車中泊

季節がもう少し進み釣り場の朝の気温が二桁になってくると、日の出と共に釣りを始め日没まで釣りをするハードワーカーの私。現在でも日の出は4時台であるし、日没は18時30分を回るから、正味8時間以上ロッドを振り続けることになる。そんな筋トレにも似た時間を三日も続ければそりゃ誰だって腕は太くなりますよ。二の腕のたるみが気になる方、私と一緒にロッドを振ってみませんか?(笑)ついでに川歩きで体幹も鍛えられます。

オオヤマカワゲラの抜け殻
陸上羽化だけれど、お昼前後に風に煽られて水面にたくさん落ちる。そんな大型の彼らをバフッと食われちゃう光景を見ちゃうと、スティミュレーターは絶対にフライボックスに必要だな、と思います。

5-6月は年に似合わずハードな釣りだから、本来ならば夜は良い宿を取ってゆっくり休みたい気分。だが実際はというと、イブニングの釣りが終わって片付けるとだいたい19時半すぎ。これが5月末には20時過ぎになる。宿で美味しい飯をいただきたいけれど、こんな時間だと宿に食事を拒否され床につくのは23時ごろ。でも釣り場へ行くために朝の2時には起床するから、わずか5-6時間の滞在でその対価を払わなくてはならない。だから私と同等なお馬鹿な人々は大抵車中泊をしていることでしょう。

カワゲラ(成虫)
ゴキブリ図鑑じゃありません、全部カワゲラですよ。大小含めて色々なサイズが飛んでいますが、1番大きいものは3cm以上あります。

私は移動時間が勿体無いので基本モーニングライズの釣り場で寝ちゃうけれど、最近は道の駅も用しているが、その車中泊の多さにビックリ。もちろんその方々は釣りじゃないので、どんな事情があるのでしょう?中にはTV用のアンテナを車の上に吸盤で貼り付けてTVを見ている人、中でカラオケをしている人、なんかノートパソコンで仕事をしてるっぽい人。みなさん複雑な事情があるんでしょうねぇ。

河原
一日中河原を歩いて、幾つのラン(釣りをする流れ)を攻めたことでしょうか。その時間はいつかは報われるのでしょう。

さて、車中泊が板に付いてくると、その寝床にも一層工夫が入り快適さを求めるというもの。現在の私はシートの凸凹を平らにするために着替えを出してきて凹みを埋め、その上にモンベルのエアーマット、そして寝袋という順。パジェロは2座席目までフラットにできるので、身長が大きめの私でも問題なく縦に2.5mくらいのスペースが作れるほど。こうして書いていおきながら、その様子を写真に収めなかった事に少し反省。次回写真撮ってみます。

ハヤ(ウグイ)
釣れ過ぎると文句を言われ、釣れないと寂しい愛しき雑魚。今回はあまりにもそのコンタクトが少なくて寂しかった。

さて、根性の釣りがいつでも良い結果が出るとは限らず、今回は今までにないひどい釣果。ま、釣ろうと思えば上流へ逃げて数釣りをすれば良いのだけれど、浮気をしないで投げ続けた結果は、ヤマメ2匹にハヤ一匹という貧果。釣れない釣りに慣れているとはいえ、さすがに雑魚が食わないのは寂しいもので凹んだ三日間でした。あ〜今年はいつになったらバクハツするんだろう、それまで爆投の日々が続きます。

水温計
朝の水温9度からお昼には14度まで上昇。ただし、今回は虫のザワザワ感がまったくなかった。
川面
実は今回、一度だけオオヤマカワゲラにバフッと出たので、慌ててシングルハンドに持ち替えてドライを流したのさ。そうしたらガボッと大きなお口がフライを吸い込んだのだけれど慌てふためき、すっぽ抜けてしまいましたとさ。ガックシ。
ニゴイ
エサ師の竿が弓なりになっていたのでついに本命遡上のサインかと思いきや、さいちゃん(サイナンボウ・ニゴイ)でした。
ヤマメ
ヤマメは掛かれどこのサイズ。でもチビのくせしてウェットをがっぷり飲んでます。

