工場夜景(横浜夜景はケミカル臭が漂う海)

新年あけましておめでとうございます、本年もよろしくお願いいたします。

コロナ禍の中、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 私は家でじっとしているのが嫌いな人なので、土手をずっと歩いて富士山を眺める日々でした。そして水道橋はすっかり人気がなくなりゴーストタウンになりつつある街です。その話はまた今度書いてみたいと思います。

昨年の締めくくりの釣りは12月29日閉店後に出かけたボートシーバスの釣り。ランカーシーバス熱は産卵移動と共に収まり、私みたいな竿納めを考えている人だけが予約する夜だから、船はそれほど出ていません。そして当日に急遽のお誘いにもフットワークの軽いお仲間だけが集まった2020年締めくくりのシーバスフィッシングをご覧くださいマシ。

夜の横浜港
リュウちゃん曰く、「もうシーバスは抜けちゃって居ないよ〜。」と言うネガティブ発言。でも僕らは最後の締め括りだからなんか釣れりゃぁ良いんです、大物なんて求めてません。それを聞いて一安心のリュウちゃん、ちゃんといるじゃないですかシーバス。サイズこそ50センチ台までだけれど、竿納めの夜はシーバスに感謝しながらリリースを繰り返します(釣りをしない人から見れば、ただのイジメですが・・)。
煙る工場夜景
昨年までは工場夜景見学のクルーズ船がひっきりなしに来て居たけれど、もうブームは過ぎたのかな?僕らのシーバスクルーズはブームではありませんから、年中行事。ケミカル臭に囲まれならが工場夜景を撮影し、釣れそうなポイントを点々と進んでいく「Run and Gun.」でゴザイマス。
12月のシーバスフィッシング
昨年を振り返ると一般的なフローティングミノーから卒業した年かもしれません。トップウォーターの釣りは好きだけれど、同じ形のフライに食傷気味で変化が欲しかったのデス。おかげで数釣りは出来なくなったけれど、その代わりサイズはかなりアップした感があります。今回もそんな感じで、20年前のエンリコパターンを主軸にするスタイルに戻った釣りで楽しみました。
クレーン夜景
工場夜景の定番であるクレーンを僕らは「キリンさん」と呼びます。最近は工場周辺もLED化が進み、オレンジ色のライトが減りましたねぇ。個人的にはこのオレンジが好きなのですが。
横浜のシーバス
ピーナッツバターを加えるシーバスくんの平均サイズはこんな感じ。一箇所で複数本はでないので、ポイントを次から次へと飛び回るスタイル。
タンカー夜景
タンカーの隙間は格好のランカーシーバスポイント。ラバーバンパーとの隙間にフライを落とさないといけないのとバックに係留ロープが邪魔していたりするので、キャスティングスキルが要求されます。小さいシーバスボートだから撮れる映像は、夜景クルーズ船では見れない角度ですなぁ。
横浜のシーバスフライフィッシング
フットワークの軽い手慣れなお仲間だから、船長の指示に従いポイントへきっちり入れてシーバスを仕留めていきます。
タンカー夜景
残念ながらオリンパスのタフじゃ陰影と光の差があり過ぎて、うまく写せません。このタンカーはど真ん中に緊急用のボートらしきものがあるのですが、そのボートサイズが僕らが乗っているシーバスボートと同じくらい。このタンカーの中でテニスやバスケットボールをやったら、何面取れるのでしょうね?
メバルのフライフィッシング
横浜の海は東京湾奥よりもメバルが良く釣れます。しかもサイズが良いのです。かつてはおかっぱりで散々釣ったのですが、今は岸から釣れる港内の釣り場が年々厳しく制限され、釣り場が減っています。そう考えればメバルだけ狙う釣りもアリかもね。昨年の締めくくりはこんなお気楽な釣りでした。

昨年の釣行数はCOVID-19のおかげで減ってしまいましたが、今年もそんな予感がしますので、2021年は一回の釣りを深く噛み締めて楽しんでいきたいと思います。皆さんも寒いなんて言わず外へ出かけてくださいな、きっと良い1日を過ごせますヨ。

 

イシモチ(グチ)のフライフィッシング:日向灘での釣り(オオニベ戦記)

気がつけばあっという間の一年。先だってのクリスマスイブに至ってはそんなことがあったのかを思わせるほど水道橋の夜は寂しく、そして今までにない静けさの中で仕事をしております。ゲームをほぼやらない私ですが、今年の正月は何かしらのゲームにでもハマってみようかな?

さて、今年一年を振り返って私が最後に皆様にお伝えできることは言えば、最近はサーフキャスティングの釣りが多くなり、その中でもイシモチ(シログチ)の釣り方が何となく分かってきたのでその釣り方でも紹介しようかな。

関東ではイシモチ、それ以南ではシログチ(グチ)と呼ばれる魚。大きさは20〜30センチ程度で塩焼きや煮付けで食べる人が多いかな?主に砂地を好むのでサーフキャスティングで釣れる魚の一つです。サーフでは様々な魚がフライフィッシングで釣れますが、表層近くを釣るか、そうでないかで掛かる魚種が決まります。

このイシモチは底にいる環虫類や甲殻類を餌とするので口は下向きであり、底ベタで釣る必要があります。底ベタと聞くとヒラメを連想しますが、彼らは自分たちの上を通る小魚を食べるので底を釣る必要はなく、意外にもかなり海面近くまで餌となる小魚を追いかけて来るので、そんなにベタ底にする必要はありません。

底付近を狙いではアジが釣れる事もあります。しかしながら、サーフで何でもかんでも釣ってやろうと思うと、フライサイズをある程度大きくするので思ったよりもアジ(特に口が弱いので、途中でバレる)やキスは掛かりません。ではフライタックルはどんなものが良いでしょうか?

