紅葉狩り

関東甲信越の紅葉ポイントをネットでググれば、出てくるのはライトアップされている場所か水辺とのセットが多いです。釣り人が考えることはなんとか釣りとセットで楽しめる場所はないかと考えるけれど、なかなか良いスポットが見つかりません。というか、トラウトシーズンはオフモードなので、空いているところは少なく、私が考える中では芦ノ湖、本栖湖、位しかないかな?

という事で私は珍しく紅葉狩りに出かけました。今の時期は赤、黄、緑が湖面に反射する美しい季節。ん?私がそんな行動をするなんて、なんかおかしい? ま、察してくださいな。

秋の本栖湖は富士山とセットで紅葉真っ盛り?

どんより曇り空
紅葉狩りだと言うのに私が家を出たのは3時30分。もちろん夜明けの本栖湖の紅葉を見たくて出かけたのでした(嘘)。朝イチは長崎から紅葉を見ようと明け方に入ったのですが、珍しく先客なし。写真が撮れる光量までは暇だったので、フライロッドを出すことに。やがて夜が明け始めたけれど、残念ながら最初はこんな天気。正面右上に富士山の姿が望める筈なんですが、残念ながらな〜んも見えません。その下の平らな部分が溶岩帯、そしてトンネル下を経て大久保ワンドへと続きます。
しばらく長崎でぼ〜っと眺めてましたが天候が回復しないので、大久保ワンドから北岸へ。あれ?なんでロッドが写っているのだろう、紅葉狩りなのに・・。この場所は足場が悪く足元からど〜んと50mくらい落ちてます。岸際を20センチ以下のレインボーが2度ほど泳ぎ去りました。
本栖湖北岸の紅葉。朝靄と神秘的な青のコントラストがとても印象的。これでお日様が出てくれれば最高なんですが。
天気は徐々に回復してきたので、次の紅葉狩りスポットへ。選んだのは間反対にあたる川尻から右回りの南岸エリア。するとちょっとした岬の前で数匹のバスがお出迎え。「あんた、こんなところで何しているの?」と、言いたげです。フライラインが写っているのは気のせいです、紅葉狩りに来たのですから・・。
本栖湖南岸の紅葉はこんな感じ。無風状態で湖面に紅葉が映ります。
その後は良い紅葉スポットがないかを走り回り、給水塔ワンド→モグラン前→仏岩と回りましたが、車が増えてきたので渋滞を避けるために午前中で帰りましたとさ。そうそう、南岸エリアでのこと。何匹かの蜂が水面へポトンと落ち、数秒後に飛び立つと言う動作を繰り返してました。体毛に水の滴が見えたので、どうやら水を汲んでいる様です。その一匹がうまく飛び立てず、5分ぐらい掛けて岸にたどり着いた図。もう一匹は得体のしれぬ水中の物体に吸い込まれていきました。それはなんだかは、想像にお任せします。ハチ(Bee)パターン考えないとね。
実は今回、何も無いもの尽くしで挑んだ本栖湖。ここのところシーバス続きだったので、タックルを載せ替えていざ本栖湖へ向かった筈でした。現場へ行ってあれま、ベストを忘れたのでそれに付随するものが何も無い。さらにちゃんとした組み合わせはこのウィンストンエア906/4とラインのみ。仕方なく車の中に転がっている毛針を数点と太すぎるティペットで投げてみただけ。釣れる気がしないのでほぼキャス練です。今回は次回の下見って事で、渋滞を避けるために午前中で終了。すっ飛んで帰った後はショーン・コネリーの追悼番組である『レッドオクトーバーを追え』を見ながら一杯やりましたとさ、ご冥福をお祈りいたします。

Go To 芦ノ湖(釣り場活性化の為に方々出歩くススメ)

コロナ騒ぎが始まって早8ヶ月以上が経ち、水道橋飲食店は激減したので私の食事情は悪くなる一方。今年の釣りを振り返れば3〜5月はまともな釣りができていないので、何か物足りなさを感じます。思い出せば例年は複数回訪れる芦ノ湖も一回しか行ってないしね。おかげでドラワカはボックスで静かに眠っている状態。そう言えば客足が減り意気消沈していた『うえ乃』のマスター元気かな?

3月に訪れた時の芦ノ湖はコロナ禍によって外国人の足が絶たれ、湖に浮かぶ海賊船の人影が無かった寂しさを、ふと思い出した。行きつけの場所が元気がなくインバウンドの売り上げが望めないのであれば、僕らが動かないとね。皆さんもGo To 芦ノ湖はいかが? という事で昨日はダンディな『うえ乃ボート』のマスターと杉ちゃん(ボート担当)の顔が見たくて芦ノ湖へ行く事にしましたヨ。美味しいカツ丼も食べたいしね。

秋の芦ノ湖を狙う場合、ノザキボートさんのフレッシュ日報(行かないで情報だけ見ていてゴメンナサイ)で表層水温が20°を少し下回るかどうかが鍵。今回は少し水温が高めで難しい状態がと言うことが分かってましたが、ボート予約の際に「今年はワカサギが沢山釣れるよ。」と言われたので、釣れなかったらワカサギ釣りに変更しそっちを楽しめば良いやと思っての出陣。さて、その結果は・・。