キャンプだホイ

学生の頃は一人で源流釣りをしながら登りつめて稜線へ、そして反対斜面の沢を釣り降りるという二泊三日の釣りを一人で楽しむのが私のイワナ釣りの原点かもしれない。夜行電車がたくさん走っていた時代そんな釣りを楽しんでいたのだが、今でも少しは走っているらしい。

時が過ぎて家族ができると、その登山用品の一部は家族キャンプに生かされた。使い慣れたシェラカップやMSRストーブなどはその役目を終わったが、現在でもモンベルのムーンライトテントやノースフェイスのシュラフなどは元気で働いている。登山用品は釣り具と同じで道具は進化し続けているから、周りの仲間とその道具たちを比べると使っている物の違いで年齢差を感じたりしている。

今では子供達も大きくなり、子育てがひと段落した親父たちが集まりキャンプを楽しむようになってきたのが現在の僕ら。昔使っていた大掛かりなキャンプ道具はなりを潜め、いかにコンパクトに小さく楽しむかという雰囲気になりつつある。テントは登山用のコンパクトなものを選び、椅子も一脚だけ高価で軽いものへ買い揃えている仲間たち。好きな銘柄の酒を持ち寄り、釣り談義をしながら、それをちびりと煽るのである。一人の時は車中泊が多いけれど、仲間がいればこんな夜がとても楽しいのだ。

キャンプだホイ
昔はランタンだけで4-5個は使っていたけれど、今は全員で1個とLEDランタン数個のみ。バーカウンターの明るさぐらいが、酒を飲むにはちょうど良いんです。

前回に引き続き今週も本流で遡上してくる大きなヤマメさんたちを狙い撃つつもりだったが、前夜の大雨と雪代、田代のトリプルパンチでギブアップ状態。なので、初日はこの水系で唯一行ったことがなかった川を覗きに行き、その雰囲気を感じてきましたヨ。水が落ち着いた時が楽しみです。

キャンプ
焚き火の中で燃え上がるヒラマサの頭。そして多すぎる酒の量。これが漢のキャンプです(笑)

男っぽく荒々しい料理に酒を煽る夜はあっという間に過ぎ、翌日は話し合いの結果釣果を求めてダム上で竿を振り回した三人衆。しかし田代がないだけで水が冷たく水量が多いのは変わらないため、待てど暮らせどライズが起きず。仕方がないので叩き上がって釣り上がるが全く手応えがない状況。一人がニンフをゴロゴロしてようやく釣れたということを聞き、久しぶりにインジケーターをつけて、ようやくの釣果。ウインストンエアの初陣はニンフフィッシングと相成りました。

ヤマメ
ニンフで何とか釣れたヤマメちゃん。ツライ釣りでした。

イブニングこそ落ち着き始めた水位の中流域で大物を仕留める予定で仁王立ちするも、今度は風速20m以上の風に私の体は煽られ二度水没する始末。深みに落ちたらお陀仏ですよ、死ぬかと思った。危険を感じた僕らは明るいうちにタックルをしまいこみ、温泉へと逃げ込んだのでした。

今回のキャンプで役目を終えたキャンプ道具がまた数点出てきたので、最新のものをネットでググり中。それに伴いキャンプ用品はコンパクト計画進行中。次回は釣り具と同じでさらなる進化を遂げたいな。『キャップだホイ』の掛け声で、またみんな集まってね。

