いつかは行ってみたい

私が若い頃は海外へ行くのは夢のまた夢の話。親戚近所を見回しても海外へ行ったことがある人なんていない庶民だから、雑誌やTVで眺めるそれは別世界の事だと思っていたのが高校生の頃のこと。当時有名な日本のアウトドアブランドが新しいウェアの新作発表会と共にファッションコンテストを開くという企画があり、「皆さんお洒落して出かけてきてください。」というイベントがあった。

どれぐらいの規模だったかは今になっては定かではないが、数千人がその会場にいて私はいつの間にかファイナルの10名に選ばれていた。2位の賞品が前から欲しかったダウンジャケットで淡い期待を寄せていたが見事に外れため息をついていると、なんと私は優勝してしまったのである。その時の副賞がアラスカ旅行であり、私には早すぎる初めての海外経験だった。

アメリカ大使館へ行ってビザを取得。行くのは当初の予定と異なり高校二年生の独り旅。不安だらけで出かけた先はアリエスカのスキー旅行で、私はスキーなんてやったことがないので、これがスキーデビューとなったのである。

もちろん釣り好きの私はなんとか釣りができないかと思い、指定されたシーズンをギリギリまでずらしてもらったのだが、現地で身振り手振りで聞いてはみたものの、釣り物はハリバット(オヒョウ)しかないらしくてその場から遠く残念ながら出来なかった。スキーはとても面白かったけれど、思い出に残ったのは一人タクシーに乗り、『ゲーリーキング』という釣具店を探して、そこで買い物時に英語が通じなかった記憶を今でも覚えている。そうそう、学校のクラスメート分のお土産としてバスケチームのタンクトップも大量に買ったっけ。

当時はビザを取りに行くのが面倒だったけれど、これをきっかけに海外釣行はそんなに難しいことではない事がわかり、就職をしてからは金を貯めては海外へ行くと言う釣りバカ人生が始まったのである。ちなみに私の英語は未だ片言でまともに話せませんヨ。

私の場合は高校生に得られた経験が良いキッカケで始まった海外釣行だけれど、「いつかは行ってみたい」を言っているだけではこの先、何事も始まらないでしょう。気がつけば私も半世紀以上生きてしまったので、後先短く残された時間を考えるだけでも釣り人生は足りない。

「いつかは行ってみたい。」をやるならば即行動。

あなたの釣り人生はあと何年ですか?

How many springs will you have?
Chase your dreams!

人生は思いのほか短い『悠々として急げ』と言ったのは故人 開高 健氏の言葉。『川は眠らない』のエッセイビデオに出てくる一節である。私は今それを噛み締めながら生きているのかもしれない。今回もまた同じ景色を見にきたけれど、あと何回見られるだろうか。
日本から近い場所でボーンフィッシュを手軽に楽しめる事を知ったのが今から約20年前かな?当時はフライロッドを持って歩いていると不思議な顔をされたが、今は「釣れたか?」と別のフライフィッシャーマンに声を掛けられるほど認知されているハワイのオアフ島
アラスカへは20代半ばから30代前半にかけて楽しんだ釣り場。全てポジフィルムなので、引っ張り出すのが一苦労。当時の写真をデジタル化する作業は全く手をつけていない(笑)
バハマはメル・クリーガーとの思い出。ボート操船が下手なガイドがエンジンギアを入れ間違えてしまい、メルさんがボート端まで吹っ飛んだ。動かない彼を見て、私が看取るのかと思ったヨ(笑)
楽しい時間は一瞬。でもその思い出は一生。あなたも楽しい旅を続けてくださいな。

 

殺伐とした光景(相模湾のフライフィッシング)

釣り券を買うために朝早くに店先に列を作る光景。または夜明け前から人気ポイントへ入り、場所取りをする光景。私はそういった殺伐とした環境には関わりたくないので、釣れるという情報よりも人がいない所でどう釣ろうかという方が好きな釣り人です。しかしです、まさか相模湾にシイラを狙いに来て、そんな光景が目の前で繰り広げられているのにビックリした昨日。

いつものように丸伊丸さんから出船し、船長がいち早く目的のポイントへ向かいました。海はいたって穏やかで波もなく、船長がイワシを撒くや否やシイラの猛ラッシュ、釣り人無双状態。投げれば間髪入れずに掛かるほど。

そんな状態だったので私はひたすら皆さんの写真を収めながらシイラをランディングし続けていたのです。船がパヤオから離れ始めたので船長が着け直します、と船を動かし始めて気付いた事。その僅かな時間にいつの間にか釣り船が集結し、そのパヤオを取り囲んでしまいました。通常ならばパヤオに船が着いていれば他の船は遠慮して少し待ってから入れさせてもらうか、もしくは他のパヤオへ行くのが一般的。それが昨今話題の煽り運転幅寄せ状態。船はあっという間に20隻あまり集結しパヤオが見えなくなる、なんじゃこりゃ?

