェの夢は叶えたかったけれど、私の年収じゃどう考えても無理と悟ったのが49歳の誕生日。でもポルシェには乗りたいのでその日にポルシェ911カレラ(997)のレンターカーを借りてドライブへ出かけたのが良い思い出です。

なんでこんな話になっちゃったかと言うと、緊急事態宣言のおかげで近所のカンツリしか行く所がなく、その道すがらに出会した930を見て目が釘づけになったのサ。運転中だったので写真は撮れませんでしたが、あ〜カッコイイ911シリーズ。さて、どうやって1,500万円を捻出しようか・・。宝くじか? そんな事考えている様じゃきっと生涯オーナーにはなれないんでしょうなぁ・・。

ポルシェ997
その昔に借りたレンタカーの写真を引っ張り出してみた。一日(10hで距離制限があったと思います)の料金は確か¥35,000弱。そのお店で一番人気があるのはGT-Rで、本当に買いたい人が試乗がてらに借りる人が多いのだとか。後日GT-Rも借りてみようかと思ったけれど、数ヶ月待ちだったので止めました。
ポルシェのメーター周り
この時に初めてPDKを体験したけれど、自分でシフトするよりもスポーツモードでおまかせの方が加速がめちゃくちゃ良いんですね。良くポルシェオーナーに「ポルシェはウイングが出るまでフロントが浮く感覚なんだ。」と言われ続けてましたが、乗って初めてわかりましたヨ。
ポルシェの後部
この丸みを帯びた女性っぽいフォルムがとても好き。今の992よりもこの997か991の方がデザイン的には好きかも。ちなみに右ハンドルのマニュアルを中古車で探すと平均価格は1,400万円ほど。金儲けが下手な私じゃどう考えても無理ですなぁ・・。夢だけ見て地道にお仕事ガンバリマス・・・。
Scott Centric 9feet 4weight 4 piece
この10万円オーバーのロッドを手に入れるのも一苦労な私ですが、「あんたはオーナーなんだから、良い竿使ってなきゃ駄目だよ。」とお客様に後押しされてますので、新製品は飛びつく様にしてます。このロッドの良い点はキャスティングレンジを選ばずに快適なキャストをこなすこと。悪くいえば、適当に振っても乱れが少なすぎて、自分のキャスティング技術が良くなったと勘違いするロッド。
セントリックC904/4のしなり
ラディアンの後継機種なので、とても硬いイメージがありますが、意外に細いティペットでも高切れは少ないんです。ドライフライは7Xティペットに#18のフライを使って遊びましたが、切れる事なく大きいサイズがグイグイ寄ってきます。このロッドを早く北海道と関東圏の湖ドライフライフィッシングに連れ出したいなぁ。

Scott Centric 905 インプレッション(スコットのハイエンドモデルロッド)

昨日の釣行で初めてセントリックの9フィート5番を振ってきましたので、その印象を書いてみます。このセントリックは新製品見たさにお客様がUSAから早々に取り寄せたもので私のものではありません。本当は午前中は自分のラディアンを使い、午後はセントリックを使ってその使い心地を楽しむ予定でしたが、色々とありまして帰り間際に試投したという感じです。あ、写真も撮り忘れました。

ラディアンは発売から7〜8年経ったのでしょうか。そろそろフルモデルチェンジかと思った昨年はセクターが発売され、今年になってこのセントリックが2021年モデル後継機種として発売となりました(11月発売)。

ロッドのディテールはティッピングのカラーやシートフィラーの変更などなので、形状の大きな違いは見られません。しかし持たされた時の第一印象は予想通りに軽く、ファーストキャストの印象は「あれ、このアクション昔に似た様なのがあったな。」と思わせるアクション。そう、今から15年ほど前にあったスコットのSTSを思わせるアクションです。もちろん私的見解ですから皆さんにはどう感じるかは分かりません。

