大物を夢見て通っていたK川へ久しぶりに行ってみた件

このブログを読み込んでいる方はご周知かもしれませんが、「尺ヤマメ(アマゴ)を釣りたいのならばK川へ行け!」と言っている私。関東南部にはKを頭文字にした川が二つ、そして西に一つ、北関東には一つ。全部で4つあるK川はそれぞれ尺ヤマメ(アマゴ)を釣ることができる河川なのであります(昨今C&Rで釣れる尺ヤマメ・アマゴは放流時から尺ものなので、それは別物です)。

先日の火曜日はマッキーのリクエストで西のK川へ久しぶりに行くこととなりました。富士の湧水を水源とするこの川は10代後半から30代前半までのおよそ10年以上を通った場所で、その後30〜40代は北のK川へ10年以上通い、今はさらに北にあるKがつかない川へ通い始めて12年余り。そろそろ次なる川を探そうなと思ったけれど、原点回帰で20代のフライフィッシング人生を捧げたこの川へ回帰するのもアリかもしれませんね。

今回は釣りというより下流側から各ポイントを見て周り、どのように様変わりしたかを見ていく懐古の旅。そんな風に書いている時点であらかた察しはつくと思いますが、魚の写真がありません。ここ数年の3月は自分の経験からの釣りの組み立てが読み通りできず翻弄されています。

河川名を出すと大騒ぎする人がいるので名を伏せますが、知っている方には懐かしい風景を楽しんでもらえれば嬉しいです。

ではお暇な方は以下の写真にお付き合いください。

山梨県にある漁協
この川はダムから上流部に3つの漁協があり、一番上流部にある漁協は多くのフライフィッシャーマンが通っている場所。ここは市街地にある漁協で、今では車を止める事が一苦労になるので、電車かオートバイで行くのが一番良いでしょうね。20代の私はオートバイで通ってました。
堰堤
その昔、キロワールドから発売されていたVHSビデオで、Sさんが尺ヤマメを釣っていた大きな堰堤上(堰堤周辺は禁漁です)。現在水量がパンパンなのでインレットが見えませんが、そのインレットでは故・細山長司さんが尺ものを良く釣っておられました。個人的にはブラウントラウトを狙っていた思い出の場所です。奈良のおじさんも懐かしい記憶。それにしてもよくこの狭い道を通ってこの場所へランクルやサファリで入って行たなぁ・・。
大きな岩のポイント
ポイント名がこの岩の名前の場所。以前は空き地に止めライズ狙いをしてたけれど、現在は左岸の河原に車が下ろせます。今回はここから一つ上の橋まで川通しで釣り上がったけれど何もなし。途中大きな淵をヘツるのが大変です。
滝
この滝の上の右岸に焼肉屋があったのですが、現在は無く公園駐車場になってました。焼肉屋の裏を通り入渓していたのが懐かしい記憶で、ここの上の橋脚周りとその上の流れがかつての尺ヤマメポイント。今でもお魚はつくのかな?
西のK川
雑誌アングリングで岩井渓一郎さんが紹介したポイントで、岩井プール、または小学校裏と呼ばれたポイント。尺ヤマメが付いていた場所はかなり浅くなっていましたが、川底は溶岩質なので大水が出ればまた元の状態に戻るかもしれません。人気があった時代はポイント渋滞が起きる程人気でしたヨ。
近くに富士急行線
このポイントでライズ待ちの昼寝をしていた時、ビデオクルーを連れ立ってSさんが昼寝している私の横で撮影し始めたのが遠い記憶(笑)。昔のようにライズが起きることを期待して長い時間待ち続けましたが、何も起こりませんでした。
公園駐車場前
今回唯一見つけた魚は公園駐車場の橋上流にいた大きなレインボートラウト。朝方にエサ師が同じようなサイズを釣っていたので、それ以外にまだいたのかと真剣にマッキーに狙わせてみた。しかし後でそのエサ師に聞けば、釣った大きなレインボーはリリースしたとの事だったので、一度釣られた個体を一生懸命に狙ったいた様。どうりで無反応な訳・・。
近くに駐車場がないのが問題・・。
30代の頃にこの場所にある橋の下でフライロッダーズの取材をしたなぁ、というのが25年以上前の思い出。橋下の淵には大物が潜み、それを狙ってイブニングライズ待ちをした事も数しれず。この辺りの区間は護岸が少ないので雰囲気があるのですが、今年は工事により水が高い場所なので、注意が必要。
西のK川
漁協の管轄である一番下流から市街地の二面護岸の地域まで全て見て回ったが、メイフライやウルーマーシマトビケラが飛べどライズは一切無し。仕方なくニンフをゴロゴロするもイブニング時は外気温がマイナス近くに戻り人間が参ってしまいました。17時まで粘ってあえなく撃沈。当時と今を比べて川の雰囲気はさほど変わらないのですが、一番違う事は住宅の密集度が高くなり、車を止めることがとても難しくなってしまった事かな。時間があれば最盛期にもう一度訪れてみようかと考えています。

確定申告が終わらないのに横浜の夜の海に繰り出した

本日は確定申告最終日ですが皆さんはお済みですか? 昨日はテンパって最終チェックをしてようやく提出したのですが、保険関係の提出書類が見つからず、てんやわんやでしたが、なんとか間に合わせました。

そんな状態だったのに先週の金曜日は確定申告も終わらず、アハフタしている状態でありながら釣りを優先してしまうわけですが、まぁこれも仕事ですから致し方ありませぬ。とはいうものの、実際には支払わなければならぬ税金の工面をどうしようかなんて考える苦悩から現実逃避したかったので、金曜日の夜はシークロから出船してシーバスに癒されたかったのです。

そんな中途半端な状態だったので、シーバス戦線に出ていく為の持ち玉をタイイングする余裕やラインにドレッシングするをするなどの前準備をせずに、あるものをまとめてシーバスへ。しかしリトリーブするその所作の最中で、いつもならば「ココで喰っちゃうな。」なんて言いながらキャストしたフライに想いをぶつけバイトを待ち続けるのですが、申告の期限が迫っているものだから、「あれは忘れてないだろうか? 二重うちって全部チェックしたかなぁ・・。」なんて不安を抱えながらのリトリーブ。そのお陰で不意打ちのアタリに手が反応せず、フッキングしないこともしばしば。中途半端な気持ちは良くないなぁ、なんて思ってはみるのだけれど、ひとたびボイルが始まればアングラーは目の前の光景に直ぐに反応して興奮してしまうのです。

釣り人って単純だなぁ、としみじみ感じた金曜日の夜でした。

そしてその翌々日は氷雨の中、朝霞ガーデンで朝練&キャスティングを行い、その後に本降りの状態でマルタウグイを求めるのでした。最近のシーバス状況やここ数日の管理人が何をしているかを知りたい方は、以下写真と共にお楽しみください。

