Big Hole River / ビッグホールリバー

モンタナの川紹介はこれが最後なので付き合ってくださいな。最後はビッグホールリバーです。今回の旅はボーズマンから入り時計回りに釣りをしてきた訳ですが、帰りのボーズマン出発便が朝なので、最終日の宿はどうしてもボーズマン周辺になります。なのでディロンにいる僕らは北へ向かって移動することが余儀なくされるのですが、その道すがらにあるビッグホール(実際には少し道から外れますが)へ行くことになりました。

前述のビーバーヘッドとビックホールが合わさってジェファーソンになり、その流れはボーズマンの隣町であるスリーフォークスに向かいます。町の名前の通りジェファーソン、マディソン、ギャラティン川が合流し、ミズーリ川になる事を指します。ちなみにこの三つの川はWikiによると1805年当時の大統領、国務長官、財務長官の名前が付けられたものだそうです、一つ勉強になりました(調べていたら映画『ナイトミュージアム』に出てくるサカガウィアの名前も出てきてビックリ、日本史が嫌いな私が、アメリカの歴史を垣間見ましたが、一年後は忘れているだろうな。)。

ボーズマンへ行くにはウィンストンのあるツインブリッジを経てボーズマンへ向かうのですが、釣具屋情報ではもう少し上流が良いとのこと。今回初めての場所への釣行で、場所の名前はサーモンフライ・キャンプグラウンド。いかにも釣れそうな名前の場所ですね。ちなみに「サーモンフライ」というと「サーモンを釣る毛鉤」と勘違いしている人が多いですが、サーモンフライはカワゲラの種類で、日本で近いものはオオヤマカワゲラかな。それよりも1.2倍でかい感じなので、虫が嫌いな人はゴキブリに思えるでしょう。

そしてさらにもう一箇所がその下流にある砂利道、バルマ(ビルマ)ロードの中間あたりにあるフィッシングアクセス。どちらのポイントもフィッシングアクセスから目の前はチビしか釣れず、上下に500m〜1km歩くと良い流れがあります。

この川ではレインボーとブラウンが半々で釣れる感じで、流れの速い筋がレインボーで、その脇をブラウンが固めている感じ。フライは同じ時期なので、やっぱりPMDやBWOでした。

そしてこれにて9月モンタナ旅話は終了。笑いあり、喧嘩あり、歓喜ありの珍道中。私はいつもモンタナマップ一つで旅に出るので、ナビは無くハプニングはつきものですが、それが思い出になります。皆さんも色々な方面に冒険へ出かけたら、そのお話を是非聞かせてください。

サーモンフライフィッシングアクセスは、キャンプグラウンドでもあるので、今度キャンプしたいな。レンタルキャンピングカーってあるのか探したら、意外にあるのね。でも、あんなにでっかいの、運転できるかな?
上流部へ500mほど上がると良い感じのラッフルウォーターや、複雑な流れが現れます。そんな場所は大物はしっかりと狙って、ハントしましょう。
でっかいチェルノブイリ浮かべてドッカーン。メイフライの流下が始まったら全ての魚のスイッチが入った感じ。
緩いプールでバッタを食っている奴、端の方でPMDをついばむ奴など、その個体でどれが一番でデカイかを見極めてライズを狙います。
場所によっては隅っこにウィードが生えてました。そのウィードのエッジも狙い目です。
流心のライズはちびっ子レインボーばかりでした。今回の旅はデカレインボーをキャッチすることがない旅でした。
下流のバルマロードにあるフィッシングアクセス前の景色は雄大で、カメラに納まりません。
コイツがサーモンフライの抜け殻。日本のそれと一緒ですが、やっぱり一回り大きい。サーモンフライの出現期(ハッチ)は6月下旬 〜7月上旬ぐらいでしょうか、私の釣り旅ではこのパターンを使うことはありません。
ブラウンくんはご機嫌が良く、適当に遊んでくれます。
釣りを終えて高台からみたビッグホールの流れ。一つの川を釣り尽くすだけでも容易ではないことがわかる。
帰り際に寄ったウィンストンカンパニー。私たちのロッドが里帰り。でも日曜日にてお休みです、残念。
ウィンストン社の前にあるキャスティングフィールド。距離によりその魚の形が変わります。100フィート(30m)ラインにはターポンの絵柄。目指せ30mキャスト!
ツインブリッジにある橋。この写真と同じ構図のウィンストン社の広告フラッグがハーミットにあります。なので、この川はビーバーヘッドリバー。ちょうどこの右手に図書館があり、その裏の倉庫にバンブーロッドを保管してありました。そしてその図書館の正面にウィンストンのバンブーロッド工場がありましたが、一昨年の火事で残念ながら焼けてしまい別の場所へ移動しました。