九州ラーメンで例えるならば、「すみません、バリカタで!」と注文するとこのロッドが出てきます。私のラディアンが使い込み過ぎて柔らかくなっているせいもあるのかもしれませんが、ラディアンが標準のファストアクションとするならば、それよりももう少し硬く感じます。決してハリガネやこな落としではないので、棒のような硬さではありません。


Fine:キャスティング時の持ち重り感はなく、なんて軽いこと!感覚的には8フィートのロッドを振っている時の手首負担と変わりません。そしてロッドを曲げた後の復元スピードが速いのでループがとてもしまって飛ぶのが特徴です。ちなみにロッドの振り抜きの良さも手伝って、一定のスキルを超えている人であれば一振りでフルラインキャストできます。

0〜5mキャスト:こんな硬く感じるロッドは近距離はさぞかし振りづらいだろうと思ったけれど、ラインを通さない素振りの時よりもティップの曲がる感じはわかりやすく、私的には苦痛ではなかったです。とは言ってもロッドにライン負担があまりない状態で振るわけですから、一般的にいえば振りにくい距離と言えます。

5〜10mキャスト:ラインはエアフロのスーパーフロ・エリートを使いましたが、ミドルレンジはスムーズさが際立つ投げやすさ。ロッドの復原力が速いのでラインスピードもあり大きなフライを難なくターンさせる性能があります。とにかく軽い、長さを偽っているのではと思うほど。

10〜25mキャスト:あっけなくフルライン。ロッドベンドカーブはラディアンと比べるとバット部分のコシがより一層強くなった雰囲気。そして5番でこれほど苦労せずにフルキャストが出来ると言うのはロッドの進化するスピードに感嘆します。6番の仕事を5番でこなす、これがセントリックの様な気がします。

Weak:ウィークポイントとは言い難いですが、ラディアンの振り心地そのままにと言う感じはあまりなく、私的な見解ではSTSシリーズにかなり近いので、とてもシャープな振り心地です。当時のロッドの重さとでは雲泥の差があるので、全く一緒とは言えませんが、振った時の曲がり具合や復原力がそう感じました。なので、30センチ以下の魚はこのロッドにとってはあまり曲がらないので雑魚同然。大物志向、あるいは北海道専用ロッド的なイメージです。


そして私はどう思うか?と言うと、ラディアンとはまた別次元にある軽さと強さを兼ね備えたロッドなので、当初は5番を買おうかと思っていましたが、今は9フィート4番に心が動いてます。私の使い道は湖のドライフライフィッシングと北海道のドライフライフィッシング兼用ロッドなので、セントリックが手に入った暁には、私のラディアンはバックアップロッドとしてしばらくは活躍してくれる事でしょう。まだ他のモデルは見ていませんが、6〜7番は湖のシンキングライン用に向いているかも?です。ちなみにかつて使っていたSTSはソルトウォーター とフレッシュウォーター兼用ロッドとして活躍してました。

グリップとリールシートは全くもって一緒。その違いはシートリングのカラーとシートフィラーの素材の違い。セントリックのサンプルロッドの自重は測ったところ、C905/4は90.98gでした。
まだシリーズ全部を見ていませんが、この雰囲気だと9フィート6インチ以上のモデルの操作性は相当向上している事でしょう。9フィート6インチの6番も気になるなぁ・・。さらに他のモデルのデモロッドを後日振りましたので、こちらもご覧ください。

FAGUS Forest Bum(フォレスト バム) のインプレッション

さて、こちらはフォレストバムのインプレッションです。ファインループとの大きな違いは見た目のカラーリングとシリーズのアクションの違い。ファインループが繊細なアクションのシリーズだとすると、こちらはそれよりもバットの腰があり初めてグラスロッドを振る方でもキャスティングの難しさは無いと思います。但し、それでもグラスの中ではかなり柔らかい方なので、グラファイト並みの硬さを求める場合は、エピックやオービスのスパーファイングラスという選択肢になるのかな?