今回の戒め:釣りを100%楽しむには、仕事はキッチリ終えて出掛けよう。

横浜の海
現実逃避で横浜の海へ。魚をつれば気分も晴れるだろうと思ったのだかれど、予報よりも爆風で、沖のタンカー周りのキャスティングは辛い状態でした。
横浜の海
ここのところ釣れているイメージだったので、ポイントへ入ればすぐに釣れるだろうと思ったけれど、最初の数カ所は何も反応せず。横浜を離れて川崎方面へ来てようやくポツポツと反応が出始めた。しかしサイズは40センチ前後が中心。魚が深いのか、フローティングラインにゾンカーのコンビネーションは思っているほどバイトはでなかった。
横浜のシーバス
東京湾の神奈川エリアは攻めるところが沢山あるので、いつもの場所が釣れなければこの時期過去に良かった場所をランガンするに限ります。すると、幾つか目のポイントから急に釣れ始めたのです。この時点で沖は諦め運河内の風裏中心で狙っています。
シーバス
久しぶりにスコットのウェーブ7番を使いフローティングラインのタックル。ゾンカーは首が渋かったので、さらに一回り小さいエンリコのマイクロミノーを使ったら、反応が上がった。でも釣れた個体が吐いたベイトは7センチはあるんですよ。
横浜の海
いつものように大物ねらは隙間を攻撃。しかしどこもお留守でした。季節的に移動しているか魚を探すのも一苦労です。
シーバス
マイクロミノーでひとしきり数釣りを楽しんだら、あるポイントではシーバスボイルが止まらない。そこでフローティングミノーに変更すると、サイズは50センチ止まりでも入れ食い状態になり楽しい時間。
シーバスの嘔吐物
そのシーバスがデッキに上げられると。こんなふうにゲロするんですが、バチゲロは無し。そのほとんどはカタクチイワシでしたが、サッパも混じってましたヨ。
シーバス
魚を探すのに時間がかかり過ぎていつもより遠出したシークロのリュウちゃん丸は、次のお客さんとの時間が迫っていたので最後は慌てて帰港したのでした。さ、家帰ってゆっくり寝ようと思っても、数時間後にはお店で仕事なんだよね。さらに翌朝は朝霞ガーデンで朝練ときたもんだ。ジジイなのに我ながら自分の体力にビビります。
朝霞ガーデン
そしてその翌々日。冬へ逆戻りした様な日に朝練の予定を組んでしまいましたが、案の定、とてつもない寒さと風で、朝霞ガーデンは貸切状態です。その後キャス練へは行ったものの人も集まらなかったので中止にして、近くの川へマルタウグイを探しに行ったのです。
鯉に恋するフライフィッシング
しかし、思った以上に雨が降ったのか、川は泥にごり。その中でも岸の浅いところでテールを出す鯉がいたので、それらに遊んで頂きました。もうこの時点でずぶ濡れ。これ以上確定申告は先送りできないと家に帰り、必死になって申告を済ませた私。あとはゆっくりと風呂に浸かった後にビールを煽ったことは言うまでもありません。しかし、この後に税金の支払いがあるんだよなぁ・・、胃が痛い・・。

 

 

サクッと釣ってスイングするという予定を遂行するのに1週間

昨日、釣り場にいた餌釣り師のギャラリーから見た私たちは、

「アイツらはポイントへ入ったと思ったらサクッと釣って帰りやがった。」

と、思われた事だろう。

サクッと釣ってすぐに帰る。俯瞰で見た自分たちの姿は他人から見たらカッコよく見えただろうか。なんて思ってみても、実はそこに至るまでに1週間を要した訳でして・・。あ、それで先週の投稿はなかったのね、と言う事なのであります。

先週、僕らの思いはこんな感じ。

すでに2月に渓流解禁していた僕らはお気楽モードなので、「ま、放流モノをサクって釣ったら、本流へ移動しダブハンのスイングで漢気を見せよう。」なんて呑気な事を言っていたのです。そんな能天気な僕らに神は試練を与えたくなったのか、天気予報は見事なマイナス気温予報。日中の最高気温が2℃という真冬の本栖湖並みの寒さに震えながらライズを探した訳ですが、見事に何もなく撃沈したのが先週の事。しかし、その場所に放流された魚たちはほとんど釣れていなかったので、それを求めて今週はそこに残した宿題をやっつける為に、馳せ参じた訳。

1週間にわたって移動した距離は600キロ以上。ヤマメ一匹に幾ら掛かったなんて計算するのはやめましょう。僕らが楽しんでいるのは夢と妄想の間で逃げ惑う魚たちなんですから。という事で、今回もタメにならない珍道中がどんなだったかを知りたい方は、以下をご覧くださいまし。

北関東の解禁
2月の愛媛県にも持ち出したファーガスのグラスロッド。細いティペットでタカ切れを防ぐには衝撃を吸収してくれるグラスが一番。しかしコントロールと遠投が犠牲になるので、ポイントが比較的近い時に活躍してくれる。到着時の外気温は0℃。極小ミッジのハッチにライズするのはオイカワばかり。
ミッジピューパ
フライはミッジピューパの22〜26番。老眼鏡は必須なのであります。ティペットは7Xを使うと、もはや棒のように硬く感じる。かと言って10Xを使うと、髪の毛よりもずっと細くて見えないので結べないジレンマ。
北関東の雑魚たち
ヤマメさんのライズがないので、仕方なく雑魚どもを狙って片っ端から釣る私。明らかにヤマメ以外のライズだけれど、釣り続ければひょっとして一本くらい混じるかも?なんて考えは甘かった。その後に20番のニンフを沈めてヤマメを掛けたのだが、結果ランディング前にバレてお終い。ライズがないだけでヤマメはいるのです。
ヤマメ
そしてその一週間後の同じ場所。ライズする時間帯を狙って行ったら餌師の先客。その仕掛けを打ち込む間でライズを繰り返すヤマメたち。しばらくエサ師が釣った所で世間話のコミュニケーションをして、ライズする場所を譲ってもらうことが出来た。ライズする魚を狙わせて頂けるのであればこっちのもの。サクっと一本釣ってシングルハンドはすぐに納竿です。
ヤマメ
すぐに釣れたので、一緒に行った仲間と交代。そして彼もサクッと釣りました。二人がロッドを出して釣るまでに要した時間はざっと10分かな。写真を取ってリリースし、すぐに立ち去る僕らを見ていたエサ師には「もう帰るの?」というお言葉。颯爽と去るイメージはあるけれど、僕らがこの1匹を釣るために一週間を要した事は誰も知らない。
本流の釣り
2月のうちに目星をつけていた今年の本流のポイントへ移動。そう、ここで早くダブルハンドを振りたかったのです。滔々と流れる水の中に僕らの夢が泳いでいる筈。きっと・・。
本流の釣り
移動に1時間以上要して着いたのが11時ごろ。ちょうど良いタイミングでコカゲロウとマダラカゲロウのハッチが始まり、川面を次々と流れていく。聞こえてくるのは湛えた水が流れゆく軽やかな音色のみ。虫を啄む魚影は雑魚さえもいない。これが今の現状。10年前と比べると見た目が綺麗であっても、死の川と表現しても過言ではない。
ハーディウルトラライトシリーズ
釣り仲間がハーディのウルトラライトシリーズのダブルハンドを購入。これ幸いと振らせてもらった感想。最初に感じた印象はまず「軽い」という事。そしてシャープでブレの無い硬さが今風の優等生さを感じさせてくれた。6ピースか、私も欲しいなぁ・・。買っちゃう?
関東でサクラマスを狙う
次の一投で「ドンッ!」という衝撃が来るに違いないといポジティブな気持ちを持ち続けて二つのランを延々と降る。その結果は何も起きなかった。入れ喰いに夢は無し。僕らが求める魚はいつも遠い場所を泳いでいるツレない素振りだが、たまには思わせぶりな魚で良いので遭えないものだろうか・・。

