人それぞれの自己完結

トラウト、特にヤマメ狙いの一連の流れはこうだと思う。

足しげく通う川には狙いの本命ヤマメがいる。先週はフライを追わせる事はできたが、食わせることが出来なかった。多分フライが合っていなかったのだろう。川面を探せばいくつものチラカゲロウが流れていたが、それに近いフライが無かったのが敗因だ。

先週と同様に同じポイントでライズを繰り返す狙いのヤマメ。今回は食べているであろう虫に近いフライを巻いてきたので大丈夫な筈。それを所定の位置からタイミングを図ってキャスト。ヤマメは躊躇する事なく食いついた。気持ち良くロッドを締め込み伝わる重さ、糸なり、横走り。その心臓がドキドキするような瞬間を経てヤマメをランディング。しかし、私が巻いてきたフライは本当にこのヤマメを騙せていたのだろうか?

そう思う私は釣れたヤマメにストマックポンプを差し込み、胃の内容物を確認するのである。吸い出されたそれを付属のトレーに出してみると、先週と同様にチラカゲロウを捕食しており、私のフライが見事にマッチしていた。仕留めた魚は尺には届かなかったけれど、釣りはこれで自己完結されるのである。


そして、一昨日の私はこうであった事実。

解禁からもう15周目を迎えたけれど、未だに満足な結果を得られていない近郊の遡上魚狙い。釣れないのはいつもの事なので、へっちゃら。だって毎週ダブルハンドの練習に来ているだけだもの(と自分に言い聞かせてみる)。3月の終わりに少しだけ手応えを感じたけれど、その後は雑魚さへも食いつかない。水温の上昇と季節の進み具合を考えるとそろそろなんだよな。そんなことを考えながら二筋の流れがあるポイントへ到着し、その合流少し上からスペイキャスティングをスタート。

夜明けとともにポイントへ入ったけれど、やっぱり今年は寒い。虫っけは全くなくこれじゃまだダメだなと思った。一つのランを流した頃にはようやく外気と水温が少し上がってきたので、気まぐれで同じポイントをもうひと流しすることに。川面には小さめのヒゲナガが泳いでいるのでグリズリーキングにでもしてみるか、と結び変えてみた。

流れの芯はやや対岸寄り。その芯よりも自分側にいい感じのヨレがあるので、少し距離を投げて流れの芯近くからスイングを開始し、掛かるならば此処だとしつこく流してみる。するとマーキスが「ジ、ジ〜ジ。」と珍しく反転音を披露。掛かった魚はラインを張った途端に上流へ登り出したためにラインが弛みそうだったので、リールで回収せずに慌てて左手で手繰り寄せた。魚が上流へ走るスピードが速かったので、ロッドが軽くなり一瞬バレたかと思ったら、その後にずっしりとした重さが伝わってきた。またまたぁ〜、思わせぶりでスモールマウスなんでしょ?

ガンガンと首振りを繰り返しながら寄ってきた見事なギンギラギンにさりげない魚体。関東でまともなサイズを見るのは一体何年ぶりだろうと手が震え始めた。持っているネットはちっこいからこのままズリ上げようとする事としよう。しかし魚の口元に目をやるとフッキングが縦掛かりなのに気づき、私は小さな声を発したのである。

「あっ。」

浅瀬に身を横たえる寸前に暴れたそやつのフックはポロリと外れ、私はそこへ飛び込むように覆い被さったが、魚は私の手の中をスルリと逃げ去っていた。その後放心状態で30分ほど人柱のように立っていたのは、誰かに見られただろうか。私の魂は魚と一緒に川へ去って行ったかのような錯覚に陥る、柔らかな日差しが顔を温め始めた朝方の出来事。

私の中でサクラマスは写真という証拠を残して自己完結。その感触は僅かに感じたけれども何も言いようが無い虚しさ。でも1時間もするとポジティブシンキングな私は立ち直り、ひょっとしてポイントを休ませれば別のサクラマスが掛かるかも? と考え、その場を離れた。そして夕方遅くに戻って反復するも手応えは一切無く、空手で帰るのである。反復した事で私のしくじりは増大する結果になったのは言うまでも無い。

帰宅して煽る酒は荒れるばかり。今日の出来事を思い返し、ああすればよかったと思い返しても何の手立ても無し。そんな私に嫁は一言。

「良かったじゃない、あなたの作った毛針に魚が掛かったんでしょ?」

その言葉になんとも言えぬ漢のロマンを切々と語りたかったが、言ったところで理解をしてもらえないとわかっているので、その後も酒を煽り続ける夜だった・・・。

チラカゲロウの抜け殻
あまりの悔しさに写真はな〜んも撮ってません。なので、納めた写真は冒頭の藤が綺麗だったので写した一枚と、このチラカゲロウらしきニンフの抜け殻。

ゲゲゲの鬼太郎を思い出しながらの釣れる音

4月といえば気温が上がりだし、虫も鳥も賑やかになるのが常。しかし皆さん今年の4月って寒く無いですか? 日中の最高気温ではなく最低気温の話です。私がヤマメ釣りの良い季節に入る目安が、最低気温が10度を超えてそれが三日以上続くと気持ちが高ぶる季節となります。しかしですよ、先だっての火曜日朝なんて外気温はなんと3℃。手の甲は冷えちゃうし、河原の近くでは霜が降りている車があるほど。もうすぐ5月だというのにネオプレーンウェーダーを引っ張りだして履いちゃってます。今年はなんか変な4月。

