アタリと引き

今年も解禁からずっと同じ川へ通っていますが、大物狙いの本流でウェットを流していると手元に伝わる魚信に一喜一憂する日々。というか掛かった後は一憂ばかりですが・・。さて、そのアタリですがそれぞれの魚を私的な感覚で伝えるとこんな感じです。

ハヤ(ウグイ):ハヤはスイングの終わりにくるパターンが多く、ロッドのティップから小気味良い魚信が伝わります。ヒットするとその後は魚はあまり走ることなく、間隔を置いてプルプルと伝わる魚信。クリックリールから反転音がすることはなくラインがスルスルと手繰れちゃいます。寄せの時に一番バレないのが何故かハヤなんですよねぇ。

ニゴイ:最初のあたりと突っ走りで「とうとう来たか。」と思わせぶりな魚。重量感があり途中のやりとりまで心臓に悪いのですが、ぬた〜っと水面へ浮いてきた時のガッカリ度は半端ないです。コイ科の魚はスイングの終わりで掛かる事が多いです。

スモールマウスバス:最初のアタリがカツンと二度ほど来るとその後にジャンプ一発。「あ、君ね。」とすぐにわかるけれど、ジャンプとロッドの絞り込みが楽しい魚。流心から出てくる事が多く、その生息範囲はヤマメに近い気がする。関東の川では釣り人に釣られるとその魚の死を意味するので、途中でバレないかと思うことがしばしば。

レインボートラウト:日本の河川ではまだスティールヘッドサイズを釣ったことがないので表現が難しいけれど、掛かった瞬間から下流へ突っ走っていく感じ。個体によっては大きくジャンプ、掛けた後のパワーが魅力なのはこの魚が一番ですよね。ただ、管釣りで一番簡単に釣れる魚だけに人気が薄いのが残念、ワイルドレインボーは半端ないパワーだと言う事を知って欲しいです。アタリは強烈で最初の滑り出しが凄すぎて合わせ切れする事もあるので、ラインをユルユルに持たないとね。今通っている川でなぜかここ数回レインボーが掛かっています。放流してない筈なんだけれど・・・。

サクラマス:スイングの最初から最後まで気を抜けない魚。最初にロッドを暴力的に抑え込みアタリが2回(季節によりますが)。その後に短めの瞬発力でラインをひっぱり出すのが複数回続く。擬音でいうと「バッツン、バッツン、ジィ〜、ジジィ〜、ジ、ジ。」、目指すはこの魚。掛かった後に大体の個体は少しずつ川を登り始めるので、ヒットポイントとランディングポイントがほぼ同じ。口が弱っちいので、強引に寄せると口切れしちゃうので、滑らかに、そしてしなやかに、ジャンプされないようにロッドを寝かせてそのしなりを生かしてゆっくり寄せていく。

こういった魚たちのアタリを飲み会で話をすると盛り気味で話をするので、まるで怪獣が掛かったかの様な表現になります(笑)。私は今後も遡上魚の魚信を心待ちに投げ続ける日々が続きます。皆さんはどんなアタリ(魚との出会い)を待ち望んでいますか?

昨日の朝は本流域下流部の水位が高すぎだったので、いったんその上流へヤマメ釣りに。この時期だから丹念に叩けば確実に魚が出ます。ただし、ゴールデンウィーク明けだったので、かなりスレ気味。およそ人が投げないだろう筋だけ攻めてようやく2本ゲット。
複数の分流がある本流で、車をおいた場所から一番奥側を攻めた事が正解。本筋はもっと広い川です。イブニングに良さげなポイントがあったけれど。本流の釣りがメインの時期なので、我慢我慢。
フタスジモンカゲロウ
せっかくモンちゃんがハッチしているのに、昨晩の雨と寒気団で水温が上がらず、お魚の機嫌はよろしくありません。
お昼すぎに本流の下流部へ戻ると、あらま私以外に魚の遡上を察してものすごい釣り人の数。ルアーが大半で後はエサ釣りで、見える範囲に6名いました。増水はプラス20cmくらい。いつもだったらテロンとした流れも、勢いの良い流れに変貌。
昨晩巻いたダンケルドはあなたのために巻いたのではありません。今年はなんでレインボーが良く掛かるのかが不思議。この川は放流してない筈なんですが。60cmになったら、また私に掛かってね。
グイウー様
皆さんはハヤ(ウグイ)を嫌うけれど、私はサクラマスの予兆と考えているので、結構嬉しい。これでハヤポイントは何ポイント貯まったかな?(笑)