秋の芦ノ湖の朝
最初の計画では朝一はドライ→10時過ぎにワカサギ→午後風が出たら引っ張りの予定でした。行ってみるとベタナギで水はターンオーバー中という感じで水色もあまりよろしくないので、水面に魚の気配がない。1時間だけ右往左往した後は仕方なく先にワカサギをやることに。
芦ノ湖のワカサギ
マスターの言う通りワカサギはかなり人気のようでボートがビッシリ。昨今の「釣り→密になりにくい→ブーム」と言われているように、ファミリーや女性の姿が多く見られた。それを裏切らない釣果は嬉しい限り。そしてヒメマスも混じると言うオマケつき。
芦ノ湖のワカサギ釣りはカラバリ
ワカサギ仕掛けで釣れたのは、ワカサギ・ヒマメス・アブラハヤ・ダボハゼの四目釣り。惜しかったのは、25cm近いヒメマスを手元でバラしたこと。ヒメマスは口が柔らかいので、ちゃんとタモで救わないとダメですね。ロッドがシーバス用だったのも問題かな。その夜、美味しく頂きました。
秋の芦ノ湖フライフィッシング
そもそもエサ釣りも大好きだから夢中になって釣りをしていたのだけれど、途中から強風でアンカーしないでステイさせるのが難しくなったので、退散。湖流もできたことだし、これは岬打ちだと思い亀ヶ崎へ。爆投の末何も無し。そして胴切り、龍宮殿へと続き何も無し。この間の私はタイプ7で二刀流(芦ノ湖は同時に出して良い竿は一人2本まで)。一本を投げて置いて、次をキャスティング。リトリーブしてキャストすると、カウントダウンがおよそ60秒。タイプ6−7でおおよそ8〜11mを探っている勘定。でも、今回はこの方法では身を結びませんでした。
芦ノ湖のレインボートラウト
結局、トローリングで釣れている情報のタナだと釣ることが難しいので、西岸急進部の壁打ちへ。エンジンかけっぱなしでバックギアに入れ、少しずつ流しながら、木々の隙間へ入れていく。この方法でやっとこさ1本キャッチ。オデコ覚悟だったので、嬉しい一本。それにこの時期はヒレピンしか釣れないから、その引っ張りっこが超楽しい。サイズは40cm弱ってとこ。ヒットフライはラマファイバーで作ったリーチパターンです。
芦ノ湖のドライフライフィッシング
シンキングラインを投げまくっていると、岸際2mのラインに回遊しているレインボーを発見。すかさずフローティングに持ち替えてキャストするも間に合わず。この方法で見事に決まったのが1度だけ。しかしジャンプ一発で外れました。ドライのサイトフィッシングをするのは10月中旬以降が良いでしょう。
キャッチアンドリリース
結果的にいつもよりも少し先走りすぎたかな。芦ノ湖の秋シーズンはハーミット予測で15日以降からシーズン。政府はGoToキャンペーンを仕掛けているけれど、目先の値引きよりも釣果優先。釣れる時期に釣れる場所へ行きましょう。芦ノ湖の秋シーズンはもうすぐそこです!

イロモノ(大尻沼で仕留めた綺麗なブラウントラウト)

エリアフィッシング(管釣り)を中心に楽しむ人たちはレンボートラウト以外の魚をこう呼ぶらしいのですが、辞書を引けば元々は寄席用語で正統派(主軸)以外のものがイロモノらしい。確かに管釣りではおよそ90%はニジマス系の魚であるから、それ以外はイロモノで良いのだろうが、なんか言葉の響きがどうしても揶揄している様に聞こえるなぁ。

で、昨日はセントリックとラディアンの振り比べの地として選んだのは群馬県の大尻沼。今年7月にも訪れているので、入漁料を支払うと時に釣り情報的には丸沼にしておけば良かったなと、ちょっと後悔の念。景色を見回せば湖の紅葉は少しずつ近づいています。

私にとっちゃ大尻沼はイレグイの地。魚のコンディションは良くサイズも大体50センチ前後はあるから、ロッドのパワーやランディングまでの感覚を楽しむには良い場所と判断したんですよ。その道のりは事故で通行止めになった高速道路のおかげで到着は少し遅れて8時半。でもこれ位の時間から水温が温まってお魚が釣れる筈。船は4隻しか出ていないらしいから、今日はきっと入れ食いを楽しみつつ新しいロッドの感覚に触れられる筈。そんな思いで湖上に船を滑り出し、すぐに岸際のレンボーを探しに入ったのです。

ん?お魚はどこ?

7月に訪れた時は縦横無尽に私の前を横切るレインボーを見ながら、どの角度のレインボーが一番釣りやすいかと考えながらキャストしていたのに、その姿がほとんどない。よくよく見ると岸際20センチぐらいの所でライズが少しある。それを見つけてきっちりキャストを決めてみるも、フォームのカメムシフライは食い込むことはなく、キスする時間だけが続く。キャッチ&リリースの宿命か、オープンして数ヶ月が過ぎるとこんなにもスレ切っちゃうのですね。

いつもならば午前中だけで二桁は釣れるのに、時間ばかりが過ぎていく。少し風が強いせいもあってボートポジションが取りずらさもあるが、それはいつものこと。秋らしい天気なのにカメムシの落下は全然なく、そのライズはものすごく小さなものを食べている様子。なんかいつもと勝手が違うんですね。

仕方なくサイズを12番まで落としたフライイングアント。シャローレンジで小さな虫をついばむレインボーを見つけてキャストするもその着地点が少しズレたのでガン無視されてしまった。しかしその下の水底が動いたかと思うと別の魚が食いついた、ラッキーである。でもね、コヤツがそこへグイグイと持っていく感じで、マーキスが悲鳴をあげてくれないんです。

手繰り寄せて近づいてきたそれは管釣りルアー用語で言う見事な彩色をまとったイロモノ。茶色にイエローのボディに黒のマーブル模様が綺麗に施され、その間に当たるマーブルにはオレンジが散りばめられた、これぞブラウントいうブラウンでした。