最低気温のキープも大切な要素ですが、私がもう一つ気にしているのが釣り場での音なんです。「何言ってんのあんた、釣りに音なんて関係無いでしょ!」と突っ込まれそうですが、あくまでの私の主観ですから罵声を浴びさせたい人はこんな文章を読まないでください。

さて、その音とはどんな音でしょう。釣りの最中にロックを聞きながらだと釣れるとか、やっぱりクラシックが似合うとかそんなことを言っているのではありません。実は川の流れる音をかなり気にしてます、正しくは流速音なのかな。これは本流のダブルハンドでステップダウンする(釣り降る)時に聞こえてくる太ももに受ける音なのですが、ある一定の音色が聞こえてくると急に身が引き締まってステップダウンの速度が落として丁寧に釣りをします。さらにその音がする場所に沈み石やヨレなんかがあるとさらに緊張が増す訳。

どんな音と言われても難しいので釣りをしながら音を録ってきましたが、耳で聞く音とちょっと違う感じ。甲高く、湿っぽく、そしてリズムミカルに音域が心地よく上下する。私的にはゲゲゲの鬼太郎の「♪から〜ん、ころ〜ん、カランカラン、コロン♪」と言うリズムのピッチを早くした感じに聞こえます。

この音が云々で必ずしもヒットすると言う訳では無いけれど、サクラマス(ヤマメ)が好む流れのスピードって、この音の時なんですよね。皆さんは釣り場で気になる音はなんですか? 私は渓流に入って昼寝している時にせせらぎの音色が子供達の笑いに聴こえる時もあるので、こんな風に思うのは私だけかもしれませんね。

パーソンズアメリカ改
先日のライブ配信で巻いたフライの動きとその違いを見たくて近くの本流へダブハン練習へ行ったら(釣れない時は皆、練習と言います)、朝の外気温はなんと3℃に水温11℃、なんか解禁当初に戻ったみたい。空気は乾燥し虫も飛ばず、釣れる気が全くしないので、本当に練習でした。ちなみにこちらがダブルウイングバージョン。見た目にはあまりわかりづらいですね。
パーソンズアメリカ改2
こっちのウェットはマリードウイング・バージョン。どっちもスイングさせて見たけれど、見た目の違いはほとんどなし。ボリュームが多いダブルウイングの方がイメージ的には浮きそうですが、人間の視覚ではわからず。泳がせて一人で「ここでガツンと来るだろう!、ほれガツンと!」なんて独ごと言っている自分が怖いデス。
パーソンズアメリカを流れに投じてみる
フライを太陽の光に浴びさせると健康そうに見える。そして私も太陽の光を浴び続けないとしなびてしまいます(笑)。太陽を浴びることで元気が出る私ですが、その度に身体中のシミが増えていくのであります・・。

マスを訪ねて三千里

♪この道の彼方、約束されたはずの場所があると信じて生きたい
もう一度孤独に火をつけて♪

こんにちは、ハマショーが好きな私です。僕らの世代は多分多いと思います。

それにしても本流釣りオンザロード、約束された地に巡り会えるのはいつになるのでしょうか? もう7週目に入りますが川の活性はまだ遠く、雑魚の気配もほとんどない日々が続いてます。そしてCOVID-19の影響を考えて孤独な単独釣行が多い日々ですが、今回は現地集合現地解散で釣り仲間と本流へひたすら毛針を投げつづたのであります。

結果から言えば、本流前戦異常なし!報告はありません。

昨日の移動距離:360km
昨日釣りをしていた時間:12.5時間(休憩なし)
昨日釣り降った距離:約 4km弱
本命のキャッチ数:0匹
雑魚のキャッチ数:0匹
シオヤキマスのキャッチ数:1匹
ロストしたフライ数:0本
交換したフライ数:1本

