チャムマスターへの道(パンコイのお話)

釣り仲間に『チャムマスター』の称号を持つ、Wチンがいる。称号と言っても僕ら釣り仲間がつけたわけだけれど、その技術たるや私なんぞのチャム撒きは彼の足元にも及ばない。

1990年代は夏の遊びとしてボラのフライフィッシングを三浦半島の磯や堤防で仲間と楽しんでいたのだが、フライフィッシングでボラを釣る場合はまずコマセ(チャム)を撒いてボラを呼び寄せて、間髪入れずにその場所へフライを入れるという釣り方である。チャムマスと呼ばれる彼は元々は磯師であるから、コマセ柄杓の扱いは手慣れたもので、支持された場所へ20cmと狂わない腕を持つ。

そしてボラのフライフィッシング初心者の場合はフォルスキャストなしでの25ヤードキャストなんてのは無理なので、彼は先にフライを投げさせるのである。そしてその25ヤード先に浮いているインジケーター目掛けてドンピシャのコマセを打つ。その妙技はまさしくチャムマスターにふさわしい。

昨日の釣りは同じチャムでも鯉の場合はその撒き餌が変わってくる。そう、ご存知の2cmほどに角切りにした食パン撒き。軽い食パンは遠投するのはとても難しく、まずはジャミを寄せるかのように多めにそして広く撒き、鯉をおびき寄せる。その後自分の釣りたいレーンへと誘導するのだが撒き過ぎないのがコツで、これがどうして思い通りにはいかなんだ。

昨日の私は竿を持たずに皆のガイドとしてチャム撒きに徹する為に出かけた訳だけれど、パンの種類を変えたり少し潰してみたりと試行錯誤はするものの、鯉のチャムマスターになるにはまだまだ修行が足りないようです。今度Wチンを連れてきてパンのチャミングをしてもらいたいな。どんな妙技を披露してくれるか見てみたいものです。

そうそう、その当時高田バンブーロッドの高田さんに作っていただいた、六角バンブーコマセ柄杓は健在です。今度はそれにパンを入れて投げてみようかな。

ここのコイさんはグルメでして、渋い時は超熟か芳醇でないとなかなか寄ってきません。
ウェーダー持参の人は川の中を縦横無尽に行き来できるので、ランディングもキャスティングも自由度が高いです。バッキングを持っていかれちゃったの図。
トルクフルな太っちょ。髭ピンです。
魚が重く一人ではランディングしづらいので一緒に来た仲間がランディングを手伝います。
食欲旺盛な彼らですが、東京近郊なのでスレてます。でもその難しさが釣欲を掻き立てるのです。
トルクを生み出すビックテール。今回の平均サイズは60cm前後といったところ。
道具を何一つ持って行ってない私ですが、ランディングして撮影している人の道具を借りて、一投で釣りました。時合いがきていれば、普段は気難しい鯉君も、キャスティングコントロールができれば簡単に釣れちゃいます。
そして恒例となりました冷えた体を温めるしゃぶしゃぶ食べ放題。お酒も肉も、いつも以上にいただきました。でも話はここで終わりません。次回へとつづく。

引退のないスポーツ

吉田沙保里の引退会見を見てふと思い出した。

昨年10月に訪れた高知アカメ釣りでの事、筏へ乗るために渡船宿へ着いたのは薄暗い時間帯。その日は僕ら以外に数名のお客さんがいるとの事だった。出発時間が迫る頃、ギリギリのタイミングで一台のワゴン車が到着し、頭を深々と下げながら降りてきたおじさんは慌てるように釣り道具を下ろし始めた。筏の釣りは意外と荷物が多く15キロを超えるダンゴ餌の他にクーラーや釣り道具、そして防寒具に食料などで結構な荷物になる。

その道具を船に詰め込みようやく出船かと思いきや、そのおじさんは船には乗らず、その後ろから歩いてきた足元がおぼつかないご老人、つまりはその方のお父さんらしき方が、体を支えられながら乗船してきた。歳の頃は80歳はとうに越えているだろうか。