ここまで綺麗なブラウンは大尻沼では8年振りぐらいに釣ったかな。胸ヒレが綺麗なオレンジでとても印象に残る一尾の出会い。もしあなたがこんな魚には出会った時には、決してイロモノなんて言わないでくださいな。ブラウントラウトという立派な名前があるんですから。嬉しかった一尾のご報告ですが、結果一日中魚を探し回って9本という釣果はなんか微妙・・。

ボート上からだと魚と自分が近過ぎてまともな写真が撮れないのが玉に傷。いやぁ、本当にオレンジ色の胸鰭が印象的な綺麗な魚でした。
かなりのシャローレンジで掛けたので、リリースした直後はこんな感じでじっと底から動かず。やがて深場へと姿を消しました。この写真だけ見ていると、昨年のポインデクスタースルーリバーのブラウントラウトと変わらないです。
サイトフィッシングで魚が見つかる量がいつもの半分。そして魚を見つけてもフォームフライへの反応がものすごく悪い。皆が皆して同じもの投げ過ぎているのかなぁ。最終的に一番良く釣れたフライはイワナやヤマメ釣りに使っているクリンクハマー14番でした。
しかし秋のシーズンなので、魚のコンディションは抜群。どの個体もとても綺麗でしたよ。ただし、栄養となる餌が少ないのかスリンキーなんですね。
いつものボートランプ近くは全く釣れず、今回は丸沼寄りのポイントのみが反応。風と湖流がぶつかってできたスカムラインにクルージングをする魚を見つけてから釣りが楽になりました。最も終わり間際だったので、セントリックと交換して釣りをする余裕がなかったのであります。
落ち葉と虫がごっちゃになった吹き溜まりは今回は湖のど真ん中。なので後半に釣った魚は全部湖のど真ん中。魚のサイズも岸際よりはど真ん中の方がずっと良かったです。
こうして呑み込む個体は稀で、ほとんどが上顎にチョン掛かり。そのシビアさが伺えます。魚のサイズは40〜50cm半ばまでといった所。
気がつけば帰りの奥日光路を走る頃には道路も暗がりに。こんなにめいいっぱい大尻沼で釣りをしたのは初めてかも。でも試練を与えられた方が釣りはメラメラと燃え上がるものですね。あ〜でもない、こ〜でもないと試行錯誤している時間がいつも以上に楽しかったです。そして今回の様な綺麗なブラウンが釣れるのならば、もう一回行こうかな?

釣り人の行動・秋の野反湖でドライフライフィッシング

夜明けのライズを仕留めようと睡眠を削り着いたのは朝4時半。暗がりの中で準備をしているとこんな夜更けに次々と車が流れ込んでくる。そんな時間に行動するのは釣り人だろうと予想はつくので、僕らは競うかの様にして準備を急ぐのである。これって、湖での釣りのあるあるですね。

各車のライトが落ち車のエンジンが切れると「よーいドン!」の合図の様なもの。入漁証を買うのにダッシュするもの。慌てすぎてウェーダーを履かずにウェーディングシューズを履くもの。そして既にタックルが組まれているルアー組の素早い動作を見て、私は先に準備を済ませた仲間に先に行く様促すのです。朝の時間はまるで借り物競争の様ですな。

そもそも、なんでこんな人がいるの? と思う位、平日なのに人だらけ。そしていつもと違うのはエサ師がとても多い事。この時点であらかた察しがつきます、放流でもあったんだなと。

今回の一泊二日旅は以下の写真の通り。少しずつ水温が下がり、野反湖は初秋を迎えレインボーシーズンを迎えました。あなたも時間を見つけて出かけてみてください。

借り物競争を勝ち抜き、先に行った仲間は一昨年の一番良かったポイントに入るや否や、次々とドライフライでレインボーをキャッチ。出遅れた私は対岸に入り狙うけれど、流れの筋が対岸。なので対岸のエサ師は5分に1本のペースで釣り続ける。ま、放流ものですけれどね。
ふと見回せば私の側にも釣り人だらけ。でも急斜面の釣りにくい所で陣取っているので、真似をする人は無し。水温の上昇と共に私の方も入れ掛かり。あっという間に二桁釣果。野反湖で初めての経験です。
大体秋のシーズンは野反湖の水を抜くので、水位は7月上旬の満水時から比べると4~5mは落ちている状態。湖が小さくなる分だけポイントが絞りやすく釣りやすい。おまけにこの塩焼きサイズのレインボーが入れ掛かり。放流魚の大半は胸ヒレが欠損しているのがちょっと悲しいけれど。
魚のサイズは22〜40cmちょっと位まで。ハコスチと一般的なレインボーは見た目で判断できないけれど、ハコスチは掛かった瞬間にジャンプを繰り返すので分かります。このハコスチは何度か釣られたのでしょう、上唇の欠損アリ。
ずっと横にいるので魚をねだっているのかと思ったけれど、魚を捕まえる事は私よりも何倍も上手でした。
ハコスチとは群馬県が養殖しているレインボーで、その食味を優先するのではなく、ファイトを楽しむために作られたレインボー。当初は尾鰭がとても綺麗で有名だったこの魚は最近では養殖が追いつかないのか、年々そのクオリティが低くなっている様に感じる。今回はブルーバックを釣るために湖の奥深くへ行かず多くの釣り人に混じって釣りをしたので、綺麗な魚体が釣れる確率は1/10くらいになっちゃった。
今回の様に水位が低いと高い所で魚を確認し、その魚を狙い撃ちするというサイトフィッシングが楽しめる。ただし、サイトフィッシングの場合は飛ばしている距離はフルキャストに近いので、それなりの力量が必要。でもご心配なく。岸近くをただ浮かべっぱなしでも十分釣れます。お魚はその時の気分で食いくので、サイトのスタイルとは違い、浮かべっ放しで待つ根性が必要。
休憩するお仲間は更に高い位置から魚を見つけて、「あっちにでかいのがいる。」「もうちっと右。」「あ、今デカイのが見て帰った。」などとチャチを入れるので、釣りをしている方は煩いったらありゃしない(笑) 仲間でくるとそんな楽しみもあります。
高い位置で確認してキャストするので、ヒットした時はこの位置。ファイトを楽しんで5m下の岸際まで降りて行きます。
写真ではわかりづらいですが、私が居る位置は5mほど上。そこから見える魚にキャスト。ラインが足りず、手元はバッキングラインが出ちゃうことも。フライはビートル・ホッパー・エルクヘアカディスなど。
気がつけばこの二日日間は菅釣り状態の釣果。魚は掛けるたびに飛んだり跳ねたり。仲間達のため息が木霊し、楽しい時間はあっという間に過ぎて行きます。野反湖は11月10日まで釣りができますが、10月中旬以降はとても寒いので、ドライの釣りは難しくなるので、このスタイルを楽しみたい人はそれ以前に行かれるのが良いでしょう。皆さんもいっぱい釣ってね、幸運を祈ります!

