桜舞う河原で3.11の年を思い出すフライフィッシング

本流での釣りを終えてマッキーに家まで送ってもらった翌日の事。次の日はゆっくりと体を休めれば良いのに、空の青さと春の暖かさに誘われて私の車はまた北関東へと向うのでした。釣り人ってホント馬鹿ですね(ってか私だけか・・)。

福島県に程なく近いからなのか、この川は4月1日解禁の温泉街を流れる里川。その解禁日は恐ろしいくらい餌釣りの方が訪れて、お土産放流された虹鱒をひとりで50本くらい釣り上げ、満足げにクーラーへ放り込むのです。でもその時期は水温は極めて低くヤマメ釣りへ出掛けたとしてもライズが始まるのが12時過ぎになるので、ドライフライの釣りは成立するけれど釣る時間がとても短いのが難点。

一週間もするとお土産放流の塩焼き用ニジマスは綺麗に釣り切られ、餌師は一気にいなくなります。そして釣られずに残るのはいつもヤマメさんで、この川に桜が咲く頃には一日を通してドライフライフィッシングに専念できるのです。

この川へ降り立ち、ふと思い出した2011年4月のこと。世の中はすっかり消沈し、世間は釣りどころでは無い雰囲気だったけれど、私は釣具屋として平静さを装いながら日々と変わらない釣り情報を発信する為にココへ訪れたのです。

しかし震災直後の温泉街は人などおらず、通る車も全くなく無音の町。唯一空いているコンビニで入漁証を購入するのですが雰囲気はまるでゴーストタウン。釣り師はもちろん人っこ一人おらず、気持ち悪いくらい川のせせらぎ以外何も聞こえない状態。そんな中、川を釣り上がると人がほとんど入っていないであろう状態は、堰堤でヤマメが一列になってライズしているのです。

ライズを見て片っ端にやっつけていると突然地面が大きく揺さぶられ、立っていられない状態になる程の地震が発生。私は大きな岩にしがみついってやり過ごしていると、堰堤の流れはタライに水を張ってチャプチャプと波を立てている様な状態。そんな中でもヤマメはライズを止めず黙々とカゲロウを捕食している姿を見て、地震の時は魚は釣れないなんて嘘なんだなと思ったのです。

あれから12年が経ち温泉街の1/3は廃墟となり新たな宿泊施設が少し増えましたが、街はすっかり様変わり。でもあの頃と同じ桜が今年も見事に咲き誇っているのでした。

北関東のヤマメ釣り
浅くなるポイントもあれば、逆に深くなったポイントもある。どんな川でもそうですが訪れるたびにその流れが変わっているので、以前の記憶をリセットして始めます。
ヤマメ
今年は暖かい日が多いので桜のほとんどは花が散ってました。葉を蓄え始めた桜を横目に釣りを始めると早い流れからすぐにヤマメがこんにちは。放流ものですがこの川はこのサイズが沢山釣れます。
堰堤でライズを探す
この川に到着したのが12時過ぎだったので川面に流下するカゲロウは無く、ライズを探さずにとりあえず早い流れを打ちまくって釣り上がります。
ヤマメ
堰堤下でライズを繰り返す個体はユスリカミッジ#24の釣り。それ以外の早瀬は#14のパラシュートやソラックスダンで次々とハントします。
ヤマメ
今回はウィンストンピュアの7フィート6インチ3番が相棒。久しぶりに使いましたがメチャクチャ軽いんです、このロッド。
春のドライフライフィッシング
解禁日にニジマスを死ぬほど放流し一週間で見事に釣り切られるのですが、早い流れを交わして緩い端のポイントや草木が川原に被っているポイントを攻めるとたまにニジ丸君が釣れます。
ヤマメ釣り
気がつけばわずか1時間ほどでツ抜けするほどの釣果。相変わらずよく釣れる川ですが、昔に比べると入漁料が高くなり日釣り券は¥2,000になりました。私は渓流魚を持ち帰らないので全てリリース。
フライでヤマメ
午後4時ぐらいから小型のメイフライがいっぱい飛び始めたのですが、その頃にはもうゲップが出るほど釣れてましたので、イブニングはやらずに帰りましたとさ。この川をやる場合、いつもならば後半は天然物を求めて沢に入るのですが、そっちの釣りは次回の楽しみにとっておきます。さて、また次週の為にフライを巻かないとね。

春の釣りにおける曇りのち雨は、魚のスイッチが入るGoサイン

ハーミットがなんで第三火曜日だけお休みなのかというと、毎月この日は火曜日の店長の研修日になってます。なので、現在はマッキーの知らない釣りへ引っ張り出して知識を高めてもらいます。それはキャス練だったり、渓流だけに留まらずシーバス船やシイラ釣行など様々なフライフィッシングを経験してもらってます。

さて季節は進み良い時期になったので、今回は何にしようかと考えて三つのお題目をマッキーに提案。

1:芦ノ湖でブラウンのドラワカフィッシング(エンジンボートで私のガイド)
2:私がいつも行っている本流でダブルハンドの体験&練習
3:4/1解禁の渓流でヤマメのライズハンティング。イブニングは別の漁協でイブニングライズ狙い。

そしてマッキーが出した答えは、

「ダブルハンドが全くの未経験なので教えてください。」

との事。ふむ、釣果を求めずキャス練をしたいなんて、こんなに良い季節なのにいい根性だな、と私のホームリバーでキャス練をすることと.なりました。とはいっても、万に一つの確率で本命が掛かるかもしれないしね。

ダブルハンドのキャスティングの難しさはシングルハンドで普通にキャスティングが出来るからといって、すぐには習得できない事は皆さんもご周知の通り。竿をしならせてその反発力で飛ばす原理は同じでもその所作が異なるし、ロッドが長いから同じ軌跡を反復する事さえ最初のうちは大変なんです。さらにウェーディングする深さが変わったり使うティップの重さやフライによって、思った位置にアンカーが打てなかったりするもします。

私でさえ毎回最初のキャスティングは考えながら投げてますし、ポイントが変わるたびに悩みながらキャスティングしてます。天気が悪かった一昨日、そんな調子で二人でキャスティング練習だけれど、もちろんフライはついてます。マッキーには基本の4つのキャストを教え、右岸と左岸のポイントを見つけてそれぞれの投げ分けを教える訳です。最初は苦戦していて力無く伸びなかったラインが1〜2時間も続けると、ある時フッとラインが伸びたりするんですね。まだ投げた後の流し方のイロハを教えてないけれど、あの感覚がもう一度味わいたくなると、ダブルハンドの世界は抜け出せなくなるのです。

