漢の浪漫

気がつけば今年も残すところあと3ヶ月。今年もやりたかった事に食いが残らぬよう全力疾走で釣りへ行っている私。どこかに書いたことがあると思いますが、私は頭で考えるよりも行動が先にくるタイプで、何も考えずに先に動いてしまいます。釣りの場合は行きたい場所の宿や飛行機を先に決めてしまい、当日までの期間を利用して釣り方を考えたり情報を探します。なので、その日が釣りの条件にとって全くダメなんてこともしばしば。しかし、その冒険心から生まれるハプニングを楽しみながら釣りをしている感じです。

で、今は7月に決めた10月の釣りの準備期間であって、なんかこんなフライを巻いてますヨ。大きさが分からないかもしれませんが、このフライは大体20cm以上。本当はユルユルな釣行予定なのですが、気を引き締めるために浪漫溢れるフライを巻いた次第。

想像してみてください。この大きなフライをキャストしリトリーブをすると、その引き波に誘われて襲いかかる大魚。水面が二つに割れた途端にフライロッドは大きくしなり、腰を入れてファイトするのです。

そんなシチュエーションを想像しながら巻いてますが、そのチャンスは果たしてくるかな?妄想の時間は漢のロマンに満ち溢れてます。フライタイングって楽しい!

線香花火

もう花火なんてどれくらいしていないでしょうか。我が家の子供達が小学生だった頃はキャンプの際に周りに気を使いながらひっそりとするか、あるいは自宅近くの堤防でドラゴン花火を上げていたのが10年ぐらい前。もう使えないであろうその在庫は今でも家の片隅にあるのかな。

大きな花火と違い地味に咲いてその精細な細部をボーっと眺めていると、最後は火の玉が悲しげに落ちる線香花火。シークロの岡本船長が「なんか線香花火見たいですね」と呟いたのは釣りの終わり頃のこと。最初は色とりどりの花を咲かせる手持ち花火の様に、荒々しい波間に沸き立つ様に現れるシーバスたちが、カラフルなフローティングミノーにもんどり打って僕らを楽しませてくれていた。時が過ぎて潮が大きく下がるとその荒々しさが徐々に少なくなり、ポイントをいくつか変えたタンカーの壁際。そこで正体不明の小さなボイルが繰り返されていた。それに向かってキャストすると掛かるシーバスは小学一年生サイズ。パッと細やかに咲く水柱は繊細で、確かに線香花火の様なはかなさを感じました。

秋のシーバスはドバッと咲く水柱が大きければバケツをひっくり返した様なGTのごとく。時に何のボイルだろうかと解らない線香花火の様なスプラッシュの正体も同じ。釣りはいつでも自分の思い通りにならないのが、また楽しいのです。

シークロの出発はこのD-marinaから。同じ様な船がズラリと並んでいます。
晩夏から初秋のシーバスはとっても元気。ひとたび掛かればロッドはいつでも満月です。
秋らしい北西風にポイントの波は荒々しく、慣れてない人だと船に立っていられない程だけれど、シーバスは波っ気があった方が断然元気です。はしけにできる白波に紛れてボイルを繰り返します。場所によってはボイルが止まりません。
後半戦は線香花火の様なボイル。よくみるとフライに上手いこと食いついてないのがわかります。
レフティの釣り仲間と釣りをする時は、ボートでのキャスティングポジションが限られる反面、ラインをそれぞれがボート外側で降ることが出来るので、キャスティングのトラブルがないのがメリット。
私のボロンIIIX908/4は10年以上使いましたが、来月には引退しエアーソルトと交代予定。使い込んだこのロッドは腰の抜け具合が絶妙でシーバスのフローティングゲームにはもってこいなんだけれどね。
線香花火の正体はチビだと分かったので、フライを急遽メバル用にこしらえたUVチューブミノーを使用。言うまでもなく釣る気になったらいくらでも釣れるイレグイでございます。初めてシーバスに行く人は保険としてこんなフライを持って行くことをお勧めします。
帰港する頃には空はこんな色に。撤収後に大雨になったので良かったヨカッタ。今回のシーバスは顎が強いのか、数匹釣るとミノーがボロボロ。一回の釣行で8本のフローティングミノーが再起不能に。さて、次回のためにフライを巻こっと。