船長に問うと、僕ら以外の船は全てコマセでカツヲを狙う船らしく、ここの所このパヤオ周りが一番のポイントだそうな。その数に押される状態で僕らは何もすることができず、あまりの凄さに怒りよりも殺気を感じるぐらいで、その場を去る以外の方法は無くなりましたとさ。

とはいうものの、朝の一撃必殺で全ての人が簡単にキャッチし、その後の移動先でも程よく釣れ続けたので、僕らはなんの怒りも貯めることもなく楽しい時間を過ごしてまいりました。

それにしてもあの殺伐とした状態、海洋資源が枯渇するのではという危機感から、釣り団体によっては制限尾数の自主規制も始まっていますが、こんな状態じゃ魚を釣り切って魚がいないとボヤいている人が多い限り、何も解決しないでしょうね。まずは釣り人のマインドを変えていかないと駄目じゃないかと思った昨日でした。

これがポイントへ着いてすぐの状態。静かな海にパヤオがポツンと浮き、船長がイワシを撒いた途端に猛ボイルが始まり、フライフィッシャーマンは無敵状態に突入。
パヤオから少し離れてしまったので着け直そうと近寄ったらすでにパヤオにベタ付けの船。それを眺めているうちにこんな状態。真ん中のパヤオわかりますか?写真に写って無い船がさらにたくさん周りにいます(皆さん入った直後なのでスパンカーも立っていません)。はっきりいって近ずくのが怖いです。
朝一の海はロッドが次々としなり、賑やかな状態。私の他にもう一人ランディングマンをかって出ていただいたので、2名でランディングしまくりでした。
ペンペンサイズがいる場所もありましたが、平均して60cm以上の個体がほとんど。最大は105cmほどかな?
ヒットと同時にドラッグ音が聞こえラインを引きずり出していきます。年に一度はこんな一日を楽しみたいものです。
「どれどれ。」とメジャーを当ててみるとやっぱりメーターオーバー。10番ロッドでもロッドが悲鳴をあげてました。
途中マグロとカツヲのナブラに遭遇。1名だけルアーのマグロタックルを持ってきたので挑戦してもらいましたが、今回はそのチャンスが生かせず残念。跳ねている個体は15〜20キロクラスかな?カツヲは大きく3キロサイズです。
食べ頃のシイラ数本だけクーラーへキープ。それ以外は全てリリースです。
忙しい最中の写真だったので、ピンが合わず綺麗な写真があまりありませんでしたが、こんな感じ。一人10〜20本キャッチで船中100本以上。写真を撮り忘れましたが、カンパチも4〜5本つれましたヨ。
最後は恒例のシメのアイス「ヤスモッカソフト」。疲れた体に染み渡るバニラアイス。今年のシイラフィッシングは自分の予定を考えるとこれで終わりかな?

タコ絨毯は過去へ

「朝一番にシーバス釣って、その後お土産でタコとアジをやりたいんだけれど、そのコースでよろしく。」

と、シーホースのウッチー船長に電話すると、「タコはもうほとんど釣れないよ、羽田周辺はほとんど釣り尽くしたって感じ。」だとか。

初夏の頃からタコは絨毯のように居る的な話で沸いた今年の東京湾。釣れ始めるとすぐに釣り船が集結し、さらにプレジャーボートと職漁船が加わった。案の定今頃来ても一日糸を垂らしてもほとんど釣れない状態らしい。タコの寿命は1〜2年だから、産卵する個体を乱獲してしまった翌年はタコは壊滅的にいなくなるんです、まぁ当たり前ですな。

これは川でも同じですが、釣れるからと言ってその場の魚を根こそぎ持って帰れば、ヤマメやイワナだっていなくなっちゃうのです。私の推測を交えて少し話をしますが、もし釣り人が全てキャッチ&リリースをすると魚が増えるかというと、今度は餌が不足して大きくならないという弊害が生まれます。

2011年の夏、入渓する人が少ないだろうと思い放射能のホットスポットと言われる某所へ釣りに行った時の事。人が入らない場所はこんなにも釣れるのかと思った反面、間引きの重要性と大物が釣れない事に釣り飽きるという釣り人のエゴイズムを感じてしまったのである。