人生は思いの外厳しい日々の連続です・・。

オオヤマカワゲラの抜け殻
朝イチに入った場所は先週に入渓点を見つけた初めての場所。入ってすぐに大きなライズがあったけれど、あれはサっちゃんではなくコイだったと思う。ただひたすらフライを流し釣り降った。雰囲気は良いのですが、あともう少しかなぁ。水位は減水気味で石の上にはオオヤマカワゲラの抜け殻だらけ。
水中に飛ぶ込んだツチガエル?
バンク沿いを釣り降っていたら、突然黒い影が水中に飛び込んだ。最初は川ネズミかと思ったけれど水中を覗くとこの子でした。もうすぐ彼らの合唱が始まります。
ダンケルドフライ
相変わらず浮気ぜずにダンケルドの漢流しを貫いてます。フックサイズは6番よりも大いきものを使う理由は、雑魚が掛かる数をほどほどにしたいから。でもね、今年はその雑魚が全然いないのです。ちなみにフライがロストしないのは、ティペットが太いのとシンキングリーダーを使用してない為(フローティングかホバーを使用)。
ヒレなしレインボートラウト
現在の時合いは11時〜13時。時を見計らってとっておきのポイントへ入河。昼間だというのにヒゲナガが流れ始め良い雰囲気になってきたらコレが掛かった。僕らはこのマスの事をシオヤキマスと呼ぶ。化粧塩の使用量を減らすために開発されたマスで、胸鰭が退化し尾鰭が丸くなっている(ウソです)。エコであり塩分を気にしている方にはお勧めのターゲット。ですが、最近は川魚は食べないのですぐにリリース。大きくなってまた会えても嬉しくない魚の一つ。
ダブルハンドフライキャスティングし続ける長いラン
あまりにも何にもないので一つのラン(フライが流しやすい一区切りの流れ)が終わってもさらに下流へそのまま流し続ける二人。先行する彼はアタリがないので、どんどんとディープウェーディング(深み)へと入ってしまう、これも釣り人の心情かな。
日本の素晴らしくない景色。新たに護岸された河川敷
一昨年の台風19号の被害を覚えていますか?それから1年半を経て河川敷は大変貌。しかし私が嘆かないのは、この景色は前に見もているから。このポイントは35年位前からお気に入りの場所だったのが、ある年の災害でこんな感じに様変わり。ガッカリしてから約10年後位には護岸が崩れまた良いポイントに戻った場所。しばらくは何もないでしょうが、10年後にはまた元の姿に戻ると思っている。それよりも人間てホントおバカで浅はか。真っ直ぐにしたがるし、こんなものこしらえたところで、自然の猛威に勝つことなんて出来ないのにね。

 

エアフロのスーパーフロー・タクティカルテーパーを使った印象

さて、今度はタクティカルテーパーのお話ですが、その前にエアフロ社のラインは他のメーカーさんと大きく違う点をご存知?  エアフロ社以外のラインはそのほとんどがPVC(塩化ビニール)で作られているのに対し、エアフロ社だけがポリウレタンで作られてます。PU(ポリウレタン)の良いところは耐摩耗性、引っ張り強度、耐油性(ケミカルに侵されにくい)、柔軟性に優れる点などが挙げられます。昨今は公害問題やケミカルに厳しい諸外国ですが、エアフロは害の少ないポリウレタンで出来ている事を全面に出して最近は広告を打っています。

その他の特徴としてはパワーコアというコア(芯)を持つ点が挙げられます。ブレイデッドコアを持つ通常のフライラインの伸び率が20%前後に対し、エアフロの芯となるパワーコアは6%。ようはナイロンブレイデッドとPEの差ですね。仮にフルキャストした際に出るラインが25mだとして、一般的なフライラインはめいいっぱい引っ張ると30mにも伸びてしまうという事です。なので、細かなアタリの差は他社とは圧倒的に違うのがエアフロなのです。

あまりエアフロを褒めちぎってもしょうがないので難点を一つあげましょうか。フライラインの外側を覆うポリウレタン(ウレタンゴム)ですが、紫外線や窒素、熱によって起きる経時劣化があり製品のばらつきがあるにせよ、通常は2〜3年で劣化すると言われてます。もっともPVCラインにせよ経時による巻ぐせや劣化はしますので、全てのフライラインの寿命は3年くらい経って気になる点が出てきたら、交換しましょうね。

エアフロ・スーパフロ・タクティカル WF4F

このラインを比較するのは昨年まで出ていたスティルウォーターテーパーでしょう。タクティカルテーパーは全モデルよりもフロントテーパーが長い20フィートになり、ベリー部を2フィート短くしたことで、よりテーパーがスローで後半に重さが乗るラインになりました。そしてこのラインもホールゾーン(左手で持つ部分を握りやすくした部分)を設けた事で、ロングレンジへを狙う時に持ち手の細いラインがすっぽ抜けない様にする工夫がしてあります。

ラインウェイトはライン規格通り。そしてヘッド部が13.8mあるのでホールする位置を長くできる人は、より重さを得られるという訳です。そうそう、ラインループも昔に比べるととても小さくなったので、サイエンティフィックアングラーズと同じぐらいかな。

さて私の使った印象ですが、そもそも長いテーパーを持つラインは短い距離ではラインウェイトが足りなくなるので投げづらい傾向があるので好みではないのです。しかしです、このラインはその細さが相まって空気抵抗が少ないシンキングラインを投げているような感覚で、3〜6m位のラインでもウェイトの足りなさを感じませんでした。リーダーも相性が良かったのか、バリバスのプロドライ 11ft 5X+ティペット90cm、それに16番のドライフライをつけても失速がなく、私好みのコントロール感がありました。さらに遠投はテーリングを起こすこともなく長めの12m以上のホールはよりパワフルな印象です。

前作のエリートトラウトのライン感覚が好きだったので、低い番手は全てユニバーサルにしようかと思ってましたが、私的好みでは2〜5番あたりの渓流での釣りはこちらの方がフロントテーパーがより細く水に馴染んている感覚も相まって使いやすさを感じました。