曇天に咲く水柱

空気は急に秋へと入れ代わり、夜は肌掛け一枚では風邪を引いてしまいそうな冷え込み。4時にセットした目覚ましに起こされて寒いだろうと着込んで出掛けたシーバス・スクール。夜明けの時間には一気に気温が上がり思いの外暖かい朝。例年通りならば今ぐらいからシーバスは水面に炸裂するので、トップウォーター シーバスへ入門するのにはもってこいの季節です。

一昨日から続いた雨で荒川筋は水潮になり、白濁り状態。でも水温は魚にとって快適な温度になったのと、餌となるベイト(イワシ)が湾内に入っている情報があるので、出航前から気分は上々。そして何よりも曇天はトップウォーターシーバスの味方。明暗がハッキリしてポイントが絞り込みやすい強い日差しは、それはそれで良し。曇天はストラクチャーにタイトに攻める攻防が比較的緩くなるから、キャスティングのスキルをそれほど求められないので、初めての人には良い日と言えるでしょう。

今朝は数投目からフローティングミノーは、ご機嫌なシーバス達に水中へ吸い込まれていきます。水面を割いたシーバスは数知れず、割れた水柱はまるで花の様。数咲く水柱の花の全てをフッキングに持ち込みのは至難の技で、アワセは慣れの問題。ヒット率は場数を踏めばグッと上がるものです。

曇天の空の下、水柱を立ててご機嫌なのはシーバスのみならず、釣り人もご機嫌な朝でした。シーバスシーズン開幕です!

東京湾に建ち並ぶキリンさん。シーバスを楽しむ人は貨物クレーンの事をそう呼びます。というか内輪だけかも?
今回のシーバススクールも前回と同じくシーホース。現在東京湾奥は東京オリンピックに向けて工事している箇所が多く、数年前とはポイントが全く違く様相。
ポイントは聳え立つ壁に停泊船近く。そして常夜灯下など。今回はどのポイントでもシーバスは炸裂です。
壁際にフライを打ち込むと、シーバスはもんどり打ってフライを水中へと引きずり込んでいく。バイトは多数。掛けられなかったシーバスの数は、悔しさと次回への宿題。
今回初めてのシーバスの人を交えてもダブルヒットする時間帯がありました。それだけ魚は濃いって事。自然相手の遊びだから釣果に波はあるけれど、トップウォーターで入れ食い体験したいと思いませんか?行かなきゃ味わえませんよ。
キャスティングとリトリーブのコツが分かり始めて、徐々に数を伸ばしていく。8番ロッドは掛かれば満月です。
今回のサイズは50〜63cmまで。参加された皆様、お疲れ様でした。

フライタイイングのすすめ

「フライフィッシングの魅力って何?」と問われる事がままあります。お魚を釣るという目的は他の釣りと同じですが、フライは釣りのプロセスをいろいろな方向から楽しんでいる節があります。もっとも簡単に釣りたければ手軽なエサ釣りで魚を釣れば良いわけですから、ややこしくて面倒くさいことを楽しんでいる人種だと思います。

フライフィッシングが他の釣りと違う魅力は主にキャスティングの技術が必要になると言う事でしょうか。キャスティングの技術を磨く事で飛距離やコントロール精度が格段に良くなり、いろいろな魚に挑戦できるようになる事が私は一番魅力を感じます。キャスティングに興味がわかない人は管理釣り場での釣果はあっても、自然河川での釣果を得るのは、なかなか難しいことでしょう。ちなみにハーミットではよくゴルフに似ていると皆さんにお伝えしてますが、私はゴルフをしません(笑)。

それともう一つフライの大きな魅力は、魚を釣るための餌であるフライ(毛ばり)が自分で簡単に作れると言う事です。一般的なエサ釣りは釣具屋さんで餌を買ってくるか、あるいは現地で虫を捕ったりミミズを掘ったり。ルアーであれば「このルアーが今爆釣してます。」のキャッチコピーに喰いついて、皆さんは買ってきて釣るのが一般的です。