自然は全てバランスシート。何事もほどほどが肝心ですね。

さてそんな夏シーバスへ出船し、どんな状況かご報告。

蛸釣りの補足をすると、フライフィッシングで狙おうとした訳じゃありません。手釣りでテンヤの釣りがしたかったのですが、今回は断念。 まずはシーバスのボイルを求めて南下。東京湾のど真ん中近くを目指します。シーバスはエサ釣りでは夏が旬で「スズキはタナを釣れ。」です。
予報大外れ北東風強すぎ。潮の速さも手伝って船はすぐに流されちゃいます。ついでに幾ら撃っても手応えなく、シーバスの反応は数回のみ。潮色はとても良いのですが、ベイトがいないって感じ。
シーバスを早々に諦め前日にワカシのボイルが沢山あったとの事で海ほたるへ。風が強くな〜んにもなく、仕方なく風裏だけシーバスのチェックして帰ってきました。
その後は湾奥へ戻る方向で壁打ちの時間。でもいくら叩いても無反応。シイラと同じでなんかいつも通りの季節進行では無いように思います。
とりあえずインターバルでアジタイム。「タナはどれぐらい?」と船長に聞くと水深17m。なので、フライを諦めベイトリールにサビキをつけてトライ。入れると直ぐに当たるアジ絨毯。釣ろうと思えば無限ループで釣れるのですが、そこは程々に30分で30匹釣ってやめました。大きさは15〜25cmと比較的大きめ。
アジは人間は好きな魚ですが、このサイズになるとシーバス君はあまり食することがありませんから、湾内はアジが程よいサイズが釣れてくれます。
結局ぐるっと回ってワンオクシーバスはまるでダメ。台風が一発来て海が掻き回されるか、雨水がどっと流れ込んで湾の水温が下がり始めた頃から釣れ始めるでしょう。それまではワカシとアジ釣りを楽しんでください。ちなみに今はアジをフライで狙うととても非効率ですが、釣れない訳ではありません。潮上へフルキャストして、タイプ7でカウントおよそ2分。底付近にフライが入れば釣れますが、無理にそんな釣りをするよりも、もう少し浅いタナになった時に狙いましょう。写真はオリンピックカヌー会場の水門。

ひょんな事から思い出がコンニチワ

時代の変化の問題ですが、銀塩カメラからデジタルカメラに変わる時期は銀塩を忘れた時はデジカメで撮ってました。ですが、そのデータはおろそかな扱いだったので、2004年あたりから2007年あたりのデータがコンピューターの入れ替えも手伝ってゴッソリとありません。

で、少し前のこと。Macに標準装備してあるiMovieをいじっているとその当時のサムネールが出てきました。それをいじっていると、一部は写真が拡大できるんです。それをスクリーンショットしたのがこの2枚。

実はイスラホルボッシュのターポンDVDを作った後、データを間違えて全部捨ててしまっていたのですが、なぜかこのような方式だと呼びされるんですね(当時のDVDはFINAL CUT PROで作ってたのですが、高かったなぁあのソフト)。

引っ張り出したターポンの映像を見て思うのは、50代のうちに、あと1〜2回はターポンを釣りに行きたいなぁ。私がメキシコへ行くためには皆さんがどれだけハーミットに貢献して頂けるかに掛かっています。どうぞヨロシク(笑)

ハーミットのiMacは27インチあるので、スクリーンショットでも結構な解像度で見る事ができました。でも残念ながらサムネールのうちの1/10ほどしか大きくなりません。それでも全く駄目よりもマシですね。そしてついでに思い出したことは、ポジフィルムのデータ化が進んでおりません。スリーブじゃないからスキャニングが大変・・。

シャワークライム(登山バスに揺られて狙うイワナ釣り)

これだけ暑い日が続くと私が休みの日にやる選択肢は二つ。一つは普段使いすぎた身体を休めるために午前中は映画館で観賞し、午後は家に帰りさらに映画を観ながら枝豆をつまみながらビールを飲むというもの。そしてもう一つの選択肢は避暑地を探しに標高の高い釣り場を目指すというもの。昨日はその後者の選択です。

日中の外気温が30℃を超える市街地を離れ、訪れたのは南アルプスの渓。そう皆さんもご存知のあの渓流です。人気があるだけに登山バスを乗り継ぎさらに上を目指す人の方が多いかな?でも今回は目の前で釣りをしてみました。

今回ユルユルな釣行を選んだ理由は、渓流釣行が初めての人を釣らせようというもの。なので、普段入渓している一番キツイデカイ岩だらけをまく場所を避けて、工事車両が降りられるスロープからの入渓。

とは言うものの工事した場所なんて数年経てば樹木が生い茂り、どこを工事したか分からなくなるのが自然の力。目新しい建造物は500mも釣り上がれば見えなくなるけれど、さらに500m登ると別の堰堤が見えてくると言う悲しい光景が、このポイントの少し残念なところ。

イワナの反応はいつも通り10時ごろからで、反応はポツポツと言ったところでサイズは8寸平均。お昼を回る頃は1500mオーバーのこの高地でも少し暑く、いつもの場所ならば途中の滝でその飛沫を浴びてクールダウンする時間。しかし今回は平場がほとんどなので、次の堰堤の水をシャワー代わりに浴びたいと感じていた。

次の堰堤があともう少しという所まで来ると、青空から一転し曇り始めた。湿った森の香りは急にコピーされた紙のような独特の匂いが鼻をかすめると、私は身震い一つ。「こりゃ雷が来るな。」と思ったらその数分後にドッと降りだし、雷の音を聞きながら滝飛沫以上の水を身体に浴びて、全身ずぶ濡れになったとさ。

結果、気持ちよかったから良しとしますか。

8月はゲイターのシーズン。ウェーダーなんか履かずに、全身で滝シャワーを浴びるのが気持ちが良いものです。貴方もいかが?