私のフライ歴史の前半はグラスロッドで育ったので(と言うかグラスしかなかったので)グラスへのキャスティング慣れがあるので、書いてある文章にはかなり使いやすい風に書いてあるかと思います。ですが、グラファイトロッドしか振った事がない人にはファインループシリーズを含め想像以上に柔らかいと思いますので、そんな方は話半分で聞いておいてください。今回は一辺に6本振ることができ私にとってはフォレストバムの投げやすさはかなり刺激的でしたので、来年までにはまた私のロッドストックは増えてしまう事でしょう。


f-7003FB/7feet ・3weight・4pcs:見た目のグリーンが自然に溶け込むカラーで使っているとなんとなく和やかな気分になってくるシリーズ。これくらいの長さだとひと握りのグリップもしっくりきます。そして7フィートモデルはこの三種類の中では私的意見では1番の優等生。扱いやすいグラスロッドらしいグラスロッドでした。

Fine:ロッドのコントロールが良く、そして持ち重り感が無い振り抜けが良いロッド。軽快なステップで自分の思うポイントへ次々と打ち込んで行きたい気分。テンポの良い釣りが楽しめるはずです。ファインループに比べてバットより少し上の部分に硬さを感じるので、腰砕け感は少ないです。キャスティングレンジは0.5〜7mくらいが振りやすいでしょう。

Weak:そもそもグラスロッドはグラファイトとキャスティングアーク(振り幅)が異なるので、グラファイトロッドしか振った事がない人は自身のキャスティングスキルを上げる必要があります。なので、買ったは良いがその柔らかさに翻弄されて「振りにくい」の一言でキャスティングを諦めてしまう人は、買わない方が良いです。でも、ファーガスの中ではこのロッドが一番マルチに使える優等生でオススメ。


f-7063FB/7feet 6inch・3weight・4pcs:ファインループシリーズの7フィート4インチと比べてティップがしっかりしているのと、ややティップヘビーになるので、ロッドを軽く振り抜くだけでラインを気持ちよくデリバリーしてくれるロッドです。長さで言うとこの長さが最も使いやすいと思いますが、7フィートモデルよりはやや軽快感が損なわれます。

Fine:長くなった分だけラインの処理がやりやすくなるので、リーチキャストやメンディングがしやすい。そして長過ぎないので、ロールキャストも気持ちよく決まります。手首だけでキャスティングしている方でも、ループはかなりしまって投げられます。0.5〜7mくらいが快適。

Weak:ややティップ側にバランスが寄ってくるので劇的な軽さみたいなものは感じませんが、この長さにしてはとてもバランスが良いと思います。ただ長さの分だけ7フィートモデルほどのアキュラシー性能は出てこない感じを受けました。


f-8003FB/8feet・3weight・4pcs:ファーガスのグラスロッドの中で最長の長さ。長いからダヨ〜ンとしてキャスティングにバイブレーションが入るのかと思いきや、思いの外振り抜けがよく、振り抜いた時にロッドの重さを感じ易いため、キャスティングのタイミングがとても取りやすく感じました。

Fine:投げやすさは自分の想像した以上によく、アークを十分に広くとってティップの直進性を保てばループが締まりかなりの遠投が可能だと言う事がわかりました。もちろんグラスロッド特有の復元力の弱さはあるけれど、それをあまり感じずにラインが伸びていくのがとても気持ち良かったです。快適なキャスティングレンジはやや伸びて1〜14m位までは楽しめる感じ。

Weak:長い分だけトップヘビーになるので、リールとのバランスが必要になる長さ。最新の超軽量リールよりは少し重めのリールを選択する事でロッドバランスが保たれます。ただティップの暴れはグラスの8フィートとしては致し方ないのかもしれませんが、風の中でピンポイントキャストするのは玄人の人だけかも。