まだ使い始めて一ヶ月ほどなので特に気になる点は見つかりませんが、私的にはこのラインカラーがあんまり好きじゃない点ぐらいかな。リーダー側がグレーっぽいカラーでランニングラインはグリンカラーになり、全体にとても地味です。皆さんは私の私的感覚でユニバーサルテーパーとタクティカルテーパーのどちらのラインが欲しくなりましたか? 本日ようやくパワーテーパーの高番手も入荷してきたので、またどこかでパワーテーパーを使った感想も書きたいと思います。

長文にお付き合い頂きましてありがとうございました。なんで今週はこんな話を書いたかは、最後まで読み進めると分かります、ハイ・・・・。

タクティカルテーパーの先端
先端にはラインタグが。ループ処理が昔よりもずっと小さくなり、妙な太さがなくてスッキリ。そして先端が水に馴染んでフニャフニャしているイメージ、良い意味で。リーダーが若草色ですが、これがバリバスのプロドライのバットカラー。
ラインの長さはトータル90フィート(約30m)。渓流のラインとして考えると長く感じますが、細い分だけ遠投が効きます。そしてラインキャパも減るのでトータルはプラスマイナス ゼロかな。要望としてはこのラインのフロントテーパーを持つDTラインが欲しい人がいるかも?以前の様に反対側のテーパーをユニバーサルにすれば、めちゃくちゃ売れるんじゃない?
実はですね、今週もちゃんと釣りへ行っているのですヨ。ですが、タコってきたので書くことがありません(泣) 本流の釣りですが、マイクロスペイ10ft6inch・3番にシングルハンドWF6Fを使うという荒技。その理由はライズがあればドライでやって、なければウェットのスイングの釣りという寸法。ライズがあったのは15分だけ。システムを換えたら終わってしまったのです、悲しい・・・。もうヒラタカゲロウも飛んでます。
今年の某本流は深いところが多くなり、私のやる気はマックス。しかし昨年同様に雑魚がおらんのです。いつもは釣れなくても雑魚が遊んでくれるので良いのですが、今年は全くナッシングなのでモチベーションを保つのが難しい年でもあります。雑魚カムバ〜ック!
オオヤマカワゲラ
『観覧注意』今年一番力を入れているポイントでオオヤマカワゲラの流下が始まりました。パッと見はヤマトゴキブリと変わりませんが、顔をよくご覧ください、ナウシカに出てくる虫にそっくりでしょ。コヤツが4枚羽根を広げて飛ぶ姿はお尻が重たげで、風が吹くとすぐに水面に落下し、水面を走り回ります。この虫を食べるトラウトは絶対にチビではありません。しかし、今週は何事もなく終わった次第です・・。

モヤっと、ヌルっと

気がつけば3月はもう今日でおしまい。昨年同様に3月はコレといった釣りの話は書けず、さらにイベントは昨年以上に減る傾向で、私の気持ちはモヤっとしたまま時が過ぎて行きます。時間が取れずフライは昨年のもち玉のまま釣りへは出掛けてみるものの、魚を探す鼻(勘どころ)は効かずパッとしません、というか本流はオデコ続きという有様。

そんな調子なので昨日の話も大した内容は無いのです。

前日の雨がひどかったため本流の水位はまだ高めなので、まずは上流でチョコチョコっと魚を釣ろうと考えた。自分の勘所で予想した場所へ行ってみると、水位が高く上流へ渡渉できない状態。仕方なくそこを諦め目先を変えて別の川へ。初めて入るその場所は水位はプラス20センチ程で水温は低めだったけれど、なんとか釣りができる感じ。しかし時間が勿体無いからいい加減に入ったら本流を見失い藪の中で釣りをしている状態(笑) よって何もナッシング。

あ〜ぁ、今日も何にもなさそう。そんな気持ちで何か良い案はないかと模索していたら、本流の水位がだいぶ下がり始め好みの深さになっていた。こりゃダメ元で本流だなと、下流へ60キロも移動したのでございます。

して、そのポイントへ。

良さげなポイントを見つけて少し上流からダウンクロスの釣り。手前から探り距離を伸ばし切ったところで降りながら釣るスタイル。ランが長いのでワンキャスト、4ステップダウン(4歩下流に降って投げ直す繰り返し)で、200mほど降るつもりでいた。