釣り人はと登山届けを出す事はほぼないけれど、過去の事例を考えると、このようなシステム(入山届)が場所によってはあった方が良いかもしれません。
繁忙期に入ったので、駐車場は第5までいっぱい。人の出入りが多いので、山の上には待機した登山バスがいっぱい。
朝の水温は11℃で日中は13℃ぐらい。ゲイターの隙間から伝う渓流の水が心地よいです。
私が昔、よく雑誌でバッタ(ホッパー)のタイイングを紹介していたのは、この渓流へ良く行っているため。川風が吹くたびにこのバッタが川面を流れ、大物に喰われるのです。フックサイズに直すと10番のロングシャンクかな。
土日はこれから多くの人が訪れ、火曜日の昨日も先行者が1〜2名の状態。フライへの反応はすこぶる良いですが、二度流ししても全くでません。
3年前と今年では、この堰堤周りの景色は大きく変わっているので、樹木の成長を間近に感じることができます。
このイワナを最後に天候の変化を感じたので林道側へ避難。するとドッと降り始め強制シャワータイム。そしてて釣りも強制終了。トラック諸島の無人島で楽しんだ日々を思い出します。

アイスクリームと私(相模湾でマンビカーと遊ぶ)

私を知る人のイメージは釣り好きのノンベェで甘いものは食べないと思われている。しかし釣りを共にする人からすれば、釣りが終わった後には必ずアイスを握るオヤジだということを皆は知っている。普段は間食などせずに甘いものはあまり口にはしないのだけれど、釣りを終えた帰りにアイスを必ず食べたくなるのは私だけでしょうか?それも行く釣りによって食べるアイスの種類が変わります(「ガリガリ君を毎日食ってたやん!」とのツッコミ、ありがとうございます。50半ばになり恥ずかしさが増し、現在はそのガリガリ君食べ歩きをやめました)。

一昨日は今年最初の相模湾シイラフィッシング親睦会。総勢8名で丸伊丸から出船しました。今年はず〜っと雨と寒さで海へ出ようという気持ちが削がれていたけれど、ここ数日の灼熱地獄で汗を流したおかげで、気持ちの上でもようやくシイラモードへ!

とはいうものの、例年ならばペンペンシイラが皆のロッドを曲げて、「釣れ過ぎてつまらない。」を発しながら、メーターアップを拾い釣りする季節なのですが、魚っ気が非常に少ない状態。魚が居ればサイズは大きいのですが、チャム(餌)を撒いても全くの無反応。なのでその効果がなく、フライを投げまくっていると、たまにスイッチが入っているヤツが喰ってくるような感じ。

結果、私はチャム撒きに徹しロッドを振ることがなく終了、良くある事です。上がった後は釣宿へ戻り冷麦麺をすするという行事は、丸伊丸へ行ったことがある人はご存知の通り。そして頭割りで船代を清算して、個々に帰路へつきます。ここで一旦解散はするのですが、知っている人はその道すがらにある最初の横須賀ICでもう一度集合し、火照った体を冷やすのと疲れた体に喝を入れるために、濃厚なソフトクリームを食べるまでがこの釣り。最後にソフトクリームを食べないと何故か完結した気がしないんだよなぁ。

次回は8月末に船を入れていますが、今年は平日の予約が空いているので、予定表と睨めっこ。でも私の休みが無いのです・・。

前日に慌てて巻いたクラウザーミノー達。ロッドには結んだものの、このフライが海水に浸かることはなかった。
出船は朝の5時ごろでお昼過ぎに起き上がり(釣り終了)。今回は目で見える明確な潮目がなかった事で、ポイントはパヤオに頼るしかなかったので、その殆どを移動時間に費やした。
船の周りをグルグル回るシイラが、気が向いた時だけに食いつくような感じ。なので、通常は散水している船首で釣れるのが常だが、今回はオオドモでもヒットが多かったのがいつもと違うところ。
サイズは60〜110cmまで。船中の半分の人がオデコになってしまいました。それぐらいシイラの群れが少なく、いつもの1/10ぐらいの感じ。
ハーミットのお客様のティボー率は90%以上?私に洗脳された集団と言えます(笑)
シイラは興奮の縞模様からマリンブルーに変わり、ランディングするとこのカラー。イエローに変化するとお疲れモードです。このカラーの美しさは、現場にいないとわかりません。
一応、いっぺんに何本ものヒットがある時間があったのですが、何故かオオドモ。珍しくチャムの効果が殆どないのです。
シイラの釣りは一人でのランディングはかなり厳しいので、手が空いている人が手助けに入りランディング。
船上にあげると大暴れのシイラ君を撮影するには、グローブか手ぬぐいが必携アイテム。

ティボーリールのメンテ

私のパジェロくんは8年が過ぎ現在17万キロ突破にて色々な部品が怪しくなってきました。なんとか25万キロくらいまで少しずつパーツを交換しつつ乗り続けたいと思っているこの頃。考えてみれば自分の心臓も50年以上も鼓動を打ち続けている訳だから、そろそろメンテが必要なんじゃないかと、考えてみたりもします(どんなメンテが必要なのでしょう?)。