そんな塩梅で今回は本流でキャスティングを続けているとあるポイントでいつもとは違うアタリが・・・。

この先を知りたい方は以下の写真を読み進めてみてください。

今回の戒め:重ね得た経験はいつかきっと役に立つ

本流でダブルハンドキャストの練習
よりによってこの日はとても寒く、途中からダウンジャケットを着込みました。さらに追い討ちをかけるように、予報が外れて午後早くから次第に雨が強まりました。この頼りないラインの軌跡を見れば、初心者なのは一目瞭然。それでもキャストを繰り返すたびに自分なりの答えを出して少しづつラインはまっすぐと伸びるようになってきます。
ウィンストンマイクロスペイ10フィート6インチ3番
私は修理から帰ってきたマイクロスペイ10フィート6インチ3番を楽しみに来たようなもの。そして新しいランニングラインの使い心地をチェックします。このロッドは短くて柔らかいのでキャスティングが難しくなりますが、スイングする時のお辞儀の感覚が大好き。やっぱり柔らかいロッドは楽しいです。
モンカゲロウ
午後にさしかかった頃、水面にはモンカゲロウナミヒラタの流下が。寒いながらもモワッとし始め、曇天も手伝ってこれは午後には良いことが起きるかも?的な希望的観測。田んぼへの引き水の為に一気に減水したので、河岸ではオオヤマカワゲラとそれより一回り小さい黒系のカワゲラが大量にハッチしてましたが、写真があまりにもグロいので、そちらの記載はやめました。
スイングの釣り
動から静に変わるスイングの時間。この時はどんなアングラーでも背中に哀愁が漂いカッコよく映ります。
ウェットに掛かるオイカワ
マッキーがひたすらキャス練をしているけれど教え過ぎると訳がわからなくなるので、少し教えては遠くに離れて私はひたすら雑魚ポイントを貯めていきます。このオイカワはメチャ大きかった20センチオーバー。
本流のハヤ
浅いチャラ瀬の中ではオイカワが掛かり、少し緩いスイング終わりではウグイが掛かります。雑魚は高活性だし、雨の振り始めはいつも良いことがあるんです。マッキーには「今日は3時半から4時半には何か良い事が起きるぞ。」とポジティブな宣言をしてましたが、私はマルタウグイかスモールマウスバスでも掛かるかなと思ってました。
戻りヤマメ
「次のスイングは荒瀬から少し深みへ変わるポイントが変化する場所、掛かるならばココだな。」と相変わらずポジティブにスイングを開始すると、ラムソンのドラッグが突然滑り始めてリールがけたたましくヒットを告げるのです。「まさか、スモールでしょ?」なんて思ってたら、ジャンプする姿は細身でさらに首振り、小さいけれど本命じゃありませんか。石に潜られテンションが抜けてバレたと思うこと2度ほど。上がってきた個体は小ぶりながらも戻りヤマメでした。2421の#8に巻いたグリズリーキングが一番良い所に掛かってます。
カワムツのフライフィッシング
私は戻りヤマメ1本で大満足。あとは残りのスイングをマッキーに代わってもらい、キャストを続けると緩くなったポイントからカワムツがヒット。その後も連チャンでカワムツをヒットさせる事が出来るようになったので、「カワムツマスター」の称号を与えました。
戻りヤマメ
この日はとても寒かったのでイブニングの釣りは無しにして、この場を後にしました。この戻りヤマメとて6月後半に釣れば40cm近くまで成長しますから、大物に成長する戻りヤマメは意外と大食いなんです。さて、本流シーズンはまだ始まってもいない感じですが、幸先良いスタートのまま6月のハイシーズンを迎えたいもの。これからもスイングに精進いたします。

日課となったホームリーバーへ通釣しても待ち人(魚)来ず、ヤマメで我慢する

私の中で東北のサクラマスは一週間通して釣りをする、あるいは雑魚を1本釣ると1ポイントとし、10ポイントを貯めるとサクラからの何らかのコンタクトがあると思ってます。それが関東でだと川の近くへ移住するか、その川へ年間60日以上通う。あるいは雑魚ポイントを100ポイントを貯めないと姿を現してくれないのではないかということ。

今回はホームへ通うことで通釣(つうちょう)に雑魚ポイントを貯めに行く釣り。前回までの釣りで雑魚ポイントはまだ4ポイント、先が思いやられるなぁ。それにしても私の一年を考えると、オオニベ本栖湖の大物狙い、メーターアップのイトウを求めたりと、サクラマスを含めて年間を通してなかなか釣れない魚ばかり。そんな釣りへ通っているので、オデコなんてへっちゃら(と言っておきます)。とは言うものの前回と同様に本当はどっちを楽しんでいるのか分からないような釣りが続いてます。

今回の戒め:何かを釣るために犠牲を避けていると、その結果は遠回りになる。

今回は暑いからと言い訳して後のスイングを諦めましたが、一日通して漢らしくスイングをやり切った方が、その気持ちが引き締まったかもしれません。さて、今週の管理人がどんな様子だったかを知りたい方は、以下をご覧くださいまし・・。

