FAGUS Fine Loop (ファイン ループ)のインプレッション

今年の渓流シーズンも間も無く終わりを迎えますが、皆さんの渓流釣り納めは終わりましたか?私はというと、すっかり湖と海モードに突入してしまいましたので、渓流はまた来年の2月からのスタートとなります。

さて、岩手のロッドメーカーであるファーガスさんにグラスロッドの全ラインナップをお借りしました。今回このロッドを振る為に朝霞ガーデンにて試投しましたが、まずはファインループシリーズから少し書いてみようかと思います。

ファーガスは元カンパネラのビルダーさんが立ち上げた、新たなる岩手のロッドメーカー。そのブランクは自社で製作しラッピングに至るまで行っている、メイドイン岩手。なので、このロッドは岩手の小渓流で楽しむためのロッドと考えて良いでしょう。

ファインループシリーズはショコラブラウンカラーのブランクのスピコッドジョイント。フォレストバムよりもティップが繊細でゼロレンジから10m以内を射程としたロッドです。ではそのラインナップをインプレッション。


f-6043FL/6feet4inch・3weight・4pcs:私はこのロッド買いました。選んだ理由は私は異端児なので、短いこのモデルは買う人が少ないと思ったから(笑)。グラスはしなやかで短めのロッドがアクションとして使いやすいのですが、一般的には6フィート6インチから7フィート6インチが使い頃。ここまで短くなるとそれ相応の河川を想像しながらでないとなかなか出番がないでしょう。例えば左右が藪で覆われ上部は木が日差しを遮る小さなトンネルの様な沢。こんな川だとアップストリームでしか投げないので、短ければ短い程よい感じです。私のこのロッドは湯川スペシャルとして活躍中(2番ラインを乗せて使ってます)。

Fine:このロッドの強みは短さ。前述の通り上に十分な空間が無い場所でもキャストできます。そしてこのしなやかさがあれば、細いティペットを使用しても合わせ切れする心配がないので、竿抜けポイントで思わぬ尺ものをゲットすることが出来る筈。キャスティングレンジは0〜7m位が快適でしょう。

Weak:このロッドを使ってみて思うことは、短さ故に急に開けた場所などがある川では、中距離以上になった場合にロッドが短いがゆえにロッドで水面についたラインが長くなる事で流れにつかまり、ドラッグが掛かり易い事。なのでこのロッドは川の流れや幅が著しく変わる場所では使いにくくなります。やっぱり購入の際に想定した川の専用ロッドという感じになるでしょう。


f-6103FL/6feet10inch・3weight・4pcs:f-6043FLよりも6インチ長いおかげでメンディングがしやすく、そしてリーチキャストやラインスラックを入れやすくなったりするのです。6フィート台なので短く思えますが、7フィートよりも2インチ短いだけなので、使い勝手としてはこのシリーズでは一番使いやすいモデルと言えます。

Fine:繊細なティップのお陰でフッキング時の魚の吸い込みを感じ、フックセット後のやりとりがとても楽しいロッド。そして7フィート近くあるので、キャスティング後のライン操作がわりと楽になります。キャスティングレンジは同じく0〜7mくらいが快適かな。

Weak:柔らかいグラスでティップが細いこともあり、ロッドが長くなったのだからより遠投しようと思うとロッドが暴れだし名前のファインループが作りづらくなる、玄人好みのロッド。リーダーキャストが多い人には向いているが、そうでない人はキャスティングのスキルを磨く努力が必要。


f-7043FL/7feet7inch・3weight・4pcs:ファインループシリーズの中では一番長いですが、グラスでは一番使いやすい長さです。このロッドの繊細なティップでアントなどをフワッとプレゼンテーションするシチュエーションを思い浮かべてください、ゾクゾクしますね。

Fine:キャスティング後のライン処理がしやすく、長い分だけティペットは何をやっても切れないのではないか?という錯覚に陥るロッド。長過ぎず振り抜きのもたつき感はほとんど感じません。振り抜けも良く0〜10mレンジで活躍します。

Weak:さらに長くなった分だけラインコントロールが難しくなり、風が強くなるとピンポイントにフライをねじ込むのは少し難しくなるでしょう。また中距離を超えてくるとロッドティップが暴れだすので、遠投にはいたって不向きです。私的にはこのロッドで遠投競争を楽しめる玄人向きのロッドですが・・。

総括するとこのシリーズは圧倒的に近距離でヤマメ・イワナを楽しむ専用ロッドだと思います(オイカワやブルーギルも楽しそうだけれど)。菅釣りに持って行っても楽しいのですが、少し大きなレインボーが掛かっただけで魚に主導権がわたり、混雑している菅釣りでは少し周りの人迷惑かもしれません。このロッドにはやっぱり田んぼの脇に流れる小さな里川で釣れる、ヤマメがお似合いです。

フクヤマ・リバー

コロナウィルスの影響でGWの東京は鳥の囀りが響き渡るほどの静けさ。ロッドを握ることなく粛々と仕事を続けている事も少し飽きてきた頃、「お荷物お届けにまいりました〜。」と大きな段ボール箱が届けられた。その伝票はヤマトや佐川ではなく、福山と書かれている。足早に去る配達員を見送り受け取った荷物を開封しようとすると、何やらいつもと違う様子に気づいた。箱が少し動いていおり、中から生態反応が感じられる。

