シーバスの恨みは本栖湖で返す。本栖湖戦線2023秋

もう冬が目の前だというのに、朝3時に起床してマッキーの車を待つ私。今週も例によって本栖湖へ修行へ行ってきたのだけれど、今回はどんな風に本栖湖を攻めているのかをマッキーに伝授する日。そう、ハーミットのお休みである第三火曜定休日は火曜日店長であるマッキーのフライフィッシング研修日なのでアリマス。

なので今回は皆さんにも本栖湖攻略についてちょっとだけそのヒントを書いてみましょうか。そう書くとなんか上から目線ですが、前にも言ったように私とて3回行って1本というペースで釣れるのですから、47年通い続けて何も解っちゃいないので、今年もこうして冬になると通うのですよ。

何度も書いていますが、本栖湖で魚を確実に釣りたいのであれば4月後半〜5月です。この時期は朝はライズしているし、日中はドラワカを楽しんで、1日を通して引っ張りでも釣れるのです。イブニングはライズをドライで狙い撃ちしたり。そんな楽しい本栖湖なんですが、御多分にもれず私も渓流のフライフィッシング好きなので、どうしてもこの時期は鮭鱒類を求めて川へ行ってしまうのです。

ではこの秋から冬に向かっての本栖湖はどうかというと、数は釣れなくてもシャローレンジに刺してくる大物に出会えるチャンスがあるというところでしょうか。毎回朝早くから行っていますが、朝焼けの時間と夕焼けの時間は必ず30分ずつのチャンスがあります。この時間はサイズを問わずなんかしらアタックしてくるので、寒いのを我慢して出撃するんですね。

では昼はどうかというと、基本的には急深部を探してひたすら引っ張りの釣り。もし風が微風で暖かければシャローレンジでドライ撃ちのいずれかでしょうか。よく私に「どこがよく釣れますか?」と質問されますが、私がトラウトを釣ったことがないポイントは、溶岩帯のみなので、どこでも釣れるといって良いでしょう。

溶岩帯は40年以上前にブラウントラウト全盛期の時代に散々通いましたが、人の釣れた話とは裏腹に私が釣ったのは大きなブラックバスだけ。なので、今は溶岩帯だけは行くことが少なくなりました(もちろん、大物をとっている方はいらっしゃいますよ)。

この風と雲の流れならココというポイントは長い経験から思う節はあることはあるのですが、それがいつも思うようにはいかないのです。本栖湖釣り予報を私が出したとしても、釣れる確率が上がるとは到底思えません。やっぱり最後はその場の五感で感じる、第六感(勘または導き出した推測)を信じるしかないんですね。

さて、今回の本栖湖釣行なんですが、前回私は良いサイズを取ることができたので、今回はオデコのつもりで出撃です。あまり事細かに書いてしまうと真似する方が出てくるのでポイントはボヤッと書いておきますが、皆さんも五感を駆使して大物をゲットしてくださいまし。

本栖湖でフライフィッシング
現在の日の出時刻はだいたい6時半。なので、夜明けは5時15分頃から始まります。その暗い時間に到着しても、相変わらず一番人気のポイントはルアー師の車だらけなので僕らは入れません。なので決まった場所は無く、「毎回今日はこの辺が良さそうかな。」という雰囲気(第六感)で入ります。今回は明け始める頃のアタリは全くありませんでした。
本栖湖の水深計
現在の本栖湖はマイナス30センチくらい。そのため南岸は歩きやすいです。朝イチは何も無かったのですが、湖面に陽が差し始めた時にシャローでワカサギを追い回すレインボーを発見。その直後に細身のマラブーフライを投げ入れても喰わず。前回と同様にボリュームがあるフライが良いのかなと思い、ウーリーバガー#8オリーブにチェンジ。大きさにして6センチ位だから丁度これぐらいの大きさだろうと思い、さっきボイルしたポイントへ再びキャスト。

 

本栖湖のレインボートラウト
今回はオデコだと思っていたら、そのフライチェンジが見事にハマった様。フライを変えて一投目でガツーンと手応えのあるコイツがヒット。サイズこそ前回ほどの大きさはないけれど、ジャンプを繰り返すので楽しませていただきました。
レインボートラウト
お魚のコンディションは胸鰭は回復していたものの、尾鰭の両端はピンと伸びているのに真ん中が欠損してました。写真を撮るのにこねくり回すのも可哀想なので早めにリリース。同じパターンが起きるかもしれないと、マッキーはロッドを振る力に熱がこもります。
浩庵荘
風がだんだん強くなってきたので一旦上がり、湖仙荘へ入漁証を買いに行くとまだ開いておらず。仕方なく浩庵荘へ行って入漁証を購入。相変わらず浩庵荘のキャンプ場は大人気で、受付には常に若い女子がいるという、漫画の聖地ブームで雇用が生まれています。
本栖湖のドローン
前回は本栖湖のとあるポイントにステラが付いたダイワのロッドが落ちていた(と言っても長く放置された錆びているもの)けれど、今回はドローンの落とし物。このドローンがあるポイントは風を受けて濁りの帯ができており、「その中を丹念に攻めていれば釣れるよ。」 という私の言いつけを守り、マッキーはブルーバックのレインボーをキャッチしました。私にそれを見せようとぶら下げてきたマッキーなのですが、写真を撮る前にポロンと取れてしまいオートリリース。
日産の四駆
ちなみにマッキーは日産のバンに乗っているのですが、これだけ大きいとダブハンがそのまま入ってしまうのですね、驚きデス。
本栖湖の釣り
お昼は湖仙荘でほうとうを食べて温まり、その後はまた別のポイントへ夕方の時合いまで爆投する事に。陽が傾く夕方の時合いが訪れる頃には一緒に行った3名全てがアタリをもらう事ができたのはラッキー。一人は2Xをぶっちぎられ、直後にジャンプして逃げていくお魚を悲しく見つめた。私はリトリーブを終えた左手を離した直後にドスンと来てアワセることができず。マッキーは木の葉のようなハヤを釣ってました。
本栖湖のレインボートラウト
暗くなる寸前までめいいっぱい投げて終了。アイシャドウをまとったこの子を見て思うことは、今年の本栖湖は調子が良いのかな? いえいえ、そんな言葉を口にすると、きっと次回は痛い目にあうのでですよ。

本栖湖でタコった時に後半戦を桂川ルアー・フライ釣場へ行ってみるという案

最近の本栖湖はレイクトラウトの影響でルアーマンはとても増えたのですが、フライフィッシャーマンの姿はめっきり減っています。そもそも湖好きアングラーはなぜか中禅寺湖と芦ノ湖通いが多く、野反湖や本栖湖へ行く方が少なく感じるのは私だけ? その原因は本栖湖はオールリーズン楽しめる為に解禁という華やかなお祭りが無いので、本栖湖の一番良いシーズンは他の湖へ行ってしまい、釣れない秋冬シーズンに来て「釣れない。」のレッテルを貼ってしまっているのでしょう。