本流の流れ
川はどこもこんな状況
土鍋メシ
土鍋を持ち込み、漢メシを作るの図。レシピは塩昆布少々、シーチキン一缶、それにメシ。それだけだけれどとても美味い。翌日は残り物の厚切りベーコンに残り物の枝豆、そして醤油を少々。土鍋が良いのか、シェフが良いのか美味かった。
パクチー&レモネード
パクチー嫌いをイジルために買ったこんな飲み物。私はパクチーを生でバクバク食える派ですが、こいつはなんかいただけない微妙な味。
サービストラウト
エラ蓋が短いでしょ?これは持ち帰る人用のサービストラウトと私は読んでいます。なんか寂しい。
ツクシ
突風、土砂降り、寒さの中、ふと河原に視線を移すとツクシが。子供の頃、父親と河原へ取りに行っていたのを思い出した。
グリズリーキングを咥えるレインボートラウト
イブニングポイントへ移り三投目に釣れた綺麗なレインボートラウト。このあと突風に煽られて完全に沈する寸前でした。
ウインストン・マイクロスペイ
今回はイブニングでヒゲナガのドライを楽しむ予定だったのに。今年はイブニングにまだ何も起きない。

 

川からのサイン

毎週通う川辺の桜もようやく五分咲きといった感じで、雪代も出始めいよいよ釣り本番といった程である。そんな春本番へと移りゆく中、鮭稚魚は海へ下り稚鮎の遡上が去年より早く確認できた。稚鮎の群れは黒い帯状のものが河原寄りを少しずつ遡上して行き、やがて石についた水垢の多い場所に落ち着いていく。その遡上中のサインとして岸際の石に食み跡を残すがこれを『上りなめ』または『はたなめ』と言うらしく、そのハミを見て現在の鮎位置を知る、それが鮎師。

昨日の私はというと、朝から冷たい雨予報だったので、ドライフライロッドに触れることなくダブルハンド一色の釣り。時間が追うごとに大振りになる雨に打たれながら鮎の『上りなめ』を確認し、それに伴って遡上する水中を泳ぐ桜はどこにいるのかを探し回る旅が今年も始まった。

サクラ遡上のサインは鮎のような明確な痕跡はなく、大河を見つめては雰囲気を感じて投げまくるというようなもの。時に『馬鹿跳ね』(水面に大きくジャンプする仕草)でもあれば、「アァ、登ってきてたんだね。」とわかるのだが、そんなサインは滅多になく、水量と水温と虫と雑魚や稚鮎、そして季節の進行具合などを頼りに投げ続ける。だが結果はそう簡単にはともわない忍耐と根気の世界。

雪代が出たことで遡上のサインはあるが、今頃どこでどうしているのやら。今年も瞑想し妄想しながら迷走を繰り返してます。

Simms G3 Guide Jacket
シムスG3ガイドジャケットの正しい使い方はずぶ濡れになること。そうすると、その素晴らしさがすぐにわかります。
フライラインのさばき方
私の指かけは小指が7リトリーブ目、そして中指が6、人差し指に5で、全部で18リトリーブ。人差し指からゆっくり解放することで、ラインは絡まらずに飛んで行く。
Winston Boron III TH 13ft 3inch 7weight
久しぶりに引っ張り出したウインストンBoron III TH 13フィート3インチ7番。スカジットラインにも少しは慣れておかないとね。でも私の基本スタイルはスカンジナビアンです。
大雨
朝早くから夕方まで投げまくって、アタリのアの字もない昨日。2時ぐらいにはアカマダラとトライコスピナーみたいのが飛んでました。ちなみに、寄りの写真ばかりで味気ないのですが、引きの写真を載せると、すぐに推測されて人が集まるのでこんな写真ばかりに。お店では私が通っている場所を教えていますが、ピンポイントは教えていません。ポイントは自身で開拓しましょうね。

 

ポイントの開拓

私はここ数年ずっとある川へ通いまくり、新しいポイントを探しさ迷いまくってます。それが思った通りの成果を出すのは3割もないかもしれませんが、昔と違う点はグーグルという強い味方があるので、ある程度の予測ができるために無駄足は減りました。楽しいですね、新しいポイントの開拓。おかげでこの水系の支流で行ったことがない場所はあと2河川のみとなりました。