段ボールをそっと開けて驚いた、そこには尺、いやもっと大きいヤマメがひしめき合っているではないか。段ボールの影に隠れていたヤマメは私が覗き込んだことで少し驚いたようで、私を横目で見て警戒をし列をなしている。暫くすると落ち着きを取り戻し、段ボールの中を所狭しと泳ぎ始めた。こんな狭い空間に大きなヤマメがいるなんて、こんなチャンスは二度とない。

私は姿勢を低くしてそっとその場を離れ、慌てて自分のタックルを取りに行き即座に用意。ヤマメの大きさはざっとみて50アップ。ヤマメというよりはサクラマスサイズだが、見事なパーマークが箱の中からチラチラと覗いて見えるそれは、他の造形物と融合し見事なカモフラージュカラーと化していた。

取り出したタックルはウィンストン・エアの8フィート6インチ4番に、最初は大きめのドライフライを結んでトライ。距離を詰めてお店のカウンターの影から障害物をかわしそっとプレゼンテーション。そのキャストで一番先頭にいるヤマメの鼻をかすめるが、見向きもしない。数投してみたがドライには無反応である。どうやら水面直下の何かを食べているようだ。

大ヤマメの行動をつぶさに観察し、出した答えはダンケルド。今度はリールウィンドウの影に隠れてダンクロスでアプローチ。すると先頭の大ヤマメがすっと寄ってきて少し疑いながらもフライを加え込んだ。一呼吸おいて軽くアワセを入れると、ロッドには思いの外軽い衝撃。それもそのはず、逃げ惑うのは1メートル四方のその狭い空間であり、ジャンプを繰り返すか下へ向かって首を横に振り回す以外ないのである。ヤマメの抵抗は数分で終わり、慌てて持ってきた小さめのランディングネット におさまった見事な魚体。60は無かったが今年釣った初めての尺ヤマメである。

ガッチリと咥えたダンケルドを外し、店内へそっとリリース。すると私に水しぶきを掛けて、店の角へと隠れて行った。

こんな妄想の釣りでお仕事楽しんでます。あ〜ぁ、釣りへ行きたい・・・。

久しぶりの大ヤマメがキャッチできた嬉しさに、普段ニコパチを撮らない私が、久しぶりのニコパチ。どうこの貫禄、見事なボディでしょ?
そうそう、その後タックルを6番とバスバグに変えて、箱の角に隠れていたランカーバスもキャッチ。こちらはジャスト、ゴーマルです!!
ネットのサイズを間違えてランディング時はヒヤヒヤものでしたが、なんとか無事にランディング。魚が大きすぎてネットが見えません。
ガッチリと咥えられたダンケルド。今年もこのフライが活躍しました。しかし、メジャーを当ててみると60には届かず、撮影前に少し引っ張ればよかったかなぁ(笑)

G Loomis NRX+ シリーズ・インプレッション

本日はキャスティングスクールは合計17名という盛況です。というのも皆さんさんのお目当ては新製品であるGルーミスNRX+シリーズの性能を知りたくて、振り倒しに来たのです。なので、キャスティングスクールは程々に、試投会メインで楽しんでまいりました。

ハーミットでは『魔法の杖』と言う愛称で長く愛されたNRXは12年の務めを終えモデルチェンジし、NRX+ に変わりました。この長い間愛され続けたNRXとどんな違いがあるのかをご紹介デス。

今回の大きな変更点はやっぱり軽さ。発売から12年も経つと他メーカーの現行モデルと比べちゃうとどうしても重かったのですが、今回のモデルチェンジで飛躍的に軽くなりました。ちなみに本国のGルーミスのHPにその重量が書いて無いので測ると、9フィート8番で107.49g。同番手ウィンストン エアソルトが117.85g。スコットセクターが120.37gありましたので、ハイエンドのソルトロッドではとても軽いです。もっとも、「ロッドの軽さ=バランスの良さ」ではありませんので、持ち重り感は別物ですが、軽いのは確かです。

今回の変更点で皆さんが思う残念な点は、カラーリングとストリッピングガイド。見慣れたレック社のリコイルガイドはsicチタンガイドへ変更。そして当初は独毒しいと言われたたブルースレッドは、ブルーラインだけになってしまいました。この二つは見た目でNRXと一瞬で判るポイントだったので、NRXオーナーはこの2点は継続して欲しかった様です。

ではでは今回お借りした6本のロッドのインプレッションを紹介。そうそう、TFOのアクシオムII 890-4A2-Xもサンプルをお借りしたのですが、このインプレッションはまた別の日にブログを書きます。長々と書きますので、お暇な時にお読みください。


NRX+LP 383 (8ft 3inch・3weight・4pcs):前作と同様にNRXにはLP(ライトプレゼンテーション)モデルがあります。最大6番までで、これは最小番手の3番。名前に反して他のメーカーに比べたらキビキビしたファストアクション。決して柔らかいロッドではありません。プレゼンテーションがフワッと落ちるロッドでありますが、ラインスピードの早いシャープなループが特徴。