AI(artificial intelligence)

ふと気がつけば、AI(エーアイ)と言われる人工知能に取り囲まれてきた昨今。文字を打てば学習した予測変換、インターネットの通販サイトを開けば自分好みのものを進めてくる世の中である。雑誌には今後の20年で職が失われているであろうランキングリストの中に小売店販売員とあるが、ハーミットでフライフィッシング用品をセールスする私はすでに用済みなのだろうか。ま、50歳をとうに過ぎた私の20年後は、世の中的には確かに用済みなのかも知れませんな。

一昨日、釣りをしている最中は物思いに更けることが多いので、もしフライフィッシング界にAIが進出してきたらどうなるか?を考えながら釣りをしていたのでこんな話をしてみた次第。例えばAという川に●月×日に行こうとした場合、AIはその川の過去数十年の天気と気温や水温、そして水位や虫の成育状況などのデータから予測し読み解き、事前に用意するものを指示する。そして助言として「11時過ぎにオオクママダラカゲロウのスペントパターンを投げなさい。」とでも言って来るのだろうか?そんな釣りって面白いのかな?

そんなくだらないことを考えながら三日間遡上魚を狙う釣りへお客さんと一緒に出かけたのが先だってのこと。雨予報に遡上魚への期待も高ぶり、朝から晩まで投げまくった結果、立派なウグイ様と放流ものの小ぶりなニジマス様で終了。そして翌日から期待を込めて投げ続けるために車中泊をしてみたものの、雨が一層激しくなり90cm増水という予測以上の結果に生命の危険を感じ、あえなく二日目で撤退したのでありました。

釣りは予測不可能な事態や失敗の繰り返し。それが良い方に転ぶかそうでないか、予測できないところに面白さがあるというもの。行けば必ず釣れる釣りは、キロいくらで支払う釣り堀みたいなもの。釣具業界にはAIは一つの基準としてはあっても良いかもしれないけれど、やっぱり面白みにはかけるでしょうな。そしてAIコンピューターが勧めてくれる釣り具って欲しいと思いますか?私ならば経験豊富な実体験を持つ人の所へ行きますが・・。なので、釣りへ行かない釣具屋のオヤジだけには私はなりません。

ウグイ(ハヤ)
久しぶりに大振りなグイウーさまに会いました。グリキンは君のために巻いたんじゃないよ。
ありゃ、#6のダンケルドにも喰いつきやがった。でもね、大きなハヤのヒットは遡上魚へのアプローチの第一歩。私の中ではハヤ(ウグイ)ポイントを10ポイント貯めると遡上魚に会えるチャンスがやって来ると思っている。
今年はオオヤマカワゲラのスーパーハッチに会わずして季節が進行しているようで、抜け殻だけはそこら中にあります。
イブニングはヤマメポイントへ行ったけれど、ニジマスくんのお目見え。その後シトシト雨はザーザーに変わり、明け方には川が変貌していました。

サクラ前線を追いかけて

解禁して少し経ちますが、この時期に聞かれる「どこへ釣りに行けば良いですか?」という問いに、私はいつも「サクラと共に釣りをしてください。」と言っている。最近の私はそれを解禁日からは実践してませんが、それが一番ドライフライフィッシングには向いた簡単な目安だと言えるでしょう。