先週は上流から下流への釣りだったので、今週は下から上の釣りを実行。川の周りは週ごとに緑が増え、田んぼには鍬が入り代掻きまでもう間も無く。この代掻きの時に入る田代(タシロ)で川が濁った後はお魚のスイッチは全開になるというもの。今のことろ雨が降らないので虫が流れていても魚の活性はいまいちな感じです。

菜の花
釣り人の姿はちらほら。その多くはルアーマン。山の色も少しずつ変わって行きます。

そして昨日の朝一番は虫が流れていないので、ダブハンでウェットフィッシングのスタート。すると3投目で早々とヤマメちゃんがロッドを絞ります。マイクロスペイの3番だから小さなヤマメでもロッドは少しだけ曲がってくれるので、バレることなくランディング。

その後お昼頃に目星をつけていたポイントに入りましたが、ライズのサイクルは10分に一度くらいでご機嫌斜め。それもそのはず、ライズするのは先週取った同じポイントのみで、それ以外のポイントはライズが散発すぎて話にならず。ラチが明かないので、新しいポイントを探すことにしたのが2時頃。前もってグーグルで良さげなポイントを探しておきましたが行って見るとなんと禁漁区であり、そしてヤマメちゃんがライズしていたりして。しばらく眺めた後に上流を散策しましたが、異常なしです。

本流は午後風が強かったので、イブニングまで新たなポイントを探して走り回りましたが、お目当の河川はハヤ(ウグイ)漁の産卵床作りでショベルカーが多く泥濁りでした、残念。

イブニングは風も収まり本流の新たな場所で狙って見るも、コイ科三昧のアタリ。それでも何もないよりは楽しいもんです。結果、朝のヤマメちゃんでボウズ回避という感じですが、バクハツまで秒読みと言ったところで、あとは雨か雪代待ちかな。そして帰ってくるなりすぐに来週の妄想が始まります。ってか、週ごとに目まぐるしくフライが変わっているので、フライ巻かなきゃね。

フライフィッシングの上達はお仕事よろしく、PDCA (I)(Plan:計画を立てる/Do:実行/Check:評価/Action<Improve>:改善)でゴザイマス。私の場合は持ち球が少ないので、タイイングに精進いたします。

グリズリーキング
前日に巻いたグリズリーキング#6にヒット。がっちり食い込んじゃってます。
アカマダラのスピーナーなのかな?スピナーになるとその種別が全く私にはわかりません。16-18番ぐらいかな。
マダラカゲロウなのはわかるけれど何になるんでしょう(目ん玉でかいのはオスだそうです)。オオマダラ?フックサイズにして12-14番くらい。同サイズのフライで一度だけ大物が飛びついたけれど、食い損なってそれっきり・・・。
コンパラダン
コンパラもいろいろ投げてみたけれど、小さいサイズには見向きもせず。
ヤマメ
久しぶりのお日様の下での釣り、気持ちよかった。
ハヤ・ウグイ
今年初のグイウー様。釣れ過ぎると厄介者。全く来ないのも寂しいので、年に数回は会いたい。
ヤマベ・オイカワ
そのあとすぐにきたオイカワ様。時は日没後なので、写真は光量足らず。

 

簡単に作れるフライかも?

アカマダラスペント
フック:VARIVAS 2210 #18-20 / テール:なし/ アブドメン:ベルベットシェーニール(ラスティブラウン) / ソラックス:THダビング(ラスティブラウン) / ウイング: シンウイング / インジケーター : みえみえ目印/ スレッド : ユニスレッド8/0(オレンジ

昨日に引き続き、お仕事の合間にタイイングして妄想中。

本日はフライの数をすぐに増やせるリアル系(マッチ・ザ・ベイト or ハッチ)のタイイング。アカマダラ・スペントです。このフライはマテリアルも少ないのて取り付けるパーツが少なく、そして実績が高いフライ。ボディはベルベットシェーニールの先端を焼くとこんな感じになるのですが、テールが付けられないのが難点(釣果には関係ないけれど、リアルを追求するならば、接着剤でくっ付けて見てください)。そしてフックはバリバスの2210がしっくりくるのでこのフックを使ってますが、4XFという細さは浮かせるメリットがある反面、デカイヤマメに何度か伸ばされた経緯もあるのでも、皆さんは少し太いシャンクのフックの方が良いかもしれません。