話は変わり年月が経ったリールメンテのお話。写真を撮ってみたらフェイスブックで紹介するには写真が多いので、ブログにアップ。ティボーリールのメンテです。よく「ソルトリールはメンテしなくても大丈夫なんですよね?」と聞かれますが、そんなことはありません。メンテしないとやっぱり駄目になっちゃいますので、1〜2年に一度ぐらいはフルメンテする事をお勧めします。

今回出てくるリールは私のではありません。お客様からお預かりし、遠征のために急遽フルメンテが必要になったティボーのガルフストリームくん。症状はドラッグの固着とスプールリリースの不可です。

まずはドラッグの固着の原因は流水で流して綺麗にはしてあったようですが、その後リールを何年にも渡り回す事がなく、グリースが固まってしまいドラッグ板から離れなくなってました。なので、一旦完全分解して古いグリースを除去し、新たに全てのグリース類を差す作業が必要です。

スプールリリースの不可は厄介で、今まで経験した事がない固着。リールは回るのにスプールが外れないその原因はセンターシャフト。海水の侵入でセンターシャフトのどこかが錆びてしまい、接触部分が錆により膨らみ固着していると推測。

このスプールが外れない現象は初めてなので、バラし方を変えてメインシャフトを先に外し、ドラッグ板とスプールとセンターシャフトが付いた状態で、反対側からラバーハンマーで叩いて取るという手法。

バラした結果、やっぱりメインシャフトの一番下にあるベアリング付近が少し錆びてました。そこが膨らみ引っ掛かり抜けなくなっていたようです。まずは軽く2000番の耐水ペーパーで磨き、その後ピカールで磨いて表面のある程度滑らかに。ベアリングはかなりゴロゴロ言っていたので交換した方が良さそうでしたが、これは釣りへ行かない時にメインシャフトと共に大工事するという事で、そのままリールに収めました。

さて、その様子の後にどこへ油を差したかは以下の通り。ティボーリールに必要な工具はベアリング交換などの作業がない限り、どなたでも出来ますので自分でやってみてください。ただし細かなパーツは無くさないようにご注意を。

みなさんリールはメンテしてますか? おっと、自分のリールがまだだった(笑)

*ハーミットでご購入いただいたティボーリールのメンテナンスは責任を持ってお受けいたしますが、費用と時間が掛かりますのでご相談ください。また、分解後にパーツ交換が必要なケースはパーツの取り寄せになるため、かなりのお時間を要します。あるいは古いモデルはパーツは入手不可にてメンテできない場合があります。

他店でお買い上げしたものや中古品購入のメンテやパーツ取り寄せは行なっておりません。その理由は古いモデルは取り寄せパーツが合わないケースがあり、メーカーが合うと判断したパーツも合わないケースがあります。その場合返品できないのでその費用を持っていただけない等のトラブルを受けた事が数件あるため、残念ながらお受けしておりません。

メインシャフトまで外すのは久しぶりの事。ティボーはほぼ完全分解できる、珍しいリール。なので、比較的どなたでもリールメンテできます。バラバラにしたらパーツクリーナーで全ての汚れを落とし、オイルとグリースの入れ直しです。
メインシャフトはボディの反対側からプラスネジ3本で固定。今回の錆びたのはこの根元付近。金属同士が触れ合う場所が錆びやすいので、ここにはオールパーパスグリースを差して、シャフト全体には潤滑オイルを差します。
ドラッグの要であるコルク版の上には黒い色をしたグラファイトルーブを塗ります。粘度の高いグリースはグラファイトを混ぜたもので、摩擦を大きくして幅広い粘りのあるドラッグの効果を生みます。塗りすぎると粘りすぎてむしろドラッグが効き過ぎてしまうのでご注意。
ドラッグ番には直接手でヌリヌリするのが私のやり方。満遍なく塗り込み、コルク板にも染み込みます。
通常のメンテで唯一変わった工具が必要とするならば、このCクリップ外し。メインシャフトからドラッグ番が外れないようにCクリップで止まっています。根元付近にあり通常はグラファイトグリースに埋もれて見えません。
クラッチの構造を見るとABUアンバサダーを思い出しますが、ビリーペイトと違い銅板の抑えがありません。その代わり左右反転がT字のクラッチの向きとバネの置き換えで簡単にできます。クラッチバネは小さくなくなりやすいパーツなので、注意が必要。
スプール側にあるセンターシャフト内スプリングはオールパーパスグリースで油まみれにしておきましょう。そうすれば錆びません。この中は触ることがほとんどありません。
ドラッグの調整クリックであるボール部分にはオールパーパスグリースを塗って、金属の減り留めと錆び止めをしましょう。一度パーツクリーナーで全て洗い流した後に、爪楊枝で塗れば簡単。
ドラッグノブを支える小さなネジは一円玉で止める事をお勧めします。そうする事でネジに傷がつきにくくなります。また、力を入れすぎて止めると一円玉が変形しますので、それよりも緩い力で止めましょう。このパーツを何度も無くした事がある人は、市販のネジロック(接着材みたいなもの)で止めましょう。
ハンドル部分にはCRC556などの潤滑剤を塗りフルメンテ完成。これでまた大物とのやりとりに活躍してくれます。あなたはティボーの反転音を聞いた事がありますか?なければ相模湾に出てメーターオーバーのシイラを掛けてください。私が言う「上品な音色」が聞こえてくるはずです。

