SCOTTの看板娘であるGシリーズがGTに変わったのでインプレッションしてみた

この秋スコットGシリーズはGTに生まれ変わりました。私にとってG2からGSになったのはついこの間の様な感覚なのですが、なんだかんだでGSモデルは8年間に渡って皆さんに愛されたのですね、お疲れ様でした。

今回新しく投入されたGTは全9ラインナップ。GSモデルとの違いは8フィート8インチモデルと9フィートモデルが統合されて8フィート10インチになったこと。近年は9フィートモデルが多いフライロッドですが、私はこの9フィートより2インチ短いことを大きく評価します。また8フィート4インチモデルは持ち運びの利便性を考え5ピースモデルへ変身しましたが、それを可能にしたのが大きく変わったジョイント部(見た目にはわかりません)。ジョイントはより軽くフレキシブルになった事で、ロッドのベンドカーブは以前にもまして綺麗な弧を描きます。初代Gシリーズはジョイントに硬さを感じたベンドカーブがあり不自然さを感じましたが、そんな時代はどこへやら。釣具屋人生45年を超えるとそんな時代の移り変わりをずっとみ続けているのです。

さて、いつものようにメーカー様から全モデルのサンプルをお借りしましたので、どんなロッドだったのかハーミットなりにインプレッションしていきます。今回使用してラインは以下の通り。ちなみに今回のロケーションは本栖湖。早く釣りをしたいと思いながら全モデルを振りながら書き留めるのに2時間半 掛かりましたとさ。

3番:Airflo Superflo Tactical WF3F
4番:Airflo Superflo Universal WF4F
5番:Airflo Ridge2 Universal WF5F
6番:Airflo Ridge2 Universal WF6F

GTシリーズのグリップ
GTシリーズのグリップ形状は3種類。8フィート以下のモデルは一番右のもの。GT985/4だけ、一番左のグリップ。それ以外のモデルは全て真ん中のハーフウェルグリップのアップロック スクリューシート。

GT743/4GT743/4:7feet 4inch ・3weight ・4piece
GTシリーズの3番モデルはこの7フィート4インチと8フィート4インチと8フィート10インチの3モデル。長さが7フィートよりチョイ長い4インチのバランスは、メーカー表記ではフレックスアクションとなっていますが、ショートレンジでの釣りではやや硬さを感じるモデル。GS773/4と比較するとロッドの真ん中ら辺の硬さを持っていたコシが少し減り、スムーズな曲りでラインをデリバリーするイメージ。グラス素材のFSモデルよりも速いテンポで軽快に釣り上がりたい源流志向の方には、この軽さとラインスピードは魅力でしょう。

ティップのブレが無くショートレンジでキビキビとした撃ち込みができ、ミドルレンジぐらいまでが投げ易い感覚。他メーカーだと比較対象はウィンストンのピュア2になるかと思いますが、スコットGT743/4の方がラインスピードが上がるやや硬めのアクションです。今回本栖湖でこのロッドたちを振り回してきたのですが、一応このロッドでもフルキャストを試みましたが、チョット無理でした。でも、短かさの割にはラインはすっ飛んで行きましたヨ。まぁ、このロッドでそんなことする必要はありません。


GT843/5GT843/5:8feet 4inch ・3weight ・5piece
継ぎ数が増えるとロッドはとかくカクカクした曲りにながりがちなのですが、それはジョイントが増えるとその部分が硬くなってしまうから。特にスピコッドジョイントはその特性上そこがどうしても硬くなりがちなんですが、今回はフェルールを一新したとのことで、その成果がこの5ピースパックロッドに現れています。

5ピースなのにそのベンドカーブはとても綺麗で、昔の2ピースモデルを見ているかの様。ジョイントが多いのにロッドの重量感を感じさせず、ティップの曲がりに精細さを持ちながらバットのコシが以前のモデルより感じられます。ロッドにかける負荷によってロッドが徐々に曲がり込んでいく訳ですが、以前のGSであれば、ロッド中央辺りまで曲がり込むとその辺だけ硬さが残り、バット側で少し曲がり込む感じでした。しかし今回のモデルは真ん中ら辺の硬さは抜けてバット側の腰がグッと上がった感じを受けます。

8フィート4インチですがフルキャストは頑張れば可能でしたので、かなりバット側の腰が強くなったのでしょう。ロッドの仕舞寸法を1センチでも短くしたいが、ロッドのアクションを犠牲にしたくない方には、かなり魅力なロッドと言って過言では無いマルチプレイヤー的存在です。