本流の釣り
週を追うごとに本流の大物狙いの方々が多くなってきます。今回は3人でスイングをしたので、仲間との距離は最大1km近くなのでいっぱい歩きました。距離があり過ぎて電話でやり取りしないとならないのですが、一番下流に入った私のさらに下流にはルアーの方が淵を狙ってました。
オイカワとハヤと鮎などの雑魚たち
2ラウンド目に入る予定だったポイントは下流にも上流にも餌釣り師が入っていたので、流す場所がなく移動を余儀なくされた。新たに入ったポイントはにぎやかに産卵をしているウグイ、スイング終わりには鮎、そしてピックアップ時にオイカワが掛かると言う雑魚三昧のポイント。川に活気があると言うのは嬉しいものです。しかしあまりにも暑い。水温も上がる一方なので今回のスイングはこの辺で終了し、午後はロッドを持ち替えて上流へヤマメハンティングへ出掛ける事に。
北関東の川を散策
Tシャツ一枚でも良いくらい暑いので、いつもならばまだ行かないかなり最上流部へ移動。川幅もそれほどないので、退渓時間を決めて3人はそれぞれ散らばりました。(PS:FAGUSのロッドばかりが登場するぞとのご指摘がありましたが、意識せずに使ってました。次回は他のロッドを使いま〜す)
上流部のヤマメ釣り
入渓するとチビではあるものの、要所要所でライズあり。それを片っ端から狙って釣り上がるのですが、あっという間にツ抜け。サイズは5寸半〜6寸半といったところ。
ヤマメのお食事
ヤマメのお腹はパンパンだったので、ストマックポンプを使って胃の内容物を確認。すると食べたばかりの生きたクモが出てきましたが、写真を撮る前に逃走。胃の内容物は知らない虫だらけ。そして付近を飛び回る虫は比較的大きめ。
8寸半のヤマメ
数打ちゃ当たる作戦でそのままズ〜っと釣り上がると、ここぞと言うポイントでようやく8寸半のヤマメが顔を出しました。丸呑みされたフライは#14のソラックスダン。
北関東の渓流
もうお腹いっぱいになるくらい数釣りを楽しめたのだけれど、イブニングは更なる大物が出るのではと期待し別の川へ移動。んがしかし、この川の方が水がグッと冷たい。イブニングに虫っけは出てきたものの期待したメイフライ類は何も飛ばず、水面をにぎやかに飛び回っていたのはガガンボの類のみ。
北関東のヤマメ
17時半ぐらいになってようやくライズが始まり、#14スペントスピナーに出てきた最後の締めくくりは綺麗な7寸半でお開きとなりました。結果、ヤマメはサイズこそまだまだですが、20本以上は取ったので大満足。それよりも、数釣りが楽しめた方の川は今年の6月末ごろが楽しみですね。
北関東の釣り
朝5時半に家を出て帰宅したのが20時半。一日中ロッドを振り回し休む事なく釣りをした代償は、今こうしてタイピングしていても眠いの一言。今日は早く帰って寝ます。

ロッドを振り魚信を待ち続ける、北関東スイングボーイズ爆投日誌

「フライフィッシングって所作が美しいですよね。」

フライ以外の釣りをされる方が僕らにこんな言葉を良く投げ掛けてくるのだけれど、確かに他と比べてその動作ひとつひとつが美しいと感じる。音楽で例えてルアーのテンポがロックであるならば、フライは差し詰めクラシック(駄洒落を言えばスイング・ジャズ)でありその所作はまさに優雅である。川に浸かり繰り返されるキャスティングは山々をバックに鮮明に描かれるラインの軌跡が、放たれ生まれたループはまるで生き物の様に伸びていく。特にキャスティングだけでなく釣りが上手な人の所作は私でも見惚れてしばしその様子を観察する事がある。

上手なキャスターから放たれるループは澱みなく線とループを織りなす美しさ。ラインを水面から剥がす時の滑らかで静かな音。放たれるタイミングにリズムがある、ラインが躍動している、全ての動きに無駄がなく焦りが無い。しかしアタリが無く永遠とも感じる時間が続くと、ダブルハンドの世界は時に禅問答の様にも感じる。そんな所作は風音と共に刻々と過ぎていくのだが、静寂を割いてクリックリールが悲鳴を上げる瞬間を待ちわびて、ダブルハンドキャスターは誰しも静と動を美に置き換えてキャストを繰り返すのである。

さて、そんなクリックリールの反転音を待ち望み、ひたすらキャストを繰り返す私たち。前回に比べると水は幾らか温み、田畑は間も無く給水される頃。音楽を奏でるようにキャスティングのリズムを崩さず3ステップダウンしながらスイングを繰り返すと、ロッドには小物のアタリがひとつ。リールが悲鳴を上げる事なく上がってきたのは、久しぶりにご対面したアイソ(うぐい)くん。季節が少し進んだ良い証として早春の本流を闊歩した僕らでした。

「あなた達は釣果が乏しい釣りを黙々とこなせる変態だ。」

と言われる事も多いのですが、実はそんな事ないんですよ。

私のダブハンの世界はいつもシングルハンドと共にでワンセット。気になる方は以下の写真と共に二日間の爆投記録をご覧くださいまし。

ヒゲナガカワトビケラ
私の場合本流のスペイフィッシングはあまり朝早くからはやりません(季節によりますが)。今の時期だと水面が虫達で賑やかになるのが9時ぐらいからなので、その時間までどのポイントを流すかを吟味します。お日様が少し登り始めたこの頃は、ヒゲナガカワトビケラは草むらでひと休憩。
本流の釣り
今回は仲間と一緒に2名でスイング。私は後追いで間隔を空けて違うラインを攻めていきます。
ドロッパーフライ
東北でサクラマスを狙う場合はフライを1個でスイングしますが、関東の場合は少しでも確率を上げるためにドロッパーを付けます。今回はどちらのフックサイズも6番のDフック2421。ティペットを摘んで撮影しているので、2個写っていますが、実際の間隔は65cm位あります。13時半ごろまでスイングしたら午後風が吹いてくるので、それを合図に私は上流へヤマメを狙いにいきます。その移動距離は60km。相変わらずタフな私。
上流部のヤマメ釣り
上流部の釣りは大体15時スタート。川辺の虫たちはその頃から賑やかになってくるので、開始すれば小さな天然チビヤマメがいくらでも相手してくれます。ただし前回よりも少し季節が進んでナミヒラタカゲロウは既にスピナーばかりでダンは流れていません。フライは前回と同じく大きめ#12~14のコンパラダン。
上流部のヤマメ
時間と共にイブニングだけを狙う釣り師が増えてくるので、上流部は占領されてしまいます。ですが、歩みを遅くして丁寧に探っていけば、ヤマメの反応はすこぶる良いのですぐにツ抜けできます。最も放流ものでないヤマメはちっちゃいので大きくても7寸あるかないか。
ライズするヤマメを仕留める。
釣り上がって行くとプール状のポイントでライズあり。そんな大胆なライズの魚はとても投げにくい位置におり、バックキャストのラインをどこに通すかを考えてキャスト。うまいことフライがレーンに乗って出てきたのがコヤツ。一回り大きいのが釣れると放流ものになっちゃうんですね・・。ま充分釣ったから良いか。
今回は気合を入れて一泊二日の釣りなので、近くの安宿へGO。翌日はまた新たなポイントからスタート。この場所は毎年何らかの反応があるポイントなんですが、案の定ドンとアタリました。が、焦ってアワセてしまったのですぐにフックオフ。ヤマメかウグイか分からない位のサイズだったので、気を持ち切り替えて次のポイントへ移動。
北関東スイングボーイズ
前日に比べると川面は虫っけが全くなく、たまにヒゲナガがスケーティングしているだけ。もう少し水面に活気があると嬉しいのだけれど。
稚鮎のスレ
スケベ根性出してなんか掛からないかとフライを小さくしたら、稚鮎がスレ掛かり。このまま放置したらマス類が何か掛かるかも?とも思いが過りましたが、やめました。
スイングボーイズ
朝から13時までに回れるポイントはスイングの時間を考えると3箇所だけ。13時を過ぎたところで川風が吹き始めるので、また上流部へ大移動となるのですが、その最後のスイングでコツンとアタリが・・。
ウグイ、はや、アイソ。あなたの地方の呼び名は?
今期初めてのぐいうーくんです。ここ数年はこのウグイでさえも中々釣れなかったので、嬉しい外道。他の魚でも釣れれば魚の活性がある証拠。本格的な季節になってきましたなぁ。
オオヤマカワゲラ
私の釣れる指標としているオオヤマカワゲラの飛翔が始まりました。河原には羽化した名残りの抜け殻があちらこちらに。
上流部のヤマメ
後半は50キロ移動して別の川へ。しかし前日と違いイブニングギリギリまで魚の反応は薄く、日没間近でようやく6寸半ヤマメをキャッチ。毎日移動とキャスティングの繰り返しで良く遊んだ二日間でした。本流で本命が掛かることは滅多にないけれど、イブニングはこうして上流のヤマメさんに遊んで頂いているのでオデコはなく私のモチベーションは保たれるという訳です。さて、皆さんの今期の渓流はどんな時間を過ごされていますか?