フライボックスがエンプティにつき、日々巻いてないと釣りへ持って行くフライが少なすぎる管理人です・・・。明日は釣れるかなぁ、そして残してきたヤマメちゃんたち、元気に泳いでるかなぁ。

ウェットフライに魂を込めて

ファジーなウェット
Hook : KenSawada TD3 #8 / テール:ギニアフォウル+ハックルファイバー (チャート)/ アブドメン:フロス(チャート) / ソラックス:シルクフロス(オリーブ) / バット: オーバルティンセル / リブ : フラットティンセル/ ウイング : ギニアクイル(チャート+ブルー) / スロートハックル:ギニアフォウル(ブルー)+ハックルファイバー (チャート)/

フライフィッシングはその魚が食べているだろう虫を模してリアルさを追求するパターンと、ファージー(あいまい)に作ってリアクション(反応)で食わせるフライがある。ルアーでいうならば、魚やミミズに似せたソフトベイトを使うか、餌とは全く関係なさそうなサイケデリックなトップウォーターやスプーンを使うかのようなもの。

釣りを始めて釣欲が満たされるまでは間違いなく釣れるであろうリアルなものを模したものを使うが、いつかは容易さよりも難しさを楽しんでしまう嫌いがあるのは、どの釣りも一緒。きらびやかなウェットはとても餌には見えない毛鉤だけれど、これで釣ってみたいという気持ちをフライに込めてタイングし、そしてキャストし続けるもの。その究極が日本ではサクラマスといったところだろうか。

魂込めて巻いた一本はきっとあなたに幸運をもたらす筈。人の価値観はそれぞれ違うけれどグローバグで釣る尺ヤマメとこんなウェットで狙う尺ヤマメ、あなたはどっちを使って釣ってみたいと思いますか?

このウェットは特に何かのパターンでもなく、こんなフライで釣れたらいいなぁ、と思いながら今日のタイングで何本か巻いたもの。巻いたフライに情熱をこめるほど、そのフライの出撃率は上がり、きっと自分が思い描いたような魚が釣れてくれる事だろう。フライタイングって楽しいなぁ。

ちなみにこのフライは田しろが出始めてライズがない時のヤマメに使おうかと思ってます。スイングでズドーン。その衝撃がたまらない・・。

宿題

浅い眠りの中。
あぁ、このまま眠り続けたいけれど、今日の講義(授業)へ行かないと単位が取れない・・、なんて夢とも現実とも言えない狭間を感じて、飛び起きたことありませんか?学生なんて何十年も前の話なのに、たまにあるんです。まぁ、どれだけ遊び呆けていたかの証でもあるのですが・・(笑)。

宿題をやり忘れた夢は見ないけれど、今はいたるところに釣りの宿題を残してきている私。前回爆風の本流へ残してきた宿題は、大量にハッチしている色々な水棲昆虫の中で、ヤマメは一体何を食べているか?と言う検証をすると言うのが今回の実習授業。こんな宿題ならば、誰しも忘れることはないでしょう。

予測したライズの時間は季節も進んでいるから少し早めにするだろうと、現場へ到着したのは9時過ぎ。しかし昨日の雪で水温がぐっと下がり虫が飛ぶ気配さえない。そして濁りも少々。ウェーダーから伝わる冷たさも辛い。仕方なく水温が上がる時間まで上流の濁りがなさそうな所で過ごし、一番温まる午後2時過ぎに戻ってきて再度ライズを確認することにした。