一方、5ピースというモデルはセダン車を乗っている方には少し困惑で、小移動の際に二つに分解して車に放り込もうとするならば、どっちかが長くなってしまうので均等な長さが保てません。ティップ側を長くして保管すると、ロッドの破損する恐れを多少気にする必要があります。


GT8103/4
GT8103/4:8feet 10inch ・3weight ・4piece
GSシリーズの頃は8フィート8インチという長さだったのですが、今回は2インチ長くそのアクションは一味違い、以前の9フィートモデルに近いアクションだと感じます。ショートレンジからミドルレンジで軽快なループが作り出せ、コントロール性能は抜群。ややティップに寄ったアクションで、アキュラシー(正確性)やラインコントロールを得意とするモデル。

8フィート10インチもあるから遠投は軽々できるのかと思いきや、負荷をかけすぎるとティップのお辞儀が大きくなり、遠投時にティップが少し暴れてしまう傾向がありました。バットの強さを感じるこのモデルは、メーカーさんが表記する通りの細いティペットを使いミドルレンジでのライン捌きを重点におくポイントがメインのロッドだと思います。私が想像する河川だと、山梨県の桂川(忍野を含む)・長良川のシラメ・栃木県の鬼怒川のライズハントでしょうか。


GT844/5
GT844/5:8feet 4inch ・4weight ・5piece
とにかく今回のモデルは5ピースモデルのスムーズなベンドカーブに圧巻。この4番5ピースもジョイント部の硬さが無く、とても綺麗なベンドカーブを描きます。仕舞い寸法が約55センチと言うのが魅力的に感じました。

アクションは思っていたよりもやや硬めで、スコットらしいアクションというよりはなんかウィンストンに近づいている感じを受けたモデル。ウィンストンのエア2とピュア2の丁度中間ぐらいの曲り方で、ピュア2よりも遠投性能があるイメージ。遠投時のコシ砕けもなく、簡単にフルラインを出すことができました。ショートレンジではティップの繊細さを感じながらもコントロールに優れており、ティップのブレを感じさせない優等生。

私の硬さの基準は一般的な人とは変わらないと思いますが、ロッドは思っていた以上に4番にしては硬い部類と感じました。とは言え、セントリックC854よりはしなやかです。


GT8104/4
GT8104/4:8feet 10inch ・4weight ・4piece
GSシリーズの頃は8フィート8インチモデルと9フィートモデルがあった4番ですが、GTシリーズはそれを8フィート10インチモデルに統合。9フィートが欲しければセントリックを買ってね、という感じでしょうか。しかし、この2インチの短さから絶妙なバランスが生まれ、持ち重り感が無く長いモデルにしては手首への負担を感じさせません。ロッドは88モデルの時の様な負荷を沢山かけた時のコシ砕け感が無く、このロッドならば尺物を余裕でいなせるだろうと感じました。長さがある分だけラインコントロールは容易であり、ショートレンジからミドルレンジを得意とするモデルでしょう。

少し重さが増す4番ラインは比較的楽に遠投ができますが、私はセントリックのC904/4を使っているので、遠投が中心のシチュエーションではきっとセントリックを使います。このロッドは海外遠征(モンタナやアイダホのヘンリーズフォークなど)、あるいは北海道で繊細な釣りを求めた場合、関東で尺ヤマメを追い求める人を想像しちゃいます。


GT984/4GT984/4:9feet 8inch ・4weight ・4piece
むむむ、曲者、そう感じてしまったのがこのシリーズで唯一このモデル。「さて、何に使うこのロッド?」と考えて出た答えはイブニングのヒゲナガドライフライフィッシングに特化したロッド。あるいはシングルハンドウェットを堪能したい人向けのモデルだと思います。まず5番モデルと違ってファイティングバットがないので、ロッドはややトップヘビーで持ちオモリ感があります。その為リールはやや重めのものを選択しロッドバランスを取る必要があります(スピードスターでは軽すぎでました、リール自重が120gは欲しいかなぁ)。シングルスペイを好まれる人にもミドルセクションがコシを支える感じで投げやすいかと思います。

長さが10フィート寄りなので、ティップが暴れるので遠投には決して向いているとは言えません。また、ユーロニンフを好む方だとミドルセクションが柔らか過ぎてコントロール性能にやや疑問を感じてしまうかもしれません。


