マーキス改造計画?

昨日載せたブログに私のマーキスの写真を載せたのですが、そのマーキスにはバランサーウェイトが付いています。これは1980年代にハーディが別売りで販売していた、ニッケルシルバーで作られたオプションです。「現行のマーキスには付くの?」と言う問い合わせがありましたので試してみました。

現在店頭に在庫があるマーキスはLWT4と6、そしてサーモンワンがありましたので、早速試すことに。シングルハンドのモデルであるNo,4と6はE1というパーツで合うはずですが、はめてみるとバランサーウェイトの径が若干太く、残念ながらつきません。その代わりに、サーモンワンは通常はまらないであろうE2サイズで合います。どうやら今のマーキスは以前のモデルよりも穴の径が一回りずつ小さいということになります。

ということはNo,7はE2で合うことになってますが現行モデルは穴が小さいのでE1で合うことになりますが、残念ながら店頭にLWT7の在庫がないので確認できませんでした。

ということで結果、こんな感じです。

LWT2/3→ × 元々バランサーウェイトが出ていません。
LWT4 → × オスの直径が若干太くて入りません。
LWT5 → × 在庫がないので確認してませんが多分同じ。
LWT6 → × オスの直径が若干太くて入りません。
LWT7 → △ E1で合うのかも?(未確認)
LWT Salmon1 → ○ E2でセット可能
LWT Salmon2 → × サイズ表でE4になっているのでE3かも?(未確認)
LWT Salmon3 → × サイズ表でE4になっているのでE3かも?(未確認)

1990年代後半まで作られていたモデルはサイズは同じなので、表記通りで付くはずですので、旧品をお持ちの方は、ドレスアップにいかが?大物が走り出した時のリールバランスが滑らかになるのと、他人の区別に良いドレスアッップだと思います。

現行モデルのHardy Marquis Salmon LWT1にはめてみたの図。カウンターバランスはニッケルシルバーで出来ていて、高級感があります。ニッケルの黄色味が嫌な方は、ピカールで磨けばシルバーになります。
裏はこんな感じで、フライラインが引っかからないようにツルッとした球面です。取付はネジ式ですのではめるだけ。コインで回さなくても取付られますが、落下が気になる方は、ネジ部に瞬着(またはネジロック)を一滴垂らしちゃいましょう。
もっと種類が揃えば良いんですが、さすがに1980年の商品ですので、ハーミットでも在庫限り。合うものを持っている人は必見です。

潮をかむ(海で釣果を伸ばすためのハウツゥ・テクニック)

海釣りで出てくる言葉だと思うけれど、落とした仕掛けが潮の流れに引っ張られている状態のこと。人がいくら潮に噛みついても手応えはないだろうから、その感覚はなかなか伝わりづらいものですね、悪しからず。『潮をかむ』のはフライ用語で言うところのドラッグ(引きずる)にあたるでしょうか。渓流のフライフィッシングでは一般的にフライが流れに身を任せて自然に流れている状態が釣れるということで、このドラッグを嫌うのはご周知のとおり。しかしフライの場合、潮の流れに自然に流すことはほとんどなく、むしろドラッグを掛けた状態。つまりはフライラインに潮を噛ませた状態で釣ることが必要になるので、ウェットフィッシングに似ています。

シーバスを狙う場合、もしフライラインが自分の方へ流されているならば、一般的にいうドラッグフリーの状態になるわけで、フライをいくら引っ張ってもアタリが出ず、たるみだけを回収している状態になる訳でフライが動かない、もしくはアタリが出ない。この状況を打破するために船長が船のポジションを変えたり、ラインの置き方(渓流でいうならばメンディングやリーチキャスト)を駆使して、ロッドのティップが常に軽いオモリで引っ張られているような状態、つまりは潮が噛んでいるラインが張った状態でアタリを取る必要があるのです。ま、これは現場で話さないとなかなかわかりづらいことなので、一緒にシーバスフィッシングへ行きましょう