とは言うものの、ハイシーズン中は私も釣りが忙しく、本栖湖詣では秋から冬にかけて行くのでオデコになるのが頻繁であり、結果的に修行僧の様な釣りを強いらるのです。なので1〜2回くらいの連続オデコは慣れっこ。でも3〜4回も続くと流石に辛くなり気持ちはドヨ〜ンとなる精神的なダメージ。そんな時の救いの策として午後に「管釣り」というのはどうかと考えて、今回はそんな企画を実施しました。

まず本栖湖の日釣り券は¥800なので、オデコになったとしてもダメージは少ないのです(年券は¥8,000)。で、お昼近くまで粘って「この状況では午後は釣れそうもないな。」と判断した時は桂川漁協が経営する、「桂川ルアー・フライ釣り場」へ行ってみてはいかがでしょうという案。

移動は河口湖インターから東京方面へ戻り上野原インターを降りてすぐにあり、移動時間は約1時間です。この管釣りは半日券が¥2,500と比較的良心的な管釣りで、グッと東京に近くなり、帰りの渋滞も比較的気にする事なく終了時間いっぱいまで楽しめるので、たくさんのお魚を釣る事ができるでしょう。

さて、そんな昨日の様子は以下の通り。しかし、オデコになると思って出掛けた本栖湖は、時にそうじゃない事もあるんです。
なので本栖湖のお話は写真後半でお話します・・。

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桂川ルアー・フライ釣り場
住所:山梨県上野原市上野原2580
電話:0554-63-0083
一日券:¥3,000
半日券:¥2,500(8時半〜12時半/12時半〜4時半)

桂川フライ・ルアー釣場
話を引っ張るために、まずは午後の話。適当な時間に本栖湖を出たのですが、この管釣りに着いたのは丁度12時半。初めて訪れたので券をどう買うのか分からず右往左往し漁協の方に尋ねたところ「平日の場合は券を買わずに先に釣りをしていて大丈夫です。あとで見回りの時に料金を頂きます。」との事、なんとおおらかな管釣りなこと。
桂川漁協の駐車場
この管釣りは釣り場に駐車場が併設されておらず、道路を隔てて反対側にある、桂川漁協の施設内にあります。
桂川ルアー・フライ釣り場
管釣りの広さは短い方の距離がおおよそ40m程度。長い方の距離が約100mほど。水深は養魚池と同じような深さなのでシンキングラインはいらないでしょう。私はウィンストンエア864/4にフローティングラインのタックルで、9フィート4Xにティペットを4Xを60cmでやりました。沈めるマラブーはゆっくりのズルズル引きでアタリが出ます。ドライフライでもよく釣れますが、魚のサイズは塩焼きサイズが中心です。
レインボートラウト
この釣り場の北面はフェンスと後ろ側の住宅が近いので、主に南側(後方が川に面している)がフライフィッシング向き。北側では主にロールキャストの釣りになります。12時半から入って4時近くまでやりましたが、朝霞ガーデンに比べるとスレていないのでかなり釣れます。魚種はレインボーとヤマメを確認しましたが、大型は少なめといった印象。
入漁券
本栖湖から行ける他の管釣りも考えましたが、いろいろ調べた結果では午後券で一番安く楽しめるのはココであり、帰りのことを考えるとかなり楽なんです。さて、話は前後しますが、ここからは午前中の本栖湖のお話。

本栖湖の入漁券事情
本栖湖への到着は朝まだ暗い5時過ぎだったのですが、やっぱりこの時間の到着ではすでに遅く、一番人気のポイントには車が3台あり入る事ができず(でも、他の場所は全く釣り人はいません)。仕方なく僕らは⚪︎⚪︎⚪︎ワンドに入ることに。ちなみに本栖湖は入漁証は釣行前に買う場所が無いので、漁協員の見回り時に追加料金を含めて¥1,000を払うか、入漁証を売っているお店が開店したら、そこで買うかのいずれか。最近まで本栖湖観光協会にある漁協事務所で買っていたのですが、そこが無くなってしまったので今回は遅くに湖仙荘さんで買いました。
本栖湖でフライフィッシング
さて本栖湖の釣りの話。今回も入りたかったポイントに入れず、別のポイントに入った私たち。朝のパターンで釣れる場所はいくつかあるのだけれど、ここも釣れる時は釣れるので、釣り券の販売時間までやることにしました(写真とは別の場所)。朝の気温はマイナス3℃に対し、水温は13℃ほど。風がややあり、水に浸かっている方が暖かい状態。とりあえずラインを伸ばし探り始めると、なんと2投目でヒット!サイズは大したことなさそうだったので、適当にやっていたら手前まで来てバレちゃいました。今日は活性が高いのかなぁ?
本栖湖のレインボートラウト
それから数十分が経ち、湖面に陽が差し始めると50m沖でボイル。さらに私から20m先でボイル。これなら届くかな、なんて気持ちユルユルでキャストすると、ロッドはいきなりギュイ〜ン! その後すぐにジャンプ! ありゃま、ロッドは満月で大きいではないの。5〜6度のジャンプにヒヤヒヤしながら後輩に救ってもらったヒレピンは、なんとゴーゴーサイズ。
本栖湖と富士山
出発前、私は準備不足だったので今回はオデコ覚悟での出発だったのです。前日が忙しかったのでフライは巻いてないし、使いたかったフライラインを忘れる始末。そしてカメラを忘れたので、今回はiPhoneで撮影したので、個人的にはシャープネスがかかり過ぎたこの富士山の写真は嫌い。しかしポイントへ入った時に2投目からヒットしたので、その後のやる気が湖面の変化に気づいて釣れたのでしょう。
本栖湖のレインボー
私はこの一本でもう満足し、本栖湖の釣りは8時前で魚の感触の余韻に浸ってました。
フィッシュポンドのネット
今回もフィッシュポンドのランディングネット(後輩のもの)が活躍し、メーカーの宣伝写真のようにパチリ。回復した尾鰭はこんなにも立派になります。この後はポイントを変えていろいろと回りましたが、すでにお腹いっぱいだったので、ロッドを握る手はフワフワした感じです。
ゾンカーフライ#2
写真のゾンカーワカサギパターン#2で釣ったと言いたいところですが、朝一番は後ろに引っ掛けるか事が多いので、無くなっても良い使い古しのフライで釣ってしまいました。私の「このフライで釣りたい。」という気持ちとは裏腹に、お魚はスイッチが入っていれば、リアルさなんて要らないものなんです。
レイクトラウトの話
本栖湖レイクトラウト情報をひとつ。相変わらずポツポツ釣れていますが、フライで釣った方は私が確認する限りではまだ誰もいません。釣れているのはルアーの方のみで、超遠投の後にボトもへ落としてしゃくり上げるレイクジギング。フライはレイクのタナには深過ぎて届かないのです。ちなみにレイクは釣れたら再放流禁止。その場で殺して漁協事務所へ持って行いきましょう。
本栖湖のレインボートラウト
「なんか今シーズンの本栖湖は調子良いのかな?」と錯覚してしまいそうですが、次回そう簡単に釣れるとは思えないので、ご安心を。以前にも書きましたが本栖湖は3回通うと1本釣れるので、次のキャッチはきっと年末になるでしょう。そんな塩梅で心は満たされていたのに、この後私は企画を遂行するために、管釣りへ向かうのでした。