GT8105/4
GT8105/4:8feet 10inch ・5weight ・4piece
川で大物志向の貴方、コレです! セントリックだとショートレンジ時に出ているラインの重さが足りず投げにくさを感じると思うのですが、このモデルはティップはしなやかなので、短い距離でも投げやすいです。ロッドへの負荷を上げた場合でもフレキシブルにロッドの真ん中辺りまで曲がり込んでくれますから、ロッドに掛かる負荷を柔軟に対応している感じを受けます。かといってコシ砕けは無く突然の大物に対して対応するバットの安心感を備えた感じが、今までのスコットにはなかったテイスト。繊細さを持った川でのロクマルサイズを6番でははく5番で取ってみたいと感じたら、きっとこんな竿です。海外遠征のメインロッドになることは勿論のこと、北海道遠征時にマルチに使えるロッドにもなりえるでしょう。

個人的にはこんなに簡単にラインがすっ飛んでいく5番ロッドは好みですが、張りが強くロッドからの感度を感じるようなピンピンしたモデルが好みの方は、このロッドではなくセントリックになると思います。また遠投がメインであれば別のシリーズを探すべきです。


GT985/4
GT985/4:9feet 8inch ・5weight ・4piece
ロングロッドはファイティングバットが付くことによってグリップする位置がやや前になります。そうすることで竿先に感じる重さが軽減される訳なんですが、さらにリールをやや重くすることでロッドバランスは手首の位置に持ってくることができます。このモデルはリールに気を遣わなくてもそのファイティングバットのありがたみを感じます。ロッドは持ち重り感がなくフルキャストが可能で、湖のドライやシングルスぺイの釣りスタイルが思い浮かびます。私だったらバックが無い場所でのドライフライをこのロッドでやってみたいなぁ。

ロッドは長くなると簡単に飛ぶのではと考える人も多いですが、キャスティング時に手首の僅かな動きでロッドティップ位置が大きく変わるので、キャスティングレベルがまだ未熟な方が遠投用としてこのロッドを買ってはいけません。ある程度技量を有している方のオタクなロッドと考えるべきでしょう。


GT8106/4
GT8106/4:9feet 8inch ・6weight ・4piece
スコットの9フィートよりもチョイ短いロッドというのは昔からあります。私はかつてスコット へリプライHP888/4というロッドにハマっていた時代がありますが、このチョイ短いというのがロッドバランスにはとてもありがたいのです。この6番モデルはわずか2インチ(約5センチ)短いだけなのですが、ロッドバランスが劇的に良くなります。更にこの5センチの差でキャスティング時のストップ位置のバラツキを誤差範囲に収めてくれるので、適当なキャストでも悪くないキャストにまとめ上げてくれる性能があります。ロッドをどんどん短くすればコントロール性能が上がりますが逆に遠投力が下がりますので、この8フィート10インチは絶妙なバランスだと個人的に感じました。私は早々にこのロッドを購入し投げ心地はすでに惚れましたので、あとは魚を釣るだけです。使ってみたいシチュエーションはワカサギドライやセミのドライ。シンキングラインの釣りはあまり考えていませんが、状況によってはシンクレートの低いシンキングラインの釣りにも使ってみようかと思います。

ロッドを大きく曲り込ませて遠投をするこのロッドなので、パリっとした6番がお好みの方は同じスコットであればセントリックかセッションをお勧めします。

関東圏で一番安い管理釣り場へ行ってみた(加須はなさき水上公園・プール)

最近はどこの管釣りも値上げラッシュで、釣具屋の私でさえその利用料の高さに足が遠のいてしまいます。そのせいもあってか、お財布に優しい各地のC&Rが賑わっているのかもしれませんな。さて、今回は埼玉県にあるプールのルアーフライ釣り場のお話。以前に「川越水上公園」と「しらこばと水上公園」はブログで紹介しましたが、今回は埼玉県にある三つ目のプールである「加須はなさき水上公園」をご紹介。

現在の管釣り利用料は地方の管釣りだと一日券で平均5千円前後まで跳ね上がっています。そんな中1日券が¥2,300というお財布に優しい場所がここ。川越水上公園の半日券が¥2,300なのでその半分の価格で楽しめるというのはとてもありがたい。多分、関東圏ではここが一番安く遊べるのではないでしょうか。但しお魚を持ち帰りたい人には制限尾数が3匹と少なく、釣る時間が少し短いという事がありますが、それでも朝9時から午後4時までの7時間を楽しむ事ができます。

私はプールで1日ガッツリやる気にはなれないので3時間券で遊びましたが、利用料は¥1,400と格安。土日はかなり混んでいるかと思いますが(入場制限あり)、自分の家の近所にこんなプールがあったら嬉しいなぁ。

