菅沼が解放されるようになってから、かれこれ10年以上の月日が経ったのではないだろうか。かつては沼田から金精峠までの釣り場といえば丸沼だけであった。その後C&R区間として解放された菅沼と大尻沼は交互に隔年解禁し人気のスポットということは皆さんもご周知の通り。そして今年は順番でいうと菅沼の解禁年。
どちらの湖もドライフライで大物のトラウトが楽しめるのが1番の魅力で、私も年に数度は訪れマス達に遊んでいただいている。ちなみに菅沼の標高は1,731mと高いので、夏に訪れても蝉の鳴き声が聞こえないとても静かな場所。野反湖同様に通年フリースは持って行っても言い過ぎじゃないくらいに朝は寒い。
そんな菅沼には私のアイドルであるイトウが生息する。多分放流の際に紛れ込んだ個体なのであろう。オープン当初から君臨するイトウなのだが、私は勝手に花子さんと呼んでいる。もちろん、メスであるのかは定かではない。解禁年になると私は彼女に会いに行き、その成長を1人ほくそ笑む。今では立派な大きさになりその貫禄は主と言って良いだろう。たまにニジマスを加えているお姿は圧巻。捕食の瞬間はまるで潮流があるかのように渦潮ができる。
そんなイトウの成長を楽しみに菅沼へ出かけるのだが、過去の写真をひっくり返して気づいたことは、結構な頻度で愚息を連れ出していて菅沼や大尻沼へ行っていたんだな、ということ。今では私と背丈がさほど変わらず、ひょろっとしたもやしっ子がイトウと共に育ったようだ(笑)。もっとイトウのようにたくましく育って欲しいものであるが、それは今後に期待であろう。イトウの花子さんと息子の成長、自分の老いを感じながら見守り、今後もその姿を見てほくそ笑み続けて行きたい。
PS:今回の釣行で花子さんよりもひと回り小さいイトウの個体を初めて見つけた。もしかして複数生息しているの?そう考えたら急に釣りの虫が騒ぎ、釣りたい欲求が出始めた私である(笑)。