 

客注品を見て思い出した、シムスの歴史を少し・・

「稲見さん、ターポンウェアってどこで発売してたんですか?」

と、唐突にマーヴェリックのNピーに聞かれた。

一瞬の間をおいて思い出したのは、1980年後半から90年前半に販売していた『FLY FISHING VIDEO MAGAGINE』のソルトウォーターシーン。その中でケリー・ワットとジム・ワットが着ていた、ソリッドカラーの長袖(半袖もある)シャツがターポンウェアと言う名前だった。あぁそう言えばシムスってそんなものを売っていた会社だったなと思い出した。

私の記憶が正しければ、シムスは1980年代にお目見えした会社だったと思う。当初はフライフィッシングベストとターポンウェア・シャツを売っていた会社なんですね。当時としてはまだ珍しい生地であった、デュポン社のサプレックスナイロンか何かを使っていて、軽くて速乾性と丈夫さがあるという事で、それをフィッシングシャツに採用して販売してたんです。

で、そのシャツは前述の販売していたフライフィッシングのVHSビデオの中で、主人公が着ていたので少し流行りだし、のちに僕らが「高けぇ〜!」なんて文句を言いながらも、買ってたのであります。当時はアングルさんが販売していて、ウェーダーができたのはそれからさらに何年も後の話。シムスは最初のウェーダーからゴアテックスを使用していたのだけれど、確かソックス部分も全てゴアテックスだった筈です。当時でも6〜7万円してたかな。

なんでこんな話をしたかと言うと、先ほど釣り仲間が頼んだ客注品のTシャツに『TARPONWEAR』と書いてあったので、その流れでマーヴェリックから電話があったと言うもの。そうそう、ロゴもこんな感じだったなぁと思い出しながら、ちょっと思い出を話をしてみました。

当時のターポンウェアの写真を手元の中から探しましたが流石にありません。ネット上にはビンテージものとして古着がいくつか載っているので、気になる方は見てみてくださいな。ちなみに私は当時ライトイエローを買って着ていたかな。

シムスのTシャツ
今年新製品として発売されたシムスのターポンウェアTシャツ。このターポンを添えたロゴが襟元のタグに付いてました。なんか懐かしいなぁ。
フライフィッシングビデオマガジン
当時キロワールドが発売していたもので、一本¥3,800と結構お高いんです。その日本語訳は直訳が多くなんかおかしい翻訳なので、面白がってよくケリー・ワットのモノマネをしてましたなぁ😆

何よりも本栖ブルーが好きな私は、行くとろこが無ければ本栖湖詣でをする

どれだけそこが青いかを表現するのに「地域名+ブルー」というのが各地にあるのは、皆さんも周知の通り。先だって行った高知でも仁淀川の青さを称えるために「仁淀ブルー」という表現が使われていた。北海道には「摩周ブルー」があり、沖縄には「宮古ブルー」、お酒では宮崎県に「木挽ブルー」なんてのもある(全く関係ないですが、私が好きな焼酎です)。

私が若かりし頃、初めて見た沖縄本島の海の蒼さを見てその強烈なブルーに感動したものです。しかしその後、ミクロネシアの青さにまた強烈な印象を植え付けられ、さらにモルジブを経てバハマ・ブルーを感じた時にはこれ以上綺麗な青い海は無いと思っていた。しかし原点回帰して沖縄の宮古島へ行ったら、意外にも日本の海が一番美しいと思ったのでありました。その訳は日本以外の地域はどこへ行っても打ち上げられたプレスティックゴミがそのまま放置され、浜辺に人工的なカラーを添えられているのです。でも日本は島民のボランティア活動で、どこへ行っても一定以上の綺麗さがあるんですね。世界を回って初めて日本の素晴らしさに気づく瞬間です。

本栖湖も然り。昔は写真を撮る人たちが捨てたフィルムパッケージが四散していた時代もあるけれど今は皆無。年に何度かのボランティア活動によるクリーンアップ活動を行っているお陰なんです。本栖湖ブルーにカラフルなパッケージゴミなんて似合いません。40年以上通っている今でさえ本栖湖へ通いたくなるのは、何も変わらないからなのだと私は思います。なので、皆さん釣り場は綺麗に大切に使いましょうね。

さて、やる事がなくなると私は本栖湖へ行って精神を整えに行くのですが、ぼーっと富士山を眺めながら糸を垂れるだけのつもりが本気を出して一日中キャスティングし続けた結果、寒波の寒さにやられて風邪を拗らせてしまいましたとさ。無理やり週三の釣りは体によくないようです・・。

お暇な方はそんな本栖湖詣の風景をご覧くださいまし。

富士急ハイランド
毎月第三火曜日はマッキーを連れての釣り研修。とはいうものの、フィッシングガイドのマッキーの方が本栖湖の年間釣行数が多くなってしまったので、現在の傾向はマッキーに聞き、季節によるポイントの選択や攻め方などの教えるというもの。行き帰りの運転はマッキー・ガイドサービスを行っているマッキーに、安心して運転を任せてます。そのおかげで高速道路から富士急ハイランドを富士山を助手席からパシャリ。
本栖湖
到着したのは7時半くらいだったのですが、湖仙荘と浩庵荘のどちらもまだ開いておらず。通りがかった渡辺さんに声をかけて購入したので、まだロッドを出してませんが現場売り。プラス¥200払った恩恵は、ここ最近の本栖湖近況のお話。相変わらず人気は長崎だそう。
本栖湖から見る富士山
冬のパターンは朝夕はあまり釣果が見込めないので、急深部にてタイプ3〜5でカウントしての釣り。釣れるのは思いの外近くなので遠投は必要無いのだけれど、どの層にいるかを探るのに毎回キャストしては何秒後に引き始めるかを決めて魚のいる場所を探る。
本栖湖
釣行開始時間はー5℃だったかな。数投すればご覧の通り。リトリーブするラインを受ける右手の水滴がつく部分は、あっという間に凍り始めます。
本栖湖
1989年(昭和64年)1月号のAngling・80Pに記載された、『またドラマが生まれつつある本栖湖ブラウン・小雪と風の贈り物・文:降旗 章』で紹介されたたブラウントラウトが上がっているのがこの場所(この号に私はアラスカ釣行の話を書いてました)。同時期に私もこの場所へ来ていたので、降旗さんによくお会いしてました。当時の写真と比べても今も変わらず。変わったのは大久保左岸に蛇籠が整備され、さらに経年変化でそれが朽ちたこと。
アングリング1989年1月号
当時のアングリング誌。写真が小さくてわかりづらいですが、右上の写真と同じ場所で撮りました。この写真はよく見ないとわからないのですが、湖のど真ん中までバッキングラインが引っ張り出されていて、やり取りしている写真なんです。左下は同誌に記載された私の記事。冒頭はやっぱり本栖湖の話から始まります😆 そして右下は澤田賢一郎さんのサクラマスのお話。2尺ヤマメというコピーにやられて、ここから皆のサクラマス熱が高まったのです。
本栖湖
大久保側は何も無かったので、マッキーと私は長崎付近へ移動。この時点で調子が悪くなり、キャスティングする度にカウントダウンの最中は腰掛けて休んでました。開始から1時間後ぐらいにアタリらしきものが一度あったのみで、あとは風に晒されて身体は冷える一方。
本栖湖
身体の節々が痛くなり、河岸にてゴロリ。雰囲気はとても釣れそうなんですが(と、いつものポジティブシンキング)
寒い本栖湖
こんな感じでコルクのトップが凍っていきます。釣り終えた時にこの氷を無理やり取ったら、コルクごと剥がれた事がるので、無理に剥がすのはやめた方が良いかもしれません。
本栖湖
かくして、日没まで投げ続けて今回は何もありませんでした。実際本栖湖が一番良い季節は芦ノ湖よりやや後なので、3月後半ぐらいからメチャクチャ良い季節に入りますヨ。間も無く各地が解禁しますので、皆さんも肩慣らしにどこかへ出掛けてみませんか?