ロッド:シングルハンドであれば9フィート6〜8番でフルキャスト。スイッチロッドであれば11フィート5〜8番でフルキャストです。基本的に20mも飛べば魚の居るところに届きまますが、フライの場合オモリとなるものがラインになるので、潮に流されやすく底を取りにくいのです。なので、ある程度沈むラインを使い、狙う場所よりも少しだけ遠くへキャストする必要があります。

リール:ラインが収まれば何でも良いです。しかし、イシモチを狙っていて思わぬ大物が掛かることがありますので、バッキングラインは最低でも150m位は巻いておく事をお勧めします。それと砂浜は潮と砂利が入るので、それに対応するリールだと尚良いでしょう。

ライン:おすすめはシンキングライン タイプ3です。タイプ3でもタナが取れてないような気がする場合は、さらに市販のポリリーダーのシンクレート(沈むスピード別のリーダー)で調整してみましょう。

リーダー:フロロカーボン9フィート-2〜0X。またはポリリーダーの10フィートモデルを使用
ティペット:0X〜20ポンド程度。長さは50〜1m

フライサイズ:#4〜#1/0。私が良いと思うパターンはクレージーチャーリー、クラウザーミノー、クラブやシュリンプパターンです。特に少し濁った場所を好むので、フライはティンセルの入ったものが良いと思います。

その他必要なもの:ラインバスケット。ハーミットで売っているラインバスケットが高いと思う方は、以前のブログ(こちら)を読んで自分で作っちゃいましょう。

狙い方:まずは太平洋側のサーフへ繰り出しましょう。波が高い日は却下なので事前に風向きや波の高さをインターネットで検索しておきましょう。目安は1.5m以下の波(凪)です。それと大潮の日も却下。潮が速い日はラインの流されるスピードも速いので、中〜小潮の日をお勧めします。距離的には20m以上を投げて釣りますが、タイプ3だとラインは1秒間に7cmほどしか沈みません。なので20m投げたところが水深が2mだとしても完全に着底するには25秒以上掛かります。私の勘所では大体20秒後に引き始めればその少し上をフライが通るので、その辺が良いと思います。

リトリーブ:そんなに引き方は気にする事なく引いてください。ただし、早すぎるリトリーブは他の魚がかかるでしょう(それも楽しいです)アタリはダイレクト、ある程度重量もあるので、シングルハンドだと相当楽しめるはずです。もし遠投に自信がない方は、キャスティング練習のついでに晩のおかずが釣れるかも?と思いながら楽しんでください。

そんなイシモチに好かれた私ですが、もちろん他の魚を釣るために日夜頑張っているのですが、まだまだ修行が必要なようです。これからも多くのサーフで経験して釣れる魚種を増やしていこうかな?

サーフフライフィッシング
私は他の魚を釣るためにダブルハンドの長いロッドを使ってますが、釣れるのはだいたい足元から二つ目の波間あたり、約20m程度です。ウェーディングは深くすると危ないので、足元に波がかかる程度の場所からキャストしましょう。
ラインバスケット
ラインバスケットは色々なものが出ているけれど、私のお気に入りはC&Fのラインバスケット。黄色いスクリーンは風でフライラインが流れ出ないように刺している、100均の簡易まな板を2枚ガムテーテープで止めたもの。
イシモチ(シログチ)
タナがあえばそんなに難しくないイシモチのフライフィッシング。どちらかというと距離が問題かも?距離が飛ばない人はライン回収最後の最後にソゲ(ヒラメ)かメッキアジ(エバ)が釣れるでしょう。
フライは大きいもので2/0番でも掛かる事がありますが、イシモチ専門で狙うのであれば、4〜2番サイズが良いでしょう。
サーフフライフィッシングでヒラメ
どっちが外道かわからないけれど(笑)、イシモチ狙いだった場合は外道であるヒラメ。私の感覚では最盛期である秋口〜冬間近は岸際10m以内で喰うイメージです。
メッキアジ(エバ)
ミスキャストした時に掛かるメッキアジは、波打ち際の早引きで掛かります。しかしメッキアジは比較的暖かい砂浜でしか釣れないので、関東では南房や伊豆半島南端が中心です。
ヒラスズキ
小魚が多い場所で投げていると時にスズキが掛かります。南へ行けば行ばこのヒラスズキ。関東ではマルスズキが掛かります。
オオニベ
そして最後に間違って掛かって欲しいオオニベ。私はこれが本命なんですが、なかなか掛かりませんなぁ。こっちを本命に釣る場合はショックリーダー(ティペット)は最低でも40ポンド位は使いましょう。

Fortune(フォーチュン/運勢)

TVを付けると「今日の最も良い運勢は1月生まれのあなた。」なんて言われた後に、チャンネルを変えると別の番組では星座占いや血液型占いをやっていて、それがまた自分に合致していたりして。「お〜、今日はダブルで幸運な日なのか!」なんて喜んじゃいけません。

先だっての月曜日はそんな運勢だった筈、テレビが言うにはね。

普段なら「こんなTVの占いなんてあたらない方が良い。もしその日が最も良い運勢ならば、後は下るしかないのだから、何事もほどほどが良いよな。」と嫁に向かって呟きながら出勤するのだけれど、なまじふたつも重なっちゃうと人間は少しは期待しちゃうじゃありませんか。

今宵はボートシーバスの日で前日よりも生暖かい微風が釣り人心をくすぐる。釣りに関しちゃいつでもポジティブな私だから、ヤバイぜ本日はランカーサイズが出ちゃうかも?