冬の本栖湖へ訪れる釣り人はきっと、釣り馬鹿と呼ばれたいに違いない

冬の本栖湖へ訪れるのは何も釣り人だけとは限りません。相変わらず浩庵荘のキャンプ場には氷点下を楽しむ変態的なキャンパーのテントがずらりと並んでいます。そしてキャンプをしている人達もこちらを見て、「この寒さの中、釣りをするなんて馬鹿なヤツだなぁ。」なんて言っているでしょうからお互い様かな(笑)

釣り人って何故か「釣り馬鹿」とか「変態的な釣り師」などと言われても罵声とは捉えず、どちらかというと褒め言葉だと思っている人が多い輩。どれだけその釣りにのめり込んでいるかを、その言葉を掛けられる事でなんだか認めてもらった気分になるのです。そして私みたいにこの変態的な寒さの中へ出かけ、1%の望みにかけてキャストし続ける自分の姿を俯瞰で想像し、陶酔するのです。

ちなみにハーミット的、冬の本栖湖の大物予報を告げるとすれば、今回の寒気が抜けて次の寒気がくる間のポワンと暖かな日、10〜13時頃にドスンとアタリが出る予報。今回の釣行は「一週間早かったかなぁ。」なんて思ってますが、今日から早々と長良川解禁。コロナも治りつつあるので来週はミッジを投げまくらなくてはね。でも例によって私のミッジボックスはエンプティなので、本日から日々10本以上を巻かネバならぬ。

さてさて、昨日の本栖湖放浪記。お暇な方は以下の写真にお付き合いください。

昨日の戒め:大切なのはポジティブシンキングよりも寒さ対策

本栖湖の冬
富士五湖の中では一番深い本栖湖ですが、日本の深い湖のランキングでは中禅寺湖よりも浅く、水深約122m。水深がある事で夏場のトラウトはより深いところでトラウトは暑さを凌ぎます。
本栖湖のレイクトラウト問題
そして現在問題なっているレイクトラウト。漁協の方によれば、水深20m付近の刺し網によく掛かるそうな。釣り人の捕獲は40センチ程度のものが少し上がっているそう。今のところレイクトラウトはかなり深いところにいるので遠投してジギングで底を狙うルアーの方以外には掛かる事が無いので、フライでキャッチした話はありません。もし間違って掛かった場合リリースは禁止ですので、そのまま捕獲して漁協へ持って行ってください。
冬の本栖湖から見る富士山
とても寒いこの季節は現着9時到着予定にしました。それでも外気温はー5℃と北海道の釣りとなんら変わりません。湖仙荘で入漁証を購入しいざポイントへ。最初のうちは富士山が綺麗に見えてました。
本栖湖の釣り
キャストを4〜5投繰り返すと、ロッドはこの有様。リトリーブ時に伝ってきた雫がコクルクグリップの上でキノコの様に成長し続けます。さらにキャストを続けると小指が痺れ始め感覚がなってしまうので、キャスト後のカウントダウン中は、両手はポケットの中へ。ロッドガイドも凍らない様にロッドを股に挟み、ガイドが全て水面化へ着けて氷がつかないように気をつけます。
碧い本栖湖
風が吹くと顔が寒さで痛いので、指先以外の露出はありません。でも不凍湖だから水温は6℃台で、水中の方が少し暖かく感じる次第。寒いから本栖湖のブルーは一層磨きがかかります。
冬の本栖湖
暖かそうなポイントを探してひたすら投げまくりますが、湖畔はこんな感じでバリバリに凍ってます。写真を写し忘れましたが、南岸は残雪が凍ってバリバリ。南側の道は冬季閉鎖なので、南岸のポイントへ行く人は歩いて行くのですが、この時期は全く陽が当たらないので地獄の寒さ。
耐寒訓練の様な本栖湖
暖かくなってきたと感じたのはわずか1時間ほど。14時には風が吹き荒れフライが再び氷り始めました。そんな塩梅なので15時には退散し、帰り道にある温泉ゆらりで体を温めて帰りましたとさ。

第六感は鍛えられるのかを考えながら本栖湖とランカーシーバスに通う

皆さんはエアフロのシックスセンス(第六感)というシンキングラインを使ったことがありますか? このラインは通常のシンキングラインよりも伸び率がグッと低いコア(芯)を持つのですが、このラインと伸びの少ないフロロリーダーとティペットを使う事で、今まで感じえなかった細かなアタリを感じ取れるようになりました。

このラインが出現する前は私もブレイデッド・コア(ナイロンを編み込んだ繊維の芯)を持つフライラインを使ってましたが、その時は魚なのか藻などが絡んだのかが分からないものに対し効きアワセをしてたりしましたが、明確に分かるこのラインになってからは、その判断は明確にできるようになったと思います。そしてこのラインを手にした事でラインから伝わる些細な伝達がさらに気になるので、それが何であるかを判断したくなります。

こうして五感は研ぎ澄ます事でより次の境地へいける気がするのですが、五感をフルに使って感じるソワソワする気持ちや、なんか釣れそうという直感と言うのは鍛えることはできるのでしょうか? 本栖湖へ45年通い続け一体私は何を習得したのだろうかと、釣りの間は考える時間が沢山あるので、ふとそんな事を考えたりします。そしてランカーシーバスも然り。

先週の夜は同じようにシークロででっかいフローティングミノーを投げ続け、一投ごとに何が悪いかを考え引き方を変えてみたり、ロッドのティップを水中に潜らせて引っ張ってみたり。昨日の本栖湖では先週と同じ場所で同じ時間に同じフライでフライを引っ張ったら、同じ事が起きるのかを検証してみたりして。でもその結果はいつも雲を掴む様で、得られたような何も得られない気にも感じます。

あの釣れそうな時のソワソワ感、込み上げる胸騒ぎは第六感と呼ぶべきものなのでしょうか?

どうやったら鍛えられるかなぁ。

昨日の教訓:直感・運・虫の知らせ・第六感。これら全ては無の境地にいる時に、どこからともなく込み上げてくる気がする。という事は、お坊さんは皆釣りがうまいのか?