船が走り出し筏までの距離はおよそ10分。当然、筏に乗り移る時はその息子さんのサポートはないので、そのご老体を労わり皆で荷物を降ろし老人の釣りたい釣り座へと導いた。その後私はその方が海へ落ちやしないかとヒヤヒヤしながら見ていたが、釣りの作業は手慣れたもので、釣りだけは生涯現役なんだなと感じた次第。船をこぎながら釣りをしているその姿は、なんとも愛らしかった。

そう今から30数年前の桂川では、足が不自由な友達を背負って釣り場へ降りてきた人と遭遇したこともある。その方はパイプ椅子を川辺に据えて、そこへフライフィッシングの出で立ちの友達を置いて彼は上流へと行った。椅子に座ったままの彼を見て私は少し不安になり声を掛けてみると、

「私は動けないので、この場所だけイブニングライズを楽しませてください。」と言われ、私は快諾し下流のポイントを楽しんだ。

イブニングの釣りを終えてその人が気になっていたので見に行くと、暗がりの中でちょうど友達が背負って帰り仕度をしている最中であった。持つべきものは友ですな。

釣りはスポーツの一つと私は思っていますが、ここで私は宣言します。

私は釣りを生涯現役で頑張ります(そんな事、皆さんにはどうでも良い事ですが)。

この業界、先輩で言えばマッキーズクリークの宮坂さんもまだ現役でお店と釣りを楽しんでいらっしゃいますので、私の釣り人生はまだまだ、死ぬまで現役で釣り続けられます。足が動かなくなったら、私は這ってでも釣りへ行って見せますヨ(笑)

気がつけば半世紀以上過ぎた人生ですが、これからも『釣り時々昼寝』で楽しんでまいります。

高額請求

まだ夜も深い頃に床を抜け出し、初釣りは安全牌と決めて車を南へ向けて走らせる事にした。首都高速へ向けて料金所のスロープへ向かうと、車から聞きなれないピーピーという音の後に、「ETCカードの期限が切れております、○○○。」という感じのメッセージ。スロープを半分上がった所でそんなこと言われても仕方ないので、久しぶりに現金の窓口へと向かった。

「はい、¥1,300です。」なぬ?首都高って今はそんな金額なの?

その後、川崎浮島ジャンクション経て海ほたる方面へ。そして二番目の料金所である木更津料金所へと着いた。すると全ての入り口がETCになっている事に気づき、はてどうしたものかと車をスローダウンさせると、左端の料金口だけ看板の電気が灯っていない。その料金所だけ人らしき姿が見えたので、そちらへ突っ込むことにした。

珍しそうなものを見る目で私を見ておじさんは、”おはようございます”の笑顔。そしてこう告げるのである。
「普通車の料金は¥3,090です。」

ナヌ〜?嘘だろおい、¥800じゃね〜の? すると料金所のおじさんは答える。
「それはETC料金ですね、¥3,090お願いします。」

オ〜マイガ〜! 片道の高速走行距離が100kmあるか無いかで、合計料金¥6,230。ガソリン代と含めて往復すると約¥17,500也。こちとら、独り旅なんだぜ。

カマス一匹あたりの金額を計算すると高級マグロの握りかウニの軍艦巻きになってしまうので、帰りは下道で4時間掛けて帰りましたとさ、トホホ。

皆さんもETCの機嫌切れには気をつけてくださいまし。

ETC料金に慣れ過ぎた生活に、こんな落とし穴があるとは知らなんだ。皆さんも気をつけてくださいまし。

とはいうものの、夜明けの釣りは気持ち良いね。つい鼻歌を歌いたくなるけれど、朝の堤防は人だらけ(人を外して外向きに撮影)。8時にはみんな帰っちゃいます。多分、それから仕事へ向かうのでしょう。