Winston の新作であるPure2 のインプレッション

ウィンストンのピュアがリリースされたのが2019年ごろで、確かコロナ騒ぎになる少し前だったでしょうか。このモデルも6年の時を経てマイナーチェンジとなり、2025年から名前はピュア2になります。今回そのシリーズのうち5種類をお借りすることができたので、そのインプレッションを書いていこうかと思います。

生粋のウィンストンアクションを継承したということで命名されたピュアシリーズ。ピュア2になったことで目に見えた変化は、まずは長さでしょうか。実はこのロッドが発売される1年以上前に、ウィンストン販売店に向けてアンケートが実施されていて、私はこんな事を要望として書いていたのでした。

「ウィンストンに求めるものはありふれたロッドではなく、こだわりを持ったロッドであること。現在のウィンストンは一般的なフィート(○フィート)とフィートハーフ(○フィート6インチ)のロッドラインナップで、あまりにも一般的な長さでありロッドの長さにこだわりを感じない。他のメーカーや違うモデルとの差別化で僕らの気持ちをくすぐる長さが欲しい。そしてオービスでかつて使っていたようなロッドに愛称名があったら嬉しい。」

とまぁ、言いたいことを書いてみたのです。
その願いが届いたのかどうか分かりませんが今回ピュア2になり、ロッドレングスは9フィートモデルを除き、全てキリの悪い長さにしてきたではありませんか! そう、僕らが求めているものはコレなんですよ(余談ですが、オービスのロッドネームは2025年のスーパーファイングラファイトで復活しました)。

またピュアからピュア2になったことで明らかに変わったと感じるのは4〜5番モデルは以前のピュアよりもバットが細く、よりミディアムアクションになったと感じられます。なのでピュアシリーズとエア2シリーズは明確なロッドアクションの違いがより一層深まりました。このモデルはグラファイトロッドにナノパウダーを入れたハイモディラスグラファイトですが、ボロンがない分だけバットがよりしなやかな感じになります。両モデルを知っている私からするとピュア2はエライ変わったなと思うのですが、今回お借りしたロッドを一つづつ紹介してみましょう。

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Winston Pure2 693/4:6feet 9inch・3weight・4piece
ピュアシリーズの中で一番短いモデル。前作には6フィート6インチがありましたが、それは短い分だけスローでピンピンしたアクションに仕上がってしまっていました。この69モデルは限りなく7フィートに近いこともあって、妙に弾かれる感じの違和感が少なくなったショートロッドといえます。バットが極めて細くロッドは全体の半分ぐらいまで曲がり込みます。また、短さも手伝って誰が持っても「竿を持っている感覚がないね。」と言われるくらい軽い(実際にはロッドバランスが優れている)ロッドになっています。
Fine:短すぎず長すぎず、この微妙な69の長さがアキュラシーの精度を上げている感じで、ショートレンジでのキビキビしたテンポよいアプローチが、フライをプレゼンテーションしていて楽しくなります。
Weak:以前よりもバットが細く全体にしなやかな印象なので、10メートル程度のミドルレンジになった途端にアキュラシー(正確な投射)が落ちてしまう感は否めない。ロングレンジに至ってはロッドがグッと曲がり込んでしまうので15m以上のキャスティングには全くもって向いていないでしょう。

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Winston Pure2 793/4:7feet 9inch・3weight・4piece
もしこのピュアシリーズの中でヤマメを専門に狙う一本を選ぶとすればこれ一択と言って良いでしょう。ある程度のメンディングや細いティペットを使った時のアワセの衝撃の吸収力。以前の763/4よりも少ししなやかで、8フィートよりのアクションといえます。
Fine:69よりもゆったりと振れてアキュラシー性能を損なわないギリギリの長さ極めた感があります。何よりも短いレンジでもロッドが硬く感じることはなく、柔らかすぎない程よい硬さは、メンディングする時にも違和感を感じません。実際に朝霞ガーデンで実釣をしたところ、広場でキャスティングした時の柔らかさはあまり感じず、短い距離でも割とグラファイトらしい張りを残した腰があります
Weak:このロッドに求めるものはショート〜ミドルレンジのアキュラシー性能とトリックキャストのしやすさですから、明らかにドライフライフィッシング専用であります。よってニンフを使うなんてもってのほか(個人的な見解)、常にライズ待ちを楽しみにしている人のロッドですから、遠投はエア2に任せましょう。

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Winston Pure2 834/4:8feet 3inch・4weight・4piece
ピュアシリーズの中で一番の万能ロッドとして使えそうなのがこのモデル。私はこのロッドを購入しました。4番ロッドに必要な、ある程度の大きなフライのデリバリー性能、あるいはコントロールを犠牲にしない長さがこのロッドの魅力だと感じました。
Fine:以前のピュアよりもバットが細く全体の半分ぐらいまで曲がり込み、ロッド全体のしなやかさを感じる。渓流での万能性を求めたらこれで良し、かといってキビキビしすぎていない。ベンドカーブは私のお好みであります。
Weak:いつもならば4番ならば楽勝でフルラインが出るでしょうと思ったけれど、思いの外しなやかで30ヤードラインをフルキャストするのは少し難しいです。もっともフルラインで挑む釣りをお望みであればエア2・864/4をお勧めします。ちなみにこのロッドも朝霞ガーデンで実釣してみましたが、実釣の距離になるとわりかし硬く感じますが、エア2の864/4ほどの張りは感じません。