「あの石頭、あのヨレ、俺だったら絶対あそこで食っちゃうな。」
もうライブ配信のせいでそんな独り言が板につきました。

左頬に風を受ける左岸の釣りで、ラインがビシッと対岸へ伸びていく。水量が多いので上流側へメンディングして狙いの沈み石頭でスイングを開始。

「あ〜喰っちゃうね俺が魚だったら、ここでガツンでしょ。」
するとヌルッと何かがアタった。

それは・・・、

北関東の川
2番目に入った良さげな川。今考えてみれば上流すぎて桜はまだ硬いつぼみのままでした。あとひと月もすれば、ライズが沢山あるんだろうなぁ。
渓流で悲惨な藪漕ぎ
その2番目の川で本筋の流れを見失い、一体私は何をしているのかという状態(深い場所が点在)。葦原が酷過ぎて前に進めませんが、こんな場所は稚魚を守るビオトープなんでしょうね。
本流の渓流魚
そして本流へ移りヌルッとした変なアタリで掛かったのはコヤツ。フライはボックス順列で言うと14番機あたりのフィッシュファインダー的な役目の不出来なダンケルド6番。コヤツは歯がしっかりしていて、なんか鱗がギラギラじゃあ〜りませんか。
シマノ アスキス 12ft6inch・5wt
ロッドはアスキスの12フィート6インチ5番。マイクロスペイで釣っていたらもっと楽しめただろうに。しかしながら久しぶりに掛けた後に魚が登りました。さすが遡上魚と言いたいけれど、なんか怪しい。
試験放流の個体
ありゃ油ビレがありません、放流ものの証拠デス。昨年の禁漁間際に入れ喰いを味わったサクラマスの稚魚が育ったとしたら大き過ぎのサイズ。しかし、海から遡上したとしたらサイズが中途半端だし戻りヤマメでもありません。明らかに昨今の試験放流であるサッちゃんですね。ヤマメだったら余裕の尺オーバーなので小躍りしてたでしょう。放流ものとはいえサッちゃんですが、2尺ヤマメには程遠いので気分はなんともかんとも・・・。
マダラカゲロウ
ちなみに釣ったのは水温が暖まった13時位でしたが、そのころは水面にヒゲナガが走り、コイツは顔にアタックしてきました。オオヤマカワゲラが飛び回る季節までもう少しです。
試験放流の個体
ひとしきり眺めた後にそっとリリース。試験放流とはいえ、このサイズだったら6月には40センチを軽く超えてくれるでしょうから、少し楽しみでもあります。
試験放流の個体
なるべく大きく見えそうな写真を選って載せたけれど、大きく見えますか?(笑)まだ水面を割ってライズする雑魚たちもいないので、本格的なシーズンまであと3週間といった所でしょうか。今年は後半に本流を攻めて、一回り大きいサイズを狙ってみようかと思います。釣れるかなぁ?

サクラサク(都心近郊の桜咲く頃のフライフィッシング)

卒業式のシーズンはもう終わったのかな? そんな事に気づけないのはきっとCOVID-19のせい。学生とサラリーマンの街であるここ水道橋西口というフレーズは、もう過去のもの。卒業する学生が歩く事はなくサラリーマンはテレワークになり、今はすっかり寂れた都会へとなりました。あぁ、相変わらずネガティブモードで困ります。

気持ちの切り替えができないままズルズルと時が過ぎてしまい、気がつけばハーミット横の枝垂れ桜も満開を過ぎてしまう始末。イカンイカン、いつまでも引きずっていては、釣れる魚も釣れぬ。という事で本日出勤前に遡上魚を狙いに行ってきました。

釣れたかって?もちろんですよ、皆さん。しかし、この言葉の裏には偵察という3回のオデコがあった事は内緒です。そして本命のさっちゃん(サイナンボウではありません)ではなく、近所の癒しの遡上魚マルちゃんだと言うことはサムネールで分かってしまいます。

あぁ、なんか書いてても調子でないな。今の私はお魚に例えると酸欠状態。もっと野外で風を受けて日光浴させないと弱っちゃうんです。来週からはきっと元気になりますので、今しばらくお待ちを。

では本日の様子は以下の通り。

マルタの遡上
昨年もそうだったけれど、今年も遡上量は少ないかもしれません。ですが平均サイズは大きめで、鯉よりも大きいロクマルアップもかなりいます。ちなみにマルタくんをまだ釣った事がない方に向けて、タックルは以下の通り。ロッド:8.6〜9フィート5〜6番・リーダー7.5ft 3X・ティペット3X 30cm・フライ:8〜10番
元気よく跳ねるマルタウグイ
使うフライはマラブーニンフで、管釣り用サイズよりも一回り大きいのが良いでしょう。本日のアタリカラーはオレンジとパープル。同じオレンジでもグローバグは喰わず、マラブーフライへの反応の方が格段に良いです。棚をキープしてフライを流したいので、インディケーターはあったほうが良いでしょう。
マルタウグイ2021年
マラブーフライはビーズヘッドニンフでウェイトはあまり重くない方が根掛かりが少なくて良いです。スレ掛かりが多いという方は多分沈め過ぎ。深さと流れのスピードを読んで、底よりも少しだけ上を引くようにすれば管釣りのような明確なアタリが得られます(フライのサイズやカラーが合っていれば)。
マルタウグイの尻尾
マルタウグイは遡上魚なので、川を歩いてその群れを探す必要があります。釣れる時間は夜明け〜太陽があまり高くならない時間帯まで。今日は曇りだったので、比較的釣りやすい時間が続いたと思います。
鮫肌のマルタウグイ
本日も多くの釣り人が出ておりましたが、皆さんよく釣れてました。釣期はあと2〜3週間は続きますので、海から遡上する天然魚を楽しみたい方は近くの綺麗な河川へお出かけください。管釣りのヒレ丸くんとは違う重々しくてワイルドな引きが楽しめる筈です。
関東の桜の状況
サクラサク、関東の陽気は今こんな状態。そして私は解禁からずっと本流でダブハンの練習という名の下の近所の河川でさっちゃんを狙っていますが、先だって2投目で掛かりました(戻りヤマメです)が、久しぶりのアタリで慌ててしまい、思わずラインを握しめたので口切れにてバレました。直後の跳ねたお姿をしかと見ましたが、悔やんでも後の祭り。私の心(ハート)はサクラチル・・・。