横浜のシーバス
先週土曜日の夜はお客様に誘われてシークロにて夜のシーバスへ。最近思うことは試行錯誤を重ねているメガフライは、夜と日中ではその効果が違うような気がするという事。夜のランカー便は闇夜にフライを投げ入れるので、視覚は閉ざされて得られる感覚はロッドから伝わる抵抗感のみ。フライを操作する左手やロッドでその動きがどう伝わっているかが分からないので、試行錯誤する日々。
フローティングミノーで遊ぶ
そんな調子なので、ランカー狙いはバイトがあっても不発が多い。そんなランカー狙いをやめてストラクチャー撃ちをすればシーバスは簡単に釣れるので、これからボートシーバスへ向かう方は心配しないでください、釣れています。
朝の本栖湖
昨日は先週の本栖湖と同じことをしたらどうなるか?の検証。やっぱり夜明け前到着にも関わらず、地元アングラーが多く朝一はお目当てのポイントに入れず、別の場所で狙った結果、何もナッシング。
本栖湖ディープ
その後、先週たくさんブラックバスとレインボーの回遊を見たポイントに移動。そこは崖の上で釣る様な場所で、波があったらまるで磯釣り。しかし今回はブラックバスやレインボーの姿はまった無く、小魚も見られない。一週間でこんなにも状況が変わるのかという感じ。
本栖湖ラインズハンティング
先週との雰囲気が全く違うことを察して、久しぶりにボーンフィッシュフラット(私が付けたポイント名)でサイトフィッシング。しかし、そちらも鯉さえも居らず。延々と歩いた後に風の影響が少ない所でハヤのライズに混じってレインボーのライズらしきもの発見。
クレーンフライ
飛んでいる虫をよく観察すると少し大きめのクレーンフライ(ユスリカ)。フックサイズにして8〜10番ぐらいかな?足の長さを考えると直径2.5センチ位にはなる大きめのシルエット。
モンカゲフライ
手元にそんなに大きなクレーンフライはなかったので、一番似ている感じの小さめのモンカゲフライを爆投。でもレインボーはガン無視です、タイイングの宿題ができました。その後は湖仙荘で食事をしてひと休憩し、午後のあの時間あの場所を目指します。
黄昏の本栖湖
先週と同じ時間、同じ時刻で大物の反応・・、全くなし。ではイブニングで小物釣りの爆釣は・・、無反応。やっぱり魚のご機嫌と居場所はいつも同じとは限りません。せめてどこかにお魚のやる気を呼び起こすスイッチを、僕らが押すことが出来れば良いのですが・・。オデコで引き上げる間際に見える浩庵荘の明かりはまるで海上から見る熱海の様。変わったなぁ、本栖湖・・。

今は亡き伝説の友に呼ばれた気がした本栖湖釣行

ハーミット2番店(現在のお店)の営業があと2週間足らずとなり大掃除が始まったのだが、店の壁に掛かった大きなネットを皆さんはご存知だろうか? ネットの内径が1mある本栖湖大物用ネットで、ハーミット創世記にあった世捨て人倶楽部のニックネーム料理長が作ったものである。私がいつか釣るであろう本栖湖メーターアップの為に当時こしらえてくれたのだが、今は彼の形見となってしまった。

私はすでにその料理長の年齢を追い越したけれど、4つ年上で世捨て人倶楽部の皆から愛される明るい存在だった。当初は倶楽部の部長と呼ばれていたが、野反湖キャンプで振るった料理の腕前からニックネームは改名。しかしそれ以降彼の料理を口にした事はない。

その料理長は釣りの腕は大したことは無いのだが、持って生まれた釣りの運だけはすこぶる良く、特に人に貰ったフライを手にする事で釣り運が200%に増大する。そんな料理長や世捨て人の面々が私に吊られて冬になると本栖湖へ集う訳で、ある時に彼は初めて買ったダブルハンドロッドを本栖湖で投げる事となった。湖へ着くとフライを忘れたとの事で私のフライを上げることになり、どうせ練習だし釣れないだろうからと渡した一番不出来な黒のウーリーバガー。

ダブルハンドを一度も振り回した事がない料理長のキャスティングたるや、とても見ていられるものでは無かった。よせばいいのにヘソ以上の深さにウェーディングし、ラインは水面を叩き、グシャグシャになってすぐ目の前に落ちるのである。しかしその弛んだラインが急に走り出し彼はこう叫ぶのである。

「なんか掛かってる!?」

そんな調子でいとも簡単に初めての本栖湖で60アップを釣ってしまった。その翌年の芦ノ湖解禁でも釣行前日に私にフライをねだりに訪れ、同じように黒のウーリーバガーでヒレピンの60アップを釣り上げてしまう快挙。神がいるのだとすれば、彼は寿命と引き換えにその釣り運を授かったのかもしれない。

そんな事をふと思い出しながら釣りをしていた昨日。当時の掲示板で飛び交う言葉は、他の釣り人に悟られないように世捨て人だけが知り得るポイントの別名が多々あり、その料理長が釣り上げたワンドはサトウワンドとなった。

サトウワンド・うずら岩・クボ岩(別名:ウェーダーイラズ)・銀次郎・タタミ・洗濯機などなど、他にも色々と名前を付けていたなぁ。

気がつけば料理長に呼ばれたのか、サトウワンドであの時刻にロッドを振る私。

この先が気になる方は以下の写真を読み進めて見てください。

昨日の戒め:穏やかなる事を学べ(色々と考え込んでいたので)

本栖湖の釣り
今回も夜明け頃に到着しましたが、地元パワーに負けて入りたいポイントに入れず。結果2番目に良いであろうポイントへ。見る人が見ればすぐにわかるポイント。昔はエサ師がこのポイントでイクラを撒き餌にし、スジコ餌でブラウントラウトを沢山ストリンガーに掛けてました。その様はまるでバナナの様だった遠い記憶。そして彼はダブハン練習中。私はメインロッド忘れました・・。
霧の中の本栖湖
魚っけはあるのに魚信は得られないので、私は魚を探しながら急深のポイントを探ることに。するとあるポイントで久しぶりに見たバスだらけの状況。この際このバスでいいやと思いシングルハンドのフルラインで無理やりシングルスペイ。10mほどしか飛ばないのだけれど、少し沈ませてたぐると、バスとレインボーが同時にフライを追いかけて来た。奪い合ってどちらかが食いつくのかと思ったら、距離が近すぎてどちらもフライを食う事ができず。
おみやげ買うなら湖仙荘。
その後に小さめのサイズをヒット。寄せてくるとその後ろにひとまわり大きいレインボーがついて来るではありませんか。フックに掛かったレインボーは大したサイズでは無かったので、行き合った釣り人と話をしながら寄せていたらバレました。ま、ほとんど釣った様なものだから良いかな、なんて自分を慰めてお昼は湖仙荘へ。
本栖湖のブラウントラウト
飯を食いながら、かつて上がったブラウンを眺めて士気を高めます。
本栖湖
先だってに得た情報通りで動けば午後はココというポイントがあったけれど、水面を覗いてもベイトっけが無し。私の勘所でもここは無いと思い他のポイントへ移動しようと思った所、ふとサトウワンドの記憶が蘇った。そうかこの風でこの雰囲気、この時間。料理長に呼ばれてか、その場所に入ることにした。その場所は何の変哲もない障害物も少ないシャロー。黒のウーリーバガーを結び、あの時なんでこんな場所で釣れたのだろうと思いながらキャストをすると、全く同じ時刻と場所でドスンとアタリが・・。次の瞬間、魚は何度もジャンプした後にラインをどんどん沖に引き出して行った。
本栖湖のレインボートラウト
緊張感のある慎重なやり取りの末、ようやく上がってきたゴーマルアップのヒレピンレインボー。久しぶりにこんなに綺麗な個体を見ました。しかも背中はブルーバック。何を食べているのだか、歯が凄く鋭いです。
本栖湖のレインボートラウト
ついでにお話しすると私の大物ジンクスは売り物フライで、本栖記録は巻く時間が無く店から摘んで行ったコマーシャルフライ。今回はフライを無くしまくったので自分で巻いたフライを温存するために、お店で売れ残っていた不細工なウーリーバガーを持ってきていたので、それをチョイス。そんな不本意な状態の時によく大物が掛かります。
本栖湖の釣り
今が時合いだからと仲間にどんどん釣り進む様に伝え、私はしばし今釣れたレインボーの余韻に浸ります。本栖湖は3回以上通えば、大体お魚が一度は姿を見せてくれるけれど、今回はバラすことなくランディング出来て本当に良かった。料理長は私の後ろできっと笑って見ていた事でしょう。
黄昏時の本栖湖
その後は更にこの時間ならばココというポイントへ移動し、同行の友にその辺り周辺を徹底的にキャストしてもらうと、なんとヒット! が、残念ながらジャンプされた時に2Xのティペットを切られてしまいました。そんな記憶が残ると、もう本栖湖通いはもうやめられません。
本栖湖のレインボー
私も残りの時間を無駄にしないように投げていると同じくヒット。しかしそれもジャンプ一発でフックアウトされた。更にアタリが続くけれどフッキングしないので、大きなフライを管釣りサイズまで落とすとコヤツがヒット。サイズが落ちると魚のコンディションが良くないのが今までのイメージですが、最近は小さいサイズでも尾鰭の欠損が無くヒレピン。大きく育ってまた私を楽しませてね。
本栖湖のレインボートラウト
今回は上出来の本栖湖。5ヒット2キャッチ。どの個体も掛かるとすぐにジャンプをするのでバレが多いですが、そんなスリリングな釣りがこの時期から12月下旬まで続きます。大物を狙うのならば、「サトウワンド」といっても一部の人しか伝わらないですね(笑)。皆さんも本栖湖へ通ってお気に入りのポイントを作ってください。