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加須はなさき水上公園

場所:埼玉県加須市水深1722(HPはこちら
TEL:0480-65-7155
利用時間:9時〜16時
利用料金:HPにて確認してください
ルール:バーブレスフック・ワーム禁止・トラウトガム(革紐パターン)禁止・ドロッパー禁止・トレーラー禁止・ウキ/オモリの禁止(マーカータイプのインジケーターはOK)・ラバーネットの使用
*持ち帰り制限尾数あり

はなさき水上公園マップ
この水上公園へのアクセスは東北自動車道久喜ICか加須ICから10分程の場所。地元の方々は散歩やランニングを楽しまれています。釣りのシーズン中は駐車場は無料で多くの車が収容できます。奥の方には鯉の池があるみたいですが、今回はそちらを見にはいきませんでした。
銀杏並木
駐車場のすぐ脇には立派な銀杏並木が。写真を撮っている方が多くいらっしゃいました。
公園入り口
公園の入り口はこんな感じ。入って右手に総合案内所があります。
総合案内所
総合案内所で入漁証を購入しましょう。園内の釣りルールはここに書かれていますが、事前にHPに記載されているルールを読んでおくとをお勧めします。今回私は3時間券¥1,400をお支払いしました。
腕章
支払いを済ませると釣りを許可する腕章を渡されますので、それを腕にして釣りをします。3時間券には終了時間が書かれています。使い終わったら、また総合案内所に返却するようになっています。
さざなみプールB
フライフィッシングができるのはさざなみプールAとBになります。Bの方はウェーディング可能で、Aはウェーディング不可と説明を受けました。Bは最大水深1.0でAは0.9m。プールなので一般的な管釣りよりもずっと浅いので、シンキングラインは必要ありません。最初に私はインジケーターなしでティペットでアタリを取る方法を試しましたが、真ん中の水車の流れが左右に割れて、フライが常にドラッグが掛かる状態。その状態だと喰いがとても悪いので、周りの皆さんに習ってインジケーターを付けて釣ることに。
レインボートラウト
私は普通のスニーカーで釣りに行きましたが、リリースする時の事を考えるとニーブーツを履いて行った方が良いでしょう。水深が浅いので、インジケーターからフライまでの長さは60〜70cm程度が良いです。遠投するとラインが流れにつかまりドラッグが掛かりやすいので、ロッド3本分くらいの距離が釣果を伸ばすコツの様。どの場所でも満遍なく、このサイズが釣れました。
プールで釣り
遠投が出来る私は気張って大遠投してみますが、遠くでアタリが出てもアワセがうまくいかないし、ラインにすぐドラッグがかかってしまうので、ハッキリ言って遠投すると釣れないです。ちなみに私はやらかしてしまったのですが、4番ロッドに間違えて6番ラインというスタイル。車へ戻るのが面倒だったのでそのまま釣りましたが、そのお陰でキャストはそっと力を込めずロッドに負荷をかけすぎない様に気を使いました。
フライで釣り
コツを掴めば誰でも簡単に釣れる感じで程よく釣れます。ガン玉を使うことが出来ないので、フライは沈みやすいビーズヘッドタイプのフライがオススメ。
プールで釣り
波のプールA/Bは魚の持ち帰り禁止と書かれているので、この場所はオールキャッチ&リリース。一日券を買った場合は持ち帰りが3匹出来ますが、フライの場合はこのさざなみプールでしか出来ないので、フライで釣りへ行った場合は実質持ち帰りが出来ないということになります。魚が持ち帰ることができるエリアは流水プールのみですが、釣法はルアーとテンカラのみになります。
レインボートラウト
魚のコンディションはよくサイズは20〜40cmくらい。3時間で簡単にツ抜けしました。フライは主にタン系のカラーが反応が良く、ボリュームがあるフライが良いようです。平日はフライフィッシャーマンが10名程度でそれほど混雑はありませんでしたが、土日はかなり混雑するようです。埼玉県は冬の間、三つのプール管釣りがオープンするので、皆さんの家から近い管釣りを楽しんでみてはいかがでしょう? 家にこもってタイイングするのも良いですが、天気の良い日はお散歩感覚で楽しめる管釣りも良いものですよ。

Keep Cast! 本栖湖は3度訪れると良いことがある

ハーミットのブログは秋から冬の間はとかく本栖湖とシーバスの話題が多い。それはまぁ私が漢のロマンに満ち溢れた釣りが好きなため、状況がどうであれ出かけてしまうんですね。特に本栖湖は中学時代から釣りに訪れているので、半世紀近く通っているのです。通い始めた頃はブラウントラウト全盛期。なぜマグナムラパラをキャストしていたかは思い出せないのだけれど、それを投げていたら、後ろから大きなブラウントがチェイスし岸ギリギリまで追いながらUターンしてしまったシーンを思い出す。老いた今でもその幻影に追いすがるように幻を探し続けているのでしょう。