桜前線北上を楽しみながらヤマメ釣りの筈だった北関東の里川

昨日現在の釣り人的目線で見る桜前線は、北関東の地域ではまだ3分咲きと言ったところ。それを見て思うのはこの場所へ訪れたのはチト早すぎたなぁ、と思いながらライズを探しながら河原をブラブラ散歩するのでアリマス。

天気予報は晴れに変わる予報だったのだけれど、国土交通省の水質データベースを見ると目指す川の水位がプラス25cm以上。ここ4日ほど雨が降り続いていたのでかなり増水した模様。水位が下がり始めたのであれば本流でのスイングを楽しもうかと思ったけれど、相変わらず水位が高かったのでウェットフライフィッシングは却下。なので水位に影響が出ないであろう里川のヤマメ釣りへと繰り出す事となりました。

4月を目前にこの時期は、この周辺ではガガンボのハッチが大体10時半ごろからスタートし、それに伴いライズが始まる予想。その時間になるまでまずは川筋を車でポイント巡りをし、ライズを歩いて探して昨年との違いをチェックしていきます。

予想していた時間になると、ほれ見なさいと言わんばかりに私の予測通りライズは始まるのです。そのライズに向けて釣り仲間に指示をしていると、アレなんか違うぞこのライズフォーム。よくよくライズを観察すると、オレンジの部分がチラリと見えたカワムツくん。在来種だけど、君は関西出身だからここに居るべきではないんだな。

そのライズに翻弄されること30分、僕らは慌てて他のポイントへ移動するのでありました。その後のお話は以下に続きます、お暇な方はご覧くださいまし。

本日の戒め:フライの種類と数はあなたの釣果を左右する

北関東のとある川
まだまだ川は寒々しい雰囲気。河原に近い桜はまだ蕾の状態だし、遠くの山はたっぷりと雪があります。でも時間とともにヒバリが鳴き始め、春らしい様相はもうすぐそこ。そして以前良かったライズポイントで待つこと1時間。ライズが始まったと思ったら、全部カワムツ。この時期はプライムタイムが12時ごろだから慌てて他の場所を散策するも、川は少し水が冷たいのでもう一度高速道路に乗って大移動。そこは更に北に位置し、田んぼの手入れが始まったばかりの地域だったけれど、大丈夫でしょう、きっと。。
北関東のヤマメ
ライズを探す時間がもったいないのでとりあえず叩き上がってみると、今度はカワムツに代わりウグイさん。小さいフライは投げていたら雑魚ばかりになりそうだと思い、フックを大きめの12〜14番のコンパラダンに変更。先ほどからナミヒラタカゲロウも流れているしね。するとヤマメさんがヒット。
ガガンボのフライパターン
ライズを繰り返す個体をみていると明らかにガガンボを食べているのでフライ変更。でもガガンボパターンにすると釣れないんです。なので元に戻してコンパラダン14番のブラウン系に変更するとに。すると反応は元に戻ります。やっぱりカゲロウの方が美味しいのかな?
北関東のヤマメ
本来釣れるべきこの時期のヤマメのサイズは6〜7寸程度。そのサイズは天然ものがほとんどなので胸鰭が綺麗なヤマメがヒットします。パーマークの背景の様に桜色の側線がとても綺麗。
北関東のブラウントラウト
なんかフックサイズが大きい方が調子良いみたいとそのまま釣り上がると、今度は早瀬の中からブラウントラウトがコンニチハ。あれ?ここは長野じゃありませんゼ!
ヤマメハンティングのはずが・・。
流下するカゲロウの中にオオクママダラもいたので、さらにフックをサイズアップして12番のスペントスピナー焦茶色系にすると、フライが大きいので反応だけはすこぶる良くなった。
ブラウントラウト
大きなスペントスピナーを荒瀬の中を漂わせると、大きな水飛沫が上がった。今度は更に大きなブラウンくんが水面を割って出ました。それも飲み込んでやがるのです。
ブラウントラウト
グラスロッドをグングンしならせて瀬を二つ降って上がってきたのは9寸サイズのブラウントラウト。この川でたまに釣れるブラウンですが、このサイズは初めてかな。ヤマメハンティングのつもりが、いつしかブラウンハントになってしまいました。ブラウンはこれ以上釣っても仕方がないので、イブニングは更に別の川へ行き、定番ポイントで8寸ヤマメが取れずに撃沈しましたとさ。シーズンは始まったばかり。この川のハイシーズンは4〜5月中旬なので、これからの成長に期待してます。