理想と現実

理想はこうだった。

昨年の反省点を踏まえ巻いてきたいつもよりも地味目のフォームビートルを巻いて出撃。これならば実際に落ちているビートルにも近いし、迷うなど食うだろう。タックルをセットして目指すは昨年と同様のブルーバックレインボーポイント。熊笹を掻き分けてバンク側へ立ち、しばらく湖面の様子を覗き込む。何事もなければ左右のどちらかへ移動し、サイトフィッシングで魚を探して釣るハンティングスタイル。私はソレが好きなんです。

音を立てぬ様に熊笹の隙間から20m先を見据えると、湖岸にできたスカムラインを上目を使いに水面をついばみながらブルーバックがその泡に沿ってこちらへやってくる。射程内に入り身をかがめた状態で、レインボーの鼻先1m手前にフライをそっとプレゼンテーション。デリケートに落とされたその波紋に気づき、何の躊躇もなく大きな口を開けてフライを吸い込む。刹那の沈黙の後に水飛沫を上げて走り出すライン、そして湖の遥か彼方で先ほどの大きなレインボーがジャンプする姿が見える頃、私は人気のないその場所で一人雄叫びをあげるのである。

しかし、現実は以下の写真の通り。
う〜む、釣りも人生も思い通りに行きませんなぁ・・。

夜明けと共にスタートするために家を出たのが朝1時過ぎ。八ツ場(やんば)ダムを横目に六合村(くにむら)を過ぎた頃には外気温10℃の中、夜が白々と開け始めた。うむむ、時間を誤った。仕方なく手前の朝ライズ打ちをすぐに打ち切り、野反湖の奥深くへと歩き進んだのであった。左に見えるのが野反湖で、その周囲をこんな感じの林道で囲まれている。
風裏のスカムラインができるポイントを探し、暫し熊笹に隠れて待機。するとその泡に沿ってブルーバックレインボーが私に近づいてくる。ここまでは理想通り。そしてドンピシャのタイミングで投げ込むと、そいつが口を開ける前に一年生のレインボーがこの大きなフライにフッキングしやがった、ガッデム。
理想では次々とサイトフィッシングで魚を見つける予定が2本のブルーバックのみ。もう一匹のレインボーは気持ちが前のめり、熊笹から顔を出し過ぎた途端に見つかってしまい逃げて行ったとさ。その後サイトフィッシングでは魚が見つからず、とある岬で引っ張りにチェンジ。と言ってもフライを車に忘れた。手元にはサクラマス 用の大きなサーモンフライしかないので、仕方なくそれを結んで引っ張ると40センチ弱のレインボーがヒット。しかし、手前に走られて残念ながら外れちゃいました・・。この時点で湖を半周近くしています。
天気が悪い予報だったので、今回はキャンプなしのバンガロー泊まり。ひと休憩して再出撃すると、そこは一面霧の中。周りは全然見えません。そんな中それぞれの好みのポイントへ散っていく仲間たち。あ、同じ格好していますが、これは私の後ろ姿ではありません(笑)
歩き疲れた私は昨年取り逃した近くのポイントへGO! 霧が立ち込める中に第一投。スイッチロッドの先に8フィートスローシンクをつけたタックルでカウント10。車にあった本栖湖用に巻いたゾンカーを引っ張り始めると、すぐに根掛り? あれ、ここはそんなに浅かったかな? と思ったら、レインボーでした。とりあえず釣れてくれて一安心。
その後は連チャンするかと思いきや何も無し。寒くなってきたので明日に備えて飲んだくれるだけであります。今回摂取したアルコールはビール5本、缶酎ハイ3本、日本酒四号瓶、さらに焼酎瓶半分。久しぶりによく飲んだなぁ。
雨音はショパンの調べではなく恐怖の音。明け方は道路封鎖になるのではと思う雨音に起こされ、こりゃ駄目だと判断した私たちは爆睡。バンガローチェックアウトの後にロッドを少し振り回しましたが、アタリを貰えどヒットする事がなく終わりました。ノゾリキスゲも何だか寒そうですね。
釣りはいつも理想とはかけ離れている事が多いけれど、それを柔軟に受け止めれば釣果へと結び付けられるもの。それには理想の事前準備の他に、最悪の事態も想定してタックルを持って行きましょう。今回巻いたビートルたちは次回に役立てますヨ!そして未来のあるちびっこレインボーがたくさん生息しているので、この湖の将来は明るいでしょう。