ミニワームを使ってルアーの人が入れ食いしている中、プライムタイムは闇の中で投げていたら、投げる度にPEラインが絡んできて、それを解くのに一苦労。釣りをしている時間よりも解く時間が長過ぎてプライムタイムはあっという間に終わりました。

釣り人の話なので言いづらいことですが、最近は細いPEラインを使い過ぎて釣りの最中に何回も切れている人がいます。夜が明ければご覧の通り。もっと広めの写真を撮るとそこら中がPEだらけなんです(分かりづらいので寄りの写真にしました)。ナイロンと違い、切れにくいしナイロン糸に絡むととっても取りづらい代物。 気になるPEは私のポッケに入れて持って帰りましたが、ポケットはパンパンで取りきれません。全ての釣り人が気になる範囲だけで良いので、この糸を持って帰ってもらえれば、少しは釣り人の評価は改善されると思いますが、このままではどこも釣り禁止になりそうな気がします。

アジとカマス君は二桁手前でプライムタイム終了。まぁ、家族で食べるにはちょうど良い量なので、よしとします。というか、これ以上は捌くのが面倒だしね。カマス君はキャンプの食器を乾かすネットに入れて一夜干しにしました。

愛と青春の日向灘(オオニベ戦記)

私が宮崎ブーゲンビリア空港に降り立ったのは午前中のこと。そこから車を走らせ海岸線を南側から順に海の状況を見て回るのだが、波の高さはサーファー天国と言ったところ。力で進む若者のパドリングを見て、若さって素晴らしいな、と感じてしまう。

そして砕ける波に向かってロッドを出したのはお昼過ぎの事。私がいる場所から少し離れた場所で、カップルが海を見ながら車の中でプレゼント交換をしている。そうか、今日は12月24日なんだよね。そのイチャイチャを見せつけられてしまうと、二人の愛を感じてしまうのである。

あまりの波に何もナッシング。潮が変わったから日が沈む前に他の場所へ移動しようと車へ戻る時、女子高生二人とすれ違った。彼女達は海風を受けて仁王立ちし、髪を後ろになびかせた一人の娘が突然「バカヤロー!」と叫ぶ。その彼女の肩に手を回すもう一人の娘。こっちはクリスマスの日にお別れがあったのだろうか、妄想が膨らむ。何れにしてもこりゃ青春だな。

その日の私は一旦宿へチェックインして、仮眠を取った後に下げ潮と共に海へ舞い戻る。満月で明るい浜辺で海に向かって独り投げ続けてみるが、聞こえて来るのは激しい飛沫の波音だけで手応えは何もない。メリークリスマスな夜は宮崎らしく暖かいけれど、どこを探してもサンタクロースはオオニベ を抱えて降りては来ませんでした。睡眠時間を削って妄想を繰り返して投げまくるオオニベ キャンプは、今までで一番魚との出会いを遠いいと感じたシーズン4年目、これもまた私の青春です。

初日にエサ釣りのオジサンが持っていた唯一の釣果。ニベとオオニベ を同じ魚だと思っている人が多くいらっしゃいますが、全く別の魚です。これはニベ(グチ)。大きくなってもオオニベ にはなりません。