 

空いた時間は河原で過ごす北関東スイングボーイ

昨日の芦ノ湖で腕は筋肉痛の筈なのだけれど、目覚めてしまった午前5時。冷水で顔を洗い歯を磨き、髭は剃らずにまだ暗い道を北に向けて走る私。昨日はピーカンの一日だったけれど、本日は午後から雨予報と聞けば、一般的な反応はブルーになる筈だが、「釣れちゃうでしょ」のスイッチが入ってしまうのが私。私の行動は相変わらず学生時代となんら変わらないのです。

ラジオはNACK5からラジオベリーに変わり、流れてくるのはシーナ&ロケッツの『YOU MAY DREAM

私にはこう聞こえてしまうのである。

♪〜あなた(サクラマス)の事を思うと
すごく胸が熱くなるの
いつもは憂鬱な雨も
サンバのリズムに聞こえる〜♪

朝靄の中にダブルハンドを持って立つとそれだけで幸せな気分になるのは何故なんでしょう? 久しぶりに振り回したロッドから放たれるフライラインの軌跡はまるで初心者のそれに近く、オフシーズンのブランクを感じさせる。それが数投もすると感覚が呼び戻され、ラインが綺麗なループを作り始める。

季節的にお目当ての魚が釣れる確率は1/10000も無いのだけれど、ラインがスッと伸びていくだけで満足してしまうのはやっぱり他の釣りとはちょっと違う感覚。キャストが決まれば2ステップダウン(2歩下流側へ降る)し、同じ動作を流れの終わりまで繰り返す。ミスキャストをすれば、その場へ止まりキャストが決まるまで何が悪いのかを考えて投げ直す。そんな感じで一つのラン(流れ)に2時間近くを費やしても手応えは何も無いのである。

今年のマイ・スイングは始まったばかり。今は昨年とどう変わったかを一つづつ確認し丁寧に探り、来るべき日に思いを馳せております。

♪〜朝靄の湖(川)に
水晶の船(ウェットフライ)を浮かべて
ちょっとだけ触れる感じの
口づけ(スイング)をかわす
〜〜〜
それが私の素敵な夢、それが私のすてきなゆめ、
夢、ユメ、ゆめ、夢、ユメ、ゆめ〜♪

お後がよろしいようで・・・。

北関東でスイング
最初に入ろうと思ったポイントはすでに別の方が狙ってましたので、遠くからそれを見て移動。水温は12.5℃だけれど、田んぼはまだ水が入らないのに水位が低い状態が続いている。なので今後のために少しまとまった雨は少し嬉しい。
フタバコカゲロウのスピナー
ウェーダーに受ける水の音に酔いしれながらスイングしていると、フタバコカゲロウらしきスピナーが私のウェーダーをよじ登ってきた。淀んで重そうな空とは裏腹に、水面はナミヒラタ、オオクママダラ,ウルマーシマトビケラなどがゆっくりと流されていき、一度だけ大きな魚に吸い込まれる個体がいた。冷静に考えてマルタウグイかな。
ウェットフライ
本来ならばもっと大きなフライを流すべきなのだろうけれど、スケベ根性で戻りヤマメでも掛からないかと#6と#8のフライを2個つけて流すも、何も反応はあらず。
本流の釣り
タックルはシマノ アスキス 1256/4にレージコンパクト300Gr。サーモン/SH10ftのインタミリーダーにティペットは16ポンド。流れの抵抗を感じながら少しお辞儀するティップを見ながらステップダウンしていく。
雨の本流
13時には本格的に降り始めたので撤収。前回と変わった事は、たくさんいた鮭稚魚は降ったようです。今回はヤマメのライズもなく、濁り始めて終了です。この時期はひと雨毎に川の状況が良くなってくると、私は信じております。

マスク解禁の前に黄色い粉の舞う河原でライズを待つ本流の釣り

今月13日からコロナ対策としてのマスクの着用が、個人の判断に委ねられるそうな。それを聞いてようやくマスクから解放されるかと思いきや、今年の花粉量は尋常じゃなないのでマスクをしないなんて選択肢はなさそうです。皆さんの花粉症は大丈夫?

いつからでしょうね、花粉症なんて言葉。若かりし頃は医者にはアレルギー性鼻炎と言われ、山梨県の桂川で鼻を真っ赤にしながら釣りをしていた記憶があります。それが20代半ばに体を壊し長期入院し、退院した頃には体質が変わったのか症状が無くなり春の釣り全快。しかし世の中が花粉症という言葉にすっかり置き換わった頃に再発するという悲劇。時代は進んでその原因を細かく分析されれば、私の場合はスギというよりはヒノキとハウスダスト、それに猫が原因らしい。しかし愛猫に近づくなと言われてもそれは無理ってもんです。

さて今週の私はというと、ホームリーバーへ年券を取りに行ってきました。解禁から一週間が経ち、エサ師はひとしきり放流魚を釣ってひと段落だという頃。天気予報は尋常じゃない花粉量だから気をつけてと言っているが、そんな事を言われても釣り人は黄色い弾幕の中へ飛び込むのです。スギ花粉を大量被弾しても釣果があれば良いのですが、気温、水温、虫のハッチがあったとしても、肝心のお魚さんがライズしないと手も足も出ないというのが本流の釣り。