Fine:軽快に大きめなフライでもピンスポットに打ち込めるキビキビ感。ロッドに伝わる細かな振動も伝えるので、伝達が良いコントロール重視のロッドと言えます。軽さが手伝ってその軽快感は感動です。

Weak:ロッドの曲がりを感じ取りたい人には棒のように感じるかも。ロッドの反発力が強いので、平均的なヤマメやイワナサイズだと掛けた後のバレが頻発しそうな印象を受けた。でも、普段釣る魚が25cm以上中心の方であれば、その心配は少ないと思います。


NRX+LP 486 (8ft 6inch・4weight・4pcs):オールマイティに使える長さを持ったモデル。いい加減に振っても綺麗な直線を描くトラッキングの精度がよく、キャスティングがとても上手くなった気になれるロッド。

Fine:ロッドのトップセクションが綺麗にお辞儀し、その分だけのループ幅が放出されるので、タイトループが作りやすい。ラインコントロール性能がよく、軽快に振り続けることが可能。

Weak:以前のモデルよりもシャープになり、ややノーマルのNRX寄りにアクションを持ったロッド。デメリットじゃないけれど、LPにしなやかさを求める感じではなくなった。


NRX+LP 590 (9ft ・5weight・4pcs):今回は前作のNRXと振り比べることができたので、その違いがよくわかった。やっぱり飛躍的に軽い。そしてティップだけお辞儀していたロッドのブレが減り、タイトループがとても作りやすくなったのがよくわかる。

Fine:比較的ショートレンジでもティップが曲がりラインウェイトが乗らない状態からでも振りにくさが無い。ミドルレンジまではシャープに感じるが、ロングレンジではググッとロッドの曲がる点が下がり、ロッド全体で振り出すアクションに。そして軽さが際立ちます。

Weak:ノーマルのNRX+があるのでその差別化がよく出ていたので、ロングショット中心の場合はNRX+590を選択してください。


NRX+LP 690 (9ft ・6weight・4pcs):LPシリーズは全てハーフウェルグリップでその中の最高番手。LPシリーズらしいティップセクションがお辞儀する曲がりで、シャープなループを放出する。

Fine:ロールキャストからのフォルスキャストと言う一連の動作がとてもスムーズ。そしてLPアクションも手伝ってタイトなループが放出しやすい。1日振っても疲れない軽さを持ったモデル。

Weak:フライラインを10m以上ホールすると、やや腰砕け感があった。でも590同様にノーマルモデルとの差別化なので、ロングディスタンスを中心にしている人はNRX+ 690を選択してください。


NRX+ 590 (9ft ・5weight・4pcs):NRX+ モデルのグリップは全てフルウェルグリップなので、グリップ力があります。ロングレンジと空気抵抗の大きいフライを投げたい時に向いたモデル。

Fine:フライラインのベリー部が全て出るとロッドが生き生きする感じで、ループの乱れを感じ無い。誰が投げてもループがまとまりやすい、やっぱり魔法の杖かな。

Weak:LPモデルに比べるとティップ部も硬いため、ショートレンジでは少々扱いにくいロッド。なので、河川では7〜8m以上から先を狙う時用に。向いているのは湖のドライフィッシングと言う感じ。


NRX+s 890 (9ft ・8weight・4pcs):皆に「魔法の杖」と言わせたルーミスアクションは健在。タイトループを乱れなく作り出すのはやっぱりNRXですな、と感じた。

Fine:規定の9mを超えた時のフォルスキャストの安定感は抜群で、誰が投げてもある程度以上のタイトループを作り出すことができるでしょう。

Weak:9mよりもラインが短い状態で繰り返しフロティングミノーを投げるような環境だと、重さがロッドに伝わりづらく投げにくく感じるでしょう。なので、ロングディスタンス向きのロッドです。

コスメが一気に変わった感じ。でもNRX発売当初はこのブルーが不人気でイチャモンが多かったのです。ですが、長い年月でこのラッピングがNRXのシンボルカラーになったので、コスメの変更は少しがっかりだった人も多いです。
ああでも無い、こうでもないと投げ回している時間は楽しいものです。自分のロッドと比べて何が違うのかを、皆さんに感じていただきました。これで2〜3本は売れるかな?(笑)
NRX+LPは全てハーフウェルグリップ。全体の印象は少し硬くなった雰囲気。でもその分だけロッドティップがペコペコお辞儀しないので、ライントラッキングの性能が上がってます。
体が温まったところで、最後は皆で記録会。人と比べる大会とは違い、次回来た時までの成長を数字に変えるものです。初めての人は次回来た時に1mでも延びる様に頑張りましょう。リピーターの方は前回から何が成長できたかを考えながら、記録を伸ばせる様頑張ります。その成長はとても嬉しいものです、そして他人と比べる必要は決してありません。
今回は私を含めて3名のインストラクターがいましたが、今回はイケピー先生にそのデモンストレーションをお願いしました。さすが先生、フルラインを一発で決めてくれます。これも練習の成果であり、努力の賜物です。