早々に用意してボートに乗り込み、いざコノシロシーバスを求めて夜の海へ。そして現場へ着くなり、魚探が壊れていることが判明。でも昨日まではここでそこそこ出ていたんだよね、という解説で闇に向かって23センチのでかいフライをフルキャスト。魚群を映像で確認という安心を得ないまま3時間以上を投げまくって掛かったのは1本のみで、ランカーとはちょっと言い難いサイズ。その後はお茶を濁して40センチほどのシーバスを数本とってあえなく終了。占いなんてそんなもんさと言いつつ、ふと思いついた。

そうだ今日はこの腹癒せに午後から弁慶池にレインボーでも狙いで行っちゃおう。結構釣れているみたいだしね。自宅には朝3時過ぎに着きその後就寝。

睡眠時間を削って自宅を出たのは11時過ぎのこと。通勤の混雑を避けて永田町駅に着いたのだが、赤坂見附はランチタイムでそこそこの賑わい。その光景とは裏腹に弁慶池に浮かぶボートがないので、平日は空いてて良かったと思った。しかしなぜか一艘も浮いていないのである。不安は的中し、「本日は貸切りにつき一般の方は入場できません。」の貼り紙が・・・。

私の休日はあえなく終わり、その後はベースキャンプで昼呑みしてやさぐれていましたとさ。

世捨て人的格言:釣りは占いに頼るな

自分の中では釣れちゃうオーラを纏っているつもりで、23~25センチもあるフライに一生懸命システムを組む。その気になってたのでこのリーダーストレッチャーごとボートへ持ち込んだのさ。
付かない魚探は飾り物と化した。そうとなれば運と感で闇夜の海原下にいるコノシロにつくシーバスを探すしかない。
さらに追い討ちで、隙間狙いをするためのタンカーが全くいない。外海は暗くとても静かなので、運河の中で良さそうな所を探すしか手立ては無し。
ヒットフライはビースト23センチ。唯一よかったことは、このフライは軽くて投げやすいということ。この一本だけで、あとはお茶濁しでやった埠頭の灯りで釣った小物のみ。筋トレだと思えば有意義な夜でした。
睡眠を削って出掛けた弁慶池。あれ?ボートがない。そして内釣り堀には葉加瀬太郎さん風の方ともう一人が何かの撮影のご様子。
約3ヶ月ぶりに電車に乗って無駄足に。でもベーキャンで独り忘年会ができたから良いかな。師走だというのに何か物悲しい一日。

インフィニティ

昨日の釣りでふと思い出した言葉。

『 to infinity and beyond(無限の彼方へ、さあ行くぞ!)』

ご存知、映画トイストーリーに出てくる、バズライト・イヤーの決め台詞。私が泣ける映画を3本あげるとするならば、『ラストコンサート』『ライムライト』『トイ・ストーリー』なのですが、特にトイ・ストーリーは自分の子供たちの成長時期に合わせてシリーズが進んだので、純粋だった子供たちがおもちゃから離れていく過程を見て親心としてしみじみ思うところがありました。

先週のシークロ釣行と比べれば昨夜は鳴かず飛ばずと言ったところ。思いを込めて巻いたフライたちはあまり活躍する事なく終わったのですが、先客ありのベストポイントを諦めトロトロと走ると、少し離れた場所で起こるボイル。

その常夜灯下を狙えばワンキャストワンヒットの時間が延々と続くので、大物釣果が思わしく無かった私を癒してくれるお魚たち。

あまりにも釣れるので、
「この魚、次の便の人に取っておいた方が良いんじゃない?」と、リュウちゃんに提案。するとリュウちゃんの答えは、
「この後は朝便なので、次は明日の夜。先の事だから無限に釣っちゃってください。」とのご回答。

そうか、なるほど。

「無限の彼方へ、さぁ行くぞ!」

世捨て人的格言:シーバスは闇夜から湧いてくる

無限ループは時間いっぱいまで楽しみましたとさ。

大物は隙間フェチ。なので大物狙いの時は二人乗船でも一人しか狙えないので釣れたら交代。ラバーバンパーと船の間にできた隙間は50センチほど。その奥の奥へ入れた時だけ反応があります。今回はお客様が予約した船に便乗しました。
先だってもハチマルをキャッチした方なので、そのキャスティングは手慣れたもの。わずか数投でこの魚を引きずり出しました。
メジャーを当てればご覧の通り開始すぐにナナマルをキャッチ。それに続けと私もすぐさまそのポイントに入り直したのですが、お魚の反応はイマイチ。前回のようにはいきません・・。
各所で叩いたのですが、私は最初の2時間ほどは何にも釣れません。もちろん大物狙いなのでフライはずっと18〜25センチを投げまくったのですが、25センチのTボーンフライはゴツンという大きなアタリをもらうもフッキングせず、今日はオデコかなとも思った位です。
最終的にオデコ回避でフライを13センチ3/0番まで落とし、常夜灯下でイレグイ状態。シーバスの他にサバも顔を見せてくれましたヨ。
帳尻を合わせるかのように常夜灯の下はワンキャストワンヒット。サイズは40〜60センチと言ったところ。例年だったらこんな入れ食いは大喜びなのですが、取れなかった大物を悔やんで延々と釣り続けた次第です。何本釣ったかわからない位ですが、残った時間で計算すれば25〜30本くらいかな。
帰り間際にもう一度だけ船の隙間をやらせて頂き、なんとか最後はこのサイズまで出して終了。大型のシーバスは隙間かコノシロの上にいます。コノシロは常夜灯の下にはつかないので、結果的にポイントとしてわかりやすい隙間狙いが多くなるのが夜の釣り。
今回はこのTボーンフライ25センチに一度だけバイトがありましたが、残念ながらフッキングせず。次回はビースト巻いていこうかなぁ・・。

ブルーライト横浜

コロナによるアウトドアブームが手伝って、外遊びは昨年よりもはるかに混んでいる気がします。先だっての南房は平日なのに堤防はビッシリだし、シーバスボートは予約するのが大変。もう少しだけ朝便のトップウォーターで『ドバ!』を楽しみたかったのですが、トップブームで朝便の予約が取れないので朝を諦め、シークロ岡ちゃんのナイトランカー便へと切り替えての釣行デス。