かつての私の釣りは3月の解禁は伊豆半島の先っちょへ出向き、早咲きの桜を見ながらのフライフィッシング。みなさんもご存知のK川は解禁日の水温が12〜3℃ある暖かさなので、10時を過ぎた頃からメイフライが飛び始め、川面はそれを食べるアマゴの波紋が広がります。そしてその翌週は少し北にある別のK川へ行けば、早咲きの桜と共に釣れるのです。ちなみに関東の大物狙いの河川は頭文字がKから始まります。通称4Kですが、TV のそれとは全く関係ありません(笑)。

そうやって3月から桜前線と共に少しずつ北上し、4月の第1週目はだいたい北関東まで進んでいると言う具合。でもその桜が今年は少し早いので、さらに上の様子を見てきたのは一昨日のこと。桜の開花は2〜3分咲きですが、ヤマメのライズはまだ始まったばかりと言う感じ。

来週あたりは田んぼに水が入り本流は濁る時期。季節はあっという間に新緑の季節へ突入でイブニングライスも始まりました。サクラの前線が過ぎれば本流にはやがてサクラがやってきます。

今回はフライを始めたばかりの方と、その先輩を連れて釣り場案内。起伏の少ない川を選んで釣りへ出かけて見ましたヨ。
その場所の桜はまだこんな感じ。来週以降からこの川もライズで埋め尽くされることでしょう。
水温が上がり始めた10時過ぎにライズを見つけて、一般渓流デビュー成功です。
私は川をザッと見ながら散策。ガイドしながら時々竿を出します。
上流の沢にある天然モノのポイントはライズはしてましたが、まだ一年生のみの反応でした。標高があるので見た目の景色もまだ冬です。
桜の開花レベルと同じくライズは少なかったものの、良いサイズが皆さん釣れたので私は一安心。これからこの川はどんどんよくなる時期です。
で、私は一人残りイブニングへ突入し15kmほど下流へ。18時頃は口に虫が入るほどのハッチで、ヤマメは入れ食いでした。それでも釣り足らない私は車中泊をし、翌日の明け方からダブハンを振り倒すと言うおバカな釣り師です。
翌日は一日中曇りで雰囲気は抜群の本流。午前中に八寸サイズを二本キャッチし、午後は戻りヤマメ(サクラマス)を求めて右往左往するも、水温が下がり雑魚さえも反応しなくなってしまった。ヒバリの声も心なしかまだ元気が薄い感じです。

五目釣り

この言葉を見たら、皆さんはどんな魚を想像しますか?一般的にはアジやサバ、小鯛といった感じの海の魚をイメージし、乗り合い船でサビキ釣りをしているように思われるでしょう。ですが今回管理人は海釣りへ出掛けたのではなく、桜が満開の川へいつものようにフライフィッシングを楽しんできました。もちろん最初から五目釣りを目指して行った訳ではなく、結果的に五目釣りになってしまったということだけれど・・。

さて、管理人は一体何を五目釣ったのか?写真を見る前に、まず想像してから答え合わせをして見てください。何種類当たりましたか?本当ならサケ科だけで五目釣りたいところですが・・。