ラムソン・グル 新旧比べ

先月スピードスターの新旧比べをしましたが、「ところでグルはどう変わったんですか?」と聞かれてましたので、グルの方もその違いをインプレッションします。

ラムソンの中で丁度ど真ん中の価格帯に位置するGuru(意味は達人)は、上のモデルとの差別化なのか長いことスプールの底部分に穴が空いてませんでしたが、今回の進化でグッと肉の抜けたリールになりました。なのでマイナーチェンジと言うよりはフルモデルチェンジです。

そしてサイズは5種類から4種類に変更されたので、3と3.5がサイズ的に似た様なモデルだったので一つに集約され、現在の-7+になった感じです。その他の大きな違いはやはりデザインなので、それを写真と共に見ていきましょうか。

Guru 2020
表はライトスピードにグッと寄った感じのデザインで6本の支柱。2019年モデルはハンドルの反対側の部分を穴抜きしないことで、カウンターバランサーにしていましたが、今回のグルはスピードスター同様に、スプールの底部分の穴の空け方を変えて、重量の配分をしています。なので、表の顔はスッキリ。
写真は一番小さいモデルで比べていますが、スプールの直径は4mm小さくなり81mm。ぱっと見はそんなに大きさが変わりませんが、スプール底部分に穴が空いた事で、重量は15g以上軽くなり104.4gに。ハンドルノブは共通の様です。
ドラッグノブの高さは同じですが、角が7つになったことでファイト中にも回しやすいドラッグになりました。左のリールはブレイズというカラーです。
スピードスターと同様に、Vドラッグが格納されているセンターハブも肉抜きをギリギリにするために段差がついてます。
ラムソン リールのクリック音はスプール側についていて、このプラスチックの黒いツメが当たる事で、逆転防止と軽いクリック音を奏でます。そのツメが丁度隠れるギリギリの幅まで削られています。
新しいグルはカラーが3色ありますが、サイズによってカラーが異なります。3と5はこのブレイズとオリーブグリーンの二色展開。ハーミット的には人気は二分しているので、どっちも皆さんに受けいられているのかな。
裏側のドラッグノブとセンターハブのカラーが統一されているので、ブレイズはオレンジ、オリーブグリーンはグレーになります。
大きいサイズの7と9はアークティックとオリーブグリンの二色。なのでオリーブグリーンだけ全機種あります。アークティックはライトソルトウォーターに使う人が多いのでブルーはありですね。オリーブグリーンの方は、スペイリールとして使う人が多いです。
新旧の違いはデザインを除けばやっぱり重さでしょうか。一番大きいモデルだと、約35gの差があるので両方持った時にその軽さを実感できます。スピードスターにはなかなか手が出せない人も多いと思いますが、グルだったら少し奮発すれば買える価格の様な気がします。リールは低い番手の場合はドラッグ性能をほとんど必要としないので、そのデザインを気にいるかどうかです。個人的には今回のデザイン変更は皆さんに受け入れられた様に思います。

スピードスター新旧比べ

2020年モデルとしてウォーターワークス・ラムソン は今までの表示方法を全て改めたため、全品がマイナーあるいはフルモデルチェンジとなってしまい、総入れ替えで泣きが入っているハーミットでございます。メーカーさんの入れ替え保証なんてありませんから、ホント死にそうな支払いでゴザイマス。

さて、そんなウォーターワークス・ラムソンの中で私のお気に入りであるスピードスター(英語の意味は「スピード狂」) がフルモデルチェンジしました。なので手元にある旧タイプと新タイプの何が違うのかを比べてみました。

今までサイズは細かく6種類あったのですが、それを簡素化し4種類に。よってスピードスターという名前なのに小くて巻取りが決して早く無かったモデル1は廃止。7〜9番サイズが2サイズもいらないのでワンサイズにまとめられた、という感じです。

さて、それ以外ではどんなところが違うか、写真と共に紹介していきましょう。今回比べているのは旧タイプ1.5と新タイプのー3+です。

この二つを比べて分かるのですが、やっぱり明らかに肉抜きが進んでますよね。旧タイプの重量が111gに対し新タイプはなんと91.2gと、100グラムを切ってきました。なので上のグレードであるライトスピードよりも軽いのです。
スプールを外すと分かるのは、パッと見はリールの幅。前のモデルに比べるとやや横幅がある様に見えますが、実際のカタログ値は同じ幅22mm。ドラッグが入る芯のオレンジ部分が少しでも軽くするために段が入っている努力が伺えます。フットを支えるボディ部分も約30%ぐらい肉が削ぎ落とされていますね。
同じサイズでも高さが少し変わり、旧タイプ89mmに対して新タイプは83mmです。でもラインキャパシティは変わらないので、スプールが若干深溝になったのでしょう。リールサイズは小さくなったので、見た目は日本人好みのサイズです。もう一つの特徴は矢印の部分。パッと見た感じ肉抜きを忘れたみたいですが、実はこの部分はバランサーウェイトです。昔のリールには必ずハンドルの対極にブレ防止のオモリがありましたよね、あの役目をココがなしています。
リールフット部分も軽くするために単純な丸穴から強度計算された丸みを帯びた四角形になりました。ほんの数グラムの違いなのでしょうが、こうやって不要な部分から肉を抜くのですね。昨今のロッドの軽さに合わせた努力です。
スピードスターはアルマイトタイプ2加工で傷がつきにくくなっています。一番硬いアルマイトはラムソン ではハードアロックス加工ですが、現在は一番上のフォースシリーズのみ施されています。また今まで良くティペットやランニングラインが引っ掛かっていたドラッグノブですが、丸になったので、今までの様な挟み込みがなくなりました。
旧モデルのデザインも個性的で好きでしたが、2020モデルのフロントマスクは車のホイールを思わせるデザインで個人的には好きです。ポスシェのスピードスターが約3,200万円ですから、ラムソンのスピードスター は超安く感じます(そんな筈ないか・・)。
カラーはミッドナイト(ブルー)とエンバー(オレンジ)の二色展開。私は3と5をミッドナイト、7をエンバーを購入しました。これからの釣りで活躍する事を願ってます。