私的に夜便は世捨て丸で鍛えているので得意分野。世捨て丸の10年間で得たものは、ゾンカーを卒業してエンリコミノー使いになってから、その良さがわかるのに10年は掛かったことかな。どんな事でも当てはめれば同じなのかも知れませんが、タイングは模倣から始まりそれを自分なりにアレンジして釣果を伸ばしたくなるもの。側線を足してみたり、アイを違うものにしてみたりテールを付けてみたり。その結果は良好なのだけれど、タイイングに手間が掛かることに嫌気がさし、今度は引き算を始めるのです。いらないものをどんどん省いていくと、結果的に元の形に近いものに落ち着くんですな、これが。そしてその完成度の高さを知るのです。エルクヘアカディスやパラシュートも然り。遠回りに思えるけれど、その間に得た情報は自分にとってとても大事な場数なんですね。フライフィッシングはつくづく現場とタイイングをセットで考えなければいけないと感じてます。

前置きが長くなりましたが、今回のシークロ・ナイター・ランカー便。いつもならば『ブルーライト横浜』を口ずさみながら釣る私ですが、今回はなぜか瑛人の『香水』が頭から離れず、その口笛を吹きながらの釣行。その結果は以下の通り。

横浜のナイトランカー便はキャスティングスキルが要求されます。写真ではわかりづらいですが、岸壁に付けられた船と堤防の僅かな隙間にフライを入れていきます。それも距離にして15mほど。さらにバックには係留ロープという障害物。キャスティングする前に頭の中でバックキャストとフォワードキャストのシュミレーションをしてキャスティングを開始します。
フライが障害物に引っ掛かる事なくビシッとフライラインが奥の奥まで伸びた時だけ、ロッドに強烈な衝撃が伝わリマス。大物の場合はそのリトリーブする手が引き戻されるほど強烈なアタリの場合も。
使用しているのはエンリコのピーナッツバターアンチョビカラーミノー11~13センチサイズ。リリースを考えて、デッキに上がっている最中はキャプテンがこのようにシーバスのエラを潤してくれます。
隙間フェチのナナマルシーバスは本当に奥の奥へのキャストが決まった時だけヒットします。フッキング後にボートは後退し、シーバスをタイトな場所から引き剥がし広い場所でファイト。しばしのリールファイトを楽しんだ後にその姿を表しますが、デッキにあげて初めてその大きさを知るのです。写真だと対象物がないから小さく見えますね。
ボートの隙間を狙う場合はキャスティングできるのは1名のみ。なので交代でランカーを仕留めていきます。いくつかの高ポイントを攻めてましたが、今の横浜はどこも魚はいたので釣果は安定しているようです。それにしてもオリンパスのToughはiPhoneと違って暗いところに弱くピンボケしまくりですなぁ・・。
一つ一つのポイントを丁寧に攻めてランガンするシークロ・岡本艇。ボートが必要以上に大きくないので、どんなポイントへも入れるのがこのボートの特徴。もちろんポイントにより釣れない所もあるのですが、ちょうど良い具合に40~50センチの入れ喰いポイントを間に挟んでくれるので、釣り人を飽きさせない名ガイド、岡ちゃんは流石です。
名キャプテンのドラマティックな演出があるので、フィナーレへ向かって盛り上がる僕ら。そしてエンリコミノー3/0は安定した釣果をもたらします。
隙間フェチが浮かぶ大物シーバスポイントへ二人同時に投げ込んで二人でナナマルアップをキャッチ。ニコパチ写真が滅多にない私なので、船長が写真を送ってくれました、ありがとうございます。
そして最終決戦は12番ロッドにゲームチェンジャー18センチを結び、ドーン。丸々と太っているので、デッキにあげた時は、鯉のように腹鰭で立ってました。重さは約5キロ。
この重さのハチマルだと12番ロッドでも上げてくるのに手こずるほど。ずっしりとした重さを久々に抱え、ドルチェ&ガッパーナの香り(ではなくケミカル臭)を感じた夜でした。
シークロのナイトランカー狙いをしたい方はシークロ予約時に「ランカー狙いたい」としっかり伝えましょう。但し、ランカーを手にする人は場数とキャス練という修行を積んだ人ほどその確率は上がります。そこそこのサイズの入れ喰いで楽しみたいか、一か八かのランカー狙いでその価値観を上げて楽しむかは、あなた次第です。

オオニベ戦記(南房編)

先週は遠州灘。で、今週は?

南房です。カマスが釣れ始めているというお仲間からの情報もあったので、お土産釣りをした後は下潮いっぱいの時間前にオオニベが釣れそうなポイントを探して回る今回の釣旅。サーファーが波を求めて海を移動するならば、私は魚を求めて日本全国を移動します。そしてサーファーの真逆でOverくるぶし位の波が理想なのであります。

マズメの釣りへ向かうために少し早めに出た私ですが、現地に近くなってから現れた『通行止め』の文字。先週は東名の集中工事につかまり、今週は館山自動車道で通行止めを食らいました、トホホ。そんな関東圏で南を目指す旅、結果はいかに?