毎回同じような写真でゴメンナサイ。どこか分からないように背景を切るとこうなっちゃうんですね。先週と同様に朝から水温が上がるまでは、相変わらず本流でダブルハンドを振り回してます。水位が少し落ち始めたので、ひと雨欲しいなぁ。
昨日はかなり暑かったのでお昼前に支流へ移動し、ヤマメ釣り。でも暑さから虫があまり飛ばず渋かったです。
オイカワ(ヤマベ)
暑さからなのか、コイ科の魚は急に元気に。二種目はオイカワ(ヤマベ)君です。雑魚は撮影もいい加減なのでピンが合いません(笑)
カワムツ
三種目は関東の在来種ではないカワムツくん。コヤツが釣れても持って帰る人がいないものだから増える一方。在来種ではない日本固有種が移植された場合はあまり問題視されないのが不思議。
ハヤ(ウグイ)
4種目はまたしてもコイ科であるハヤ(ウグイ)くん。いい加減な写真の中から、面白く写ったものを載せて見ましたヨ。
支流の水温が上がりすぎたので、まだ水温の低い本流へ戻ってウェットを引くと、あらまぁ今度はサンフィッシュ科のスモールマウスバス。コヤツが掛かるようになると、本流の戻りヤマメやサクラマスも本格的なシーズンに入ったと言えるでしょうか。問題はこの魚は釣ってリリースすると処罰されるので、漁協に持っ行き処分されるか、もしくは殺さなくてはいけないという、悲しい星の下に生まれた魚。

ギャップ

つい先日までアンダーウェアを着込んで出勤していたのに、3月の後半になって一気に暖かくなるものだから、毎日の服装に悩む私。特に私がこうしてコンピューターの前で打ち込んでいるポジションがとても寒く、昼食へ出掛ける時に外気とのギャップにびっくりすることがあります。だから、室内寄りの服装で着込みすぎていることが私の日常。

今時分の釣り場はハーミットのPC前よりちょっと寒いくらいなので、上下アンダーを着込めばちょうど良い筈というのは先だってまでのこと。今週はそんな服装で出かけたら、午前中だというのにポカポカ陽気を通り越して暑さを感じる状態。これじゃ汗をかきまくってしまうのでアンダーとフリースを脱ぎ、シャツの上に防寒がわりのレインウェアという変な格好になってしまった。

さて今週はと言うと、相変わらず前半は本流で遡上魚待ちの釣りをし、午後には上流でヤマメを狙うというスケージュール。本流の水位と雰囲気はかなりいい感じの気配になってきたのですが、季節はまだ3月。外気温だけが高く、そのギャップはまだ魚や虫たちには受け入れられていないようで、本流の生命感はまだ感じられない状態。

栃木県は昨日桜の開花宣言が出たようで、都内との季節ギャップは2週間と言ったところ。緑を感じるまでもう少しです。

本流のこの水色が代掻きによる濁り(たしろ)が出ると、魚の生命感が一気に伝わってくる。と同時に雑魚の嵐にもなるけれど、雑魚を20匹ほど掛けると、ようやく本流ものが1本出るか出ないかの確率。
本流に居座っても好転するとは感じなかったので、気温の上昇を感じて一気に川を北上し支流へ。この時期の8寸以上は放流ものであることは致し方ない。居着きの活性が上がるのはこれからですな。
2018年の新製品スコットG773/4は絶賛活躍中です。
地元のおじさんの甘い情報に翻弄され、気がつけば福島県境付近へ。サビサビの居着きヤマメが出迎えたけれど7寸止まり。本当は別の魚を探しに来たのだけれど・・。
途中で釣り仲間と合流し、イブニングは別の支流へ南下大移動。エサ師に散々いじめられたヤマメさんに遊んでもらうことに。超シブチンでございました。
流石にこの時期なので、日没とともに活性が下がり静かになったので、早めに退散しましたとさ。

FMラジオ

「冷たい雨に打たれて〜♪街(川)をさまよったの〜♪」
by 松任谷由実

車のキーをひねった時、ラジオから流れてきたユーミンの曲。それは私が川をさまよう羽目になるのではないかと案じていたのだろうか。予報ではこの二日間寒さが戻るらしいという情報に、気持ちは少しだけネガティブ寄りになるけれど、少しの望みに賭けて釣り場に立ち続けるのである。あぁ、悲しきかな釣り人の性。