総括するとこのシリーズはファインループに比べてバットからミドルまでに硬さを持たせているので、どのモデルも投げやすさがありました。そして8フィートモデルは予想以上に振りやすくそんなに重くありません。早々に私もこのシリーズのどれかを一本買おうと悩んだ結果。7.6ftモデルを購入しました。現在は夏の渓流ロッドとして大活躍しています。

ラムソン・グル 新旧比べ

先月スピードスターの新旧比べをしましたが、「ところでグルはどう変わったんですか?」と聞かれてましたので、グルの方もその違いをインプレッションします。

ラムソンの中で丁度ど真ん中の価格帯に位置するGuru(意味は達人)は、上のモデルとの差別化なのか長いことスプールの底部分に穴が空いてませんでしたが、今回の進化でグッと肉の抜けたリールになりました。なのでマイナーチェンジと言うよりはフルモデルチェンジです。

そしてサイズは5種類から4種類に変更されたので、3と3.5がサイズ的に似た様なモデルだったので一つに集約され、現在の-7+になった感じです。その他の大きな違いはやはりデザインなので、それを写真と共に見ていきましょうか。

Guru 2020
表はライトスピードにグッと寄った感じのデザインで6本の支柱。2019年モデルはハンドルの反対側の部分を穴抜きしないことで、カウンターバランサーにしていましたが、今回のグルはスピードスター同様に、スプールの底部分の穴の空け方を変えて、重量の配分をしています。なので、表の顔はスッキリ。
写真は一番小さいモデルで比べていますが、スプールの直径は4mm小さくなり81mm。ぱっと見はそんなに大きさが変わりませんが、スプール底部分に穴が空いた事で、重量は15g以上軽くなり104.4gに。ハンドルノブは共通の様です。
ドラッグノブの高さは同じですが、角が7つになったことでファイト中にも回しやすいドラッグになりました。左のリールはブレイズというカラーです。
スピードスターと同様に、Vドラッグが格納されているセンターハブも肉抜きをギリギリにするために段差がついてます。
ラムソン リールのクリック音はスプール側についていて、このプラスチックの黒いツメが当たる事で、逆転防止と軽いクリック音を奏でます。そのツメが丁度隠れるギリギリの幅まで削られています。
新しいグルはカラーが3色ありますが、サイズによってカラーが異なります。3と5はこのブレイズとオリーブグリーンの二色展開。ハーミット的には人気は二分しているので、どっちも皆さんに受けいられているのかな。
裏側のドラッグノブとセンターハブのカラーが統一されているので、ブレイズはオレンジ、オリーブグリーンはグレーになります。
大きいサイズの7と9はアークティックとオリーブグリンの二色。なのでオリーブグリーンだけ全機種あります。アークティックはライトソルトウォーターに使う人が多いのでブルーはありですね。オリーブグリーンの方は、スペイリールとして使う人が多いです。
新旧の違いはデザインを除けばやっぱり重さでしょうか。一番大きいモデルだと、約35gの差があるので両方持った時にその軽さを実感できます。スピードスターにはなかなか手が出せない人も多いと思いますが、グルだったら少し奮発すれば買える価格の様な気がします。リールは低い番手の場合はドラッグ性能をほとんど必要としないので、そのデザインを気にいるかどうかです。個人的には今回のデザイン変更は皆さんに受け入れられた様に思います。

32通りの楽しみ方

2019年の新色としてラムソンのリキッドリミックスに新たなカラーが加わりました。リキッドは価格が¥12,400(税別)からとリーズナブルなリールで人気があり、リミックスとの違いはボディ側がアルマイトボディか焼き付け塗装かの違いになります。

そのリキッドに加わったカラーの名前はVapor(ベイパー→蒸気)。なんでこんな名前なのかはわかりませんが、ラムソン・ウォーターワークスと言えばこのカラーが定番という感じの色なので、ワンランク上のリールに見えてしまいます。