結局、到着したのは朝日が登る頃。情報ではどこでも釣れると言われたので、餌師とルアーマンの隙間に入り第一投、すぐに釣れました。ワンキャストワンヒットで入れ食い状態。ただし、ティペットを細くしているので魚を外しそのままキャストすると次のヒットで切れちゃいます。なので毎回ティペットをチェックして、少しでもササクレができていたらティペットをカットして結び直します。コレって、カマスのフライフィッシングの鉄則かもね。
私は9フィート8番のセクターを持っていきましたが、堤防のカマスやアジ釣りだけを楽しみたい人は6番で良いと思います。ラインはフルシンキングタイプ4〜6。釣るタナはその日によって違うので自分で探してみてください。リーダーはフロロカーボン9ft・0X、ティペットは1~2Xくらいです。ちなみに堤防には沢山の人が来ていましたが、最近のソーシャルディスタンスブームのおかげで半分以上が初心者なので、私以外はほぼ釣れてません。特にカマスの場合、メタルジグやワームなどの縦の動きには反応が鈍く、フライのように横へ動くものに喰いついてくるので圧倒的にフライが釣れます。
真面目に釣るとあっという間にクーラーがいっぱいになってしまうので、まずはフックサイズをグッと上げて#2に。いつもはクーラーに10本ほど入った時点でフックをバーブレスにし、その後は全てキャッチ&リリースする私ですが、今回は気がつけばすでに20本がクーラーの中に・・。夢中になり過ぎました、反省。食べ切れない量を持って帰っても仕方ないし、捌く作業を考えるとそれ以上は私には必要ありません。それにしても現在のカマスは大きいなぁ、最大は30センチ位ありましたゾ。
カマスのフライフィッシングを楽しんだのは、正味1時間半。その僅かな時間でもリリースを含めて30本以上釣ったので、本来の目的である新たな開拓地を求めて南房散策です。この写真を見ると宮崎市そっくりでしょ?南房は暖かいので最後はTシャツ一枚で居た位ですから。
いくつかのポイントを見て周り、ようやく良さそうなポイントを見つけたのでロッドを出すことに。しばし浜を歩いて用意し、ワンキャスト。あれ、またすぐに釣れちゃいました、ヒラメくん。わかりますか?この保護色。ヒラメは砂浜の忍者です。
ちなみにカムイ ロッドはしっかり持ってきましたが、ティボーリールを忘れました。しかし先月のイトウに使用したオービスがあったので、それを使ってのサーフキャスティング。しょっぱくなったオービスが、なんか可哀想。
最初のヒラメをキャッチしてまた数投後にまたキャッチ。こんなにあっさり2本目が出るなんてびっくり。ちなみにこのヒラメはラインを打ち返そうと思ってヘッドを出したところで引っ張り上げようとしたら掛かりました。ダブハンあるあるの、恥ずかしいヒットです。ちなみにヒラメはくるぶしの水深があれば居ますので、シングルハンドで十分狙える魚。浜を延々と歩いて来たのでシングルハンドを取りに戻るのが面倒なのでこのままダブハンで狙い、ヒラメが掛からぬように徐々にフライを大きくしていきます。といっても3/0でも掛かりますので、あまりその意味はありませんが・・・。
こうやって撮影すると、宮崎の浜と変わらない感じ。遠くに見えるルアーマンと沖に浮かぶサーファーたち。北風は波を相殺し荒れ狂う事はありませんので釣り日和。サーファーは波間で雑談している事でしょう。
その後もヒラメのアタリは止まず、釣れ続ける初めての経験。もう少し大きいのが釣れたら持って帰って食べるのに。それにしてもスコットのカムイロッドを使ってヒラメを釣る人なんて、世の中に私だけだろうなぁ(笑)。この釣りについ夢中になり、オオニベのことをすっかり忘れてしまった私。
今回のタックルはスコットのカムイ18フィートにエアフロDXヘッド13/14のインタミ。リーダーはポリリーダー10ftインタミそしてティペットは30ポンド1mです。フライは#2〜#2/0を使用。ヒラメを狙うのであれば、シングルハンドで10mも投げられれば釣れます。
結局ヒラメは釣れ続けるという初めての快挙。どこかで区切りをつけたかったので、食べるサイズが釣れたらやめて帰ることに。すると7本目にこの40センチを少し超えたサイズが釣れたので納竿となりました、ちょうど潮止まりだしね。南房のフライフィッシングはまだまだ未開拓の地が沢山ありますので、皆さんもフライロッドを持って出かけてみてくださいな。
そして命を頂いたその日にやる事は、包丁を研ぐ儀式。それに続いてキッチン周りを清掃してから捌きが始まり塩を振って少し寝かせ、その間にヒラメを捌きお刺身にして夜の食卓に。私は決して捌くのが得意ではないので、この作業全部で約2時間がかり。そしてカマスは一昼夜干して塩焼きになります。これで我が家のおかずは数日間はカマスが楽しめますな。なんかこの干し網変じゃない?と思った貴方、さすがです。これはコールマンのキャンプ用食器干しだったりして。

 

 

オオニベ戦記・シーズン6

今年もやってきましたサーフキャスティングシーズン。名寄の千葉ちゃんが『イトウ戦記』ならば、わたしゃ『オオニベ戦記』でカムイロッドを塩(潮)漬けにしちゃいます。もうあっという間にオオニベはシーズン6。予定している10年はすでに折り返し地点を過ぎてしまったので、今年はさらに気を引き締めないと。

さて、このオオニベですが、千葉の館山以西では結構どこでも釣れているのをご存知? 多くの方は勝手に増えていると思われていますが、オオニベは日本の養殖対象魚類であり、試験的に各地でその種苗を撒いていいます。稀に釣れる60センチ(2年魚)位はキープせずにリリースして頂ければ、東京湾でも夢の1.5mが釣れる日がやってくるかもしれません。元々その北限は千葉の館山あたりですから、今後は大きくなるまでそっと見守って頂ければ、私が宮崎遠征をしなくて良い日が来るに違いありません。

そんなオオニベですが、大きく育つと思われる私的条件は、「暖流・砂浜・河口付近」かな。関東でももちろん釣れるのだけれど(小さいです)、『目指せメーターオーバー』を掲げる私は少しでもその可能性を秘めている遠州灘へ行ってまいりました。そう、今年の冬に偵察へ行った地域です。さぁ、その結果は以下に・・・。