フライフィッシングの場合この餌となるフライをハーミットで購入して頂いても問題ないのですが、それだと決められたエサしか使えないのと同じなんですね。菅釣りだったらそれで充分かも知れませんが、さらに広がる自分で作った餌で釣る楽しみを知らないままでいることになります。

私がフライフィッシングを始めてからタイイングし始めるのにそうは時間が掛かりませんでした。理由は簡単で当時も今もフライ1個の値段は同じくらい。なので中学生の私がフライを買い続けるなんて無理なことなので、すぐにタイイングを始めた次第。ついでにその時期に出会ったシェリダン・アンダーソン著の『フライフィッシング教書』に ”肩肘張らずにやろうや” 的な内容に感銘し、その辺にあるものでタイイングを始めたんですよ。

最初のバイスは自宅にあったラジオペンチ。フックを挟んだら握りの部分に輪ゴムを何重にも巻いて、左手をペンチに添えて巻く感じ。スレッドはミシン糸を持ち出し、ダビング材(ボディになる材料)はコタツの掛け布団にできた毛玉。それをむしり取って針の軸に巻きつけるんです。

当時の管釣りは都内では豊島園、遠征加賀フィッシングエリアで、そんな毛玉の様なフライでも魚は面白い事に釣れてくれるんです。

何でこんな話になったかと言うと、最近のお店での傾向は週末に5千円程度完成品のフライを購入し、それを持って毎週管釣りへ出かける人が多くなりました。たまに「このフライがすごい釣れたので、客注でこれを20個お願いします。」と言う事も。初心者のうちはそれでも良いですが、購入して釣ると言うだけだと数年もすれば管釣りの釣りも飽きちゃうことでしょう。

フライタイイングの道具は人に見せるもんじゃありませんので、決して高価なものは入りません。最初はインド製の数千円のバイスで十二分。ハーミットで売っているマテリアルが高いと思うのでしたら、近所の手芸屋さんで毛糸や化繊糸を買ってくださいな。管釣り用のフライだったらいくらでも作れます、そして思っている以上にどんなフライでも釣れます。そして沢山作ったフライの中で、特に釣れるフライが出てくるでしょう。でもそのフライはいつでも食いつくわけではないので、また新たな創造が生まれるのです。気がつけば自分のフライボックスはあなたの芸術でいっぱいです。

楽しそうでしょ?フライタイング。タイイングを敬遠している皆さん、肩肘張らずに、フライフィッシングを楽しみましょうや。

水面に浮いている虫が気になりだしたら、あなたも立派なフライフィッシャーマンです。それを見てこんなフライとか、きっと巻きたくなるはず。
最初はこんなキットで始めるのが良いでしょう。このキットにはタイイングツール(道具)にマテリアル(材料)とDVDの全てが入っているので、すぐに始められます。きっと眠れなくて楽しい夜になることでしょう。
売り物のコマーシャルフライはタイイング見本にするのもひとつの手。漠然と「フライを何か巻きたいので、マテリアルを揃えてください。」とお店に尋ねられても困っちゃうので、コレを巻いて見たいという見本があると材料は揃え得やすいです。たとえひとつの材料が同じものが手に入らなくても良いんです。代用品を使うことで新たなあなたのオリジナルのフライができるのですから。

スキー場でキャンプ

朝の気温がグッと下がり虫の鳴き声は秋モード。日中の気温はまだまだ高めなので気持ちは夏のままでつい半袖釣行をしてしまいがちだけれど、そろそろアンダータイツやフリースの季節。大尻沼の木々は少しずつ秋色に変わってきました。

この三連休は釣り仲間と大尻沼で釣りをしてキャンプを楽しむという企画で、私は後半の二日間を楽しみました。今年最後のキャンプかな、多分・・。スキーをする皆さんならばお馴染みの丸沼高原スキー場は、夏から秋にかけて平地を利用してキャンプ場として利用できます。それも大尻沼は目の前だから、移動距離はわずか数百メートルという感じでしょうか、とにかく近いんです。

その標高はロープウェイで山頂まで行けば2000m。キャンプ地で1,500mあるので野反湖のキャンプ場と同じ高さ。夜の涼しさは半端ないです。そしてスキー斜面を駆け上がる雲と風を感じて、時間毎に見える眺望がとても気持ちいいのがこのキャンプ場、というかスキー場。ただ、久しぶりに休日のキャンプに来たので、その人の多さにビックリ。昨今のキャンプブームがまた来ているんだなと言うのを感じて帰って来ました。