リズムが狂う(オデコ続きのフライフィッシング)

ハーミットブログはすっかり忘れ去られたかの様に2月の更新は一回のみ。もっともタイイングをライブ配信にしたことで、ネタが減ったのが一つの理由ですが、緊急事態宣言のおかげで巣ごもりが板についてしまいました。皆とお酒を飲んでワイワイやりたいですが、飲み会はもう一年以上行ってません。

実はここしばらく全然釣りへ行っていない訳ではなく、モチベーションを削がれた為にすっかり釣りのリズムが崩れてオデコ続きなのでネタがありません。海へ行ったり管釣り行ったり、マルタを探したりして、私の場合お店のオープン前や閉店後にも行くので、2月釣行回数はなんだかんだで8日間だったりして。この8日間で釣れた魚は管釣りのレインボーのみ(笑)

そして2月は個人のキャスティングスクールの申し込みも多く、生徒さんには「キャスティングはリズムです。」なんて言っているのですが、そんな私が釣りのリズムを崩してしまい、ダメダメ人間に。どうやら釣れない病を発症したみたいですが、誰かその症状を改善する手立てを知りませんか?

季節はもう3月。各地は一般解禁しましたね。
そんな私は3月に入って何をしているかは、ご想像にお任せします。

今週末は解禁後最初の土日。釣りは密集を嫌うスポーツですので、皆さんはいつも通り周りとの接触を避けて、各地の釣り場で渓流釣りをお楽しみください。
皆さんの釣り場での笑顔を想像しながらお仕事ガンバリマス。

キャスティングレッスンの風景
普段はダブルハンドのキャスティングを教えることはないのですが、いろいろ事情があってダブハンの個人スクールを受けて練習会。ダブルハンドの場合水辺でウェーディングできる場所を探すのが大変なのです。
そしてシングルハンドのキャスティングスクールも相変わらず一昨年の台風19号による被害を受けた橋脚工事が終わらず、練習できる場所がありません。なので、今後のキャス練はペンディングになってしまいました。
そんな感じで2月に手に入れたセントリックのC904/4の出番は2回だけで、それも2回とも朝霞ガーデンでゴザイマス。このまま朝霞専用ロッドにしちゃう?
マルタの釣りは歩いて歩き抜く。
そんな最中に空いている日はお散歩がてらにマルタを散策。土手を何キロも歩いて見つけたマルタ。日中は喰いが悪かったので翌朝出直すと、その群れはどこにも見当たらず。その前後2キロほどを歩いて探しましたが見つからずにタコりました。
解禁のヤマメ
あれ、なんでヤマメの写真? そう昨日は解禁直後なのでなるべく一番近い川で人目を避けて釣りをしてきました。もちろん家を出てから帰るまでコンビニにも寄らずの非接触。そう書いてもやんや言う人がいるのでしょうね。
解禁のヤマメ
午後は大荒れの予報だったので午前中勝負。見つけたライズは多数だったけれど、意外に渋くて22番のミッジピューパ中心。そして昨日、「久々にピュアの3番を使ったけれど、久しぶりだと硬く感じるなぁ。」なんて思ってましたが、写真を見るとエアの864/4に3番を通してたのですね。どうりでキャスティングのリズムがおかしい筈です(笑)今日まで気づかなかった自分に反省。
寒々しい木々
丁度お昼には空気が変わり、これ以上やるとヤバそうだったので納竿。ティペット9Xにフックは22〜24番のピューパとスピナーのみで丁度ツ抜けで終了しキリが良かったです。仰げば木々はまだまだ寒々しいお姿で、本当の春はこれからの様ですね。

サンペイ世代

私と同世代である1962〜7年あたりは、基本釣り好きが多いのです。第一次釣りブームとなった火付役はおそらく漫画であり、当時少年マガジンに連載されていた、「釣りキチ三平」なのです。その漫画に読み耽った私の場合は三平くんが投網を投げれば同じように投網を買って練習し、遠投競技の章に入れば意味もなく遠投練習する、まるでコピー人間の様なもの。当時は相当な人が影響され、そのうちの一握りが未だ一つの趣味として続けているのです。でもね、フライフィッシングだけは釣り場で出会った影響で始めたので、サンペイくんよりもずっと先に始めてましたヨ。

三平くんの漫画といえば夢のある大型魚が多数登場する訳で、私の場合はその魚たちをキャッチする事 を未だに夢見るオジサンと言った感じかな?登場するようなサイズは現実味が薄いとしても、少しでもそれに近づけたら私は本望なのでゴザイマス。

「釣りキチ三平」の中で人気があるのはきっと北海道のイトウか四万十川のアカメあたりでしょう。どちらも夢のあるメーターオーバーの世界ですが、この秋は久しぶりに北の大地で夢を追い掛けて来ましたよ、同世代同志でね。