ストレスを感じたら本栖湖へ体を整えに行く

ハーミットがこの水道橋三崎町界隈で創業してはや25年以上。現在のハーミットに移り住んで20数年の月日が流れたのですが、このビルは昭和44年に建築。ハーミットの歴史と共にビルが老朽化により取り壊しになる事になりました。そして退去日が今月末ということで、あと1ヶ月を切ったというのに移転先が未だ決まらず気持ちが焦る日々、更には内見も飽きました。物件を見始めて既に3ヶ月以上の月日が経ち、人生はなるようにしかならないと、どっしり構え過ぎて今に至り多くの皆様にご心配をおかけしております。

移転先が決まらないモヤモヤの反動で10月は仕事をしながら釣りへ行きまくって気持ちを紛らわせてきた訳ですが、すでに移転までひと月を切ったこれからは妥協案でいくしかない訳で、お客さまの多数派の意見には添えない方向になりそうです。ということで本日現在もまだ決まっておらず、ついでにさらに本日も追加の内見をしてきました。

最近見る夢は、移転できずにブルトーザーで店をそのまま潰される夢だったり、フライショップを辞めて吉野家でアルバイトをする夢だったり、重い屋台でフライ用品を引き売りしている夢だったり、かなり病んでますなぁ。

眠れない、肩が重い、目の疲れ、花粉症などなど。かなり老いぼれた年齢にはなってもそんな症状とは無縁だった私なのですが、この懸案がどうやら私に重くのしかかっているようでそのような症状が出始めました。こんな時は本栖へ行きたい。行けばきっと本栖湖が何かを解決してくれる筈(って本当か?)。

私にとっての癒しの場所、もしくはカンフル剤と言える本栖湖。最も前話がこじつけのようになったのは、そもそもこのブログでは本栖湖の話が多いので序文の案が浮かばず釣り以外の書き出しにしようと思ったら、こうなりました。そこで勘所が良い方はご察しの通り、以下の通りの釣果報告にお魚の写真は一枚もありません。

本栖湖戦線、異常無し!!デス

お暇な方は以下の写真を見ながら笑ってください。

本栖湖でのフライフィッシング
オデコとはいうものの、本人的には幸先の良いスタート。朝イチ入ろうと思ったポイントはルアーの先客があったので別の場所へ。そこは急深でバックが取れず一気に50mほどの深さになるので、ダブハンをスペイキャストで攻めました。すると前回と同じタンカラーのゾンカーにヒット。でもそこでバラした過去がフラッシュバック。過去の失敗を繰り返さぬ様に慌てず騒がずネットへ収める筈でしたが、ネットを差し出した最後のジャンプで外れました(ダブハン急深の宿命)。推定40センチほど。綺麗なシルバーボディがすぐに湖の奥深くへと消えていきます。
茶色い羽蟻みたいな虫
その後アタリが全くなかったので、朝イチに入りたかったポイントへ移動、しかしそこにはエサ師が。仕方なくその裏側のポイントに入ったのですが、この虫が沢山飛んでました、なんという虫だろう? 風が止むと水面にはハヤとレインボーのライズが多数。満水の本栖湖だとそのどれもがドライフライをプレゼンテーション出来る距離ではありませんでした、残念。(*現在は水位を落としている最中です)
コーヒーブレイク
夜明けと共に投げ続けていた私達ですが、お昼の町内放送が流れたのでようやくコーヒーブレイク。セブンイレブンでカフェラテのセット(粉のやつ)を買うと、通常のコーヒーカップと同じものがついてくるのですね。
富士山と本栖湖
ふと横見るとこんな景色。富士山をバックに本栖湖で釣りをしていると、荒れていた心が何だか洗われる様な気持ちになりました。
湖仙荘のカツ重
朝からロクな飯も食わずにいたので、お昼は湖仙荘でゆっくりお食事。私は45年以上本栖湖へ通ってますが、その頃からお世話になっている湖仙荘推し。最近は『ゆるキャン△』ブームで浩庵荘はすっかり有名になりましたが、釣り人の聖地は湖仙荘かな。二階のお食事所にはかつて本栖湖で上がったブラウンの剥製があります。このカツ重など写さず、ブラウンを撮ればよかった・・。
はんでめためた来ておくれ券
湖仙荘の一階で入漁証を買うことが多い私。その際に釣りの状況を根掘り葉掘り聞くのですが、今年はヒメマスの状況が芳しくない様。水温は若干の高めでここ数日で一気に寒くなったとか。私のルーティンで信玄餅を買い、お会計時にキーホルダーコーナーに目をやるとこんなにも可愛いグッズが。ハーミットでも置きたいくらい。価格は¥550前後から700円以下だったので何点か買ってきました。「はんでめためた来ておくれ」は山梨の方言(甲州弁)で「はんで=頻繁に」「めためた=もっと(更に)」 という意味で「もっと沢山本栖湖へきておくれ。」と言う様な意味。この「はんでめためた券」が欲しい方(湖仙荘でサービスが受けられる券)は譲渡しても構わないと買いてあるので、ハーミット店頭で欲しい人に差し上げます(限定2名)。
黄昏の本栖湖
湖仙荘で情報をもらい最後はスポセン前で投げ倒した私達。黄昏時に正面に増えていくランタンの灯りを見ていると、蜃気楼を見てるかの様。変わったなぁ、本栖湖。朝5半〜夜5時半まで投げ倒し、結果は何にもありません。むしろ投げ倒して清々しい気持ち。オデコになっても気持ちよく帰れるのは本栖湖くらいしかないのでは? そして私はまた通い続けるのであります。