夏のインターバル期を経て丸沼や大尻沼はそろそろ秋の陣。カメムシやテントウムシの大量落下確変モードの日はきっと爆釣する人が出てくることでしょう。寒さ対策忘れず皆さんも楽しんでくださいな。

今回の参加者は9名。ユルユルな時間のスタートなので、殺気だっていません。ちなみに大尻沼で釣行する時は丸沼高原第2駐車場に入れるのですが、その裏手が丸沼高原キャンプ場になります。
開始2投目で釣れました。でも休日なので船は20隻全部出ているのでスレるのも早く、午後はウンともスンともいいません。
皆が同じことをやっているので、時間を追うごとにどんどんスレてきちゃう。今回のヒットへのキーポイントは湖中央にあるスカムライン(ゴミ溜まり)を狙うか、岸から10cmというギリギリを狙うかのどちらかで、木の下をクルージングするトラウトのほとんどは捕食スイッチが入りません。
私は前回の野反湖フライだけでやっていたのだけれど、後半はフライが大きすぎて反応が渋め。後半まで釣り続けていた人は、小さめのビートル(テントウ虫)を使ってました。
彼女が漕いで彼が釣るという図。ラブラブ釣行、なんか羨ましいですなぁ。
今回は数が伸びず午後2時までで8本にて終了。テントの設営があるから早めの上がりでした。
前乗り組と合流してテント設営。霧がかかっている奥がスキーの斜面で、雲が斜面を駆け上がってきます。
魚釣れたし夜までまだ少しあるけれど、やることないので酒飲んじゃいます。
ランタンに火が灯ると、キャンプは一気に盛り上がる感じ。標高1500mはかなり寒いので、皆さんの着込み方がスゴイ。雨も降ってたのでかなり寒いです。
今回は鍋と焼肉の肉づくし。翌日は釣りをする予定がないから遅くまで飲み明かすかと思いきや、意外と皆さんは早めの就寝でした。私はたまたま訪れていた別のグループに紛れて午前様。
LEDライトの上にカメムシ襲来。よく観察してから野に帰って頂きました。

渓流の締めくくり

2018年の渓流シーズンは残すところ、あと半月。私は9月に入るとシーバス中心の生活になるのが毎年の常なんですが、今年ほど渓流での釣果がパッとせずモヤモヤが残る年はないんじゃないかな。それもそのはず、ヤマメとイワナの尺上を今年は一本も釣ってないんです。天候不順で釣りにならなかった日が多かったとはいえ、私にとってはこの10年間はなかった惨事。本流の大物は何処へやら・・。

もっとも昨日はイワナ釣りやヤマメを釣るために長野の奥深くまで足を運んだのではないのだけれど、前日の雨がやはりという感じで一番上の写真の有様。河原は無く渓へ降りたら押し流されそうなので遥々300キロ先での釣りを断念した次第。

残りの休み表と睨めっこして思うことは、今シーズンに釣果を望むのでは無く来シーズンに向かってタイイングした方が良さそうだってこと・・。タイイング頑張りますデス。

道中でなんと無く分かっていたことだけれど、仕方なし。足湯に入ってすぐにその場を離れましたとさ。
そのまま帰ってもつまらないので、南へ下がって木曽福島を散策、でも結果は同じ。そこから山梨へ入り、プラス20cmほどの水位の川があったので竿を出してみるものの、ドライフライへの反応は2度のみで、魚は弱々しくフライを見に来るだけ。結果オデコでございます。
「魚の写真があるでないの。」と思いのあなた、これは私の釣果ではありません。一緒に行った釣り仲間の唯一の釣果。私はウンともスンとも手応え無く、ひたすら水量の多い川を遡行して終わりました。