東名が集中工事していることをすっかり忘れた為、予定よりも大幅に遅れて到着。釣り人の半分はすでに帰ってしまい、聞けば朝方6時半ごろの時合いが良かったっと、ワカシをぶら下げて帰るアングラーがちらほら。情報が取りたくても思っているほど釣り人は少なく、遠くにいるアングラーを追いかける訳にもいかず、ただ黙々とカムイ18フィートを振るのでした。
1月に目星をつけたポイントは護岸工事が入っており、そこでやることができないのでやむなく少しでも潮の流れが良さそうな場所を探して入る。宮崎と違って静岡はジムニーの里だから、砂浜はジムニーの残した轍だらけ。砂浜移動はジムニーが最強っすよね。
最近はタイイングするフライも随分と小さくなり、使うサイズは2/0〜2番が多くなった。このフライは1/0番で9センチほどの大きさ。
午前中にめいいっぱいキャスティングしていたら、左手の皮がベロンとめくれてしまった。塩水がとても痛い。今回は朝まずめを狙うつもりでそれが果たせなかったので、次回は前夜泊で朝方を狙い仮眠して帰るかな。午前中の雰囲気で午後まで粘る気が起きず、なんとなくある場所へ移動・・・。
中部横断自動車道って知ってますか?東京方面へ向かっていたらそんな看板が目に入り、ついハンドルを切りました。最後まで走ってみるとそこは山梨県の南部町。甲府までちゃんと繋がっていたら下部温泉からそのまま本栖湖の裏側から入れたのに、下道が長かった。「おいおい、お前、何してるの?」と言われそうですが、ラインバスケットが潮を噴いていたので、ちょっと本栖湖へ行って洗いに・・。
イブニングタイムには少し時間があるので、湖仙荘でお食事。私はこのお店で入漁証とお土産を買うようになったのが15歳の頃から。もう40年も通っているんですね。最近はおばあちゃんの姿が見えずちょっと寂しいです。
お食事処は二階になり、そこには本栖湖で釣れた大物たちの剥製と写真があります。80年代のブラウンブームだった頃はこの剥製をしみじみと眺め、いつかは自分がこれを釣るのだと思ってました。その夢はまだ叶えてないので、こうしてまだ幻影を追い続けているのです。ご多分にもれず湖仙荘さんもコロナのおかげで客足がグッと減ってしまったので、もし良かったら皆さんもここでお食事をしてみてください。
時合いが来るであろう1時間前からスタート。というか、今年の本栖湖はものすごく混んでます。第六候補のポイントまで埋まっていたので、仕方なく放流ものがよく掛かるこの場所で。そうそう、湖仙荘のマスターが言ってましたが、ヒメマスボートが出るまでの朝一番で、先だってスポセン前は大きいやつがキャッチされたそうな。
これぐらいのローライトになると本栖湖は一旦凪になります。その時間は全集中、水の呼吸、拾壱ノ型、凪です(鬼滅ネタはもう充分?)。
結局、こんなに真っ暗になるまで投げ続けて何もありません。この秋に入って本栖湖は2タコですが、坊主なんてへっちゃら。ちなみにこの写真に映る対岸にいつもならば光なんてないのですが、驚くなかれ、コレ全部テントの灯り。平日だというのに、ざっと20張以上はあったかな。ゆるキャン△ブーム恐るべし。
激走の650キロでしたが、何事もありませんでした。そして翌日は『本栖の仇を朝霞で討つ』です。3時間の間、これ見よがしに釣りまくりましたとさ(笑)さて、来週はどこへ行こうかな。

秋シーバス 中間報告

私の地元はハーミット近所でして、中学生の頃はチャリンコで東京湾へ行きシーバスを釣ってました。当初はルアー で楽しんでましたが、街灯下にいる小さいシーバスを見つけてフライを投げてみたのがシーバスフライの始まり。今から40年以上前のことで、モンタナやウーリーバガーで釣りしてましたっけ。

あの頃と今を比べると東京湾の水質は驚くほど今の方が綺麗。湾奥は埋め立てられ海が狭くなり昔と釣れる魚は大きく変わったけれど、その種類と数はすごく釣れるようになった気がする。もしくは40年以上の釣り経験のおかげで、釣りが少しは上手になったのかな?

さて「お前のシーバスの話はもう聞きたくない。」という方はここでそっとこのページを閉じてください。本日もシーバス修行へ行ってまいりました。前回取り上げたメガフライの実証中間報告といきましょうか。ネタ的にはつまらないかもしれませんが、この釣りにハマりそうになっている人へはその傾向と対策に使える情報かもしれません。とは言うものの、私の備忘録かな?

メガフライのバイト率を1とした場合のヒット率→ 約 0.2〜0.25

ジョイントにした場合、そうでない場合の違いはあまり出ていないけれど、バイトがあってもフッキングに至らないのは魚の大きさが問題なのか、それともフック位置なのかは未だに検証中。しかし、フッキングすれば最低でも55cm以上はあるので、結果的に小さいサイズは釣れないのは事実。

メガフライの大きさ検証:フローティングミノーは14〜25センチまで作って投げてみた。投げやすさとバイト数で言えば15〜18センチが良い。20センチを超えると空気抵抗と重さにより投げにくさがあるし飛距離も減る。フライの大きさは小さなシーバスをふるいに掛けるようなもの。自分が何センチ以上を釣りたいかを考えて作る必要があるかとも思う。『目ざせメーターオーバー』であれば、フッキング率とフライの大きさのバランスをさらに考慮したい。現在のイメージでは全体サイズ15〜18センチで3/0〜4/0フックを1本がバランスが良いと考える。6/0〜8/0でも掛かるが、フックの重さも相まってフライが格段に重くなってしまうデメリット。ちなみにタガメンを15cm以下にまとめると2.5g以下の重量なので、8番シングルハンドでも投げれない事はない。

ティペットの長さ:投げやすさを考えて現在落ち着いているのは50〜90cm。リーダーはエアフロのポリリーダーフローティング10ftの細い方を60cmカットしたがって、リーダー+ティペット(25〜30ポンド)のトータルで9〜10フィート。一般のリーダーは重さがないのでカクカクして投げにくいので使うのをやめました。

メガフライのタッックル:シングルハンド9フィート10〜12番もしくはスイッチロッド11フィート7〜8番。フライの重さと空気抵抗を考えるとラインウェイトが300グレイン以上を投げれるロッドが望ましい。