フルスロットル

今週からようやく他県移動が許されたので、釣りへ行く数日前からワクワク気分で、まるで小学校の遠足前夜と同じ気持ち。何かが違うとすれば梅雨真っ只中で河川の増水が読めないので、ギリギリまで待って釣り場を判断するので、釣り場が決まってない事。雨は前日までに二日間降り続いたので相当増水しているだろうとの判断から、ギリギリで出した答えは今回も癒し系の釣りへと舵を切りました、大尻沼です。

中禅寺湖も考えたのですが、私は人の多い所が苦手な三密嫌いな人なので、のんびりと癒し系を選択。案の定、入漁料を払う環湖荘で聞けば「今日はお客様を含めて3名だけですよ。」と言われた。やっぱりね、この不安定な天気じゃ誰も来ないんだな。

入漁料を払い所定の駐車場へ車を移すと、先に用意するご夫婦のご主人がどこかでみた事がある。よく見れば知り合いじゃないですか、ありゃま。結局何となく業界人だけ3人での貸し切り状態の大尻沼。

例によってここでの釣果はフルスロットル。貸切状態に近いのもあって、釣りは午前中で飽きて大尻沼を後にしました。そのまま帰ったのかって? ノンノン、釣りバカの私ですよ。その続きはまた明日。

ボートは二艇しか出てないので、大きな湖をほぼ貸し切り状態。なので、焦らず船着場からゆっくりと釣りをする作戦。で、魚を見つけて一投目から釣れました。最初からリールファイトでマーキスの音が木霊します。
ボート付き場から出て北側の面を50mほど釣りした最初のひと流しで13本。14本目には交換を怠ったのでフライをロスト。もうこの時点でキャスティングの時間よりもファイト時間の方が長い状態。
同じ場所をまた流すと流石に2回目は4本だけ。それでも場所を変えてきちんとサイトフィッシングができれば、ほぼ入れ食い。なので、途中からはフライを色々と交換して遊んでました。
ぶっ壊れたこのフライは以前ブログで紹介したオナシカワゲラ12番。反応はすこぶる良いのですが、1本取るとこの有様。お魚がデカイのでぶっ壊されちゃいます。一番釣れたのはやっぱりカメムシフライかな。
ここでのサイトフィッシングとリールファイトは、来月に楽しむ野反湖の練習みたいなもの。曇天下でいかに15m以上先の魚を見つけるかがヒットへの鍵となります。この曇天で探すのが難しいのですが、曇りの方がはるかにドライフライへの反応は良いですヨ。
結局11時半の時点でキャッチは30本程でバラシは5本。ローボートの漕ぎとファイトで腕がパンパンでゴザイマス。魚は最大65cm程度、最小が40cm位かな。フライを小さくすると魚のサイズも落ちる感じです。
タックルはこれ一本。スコットのラディアンR905/4は、湖のドライと北海道のドライフィッシング兼用ロッド。リールはファイトを楽しめるマーキスの6。で、ラインは間違えて4番を入れております(笑) このロッドの良いところは前後1番くらいは間違えても感覚が変わらず振れることかな。リーダーはトラウトハンター10フィート3Xにバリバスのフロロティペット3X60cmです。
なんだかんだで雨に降られる事もなく、お腹が空いたので山を降りて別の場所へ向かいました。さて、私の午後はどこで過ごしたでしょうか? その答えは次回のブログでわかります。

 

ウサギ縛り

ここのところ立て続けに釣りへ行っている私ですが 、今週は国内遠征へ行っている筈でした。それと来週もその予定でしたが、その飛行機が飛ばない連絡が来ましたよ。コロナビールは大好きですが、ウィルス君は大っ嫌い、何とかならんですかねぇ。昨日行った芦ノ湖にある僕らの常ボート屋、湖尻の『うえ乃』さんも泣いてました。

毎年同じようなルーチンで釣り場所を季節ごとに進めて行く私ですが、解禁して最初の芦ノ湖訪問は大体この時期で、去年の入漁証を見ても数日違い。その釣行へ向かう目安はノザキボートさんのフレッシュ日報に書かれている水温が10℃を超える日があったら、それ以降に最初の釣行をするようにしています。私的見解ではこれくらいの水温になってくると、居付きの魚が動き始めるんですね。4月に入ればハーミット的ドラワカシーズンインとなるので、その前の肩慣らしという訳ですな。

それでもまだまだお魚の動きが鈍いので、オデコを逃れる為に放流ものを釣る安全パイとしてアオミドロを代表とするマラブーフライを使うのが常。しかし毎年同じ様なフライで釣っていてもつまらないので、今回はウサギ縛り(ラビットを使ったフライ)で挑んてみようと思った今回の芦ノ湖釣行。持ち込んだフライはゾンカーと先だってタイイングを紹介したラビットスキンリーチなど、フックサイズは6〜8番です。

これから行かれる方への参考として、現在魚は水深4〜6m位の泳層。タイプ3でカウント30〜50秒といったところ。水温とともにその泳層は徐々に上がってきています。釣れている場所は湖尻のキャンプ場前〜早川水門の鉄板ポイント。岸からおよそ100m位の場所が水深6.5〜7mラインで、その辺を中心に攻めれば、数釣りは楽しめるでしょう。

居付きのトラウトは水通しの良い岬周りか芦ノ湖の首(対岸までの距離が近い場所)の部分を中心に朝イチに良いサイズが上がっています。

さてさて、昨日のウサギを使ったフライフィッシングは以下の通り。今年の芦ノ湖はインバウンド客数が激減し、人が歩いていない寂しい状態。その代わりに例年よりも釣れている感じなので釣り人は20%増しぐらいかな? 芦ノ湖の本格的なシーズンは今からゴールデンウィーク頃まで。沢山のトラウト達が皆さんを待っていますヨ。