Epic Fast Glass II 703/4 インプレッション

私がフライを始めた頃はグラスロッド全盛時代。ブローニングにフェンウィック、そしてシェイクスピアなどが僕らの買えるギリギリの価格だったはず。カーボンロッドなんて高嶺の花で、当時のグラファイトと言えばオービスとフェンウィック。ブランク売りはダイヤモンドバックとルーミス、ラミグラスだったかな。円安だった事もあるのでオービス一本を買うにしても8万5千円もしたのです。なので私のフライフィッシングはシェイクスピアのグラスロッドからスタートして、その後フェンウィックのグラスを購入したのが中学生の頃。

最初のシェイクスピアは入門ロッドでダヨンダヨン。ロッドのバイブレーションを殺して長いストロークで振ることを覚えたロッドだけれど、ダブルホールしてもジャック・チャンセラーのラインは今のラインのような滑らかな皮膜はなく、いくら引っ張っても距離はそんなに伸びなかった。そして2本目のロッドであるフェンウィックに変えた途端にパワフルな腰で大きなフライを綺麗にターンさせてくれたので、ロッドにはお金をかけるものだと実感したのでした。そのFF856-5ボイジャーは芦ノ湖のウェーディングに活躍し、今はバスロッドとして時折使っている老竿。現役なのでビンテージなんて言わないでくださいな。お金がない学生時代に一生懸命貯金して買ったロッドは、そう簡単には手放せないのです。

その後グラスはブローニングやイーグルクロー、フィリプソンなどを使ってましたが、時代はグラファイトへと移り、ようやくオービスとウィンストンのグラファイトロッドを手にした頃には、グラスは過去の物として使うことが少なくなりました。

さて、ここ数年はそのグラスの人気が復活の予感、というかブームなのかな? 昨今のグラファイトの進化でロッドは高反発力で軽量になった代償に、最新の反発力の強いグラファイトシートを使うとショートロッドではアクションが作りにくいと言うのが最近の傾向という感じ。そこでそのショートロッドのジャンルを補うために進化し始めたのが最近のグラスロッド。時代を経てダヨンダヨンのバイブレーションなんて何処へやらで、「玄人はグラスのキャスティングを楽しんでください。」なんて言ってたけれど、今はショートロッドといえばグラスロッドが定番になってきたんじゃないかな。

前置きが長くなってしまいましたが、ようは今日の時点で最新のロッドであるエピックのファストグラスII 703/4のデモロッドを借りてきたので、そのインプレッションを少し・・・。

この7フィート3番とい長さと番手は日本を意識して作ったのでしょうか? 多分源流の藪沢志向でガシガシ使いたいと言う人が一番欲しがる長さと感じで、バンブーを持ち込むと竿を破損が心配な人向け。狭いエリアでも手荒な扱いでも滅多に折れることがないグラス素材は安心して使えます。そしてこのロッドカラーは、自然に馴染む色で嫌みがなく、皆さんにとても好評でした(茂みに投げ込んだら見つからないカラーかも?)。

アクションはいたってグラファイト寄りなので誰でも振りやすく感じることでしょう。でもショートレンジでもロッドが曲がるフレキシブルなしなりは、ちゃんとグラスロッドの感覚。10mを超えた辺りからいい加減な振り方をしているとティップが乱れ始めるので、丁寧に振る必要があります。もっとっもこのロッドに求められているのは10m以内の釣りですが・・。

ロッドバランスはショートロッドという事もあり滅茶苦茶軽く感じますが、それは7フィートだから気のせいです。トップヘビーでない分だけグラファイトの軽いロッドと同様に簡単に振れる分だけタイミングを早く取りがちになるなるので、スローテンポで振る事を心がけて欲しいです。

掛け心地はやっぱりグラスらしいグラス。バット近くまで綺麗なカーブを描いて、魚がジャンプしてもロッドがしなやかに吸収してくれるので、フックが外れる気がしません。掛けてからの楽しみはやっぱりグラスですなぁ。

気になった点はフレキシブルな分だけ各セクションの緩むのが早いので、ジョイントワックスは必ず使った方が良いでしょう。それとのカップ&リング(リールを止める部分)がオービスのCFO IIIだと緩い感じ。ということはハーディのリール全般に少し緩いと考えて方が良いので、ティムコさんのリールシートフィックスなどで、緩み防止をした方が良さそうです。