今後の課題:シーバスがバイトする時はフローティングミノーの水押し波動が止まった後が多い。またダイブして少し浮き上がる瞬間にも高反応あり。浮き上がりの反応パターンのフライと完全なフローティング水押しパターンを別に考えてフライを作り込んでいく必要があると感じる。今はこの大きなフローティングミノーで、”ドバッ!”っと出る瞬間がたまらないので、そっち方面をしばらく検証して見ます。

ランカーシーバスシーズン後半戦。戦いは12月いっぱいまで続きます。

本日はこの辺の沖で横浜から千葉までのシーバスガイドボートが大集結。一般ボートも混じって唖然とするぐらいの船数だったけれど、ほとんど釣れてません。ドッパーンは全然なし。
私たちはその大集結の前に別の場所でやってきたので、釣果には問題なし。むしろこの大きなフライでやっているとシーバスの量に対してヒット率がグッと下がるので、それが悩み。最も60センチ以下なんて眼中になくなってきたから良いんですが・・。タガメンは色々と改造しているけれど、結局のところ初期型に近いものが一番使い易いので安定した釣果。このフライは18センチ。
写真上はウッチー船長が使いこんだメガドック 22センチ。下が今回持ち込んだドラゴンテール23センチ。動きは最高でも水を吸った後のキャスティングは困難極まりない。このフライの場合は距離よりも手返しで考えると、シングルハンド12番で投げるほうが効率が良い。
ボイルを見つけて投げ込めばタガメンはすぐにヒット。テールのカラーが気に入らなかったモデルだけれど、魚が時合いに入っている時は何を使っても釣れます。フライサイズは16センチ。
ちなみにトップに拘って釣りをしてますが、実際一番よく釣れるのは、エンリコミノー13センチにインタミのタックルが一番。このコンビーネーションはフッキングミスはほとんどなし。現在のコノシロサイズにマッチしているけれど、いっぱい釣れる分だけ小物のヒットも多い。このフライで大物をゲットするには数釣ってなんぼ。数釣りを楽しみたい方は僕らの真似などせず是非エンリコミノー(アンチョビーまたはチャートリュース)3/0を使ってください。ちなみにこのエンリコは釣れすぎて両目が取れました。このフライ一本で朝のボイルを遊びながら、ざっと30本はキャッチしたかな。
本日の後半は多くのボートに混じって大物を狙ってみたけれど、通勤ラッシュ並みの船数でスレまくっているのかほとんど反応なし。大潮だからって必ず良い結果になるものではありません。半日違うだけでシーバスのご機嫌は変わるので、お魚の気持ちっていつになっても理解できません。それが釣りであり、楽しさでもあります。

メガフライ考察

デカいフライでシーバス狙いをいつ頃始めたかを写真を見ながら歴史を少し遡ってみた。時は2013年。その前年位からルアーはヘドンのマグナムザラスプークで釣るのが流行り始め、皆がそれを投げまくっていた。その映像に私は触発されて三浦半島東側や千葉南房の海域に集まるランカーシーバス をデカイフライで狙い始めたんです、確か。

最初はナブラ打ち用のマグロ狙いフライを使って挑戦してみたけれど、如何せん重い。なので何かシーバスに丁度良いフライはないかと世界に目を向けたところ、パイク用に作られた軽くて大きく見せれるジョイントフライが紹介されていたので、それを自分なりにアレンジしてスタートしました。

しかし当時はシーバスのタナに合わせる事ばかりを考えていたので、コノシロが溜まる水深にフライを流すためにタイプ4以上のシンキングラインを多用し、思うような成果はあまり上がらなかったんですな。

結局投げやすさと大物の釣れる頻度からフライはエンリコミノーにずっと落ち着いて今に至ります。思えば更に遡ることハーミットのガイドボート『世捨て丸』(2002〜2011年)運営時代は、エンリコミノー ひと筋でしたしね(エンリコは私の中ではデカイフライではありません、小さいです)。

昨今は更にデカイルアーに発展したメガドッグやダビンチ等のルアーに触発され、デカフライ熱が再燃したわけですが、今年行きついたタガメンは思えばその2013年に投げていれば、きっと物凄い釣果が生まれていた気がします。

さてさて、そのタガメンは20センチオーバーに成長して再挑戦しましたが、その成果はいかに?