いつもの事なので問題ありません(強がりですが・・)。

今回の教訓:今年の花粉は尋常じゃないので、市販薬は全く効果なし

本流のフライフィッシング
早春は早くに行ってもしょうがないのでゆるりと出発。漁協にて年券をピックアップし今年の状況を聞きました。ここ数年パッとしないこの水系ですが、通われているお客様からは大物の釣果報告をいただいており、釣れていないのは私だけです(笑)
本流のフライフィッシング
とりあえず魚釣りたさに放流ポイントの支流へ向かいましたが、虫っけもライズも無し。時間が早いことがわかってましたが、とりあえず叩いていれば何かしらの反応があるだろうと1キロほど釣り上がりましたが何もなし。残った放流ものを粘るよりも、ここは漢らしく本流へ戻ってイチかバチかで勝負することに。
釣りにはパジェロ
私の相棒であるパジェロくんは今年で12年目で激走25万km。壊れる前に次の相棒を見つけようと考えながら早数年。悪路が多いこの釣りに見合った車って最近は見当たらないですねぇ・・。
本流でのドライフライフィッシング
とても暖かい日で周りは少し黄色く感じます。河原にそよ風が吹くとくしゃみ連発の私。仕方なくマスクをするのですが、鼻水はダダ流れ。目もショボショボでやる気が無くなってくるのですが、突然カゲロウの流下が始まるのです。
ナミヒラタカゲロウのダン
13時を過ぎると水面に定期的に大型のメイフライが。羽化最中の個体を手に取ると、どうやらナミヒラタカゲロウの様。大きさにして10〜12番サイズ。3m間隔で流されるダンを見ていると、突然 ”ボシュ”という音が・・。そしてもう一度流心で飛沫を立ててライズ。コカゲロウが流れるだろうと小さいフックしか用意していない私。慌ててボックスを探るとハックルを薄くまいた同系色の14番のパラシュートが一つ。すぐにそれを結んで次のライズを待ちましたが、私がクシャミをしすぎたせいなのか?その後は全く何も起きませんでした。
ルーンのフライディップ
ライズが直ぐに止まってしまったけれど、対岸でもライズらしきものを確認。本流なので一度車に戻って対岸へと車を回し、ポジションを変えて再チャレンジしましたが、陽が傾くまで待ったのですが何もナッシング。本流の釣りはこんなもんですよね。ホームリーバーの釣りはまだ始まったばかり。今年も色々と試行錯誤しながら理想の魚に巡り合いたいと考えてます、妄想ではいつも釣り上げているんですけれどね・・(笑) 写真のフライディップは昨年からハマって使い続けているフロータント。ポッカリ浮いて持続性が高い粉もの系。液体が付いた部分は白くなるので、手に垂れると手も真っ白け。フックポイントは手で拭ってから使いましょう。

釣りに梅干しはNGを守り続けていたのに、食べてしまった長良川釣行

昨夜は美味しい日本酒のおかげでグッスリと寝られたなぁ、なんて思いながら梅干しを箸でヒョイと摘み、白飯と共に掻き込んだ。あ、やっちまった、本日は釣り二日目の朝。昨日はピーカンベタ凪で水面は静まり返って手も足も出せなかったのに、もしかして今回は完デコか?

釣りに梅干しはご法度と先輩に言われて、頑なにそれを40年以上守ってきた私。そのジンクスはご存じの通り「食にあたらない」=「アタリが無い」ともじられたもの。かつて船宿で梅干し入りのお弁当を渡されても、1匹釣れるまでは絶対に口にしなかったのに、それはいとも簡単に崩れてしまった。さてどうしたものかと悩んでも致し方ないので、宿を足早に去り二日目の釣りを楽しんだのであります。

皆さんは釣りにまつわるジンクスは何かありますか? 例えば釣りをする日は必ず左足からウェーディングシューズを履くとか。普段は占いはほとんど聞き入れないのに、釣りに関してはなぜか縁起を担いでしまいがちなのは私だけではない筈。そんな「やっちまった。」感を感じながらライズ待ちをする今回は、何をやっても釣れなかった場合「あの梅干しが悪かった。」と、きっと全て梅干しのせいにするんでしょうな(笑)

さてさて、片道約400kmの旅路。釣行費用÷釣果数なんて銭勘定は決してやってはいけません。お魚1匹を釣るその喜びは釣り人のみぞ知る価値観なのですから。

祝・2023年 長良川解禁

お暇な方は以下をご覧ください。

ベタ凪のM川
東京を早くに出て朝8時ぐらいに到着。長良川本流を見て回ると、以前とはだいぶ様相が変わり、昔良かったポイントが浅くなってました。そして定番の関観の前には人が誰もおらず。これは「本流は無いわな。」と思い、M川へ。いつものポイントにはすでにフライフィッシャーマンが並んでライズ待ちしてました。
ベタ凪のM川
タックルを用意して川面を覗くと遠くにライズが、それを狙うためにゆっくりと近づき次のタイミングを待ちますが、ライズが散発過ぎてキャストのタイミングがありません。その後ずっと待っていたらな〜んも無くなってしまい、初日が終わっちゃいました。
湯本館
今まで色々なところに泊まったけれど、未だお気に入りが出来ず毎回違う宿。今回泊まった湯本館はお風呂がそれなりに大きいし料理が豪勢でした。酒の肴は鮎とイワナ、それに飛騨牛です。次回もココかな。
長良川中央漁協
そして梅干しをうっかり食べてしまった朝。この際、梅干し食べたら釣れるのかの検証で良いかなと、前日よりも少し下流部へ移動。長良川は鮎で訪れる方が多い場所なので、雑魚券¥600はかなり安く感じます。
試行錯誤の長良川
下流部に到着するとライズがいっぱい。でも怪しいライズで半分はオイカワかな。明らかに鼻出したりヘッド&テールをしている魚を見つけてそれを集中的に攻めてみます。水面には見た目では何も流れていないようですが、ライズは頻繁。でも何を流しても喰わず。色々試した結果はフックサイズが24番よりも小さいもので黒系のみが反応。CDCはホワイト(蛍光色)は嫌いナチュラルカラーのみ反応。さらにCDCは長いと全く反応しないので、1mm程度までカットして使い、水面上の気配をほとんど減らしてようやくフライにチェイスする感じ。
長良川水系の放流もの
ティペットは8Xだとその硬さを嫌がっている感じだったので、さらに細い9Xを使用。キャスト後にラインを引っ張ってティペットだけをうまいこと沈ませてようやくフライに反応。それでもスレていて、フライに4〜5回出てようやくヒットする位のシビアさでした。昔はシラメがちゃんと釣れたけれど、昨今はどこも放流もののアマゴちゃん。苦労の末ようやく釣れた一本は放流ものでも大満足でゴザイマス。
アマゴの胃の中はミッジで満たされてます。
キャッチまでに随分と時間を費やしたので何を食っているのかと思いストマックポンプで胃の中身を取るとご覧の通り。フックが24番なので食べているフライサイズはあらかた32番よりも小さい(泣)。唯一混じっているカワゲラのフローティングニンフでさえ、22番サイズです。こりゃフライはなかなか喰わんでしょうなぁ。
オイカワ
ちょっと怪しいライズに手を出すと、案の定オイカワくん。それでも入れ喰いにはならず、アマゴと同じレベルの難しさ。
ミッジフライ
今回はとにかく黒っぽいものだけが反応。それもサイズは小さいければ小さいほど良いので手持ちが少ない。さらにCDCは蛍光色を嫌っている感じでナチュラルのみ反応するのでそれをセレクトしていくと手元にあるのは3本のみ。距離が遠い時は良いのですが、近いとラインの伸びというクッションが効かずアワセ切れ。すぐに手持ちのフライがエンプティになっちゃいます。
長良川の解禁
後輩も苦戦していましたが、フライのサイズとカラーと流し方を少し変えるように教えたら、すぐに釣れました。祝・長良川解禁。
長良川のアマゴ
パターンが分かった後でも入れ喰いとはならず、オイカワが邪魔するお陰でオイカワを4本釣ると1本アマゴが出るペース。難しいライズですが、一本追加されるごとに自分のスタイルに自信がついてくるのです。
長良川のアマゴ釣り
私の渓流シーズンはこれにて解禁。ただ2月中はまだ他の釣りも多いので本格的なマイシーズンは3月からになりますが、それまでにフライをいっぱい巻いておかないとね。コロナがひと段落したおかげで久しぶりに楽しめた長良川。解禁を告げる冬の風物詩を皆さんも楽しんでみてください。