以前にも書きましたが、本栖湖は3回通えば1度くらいは魚とのコンタクトがあります。サイズの大小はあるにせよ、3回続けて通えばきっと私が通い始めた時の様な体験をし、この湖の虜になってしまうのです。私は大物に魅せられた本栖人ですが、それは芦ノ湖や中禅寺湖で同じ様な体験をした人は、その世界から抜け出せなくなるのであります。皆さんもそんな今でも思い出す釣りのシーンはありますか?

さて、昨日はこの秋になって3回目の本栖湖チャレンジ。この時期は紅葉と富士山の景色を楽しめるのでそれだけで充分、な筈・・。今回はマッキーと二人で訪れた本栖湖は以下の通り。お暇な方はご覧くださいまし。

朝方の本栖湖
おバカな僕らは朝の時合いを逃さない為に夜明けと共に釣りを開始。例によって人気のポイントは入れないだろうと思い、それ以外の場所で適当に入ります。ちなみにこれだけ通っているとどのポイントでも釣った事があるので、おすすめポイントというのは存在しません。どこでも釣れます! ま、3回に一度くらいのペースですが・・。
スペイロッドをオーバーヘッドで振る。
最近はウィンストンのマイクロスペイ以外にこのスイング1184/4も使ってます。今では私にとっちゃ、12フィート以下はもはやシングルハンド😆  このロッドで310グレインを片手でキャストしているので、シングルハンドで言えば12フィート11番と言ったところ。その竿を1日中振り回しているのだから、どうりで腕が太くなる筈だ。もちろんバックスペースが無い場所ではダブルハンドとして使っています。
遠投できず
朝イチは何も無かったので急深の場所へ移動。バックスペースがない急深の場所は遠投できないけれど、お魚がいるのは足元10mの範疇だから問題なし。キャストを繰り返しポイントを少しずつずらしながら魚を探すと、とんでもないサイズのブラックバス発見(60センチ近いかな)。口元にフライを通すけれど全く見向きもせず。私に一瞥して潜って行きました。
秋の本栖湖
今回やらかしたことは、偏光レンズとレインウェアを忘れました。偏光レンズはマッキーに借りたけれど、ウィンドブレーカー代わりに使っているレインウェアが無いと、吹きつける風がとても寒いです。朝の外気温は3℃で日中は10℃ほど。例年より少し暖かいかな。
本栖湖
富士山をバックにひたすらキャスト。本栖病に侵されている僕らは休むということを知りません。休むと負けた気になります。岸に腰掛けることなく本当にひたすら投げ続けるのです。
レインボーがヒット
本栖館で昼飯に費やした時間はわずか30分。その後は小物でも釣ろうかと新たなポイントへ。入るとすぐにマッキーがおチビちゃんを掛けた。私も小物釣りたさに小さめのフライに結び変えてキャストを繰り返す。すると沖で妙なボイルを発見。魚が何にせよ届く距離では無いが、それでもそのボイルした場所の方向へ出来るだけ遠投を繰り返した。すると突然ロッドにドスン。最初はすんなり寄ってきた魚は私を見るなり一気に走り出しジャンプを繰り返す。今巻かれたばかりのフライラインは一気に引き出され、ハーディのソブリンは甲高い悲鳴を上げた。なんて心地の良い音だこと!
本栖湖のレインボートラウト
数度のジャンプとリールの悲鳴を聞いた後、上がってきたのは55サイズのヒレピンで体高のあるメス。久しぶりに超楽しかったデス。
ヒレピン
今回のレインボーは胸鰭の欠損も無く、とても綺麗なヒレピン。本栖湖レインボーの最大サイズはハチマルアップが上がっているので、リリースしたこの個体がそのサイズになればと願うばかり。
レインボートラウト
背中のカラーはいくらか本栖ブルーに染まってます。もっと深いところに生息する個体だと、ギンギラギンで背中は真っ青になるのですが、コヤツはやっぱりさっき何かを表層で喰っていたヤツだと思います。
本栖湖
良いサイズが一本取れた事で、俄然やる気スイッチが入るマッキー。しかし夕方の時合いは何事もなく終わりました。気がつけば夜明けから17時まで投げっぱなしのぶっ通し。休憩を全く入れずに良くもまぁ釣り続けたものです。マッキーも立派な世捨て人ですなぁ。
レインボートラウト
かくして一昨日の戦いは終わりました。この魚で満足したからもう行かないなんて言葉はありません。私はいつか見た大物と重なるランカーサイズがキャッチできたとしても、死ぬまで本栖の幻影を追い続ける事でしょう。