32通りの楽しみ方

2019年の新色としてラムソンのリキッドリミックスに新たなカラーが加わりました。リキッドは価格が¥12,400(税別)からとリーズナブルなリールで人気があり、リミックスとの違いはボディ側がアルマイトボディか焼き付け塗装かの違いになります。

そのリキッドに加わったカラーの名前はVapor(ベイパー→蒸気)。なんでこんな名前なのかはわかりませんが、ラムソン・ウォーターワークスと言えばこのカラーが定番という感じの色なので、ワンランク上のリールに見えてしまいます。

以前からあるブラックと比べると表面が少し滑らかになった感じで、遠目で見るとぱっと見は高級モデルと見間違えるほどです。背面の取れないネジはリミックスに使われているゴールドで、それがおしゃれなワンポイント。

すでに持っている人はご存知の通り、このリールは真ん中のスリーブのカラーを変えるオプションパーツが存在するので、量産型なのに人とかぶることが少ないのが、嬉しい配慮。

4サイズ×2ボディカラー×4スリーブカラーで合計32種類のカラーリング。おまけに替えスプールを色違いのものを購入すればさらに2倍楽しますね。そんな感じで、みなさんに浸透することを願ってます。

Lamson Liquid Reel
カラースリーブのブルーを入れるとこんな感じ。ボディが明るくなった分だけスリーブカラーも映えています。
Lamson Liquid 背面
豚の鼻の様なワンポイントゴールド。唯一ドラッグノブはボディとのカラーの違いがありますが、でも違和感はありません。
Lamson Remix
こちらはリミックスの新しいカラーであるSublime(サブライム→気品)。スプールはリキッドと同じですので、リミックスとリキッドを持っていると入れ替えて使うことができるのです。
Lamson Remix
このカラーリングは今までラムソンになかったので、とても新鮮。ちなみにはラムソンに使われているVドラグシステムは最高級品からリキッドまでの全てが共有パーツ。なので、ドラグの滑らかさは言うことなし。
リミックスにハーミットオリジナルのピンクスリーブを入れてみたけれど、カラーがガチャガチャになる感じなので、カラースリーブはリキッド向きかな。

Winston Air Salt 908
インプレッション

インプレッションになっているかどうかはかなり怪しいので、私がウィンストン好きだという事を加味して話半分で聞いてください(好きな話は長文になります)。

ウィンストンがソルトウォーターボロンロッドを世に送り出してから、全てのモデルを使ってきた私。どんなにヒイキ目に見ても決して褒められない竿が過去にありましたが、批判の話はつまらないので却下。私が過去のシリーズでお気に入りだったのはBoron II Mxシリーズかな。このモデルはGルーミスのNRXシリーズによく似ているアクションで、極めてファーストアクションでありながらティップがお辞儀するのでラインの乗りが非常にわかりやすいロッドでした。それに加えてルーミスよりもずっと軽いですからバランスもとても良かったのですが、そのモデルは4年ほど続きモデルチェンジに。

そのモデル以外にソルトウォーターロッドは色々と売られてましたが、どれもティップが硬く全体的に曲がる点が何処にあるのかわからない万人向けじゃないシリーズが多かった気がします。なのでハーミット的にもソルトモデルはあまり前面に押さず、「クセがあるロッドは私だけ使ってればいいか。」的な扱いになっていたのが今までのハーミット。

しかし今回のエア・ソルトはかなり『ヤバイ』です。いや、今までのウィンストン・ソルト・ロッド史上一番使いやすいと断言しちゃいます。

このシリーズはヨーロッパのフィッシングショーであるEFTTEX2018にてビジター賞(来場者が決める賞)をとりました。ちなみにフライロッド賞はTFOのアクシオム・スイッチです(後日この話も書きます)。来場者が決めた賞をエアソルトが取ったということは、何のしがらみもなく純粋に一般の皆さんが欲しいと思ったものですから、それだけ皆さんが絶賛したモデルです。

ロッドのアクションを簡単に言うと、ウィンストンプラスをマイルドにした感じ。全体のテーパーはプラスに似ていてティップは野暮ったい太さを持つのはウィンストンらしさ。ライン荷重が少ない段階ではセカンドセクションの真ん中ぐらいから少し曲がり始めます。ラインが乗って荷重が大きく掛かるとその曲がる点は少しバット側へ下がりますが、それ以降はロッド全体がしなる感じでバットがガチガチなイメージは受けません。それとコルクグリップの質は大手フライメーカーではダントツ、ウィンストン社の質は良くコルクが沈み込むことはありません。