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Winston Pure2 835/4:8feet 3inch・5weight・4piece
5番でこの長さ。よくぞ出してくれましたというモデルで、ウィンストンのキャプションにはビーバーヘッド・リバー用と書かれてある点に極めて惹かれました。ビーバーヘッドリバーはウインストンの故郷であるモンタナ州ツインブリッジに流れる川で、ブラウントラウトが有名な川。川幅はそれほどなく両岸のバンクにピンポイントにホッパーパターンを打ち込んでいく、まさしくそんな感じ。このロッドはビーバーヘッドスペシャルと呼びましょう。
Fine:日本では小規模な河川なのに40センチ以上の大物が出る可能性がある河川用。例えば北海道に流れる某河川なんて、ビーバーヘッドリバーに近い感じなので、そのままこのロッドが活躍してくれる事でしょう。またボートで川下りしながらのピンポイント打ち。あるいはトラウトに拘らずフローターフィッシングで小物狙いという設定でも面白いかもしれまん(トラウト以外は邪道かな?・・)。
Weak:ロッド全体の曲はミディアムファーストといったところ。アキュラシー性能が際立っている反面ロッドの長さが83と短いので、ロングディスタンスにはそれほど向きません。シチュエーションが限定されるので番人向きのロッドとはいえないでしょう。

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Winston Pure2 905/4:9feet・5weight・4piece
以前のピュア905/4はエア2と明確な差がなかったので2本を同時に振り比べて始めてそのロッドの違いがわかるといった微妙な違いでしたが、今回は全く別物。エア2はボロンバットがあるので一定以上はバットが曲がり込んでこないのですが、このピュア2はバットが以前よりも細く大きな負荷を掛けるとその分だけバットも曲がります。ボロンがない分だけ伝統的なウィンストンアクションの継承モデルともいえます。
Fine:ショート〜ミドルレンジまでのアキュラシー性能が高く、ロッドバランスの良さからその重さを感じさせません。エア2と比べるとミディアムファーストで、ロッドを介してフライラインをしっかりとロードしてくれる感じがします。バットがカチカチでピンピンするロッドが嫌だという方にはこのロッドはかなりお勧めです。ウェットには特にお勧めできます。
Weak:9フィート5番となるとディスタンス性能を求めたくなりますが、エア2の9フィート5番の楽チンなキャスタビリティからすると、フルキャストするには少々レベルが高い人向け。エア2とピュア2を天秤にかけた場合、距離が必要ならばエア2、魚との駆け引きをより明確に楽しみたい曲がるロッドならばピュア2でしょうか。

という訳でこれ以上長々と書いてもしょうがないのですが、各写真に追記事項を付記しておきます。

ウィンストン ピュア2
ウィンストンのピュア2は全8ラインナップ。エア2と明確な違いは、9フィートモデル以外は長さが被らない点。選ぶ上でも分かりやすいです。またグリップ長がエア2よりも若干短いのは以前と同じ。ウィンストンはモデルが変わっても見た目は全部一緒なので、モデルが古くなってしまっても、古く見えないのが良い点でもあります。
ピュア2693-4
ピュア2 693-4とオービスCFO IIIのコンビネーション。ラインはエアフロ リッジ2.0 ユニバーサル WF3F。エア2よりも半インチグリップが短いことで日本人向きであり、リールをつけた時のバランスも良くなっています。
Pure 2 834-4
ピュア2 834-4と今は無きロスリールのエボリューション。ラインはSAのマスタリートラウトだったかな? グラウンドで振っている時はかなり柔らかいロッドだと思ったけれど、実釣ではそれほど柔らかさを感じず一般的な硬さだという事がわかった。キャス練と実釣では受ける感覚はかなり変わるのです。
WInston Pure2 835-4
ピュア2 835-4とマーキス5のコンビネーション。ショートレンジでキビキビとアキュラシーを決めていくモデル。このロッドを持ってビーバーヘッドリバーへ行きたいなぁ。このモデル以外にもロッドの愛称が欲しいですね。
Pure2 835-4
ピュア2 905-4のベンドカーブ。エア2と比べるとロッド中央から大きく曲がっている事がよくわかる。ただこれ以上負荷をかけても、それほどバットは曲がり込んでこない。全体には柔らかく感じるけれど、ボロンの入っているエア2と比べているから、そう感じるのかもしれない。
Winston Pure2
自分のリールを持ってきた方は自分のリールでその雰囲気を楽しんでいただいた試投会。ピュア2は大河川を除く小規模河川のフライフィッシング専用として作られたモデルという事が、その長さとしなやかさからもわかる。
ピュア2
ピュア763/4とピュア2 793/4の振り比べ。すでにピュア763/4を持っている人はピュア2・793/4は大きな違いはないので買い換える必要な無いかも。写真ではわかりづらいかもしれませんが、長いピュア2 793/4の方がバットが細いでしょう?
ピュア2 793-4
ピュア2 793-4でレインボートラウト25センチ程を掛けるとこれくらいの曲がり。ミッジ22番にティペット8Xで遊ばせていただきました。

 

バレンタインデーの夜に人妻からチョコを貰う横浜ナイト・シーバスフィッシング

TVドラマやアニメでイケメン男子が山盛りのバレンタインチョコレートを貰うシーンがよくありますが、身の回りにそんな人っていた事がないので現実にそんな事ってあるんですかねぇ。他人様にチョコなんて貰った記憶なんてほぼ無い私ですが、小学2年生の頃だったかな、クラスの男子を数名を並ばせて不二家のハートチョコレートを配った子から貰ったこと位しか記憶がない・・。ま、呑兵衛の私にはチョコなんて物は無縁なのであります。

最近のシーバスフィッシングは自身がボート予約することは少なくなり、「一緒に来ませんか?」と誘われるボートに便乗するのが多くなったのですが、先だっての金曜日の夜もそんな感じで誘われて横浜の夜へと繰り出したのでありました。

「昨日は寒波爆風だったから出船なんてしなかったのでしょう?」と、シークロのリュウちゃんに尋ねると、風をものともせず出船したそうで、そんな中でもよく釣れたと言うお話。僕らは穏やか風の中で出船したので、今宵は楽勝のフライフィッシングかと思いましたが、釣りを始めた途端に同じく爆風です。しかしながらお魚はどのポイントにもおり、満遍なく釣れる状態。風の冷たさを感じながらも私は適当に釣った所で、皆さんの釣りを見物していました。

ひとしきりシーバスフィッシングを楽しんでまどろんだ頃、ご夫婦の奥様から渡されたチョコレート。そこで今宵がバレンタインデーだと言うことにはじめて気付いたのであります。するとリュウちゃんが一言。