潮色が悪いうえ海からの向かい風の日は釣り人は不向き。しかし、モーターパラグライダーにとっては良い日みたい。

チーム福岡のメンバー3名と合流し、しばし釣り談義を楽しむ。聞けば三連休はヒラスズキ三昧だったとか。羨ましい。

北は北海道、南は宮崎まで旅をするWinston Boron III TH 15フィート。使い込み過ぎて少しコルクが痩せてきた。

いつもの人気ポイントは入れ替わり立ち代り誰かが入っている状態だが、ベイトっ気が全然なし。潮が速く波も高い日がずっと続く。

波がおさまらないので、久しぶりに延岡まで大遠征もしましたが、どこへ行っても今年はベイトの気配を感じません。そして浜は貝殻だらけ。

日向灘の真ん中ら辺は浜というよりは玉砂利の海岸が多い。雰囲気はヒラスズキ狙い。

朝は夜明け前からキャスト。夜は下げ潮のタイミングで夜中の3時に投げる私。青春というよりも、ただの馬鹿です。

ようやく凪いだのは最終日の帰り間際近く。私の日頃の行いが悪いのだろうか。なんか明日は釣れそうと思うポジティブシンキングで、後ろ髪を惹かれる思い。

何れにしてもこの5日間魚っけがありません。でもフライフィッシングへの認知度は上げてまいりました。ちなみに「フライで釣れるの?」と人々に聞かれますが、オオニベ をフライで釣ったことがないので、わかりません。でも毛ばりが海中にある限りそのチャンスはあります。ちなみにこの4年間の間、私が釣りをした同日にルアーの方もオオニベ を釣っておりませんので、それだけ難しい魚なんです。偶然に近いというか、運を引き寄せない事にはなかなか難しい魚です。まずはドキドキするような雰囲気の中で釣ってみたいですねぇ。未だ、そのチャンスでさえ訪れません。あ、でもソゲ(ヒラメ)ならば釣れますヨ、フライを小さくすれば・・・。

実釣練習(シークロでシーバス)

このブログでも良く言っている話で釣り人が持っていると有難いものは『運・根(気)・感』ですが、これだけあっても釣りは成り立たないので、特にフライフィッシングはキャス練に励んで目的の魚に向かって投げれるように事前練習してたりする、ストイックなスポーツであります。

そのキャスティングスクールでハーミットが教えるものはキャスティングの精度であったり、遠投であったり。でも実際の釣りではそれだけでは足りず、多くの場合は投げた後のことの方が重要で、実戦でしか学べないものです。

で、一昨日の夜というか明け方というか、その辺の釣りは、お客さんのリクエストで実釣のスキルを高めたいとの事でシーバスフィッシングに同行。でも実際釣りに出て私が何を教えなければならないかは知らずにやっている事が多く、言われて気づき教える事が多いので自分も勉強ですな。

世捨て丸時代に言っていたハーミット的シーバス語録を少しご紹介したら、皆さんの何かしらのヒントになるかもしれないので、ちょっと書いてみましょうか。

ボイルは熱いうちに打て

『鉄は熱いうちに打て』のパクリですね(笑)。魚のボイルはその魚達が熱い(興奮状態)のうちにすぐに打ちなさい(キャストしなさい)という意味。ご周知の通りボイルというのは小魚がプレデター(捕食魚)に追われている状態ですが、小魚の群に数本のターゲットが突っ込んでいる事が多いので、食いそびれた奴は後から来たフライに食いつく可能性が高いと言う例えです。ハーミット的類語では『ボイルは3秒以内に打て』とも言います。

シーバス入射角

シーバスボートのポジションはそのガイド船によって違いますが、一般的に2名乗船の場合は二人に釣らせるためにボートは目的のポイントへ向かって平行に流します。例えば左舷で釣りをする場合は前に乗っている人は左前にキャストを繰り返すことになります。このポイントへキャストするフライラインの角度を僕らはシーバス入射角と言います。

シーバス入射角は浅ければ浅いほうが良いです。一番釣れないのはポイントに対して90°の状態。シーバスは船の横などを狙う場合、その壁にベッタリと付いている事がほとんど。なので、90°というキツイ角度は魚にフライを認識させるのは一瞬になってしまうので、釣れにくい状態になります。

世捨て丸時代はこのシーバス入射角を30°以内で投げましょうと勧めていたので、リーチキャストを多用します。

一にテンション二にテンション

類語は「遠くのボイルよりも近くのボイル」かな?シーバスフィッシングに限らずソルトウォーターの釣りは常にフライから自分の手元までまっすぐで、わずかでもテンションがかかっている状態が理想です。なので、遠くのボイルを狙うあまり、リーダー部分が上手くターンせずシワシワになっている状態は全然釣れません。遠くを狙うよりも確実にフライがターンする自分の距離を知っておくべきなのです。