私は道中FMラジオをかけている事が多いけれど、県をまたいだ途端にその音声がプツンと切れる事がある。一昔前ならば自分でスイッチを捻って新たな局を探しチューンし直していたが、現在は車任せでチャンネル設定をする時代。そのおかげで地方局のラジオ放送をよく聴くようになり、最近はラジオベリーが移動中のお供となっている。道中にある温泉のCM、県内出身のバンドやアイドルの活動など、ローカルな話題が新鮮なだけについ耳を傾けているのだけれど、せっかくだからサーフィンの波情報のように、海なし県らしく本日の釣り予報(川の水位や水温、水質など)でも流してもらえないだろうか、と思うこの頃。だって、釣れないんだもん(笑)

昨日の釣りの組み立てはこう。午前中は雪代の影響が少ないだろうから本流で遡上魚を期待した大物狙い。気温が上がった時間を見計らいライズを探し、ヤマメハンティングという具合。本流は雰囲気のある水量と水温にちょっとだけ期待しながらタックルを用意したけれど、ラインを間違えて持ってきちゃった。仕方なく無茶な組み合わせでダブハンを降る羽目になり、思った層を引く事ができずスカに終わりました。

後半はいつものロングドライブの末、やっと見つけた小さくてシブいライズ。それに手を出してようやく釣り上げたら、オイカワ(ヤマベ)じゃありませんか。苦笑いしながらも、とても癒された気分。まだその少し上流でいくつかライズしているから、それをやっつけて帰ろうと思ったら、そのライズは全てヤマメさんでした。

とはいうものの、その後ライズは1時間ほどで止まり、7発掛けて2本しか取れないという体たらく。先週までライズがないから仕方なくニンフをゴロゴロし続けた為に釣り感が鈍ってしまったのか、はたまたフォースの力が弱まっているのか。ベストシーズンになる前に少し釣り感を戻さないとね。

川面にはちらほらと大振りなマダラカゲロウが流れ始めました。

寄りの写真を撮っていたら、口元にはユスリカが。食べられちゃうよ(笑)
投げている最中はいつでも釣る気満々。何の魚信もなくタックルをしまう時は、その肩に哀愁が漂う・・・。
ず〜っとドライフライで釣ってなかったので、外道とはいえとても嬉しかった一匹。今度はオイカワ狙いの時に掛かってね。
水温は幾分上がってきたものの、まだまだ寒々しい青い流れ。川面が騒がしくなるのは今週末ぐらいからかな?
君を釣るために今年はどれだけ苦労している事か。サイズ云々よりもようやくドライで釣れた安堵のため息ひとつ。

ロケハン


祝解禁!2018年の渓流も中部と北陸の一部が解禁しました。皆さんはタイイングに精をだしていますでしょうか? 例年ならば長良川解禁のお祭りに参加しているはずの私ですが、今月はいろいろと用があるために、いつもとはちょっと違う2月になりそうです。

とは言ってもお休みの日に家でじっとしている私ではないので、先日の火曜日は今年の渓流を見据えて早々とポイント散策してきました。南から北へ向かってただひたすら川を見て歩くドライブ。まだ日が短いので、3時30分ごろには寒くて退散しましたとさ。

今年は雪も多くどこのダムも保水量は問題ないようなので、ちょっと期待してます。

本当のことを言うと、下流部でヤマベ(オイカワ)を釣ろうと出かけたのですが、寒さと風でライズが全然ないので、ひたすら川を見て歩いただけだったりして。ここの年券は13ヶ月遊べるので、3月までの間は券を買わずに昨年の年券で釣りができます(もちろんオイカワ・ハヤもこの券で釣りができます)。
お気に入り尺ヤマメライズポイントは今年も深さとヨレ具合が素敵。3月までのお預けだけれど、このポイントの高活性時期は4月の頭かな。
いつもと違い水がとっても青いので、その冷たさが触らなくてもわかります。川に躍動感が宿るのは、やっぱりもう少し先ですね。