「おぉ、人妻からバレンタインデーのチョコレートを貰った!」

人妻という表現にオトコはつい妙な気分になってしまうのですが、なんか久しぶりに貰ったチョコレートを食べたら、空っぽだった胃袋と心がほんのりと温かくなった夜でした。

そんなシーバスナイトは以下の通り。お暇な方はお付き合いください。

EPミノーならぬ、SAAPミノー
来週にはEPファイバーは入ってくると思うのだけれど、マテリアルがどんどん値上がりしているので、国産のSAAPフロートビズで巻いてみたSAAPミノー。ファイバーの長さの関係があって全長は9センチが最大。でもEPミノーと遜色なく巻けることが確認できた。ということで、この1本を持ってシーバスフィッシングに参戦。
バチゴカイ
シークロの出船場所であるDマリーナへ行くと、桟橋の周りにはたくさんのバチゴカイ。バチシーズン到来ですなぁ。
シークロ
実際には各ポイントにはまだバチ抜けはしておらず、普通にミノーを喰っている様。ポイントはタンカー裏、桟橋のライト、温排水周りなど。どのポイントもお魚は満遍なくいました。ただサイズは慣らしたように40センチ大ばかり。
横浜のシーバス
一本だけ巻いてきたSAAPミノーはご覧の通り丸呑み。ベイトサイズがあっていたのかな。
カタクチイワシ
シーバスが吐き出したのはカタクチイワシ。大きさは7センチ前後といったところ。バチゲロ(バチを食べている時に吐かれる汚いドロドロのもの)は吐かなかったので、実際にはバチ抜けはこれからなんでしょう。
シーバス
今回は数にしたら3人で相当数釣ったのですが、サイズは慣らして同じ。今回はヒラスズキは1本も混じりませんでした。フライはこの一本だけで釣り通したのは、灯りの乏しい状態で老眼鏡無しだと交換するのが面倒だという事・・。
工場夜景
横浜夜景は工場から立ち昇る煙とライトアップされた無機質な工場の前で、シーバスフィッシングが繰り広げられます。煙の角度で風の強さがわかりますヨ。
チョコ
「はい、チョコレート。」と手渡されたチョコボール。普段は甘いものをあまり食べない私ですが、釣りの時は疲れているのでチョコをよく食べます。夜飯をほとんど食べずに出船したので、チョコがお腹に染み渡りました。
シーバス
夫婦でダブルヒットという場面は幾度となくある位、沢山釣れた横浜ナイト。次回はおかずを釣りにメバルでも狙いましょう!

昔を思い出して東山湖フィッシングエリアへ久しぶりに行った件

間も無く長野県の一部渓流が解禁しますが、寒波の影響で各地に雪が残っていそうなので、今月は大人しくしていようかなと思う私。かといって家でじっとできる筈もありません。現在、釣りができる場所といえば本栖湖ですが、周辺の道路はバリバリに凍っているだろうからノーマルタイヤの私には本栖湖詣は無理でしょう。考えた挙句、今週はまだ紹介していない管釣りでも行こうかなと、東山湖へ行くことに決めたのでした。

私の管理釣り史はフライフィッシングでは加賀フィッシングエリアがスタートだったと思うのですが、ルアーとフライを主軸とした管釣りは1970年代後半にはまだ少なく、1980年代前半になってようやく東山湖が加わったと記憶してます。当時の私は二輪の免許しか持っていなかったので、東山湖へ行くにしても釣り仲間と一緒に電車を乗り継いで行っていたのでした。

新宿からロマンスカーに乗り、小田急線は松田からJRに乗り入れて御殿場まで。そこからタクシーに乗って現場へ着くのが9時頃だったかな。初期の東山湖の湖岸は全面コンクリートではなく一部が護岸で朝早くに着くと湖は結氷しており、ある程度時間が経たないと釣りにならないので、電車釣行で丁度良いと感じてました。

ある時は帰りの電車がストップしてしまったため、タクシーで御殿場駅から金時山を越えて小田急小田原線まで行ったハプニングや、ロマンスカーの車内販売で変なお土産物(「赤ベコいかがですか〜?」と言いながら赤ベコを売っていた・・)を見つけては、売子さんをからかっていたのが懐かしい思い出です。そういえば、車内では酒盛りし過ぎて着く頃にはベロベロだった事もあったなぁ・・。

1990年代に入った頃に箱根へ向かう138号線バイパスが東山湖の真横に開通し、その頃には芦ノ湖へ向かう道すがらに東山湖の様子を車から眺め見るだけになり、あまり訪れる事はありませんでした。そう考えるとここへ訪れるのは何年振りなのだろうかと思うほど久しぶりの釣行。

さて、そんな東山湖の最初の頃と今を比べるフライフィッシング。昔話を交えながら昨日の釣りのお話をしてみます。お暇な方はお付き合いくださいまし。
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東山湖フィッシングエリア(https://www.higashiyamako.com)
住所:〒412-0024 静岡県御殿場市東山1077
TEL:0550-82-2161
主なルール:ソフトルアー、ワームの禁止・引っ掛け釣り禁止

東山湖
昔からある管理釣り場は、めんどくさい細かなルールが無いのがとても嬉しい。ルアーでトレーラーも有り(フックを外しティペットを付け、その先にフライを付ける、要はルアーはオモリと集魚の役目)、フェザージグも有り。ソフトルアーの擬似餌以外は他の人の迷惑にならない限り、なんでも有りなのは初心者に優しいルール。一昔前のこと、ある管釣りで「ルール説明を読んでから釣りを始めてください。」と取材時に言われた事があるけれど、そのルール説明があまりにも細か過ぎて閉口した事がある。オーナーの理想を追い求めるとそうなるのだろうけれど、ルールはシンプルでわかり易い方が良いと私は思う。写真は東山湖の管理棟。
東山湖の入漁証
ライセンスは頂いた針金に挟んでシールを閉じる方式。そう、この方式は早戸川と一緒なのは、どちらも経営が相模漁業(株)なのでアリマス。例えるならば、リヴァスポット早戸川が数釣りの管釣りならば、東山湖はバラエティに富んだ魚種と大型魚狙いの場所。80年代の僕らは二刀流で、ルアーではラパラやブラウニーのミノープラグを使ってブラウントラウト狙い。フライはシンキングラインを使ってレインボートラウトの数釣りを楽しんでいました。
東山湖の桟橋
東山湖にはTの字型の桟橋があり、湖岸はバックスペースがないのでスペイキャスト中心。桟橋上がシングルハンドの釣りが主になります。写真は箱根側に伸びる桟橋左。先端は東山湖の中で一番の遠浅。昔はミノーイングを楽しむ人はこちらの岸際でルアーを投げてましたが、今は鵜のコロニーと化しています。そのため釣り人は少なめ。
東山湖のポイント
桟橋左から見る御殿場側に伸びる桟橋。写真一番奥から少し右手に排水口があり、そちら側に水が動く為、御殿場側の桟橋が昔から人気。桟橋真下の水深が大体4m弱あり、水温が上がらない冬の午前中は、トラウトはほとんど底ベタにいます。陽が上がると共に動き出し15時半ごろでそのピークが過ぎます。T桟橋の根本とその横棒の付け根が人気のポイント。初心者の子供たちはルアーロッドにウキを付けてその先にはフライという釣り方をしてました。子供は釣れてナンボ、それで良いんです。
レインボートラウト
とりあえず空いている場所に入った僕らの午前中はほぼな〜んもアタリがないまま時間が過ぎました。正面に投げても釣れないので、桟橋下を狙ったらフライラインを引っ張り込むほどのアタリがあり。上がってきたのは65センチほどのレインボートラウト。デカ過ぎて写真に写りません。しかしながら、桟橋真下を狙うとキャスティングが無くなるので、私にとってはチットも楽しくない・・。
東山湖
1660年代は水利に恵まれない土地だったので、江戸小舟町の町人「大坂屋長右衛門」ほか4名が小田原藩に東山新田開発を請願し、箱根外輪山の丸岳から流れる寒沢川の清流を引いて貯水池として作られたのが「東山湖」だそう。元総理大臣である岸信介の自邸であった東山旧岸邸はこの近くにある。
フローティングライン
そもそもココへ出掛けるにあたってシンキングラインを用意してきてないし、普段朝霞ガーデンで使っているものをそのまま引っ張り出してきてやった私。フローティングラインで底付近のトラウトを狙うのはインジケーター無しだと、とても難しい。水深があるのでアタリが出にくいしね。
シンキングラインのリトリーブ
一緒に行ったお仲間はインタミラインを使ってコンスタンスに釣果を伸ばします。「全集中、水の呼吸、拾壱ノ型、凪(なぎ)」心の中でこう叫びながら(声に出して言っても良いけれど一寸恥ずかしい・・)、射程に入った魚をユルユルな気持ちで殺気を殺して仕留める釣法。久し振りに鬼滅の話題にしてみましたが、すでに鬼滅ブームは去ったのかな? シューティングヘッドの継ぎ目が入った辺りでアタリがあるので全集中、桟橋周辺の方が魚が濃いみたい。
サクラマス
今回のお魚はあまり小さいサイズは掛からず、25〜70センチ弱までで40センチ平均。僕らはレインボートラウトとサクラマスでしたが、周りでは色々なハイブリット種が釣れてました。特に桟橋下にいる大物をAG9(バグリールアーで言うアップルグリーン)カラーのシンキングミノーでやたらと釣っているルアーマンがいらっしゃいました。
お魚たち
フライはラビットファーを使った比較的ボリュームのあるパターンが中心。オレンジ・クリーム・ヘアーズイヤーカラー・オリーブ系が良かったかな。広々とした場所なので遠投を楽しむ私ですが、実際に釣れるのは桟橋から10m以内なので遠投は必要ありません😆 インジケーターで釣る場合のタナは2.5〜2.7mなので、ランディングが大変。
鵜の宴会場
気がつけば終了時間いっぱいまで楽しんでしまった僕ら。太陽が沈む頃にはその場を去る釣り人と入れ替えに、「待ってました。」とばかりに鵜が飛び立ち湖に降りるのです。「お前ら!ちゃんと入漁証の金を払えよ! それじゃ無銭飲食じゃないか!」と私が罵声を浴びさせたのですが、そんな事お構い無しに、鵜呑みの宴が始まるのでした・・。