ウサギ縛りと言いつつ、本来使っている私のゾンカーはこの2倍の大きががあるのですが、やっぱり釣りたいのでTMC3761で巻いた8番を使いました。ゾンカーのボディはアイスダブのUVブラックです。
朝イチは大物狙いで九頭竜神社からプリンス前を釣るもノーバイト。朝だけべた凪で生命感が薄く桟橋はバリバリに凍るほど寒かったので、駄目でした。その後移動し、水温の上昇と共にポツポツと釣果があります。
息子に声を掛けたら一緒に行くというので、急遽ウサギ縛りの親子対決。水深を見てアンカリングし、キャスト毎にカウントを変えて泳層を探ります。そして見つけたタナはカウント35〜40秒。数釣りじゃ負けませんヨ、数釣りではね。しかし、振り返れば息子のロッドが大きくしなってます。
午前中でイケスはパンパン。フライが大きいせいか塩焼きサイズは1本しか釣れませんでした。それ以外のトラウトは35cm以上ばかりの型揃い。その後13時頃昼休憩でうえ乃さんへ戻って昼休憩しましたが、以前は外人さんだらけだった2階は全くおらず。マスター曰くインバウンド消費がなく、売り上げは激減だそうです。うえ乃ボートさんはボートを借りるとお食事割引券をくれるので、ボート利用だけではなく、食事でも貢献していただけるとマスターの笑顔が見られる様になるでしょう。
数釣りでは勝ちましたヨ。と言い訳しておきます。ブラインドキャストの大物は時の運、私は運が無かった様です。
記念撮影の後は桟橋前で再放流。全て元気良く帰っていきましたとさ。うえ乃のボート番である杉ちゃん曰く、「もうワカサギは接岸してますよ。」との事。ドラワカ爆発のXデー近し!です。

 

 

HMTフライトーナメント on 弁慶池

昨日は東京のど真ん中、赤坂見附でレインボートラウトをフライで釣るトーナメントを行いましたのでその活動報告です。この前日は東京で季節外れの雪という事で物凄く冷え込みましたが、当日は快晴。思ったよりも風も吹かず穏やかな陽だまりの中でトーナメントが無事行えました事をお伝えしておきます。

今回のトーナメントはレインボートラウトの大きさを競うものでトーナメント時間は4時間。同寸の場合は数を釣った人が上位という仕組みです。大会は前日の雨と雪の影響で水温低下があったため前半はとてもスローな状態でしたが、水温が上がる頃にはヒットもちらほら。結果的には参加人数の半数以上はオデコになってしまいましたが、久しぶりに漕ぐボートにはしゃぎながら楽しんでいただいたトーナメントでした。

今回も多くのメーカー様に協賛いただいたことにより、賞品を受け取って頂いた皆様も大喜びでした。また弁慶橋ボート場のスタッフに支えられ、無事に大会を終えた事をここにご報告いたします。ありがとうございました。

その様子は以下の写真をご覧ください。

参加人数:24名
魚をキャッチした数:9本
レインボートラウト:8本
ヘラブナ1本(フライでキャッチ)
ブラックバス:0本
魚を掛けた人数:多数(魚が大きい為バラした人が多かった)

弁慶池は皇居の外堀でホテルニューオターニの直下の地下鉄赤坂見附駅と永田町駅のすぐそばにあります。なので、今回は車を持たない人も参加できるお気軽フライフィッシングトーナメント。参加者の半分はまだ釣り始めてまもない方々。
ズラッと並んだボートは24隻。トーナメントルールは事前に知らせてあったので長々とした説明は省き、準備ができた人からボート屋さんのサポートで出船します。もちろん全員ライフジャケット着用義務。着ない人は失格です。
弁慶橋ボート場のスタッフの皆さん、お世話になしました。今回はフライトーナメントのサポートをして頂きましたが、ここの釣り方は自由なので普段はルアーを中心にエサ釣りを楽しむ方が多いスポット。スタッフの皆さんが優しく丁寧に釣り方を教えてくれます。
トーナメントは殺気だっての出船は無くゆるゆるな感じでスタート。なので全船が出船するのにおおよそ15分ぐらいの差がありました。この時期は水温が暖まってからの方が釣れるのと、全員が出てオールを漕ぐのをやめると釣れ始めるので、慌てて出船する必要がありません。
赤坂見附にフライフィッシャーマンが集結、不思議な光景ですね。私はこの弁慶池と共に育った江戸っ子なので、この池でもう50年余りも釣りをしている事になります。全く成長してないなぁ。
水温が暖まり始めた10時すぎぐらいからポツポツアタリが出始めてヒットする人。その他の方々もアタリをもらうもヒットせず、どうやらブルーギルが突っついているようです。
左上に見えるのが東京ガーデンテラス、右上に見えるのが、首都高新宿4号線です。新宿から中央道へ行く道すがらの眼下に見えるのがこの場所なので、皆さんも知っている筈。この石垣は皇居の外堀の石垣で、紀伊徳川家和歌山藩屋敷跡になります。
赤坂見附の弁慶橋に向かって渾身のキャスト。平日はこの上をスーツを着たサラリーマンが行き交う場所なので、なかなかシュールな光景です。ちなみにキャストした方向に国会議事堂があり、このすぐ近所なんですヨ。
4時間という時間はあっという間に過ぎて行きますが、時間と共に皆さんのロッドがしなります。魚のサイズは40〜50cmと言ったところ。上に見えるが首都高速。春が過ぎればバスフィッシングの釣り場として、多くの釣り人を楽しませてくれます。
ボートにはトーナメントメジャーがありそれに乗せてサイズを測ります。お魚はすべてリリース。トーナメント終了後は一旦解散し、表彰式会場へと移ります。そのインターバルに軽い食事をそれぞれ取って頂き、表彰式で乾杯。
表彰式の会場は水道橋にあるBASE CAMPハーミット から歩いて5分ほど、アウトドアスポーツ好きが集まる場所です。私は一旦店に行き、賞品を抱えてベースキャンプへ向かいました。
殺気だっていないこんなユルユルな大会は楽しいですね、まずはビールで乾杯。そして表彰式。
優勝者は48cmを仕留めたこの方になりました。写真には写しきれない豪華な商品がまだ足元にもあります。今回は釣れた人が少なかったので、全ての人に賞が行き渡り、そしてヘラブナをキャッチした人には外道賞が送られました。もちろん、参加賞が豪華だった事は言うまでもありません。これもひとえにメーカーさんのご協力があってこそ。
最後になりますが、多くのメーカーさんに支えられ無事終了する事ができました。本当にありがとうございました。ハーミット では今後も色々なイベントを企画して多くの釣り人の笑顔と共に頑張っていきます、ありがとうございました。 ご協賛&サポート:(株)マーヴェリック(株)ティムコ(有)アングル ・(株)キャップス ・(有)E&E・(株)モーリス(株)C&FUOSOシーホース ・LOHAS KAYAK ・BASE CAMP弁慶橋ボート場