話は長くなりましたが、そんな感じで教えながらシーバスの夜は更けていったのですが、魚が釣れ過ぎた夜なので、写真を取るのも忘れてずっと入れ食いを楽しんでいたとさ。こんだけ講釈を垂れておきながらなんですが、魚の機嫌が良い時はどんなキャストでも釣れますヨ(笑)

今回のシーバス船はシークロのリュウちゃん号でした。
最初の一投から釣れ続けて、ポイントを移動する度にシーバスが釣れる状態。きっと暖かい日だったから良かったのだと思う。
リーチキャストを多用してシーバスを狙います。
結果最大魚はこんな感じ。入れ食いでした。何本釣ったかな?

Bunny

お店のHPの変更作業を進めなきゃならんのに、年末に遠征を入れちゃったものだからタイイングも大忙し。昨日も仕事をひと段落した後に巻いたのだけれど、日に8本しか巻けない感じです。今までの在庫を考えるとそんなに大きなフライをたくさん巻く必要はないのだけれど、創作意欲があるときはバンバン巻かないとね。

ピカチュウみたいなこの派手派手、こんなのオオニベ 狙いで使うの?と言う感じのフライですが、多分使いません。が、私とは別の遠征組に使ってもらうために色々とタイイング中で、昨夜はバニーちゃん。黒と赤を使えばターポンバニー。ではこのフライで何を釣るのかは、後日遠征組の釣果を待ってご報告いたしましょうか。

フライのレシピは以下の通り。

Hook:Gamakatsu S10S-4H・#2/0
Thread:Uni-Thread 3/0
Tail:Rabbit Zonker Strip
Color:Backtail + Marabou+ Rabbit Zonker
Eyes:HMT Real Eye

ピカチュウカラーとの色違い。テールが絡まないようにするコツはラビットの下に何かしら硬い素材を使うようにするのがコツ。今回はバックテールを使いました。
もっといっぱい巻きたかったけれども、エポキシを塗るのに時間がかかるので、8本しか巻けませんでした。時間がないのでピッチを上げないと・・。


寒波到来(カマスのフライフィッシング)

昨年12月のブログ更新スピードを見るとよっぽど暇だったんだなぁ。今年はというと、いろいろな釣りとHP変更などフル回転で管理人は動いているので、ブログ更新はままなりません。今冬は地味に頑張りますので、ご一読いただければ幸い。

さてと、昨日の管理人の話。私の車はスタッドレス履いてませんので、雪予報のようだったので本栖湖行きはやめました。なので、暖かさを求めて今年1月に行った千葉の先っちょの方へ遠征です。

アクアラインで強風に煽られながら釣り場へ向かった私達。南へ行けば少しは暖かいかと思いきや、昨日の寒さは南房総も同じ寒波の中。それに加えて暴風が吹きつけるので、キャスティングが難儀する状況。体感温度が下げられ寒さに耐えながらの釣りでしたが、時合いが来ればお魚は元気にフライへアタック。釣れ始めると以外にも餌釣りやルアーの人よりも釣れる感じでした。

でもその時合いは1時間ほどで終了。雨が降り体が冷え切ったので、明るいうちに納竿です。

冬は釣り物がないとお嘆きのあなた、寒ささえ克服すればいろんなフライフィッシングが楽しめるものです。ハーミットに「何か釣りたい。」の一言を投げかけてもらえれば、いろいろなフライフィッシングを管理人は提案していきますので、ぜひお店へお越しくださいまし。お待ちしております。