今回は同い年の業界人釣行。例えるなら「釣りキチ三平」ならぬ、「釣りバカ三人衆」かな。東センセはご存知フライ業界の要的な存在で37年の付き合い。そして千葉ちゃんは名寄の敏腕ガイドとして有名。『イトウ戦記』の人と言った方がわかるかな?同い年のオトコ3人が集まると釣り話以外では、松田聖子とエロトーク(笑)
毎日18フィートものロッドを一日中振り回す日々なのだが、着いた初日から大増水。泥濁りで1m増水はたまったもんじゃありません。とは言うものの、普段このロッドでオーバーヘッドキャスティングしかしないので、私はまずこのロッドでスペイキャストに慣れる事が優先。
一生懸命フライを流していると、たまにアメマスがかかったりして。緊張感を持って釣りをしろと言われている様で、その気持ちを引き締めてくれるアイドル的な魚。
鉄橋にさし掛かると警笛を鳴らす電車。ボ〜ッと過ごしているとカナダへスティールヘッドの遠征に来たんだという錯覚に陥る。しかし車列の短さを見て我に帰るのである。
日に3〜4カ所のポイントを転々とするが、何の反応もなし。勝負は水がどれだけ下がるかが問題。支流との合流には白サケの群れ。今年は個体が大きいなぁ。
投げても投げても結果は出ませんが、日々練習という事で納得している3人。あーでもない、こーでもない、キャスティング論が熱いデス。18フィートが強風に煽られると、それはまるで魚とファイトしているかのような空気抵抗。高々と掲げれば旗棒のような長さ。それが三日目になると、確実に腕が太くなっている事を実感できます。Scott カムイは漢のロマンが詰まった「筋トレ棒」ですな。
スコットカムイ、故郷の北海道に帰る図。そして私の投げるフライは相変わらず20センチ。私の場合はイトウ 戦記ではなく20センチ戦記。やっている事は川筋スイングのシーバスと一緒。
最終日、カムイが天から降りてきたのは千葉ちゃんのロッド。水位が下がり始め、風向きが変わるほんの一瞬、その時合いが来た。
それに続けと東くんも間髪入れずにヒット。そう言えば急に風がなくなりモアっとしてきた感じがする。釣るなら今しかない。
上がってきたイトウくん。大きめのソルトフックに巻かれたミノーはガップリ飲んでますゼ。
私は彼の魚を見ながら、開高健の「モンゴル大紀行」ごっこ。「イトウだ!」「テングリ様がたった一回、大いなる微笑をしてくれました。まだ私は少し生き延びられます、ありがとうございます。」分かる人にはわかる、このくだり。
「あれ?あなたの魚は?」と思われる方に、私はエンリコの3/0で釣りました。3人とも無事キャッチしましたよ、何か文句でも?(笑) 3人で合計160cm、これだけ釣れば十分でしょう。平均サイズを下げているのは私ですが・・・。

 

ロングドライブ

ご来店の皆さんは気付いている方も多いと思いますが、最近車を置いてません。車無し生活が早2週間を過ぎようとしています。パジェロ君は恩年9歳になり少しずつパーツ交換を進めているのですが、コロナウィルスの余波でディラーさんの休みが増え、そして部品工場との休みが噛み合わず、さらにパーツ品切れが重なる三重苦。いつになったら車が帰って来るのか首を流して待っている日々が続いてます。

パジェロくんが休暇を取っているからといって私が釣りに行かないという選択肢は無く、休みともなればしっかり釣り仲間の誘いがあり、連れて行ってくれると言う釣り生活2週間目。

今回は岩手県生まれのファーガスが手に入ったので、他の大地での魚の引き味を教えるためにあえて逆の方向を目指したのが昨日。私が購入したのはファーガスファインループ6フィート4インチ3番4ピース。終盤だし小さなタナビラでも釣ろうとロングツーリングに出かけたのですが、果たしてどうなったでしょうか・・・。

釣り人は大体四駆に乗ってます。今回は赤のエクストレールにての釣行。片道が300km近く走るのは先週のブラウンクラフト(ブラウントラウト)釣行と同じ遠さだけれど、今回は日帰りなのね。お疲れ様でした。
この地方の河川は並行して道が走っている所が多いのですが、あえて道がない場所を選択。川幅は少し広かったので、ロッドはスコット。そんな場所は放流もない代わりに人があまり入らないので大物が出ます。しかし、今回はそんな場所からのバイトは一度だけ。それもこんな時期だから、二度は出ません。
タナビラを釣るつもりで入った川なのに、なぜかイワナがお見えになりました。ま、釣れないよりはマシなので、記念撮影をパシャリ。
一本目に入った川が不発だったので、少し走って上流の枝沢へ。いつもはこの水量の倍はあるのですが、ちょっと少なすぎ。魚はいても走り回るだけで釣りになりません。
そして次に入った川で尺ヤマトくんを頂き、ファーガスに入魂完了。この岩の周りにいない筈は無いとしつこくフライを流した結果がコレでした。
その後はまた別の川へ行き巨岩帯での釣り。土日中ピーカンで虫飛ばずの状態は渋々で、反応はあれどもばらしまくり。私はタナビラを4本掛けて全部ネットランディング前に落っことしてしまう始末で写真無し。やっぱりバーブレスフックはバレますなぁ。大きいものは8寸半までありました。
家を出たのが朝の3時で、その後無休憩で釣り続ける二人。馬鹿に付ける薬はありません。
ヤマトくんの特徴は白点がなく虫食い模様がないこと。臀鰭のホワイトティップがとても綺麗です。
釣りは休む事なく18時半まで。イブニングはな〜んにも無いのはこの時期としては致し方ないかな。とは言うものの、いつもの大物ポイントででっかいヤマトくんに遭遇し、千載一遇のチャンスとばかりに鼻先にキャスト。ドンピシャで落ちたフライを咥えたかと思ったら、突っついただけ。もう一度投げたらフライのぐるりと見渡し、淵底へと帰って行きました・・。逃した魚はいつでもデカイです。
楽しい時間はあっという間。帰る時にふと気づく事はしゃがんで休憩する事も無かったので、車のシートに潜り込んだ時には、どっと疲れてきましたとさ。しかし無事に帰宅するまでが釣りですから、帰りは安全運転デス。今年の渓流シーズンは残すところ1ヶ月。皆さんの渓流納めは予定はいつですか?