漢らしく初志貫徹を貫くことが出来なかった横浜の夜(ボートシーバス)

あ〜皆さん、オデコが似合うハーミットの管理人です。私は現在、本栖湖→伊豆堤防フライ→松川湖とオデコで3連敗中であります。こうなりゃ自分の好きなスタイルをとことん突き進めて、オデコなんて何のその。行くとこまで行ってやるぜ!と、意気込んでみる私。

急に漢気を意識した私は一昨夜のシーバスで11フィートのロッドに全長20センチのデカイフライを一本携えて、横浜の海へと出かけたのであります。6/0フックのフライは、なんだかんだで今まで何も無かった事はないから、なんか掛かるだろうと・・。

シークロへ乗船すればそのタックルを見て「コノシロ付きのシーバスでも狙いましょうかねぇ。」と当然なる訳で、そのポイントへ向けてボートを走らせるリュウちゃん号。ちなみに、この時期はそのコノシロ付きのシーバスを狙うか、沖のタンカー周りのシーバスをランガンで探し回るスタイルの二択。コノシロ付きは大物中心で一か八かの釣り。それに対してタンカーのランガンはサイズはそこそこだけれども、魚が全く出ないということは稀なのです。

で、スタートは漢らしく、ただ暗い海に向かって20センチのフライを遠投して引き続ける。引いて引いて引き続ける。何も手応え無し。潮は緩すぎてタルタルな動きだったので「あれ?リュウちゃん、今日は何潮だっけ?」と問うと「長潮。もうすぐ潮止まりかなぁ・・。」このままだと同船者と共倒れになってしまうので、お客さんのおでこを回避するべく、タンカー撃ちに切り替え要請。同船者はすぐにエンリコをキャストしてヒットに次ぐヒット。私はビースティチェンジャーをそのまま投げまくったが何も手応えなし。投げたフライを見ればその後ろで水の揺らぎが見えるので、シーバスはデカイフライを食いきれずにいるらしく、ロッドにはゴツンとアタリさえ出ない状態。

どうする俺?

漢らしく散る予定だった私は「このタンカーの裏面を狙って終わりですよ。」の一言に負けて、フライをチェンジするのでありました・・・。

そんな不甲斐ない釣りは以下の通り。お暇な方はご覧ください。

ビースティチェンジャー
ビースティチェンジャーを前夜にタイイングする私。このフライを作るのに1個1時間以上かかるので、大変なんです。エアフロのスナイパーラインに左のビースティチェンジャーを結び、漢らしくこの一本でやり通そうと決めたのは乗船前の話。
横浜の夜
横浜の夜。潮は長潮でバター飴を溶かした様なトロ〜ンとした海。水面に浮かぶ泡は動かず。水面へのざわつき無く、コノシロ付きシーバスを狙うには時合いが来ていないと悟った時間。これ以上流し続けても反応はないだろうと、仕方なくオデコ逃れへと向かった僕ら。
シーバスフィッシング
タンカーに沿うようにフライが入れば、ロッドはグイッと曲がってくれます。私は20センチのフライを投げ続けるも、チェイスがあるがフッキングには全く至らず。それにスイッチロッドをダブルハンドでオーバーヘッドキャストをするとコントロールが効かず、船に沿わせてフライをキャストする事が難しいのです。
シーバス
一緒に行ったお客さんは次々にキャッチするのですが、サイズは60センチ平均でどれもデブっちょでもの凄い引きです。
シーバスキャッチ
良いタンカーに当たれば本当に良く釣れるシーバス。「タンカーの裏面で最後ですよ。」の一言で、初志貫徹の言葉が崩れて釣れているエンリコミノーを結んでしまった私。
エンリコミノーでキャッチ
フライを変えて仕舞えば、一投目で釣れてしまう60アップ。タンカー周りはカタクチイワシなので、やっぱりシーバスはマッチ・ザ・ベイトなんですね。沖の深い水深にはコノシロはいません。
ダブルキャッチ
フライをエンリコミノーに変えて仕舞えばダブルヒットも至って普通。ただこの日は長潮だったので、同じポイントで入れ喰いというレベルでは無く、一つの面で2本釣るとその後は静まり返る事が多かった。
シーバス
出船前は「4タコなんてへっちゃらさ!」なんて言っていた私は、舌の根も乾かずフライを変えた。そりゃ隣りで入れ喰ってたら気持ちは揺らいでしまうよねぇ。シーバスは今、真っ盛り。あなたもエキサイティングな夜をいかが?