さて、仕事しよっと。

ラインバスケット
ラインバスケットは暴風下では必需品。ラインが流されちゃうと堤防に着く貝などに引っかかっちゃうヨ。黄色いつい立ては暴風時にラインが出ないように風下側に立てるスクリーン。百均で買った簡易まな板連結バージョン。
フライで釣れたカマス
時合いが来るとカマスくんのダブルヒットが普通に起こります。
ソルトウォーター用タックル
タックルはエアソルトの9ft8番にリプタイド。そしてラインはシックスセンスのタイプ7。
カマス、アジ用フライ
フライはそんなに凝って作る必要はなし。がまかつSC15にミンクゾンカーホワイト。それにアイスダブを巻いたもの。
寒いです
最初は風に向かって釣っていたけれど、寒くして仕方ないので、内向きにキャスティング。フォロワーの方が簡単に飛ぶのでラクだしね。
フライで釣れたアジ
程よく沈めると足元からはアジが。カマスもアジも群れが回っているようで、釣れるとパタパタっと釣れて、その後しばらく沈黙が続く繰り返し。

サービストラウト(冬の本栖湖)

本栖湖へ到着するのはいつも薄暗い時間。LEDライトの下でタックルを用意し、湖岸へ立つ頃には夜が明けて釣りがスタートする。それが私の本栖湖ルーチンワーク。今回は午前8時前に一発だけドライでガボッと出たものの、慌てふためいてスッポ抜け。あぁ、やらかしました。

その後いつものようにサイトフィッシングに切り替え目ぼしいポイントを探して歩くものの、昨年同様にシャローに突っ込んでくる大物は見えず。仕方なく昼には先日のダブハンを持ち出しキャス練してました。

「こりゃいつもの何もナッシングモードだな。」とイブニングまでフテ寝しようとしていると、漁協の車が湖岸へ乗り出し半円のグレーパイプを湖に突っ込む作業をし始めた。それから10分もすると今度は水槽を乗せたトラックが湖岸へ降りて来て、そのパイプの上から大量の水と共にドバドバとレインボートラウトを放流し始めた。

「さあどうぞ、(サービストラウト)釣ってください。」

本栖湖へ通い始めて40年以上。ここでの放流作業を始めてみましたが、目の前で放流されて釣れと言われてもね。と思ったのも束の間、他の人がバンバン入れ食いになっているのを見てしっかりロッドを出した私。日本で一番でっかい管釣り気分を味わった次第。

そういえばバブリーな20年以上前は芦ノ湖はこれ以上のサービストラウトだった。当時の芦ノ湖特別解禁を例えるならば、キャストすれば魚の頭に当たるようなイメージ。河口湖でさえ一人20〜30本の釣果で、本栖湖も日に50本以上のサービストラウトを釣った記憶が蘇った。そんな時代を思い出しながら、いい年こいて、この状況でも竿を出してしまう自分に少し反省。その場はすぐに離れイブニングはいつものように真っ暗になるまで投げ倒しましたとさ(その後は何もナッシング)。

現在の本栖湖は絶賛放流中。昔はエサ釣りの人がズラッと並んで全て抜いちゃってましたが、それも遠い昔。昨日は全てフライとルアーの人達なので、皆さんC&Rです。今週末は釣れてくれる事でしょう。

透明度が高いので、日が高々と上がると魚っ気が無くなる感じ。チャンスは朝6時頃から10時と夕方16時から日没まで。今回は朝8時前にカメムシフライに一回だけドバッと出た。掛からなかったけれどね。