ブラウンクラフト

『となりのトトロ』でメイちゃんが、オタマジャクシの事を”オジャマタクシ”と言ったり、”トウモコロシ”と言ってますよね。この一文字間違いで覚えるのは子供だけとは限りません。すでに潰れてしまった菅釣りにあった看板ですが、確かこんな感じで書いてありました。

『ガツーンと強い引きレインボー、ブラウンクラフト』

何を作るのかとツッコミたいところですが、誤字脱字のオンパレードの私がこんなチャチを入れても仕方ないですな。今回はこのブラウンクラフトが頭から離れなかったので、ちょっと書いてみた次第。

そんなブラウンクラフト、もといブラウントラウトを求めて今年も夏のひと時を楽しんできました。それにしても昨年の台風と今年の大雨で各地の河川の被害は凄いものですね。この川は下流部はかなり被害を受けています。上流部は最上流にある砂防堰堤以外はほぼ堰堤がないので、砂礫は少ない方で巨岩帯も崩れることなく健在でした。

訪れる度に渓流はその様相は変わり続けるけれど、たくましく生きる魚たちに癒された二日間の釣行を、お暇な方は覗いてくださいまし。

この川はいつ行っても大体こんな色しているんです。なので釣り人は少なめの筈なんですが、下流部の大物ポイントがことごとく壊れて砂礫の川になってしまったので、ココは結構釣り人だらけ。熾烈な入渓点争いに失敗した私たちは、空いている場所に入るしかありませんでした。
魚は出るけれども案の定、すでに過去に釣られた鈎穴がある魚ばかりが釣れます。そして私はブラウンを狙っているのに、イワナばかりがヒット。とは言うものの8寸はあるので文句なしの楽しさ。魚は渋かったので、とても小さなスポットだけで反応する状態。
普段はニコパチを撮らない私ですが、カメラを向けられたのでご要望にお応えして・・。強い流れに押されながら、反対側の小さなヨレから出てきたイワナくん。
今回は3人で入り、ポイントを分け合って釣りをしました。巨岩帯があるのであまり離れて釣りをすると事故をした時に気づかない可能性があるので、見える範囲で間隔を空けて一気に登ることはしません。
満足のいくサイズのイワナくんなんですが、私はブラウンを釣りに来たのです・・・。そういえばここ川の最上流部は禁漁ですが、かつてはヤマトイワナの生息地だったのですよね、確か。でもこの場所は全部普通のイワナです。
全員にある程度満足の釣果があり気持ちに余裕が出る頃、一人がこんなサイズのブラウンをスティミュレーター#8で仕留めた。まるで北海道じゃありませんか。この魚をみた途端に私の気持ちはエンジン全開。チビは要らないので、更にでっかいフライを投げまくります。無論二匹目のドジョウは現れる事なく私はイワナオンリーで1日目を終えました、ふぅ。
二日目は場所を変えて更に巨岩帯が点在する場所へ。入渓点からすぐの場所で#8のチェルノブイリで8寸サイズのブラウンを仕留めたけれど、前日のブラウンが頭から離れない。なのでしばらくは良いポイントだけ探っての拾い釣り。しかしその後がなかなか釣れません・・。
たまに顔を出すのですが、やっぱりサイズは全て8寸ばかり。もっともこの場所に大物が沢山いるような所であれば、相当有名になっているでしょうから、そう簡単にゴーマルサイズは姿を表しません。
こんな感じの巨岩帯の場所が続くのですが(人間がちっこいですね)、遡行する苦労が報われません・・。大物は何処に?
後追いのお仲間も大体同じサイズのブラウンくん。ブラウンは個体によりこの柄がかなり異なるので釣れた後の撮影もなんだか楽しみ。
ふと空を見上げる頃には入渓から3時間が経ち、その間に魚の姿はほとんどありませんでした。朝の外気温は20℃以下だったけれど、お昼には26℃になり汗でグッショリ。
写真ではその落差が分かりづらいですが、今季最大の高低差。そして二日目の方が難所続きなので、後からくるお仲間の様子を心配して見守ります。
結果二日目はコテンパンにやられてしまい、初日に匹敵する大物は現れませんでした。それにしてもこのサイズ見惚れてしまいますなぁ、次回にはぜひ私も、このサイズを釣ってみたいものです。