Beavehead River /ビーバーヘッドリバー

Go Beaverhead !(ゴー、ビーバーヘッド!)

と、当時のダンベイリーの店長であったジョニー・ボイドに送り出され、ルームメイトと二人でビーバーヘッドリバーへ一泊二日の旅へ出たのは1996年夏の事。その記憶はキャンプグラウンドの星空と大物のライズが取れなかった悔しさ。それからそちら方面へ出掛ける事があればそのポイントへ必ず向かうけれど、神様がほほ笑んでくれるのは、2〜3回に一回くらいの確率ぐらいかな。

ビーバーヘッドリバーと言えばハーミットに飾ってあるウィンストンのフラッグに流れる川のこと。そのビーバーヘッドとビッグホールリバーが合わさって、下流部はジェファーソンリバーとなる。ジェファーソンの思い出はホワイトフィッシュ(日本で言えばウグイみたいなもの)の入れ食いしか思い出せない(笑)このビーバーヘッドの由来は、ショショニー族(インディアン)がビーバーの形に似た岩があったから名付けたらしいけれど、その岩はこれらしい的な話を誰かに聞いた記憶はあれど、その場所を忘れました・・。

この川はそのほとんどが川幅があまりなく入渓点が少ないので、一般的にはドリフトボートで下りながらホッパーを投げてブラウントラウトを狙うのですが、ある区間だけレインボーがゴチャッといる場所があって、私はそこばかりを攻めてます。

9月の場合、気温が上がる午前中にトライコ、PMD、BWOなどの小型のメイフライのハッチがあります。そして風が強い日はやっぱりバッタが流されるので、ホッパーが格段に良くなりますが、そんな日はほとんどありません。

先月のモンタナ釣行ではこの渋いビーバーヘッドリバー釣行に1日だけ当てていたのですが、残念ながら強雨によりほとんど釣りができずじまい。足元にはロクマルレインボーが悠々と泳いでいるのですが、誰しもニンフなんて使わないから今回はこの場所ではオデコでございます(人の不幸は蜜の味、オデコと聞いて腹を抱えて笑った人は数名はいる筈)。

「ビーバーヘッドに行け!釣れるぞ。」と釣りへ行くように煽られたジョニー・ボイドは一昨年に突然死してしまったのが悲しいけれど、この川へ降り立つ度に彼の立派な髭と、綺麗な青い目を今でも思い出します。

今日は爆発か?との予兆と思えた大きな虹(レインボー)を横目に現場到着。ポイントへ入った直後はまだなんとか天気は曇り空。気温の上昇と共に反対側のバンク付近で大きな口をパカパカと開けるレインボートラウトを皆にあてがい、私は更にラインズが多くなる事を期待して待つ、待つ、待つ。そして雨、雨、雨・・。
ライズが止まってしまったので、対岸のバンクへ上がり、魚のポジションとやる気のある魚を探す私。トライコのスピナーはフォールせず水面は沈黙のまま。でもこの下にはゴーマルからロクマルのレインボーが数本泳いでましたヨ。
雨が止むのをひたすら待ちましたが、寒くなる一方だったので早めに断念。ま、こんな時もありますよね。
前回来た時はこんな感じの晴天の日。気温がぐんぐん上がり、レインボーは口が開け放し状態になる日でした。
この場所でレインボーを掛けるとティペットが細いこともあり一気に魚に走られます。バッキングラインまで必ずと言って良いほど引き出されますので、その重要性を知る場所でもあります。
これは前回の魚ですが、こんなの釣る予定でした。今回のモンタナ釣行はこの川だけ不完全燃焼だったので、また行かないとなぁ・・。