ハーミットとシークロは新人研修中

ハーミットはソルトウォーターのイメージを持っている人が多いと思いますが、実際私が好きな魚はヤマメでして、その釣るまでのプロセスがとても大好きです。しかしながら渓流シーズンは一年間の半分程しかありませんし、メインのシーズンに至ってはほんの数ヶ月。なので、全体の半分以上の内容がソルトと湖の話になってしまうのです。もっとも過去にはハーミット自身がシーバスガイド船(世捨て丸)をしていたので、そんなイメージになってしまうのは仕方ありませんな。

渓流シーズンは場所によってはすでに禁漁期に入ったので、ハーミット的にはシーバスや湖に切り替えてのフライフィッシング、それと時々管釣り。ひと月過ぎる毎に新しい釣りシーズンが始まるのが僕らの感覚なので、いつもワクワクが止まらないのがハーミットなのかな。

さて、ハーミットに新人マッキーが火曜日の店長として就任したのは皆さんもご周知の通り。マッキーのフライフィッシングスタイルはまだ渓流の域から外へ出たことがなかったので、火曜日店長に就任してから第三火曜日の定休日を利用し、現在はソルトウォーターのフライフィッシング研修中で先月までは相模湾のシイラ。今月はシークロにてシーバス研修となりました。そしてそのシークロに乗船すると、シークロの方も三人目の新しい船長を迎えるため、伊藤船長がシーバスボートガイド研修として一緒に乗る事になりました。なので船上は珍しく5名出船でワイワイガヤガヤ大騒ぎ。その様子をお暇な方はご覧くださいまし。

今回の教訓:準備を怠るものは得るもの無し

横浜の日の出
シークロに5名も乗ると遅いのかと思いきや、100馬力あると全く関係ありません。沖のポイントを目指して走る中、お日様がコンニチハ。なんか良い事ありそうな雰囲気? でも最初のうちはシーバスの反応は薄く思いのほかバイトがありません。というか、最初に見本で釣って見せればよかったのですが、今回は後方からビシビシとスパルタ教育をしました。
シークロの伊藤船長
こちらが新しく加わった伊藤船長。これからの時期はどの時間帯で釣りへ行ってもシーバスは釣れる繁忙期に入るので、シークロは2船をフル回転で使って一日6便出港します。今まで岡本船長とリュウちゃんの2名で泣きながら運行していたので、3人体制になれば彼らが大分楽になる事でしょう。
フローティングミノーで楽しむ、横浜のシーバスフライフィッシング
釣りはというと、いくつかのポイントが不発に終わり、壁打ちに切り変えたところで小爆。昨年から鍛え上げた前職の後輩が先人を切ってシーバスを確保します。
シーバスのフライフィッシング
我らが火曜日の店長マッキーはシーバスを何度も出しますがフッキングに至らなかったり、バラしたり。なので、どんなふうに釣るかを見てもらいました。大潮周りでまだバースの下の隙間が空き切らないのでフライをねじ込み難いのですが、その明暗部よりも奥へフローティングミノーをキャストすると一発で出てきます。
横浜のシーバス(スズキ)
今回のシーバスは45〜55センチサイズといったところ。しかしまだまだ夏シーバスを思わせるゴールドボディで、引きがとても強いです。
ストラクチャー狙いのシーバス
周りで釣れる様子を見て、マッキーも緊張が解れてきてキャストが決まり始めます。今回は5名も乗船しているので周りのヤジがうるさかったかな(笑) 何度かのミスを経てフライが奥へ入るとシーバスは素直に水面を割ってフライにアタック。
シーバスのフライフィッシング初体験
シーバスの醍醐味はヒットする時のエキサイティングなバイトと、ジャンプを繰り返しながらトルクフルに絞り込むそのパワーが魅力。彼は今回の釣りできっとシーバスフライフィッシングの魅力に取り憑かれた事でしょう。
横浜のシーバス
撮影が長引いてしまう時は、船長が魚に優しく海水を掛けてくれます。食べないのであれば、お魚は丁寧に扱っってリリースをしましょう。
シーバスを持っての記念写真
彼の嬉しそうな笑みを見てください、その目の奥には自分で巻いたフライに炸裂してフッキングに至るまで。そしてロッドが絞り込まれるファイトまでの流れが焼きついたでしょう。そんな感じでいくつか周り、前回よりもバイトは少なかったものの、皆を十分に楽しませてくれるシーバスのストックがあります。もし、シーバスボートフィッシングに二の足を踏んでいるのであれば、私にご相談ください。その時間が折り合えば状況によっては一緒に乗る事も可能ですから。
本栖湖シーズン
さてその翌日、ボーとしながら会社へ向かっていると、自分が休みな事を思い出しました。フライタックルは昨日のまま積んでいるし、閑散期の会社で二人出社しても楽しくないので、そのまま中央道を走る事に。最後の渓流へ行こうとも考えましたが、ウェーダー積んでないしタックルも8番だから、心の故郷である本栖湖へ行くことに。シーズン的にはまだ少し早いけれど、今秋の状況を掴んでおかないとね。
秋の本栖湖
現在の水位はほぼ満水。南岸でカメムシドライで遊ぼうと思ったけれど、満水だと本栖湖は入れる場所が限られてしまい、どちらかというとスペイキャストで狙った方が良いポイントの選択肢が広がります。でも今回は積んでないしね。満水時にウェーダー無しのシングルハンドで釣る場合、岬の先端でロッドを振る以外に手立てがありません。そして表層水温は22℃。十分釣れる水温ですが、本格的なシーズンまであと少し。
本栖湖の鯉
ルアーマンとお話をしましたが、ジグスプーンでは日によっては0〜3本くらい釣れている日があるそう。最もジグスプーンの時点で結構深いのだろうから、やっぱりフライシーズンまではあと1〜2週間先でしょう。水深120m方向へシンキングラインを引いていると、足元には大きな魚影が・・、鯉です。かつてこの湖でバストーナメントが開かれた事が嘘の様に、ブラックバスの方は激減しているので、足元にその影は無くなりました。今回は本栖湖の用意をしないできたので、何も得ることが出来ずただロッドを降りに来たという感じのオデコ。来週から10月に入るので、私の釣りは管釣り(C&R)・シーバス・湖の3本だて。富士山も心なしか秋を感じさせる陰影ですが、私は紅葉の中で釣りをするのが待ち遠しいです。

 

 