歩いた距離に比例する事(北関東のいわなハンティング)

渓流師には誰しもお気に入りの川というのがあると思いますが、私は北関東で15本程お気に入りの川があります。本流は毎年通うとしても、その支流を端からくまなく攻めて良い川を探して行くと、1シーズンで一河川の全支流を攻めるのがやっとかな。もっとも私は釣り歴が長いので、一通り関東の河川を探ってきているので、現在はその中で選りすぐった河川へ行くわけですな。勿論、外す事が多いんです・・。

そんなお気に入りの河川でデカイのが釣れるとその年は複数回通うことは少なく、大物の思い出に浸るのです。そして2〜3年寝かせては、「また大きいのつれるだろうか?」と再訪しながら楽しんでいます。

いつもならばこの時期は新潟の渓流を中心に楽しんでますが、昨日は午後に雷予報が出ていたので、なるべく遠出をせずに近場を攻める事に。と言っても片道160キロなんだよね、それも相変わらず下道で(笑)。

入渓点にはボヨヨ〜ンと浮く尺ヤマメ。なんでソレを狙わないかというと、その場所の戦績は0勝15敗くらいかな?ポイントへ近づくと沈んでしまい、してやったりと思うと別の中型のヤツが釣れちゃうんです。そのボヨヨ〜ンと浮いている姿を写真に収めようとしたら、案の定スーッと沈んで行きました。

今年に入ってイワナを釣っていないのでそのヤマメを無視して林道を小一時間歩き、さらに入渓してからも川を40分ほど歩いてから釣りを開始。なので7時前に車止めに着いたとしても、釣りのスタートは9時近くになってしまう感じかな。

「沢イワナは寝ぼけイワナ」とこのブログで何度か書きましたが、やっぱり渓流に陽が射し込み水面に虫の気配が感じられるようになってからイワナの反応は格段に上がります。

さて、入渓して最初に気づいた事。各ポイントにしっかりとした足跡が・・、多分お一人様。明け方は雨だったので、この足形は本日のもの。ウ〜ム入渓点に車がなかったのに、ここまで苦労しているのに先行者ありか・・。しばしその足跡を見て推測すると、私の釣りスタイルとは違い、釣りやすい場所で仁王立ち。それも落ち込み周辺に深い足跡があることから、多分エサ師に間違いないだろう。なのでそんなポイントを外しながら小さな巻きや微妙に浅い沈み石の周りを攻めて行くと、7〜7.5寸の拾い釣りになった。小物だけれども、すぐにつ抜けしたので嬉しい限り。

しかしその後にはドラマがあった。かも?

*つ抜け=釣り用語で10匹以上の意。ひとつ、ふたつと勘定して行くと、10(とお)以上は「つ」が付かないので「つ抜け」と言います。

流れの頭に仁王立ちの足跡。この様子じゃあまり釣れてないだろうなぁ。この足跡以外に先客はカモシカとクマさんの足跡。いつもと様子が違ったのは、ハルゼミ時雨の中で釣りをするのがこの場所のイメージだけれど、全く虫の声がなく鳥の囀りのみ、不思議な感覚。
丸の真ん中に見えるイワナがわかりますか?早い時間帯は全く魚が浮かず、フライを何回通しても無反応です。勿論私はニンフボックスなど持っていませんから前進あるのみ。
餌師の痕跡が消えたのは、滝をひとつ高巻きした後から。すれ違わなかったので多分早い時間帯に入渓し、私が入渓するよりも前に退渓したのでしょう。その後は小物ながら順調に釣れ続け楽しい時間帯に突入。
入渓した時の水温は11℃で陽が川に射すと水温は一気に上昇。そしてしばらく歩いた先にチャラチャラの浅いポイントで上には木が覆う場所が現れた。エサ釣りには木が邪魔だし、ルアー釣りだと浅すぎてパスする場所。毎度のことながらこの辺からいつも良い思いをするんですよ。そして、その3投目。
流心をわざと外してわずかなエグレがある対岸近くを流すとフライが吸い込まれた。合わせた途端、浅さゆえにバケツをひっくり返したような水飛沫と共に魚が走り出した。リールファイトの末に上がってきたのは35cmのイワナ。ちなみにこのネットの内枠は27cmです。
でっかい胸ビレと魚の重量のおかげで、スコットG773/4はその引きに翻弄されてスリリングなファイトが楽しめました。そしてそっとリリース。濡れたフライを交換してポイントを休ますことおよそ5分。今度は流心へとフライをキャスト。
その次の一投で上がってきたのは、34.5cmの個体。こんな小さなエリアで立て続けに尺上2本です。オスメスのペアの様ですね。今年は虫の流下が少ないせいか、どちらも幾分細っそり。
スコットのGSとラディアンはバットエンドから12インチ(30cm)のところにマークがあるので魚の大きさが一目瞭然、嘘がつけません。
この川は深いポイントが少なく、こんな感じのちょっとした場所でガバッと出てきます。
フライは波っ気がある場所ではなんでも良い感じ。ちなみに定点ライズしている9寸イワナは1時間狙い撃ちして釣れませんでしたが、とてもちっこいものを食ってました。私は22番までフライを落として攻めましたが、キャストするたびにイワナが私の顔を見るんです(笑)そして逃げる事もありませんでした。
この2本を釣っただけでお腹いっぱい。本来ならばこの先500m位上からが本命ポイントなのですが、私よりも前に餌師がいると思って前半を丁寧に攻めすぎたので、この時点で13時過ぎと時間なし。帰りの道を考えるとこれ以上やると雷に巻き込まれそうだったので、13時半に釣りをやめました。今年はこれでこの川への入渓はおしまい。本日は久しぶりの大物との余韻の中、仕事に励みます。