 

TFO Axiom II-X インプレッション(TFOソルトウォーターモデル)

車無し生活が続き一週間があっという間に過ぎました。車がないなりの楽しみとして昨日は赤坂見附にある弁慶池へ。釣りが終わった後はベーキャンで酒呑みという車なしならではの遊び方。という事で、その釣りに アクシオムII x 9フィート8番を持って行きました。弁慶池ではオーバータックルですが、その使い心地などを書いてみます。

確か昨年の今頃にアクシオムIIのサンプルロッドを借りてシーバスへ行った覚えがありますが、そのインプレッションってどこかに書いてなかったっけ? 見当たりません・・・。アクシオムIIの発売から約一年という速さで新シリーズが出た訳ですが、名前の違いは最後のXの文字。ロッドのコンセプトであるグラファイト+ケブラー(復原力を高めるためのもの)という点では一緒。大きな違いはその塗装で、TFOを古くから愛している方には馴染みのあったTicr X加工(ロッドをチタンコート加工)という塗装の技術です。ロッドに重いフライが当たった場合にダメージを軽減させる役目がこの塗装にあります。

もう一つの違いはバットセクションに使われているリコイルガイドで、グニャッと曲げても形状記憶合金なので、元の形を常に維持する様になってます。ロッドが曲がるフレキシブルな動きにも対応し、このガイドを付ける事でロッドのベンドカーブへの負担も軽減しているのも特徴です。

してその振りごこちはと言うと、アクシオムIIよりもやや硬めという程度でしょうか。すでにアクシオムIIを持っている人は買い換えるまでの必要はないでしょう。スペック上(というよりお店で重量を比べました)では軽くなっていますので、持ち重り感はやや軽減されています。

ファストアクションのプログレッシブなモデルなので、ショートレンジでのキャストにはむかず、常に9m以上のラインを保持したところからのシュートが快適です。今回は弁慶池でニジマスくんと遊びましたが、20cm程度の魚が掛かった場合はロッドの硬さからジャンプする魚は簡単にバレてしまいます。しかしこのバットパワーは大物を仕留めた時の安心のトルクなので、今回は使っている場所が全く違う訳でゴザイマス。なのでこのシリーズでトラウトを釣るのならば6番であり、ついでにメバルやアジ、カマスなどの魚とも遊んでみましょう。

ロッドの塗装はマットコートのメタリックブルーですが、USAのS社のロッド違い光沢がないので、その雰囲気はかなり違います。最もS社は早々とモデルチェンジしたので、現行品はかなりディープブルーになったので、見た目が現行モデルとかぶる事はないです。

アクシオムIIかIIxのどちらを選ぶかはあなた次第。私だったらソルトと淡水の両方に使うのだったらアクシオムII。ソルト専用で使うのならばアクシオムIIxかな?

私はこの近所の出身なので弁慶池は子供の頃からの遊び場。小学校の頃と変わらない行動を取るアラカン男子だと気づいた時、弁慶橋を足早に走る同世代のサラリーマンと見比べて少し恥ずかしくなりました。いいのかなぁこんな人生で(笑)
ソルトロッドなのでリールはティボー を装着。バランス感はピッタリ。USAのHPでは何にでも使って欲しい的に書いてあるけれど、いかにもソルトウォーターロッドという見た目。
ボート上でぶっ飛ばしの釣り。ループがビシッと閉まり、タイトに締まったバックキャストの向かう方向は地下鉄の入り口(笑)。昨年はずっとこの池は浚渫工事が入り、水深が2.5mまで回復。その代わりにウィードを根こそぎ持っていかれたので、今シーズンのバスフィッシングはどうなるかわからない。レインボーはインタミを使い、カウント20-30で新しく掘られた溝周辺でヒット。
ブルーのメタリックなのですが表面はマット(艶消し)。私的な見解ではアリのカラーだと思います。最も私の場合は昔あったTicrXに見慣れているからかもしれません。
弁慶池は鵜の被害を避けるために放している魚の半分以上はでっかい魚ばかりで、45〜60cmほどの大物が釣れます。実際一番最初にかけたヤツはデカかったですが、手元でバラシちゃいました。
私には思い出いっぱいのこの場所。右に見える外堀の石垣から友達が落っこちて泥だらけになったっけ。20年後に私がまだここで釣りをしていても、皆さん笑わないでくださいな。

 

Trial and error

人生も釣りもトライアル・アンド・エラーの連続。沢山の推測と仮定を繰り返し、その中で無駄を排除して答えを見つけていく。先週の穏やかな本栖湖から自分は何を学んだか?そのことを考えながら今週も富士山を見に本栖湖へ行ってきました。