今年はこの後にエコーのグラスの新しいバージョン、そしてスコットの新しいファイバータッチが発売されます。冬のボーナスまでまだまだ時間がありますので、大いに悩んでくださいな。

朝霞ガーデンで使ってきて自撮り。スムーズな曲がりをみてください、絵になるでしょ?そしてグラスなのでグイグイ引っ張ってもティペットが切れる気がしません。ちなみに私はほとんどの場合、渓流でもライントラブルが嫌いなのでリールファイトです。クリックリールはドラッグテンションが弱いので、掛けた後は右手の薬指がドラッグの補助をします。
皆さんにも振っていただき、その釣り心地を楽しんでいただきました。本日の朝の時合いは30分。その後曇るたびに少しだけ活性が上がるという繰り返し。

東京湾デイゲーム

私のシーバスフライの歴史は意外にも古く、中学3年頃のスタートだったかな?当時はブラックバスを釣るよりも遥かにお手軽だったシーバスは、週末夜の芝浦ふ頭へ自転車釣行。最初はルアーで狙っていたのだけれど、ラパラで釣ると先輩たちに「ラパラは餌だ。」と揶揄されるので、フライを試してみたのが始まり。

最初は手元にあるウーリーバガーやモンタナニンフで狙ってみた所、手のひらサイズを少し超えるセイゴは意外にもアッサリと釣れることがわかった。で、色々とカラーを変えてみたらチャートやホワイトのウーリーバガーが良い事が分かった所で興味が遠ざかったのが高校生の頃(当時、大物は釣れませんでしたので)。

時が流れてフライのシーバス熱が再燃したのが、ハーミットオープンと共にやっていたシーバス夜会。閉店後に晴海埠頭周辺で数時間シーバスを楽しんだら銭湯へ行き、その後に月島で「もんじゃ」を頂くという大人っぽい遊び。

それから数年後に世捨て丸を購入し、シーバスガイドをやっていたのが約10年間。でもね、その頃は全て夜釣りだったのです。シーバスのデイゲームが始まったキッカケは、岩井 渓一郎さんが始めたフローティングミノーで、エキサイティングな釣りに皆さんが魅了されて今に至るのです。当時の私は4/0番のエンリコミノーを夜中に引っ張って大物を釣っていたので、フローティングミノーで釣れる話は、やってもいないのに全否定。その後、半信半疑私で始めたらその面白さにハマリ、半年遅れ位でそのブームに乗っかった感じでした。

今やデイゲームといえばフローティングミノーの釣り。そのシーズンインが大体今頃で、10月の後半にもなると潮が澄み難しくなってきます。そして本日朝は、「2018年秋デイゲーム開幕か?」と思いきや、朝の時合いにボイルが散発で渋いスタートと相成りました。

今回のシーホース のウッチーこと内田船長は、「世捨て丸」時代の共同所有者。なのでシーホース歴は10年ですが、実際には18年超のベテラン。本日のゲームが終わった後に彼と私は顔を見合わせて、「次の台風以降だね。」の見解デス。

シーホースの内田船長ことウッチー船長。私よりも年上に見えますが二つ年下。長い付き合いなので私の弟みたいなものです。
朝の時合いはタンカー周りと堤防壁沿いの潮通しの良い場所を狙います。今年は沖のボイルがまだ無いんです。マグロよろしく、シーバスのスイッチもイワシ次第。
引き波を引いたフライが上手いこと壁(船)ギリギリを通せるとガボッと出てくるシーバス。エキサイティングなフローティングミノーは、一度やったら病みつきデス。
タックルは9ft6-8番が標準ですが、強風下になった場合を考えると8番がオススメ。リーダーは-2X直結か、20-30ポンドのティペットを付けて使います。
奥に見えるはフジテレビ。湾奥では東京タワーやスカイツリーなどを見ながら釣りをするので、ちょっとした観光気分?右に見える島みたいなものは、お台場(品川台場)の名残リである砲台跡の一部。
水面を割ってシーバスがドッパーン。特にこの時期のシーバスは良く引くので楽しいですゾ。
来週の台風後は川筋は泥濁りになる代わりに、湾内の水温が下がり良い方向へ向かうことでしょう。シーズンインすると船は取りづらくなるので、週末利用の方は早めに予約しましょう。