ロッドはよく曲がるけれど、復元力がとても早く反発力が早く得られる感じで、ロッドが曲がるのにラインスピードは上がる印象です。今までのGルーミスNRXの様なロッドはセカンドおよびバットセクションはビクともしない代わりにロッドのブレを最小限に抑え、手首の強い人が曲げ切って遠投するロッドですが、このエアソルトはそんな釣り人側の負担など感じずスッと軽く飛んでいく印象です。

実は私の開口一番のインプレションは「何だ、プラスより若干柔らかくしただけじゃん。」と思ったのですが、実際にリールをセットした時のバランスはプラスとは比べ物にならず、振り抜いた時の曲がり具合は溺愛したボロンIIIx908よりティップが少しだけ硬い程度で、実際の釣りでのギャップに衝撃を受けた次第です。

ちなみにシーバスで同船したお客様にも振っていただきましたが、持たせた瞬間に発した言葉は「え?これ5番ロッドじゃないんですか?」と言われたほどバランスが良いので、今までの8番ロッド史上最もバランスが取れていると思います。

さて、珍しくウィンストンのソルトボロンを褒めちぎった後には気になる点も書いておきます。価格に関してはハイエンドモデルなので今回はスルー。ブランクのコーティングに関してですが、届いた私のロッドは今までのウィンストンよりもマット感があるのですが、これはこのロッドの特徴なのかな? 他と比べるものがないのでわかりません。それとブランクの野暮ったさは慣れた私には何の違和感もありませんが、初めて手にする人は持つ前にそのティップの太さから重そうなイメージを持つでしょう(実際には軽いです)。あとはウィンストンなので、グリップの直径はそれ程太くありません。なので、手がデカイ人には小振りに感じるかもしれません。また、ロッドに癖がありませんから、玄人向きとは言えないでしょう。

いやぁ、久しぶりに熱く語らせていただきました。このインプレッションを見て買おうなんて思わなくて良いですよ。今までウィンストンのソルトウォーターロッドなんてほとんど売れてなかったので、これからも私一人で密かに楽しみますから(笑)

Winston Air Salt
プラスとの違いはリールシートのカラー。プラスはグリーンでエアソルトはガンメタル。それぞれ左巻きのリールをセットした時にやや斜めでこの社名が見える様になってます。
Winston Air Salt
上がプラスのジャングルロッド。下がエアソルト。相変わらずネーム以外は大きな違いはシートだけ。唯一、ブランクの社名前後のティッピングカラーが異なります(撮り忘れました)。バットガイドはエアソルトの方が一回り小さくて線径が細いチタンガイド。
ベンドカーブがとても綺麗で、ジャンプを繰り返すシーバスでもいなしてくれます。このタックルはリールとラインを含めるとワンセット税込25万円オーバー。あぁ恐ろしや・・。ちなみに私的ソルトロッド番付評価は、現在は次の通り。1位:Winston Air Slat・2位:Scott Meridian・3位:Winston Boron III Plus・4位:TFO Axiom II ・5位:Scott Tidal ・6位:G Loomis NRX。NRXは発売からもう12年経ったので、今の竿と比べちゃうと少し重いのでこの順位(折れにくい肉厚の重さと言えます)。
ウィンストンが好きですがティボーも好きなので、どちらもティボーが付いてます。この2本はプラスがシンキングライン用、エアソルトがフローティング用として使い分けてます。今後エアソルトは芦ノ湖や本栖湖にも連れて行きます。淡水8番ロッドと違い海水8番はどっちも使えて良いですよね。

made in Japan

私はもともとどんな釣りでもやるんですが、今まで一度もやったことがないジャンルは石鯛釣りだけ。それ以外は最低でも一度以上は釣りをしたことがあります。なんでそんなに幅広く釣りを知っているかと言うと、私の前職は釣りをする皆さんがよくご存知の某大手釣具店に長いこと勤めていたからです。

中学生時代からその釣り具店に入り浸りで、缶ジュース一本をもらって仕事を当時手伝ってましたよ。週末の釣り以外は、何よりも釣り具に囲まれているのが楽しかったんですね。で、アルバイトができる年齢になって、ず〜っとその会社にお世話になり、学生生活が終わる頃には就職活動が面倒になり、そのまま就職したと言うお馬鹿な釣り師です。

アルバイト当時にはとても良い上司に巡り会い、「このまま釣具屋に居るのだったらどんな釣りでも一度は行って、その真髄を知りなさい。一度でも行っていれば机上の空論ではないのだから、お客さんとは対等に話ができる様になるよ。」と。その人の言葉通りに行動した結果、石鯛釣り以外は全てやりました。それだけ色々な釣りをししてきたので、今は奥が深いフライフィッシングにドップリハマっている訳デス。

その他に「スポーツ新聞の釣り欄は過去の話だから読んでも情報にはならない。それよりも日経新聞で魚の漁獲高をみた方が良い。」なんてもの言われたかな。そう言えば船の免許も言われて取った気がする。その先輩は自分の死が近い事を知っていたので、若僧の私に全てを教えなきゃいけない使命感的を感じてた様に見えた。私自身の中では人生の半分くらい教わったような気がしているし、私が窮地に立っている時には今でも夢に出てきて微笑んでくれている。