ちなみにソルトのフライフィッシングであれば東京湾のサスペンドしたクロダイを狙う場合(フラットのサイトフィッシングを除く)は、黒鯛の落とし込み釣りよろしく、フリーフォールで落とす必要があるから、この場合はカーブフォールにならないように、リーダーをシワシワに落とさなくてはいけない例外もあります。

昨日は『潮を噛む』ことをかなり意識しなければ魚の反応が鈍い状況だったので、少し苦労した次第。それでもラインが張って引き波ができる状態をキープできれば、トップで反応があるし、食いが渋くなればシンキングラインラインのテンションが保てれば釣れる状況でした。数の伸び悩みは今後のお魚スイッチ次第ですので、シーバスフィッシングを楽しみたい方は、そろそろ前予約が必要なシーズンです。

来週も楽しみながら試行錯誤イタシマス。

トップでも何度も出たのだけれど、サイズ自体にウェイトがないから掛けづらいのでシンキングで釣りました。
ジャングルロッドは本来の目的とは違う、しょっぱい世界で使うことが多い私(笑)。幾分短いことが有利に働くシチュエーションがあるので、東京湾で活躍中。
シーバスのフライフィッシングといえばシークロですよね?ついでにシーホースもよろしく。

 

久しぶりにシーバスをグリップしてみました。ブラックバスを狙う人ならば、左手のザラザラを勲章と呼びます。でも痛い・・・。
私と一緒に船に乗ったことがある人ならば知っていると思うけれど、私がいつも投げているフライサイズは4/0フックで約11cm位のサイズ。でもアタリだけ出てなかなか釣れなかったので、2/0番まで下げてようやくヒット。

 

朝一の地合いは一瞬。お魚スイッチは一週ごとに良くなる筈。今後の猛ボイルに期待。

 

はて、これは何?(ラムソンのオシャレアイテム)

この商品だけ見てもピンとこない、一見フライフィッシングに関係なさそうな筒。実はコレ、LAMSON のリミックスリキッドの中心部に入れるスリーブなんです。これ単体じゃ何も意味をなさないのですが、世のお姉さん方が個性を出すためにネイルにお金をつぎ込むのと同じく(ちょっと例えが違うかな?)フライリールにもあなたの個性を出そうという塩梅。

ラムソン・リキッド
スプールはボディの後ろから押してやると取れます。

スプールを外しセンターのギア(クリック音を出すところ)を外して、この筒を入れて締め直す、ただこれだけ。従来はブラックのスリーブがグリーン、ブルー、オレンジに変えて楽しむことができます。写真の中にピンクが混じっていますが、これはアルマイト塗装に出してピンクに染めてもらったもので、あと2個在庫があります(3.5/4サイズ)。

リキッドスリーブ
ラムソンのリキッド3.5にピンクのスリーブをはめて見たの図

このスリーブは他のモデルにも合いそうな気がしますが、色々試した結果を言えば他のモデルは高さが一致するものがなく、ギリギリ使えそうなものでグルの1と1.5は小さい方のスリーブでなんとか使えそう。ですが、ほんの0.5mmばかり高いので、スプールとボディの面が合わずラインが噛んでしまいそうです。

スリーブ
一見良さそうなちゃんとはまってそうですが、若干(0.2〜0.5mmくらい)スプールが浮きます。アルミの筒なので、ヤスリで削っちゃう?

自分でゴリゴリ削って入れるという方はチャレンジしてみてはいかが?他の人と違う一味違ったリールが楽しめます。

スピードスターには全く合うサイズがなし。長い方は合わないので、短い方を入れるとご覧の通り。隙間がちょっとカッコ悪いなぁ・・

 

ダブルハンドに使うフライラインの選び方をわかりやすく説明

p6280012 「シングルハンドで使っている8番ラインをダブルハンドで使って練習したい。」という感じの質問をよく投げかけられます。フライの雑学でも書きましたが、実は同じ8番でもラインの重さは2倍ぐらい違うんです。ざっくり言うとシングルハンドの基準重量の210グレイン(約13.6g)に対して、ダブルハンド8番は530グレイン(約34.4g)もあるんですよ、全く別の規格なんです。なので、もしこのシングルハンド8番ラインをダブルハンドで使うとしたら、スイッチロッドの4〜5番ぐらいでしょうか。