今年の本栖湖は連なる台風の影響で水位は高く、とても釣りづらい状態。今まで大物を手にした年は殆どが水位が低い年で、魚との距離が近く(ブレイクラインが近い)豊富なポイントから選定していた感じ。なのでニーブーツの釣りが多く、今年は苦手なウェーダー必須な本栖湖。バックスペースが取りずらく、そのため先週は時間によるポイントの選定が思う様にいかなかったと自己分析。

そしてもう一つ、フライのカラーや大きさが合っていなかった事。ドライフライは大きいフライにこだわり過ぎている点もあるので、少しダウンサイジング。飛んでいたカメムシに近づけたカラーにチェンジし、引っ張りのウーリーバガーとゾンカーのサイズを調整しての再チャレンジ。

試行錯誤をしている時点ですでに私の妄想では釣れているのですが、その結果はいかに?

暗闇の中で慌ててタックルを用意し、そのままポイントへ。夜明けと共に投げ始めたら、ん?なんんか変。グリップが長いのでいつも使っているマイクロスペイ10ft6inch・#3だと思ったら、なんと9フィート12番のターポンロッドです(笑)。今週も前のめり度70%。車へ戻ってタックルを組み直す時間を考えると時合いが終わっちゃうので、このまま投げる事に・・・。
本栖湖のレインボートラウト
夜明けはいつも引っ張りの釣りですが、仕方なく12番のロッドに8番のシューティングヘッドを入れた状態でキャストを開始。すると数投目にガツンとアタリ。ロッドが殆ど曲がらないのでゴミの様に上がってきた40アップ。なんかなぁ・・。
ブルーバックレインボー
見事なブルーバックですが、残念ながらお手手が欠損。放流されてしばらく経った回復系個体です。オデコが多い私にはとりあえず釣れた事でほっと一安心。
朝の時合いは1時間ほど。まだ湖仙荘さんが開いてなかったので、本栖湖漁観光協会で遊漁証を購入。さて、ドライタックルを組み直して再挑戦です。
先週と同様に午前中から風が少し強め。なので、こんな感じに泡立ったスカムライン(ゴミの集まった場所)を探してサイトフィッシング。ライズを求めて湖畔を走りまわります。
本当だったら湖岸をずっと歩いて探すのですが、場所によっては胸近くまでのウェーディングになっちゃうので、少しでも立てる岩を探し、しばらくその岩の上から様子を伺う事にしました。
2020年モデルスピードスター
新しいスピードスター の本栖湖デビュー。そしてマイクロスペイは手に入れてからはすっかり本栖湖と本流ヤマメ兼用ロッドになりました。本栖湖での使い方はスペイでのドライフライフィッシング。もう一つは状況が変わった時にシングルハンドの8番インタミラインを通して、オーバーヘッドでの引っ張りの釣り。このロッドはスイッチの中では短くて軽いので、シングルハンド7/8番として普通に使えます。
カメムシフライ
いくつ目のポイントだったでしょうか。藪漕ぎをして投げれそうな岩を探してその岩に乗った所、目の前でライズしているのです。で、このカメムシをキャスト。しかしそのフライを咥えたのが20cmほどのチビでフッキングせず。その10分ほど後のこと、そのポイントで突然狂った様にライズが始まったのです。慌ててカメムシフライを投げるも無反応。よく見ると3〜5センチほどの新子のワカサギを7〜8本のレインボーが追い回してます。ライズだと思っていたのはボイル(魚食魚が小魚を追い回し、魚が水面に突き上げられている状態)です。
本栖湖のレインボートラウト
慌ててリールをインタミに変え、フライは小さめのゾンカーをチョイス。カラーはジンジャー系。再度ボイルが起きるのを待ってラインを出しておき、そのタイミングで狙い撃ちする様はイナダのボイル打ちそのものと一緒。ドンピシャ決まってリトリーブを開始するや否や、レインボーはドッパーンと数回跳ねて沖へと走りました。ロッドは満月になり、緊張の時間。トルクフルな彼はバッキングライン の継ぎ目(ライン+ランニングラインの合計分70m)まで引っ張り出す強者でした。丁寧に時間を掛けてやっと上がってきたのは、ロクマルにわずかに届かない見事な魚体。久々の感動です。
本栖湖のレインボートラウト
見事なヒレピンで肉厚。深みを渡り沖にあるドン深岩の先端にいたので、いざとなったら湖に飛び込んで抱きかかえようかと思ってました(笑)
ブルーバックレインボー
太陽を浴びた見事なブルーバック。ルアーの人に一度つられているのでしょうね、エラ上に丸い穴が空いてます。グリップが長いスイッチロッドと横並びにするとあまり大きく見えないのがチト悲しい。
本栖湖のもぐらん
実はその後もしばらくしたらもう一度ボイルが始まったので、同じ様にキャストしたらドンピシャはまり、フッキング。しかし、同じ様に沖へ走って数度跳ねたらハズレちゃいました、残念。サイズ的には同じぐらいかな。今から15年ぐらい前にも一度モグラン付近でレンボーの猛ボイルに遭遇し、夢の様な1時間を過ごした事があるのですが、その時と同じシチュエーション(季節が違いますが)。
本栖湖のレインボー
時合いは1時間でおしまい。その後に別のポイントで釣りをすることも考えましたが、本栖湖の釣り過ぎは体に良くないので、お昼前にて終了。早上がりの時はいつもの様に下道(国道)にて帰宅です。昨日の夜に飲んだビールは格別。さて、今度はランカーシーバスをやっつけないと。私の宿題は山積みです、楽しいなぁ。