支流
去年の今頃は、この流れから4〜5本のヤマメをキャッチしたんですが、今回は全くの無反応です。

移動してきた支流は昨年の今頃に比べて温かみが全くない風景。それもやっぱり前日の雪が大きく影響し虫っ気が全くないのと、4月を目の前にして日陰には残雪が残ると言う景色。う〜む、外した感じが否めない。申し訳なさそうに雑魚が相手してくれたが、本命は全く現れないのですぐに退散。

オイカワ
今年はどこの川も雑魚が少ないような気がします。今年初のオイカワ(ヤマベ)をでっかいパラシュートでキャッチ

その後予定していた時刻に戻り川面を見つめると、前回よりも少し上流で見つけましたヨ、ヤマメくんのライズ。しばし観察したあと何のフライを結ぶかを悩んでいると、私の目の前を飛び回るコカゲロウ(BWO)。少しオリーブがかったカラーを確認して、同サイズのコンパラダンをチョイスしてみた。

コカゲロウ
BWO(ブルー・ウイング・オリーブ)のコカゲロウ。複合ハッチの場合、やっぱりコカゲが好きなんですね。オオマダラは食べてませんでした。

ライズのサイクルは1分に一度ほど。風はないけれど虫の流下量の多さに対してはライズが少ないのは、やっぱり雪の影響なのでしょう。でもタイミングを見極めて3投目に宿題をやっつけました。今年初の戻りヤマメの銀はとても美しく、そして初夏には34〜5cmに成長することを期待しつつ、そっとリリース。

戻りヤマメ
口の中が黒く、そして背びれが黒い、いわゆるツマグロ。尾びれのくびれが遡上魚を思い出させます。

そこではたと思った。この増水、午後の水温上昇、もしかして下から遡上魚が上がってきているかも?目の前に広がるライズは次回にとって置くことにして(ルアーの人に釣られちゃうかな)、新たな推測に慌ててさらに20km下流へ下ることにした私。いつでも釣りはポジティブなので「釣れちゃうかも?」と、ダブハンに持ち替えて振り倒す私でした。

桜の開花がまだまだ程遠いこの地域、本流を泳ぐサクラの遡上も少し遅いようで、海から○○km上流のこの場所を通過するのはもう少し先のようです。今回はほど良い準備運動ということで・・。

ダブハン爆投のあと前回と同様に唐揚げが食べたくなったので帰路の途中でお土産にと唐揚げを買って帰ると、家で嫁が唐揚げを揚げてました、チャンチャン。

本流の釣り
遡上魚を仕留めるには爆投あるのみ。根気と根性と家族を泣かせる自身がある人(もしくは独り者)は、簡単に釣れるかも?しれません。
ウェットフライ
こんなフライで釣れたら良いね、という思いを込めてダブハンの釣りでは様々なウェットを流してみる。
Winston Micro Spey
今年も始動しました、Winston Micro Spey。今月からウインストンの代理店はC&Fさんになったので、このロッドも手に入るようになりました。もうすぐハーミットに入荷予定。
美味しい唐揚げ
唐揚げ屋さんは「一揚入魂」、釣り人は『一投入魂』魂込めて投げ込みましょう。

 

卯月待ち

Red Spinner
Hook : TMC900BL#14 / テール:ムースヘア / アブドメン:コンドルクイル(ブラウン) / ソラックス:THダビング(トライコ) / ウイング : CDC / インジケーター:みえみえ目印 / ウイングケース:メダリオンシート(ブラウン)/ リブ:6/0スレッド

桜の開花はその年の累積温度が600℃を超えると開花し始めると、どこぞのテレビ局で言ってましたが、居着きの山女魚がフィーバーし始めるのは、私的計算尺では自分の住んでいる地域の朝の最低気温が10℃を超える日が数日超えた日あたりからと目星をつけているが、今年はなかなか最低気温が上がりませんなぁ。

もう4月は目の前ですが、皆さんの準備は進んでますか?私はというと、先だって流下していたマダラカゲロウはこんな感じだったかなぁ、と思いながらタイングに励んでます。それにしてもキャリベイティスの類はずんぐりむっくりですね。