オデコはオデコを呼ぶ伊豆半島のフライフィッシング

最近、心にポカンと穴があいた様になんか釣りに身が入らなない。ついこの前までアレを釣らなきゃ、コッチも釣らなきゃと、忙しく動き回っていた筈。しかしこの秋になってから何故だか心に隙間が空いたかのように、そのやる気スイッチが入らない。年末までの毛高き目標は残すところオオニベのみとなったのだが、かえってこんなユルユルな気持ちの方が、気負いが無くて良いのかもね。

さてそんな目標が定まらない今週は何をするかを散々迷ったのだが、行った事のない管釣りへ行くか、はたまた堤防のフライフィッシングの二つに絞った。気持ちを上げるために過去のブログを見ていたら堤防釣りの楽しそうな姿に感化され、唐突に海へ行きたくなったのであります。久しぶりにカマスでも行ってみるかな、と・・。

千葉の南房の東京湾側はコロナ時の入門釣り人のマナーの悪さに釣り規制が著しく厳しくなり、昔僕らが行っていたポイントは釣り禁止になってしまった。ならば今回は気分を変えてあまり行く事がない伊豆半島へと繰り出してみたのですよ。

前日に見立てたのはU港とK港。夜明け前から釣りをすればなんか釣れるでしょうと、たかを括って出かけた私(もちろん情報を拾ってこの二つに絞ったのですが)。そんな中途半端な気持ちが良くなかった・・。ということで先だっての火曜日はオデコ記録を伸ばしに行って参りました。大した話じゃないですが、私の釣行備忘録にお付き合いください。

カマスを狙いに来たのですが・・
夜明け前にU港へ着き、早々に釣り開始。初めての場所で勝手が分からないから、そこらじゅうの釣り人に話しかけて情報収集してみる。するとカマスのカの字もないじゃありませんか。「今月に入って魚は抜けちゃったよ。」と。カマス狙いでまる二日間投げ続けてオデコの方が語った言葉。まぁ、それ以外の何か釣れるでしょうと投げ始めましたが、漁港周りはトウゴロイワシのみであとは何もおりませぬ・・。唯一の釣果は沖側へ向けて遠投を繰り返すルアーの方がショゴとワカシを朝イチに掛けたのみ。ほとんどの方が肩を落として空手で帰るのであります。朝2時間粘っても生体反応があまりにもないので、新たな漁港を目指して移動です。
コマセで鯖を釣っていた漁港
次に訪れたのがK港。ここでもひと通り釣り人の話を聞いて回ったのだが、「サバしか釣れないよ!」というネガティブワード。私にすれば鯖が釣れるのならばそれで充分じゃないかと言いたいところ。が、その鯖も沖へ向かってコマセを頻繁に打っている方のみが釣れていて、フライにはうんともすんとも言わず。その後潮止まりになってしまい半ば諦めた私。そこでふと思ったこと。「そういえばここから一碧湖や松川湖が近いじゃん。頭を切り替えてレインボー狙いにしちゃおう!」これがいけなかった・・・。
松川湖
松川湖へ到着しすぐに自動販売機で釣り券を購入。以前訪れた時にはややこしいルールが沢山あったのですが、漁協のページをみるとその区分がなくなった様。早速釣りを開始するべく湖をざっと見ると以前よりも水位が少なめ。これならば釣れるのではないかとロッドをウィンストンに持ち替えてスタート。んがしかし、ここのルールはウェーディングが禁止なので、インレットの浅瀬はシャローすぎて釣りにならず。急深を探していくつかのポイントを探るも、雑魚の反応もなし・・。
松川湖でオデコ
以前来た時はライズがあってそれを狙ってヒットまではしたものの、ランディングに失敗。その場所で色々と試してみるものの今回は何も無し。ライズ無し、雑魚無し、アタリなし。ポイントをいくつか変えたところで一度ボイルが起きたが、バスの様。地元の常連さん曰く、レインボーは真ん中の筋以外はまだ回っていないとのこと。結果、何をやってもダメだったので、ボイルするバス狙いに切り替えボイル待ち。夕方5時過ぎに目の前で起きたボイルにフライをキャストしようやくヒット。んがしかし、すぐにフックアウトしてしまいました。もう周りは暗がりになってしまいここで終了。一日中釣り続けて海水も淡水も見事にタコったのでありました。あ〜ぁ。