本栖湖のこの時期は本当ならば氷点下の朝なのだけれど、今週はずっと暖かい見たい。先日の新潟よりも快適でした。

相変わらず本栖湖一周投げ続けてますが、空いた時間はダブハン練習。タックルは先日の鮭タックルでスカジットFISTにT7。反則的によく飛びます。

放流された魚は直ぐには食いつかないだろうと思ってましたが、放流直後に竿を出した人は入れ喰いでした。

直後はフライなんて付いてりゃ何でもかかる状態。でも15分も釣りづつけているとスレてきて喰いづらくなります。

私も周りの入れ喰いを見てロッドを出し、入れ喰いに。ピンの合った写真だと残念な魚たちだったので、あえてこの写真を選びました。ヒレが綺麗に回復することを望むばかり。

放流物を釣っていても飽きるのでその場を離れ、朝にガボッと出た場所で夕方再チャレンジ。でも何もナッシング。精進いたします。

創造力の世界

フライフィッシングをやってみて思う事、それは物作りが好きな集団だという事。かなりイっちゃった人だと竿やリール、ネットも作り、フライラインまで作ってしまい、あと作ってないのはフライフックだけ、みたいな人もいるんですよ。

流石にそこまでする人はごく一部ですが、この釣りで誰でも簡単に作れるものは、ご存知の毛ばりを巻くフライタイイング。海外はコマーシャルフライ(完成品フライ)のスペースがお店の半分近くを占有するのとは反比例して、日本のショップはマテリアルの売り場が全体の半分近くを占めています。それだけフライフィッシャーマンは物を作るのが好きな人種だという証拠です。

最近はその様相が少しずつ変わり始めていて、一昔前ならばこの釣りを始めて一年もすると大抵の方はタイイングを始めるのですが、最近はそうでもありません(この話前にもしましたね)。もしくは始めても書いてあるレシピ通りの材料が揃わないので巻けないじゃないか、とイライラを募らせるお客様もいらっしゃいます。

最もメーカーさんは自分のところのマテリアルを買ってもらわないと商売にならないから、やたらと長い名前を付けてそれを売るわけですが、それじゃないと釣れないってことはありませんのでご心配なく。というか、そこは似たような素材を探して自分で試すという方法を取ってみるのが良いと私は思います。魚はそのマテリアルのブランドを見て食いつくわけじゃないので、ソックリに作る必要なんて全くないんです。貴方の創造力は時として爆釣になるかもしれませんよ。

フライタイイングを始めると大体最初は真似から始めます。今の時代はYoutubeタイイング・ブログを参考にできるので、簡単に模倣することができますね。その時期が過ぎると自分のアレンジが始まり、尻尾の色を変えてみたり素材を変えてみたり。やがてリアルさに走り凝ったフライを作りたくなるんです。大体その時期がタイイング2〜3年生。

その凝ったフライは勿論釣れるんですが、タイイングの効率さ(生産性)を考え始めて「よりシンプルで釣れるもの」を模索し始めます。最終的に行き着くのが、「やっぱり昔からあるフライパターンってシンプルでいて作りやすく、それでいて釣れるんだなぁ。」と思うのに約10年掛かります(笑)。でもその10年期間に色々なフライを創り出し、失敗と成功のとても充実して楽しい10年なんですよ。これがフライタイイングの楽しさです。

話が長くなっちゃうので、タイイングのよもやま話しの続きはまた今度。さて、フライを巻こっと。

本日のタイイングは自分用じゃありません。巻きたいけれど見本になるフライが売ってない、あるいはすぐに行くのに持ち玉が無い、等の要請を受けてタイイング中。ちなみに私が巻くのですから、しっかり高額報酬いただきます(笑)だって、凝ったフライはどんなに頑張っても1時間に何本も巻けませんから。

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)

がしんしょうたん = 敵を討とうとして苦労し,努力することの意

しかしその努力も実らず、やっつけられてしまいました。いや実際には努力が足りなかったのでしょう、精進いたします。今年の大きなイベントも残すところあとはオオニベ のみ。その釣りに向かってさらに『臥薪嘗胆』いたします。

鮭釣りに費やした移動距離:990km
ロッドを振り回した述べ時間:16時間半(二日間合計)
ロストしたフライの数:14本
反省会の酒の量:ビール5缶+日本酒9合(3名合計)
二日間の釣り人合計:120名余
この二日間で釣れた鮭:81本(ほとんどがエサ釣り)
僕らのキャッチ数:0本(スレキャッチもありません)