以前からあるブラックと比べると表面が少し滑らかになった感じで、遠目で見るとぱっと見は高級モデルと見間違えるほどです。背面の取れないネジはリミックスに使われているゴールドで、それがおしゃれなワンポイント。

すでに持っている人はご存知の通り、このリールは真ん中のスリーブのカラーを変えるオプションパーツが存在するので、量産型なのに人とかぶることが少ないのが、嬉しい配慮。

4サイズ×2ボディカラー×4スリーブカラーで合計32種類のカラーリング。おまけに替えスプールを色違いのものを購入すればさらに2倍楽しますね。そんな感じで、みなさんに浸透することを願ってます。

Lamson Liquid Reel
カラースリーブのブルーを入れるとこんな感じ。ボディが明るくなった分だけスリーブカラーも映えています。
Lamson Liquid 背面
豚の鼻の様なワンポイントゴールド。唯一ドラッグノブはボディとのカラーの違いがありますが、でも違和感はありません。
Lamson Remix
こちらはリミックスの新しいカラーであるSublime(サブライム→気品)。スプールはリキッドと同じですので、リミックスとリキッドを持っていると入れ替えて使うことができるのです。
Lamson Remix
このカラーリングは今までラムソンになかったので、とても新鮮。ちなみにはラムソンに使われているVドラグシステムは最高級品からリキッドまでの全てが共有パーツ。なので、ドラグの滑らかさは言うことなし。
リミックスにハーミットオリジナルのピンクスリーブを入れてみたけれど、カラーがガチャガチャになる感じなので、カラースリーブはリキッド向きかな。

Winston Boron Airのインプレッション


私のウインストン好きは皆さんご周知の事実? シングルハンドはソルトウォーター用の12番から3番まで、そしてダブルハンドは3本使っているので、私が釣りへ行くとグリーンのケースがゴロゴロ。ボロンIIIx 以降ロッドケースはグラファイトになったので、私のアルミケースのほとんどはスコットになりました。

ウインストン・エアがこの春発売されます。ウインストンのオハコといえばボロン(タングステンのワイヤーにホウ素を蒸着させたものを素材の中に入れ、張りや腰を持たせる技術)ですが、それにさらにナノシリカ(土塀に藁を入れると軽くて強くなりますよね、それと同じような技術で樹脂量を減らし強くするもの)を入れたのが、エアロッド。今までのボロンIIIxやIIILSでもすのごく軽かったのですが、今度のモデルは名前の通りで持って無いみたいな軽さ。いや、マジで。軽るけりゃ良いというわけではないですが、ロッドを一日中振り回すフライフィッシングにとってはメリットと言えるでしょう。

さて、こちらのシリーズもエピックと同様にメーカーさんから借りてキャスティングスクールと、管釣りにて実釣をしましたので、その辺の話を少し。ウインストン好きなので、ひいき目にならぬよう客観的に書いて見ますが、はて、本当かな?
まずシリーズ全体のお話を少し。IIIxとIII LSの2シリーズがあるので、今後IIIxがなくなってしまうのか?はわかりませんが、単にIIIxにナノシリカを混ぜたものでないのは、ウインストン社のモデルによるアクションの違いを見れば一目瞭然。IIIxがファーストアクションなのに対して、Airはミディアムファースト。メーカーさんのスペック上ではIII LS(現在はPure)に近いものになります。