そんな私なので釣りはいつでも臨機応変に対応しているつもり。で、上の写真に写っているのはヘラ用の丸カンと太刀魚用のワイヤー。この二つを見てフライフィッシングとどんな関連があるのか分かる人は頭が柔軟だと思います。わからない人はその釣り方をしない人か、またはしていても横文字がついてないと釣れないと思っている方。例えればフライのマテリアルがレシピ通りの名前じゃないと巻けない人でしょう。

丸カンは前に西北製作所の丸カンをお店に置いてましたが、メーカーさんが潰れちゃったので別のメーカーさんを入れる事にしました。もちろんmade in Japanです。ウェットフライをやる人やニンフをやる方ならわかると思いますが、フライ業界で言う「ティペットリング」。そのティペットリングを輸入すると¥1,000以上もしてアジア製、そのクオエイティはあなた自身で見て判断してください。かたや日本の丸カンは細い糸でもストレスなく使うヘラ用はリングは丁寧な仕上げでとても綺麗。そして一袋¥80(外税)でございます。皆さんがパッケージを横文字に変えて販売して欲しいと言うご要望があれば、パッケージ変更後に¥800ぐらいで売りましょうか(笑)

そして太刀魚用のワイヤーはイントルーダーフライに使うジョイント部分です。こちらも横文字が欲しくて輸入したら¥1,000〜¥1,500ですが日本語のままであれば¥540(外税)です(通販ページへはまだ記載してません)。

私はどんな釣りも好きだから、そのうちハーミットの通販ページの半分は一般釣り具と同じものが並ぶかもね(笑)

Epic Fast Glass II 703/4 インプレッション

私がフライを始めた頃はグラスロッド全盛時代。ブローニングにフェンウィック、そしてシェイクスピアなどが僕らの買えるギリギリの価格だったはず。カーボンロッドなんて高嶺の花で、当時のグラファイトと言えばオービスとフェンウィック。ブランク売りはダイヤモンドバックとルーミス、ラミグラスだったかな。円安だった事もあるのでオービス一本を買うにしても8万5千円もしたのです。なので私のフライフィッシングはシェイクスピアのグラスロッドからスタートして、その後フェンウィックのグラスを購入したのが中学生の頃。

最初のシェイクスピアは入門ロッドでダヨンダヨン。ロッドのバイブレーションを殺して長いストロークで振ることを覚えたロッドだけれど、ダブルホールしてもジャック・チャンセラーのラインは今のラインのような滑らかな皮膜はなく、いくら引っ張っても距離はそんなに伸びなかった。そして2本目のロッドであるフェンウィックに変えた途端にパワフルな腰で大きなフライを綺麗にターンさせてくれたので、ロッドにはお金をかけるものだと実感したのでした。そのFF856-5ボイジャーは芦ノ湖のウェーディングに活躍し、今はバスロッドとして時折使っている老竿。現役なのでビンテージなんて言わないでくださいな。お金がない学生時代に一生懸命貯金して買ったロッドは、そう簡単には手放せないのです。

その後グラスはブローニングやイーグルクロー、フィリプソンなどを使ってましたが、時代はグラファイトへと移り、ようやくオービスとウィンストンのグラファイトロッドを手にした頃には、グラスは過去の物として使うことが少なくなりました。

さて、ここ数年はそのグラスの人気が復活の予感、というかブームなのかな? 昨今のグラファイトの進化でロッドは高反発力で軽量になった代償に、最新の反発力の強いグラファイトシートを使うとショートロッドではアクションが作りにくいと言うのが最近の傾向という感じ。そこでそのショートロッドのジャンルを補うために進化し始めたのが最近のグラスロッド。時代を経てダヨンダヨンのバイブレーションなんて何処へやらで、「玄人はグラスのキャスティングを楽しんでください。」なんて言ってたけれど、今はショートロッドといえばグラスロッドが定番になってきたんじゃないかな。

前置きが長くなってしまいましたが、ようは今日の時点で最新のロッドであるエピックのファストグラスII 703/4のデモロッドを借りてきたので、そのインプレッションを少し・・・。

この7フィート3番とい長さと番手は日本を意識して作ったのでしょうか? 多分源流の藪沢志向でガシガシ使いたいと言う人が一番欲しがる長さと感じで、バンブーを持ち込むと竿を破損が心配な人向け。狭いエリアでも手荒な扱いでも滅多に折れることがないグラス素材は安心して使えます。そしてこのロッドカラーは、自然に馴染む色で嫌みがなく、皆さんにとても好評でした(茂みに投げ込んだら見つからないカラーかも?)。

アクションはいたってグラファイト寄りなので誰でも振りやすく感じることでしょう。でもショートレンジでもロッドが曲がるフレキシブルなしなりは、ちゃんとグラスロッドの感覚。10mを超えた辺りからいい加減な振り方をしているとティップが乱れ始めるので、丁寧に振る必要があります。もっとっもこのロッドに求められているのは10m以内の釣りですが・・。