ダブルハンドのライン選択は混沌としていて未だに『入門の方はこれを持っていればOK!』的なラインはないと言っても良いかもしれません。その理由はダブルハンドを買って何に使うか? という目的がないからだと私は思います。まずは何を釣るか?どんな釣り方をしたいか?でラインとシステムが変わってきますので、まずはそこをお店に相談していただければ、ライン選択への道のりは遠回りしなくても済むかもしれません。

ダブルハンドのキャスティングでは大きく分けてオーバーヘッドとスペイキャスト。そしてスペイキャストのラインの中に大きく分けてスカンジナビアンとスカジットがあります(アンダーハンドキャストはスカンジナビアンと同じようなものだと思った方がわかりやすいと思います)。ややこしいですね、似たような名前。

オーバーヘッドキャスティングというのは、皆さんがシングルハンドで振っているキャスティングと同じ。頭上でラインをフォルスキャストしてドーンと飛ばすもの。最近ではオーバーヘッドキャスティング専用ラインというのはなくなり、オーバーヘッドキャスティングができてスペイキャストができるのがスカンジナビアンです(従来からあるスペイラインに近いのはスカンジナビアンです)。もっともダブルハンドのラインが明確化してきてから、ほんの十数年しか経ってないんです。

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スカンジナビアンテーパーライン:(略してスカンジとも言います)

メリットはラインの長さが従来のスペイラインに近く長めで、タイミングが取りやすくループが作りやすいということ。オーバーヘッドキャストとスペイキャストが同じラインで投げられるというのが強みです(正確にはオーバーヘッドにはちょっと重めです)。デメリットは大きなフライや極端に重いフライをデリバリー(投げる)するのが苦手で、その際はオーバーヘッドでも振りづらくなります。

適した釣り:一般的なフライを遠くに、そして静かにプレゼンテーションしたい時のライン。湖でのオーバーヘッド及びスペイキャスティング/水深が比較的浅い本流でのフライフィッシング(ヤマメ・イワナ・サクラマス・その他最盛期の釣り)/海でのサーフキャスティング/サマーランのスティールヘッド/

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スカジットテーパーライン:(Skagitはカナダ・BCにある川の名前が由来)

ラインが短くできていて、川に浮くでっかいインジケーターだと思ってください(私的見解です)。太い部分が短いのでドラッグがかかる部分が少なくなるのもメリット。キャスティングで言えば、いわゆるオモリの部分がまとまっているのでルアーキャストに近く、誰でも飛ばすことができます。そして、大きなフライを投げるのに適しています。デメリットは重さがまとまっているので着水音は豪快で、浅い水深では魚が逃げちゃいます。また、メンディングはしにくいです。基本的には底釣りに適している釣りなので、根掛かり多数で多くのフライをロストします。

適した釣り:大きなフライを使いたい時(チューブフライやイントルーダーなど)、ウェイトがあるフライを投げたい時、ドーンと沈めたい時。ウィンターランのスティールヘッド/解禁当初のサクラマス/底を取るサーモンフィッシング/早春のアメマス/大きなフライを使うイトウ狙い/

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「面白そうだからやってみたい」的な方は多分スカンジナビアンテーパーが一般的で、汎用性が高いでしょう。 それにしてもスペイロッドというやつは投げられるフライラインの幅がやたらと広く、シングルハンドで言いったら「このロッドは3番から10番まで投げられます。」的な書き方なので、惑わされないでくださいな。迷ったら一番軽い表記から少し重たいぐらいが良いと思いますが、如何でしょう? 個人的な見解なので、万人がそれで適合することもないので、ご了承を。

PS:最近ではスカンジナビアンラインもだいぶ短めになり、好まれるロッドも短くなってきています。昔のようにベリー(太い部分)が長いラインは無くなってきましたので、将来はこのスカジットとスカンジの中間的なラインが主流になるのかもしれませんね。 フライラインの話はこちらにも書いてありますので、ご覧ください(こちら)