何をやってもうまくいかない日もあるさの本栖湖釣行

本日の事、早めに出勤して仕事を終わらせたらブログ書きやタイイングに精を出そうと家を出たら、電車は線路内への人の立ち入りとのアナウンス後に完全にストップしてしまった。他の路線へ乗り換えを促すアナウンスが流れるけれど、そんなもんはすぐに動き出すだろうと思ったらいつまで経っても動かず。仕方なく別の路線に乗り換えて出勤すれば、結果的に出勤時間はいつもと同じ。私が通勤するJR路線は混雑と遅延で悪名高い。歳を取るごとに世の中のスピードは倍速早回しで進んでいると感じるけれど、こんな無駄な時間が重なると、ただため息ばかり出てしまう。先だっての本栖湖もなんか似た様な感じで歯車が噛み合わず何事もなく終わったのでした。

まだ水温が落ち切らないこの季節は、朝の2時間が本栖湖の勝負どころ。現在の日の出時刻は6時頃でその30分前から空は明るくなり始めるので、タックル準備を考えると大体5時過ぎには到着したいところ。その予定に合わせていざ中央道へ乗ると、八王子〜相模湖付近での事故による通行止め。進んでいるうちに解除されることを願ってはみたものの叶わず、八王子ICで降りて相模湖ICで乗り直さなければならない始末。結果、都留を過ぎる頃にはすでに周りは明るくなってしまい、時合いを逃した到着となってしまったのが今週の本栖湖釣行。

水温がまだ下がり切ってないこの季節の日中ピーカンは、時合いが過ぎれば何もやる事がなし。結果、晴天の中いくら爆投した所で湖からの反応は何も得る事ができないのでありました。ま、ハプニングがあれど釣れないのはいつもの本栖湖ですな。

釣れないで何のボキャブラリーもないから以下の文章は大して面白みがないかもしれませんが、現況を知りたい方はご覧くださいまし。

本栖湖
シーバスと同じく本栖湖も良い季節に入ってきたので、釣り人がとても多い。それよりもキャンプ場が大盛況で、今までは夏季しか営業していなかった大久保キャンプ場までもが開いておりビックリ! よって大久保浩庵荘はキャンプの人々に埋め尽くされ、釣りができません。さらにサップとカヤックで楽しむ人々の群れ。さらにさらに、エレキをつけたボートがぷかぷか。後に漁協にて聞いたら、今秋もヒメマス解禁を断念した代わり、その期間だけボートフィッシング(レイク狙い)用のボートを貸し出しているとのこと。
本栖湖
北西風が当たる観光駐車場がある側はわりかし水温が落ちて的水温になったけれど、風裏になる北西側が何だかまだ生暖かい。それも湖に浸かっていると暖かくなったり、冷たくなったり。まだターンオーバーがイマイチなのかもしれない。透明度が高く足元を見れば南国のフラットでボーンフィッシュを狙っているかの様。
本栖湖
サップやカヤックが発着する観光駐車場は釣りをしていると、目の前をボートが行き来するので釣る気になれず。ポイントを探すというより静かな場所を求めて長崎付近で釣りをする。といっても人気のポイントなので釣り人だらけで、前後への移動ができず。
本栖湖
現在は紅葉真っ只中で、釣り場でぼーっとしているだけで充分に本栖湖を満喫できる。あ、もちろんお魚が釣れた方がもっと良いんですが・・。日光に比べると真っ赤が少なめですが、温かみのあるオレンジが映えていて、気持ちの良い季節です。
本栖湖
時に爆風がふっと止まる。湖面が静まり返った時に、ゴミ溜まりでライズをしないかと探し回る私。本栖湖ブルーのグラデーションを楽しみながらその幻影を追うのですが、今回は残念ながらハヤのライズさえありませんでした。
本栖湖
先日のレイクトラウト大会のパンフレットなのですが、湖底図が記載されているので余ったものを漁協で配っています。これを見ればどこが急深なのかわかりますが、国土地理院の湖沼図でもわかります(こちら
爆投本栖湖
ラストは寺前にて投げ倒すも、湖面に腕押し(何も手応え無し)。爆投はキャス練と考えて本栖湖を去るのでありました。
本栖湖
今回の収穫は綺麗な富士山を見れた事かな。ちなみに帰りは大渋滞にハマり、途中で一般道へ降りるも今度は下道でも事故があり、その惨劇を横目でみながら行きも帰りも渋滞だらけの本栖湖でした。ま、その事故に巻き込まれなかっただけよしとしましょうか・・。