あいにくの天気だったのでオトコ二人、ぶらり旅

そいえば先日の芦ノ湖でうえ乃のマスターが「卒業旅行で少し人が戻ってきた。」と言ってたけれど、うちにもまだ大学生がひとり残っていたんだっけ。管理人JrといえばFacebookの方でたまに登場していたけれど、あの小さかった愚息は今や私を抜き去り180cmオーバーに。そしていつの間にか酒が飲める年になっていたが、未だ親父と酌み交わすことはない。

昨年の息子はコロナやらオンライン授業やらでどこへも行けなかったので、たまには外へ連れ出そうとを誘ってみたら、意外にもあっさりOK。しかしフライフィッシングのブランクがもう一年以上になってしまったので多分キャスティングはままならないと思い、こんな六案をぶつけてみた。

次のコースから行きたい釣りを選びなさい。

1:渓流タイプの管釣りでイレグイになりたい
2:芦ノ湖のボートで遠投引っ張りの釣り
3:行ったことがない遠くの管釣りに行きたい
4:せっかく解禁しているのだから、オデコ覚悟で渓流へ行ってみたい
5:シーバスボートでシーバス&メバルの釣り
6:本栖湖へ行ってオデコになる

どのコースを選んでも一流?のガイドが同行し、丁寧にフライフィッシングをサポート、送り迎えもいたします。天気予報は日増しに悪い方向へ向かう中、釣り初心者のあなただったらどれを選びますか?

愚息が選んだのは6番でした。

子供たちがまだチビだった頃、私は毎週の様に「明日は山梨へ観光に行こう。」と家族を引き連れて本栖湖へ来ていた酷い父親です。家族は朝3時半に叩き起こされて本栖湖へ。車の中は寒いだろうからとシュラフと毛布を渡し嫁と子供二人を残して朝マズメの釣りへ行くのです。近所の遊園地などが開く10時前には釣りをやめて、ガリバー王国やオルゴール館などで一応家族サービス。そして帰る頃には、「渋滞に巻き込まれるから時間をずらして帰ろう。」という理由を付けて、もう一度本栖湖へ戻りイブニングの釣り。そして10時ごろ帰宅という具合でございます。

今回嫁には「山梨県の日帰り温泉へ連れて行ってやる。」と誘ってみましたが、過去の記憶が脳裏によぎったのか、ついてきませんでした・・。

3月の本栖湖
愚息は何を思ったのか「本栖湖へ行きたい。」と言い出した。私にとっちゃ嬉しい選択だけれど、天候は最悪だし到底彼が釣れるとは思えない。彼は勘違いしていたようで、自分のレベルでは釣れないという意味だと思ったらしい。いえいえ、私だって数回に一度しか釣れない本栖湖ですよ。結局、雪混じりの雨が激しいので本栖湖は観光だけにして、釣れる管釣りへ行くことと相成りました。
奈良子フィッシングセンター
さて、ここはどこかわかるかな?本栖湖から移動する時間で予報通り雪に変わってしまいました。釣り場に人がいないので、不安になりましたが営業中という事で、息子と二人で貸切フライフィッシング。もっともこんな天気の日に来る人はいないよね(笑) それにしても死んだ親父に顔が似てきたなぁ・・。
雪の奈良子フィッシングセンター
ブルーのシムスを着ていると私に見えますが、違います。見分け方は私よりもさらにお肉がない縦長のひょろっとした体型で、レフティな点かな。ロッドを振るのが一年振りでも若いからすぐに思い出して釣ってましたヨ。
奈良子フィッシングフィールド
奈良子フィッシングフィールドは魚種が豊富なので色々な魚がヒットしてくる。今回はアマゴにヤマメにイワナに、レインボートラウト。彼はとりあえず沈めてニンフの釣りでこのイワナをゲット。
シムスのレインウェア
暖かい上下の服装を提供したけれど、足のサイズが私よりもずっと大きいので、足は運動靴のまま。足先が痺れるほど寒かったと後の弁。
雪の奈良子
こんな天気だけれど、フィッシングプレッシャーがないので私はドライフライを堪能。でも2時間もしたら手足が寒くなってきたので、まだ釣りたそうな愚息でしたが雪が積もる前に退散しましたとさ。

本栖に入らずんば鱒を得ず、と駄洒落が続く・・

本栖湖は釣れないから行かないとレッテルを貼っている方が多いけれど、釣れる釣れないよりもまずは行かざるものは釣れないのである。ちなみに私が本栖湖で魚をゲットする確率は3回行って1本くらいかな。負け惜しみで言っている訳ではないのだが、あの景色の中で釣れるのだから私にはそれぐらいが丁度良いと思う。

さて、そんな本栖湖が私を呼んでいるのである。「そろそろ傷の痛みも引いただろうから、いつもの場所で待ってるゼ。」的な、レインボートラウトからのテレパシー。もちろんそんな感じがするだけなのだけれど、天気予報を見てこれなら釣れるのでは無いかと甘い見込みで出掛けたのであります。

1〜2月の本栖湖は釣り人はほとんどいないと思っているでしょうが、なんのその。有名なポイントは朝イチでー8℃の中でも既に先客がいるんです。私がついた朝8時で私みたいな釣り馬鹿は10名ほど。どんなに寒くても辛くても、富士山がど〜んと目の前に見えるだけで何故か安心して投げ続けられるのです。あ〜楽しかったな、キャスティング練習。そんな言葉を書けば状況がすぐに分かるよね、お後がよろしいようで・・。

今回の戒め:ポジティブな気持ちのお陰で最後までモチベーションを保つことは出来るけれど、釣れなかった帰りの運転はツライ・・。

デジタル水温計
最初はちゃんと機能していたのだけれど、寒さに負けて途中で電圧が下がりOFFに。朝の水温は5℃で日中は8℃位まで上がった。それに反して外気温は朝の時点でー7℃なので数投でガイドが凍りつく。日中は2℃位まで上がりました。こんな日でも穏やかだと釣れるのですが・・。
本栖湖から富士山を眺める
前回と違って今回は風が出始めるのが早く、水温が上がり始める10時ごろから吹き始めてしまった。入った当初は絶対に釣れると踏んでましたが、そこは本栖湖。自分の思いが通じない事の方が多いのです。
TFOディアクリーク
今回は相棒を一番良いポイントへ置いて、私は少し離れた場所でキャスティングするためにシングルハンドが振りづらい状態だったので、珍しくダブルハンドのオーバーヘッドと、スペイキャストをミックスしながらのスタイル。このロッドは魂をめいいっぱい入れてあるので、魚を釣る癖がついているはずなんだけれどなぁ。
本栖湖のワカサギ
ポイントを変えてサイトフィッシング。長い距離を歩いてようやく見つけたワカサギのベイトボール(群れ)。その周辺で投げていれば、大物が来るかも?と何度も群れの中にフライを通してたらワカサギがスレが掛かちゃた。これでオデコなし?(笑)
本栖湖のサイトフィッシング
この時期の風は水温を下げるだけなのでむしろ風が少なくても水通しの良い所を探してポイントを次々と変えていきます。これだけクリアで静かだと大物が入ってきた時は見えるのですが、今回は何もナッシング。
本栖湖のフライフィッシング
結局この場所では何事も起きなかったので、一番放流数の多いポイントへこの後移動する事に。ヒレ丸でも良いから釣らないとと思ったのですが、そんな根性なしの行動をしたものだから結局何も得られず、今回はキャスティング練習と相成りました。いっぱい振ったら珍しく筋肉痛ですゼ。
モッシーのシール
今回のお土産は信玄餅と35年ぶりに買ったモッシーシール。最近は湖仙荘さんが開いておらず、さらに漁協も開いてなかったので浩庵荘にて入漁証をゲット。相変わらずこの寒さにテントは15張りほどありましたヨ。皆さん風邪ひかない様にね。

本栖湖で身をもって魚の痛みを感じる?