ロッドバランスはショートロッドという事もあり滅茶苦茶軽く感じますが、それは7フィートだから気のせいです。トップヘビーでない分だけグラファイトの軽いロッドと同様に簡単に振れる分だけタイミングを早く取りがちになるなるので、スローテンポで振る事を心がけて欲しいです。

掛け心地はやっぱりグラスらしいグラス。バット近くまで綺麗なカーブを描いて、魚がジャンプしてもロッドがしなやかに吸収してくれるので、フックが外れる気がしません。掛けてからの楽しみはやっぱりグラスですなぁ。

気になった点はフレキシブルな分だけ各セクションの緩むのが早いので、ジョイントワックスは必ず使った方が良いでしょう。それとのカップ&リング(リールを止める部分)がオービスのCFO IIIだと緩い感じ。ということはハーディのリール全般に少し緩いと考えて方が良いので、ティムコさんのリールシートフィックスなどで、緩み防止をした方が良さそうです。

今年はこの後にエコーのグラスの新しいバージョン、そしてスコットの新しいファイバータッチが発売されます。冬のボーナスまでまだまだ時間がありますので、大いに悩んでくださいな。

朝霞ガーデンで使ってきて自撮り。スムーズな曲がりをみてください、絵になるでしょ?そしてグラスなのでグイグイ引っ張ってもティペットが切れる気がしません。ちなみに私はほとんどの場合、渓流でもライントラブルが嫌いなのでリールファイトです。クリックリールはドラッグテンションが弱いので、掛けた後は右手の薬指がドラッグの補助をします。
皆さんにも振っていただき、その釣り心地を楽しんでいただきました。本日の朝の時合いは30分。その後曇るたびに少しだけ活性が上がるという繰り返し。

沈まないフライ

絶対に沈まないとは言わないけれど、ボディに穴が開かない限り一度沈んでもまたポッカリと浮いてくれるのがシンガマボディフライ。昨日の続きみたいだけれど、このフライはルアーで言うところの虫系。というか、そもそも虫系と呼ばれるものはフライ見たいなもの。元々フライフィッシングの方が小さくて軽いものをデリバリーする能力には長けているので、こういうものはフライ向きなんですね。

シンガマフライはそんなに説明がいらないフライタイイングですが、要所のポイントをおさえてもらえれば、より壊れずにずっと使えるフライが作れます。フライフックが甘くなったら、フライはカッターで解体し、新しいフックに交換すれば半永久的に使えますので、使った事のない人はこの秋の湖で是非お試しを。そして管釣りでもこのフライが落ちた音で魚は異常に反応するのでオモシロイですぞ!勿論バスやブルーギルは鉄板です。

Sサイズの場合TMC5212の10番がジャストフィット。Mは8番フック。スレッドは8/0のユニスレッド。スレッドワークに自信がない方は3/0をお使いください。まずはシャンクいっぱいに下巻きをしましょう。これをしないと、接着剤がうまく着きません。
このフックを使うと丁度シャンクいっぱいの長さがボディサイズ。スレッドを最初のくびれの位置にしてスレッドで切れる寸前の力で10回転締め込みます。ボビンが下に来た時にボビンの糸がまっすぐになる様にして引けば、相当な力で締め込むことができます。
超締め込むと、こんな風にボディが上反りになります。これぐらい強く締めるのがポイント。そして同じ位置にグリズリー バーデッドラバー レッグを2本を4回転ほどで巻き止める。
フックは斜め上から見た図。こんな風にレッグの両端をひっぱり、真横にの位置へ移動します。反対側も同様にして左右対称にします。
レッグの位置が決まったら、スレッドはボディの下をくぐりシャンクに巻きつけ、次のくびれの位置へ巻き進めます。そして同様に強く10回転で締め上げます。スレッドは切れない様に注意してください。
斜め上から見た図。2回目のクビレも同様にグリズリー バーデッドラバー レッグを2本を4回ほどで巻き止め、左右に対処に広げ、この形にします。足が8本で多いって?6本にしたい人は自分でどれかを切っちゃってくださいな(でも反対の足が取れやすくなりますよ)。
最後に3×5mmほどのフォームをインジケーター(目印)として巻き止めます。スレッドワークは4-5回転くらい。
最後に一番前のボディの下にスレッドをくぐらせて、スレッドを一番前へ持って来ます。そしてウィップフィニッシュ。できない人はハーフヒッチャーでも構いません。
ザップアギャップで腹側を接着します。この時、最初と最後のお団子部分位はしっかりと塗り、クビレ部分のスレッドは染み込む程度に塗布しましょう。ラバー部分にはつかない様に注意します(ラバーに沢山のつけると、ラバーが折れてしまいます)。
最後に足の長さを整えて完成。シンガマボディを購入すると一袋で6個作れます。今まで使っていてボディに穴が空いた事がないので、かなり長い事使えると思います。

なんか変化が欲しいという人にはこんな作り方はいかが?ウイングはジャングルコックのサドルを使いましたが、いろいろなヘンフェザーなどで試して見てください。黒でわかりにくいですが、コイツは足を6本にして見ました。
くびれにハックルを巻けばでっかいワームフライ。こんなフライをヒントにあなたのイマジネーションでさらにカッコイイフライに仕上げてください。