祝2025年解禁・予定外の連続だった四国縦断のフライフィッシング旅

先だって年が明けたかと思いきや、早くも1ヶ月が過ぎ今年も早い場所では渓流が解禁しました。例年であれば岐阜県の長良川にて開幕戦を託すのですが、年末に四国の釣友と会った際に四国の一部で2月解禁があり、アメゴ(アマゴ)が釣れる場所があるという。そこで今年の解禁は行ったことのない場所でユルユルな時間を過ごそうと言うことになったのです。

しかしながら何故か宿泊地が高知県。その話をすると長くなるので割愛して話すと、ソルトウォーターフライフィッシングを高知で楽しむ予定は波浪にて全て中止。そのソルト道具が全体の荷物の半分を占めていたので、淡水のタックルはグラスロッド1本のみ。フライボックスは二つとフロータントを1個という最低限のものしか持ってこなかった為に、アメゴの釣りは殊の外難しい釣りと相成りました。

今回は全ての予定が現地で様変わりしたので、夜は日本酒を呑んだくれの旅となり。しかし、そんな珍道中の中で懐かしの釣友に現場でバッタリ会ったり、急に呼び出しても駆けつけてくれる釣友がいたりして、思い出話に花が咲き楽しい時間を過ごす事ができました。

さて、あと一週間もすると今度は長野県の一部が解禁ですな。ここの所の豪雪でそっち方面へ出かけるかはまだペンディングですが、今年も私の釣り旅でどんなハプニングがあるか楽しみです。

そんな今回の珍道中に興味がある方は以下をご覧くださいまし。

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仁淀川(高知県)・冬季あまご釣り場(キャッチ&リリース)
仁淀川漁業協同組合 :https://www.niyodogawa-gyokyo.com
釣期:10/1〜2/末日
日釣り券:¥1,000
主なルール:ルアー、テンカラ、フライのみ
キャッチ&リリース・シングルフック・バーブレス・他
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加茂川(愛媛県)
加茂川漁業協同組合:http://www.kamogawagyokyou.or.jp
釣期:2/1〜9/30
日釣り券:¥2,000
C&R区間内ルール:ルアー、テンカラ、フライのみ
キャッチ&リリース・シングルフック・バーブレス・他
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愛媛県・加茂川
ソルト釣行が中止になったために、当初の釣行予定には入っていなかった愛媛県の加茂川へ。だって高知からの移動距離が100キロ以上で、高速道路移動で1時間半も掛かるんだもの。解禁三日目なので、フライフィッシャーマンでいっぱいでした。現場で杉坂研治さんにお会いし情報をお聞きすると、丁度入れ違いでお帰りになる所でした。C&R区間の前にはこんな案山子が番をしています。
フライフィッシング
解禁三日目にして渋々。寒波到来にて「昨日までは良かったんだけれどねぇ。」と、釣り場あるある。渋いながらも午後になるとライズが少しはじまるも、魚が散っておらずポイントが狭い。なので皆さん譲り合って釣りをされてました。そんな中に私も混ぜて頂きありがとうございました。
アメゴ(アマゴ)
良いポイントを譲ってもらったにも関わらず、掛けてもランディングする前にバレてしまう連続。強風の中柔らかいグラスロッドを使うのは至難でした。フライは22番のミッジ。この翌日は大雪だったので、この日に釣りができてラッキーだったかも。
釣り仲間
ハーミット創世時代に、世捨て人倶楽部なるものを作っていたのですが、その初期に一緒にいたお仲間「抜きゴム」さんに釣り場でバッタリ会った。尤も釣り人の行動なんて皆同じだから、香川在住の彼と会う確率は偶然というより必然なのかもしれません。あだ名が「抜きポン」になった理由は、話すと長いので、知り合いは直接本人に聞いてください。
高知の呑兵衛が集まる場所
高知の毎夜はひろめ市場にて日本酒とカツヲの叩きを堪能。酔った勢いで高知在住の釣り友を呼び出したら、車で2時間かけて来てくれた、ありがたや。次回は一緒にバスのフライフィッシングを楽しもうね。
仁淀川のC&R
仁淀ブルーと言われるほど綺麗な水が流れる仁淀川の上流部はやっぱり山間なので寒い。寒波の強風と相まって陽が当たらない場所は地獄。そしてライズもほとんどなし。色々な場所を見て回ったけれど、お魚がある程度まとまっている場所は1箇所しかなかった。
アマゴ
この寒さじゃライズはほとんどないでしょうなと思いながら狙っていると、ヨレでライズする魚を発見し、同行の釣友がすぐに釣り上げた。それにしても寒く、ラインが凍り始めたらしく、ロッドに当たる音がザラザラ言い始めた。
シムス ヘッドウォータースリングパック
そうそう、新しいヘッドウォーターのスリングパックを使い始めました。使ってみると容量が大きいのでなんでも入る凄さ。おにぎりからパンとボトル2本を収めても釣具を入れる余裕は大変広く、仕切りが大活躍。引っ掛かる要素になるものが少ないのが良いし、トップ部がフラットなのがそこで作業できるのでとても使いやすい。しかし外側にカメラを入れるスペースが欲しかったのでネルエピックのカメラケースをベルト部につけました。難点は飲料ボトルが中になるので、頻繁に取り出すもののスペースは外に欲しかったかな。
アマゴ
釣っている時の体感温度が本栖湖よりも寒く感じる寒波の中、なんとか釣れたアマゴさん。放流ものですが比較的大きく綺麗。
アマゴ
釣りをするよりも寒さが堪えてましたが、あと1本釣れたら止めようと、これを釣って午前中いっぱいで終了。あ〜寒かった。
吾北むささび温泉
仁淀川の釣り場のすぐ近くにこの「吾北むささび温泉」があったので、速攻でこちらへ移動。JAF会員は¥100引きなので、アプリ提示をお忘れなく。温まりますヨ。
名越屋沈下橋
帰りの飛行機まで時間があったので、空港までの道のりを観光することに。これは仁淀川にある名越屋沈下橋。大水が出た時はこのまま沈むので、ガードレールなどがありません。
桂浜
最後は観光客の定番である桂浜が空港から近かったので散策。そこで水族館へ入るつもりでしたが、アカメみたさに¥1,600の入館料はチト高いと思い、¥1,200のアカメのぬいぐるみを買って退散。納得のいくオオニベが釣れた後にアカメを狙おうと決めていたけれど、並行して狙うのもアリかなぁ・・。
アマゴ
かくして私の珍道中は終わりました。今回は滅多に会わない旧友にたくさんあったので「管理人さん、死んじゃうんじゃないの?」と脅されましたが、そんな事が起きない事を願いつつ、今年の渓流シーズン開幕です。