今月の予定表を見ていたら、気がつけば今年はあと10日もないんですね、ジジイになるスピードが加速しているように感じる管理人です。

皆さんは今年はどんな一年でしたか? 昨年同様に釣りが思うようにできない人が多いと思いますが、それでもこの秋は少しは釣りに行かれている方が昨年より多い気がします。私はというと昨年同様にサクラマスを狙いに行けなかったり、『目指せメーターオーバー!』は三魚種(イトウ・オオニベ・シーバス)はどれもまた持ち越しとなりました。

やり残した感が満載の一年ですが、ふと思えば心の故郷である本栖湖行脚をすっかり忘れてたので、行かねネバと。本当はね、先週の火曜日に行く予定だったけれど、雪予報だとスタッドレスを履いてない私の車だと無茶すぎるのでやめて、今週へ持ち越した訳。

今回も色々とやらかしました。朝マズメの時合いを釣るために設定した目覚ましが、音量ゼロの無音状態で2時間遅れのスタート。マズメは捨てて到着をしたものの、今度は積んできたロッドとラインの選択ミス。それをそのまま使ったことで起きた災難が今回のお話。

朝はウィンストンのエアスイッチ10.6フィートにシングルハンド7番のシングルハンドSTラインを乗せてやるつもりだったが忘れてきたので、シックスセンスWF8/9タイプ3のフルシンクを入れて湖畔に立つ事に。振ってみると明らかにオーバーウェイトで、ロッドをそっと振らないとラインが大暴れします。最初はそれに気をつけながら振っていたけれど、水位が減水してない為に足場が少ないのでどうしても投げたい方向へ投げづらい状況。釣れそうな気配があるものだから気持ちがせいてオーバーヘッドキャスティングしている最中についオーバーパワーで角度変換してしまったのです。その瞬間にロッドは必要以上に曲がりラインは私の顔左近くを捉えました、『バチッ!』と、音をたてて・・。

あ、この感じやっちまったな。過去に何度か自分を釣る事はあったけれど、その部位は耳や首後ろの生え際で何もルアーでのこと。今回は左こめかみにフライのピアス・・、しっかりバーブまで入ってます。本栖湖の場合、お魚は滅多に釣れないからバーブレスにしていない私なので、自業自得。ここは冷静に判断し一般的な対処法としてフックの懐に別の糸を持ってきて反対へ引くという手法を取ることに。別のラインとしてフライラインを使い刺さった根元に挟んで反対方向に引っ張ってはみたものの、この手法では皮膚がグニャグニャと動きどうしても抜けません。仕方ない、もう一個穴を開けちゃいましょ。

こういった話が苦手な方もいると思いますが、もう一つの手法として皮膚から出ていない針先をもっと刺して皮膚から出してしまうというやり方。バーブ(カエシ)まで差し切ってしまい、出ている先端をペンチなどで折ってしまえば簡単に抜けてしまいます。なので、さらにブチっと刺して先端を貫通す事に。やった事がある人ならばわかると思うけれど、すでに刺さってますから痛くありません、刺すのが怖いだけです。

ブチっと刺して貫通、さてフォーセップをと手元のカバンを探すとありゃま、車に忘れてきたではありませんか。このままフライをぶら下げて戻るのがなんか恥ずかしくて(と言っても人が見ている筈も無いのにね)素手で折る事を決断。これがまた手元が見えない状態が厄介であり、更にがまかつフックの丈夫さを感じて格闘する事10分程度。何度か折りを重ねる事でようやくピアスを外す事ができました。

あぁ、お魚ってこんな気持ちでフライを口に引っ掛けられているのね。これからは更にお魚に優しく接することが出来る事でしょう。

昨日の戒め:釣欲を満たすために焦る事は事故につながる。改めて『Study to be quiet./ 穏やかなることを学べ』を肝に銘じよ

本栖みち
道中の本栖みちの外気温計ではマイナス7℃を示していた。私にとっちゃマイナス何度だろうがお構いなし。一番厄介なのは寒すぎるとガイドが凍って釣りにならなくなる事。この写真は14時ごろだけれど、太陽が当たらない南側の斜面は路面を含めてずっと凍ってます。
ゆるキャンの影響でテントがずらり
相変わらず「ゆるキャン△」の影響でこの寒さの中、浩庵荘ワンドにはテントがズラリ。察するところ始めたばかりのにわかキャンパーが多いけれど、昨夜の寒さは大丈夫?
フックが顔に刺さってしまいました
閲覧注意とならぬ様にフライをぶら下げた写真は撮らず、釣り終わった時の私の様子。こめかみに小さな針穴がふたつあり、少し腫れてます。目を守るために釣りでは偏光レンズと帽子は必須アイテム。魚紳さんにならぬように、皆さんも注意しましょう。
本栖湖ブルーの中で釣りをする
ラインが合わないので、マイクロスイッチの使用をやめ、ロッドはセクター9フィート8番にタイプ3のフルシンク。私にとって本栖湖はシングルの8番が標準タックル。
本栖湖のレインボートラウト
で、釣果の方は思った時間に思った通りのコースに投げて、思った通りにゾンカーでヒット。でも昨夜巻いたゾンカーのブラックはピアスになり、釣れたのは以前巻いたグレーカラー。サイズは40くらいかな
本栖湖レインボーの尾鰭
尾鰭は小股の切れ上がったスピード系のヒレピン。ヒットしたのは手前10m以内だけれど、ジャンプを5〜6回してラインを引きずり出してくれた。
本栖湖ブルーに染まったレインボートラウトの魚体
本栖湖ブルーに染まったレインボーの魚体が太陽に輝いて美しい。コレが見たくて本栖湖に通うのです。
本栖湖のレインボートラウト
1時間後、一回り小さい個体を一本追加。これも同じコースで同じように回遊してくるだろうと思って投げ続けて狙って取れた嬉しい一尾。胸鰭が欠損しているのが少し悲しいですが、それ以外の尾鰭はピンピンで同じ様にジャンプを繰り返しました。
本栖湖の南側
2本も釣れたので、残りの時間はサイトフィッシングをしようと思い各所めぐり。でも、珍しく風がほとんど無く魚は接岸していなかったので、ポイントを転々と回るだけの時間を過ごす事に。
本栖湖のレインボー
イブニングも狙おうかと思いましたが、これ以上欲を出すと罰が当たりそうなので今回は早上がり。こめかみの傷をさすりながら、お魚の痛みを感じて帰るのでした。