全ては霧の中へ(野反湖のドライフライフィッシング)

私が野反湖の素晴らしさを伝える時、「ハウルの動く城の草原のシーンを思い出してください。草原に湖があり空がどこまでも青くて、低く立ち込める雲が自分の中を突き抜けていくのを想像してください。それが野反湖です。」と言います。もしくは天空城ラピュタにいるような感覚かもしれません。でもそんな景色を見れないことの方が多いかも知れませんね。一昨日はその美しい新緑の季節が見えたのはわずか5分ほど。それ以外の時間は全て霧の中をさまよう釣り人でした。

自動販売機で入漁証を買い、釣り場に立ったのは日の出に合わせた時刻。昨年との大きな違いは湖は満水で赤い地肌が見える部分はほとんどなく、ウェーダーが無いと釣りにならない状態。しかもフライを投げても霧の中へ消えていき、耳を澄まして聞こえてくる捕食音で慌ててアワセるので、魚はなかなか掛からないのです。そもそも私はサイトフィッシングを得意とする人間なので、その戦術さえも封じられてしまった訳ですな。

投げ過ぎればフライが見えないので、見える範囲でフライを浮かべると今度は近すぎてラインの遊びが少ない為にアワセ切れをする始末。最近とんとお魚さんに会えてないので失態の連続。ため息の中フライを結び変える背中はきっと丸まっていたでしょう。

気を取り直しその場所で再トライすると、私のフライパターンにそっくりな虫がこちらへと流れてくるではないか。これは私の読みが当たっているのだろうと思ったら、よく見るとそれは先ほど魚の口に刺した私のフライが取れたらしく水面に漂っているのでした。フライの回収に成功、嬉しいやら、恥ずかしいやら・・・。

その後なかなか結果が出ないので歩き回ること野反湖半周(車まで歩いて戻った訳だからほぼ一周)。熊笹をかき分け風裏にできる波風が治まる場所で、水面に落ちる虫の吹き溜まりを探すことにほとんどの時間を費やすことに。それでもうまいことライズが見つかれば、トラウトを狙い撃ちできるので、渓流の遡行と同じく歩いた分だけ良いことがあります。

結果フライに出た回数は数知れず。キャッチできたレインボーは2本という体たらく。私はしばらく魚を釣る練習をせにゃいけませんなぁ。そして午後になり雨足が強くなったので野反湖のイブニングを諦め、私はフォグランプを灯し霧の中を家路へと着いたのでした。

どこへ行っても岸がなく水位がパンパンの状態で、ウェーダー必須。こんな時はバンク際を泳ぐ魚をサイトフィッシングするのですが、霧(実際には雲の中)が深過ぎて見えやしない。
各所の流れ込み周辺の水温は10℃とこれまた低い。湖全体は朝方14℃で日中が16℃でした。
ニシブタ沢はバックが全くありません。なので、すこしウェーディングしてスペイキャスト。定点ライズする場所は投げにくい場所で届きません。なので、居座って回遊待ちがベストかも?目の下を35cmほどのイワナが何度も通り過ぎました。
ほんの5分ほど青空が見え野反湖が見えた瞬間。そしてまた雲の中へと消えていくのです。
釣れたのはこの50半ばのレインボーと、50弱の二本のみ。50弱の方は写真を撮ろうと思ったら私の股の間から元気よく逃げて行きましたとさ。いずれも掛かりが浅いです。
今回歩いたのはキャンプサイトから丸山崩れ手前まで。そして東側はイカイワ沢周辺を攻めてみました。とにかく歩いた歩いた。そしてロッドはウィンストンのマイクロスペイを使ったけれど、やっぱりシングルハンド9フィート5番ぐらいの方が釣りやすいかな。
レインボートラウトはジャンプをすること3〜4回、ドラッグを鳴らしバッキングラインの継ぎ目ぐらいまで引き出してくれたので、ファイトは相当楽しめましたよ。
全てが終わりリリースすると、魚は何事も無かったかのようにまた霧の中へと消えていきます。湖好きのあなた、野反湖の釣りはこれからです。