桜咲く頃

私の芦ノ湖通いは中学校1年生の頃からで、湖尻にあるバンガローへ春休みに同級生と一泊二日の小旅行をしたのが始めてただったかな。学校に釣りクラブはなかったけれど、個人的に作ったクラブ仲間を引き連れての釣行で、親に釣り計画書を出して許しをもらい、その費用を出してもらっていた。今考えると会社で稟議書を書いていたようなもので、ちょっとませてましたな。

芦ノ湖でのシンキングラインの釣り。
カウントは20〜30。そのカウント勘定の仕方も人それぞれなのでカウント数を教えても、待っている時間が違っていたりする。

あれからもう40年以上。毎年のように芦ノ湖へ出向くことで色々なことを学んだので、ここ数十年は芦ノ湖解禁には無理して行くことはなくなった。それは、釣りをやり混むほど釣った本数より質を求めるというもので、今の私には放流モノが適当に釣れて、あとはどう釣るかのシチュエーションを楽しむというスタイル。あるいは居着きの大物狙いに徹してゼロかイチかの勝負の釣りが中心になっているからでしょう。なので、居着きの魚が動きはじめ、そして放流物が適当に混じって楽しめるのは、都会の桜の開花宣言が出た後頃からと、長年の釣行から学んだつもりでいる。

でもね、その予想が思うようにいかないのが自然なんです。

再放流
毎回儀式のように桟橋へ戻ってリリースする。同じことをやっている人も多いけれど、桟橋の周りに群れていることはない。

先だっての水曜日のこと、開花宣言が出たので前日の雨を避けて少しは暖かいだろうと出かけた芦ノ湖・湖尻。いつものようにうえ乃ボートから出船し適当に数釣りをしてから水温が上がり始めたら大物打ちでも行こうと思ったら、前日の雨による水温低下で思いの外釣果は伸びず。ダラダラとそんな時間が続くものだから、帰港の4時まで休む間も無く放流モノを狙い続けてようやく二桁という感じ。というよりも、意地になって二桁にする感じがまだ私の釣りは未熟であり、師の境地へ達していないと感じた一日でした。

ワカサギ
ワカサギ絶賛接岸中。

さて、現在の状況ですが、水温はまだ低めで推移し7〜8度。そのためトラウトの棚は6〜8mラインで、ボートフィッシングだとタイプ3のラインでカウント20〜25といったところ。リトリーブもスローでガツンというアタリはないので、モソッと重くなる感じなので、ラインのテンションを常に掛けていないと、アタリが拾えない感じです。現在釣れているのは早川水門・湖尻キャンプ場前・うえ乃ボート前・神社下など。例年釣れている白鳥ワンドの釣果は微妙です。大物狙いは主に西岸でもう少し暖かくなると九頭竜や胴切あたりでワカサギを狙ったボイルが始まると思います。

3月いっぱいは寒い日が続く予報なので、私の予測からするとワカサギ抱卵でシャローレンジで大物が釣れ始めるのは例年よりも少し遅く、4月15日過ぎぐらいではないかと予想してます。

ワカサギは絶賛シャローへ集結中ですが、まだまだ大きな群れはありませんので、都会の花見が終わった頃から芦ノ湖へお出かけください。その頃からゴールデンウィークまでの魚の活性はハーミットが保証します。釣れる釣れないはあなたの腕次第・・。

魚群探知機
1番深いポイントは水深12mで7mのタナだった。一般的なポイントは水深7〜8mの場所で6mところを回遊していた。
レインボートラウト
サイズは25〜40cm強といったところ。居着きの猛者が反応するのはもう少し後かな。
レンボートラウト
放流されると嬉しそうに泳ぎ去るレインボートラウト

 

初恋は初鯉(はつこい)のお話

あなたの初恋にはどんな思い出がありますか?