萎えた太腿を鍛えるために、河原を延々と歩くブラウントラウトの釣り

季節はもう初秋。夏と間違えた蝉がまだ寂しそうに鳴く事があるけれど、大半は秋の虫が合唱し季節は移行中。そんな渓流閉幕の寂しさを感じる時期なんですが、禁漁間際のシメとしてドライフライにアタックする魚の姿を思い浮かべながら闊歩したいのが釣り人の性。実際には川面を流下する虫がいないのでその反応は薄く、一縷の望みを賭けて僕らは歩いて歩き続ける。実際のところ今の私には、川面に立っている幸せを感じていたいだけなのです。

政府の指針が変わり無症状の人は5日間の隔離生活とな。それも生活物資の買い出しOK。先月に10日間も軟禁生活を送った私が家でジッとしている時に思った事は「10日間休みがもらえるのだったら、モンタナへ旅行に行けたなぁ。」なんて、相変わらず釣りのことしか考えておりません。そしてその代償はこの春から渓流で鍛えまくった太腿がわずか10日間の軟禁生活で萎えてしまい、Gパンを履いた時にできるラインを、お尻から太腿へかけての肉をゴッソリと持って行かれてしまったのです。

私は今のようなダボっとしたGパン世代ではないので、お尻から太腿にかけてデニム生地に触れている状態でないと気持ちが悪くて仕方がないのです。なのでその太腿を取り戻すために先週は野反湖をグルッと歩き周り、今週は信濃路で今年歩き回った川へと再訪しに行ったのでした。太腿が鍛えられたかって?もちろんです。あの歩きにくい河原を日に4キロ以上歩いたのですから。釣果は納得? それは聞かないでくださいな(笑)

今回の教訓:季節の変わり目の釣りは難しいなぁ

河原を歩き回ってブラウントラウトを探す。
天気予報が外れて晴天ですが、台風の吹き返しで強風です。これはバッタのパターンで釣れるのでは?と、シングルハンドのドライフライで釣り上ります。しかし、1キロ歩いて一回で出るくらいのペースなので、こりゃ効率が悪いですな。
仮面ライダーを思い出す、河原にいるバッタ
このバッタの写真を収める為にシャターを100回ほど切りました(笑)。大きさは2〜3.5センチほど。カラーは全体がブルーグレーで、羽根を広げた時に見えるストライプ模様はなんとブルーでした。飛んでいる姿はまるでアゲハ蝶の様。その姿をスポーツモードで追いかけても、所詮望遠機能が弱いので撮れません。次回はこのバッタカラーの内羽根ブルーを巻いていこっと。 *後で調べたらカワラバッタ(ブルーサンド・グラスホッパー)と言うらしい。飛翔している動画があったので、こちらを参考に巻いてみてください。
ブラウントラウト
その後2時間近く叩いて何にも出ないので、ここぞというポイントでブラックリーチをシングルハンドで沈めてみました。アレま、あっさりと釣れるじゃありませんか。今日はまだバッタパターンの日ではないんですね。
ブラウントラウト
ある一定の水深以上あればブラウンは潜んでいる様ですが、瀬に入っている魚が少な過ぎて、ドライだと出ません。仕方なく、この後はシングルハンドで沈めて釣る事に。
秋を想わせる空
それにしても暑い。ペットボトル2本は午前中で空に。恐るべしフェーン現象。しかし、なんとなく太陽から降り注ぐ日差しは秋を感じます。
ブラウントラウト
この川の流れは毎年変わるのでそれに合わせて毎回沢山歩いてポイントを探すのですが、私の中で今年のランク付け一級ポイントがあり、なぜか今までそこで一本も釣れませんでした。が、今回はシングルハンドで沈めたら、あっさりこいつがヒット。大きさはセントリックブランクのロゴ上にある赤ラインまでだったので43センチかな。
ブラウントラウトの胸鰭
見てくださいこの胸鰭。立派な真っ黄色。今年はなんでこんなにブラウントラウトばかり追いかけ回しているのか自分でもわかりませんが、どんな魚であれ、自然河川で生まれ育った立派な胸鰭や臀鰭を見ると興奮します。
ダブルハンドの川
初日は死ぬほど歩いてドライフライでは一本も釣れず仕舞い、バッタで釣りたかったなぁ。翌日は天気予報が一日を通して大雨と言っていたので、皆さんがお好きなS川のC&R区間に入って、サクッと釣って帰ろうという算段。
うぐい/ハヤ
しか〜し流せども流せども、な〜んも手応えなし。流れているのはラフティングボートの上から学生達の黄色い声が聞こえてくるのみ(笑)。沈め方が足りないのかと思ってT7のカスタムティップまで使ってみたら、こんな小さなうぐい様。
ダブルハンドの川
お仲間は別の場所でレインボーをキャッチしたとの事だったので、そろそろ時合いだと思い真剣に流していたら、ヒット! しましたが、ジャンプ一発で2Xのティペットをぶっちぎってダンケルドと共に消えていきましたとさ。結びが悪かったのかもしれませんが、釣りたさにスケベ根性だして、ティペットを細くしたのが間違いでした。
ブラウントラウト
気を取り直して再開すると、今度は今までで最小サイズのブラウンが。よくもまぁ4番のウェットフライに掛かったものです。それにしても私はこの川との相性が悪く、まともな釣果を出したことが無いんだっけ。
ブラウントラウト
最後まで大雨は降らなかったのは良かったのですが、二日目はチビブラウン1匹で終わり不完全燃焼で終了。この秋はお店の移転問題があり、この先は連泊の釣りができないので、この川の今シーズンはお終いかな。私の本流釣りが今年は終わった感が漂い、少し寂しさを感じながらブログを書く木曜日の午後。来週からは日帰り圏内の釣りをお伝えします。