フライフィッシングはリズム&ブルース

東京タワー
レインボーブリッジや東京タワーを眺めながらのシーバスフィッシング

昨夜のシーバスフィッシングは、大潮なのに魚のご機嫌がよろしくないようで釣果はパッとせず。バチ抜けシーズン後半の難しい時期。無性生殖で切り離されたであろう、小さなボディが忙しなく泳ぎまわる。その泳ぎをフライで醸し出すのはなかなか難しいのである。

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水温計をどう使う?フライフィッシングに必携アイテム水温計

寒い水面に浸かる
ライズを待ち、じっと耐える姿は釣りをしない人から見れば理解できない光景。長良川水系の流れ

3月の寒い日は長い時間水に浸かっていると、いくら着こんでも寒さが身にしみます。でもいつライズがいつ起こるかわからないから、ずっと浸かりっぱなしだったりして。体には良くいことはないでしょうね、きっと。私は水温が10度以下ならば我慢して入入らず陸でライズ待ち。だってそんなときはお魚だって寒いでしょう。

フライフィッシャーマンのアイテムの中で、ストマックポンプは持っていても水温計は持ってない人って結構いるんじゃない?寒い時は寒いんだから、そんなもの何の役に立つの?と考えている人も多い筈。ま、そんな人に耳を傾けてほしい話を少し。

凍るロッド
気温が0℃でもロッドを振り回していれば、ガイドはこの通り

水温が安定していてお魚の機嫌がよろしい4月後半から7月ぐらいまでは水温計の出番は少ないかもしれません。私はこの時期は自分の手で水温を測っちゃいます。大体の目安ですが、手を入れてビリビリするまでの時間が10秒よりも早ければ冷たい(釣りづらい)。それ以上であれば問題なし(Goodな水温)という感じ。

ですが、早春の季節1℃の変化はとても大きいんです。ご存知のように解禁から3月いっぱいは水温の変化はとても大きく、川であれば朝が8℃でも午後2時頃には13℃まで上がるのは茶飯事。だいたい私の経験で言えば、寒い時期は朝方の水温から3℃以上上昇すればかなりお魚の活性(スイッチ)が上がります。なので、この時期の釣りは主に10時〜14時までが中心。釣りは朝早いものと思って、3月の解禁日に日の出とともに釣りしている経験の少ない人は無駄打ちになるでしょう。

また、釣りをする前にいろいろなところを計ることによって、寒い季節はどんな所から温まってくるかよくわかります。無論寒い時期は少しでも水温が高く水の動きがあるところが有望。これが湖だと、あるスポットだけが湧水が多く水温が高かったり、夏は逆にちょうど良い水温だったり、そんなスポットを探し出せると釣りレベルがまた一段上がる事でしょう。

アナログ水温計
本当は実際に水が動いている筋を計るのがベスト。なので、本当に釣りたい場所の水温を計るのはデジタル水温計。アナログ水温計ってハーミットのサイトに載せているものだと思ったら、記載してませんでした。今度載せます

水温計はアナログとデジタルの二種類ありますが、どっちが良いととは言いがたいので私は二つ持ち。どちらが正確かという点ではアナログのほうが正確で、でデジタルはアナログよりも低い温度が出ることがほとんど。なので、計った温度にプラス1〜2℃で考えたほうが良いと思うのが私的な考え。

P3220133
このタイプはもう製造中止。現在はこっちのモデルが販売中。新しいモデルの方が防水で良いです

デジタルの場合は直接水につける必要がないので、車で徘徊している時に橋の上から計ったり、ウェーダーを履く前にポイントの選定の目安として計るのがおすすでしょうか。

私はマメじゃないのでその測り方は大雑把ですが、一つの川へ通っている人はデータ化することで魚のスイッチが入るパターンが読めるでしょう。あなたのベストには水温計は入っていますか?

お魚の機嫌
水温計はお魚の機嫌伺いのグッズ