フライフィッシングが楽しめる年齢ともなれば、良き思い出として酒の席で初恋を語り合うこともあるでしょうが、今回はそんな甘酸っぱい話ではありません。実は釣り人は人生にもう一度『はつこい』を味わうことができるんです、字が違うけれど・・・。「初鯉」です。

コイ
浅瀬を悠々と泳ぐ鯉

一般的な鯉釣りといえば、延べ竿でウキを付けて狙うスタイルが一般的。もしくは練り餌の中に鈎を隠した練りエサをリールで投げて狙うブッッコミ釣りですが、僕らはフライフィッシャーマンなので、なんとかしてフライで恋を、いや鯉を仕留めたい次第。

フライで鯉を狙うのは何年か前からアメリカでも人気で、そちらは主にドライフライフィッシング。ミッジのクラスターフライとして一般的なドライフライを投げて狙っていますが、日本でも人気はやっぱり浮かせてるドライフライが人気の釣りでしょうか。ひと昔前まで荒川でインジケーターを使ったスタイルをお店では紹介してましたが、ここ数10年はパンで寄せて餌に夢中になった鯉へ向かって偽物のフライを投げ込んで釣るスタイルが一般的。「そんなことするんだったら鈎にパンを付けて釣れば良いじゃない。」とフライフィッシングをしない人からは突っ込まれてしまうことですが、そのめんどくさい事をする難しさと偽物を食わせた技術力がフライフィッシングの達成感なんです。

フライでコイ
鯉のスティールヘッド持ち。サイズが4キロオーバーにもなると、この貫禄。

さて、そんな遠回りで難しく狙う鯉釣りを始めて体験したい人を何人か集めて、埼玉のとある川へ出かけたのは先日のこと。ドラッグ(フライが自然に流れない状態)がかかると全く見向きもせず、そして緩い流れではフライを見切る嗅覚はヤマメ以上の宿敵。しかし、どんな魚でもやる気スイッチが入っている魚を見つければ、釣れる確率はグンと上がるもので、この見極めやアプローチが重要になるのです。

フライでコイを釣る
釣れる確率を上げるには、パンを撒く量やその感覚も腕の見せ所。レーンに落ち着いた鯉には、一定間隔で同じレーンに留まるようにパンを撒きます。

どんな風に流して釣るかを教えた後に、それぞれ試行錯誤の上釣り上げたそれぞれの初鯉。魚を釣るために努力した時間と比例して、なんでもない近所のお魚という存在から、フライへのターゲットへとワンランク上へ押し上げてくれるのです。これって恋ですか?(笑)

♪好きだよと言えずに初恋は〜、ふりこ細工の心〜♪
あぁ、またしても続く昭和歌謡シリーズ・・・。

鯉をフライで釣る
鯉のスティールヘッド持ちの図、パート2。ボラに比べると意外に匂いはしない。

今回は大人数で攻めすぎて数名は釣ることができなかったけれど、次回の初コイチャレンジに向けて、パンフライを模索していることでしょう。そして私はというと、パンのチャミング(撒き餌)係としてずっとパンを投げ入れていたので、普段使わない部分の筋肉痛へと陥りました。

ちなみにこの会は通称「鯉しゃぶの会」と言われてますが、鯉を釣ってしゃぶしゃぶにして食べるのではなく、釣りを終えた後に普通のしゃぶしゃぶ食べ放題へ出かけるという冬の行事が、今月へずれ込んだものでした。次回は来年かな?

パンを撒く
ここのコイはグルメで超熟と芳醇がお好み。それ以外のパンを撒くと途端に活性が悪くなります。
鯉のファイト
タイミングが合えばダブルヒットも。本当はマルタも釣りたかったのだけれど、今年は遡上が少ないみたい。そして現在の大きな群れは上流にいます。
昼呑み
みなさんに駅集合にしてもらった理由は、しゃぶしゃぶよりもむしろこっちの方かもしれません。昼呑み楽しいですねぇ。
フライでコイ
初コイするの図。鯉に向ける視線に愛を感じます。