夏の終わりは中越でフライフィッシング

9月に入っていきなり秋めいてきた東京。渓流釣りは残り一ヶ月を切った関東地方なので、昨日は夏の終わりを感じるために北関東へ釣りに行きンゴ(行き卍?)。無理やり若者言葉を使って見たけれど、やっぱり違和感がありますな(笑)。

釣りへ行く道中気になったことは日照時間が少ないためか、稲穂についた実は小さくその背丈の低さを感じるけれど、今年のお米は大丈夫かな? 緑から徐々に黄色味を帯びた大地を見ながら目的へ到着したのは6時過ぎ。外気温は13℃でゴザイマス。

私は9月に入るとブナ(婚姻色)の入ったヤマメを釣りたくないので、ヤマメ釣りへはほとんど出かけないのだけれど、今回は釣り仲間の一人が今季初渓流初釣行というので、そのサポートを兼ねてヤマメとイワナの両狙い。今季初釣行とは、いやはやなんとも体に悪いこと。今回の釣行で一気にリフレッシュしてもらいましょう。

夏ヤマメ一里一匹よろしく、やっぱりお盆を過ぎるとそう簡単には良いサイズが出ないかわりに、新子ヤマメはすこぶる元気。なのでフライは彼らが掛からぬよう#12-14を中心に使うけれど、元気の良い奴はそれでも掛かっちゃいます。彼らを避けるために、そして大物を狙うために水深が膝上以上で流れの早い場所探し。さらに岸際に生える雑草が影を落とすポイントだけを探して丹念に攻めると、良型のヤマメがヒットします。ですが、そんなすべての条件が揃う場所はなかなかないので夏ヤマメ一里1匹とは行かないまでも、結局良いサイズは1kmに一本という感じ。風が吹けばバッタが沢山川面に落ちる季節でもアリマス。

日が高くなると開けた河原は影がなくなるので、影を求めて山奥へ入りイワナ狙いへ。同じような条件を満たすポイントからはイワナも次々とヒットします。やっぱりおおらかなイワナはリハビリにはもってこい。

そんなこんなで無休憩で釣り続けた昨日は余裕のツ抜けで、イブニングは秋の虫たちの合唱を聴きながら何事も起きません、残念。冷んやりとした暗がりでウェーダーを脱いでいたら、ちょっとセンチな気分になる初秋の夕暮れ。今年はあと何回渓流へ行けるかな?

チビヤマメならば、釣ろうと思えばいくらでも釣れるかも?でも意外にもフライサイズを小さくすると全ての魚の反応が鈍くなった。
太陽がまだ斜めなので自分の影がモロ入ったけれど、早い流れを丹念に攻めればドーンとこのサイズ、嬉しい一本。魚体は多少サビ色になっていたけれど、ブナが入ってなくてヨカッタ。
影ができている時間は反応がすこぶる快調なヤマメ狙い。ちなみに朝の気温は13℃ととても寒いので、気温の上昇する朝方に良い釣りができるでしょう。イブニングはなーんもなし。
イワナ狙いに切り替えて上流へ。影を求めてシェード打ち。木の下へ慎重にプレゼンテーション。
Epic パックライトは上流部のイワナに大活躍。
木漏れ日も真夏よりも少し柔らかさを感じたこの日。
Winston Boron III LS 804/4マーキス5。夏ヤマメのフルパワーは掛けた後にその魚を追って下流へ20mというドキドキの追いかけっこ。

車中泊

季節がもう少し進み釣り場の朝の気温が二桁になってくると、日の出と共に釣りを始め日没まで釣りをするハードワーカーの私。現在でも日の出は4時台であるし、日没は18時30分を回るから、正味8時間以上ロッドを振り続けることになる。そんな筋トレにも似た時間を三日も続ければそりゃ誰だって腕は太くなりますよ。二の腕のたるみが気になる方、私と一緒にロッドを振ってみませんか?(笑)ついでに川歩きで体幹も鍛えられます。