変な写真からスタート。その理由は入れ食い過ぎてまともな写真がないのと、ポイントが解らぬ様にカメラを上げられないんです。釣ってはリリースの繰り返しをし、サイズ50〜70センチ弱までと先週の筋トレと変わらずヤバイくらいの状況。でも陽が昇るまでの1時間だけですけれどね。その猛ボイル1時間で腕が痛くなるくらい二人で釣りましたよ。この後ろ姿、誰だかわかりますね?
皆さんもご存知のビリー東センセです。顔出しできる被写体がいるので、今回はビリー劇場となります。ヒガシさんもジョイントフライで釣りまくり。今回最初の1時間は本当にヤバイ状態。例えるならば、相模湾にシイラに行って沖合のナブラを発見し、それに近づいて見るとボイルに囲まれてしまったような状態。ようはベイトが船着きになってしまった感じです。
最初の1時間は余興と言うにはあまりにもサイズと数釣りが良過ぎましたが、本命は真昼間のトップウォーターでドッカーン。最初に向かったポイントは昨年とても良かった場所ですが、コノシロだけ居てシーバスは無反応。そして一昨日にタガメンで釣れたポイントも無反応。仕方なく、多くのシーバスボートが集まる場所へ向かいます。
私はと言うと、最初のうちはとりあえずキャッチしておこうとゲームチェンジャー18cmでスタートし、1時間の入れ食いを堪能。最大は70センチと少しといったところ。その後はタガメンで勝負。
東センセは臨機応変に対応し、状況を見ながらフライを変えていく。フローティングミノーとゲームチェンジャーを使い分けて、釣果をグングン伸ばして行きます。
魚を確実に釣るにはやはり水を捉えるインターミディエイトに分があり、カチカチのGルーミスビーチロッドでも十分しなる魚が次々とランディングされます。
この時期のシーバスは丸々と太っており、その引きも半端ないです。そしてゲームチェンジャーは常に丸呑み。今回も魚のチェックのためにウッチー船長にメガドックを投げ続けてもらっていたのですが、珍しく一本もフッキングせず。フライがルアーに勝る日もあるんですな。それとも周りの船がデカルアーを投げ過ぎているので、ルアーにスレてきているのかもね。
私はこんな感じでタガメンをポッカリ浮かべ、ユルユル引き。すると15分に一度くらいはこのフライにドッカーンと出てくれます。しかしです、なぜかテンションを緩めて次の体制に移ろうとする時だけに出るのでアワセをくれる事ができません。喰いついて水中へ引き込む大物の姿を何度も見ているだけに悔しくてなりません(もっともシングルフック1本にこだわっているので、それもあるのです)。トップへこだわりすぎるとなかなか釣果へは結びつきませんなぁ。ちなみにタックルはGルーミスのNRX+ スイッチ 11ft8wt・4pcsラインは330グレインフローティングにポリリーダー10ftの先端60cmカット。そこにティペット30ポンドを60cm付けてます。でかいフライはリーダーが長くなるほどターンしないので、フライラインとフライが異常に近いですが、魚の喰いにはなんら問題ありません。
時間も迫り大満足した二人ですが、最後に少しだけやりましょうと立ち寄ったポイントで起きました。今年のビリー先生は何か持っているようです。ウッチー船長は胴の間でメガドックを投げ、私はミヨシで風下にキャストしていると、反対向きに投げているビリー先生のロッドにヒット。フッキング後にしなるロッドの曲がりを見て、ウッチー船長は大きなランディングネットに持ち替えました。
やっちゃいました、ビリー先生、ビックフライでハチマルオーバー(83cm)です。丸々と太った見事で無傷な魚体でした。今回の釣行で思うことは投げ続ける根気とこだわりのない臨機応変な対応です。ルアーでもそうですがトップウォーターはバイトの迫力はあるものの出た時にルアーもフライも弾いてしまうデメリットがあります。確実にキャッチするには、メガフライ(ゲームチェンジャーやエンリコミノー)でインタミだと言う事を皆さんも覚えていきましょう。次のハチマルオーバーをキャッチするのは、きっとあなたです。

 

タガメン

昨日タイイングした二分割のジョイントフライがその硬い甲羅の様に見える部分にアイを付けた時、関東のとある釣り場で見たタガメを思い出した。

今から10年以上前になるだろうか。当時の人気河川にある一級ポイントは橋下にあり、たとえ平日と言えどもその場所でイブニングライズを狙うには15時前に入らなくてはならない程。私は人が多い場所は苦手なのだけれど、一度その場所を経験したかったので13時にそのポイントに入りイブニングまで待って楽しんだ思い出がある。

釣り終えて自分の車へ戻る橋上には真新しい街灯があるのだが、その場所でカブトムシよりも大きい虫がブンブン飛び回っていたタガメ。久しぶりに見たタガメが街頭に群がる姿を見て、衝撃を受けたのを覚えている。その大きさと貫禄、男の子には憧れの虫を(オジサンになっても)捕まえてしみじみと眺めた後、そのまま放虫した。当時でさえとても珍しかったタガメだけれど、今年に入ってレッドデーターブックに入ったとの事。タマムシ同様に生きている個体を見る機会は本当になくなってしまったなぁ。

そんなタガメフライを持って出掛けた本日。予報に反して強風にてござる。波間に引き波を立てて泳ぐその18センチのフライを見ていると、「こんなものに喰いつくかいな。」と思えてしまう。そして投げているうちに「タガメ、タガメ。」を連呼する私。それはやがて氷川きよしの・箱根八里の半次郎の曲に合わせて「タガメったら、タガメン〜♪タガメったらタガメン〜♪」とサビを替え歌にして歌っていたらドバッとシーバスくんが喰いました。

一度投げたらまた改良を加えたくなる私。本日のお仕事がひと段落したら、タガメン2号機の制作に取り掛かり、次回の釣りまでにこのフライにあったリトリーブを考えます。「全集中、水の呼吸、拾壱ノ型 凪 (じゅういちのかた なぎ)」で攻めてみますか(笑)

東京ゲートブリッジにレンブラント光線が放り注ぐ。神秘的なスタートに今日は良いことがあるのか?と思いきや、予報に反しての強風にて釣る場所が風裏に限られる。
オープンウォーターで投げる前に壁打ちしていたらぶつけて目がポロリ。芯を刺して付けたので、芯が残ったので、目がつぶらな目に。
インタミでエンリコミノーを引っ張ると、コノシロ絨毯はたまにスレ掛り。写真を撮って参考にします。この場所のコノシロは少し小さめ。
「タガメったら、タガメン〜♪タガメったらタガメン〜♪」と言いながらピックアップしようかと思ったら、ドバッと出たロクマルアップ。釣ってみて思うのは、もう少しだけ改良が必要かな。
あまりにも風が強いので、いつまで経ってもキリンさん(クレーン)の隙間から富士山が見えてます。
陽が昇るとコノシロシーバスは音信不通。なので、タンカー周りで壁打ち。この季節なので、お魚は満遍なく入ってますが、サイズは一回り小さくなっちゃいます。
bSのビーニーをシムスのキャップの上からかぶるとこんな感じ。今日は帽子を飛ばなくする為の役目でかぶってたけれど、暑かった。
ちょい沈めで魚は程よく数釣りができました。次回への宿題はタガメンの多少の改造。最初は幅が広すぎたと思ったけれど、メガドック(ルアー)の幅を見てもっと大きくしても良い感じ。毎度毎度だけれど、タイイングって楽しいなぁ。