ふれあい動物ランド(大物を求めて信州の旅)

昨年からずっと考えていた湧水河川でのドライフライフィッシングを楽しむ為に、釣り仲間3名で出掛けた一泊二日の旅へ出かけたのは月曜日のこと。渓流へ分け入るこの梅雨空の下では色々な動物たちと触れ合える事ができるのです。

この時期河原に立てば、僕らの目線をかすめるように水平に飛び回るツバメ達は、僕らにとっては虫がどれだけ飛んでいるかのバロメーター。その中に時折空の色を色濃く写したかのようなカワセミが横切ります。英名ではキングフィッシャーと言われる釣り名人がいる川は、きっと魚が溢れているはずです。

林道を歩けば猿達がこちらをうかがうかのように森の隙間から鋭い眼光で睨んでいる事しばし。安全だとわかると猿の群れは木から木へと渡り歩く。家族を抱えたコロニーの大移動が見られます。

霧の中をさ迷うかの様に林道を車で走れば、すぐ前を鹿がギリギリのタイミングで横切る事が多いのは何故なんでしょう。慌ててブレーキを踏むと、その後に何頭かの鹿が横切り、一瞬立ち止まり我々の顔を見てすぐに森の中へ消えていきます。

そして梅雨空の下で小さな沢へ分け入れば、大きな巨体を揺らす熊の姿。最初に見つけた仲間は呪文の様に小さな声で「クマ、クマ、熊。」と言葉を繰り返す。熊は他の動物と違い機敏に逃げる行動はせずに、「釣りですか?では私は森へ消えます。」と言わんばかりに静かにその貫禄を見せながら姿を消していくのです。

今回はそんな動物達に会えた旅でした。

あれ?なんで釣りの話が出てこないんだ?

お察しの良い方は僕らの気持ちを汲んでくださいまし。

タイトル間違えたな、「こてんぱんの旅」でした・・。

当初の予定は午後から湧水の川へ入るのでそれまで別の川へいく予定。が、まずは高速道路で事故渋滞。トンネルに閉じ込められる事1時間。気持ち悪くなってしまいましたが、新たに挑戦する川への旅路でまだウキウキ気分。しかし川を見てビックリ。ここ4日間の降水量をずっとネットで監視して雨が降っていない事を確認していたのにも関わらず、本流も支流も真っ白け。仕方なく良い場所を探すと、沢が流れ込んでいる場所が少しだけ濁りがマシだったのでやってみる事に・・。小物さえ掛からず何にもナッシング。
河原の端下はスバメの集合住宅。強風に煽られながらも虫を探してましたが、僕らはまず魚を探さなきゃ・・。
どこへ移動しても釣りが成立する流れがないのです。で、仕方なく地図で地形を見ながら濁りの影響がなさそうな川へ行きますが、行き当たりバッタリの初めての川。どの川も釣りをやった形跡はあるのですが、急激な水温の変化なのか、川をジャバジャバ歩いても魚が全く走りません。
そしてメインにしていた湧水の川ならば影響は全くないだろうと移動すると、なんと濁る筈がない川がまっ茶色。それでもポジティブな心は捨てきれず夕方には好転するかと思い18時50分に川へ再び行くと、ご覧の様に風裏でヒゲナガがハッチ。でもね、まっ茶色の水でドライフライに反応する個体は全くありませぬ。さらにポジティブな気持ちを持って翌朝4時半に再入渓を試みるも、より一層カフェ色になってました。今年は何もかもがついていません。なんでこんなに濁っているのだろう?原因究明するよりも、次の対策に必死な私。
この時点ではまだ釣る気満々。湧水のある県を捨てて大移動を試み、行き慣れた川の鉄板ポイントへ。ココは間違いなく釣れるでしょう、の筈だった・・。車止めから30分歩いて入渓すると昨年と様相が変わり、狙い目のポイントは速い流れに、そして雨、雨、雨・・。3人でくまなくドライフライを流しまくるも、チビの反応はあれど大物の姿なし。マジか・・。
それでもめげない僕らは山道と渓流を散々歩いたのにも関わらず、さらに南の渓へ1時間半の移動。「ここならばイワナだったら確実に釣れるから。」と私。が、入渓すると目の前に熊が。こちらは3人なので慌てず騒がず。左岸へそっと強制退場していただき、そのまま釣り上がる事に。ところがここも何にも無いんです。寒さと増水ってこんなにもダメなものなんでしょうか?
「魚の写真があるじゃ無いの。」とお思いのあなた、魚が釣れなかった時の為に宿に泳いでいた魚の写真をキープしていた事がまずかったのかも?結果670キロ走り回って3人がかりで小物一匹さえも上がらぬ、”こてんぱん”に打ちのめされた釣りでした。あぁ、私はこのあとどこへ行けば良いのやら・・。