オオヤマカワゲラの抜け殻
陸上羽化だけれど、お昼前後に風に煽られて水面にたくさん落ちる。そんな大型の彼らをバフッと食われちゃう光景を見ちゃうと、スティミュレーターは絶対にフライボックスに必要だな、と思います。

5-6月は年に似合わずハードな釣りだから、本来ならば夜は良い宿を取ってゆっくり休みたい気分。だが実際はというと、イブニングの釣りが終わって片付けるとだいたい19時半すぎ。これが5月末には20時過ぎになる。宿で美味しい飯をいただきたいけれど、こんな時間だと宿に食事を拒否され床につくのは23時ごろ。でも釣り場へ行くために朝の2時には起床するから、わずか5-6時間の滞在でその対価を払わなくてはならない。だから私と同等なお馬鹿な人々は大抵車中泊をしていることでしょう。

カワゲラ(成虫)
ゴキブリ図鑑じゃありません、全部カワゲラですよ。大小含めて色々なサイズが飛んでいますが、1番大きいものは3cm以上あります。

私は移動時間が勿体無いので基本モーニングライズの釣り場で寝ちゃうけれど、最近は道の駅も用しているが、その車中泊の多さにビックリ。もちろんその方々は釣りじゃないので、どんな事情があるのでしょう?中にはTV用のアンテナを車の上に吸盤で貼り付けてTVを見ている人、中でカラオケをしている人、なんかノートパソコンで仕事をしてるっぽい人。みなさん複雑な事情があるんでしょうねぇ。

河原
一日中河原を歩いて、幾つのラン(釣りをする流れ)を攻めたことでしょうか。その時間はいつかは報われるのでしょう。

さて、車中泊が板に付いてくると、その寝床にも一層工夫が入り快適さを求めるというもの。現在の私はシートの凸凹を平らにするために着替えを出してきて凹みを埋め、その上にモンベルのエアーマット、そして寝袋という順。パジェロは2座席目までフラットにできるので、身長が大きめの私でも問題なく縦に2.5mくらいのスペースが作れるほど。こうして書いていおきながら、その様子を写真に収めなかった事に少し反省。次回写真撮ってみます。

ハヤ(ウグイ)
釣れ過ぎると文句を言われ、釣れないと寂しい愛しき雑魚。今回はあまりにもそのコンタクトが少なくて寂しかった。

さて、根性の釣りがいつでも良い結果が出るとは限らず、今回は今までにないひどい釣果。ま、釣ろうと思えば上流へ逃げて数釣りをすれば良いのだけれど、浮気をしないで投げ続けた結果は、ヤマメ2匹にハヤ一匹という貧果。釣れない釣りに慣れているとはいえ、さすがに雑魚が食わないのは寂しいもので凹んだ三日間でした。あ〜今年はいつになったらバクハツするんだろう、それまで爆投の日々が続きます。

水温計
朝の水温9度からお昼には14度まで上昇。ただし、今回は虫のザワザワ感がまったくなかった。
川面
実は今回、一度だけオオヤマカワゲラにバフッと出たので、慌ててシングルハンドに持ち替えてドライを流したのさ。そうしたらガボッと大きなお口がフライを吸い込んだのだけれど慌てふためき、すっぽ抜けてしまいましたとさ。ガックシ。
ニゴイ
エサ師の竿が弓なりになっていたのでついに本命遡上のサインかと思いきや、さいちゃん(サイナンボウ・ニゴイ)でした。
ヤマメ
ヤマメは掛かれどこのサイズ。でもチビのくせしてウェットをがっぷり飲んでます。