Winston Air
伝統のウインストングリーンはmade in Monatanaの証。どのシリーズを使っても一目でウインストンとわかるのが特徴

■Boron III Air 7ft6inch #3・4pcs
ミディアムファーストと書かれているので、比較的しなやかなロッドアクションを予想していたが、それに反してシャープでパリっとしたアクション。軽すぎてラインが乗っている感がしない。でもラインデリバリーはしっかりできていてシャープなループを生み出す。このロッドが好きそうな人は、夏イワナ釣りで、ピンスポットへテンポよくフライを入れていきたい方。ある程度大き目のフライでも投げやすいでしょう。私のお好みとは少し外れますが、魚を寄せている時の振動がキビキビしてます。
■Boron III Air 8ft0inch #3・4pcs
LSに比べるとバット径が太く、どちらかというとテーパーデザインはBoron IIIxに近いのかな?LSと比べるとシャープでティップのセクションがよく曲がります。ループが締まりラインコントロールがとてもやりやすいです。もしショートレンジを中心に使うと言われたら、私だったらLS を選ぶと思います。
■Boron III Air 8ft #4・4pcs
あぁ、持って無いみたい。ロッドにラインを通す前はそれなりにウインストンらしい粘っこい印象を受けたけれど、ラインを通すと思いの外シャープ。私の使っているIII LSよりもピリリとした感じで、ループの放出がしまりスピード感が得られます。私はIII LSの804/4を持っているので、このロッドを買う予定はないけれど、LSよりもシャープで、IIIxよりもティップアクションじゃないものが欲しい時はこのモデルです。
■Boron III Air 8ft6inch #4・4pcs
私はこのロッドを使っています。IIIxよりもロッドがシナっとしており、LSとあまり変わらない印象を受けますが、距離を出すごとにそのパワフルさを感じる。現在使っているIIIxは近いところが若干釣りづらいのですが、近距離から中距離までロッドのしなりがうまく対応してくれる感じがたまりません。めっちゃ軽いしね。
■Boron III Air 9ft#5・4pcs
今回ウインストンが出すオリジナルラインと合わせてお借りしたんですが、このロッドとのマッチングがとてもよく、一振りでラインがすっ飛んで行く感じ。過去にあったWTシリーズをめちゃくちゃ軽くした感じのロッドです。私は9feet5番はスコットのラディアンを使ってますが、それに比べるとしなやかで、パリッとしたのが苦手な方に向いていると思います。軽さをただ軽いと表現するとロッドがめちゃくちゃ軽いのか?と思われてしまいますが、シートフィラーはバールウッドにニッケルシルバーを使っているので、この重さがとても良いバランスを生んでいるのでしょう。ただ軽いのだったら、ここをグラファイトにすれば良い訳ですしね。
■Boron III Air 9ft#6・4pcs(2018年追記)
結局このモデル買っちゃいました、私。6番ロッドのウィンストンはBoron IIIx 966/4を持っているのですが、ラインコントロールがもう少しできるロッドが欲しくて追加した次第。使って見てその軽さは折り紙つき。ただ、思っていた以上に柔らかいイメージでBoron IIIx906/4の方がシャープな印象でコントロール重視だったら、IIIXのほ方が良いみたい。かけた時のベンディングカーブは確かにミディアムファースト。ボロンのバットパワーが生き生きする、大物とのやりとりを楽しんでいます。

ウインストン エア
シートフィラーはバールウッド、そしてリング&スクリューはニッケルシルバーを採用。バットエンドにはウインストンのロゴ

新しく販売される、ウインストンのラインはサイエンティフィックで製造されているもので、インデッックスの付け方やループが同じ。MPXよりも若干軽い感じのラインで、プレゼンテーション後の着水が静か。でもOEM生産なので、価格は若干の割高感はあります。

総合的に見ると8フィート以下のモデルはパリッとしてキビキビしたアクションで、8フィート6インチ以上は粘っこいウインストンらしいアクションを感じます。なので、ウィンストンファンの人は864から上のロッドがお好みかも?そしてそれ以下のモデルはセージなどのシャープなロッドをお使いな人は、似たような感覚でフライフィッシングを楽しめると思います。私は864/4と906/4を購入しまして、それぞれのロッドを楽しんでおります。

ウインストンのBoron III LSとダブルハンドに興味がある方は、こちらにインプレッションが書いてありますのでご覧ください(こちら)。

ウインストン エア
エアもキャスティングスクール時に皆さんに振っていただきました。揃って出てくる言葉は「めちゃ軽っ!」