 

 

鯉に恋してスイングするはずが、昭和歌謡のメロディも浮かばず撃沈した件

毎年のことですが、1月のフライフィッシングは何をするかを悩むのです。解禁に向けて管釣りで肩慣らしをするのが一番良いのですが、近所の管釣りは一通りブログで紹介してしまった感があるし、何か新しい企画を考えるにしても年々頭が硬くなっているので、良いアイデアが浮かびません。そんな時は近所の川でコイ狙いかな。そうだ、昨年パンコイ(パンを撒いて鯉を釣る)でのフライフィッシングの他に「ダブハン(スイッチロッド)で鯉のスイングを楽しもうじゃないの。」と提案したのだから、今年はそれをもう少し掘り下げてシングルハンドでより詳しく書こうじゃないのと思い、先だってのお休みはそれを実行するべく、近所の川へ『鯉(恋)のスイング』をしにいくこととなってのです。

はてそれにしても「恋のスイング」って、なんか昔どこかで聞いていたような気がする様な気がしたのでググってみると、やっぱり。1978年に安西マリアさんが歌っているではありませんか。しかし辿り着いたYoutubeで流れる曲は、私には聞き覚えのないものでした(作詞:来生えつこ・作曲:来生たかお)。

そんなことはさておき、恋、いや鯉のお話・・。

今回は誰でも楽しめる様にとシングルハンドでウェットフィッシングを練習する材料として、鯉のスイングフィッシングをここで紹介したいと思います。というか、その予定だったのです。

午前中のユルユルな時間帯に現地へ到着。さて始めようかと思ったら、前日に巻いたフライを自宅に忘れてきました。渋滞に捕まりここまでようやく辿り着いたというのに、自宅まで往復する羽目に、あ〜ぁ。往復数時間を費やしヒップウェーダーを履いていざ鯉のスイングを開始したのは午後一番のこと。

今回用意したフライは大きめのMSCフライみたいなものなのですが、それをドロッパーに結び、リードフライにはそれよりも若干小さいホワイトカラーを結んで、川幅いっぱいをスイングしていきます。

比較的開けた場所でスイングを開始。ダウンクロスで川幅いっぱいに斜め下流へキャストしてスイングするのですが、恋(鯉)の気配が全くないのです。何かおかしいと感じた私は一旦河岸に上がり、高い場所からコイを探したのですが、全然見当たらず。いつもならばそこらじゅうに見える筈の鯉ですが、200mほどの区間で2本しか見つけられず。

スタートが午後だったので、太陽光の角度の加減で見えないのかもと思い、一旦スイングのシステムをしまい、近くのスーパーでパンを買ってパンを撒き、魚が多くいる場所を確認してから再スタートしようと試みました。

しかしです。購入してきたパンで浮いた鯉はわずか3〜4本のみで、一度浮いた鯉はその後はすぐに沈んでしまい二度と浮かず、撒いたパンはただ下流へ流れていくだけ。結果、持っていた一斤のパンはものの数時間で全て撒き切ってしまい、何事もなくただ立ち尽くすだけとなってしまいました。

今年ももはや1ヶ月が過ぎようとしているのに、この私は管釣り以外では何も釣れてないという丸坊主状態・・。今年の釣りが危ぶまれます。

都会の川
1月後半という事もあるのですが、コイのスイングを開始した時間は午後一番なのに私の影はこんなにも伸びています。スイングしやすく真っ直ぐになったのは良いのですが、水深が浅すぎて鯉の付き場が少なくなったせいかもしれません。
恋のスイング
フライはウェイトをしっかり巻いた6〜8番フックのMSCタイプ。ダビング材には細かなラバーが混ぜました。ティペットは3Xでドロッパーからリードフライまでの距離は60センチ。と説明しても、今回は何事もなく時間が過ぎました・・。
パン
今回の原因の一つとして考えられるのは、いつもはパスコの超塾を撒いているのだけれど、セールになっていた40円安いヤマザキのロイヤルブレッドを撒いたので、鯉が拗ねたのかもしれません・・・。
パンの角切り
いつも購入するのは6枚切りで、パンフライの大きさに合わせたサイズにカットします。少し風に当てて乾かすと良い感じのチャム(コマセ)になります。一回に巻く量は6〜7個で、魚が浮いたら少なめに、そして定期的に撒いて魚を定着させるのです。しかし、今回は一度浮いた鯉が連続してパンを捕食しないのです。何か調子でも悪いのかな。それとも「超塾じゃないや。」と一度食べてやめてしまうのか。もっとも鯉の個体が激減しているように感じます。
シングルスペイ
パンを撒き切ってなす術が無くなった私ですが、悔しいので暗くなるまでスイングを続けたものの、今回はコツンともアタる事もなく終了しました。身近に楽しめる鯉のフライフィッシングでずが、やっぱり坊主になるとショックですなぁ・・。ちなみに瀬にはボラの大群がおり、それ以外にオイカワがライズしてました・・。