『一揚入魂』揚げたての唐揚げ

3月も三週目に入ったので、重い腰を上げてみませんか?私はというと、相変わらず北関東へ出向いてます。

先週の釣りでフライボックスのミッジは完全になくなり、急遽前夜に8本を巻いていざ出陣。と言っても先週の場所へ二度行っても情報取集にはならないので、今回は気分を変えて別の支流へ20数年振りに向かうことにしましたヨ。長年放置した川だけれど20年前に全く釣れなかった訳ではなく、むしろ他の支流よりもたくさん釣れていた川。なのに通わなかった理由はいたって簡単で、その川を下流から叩いていくとずっと釣れ続けるのだが、その当時漁協の看板以外に手書きでこんな看板が・・・。

『ぼくたちが放したヤマメが育ちますように。釣り人のみなさんいじめないでください。・○○小学校』と。

ライズするヤマメ
ポイントを探して回ると、縦に並んだヤマメさんたち。元気の良い子はこんな風に口が半分出てました。ハッチはユスリカと、マイクロカディス。

決して禁漁区や保護区ではないのだが、釣りをしていても後ろめたさが残るのでそれ以来行っていなかったのがその理由。なので、今回は小学校の周りを避けてどの程度魚が残っているか確認してから、その後に本流へ戻りヤマメを狙いに行くという日程。

その支流は当時と比べると住宅が増えて水が渇水気味。でも前情報もあって予測していた場所はライズがたくさん。最初は枯れ枝から雨粒が落ちているのかと勘違いしたほどで、ライズは暖かな曇りなので止むことがなかった。河原へ降りるや否やすぐさまミッジでヒットが続いたのであっという間に二桁の大台に。そんな感じなのでその場所は10時過ぎには上がり、本流へライズを求めて散策することにした。通い慣れた道はナビをほとんど見ることなくどこでも行けるようになってしまった私は、助手席から指示を出しながら次なるポイントを目指す。

ヤマメ
浅くて緩い流れでミッジをついばんでいたヤマメ。放流して間もない個体。

「なんかこの地域は、からあげ屋が多くないですか?」

言われて初めて気付いたその事実。釣りのことしか頭にない私には河原の虫たちと魚のライズしか見ていないのは確か。関東では見かけない道端にからあげのみを売る路面店がやたらたあることを改めて知った。昼を過ぎた時点で僕らのコンビニ食料は底をついていたので、ポイントを見て回るも頭の中は暖かな唐揚げを想像して止まない。爆風の中ようやくスプラッシュする大物を見つけたのだけれど、長続きしないライズを見捨ててしまい、魚を探すふりして唐揚げ屋を探す旅と相成りました。

帰り道にようやく見つけて食べた揚げたての唐揚げの香りは車の中で芳香剤のように充満し、胸やけするまで頬張り続けたとさ。

真面目な話をすれば、いよいよ春到来。お昼過ぎの爆風の中で、オオマダラ、マダラ、コカゲロウ、ガガンボ、コカゲの複合ハッチ。かなりヤバイ状態へ突入してきました。ドバっと出る大物は数本見つけたけれど、本流用にと8フィート6インチ4番を持っていたつもりが9フィート8番を持っていた私(笑)。これで何回目かな、ロッドの番手を間違えたのは。老眼が進んだ今、ロッドチューブには大きなラベルを貼るべきだと思った昨日です。

ユスリカ
支流のヤマメの胃袋はミッジだらけ
ヤマメ
横並びに二人で入りダブルヒット状態が続いたので、ネットに2本納めて見ました。
爆風の川面
本流ライズまでの距離約15m。8フィート3番だと爆風には敵いません。ライズの間隔は3分に一度。尺ものは次回に取っておきます。
ガガンボの流下
川面に流れる虫にシャッターを50枚くらい切ったけれど、設定モードがあってなかったので、ピンがあっている写真がほとんどなかった。本当はオソロシク色々な虫が流れていたんです。でもオオマダラだけは食べてなかった。
水中のヤマメ
もうそろそろ情報取集は飽きたので、来週あたりから本流の大物狙いへ切り替えます。
本流のライズフィッシング
1番最初に入るべき大物ポイントを1番最後に入ったら、な〜んも起こらなかった。次回に期待