理想はこうだった。
昨年の反省点を踏まえ巻いてきたいつもよりも地味目のフォームビートルを巻いて出撃。これならば実際に落ちているビートルにも近いし、迷うなど食うだろう。タックルをセットして目指すは昨年と同様のブルーバックレインボーポイント。熊笹を掻き分けてバンク側へ立ち、しばらく湖面の様子を覗き込む。何事もなければ左右のどちらかへ移動し、サイトフィッシングで魚を探して釣るハンティングスタイル。私はソレが好きなんです。
音を立てぬ様に熊笹の隙間から20m先を見据えると、湖岸にできたスカムラインを上目を使いに水面をついばみながらブルーバックがその泡に沿ってこちらへやってくる。射程内に入り身をかがめた状態で、レインボーの鼻先1m手前にフライをそっとプレゼンテーション。デリケートに落とされたその波紋に気づき、何の躊躇もなく大きな口を開けてフライを吸い込む。刹那の沈黙の後に水飛沫を上げて走り出すライン、そして湖の遥か彼方で先ほどの大きなレインボーがジャンプする姿が見える頃、私は人気のないその場所で一人雄叫びをあげるのである。
しかし、現実は以下の写真の通り。
う〜む、釣りも人生も思い通りに行きませんなぁ・・。