アマゴ(ヤマメ)の盆隠れを体感するシャワークライム

先人達の的を射た格言は、いつも釣り場で思い知らされます。その格言は夏のものが多い気がしますが、「ヤマメの盆隠れ。」以外に「夏ヤマメ、一里一匹。」なんてのもありますな(夏ヤマメは一里歩いて1本釣れる感じで難しいという意)。水温が上がるとそれだけ難しく、またお盆を過ぎるとヤマメはソワソワし始めて、川によっては産卵準備の為にそのボディカラーが少しずつ変化する時期でもあります。

と言う格言は頭に入りつつも、釣りに関して私はいつでもポジティブ。お盆まであと数日先だからまだ釣れるだろうとか、この時期は玄人の釣り場は空いている筈と勝手な推測をしてみたり。もっとも、婚姻色をまとったヤマメは産卵前の大事な時期にいじめているように感じてしまうので、特に色変わりが早いヤマメ釣りは私はやめてしまいます。なので昨日をもって今年のヤマメ(アマゴ)釣りはお終いと決めたので、その締めくくりを何処にするかを悩んだ挙げ句、ヤマメではなくアマゴの川を選択と相成りました。

さっき国土地理院の地図で調べてみたけれど、昨日の釣り場は標高1,200mオーバー。先週よりもプラス200m上に位置する関東圏の渓。この川へは今季2度目ですが、前回は車止めに4WDが多数あったのでパスしましたが今回は無し。むふふ、大物のイレグイか? なんてポジティブな心は大抵帰る頃にはへし折られているものです。

今回の戒め:先人の格言は肝に銘じよ

高巻きにつぐ高巻き
皆さん歩くのはお好きですか? 歩くと言ってもこの時期に良い釣りをしようと思うと、道なき道を進むこと1時間半くらいは掛かってしまいます。今季に鍛えた太ももとふくらはぎをどれだけ鍛え上げたかを試しに行っているようなものです。前回と同様に河原までは15m以上高い場所で、さらに斜度60°位を何度も高巻きしていきます。
パイプ堤防
高巻いた先にはさらに行手をはばかるパイプ堤防。ほったらかしだから砂礫でパンパンになり、その一番上から水がオーバーフローしている状態。そのため飛沫がすごく、ずっとシャワーを浴びている状態。ここの少し前にこの川最大級の大物が肩から出てきて、ビックリ。それもフライをバックリ咥えて猛ダッシュ。そのスピードが早すぎて糸を送ることが出来ず、5Xを簡単にぶっちぎって逃げていきました。いつもながらその日一番の大物がキャッチできない2022年。
関東圏のアマゴ
ようやく歩きがひと段落してロッドを出したら、一投目からこのアマゴ。そして同じポイントからまたすぐに魚が釣れます。ありゃ、この先は入れ食いモードなのかな?
関東圏のアマゴ
今回メインで使ったフライは前日に巻いたアブドメンをコックフェザントテールで巻いた、クリンクハマー。だけど、川には虫っけが全くありません。やっぱり季節がちょっと遅いんだよなぁ。標高が高いので蝉も鳴いてません。
関東圏の渓流
こんな感じの緩いプールには多数のアマゴが並んでいる。それを背後からそっと近づき狙うのだけれど、ドライフライへの反応はとても薄い。魚はなんか戯れあっている様にも見える。
amago
キャストを何度か繰り返し、しつこく流していると喰いついてはくるのだけれど、見えている数に比例しない、喰いっけがないなぁ。
アマゴ釣り
水深はそれほど無くお魚は丸見えなので、そっと近づき流し方を変えながら何回もキャスト。
アマゴ
ここのアマゴは川底の色を映して白っちゃけているが、いつもよりもなんか茶色い。あれ、もうすぐ衣替えなのかしら? そういえばお盆は目の前ですしね。サイズは7寸半〜8寸半といった感じ。
フライフィッシング
お仲間はポジションを変えて狙った魚を見事にゲット。
アマゴ
臀鰭のホワイトティップがとても綺麗な、ここのアマゴの特徴がよく出た個体。
巨岩帯
ちなみにどんな場所で釣りしているかが寄りの写真だとわからないので、巨岩の前に立ってもらいました。この岩はハーミットの床面積よりも大きそうで、そんな岩がゴロゴロとある巨岩帯。途中自分よりも重そうな石が目の前で落石したので、ビビりました。高低差もあり、万が一のことを考えて一人での行動はやめましょう。
巨岩帯
なんか物凄く釣れたように見えますが、僕らからすると見えている魚の量と釣果に差があり過ぎて納得がいきません。一つの淵に20匹ぐらい見えているのですが、その魚全てがドライへの興味を示さず、一度も出ないのです、時間を追うごとに。なのでいっぱい歩いてナンボの釣果になってしまいました。やっぱりお盆が近いのだなぁ。姿を沢山見ているので、盆隠れというよりは盆の食い渋りかな。
釣りの帰り
それでも二人とも納得のいく魚が出たので、ルンルン気分で帰路に。と言いたいところですが、たくさんの高巻きの後は、怖い降りがあるのです。捨てロープは当てにならないので、使用するときはしっかりとチェックが必要。ちなみに写真を撮っている私の背後は谷底で15mほど下に川が通っています。
トラバース
谷のスケールが大き過ぎて写真に写りませんが、この下もかなり下に川が流れています。そんな場所を延々とトラバース。車に着く頃には持って行ったペットボトル3本は全て消費。そしてアマゴの盆隠れを感じた、今年最後のアマゴ釣りとなりました。これから私の釣りは海と湖、そして最後のイワナ釣りへ行くかどうかかな。渓流の季節が残り少なくなってきたので、皆さんも残り少ない夏を満喫してください。