Stillwater River / スティルウォーターリバー

モンタナのリビングストンに住んでいた頃は、少しの情報があればどこへでも釣りへ出かけたものです。当時の高速道路は制限速度が無く(と言っても時速100マイルで走れば捕まりますが)、片道200マイルなんて普通に行ったものです。町の裏には歩いてい15分ほどでイエローストーンリバーが流れているので、本当はそんなに遠くへ行く必要はないのだけれど、常に新しい環境に触れてみたくなるものですよね。

リビングストンを中心として東西南北へ出掛けていたのですが、今回紹介する東側に流れるスティルウォーター・リバーは私にとっては初めての川。「レイバーデー(勤労感謝の日)明けでイエローストン・リバーはスレているので、よかったらスティルウォーターへ行ってみない?」と言われ、なんか川の名前からして穏やかな流れで静かなボートトリップができそうだと感じて二つ返事でお願いしたのです。

ベアツース・マウンテンは日本語で言えば熊牙山かな? 富士山よりも高い標高3,904mの山々を水源に持つスティルウォーターリバーは長い流れを経て、リビングストンから西へ1時間のコロンバスの町でイエローストーンリバーへと注ぎ込む。それこそなんでこの川へ今まで来なかったかというと、アメリカは日本と違い私有地を流れている所が多いのです。釣り人にフィッシングアクセスを多く解放している川は良いのだけれど、知らずに私有地を歩いていたら下手すると住人にライフルで威嚇されるかもしれませんからね。そんな場所はボートトリップに限るのです。

さて、今回は前情報を入れずに適当にフライを持って行ったのですが、元ルームメイトだったクリスに「バッタある?6番ロッドはある?ティペットは2Xは持ってきた?」などなど。おいおい、そんなにデッカイのがくるのかよ、と心配しつつ、ボートへ乗り込むのでした。

その様子は以下の通り。以後この川へ行かれる方の参考になれば幸いでゴザイマス。

タンドラとフィッシングボート
ガイドのクリスはダンベイリーで働いていた時代のルームメイトで今はガイド業。前回はランクル80だったけれど、タンドラに乗り換えたばかりだとの事。「あれ?マッケンジーボート(グラスファイバーで出来た川下り用釣りボート)は?」と尋ねると、ローウォーターの時はゴムボートなのだとか。出てみてわかったけれど、底をするほど浅いところが多いので、いざとなったら押すのです。
なぬ?これがスティルウォーターなの? これじゃ全く反対でラフティング中に釣りでないの! 通りでライジャケの着用年齢やらボートの制限など厳しく書かれていた訳だ。後で聞いた話だが、この川で沈没するガイドもいるのだとか。こりゃフロートボートじゃないとダメですな。そんな激流降りの合間に「ハイそこに入れて!」と支持されます。
スティルウォーターリバー
ポイントによってはユルユルエリアなのですが、午前中は水温が低くお魚がドライになかなか出てくれません。同船のMr.Kは海外のフライフィッシングは始めてなので、全てクリス任せ。ドライで出ない時間はインジケーターを付けてドボンチョしてました。
ブラウントラウト
大物はなかなか姿を見せないものの、25〜30センチほどのレインボーやらブラウンはドライフライに釣れてくれますから飽きません。時にボートを降りてライズ狙い。
カワゲラの抜け殻
川原の石を見るとそこらじゅうにストーンフライの抜け殻だらけ。「この虫なんて名前?」と聞いた所で日本とは違い「ストーンフライ(カワゲラ)」としか返ってこない。そう、アメリカ人は細かな種類なんて気にしない。むしろ、「グレーダンカラーのミディアムサイズのストーンフライがハッチしていた。」なんて感じで教えてくれる。
レインボートラウト。
この川はレインボーとブラウンの混生。早い流れではレインボー。肩やちょっとした巻きではブラウントラウト。フライはホッパーの10番。
ストーンフライ
川原を走り回っている個体を見つけたが、これはメスとの事。大きさにして4センチくらいかな?肝心のバッタは全然飛んでいないし流れていない。むしろコイツの方が流れている感じ。
ストーンフライのオス
面白い事を教えてもらったのだが、このストーンフライのオスは羽が短く飛ばないとのこと。なので早速その辺りを探すと細いフナムシの様なオスが走り回っていた。ちゃんと成虫なんですが、なるほど、この羽根じゃ飛べないわな。そして右下はそれに合わせてクリスがくれたフライ。
クリスのフライボックス
ガイドのフライボックスってすごいんですぜ。暇を見つけては巻き貯めるので、死ぬほど入ったフライボックスを常に10個くらい持ち歩いてます。
レインボートラウト
クリスにフライをチョイスしてもらって釣れたレインボートラウト。この大きさでも強い引きに翻弄されてました。
スティルウォーターリバー
私は後方に乗って常に二人の背中を見ての釣り。ドライフライにこだわって釣りしている私にはサイズアップはありませんでした。
ブラウントラウトの釣り
喰いが渋かったのでクリスがデッカいストンフライのニンフに替えた所、デカブラウンがヒット。この後無事にランディングしたのですが、ボート後ろの私に向かってポーズをお願いしたら、写真を撮る前にそのままリリースしてしまいました。でも私の中にはしっかり20インチブラウンを記憶しました。
レインボートラウト
その後イエローストンリバーの合流付近でレインボーがやたらと釣れたあとはまた喰い渋り。ドリフトボートの釣りの場合、記念撮影がとても難しいのでこんな写真ばかり。
トレーラーとボート
最後はイエローストーンリバーに合流し、3キロほど降った所にあるスティルウォーターゴルフ場下流にあるボートランチで終了。のんびりゆったり、久しぶりのボートトリップをたっぷりと楽しみましたとさ。

青空の下にある碧い野反湖でレインボートラウトと遊ぶ

秋はどこへやらで相変わらず湿気が多い初夏みたいな9月。先だってのモンタナはこちらとは逆で例年に比べ少し寒く水温が上がらない状態だったけれど、空気は乾燥していて釣りをするには過ごしやすい気候だった。今の私はこのジメジメから抜け出したい気分。そう、モンタナの風を思い出しながら、似たような景色の中でボーッとしたいのである。

このブログでは本栖湖の話が多いけれど、湖の美しさで言えば野反湖が私は一番好きだ。関東近郊の湖は数多くあれど、そのロケーションの美しさはダントツであり、ニュージーランドのレイク・テカポと比べても引けを取らないのではなかろうか。標高約1,500mにある野反湖は周りを1,900m級の山々に囲まれた天に近い湖で、私は常々「日本のニュージーランド」と口にする程、四季折々の美しさを持つ。

天気予報は晴れのち曇り。午後には雷雨のマークが付いている。標高が高いので朝の気温は10数℃といったところで湿気は少ない。まさしく海外気分を楽しめる気候と、青い空を持っている群馬県にある天空の楽園なのだ。

この湖は高速道路からのアクセスが悪い事から地元の方が多い釣り場だが、良いポイントへ入ろうと思うと地元エサ師とのポイント争奪合戦になる。なので僕らは家を2時に出て現地へ5時前には到着して用意。がしかし、早く来たつもりでも一番良い場所には6名のエサ師がすでに鎮座していおり、結局はその戦いに敗れてしまう。

賑わうニシブタ沢に釣友を残し、私は人のいない奥を目指す。そこは天空の青と湖の碧がグラデーションを作り、時に風が止まると無音の世界に陥る。聞こえるのは私の歩く音ばかり。水面の変化に目を凝らし延々と水辺を歩き続けると、気がつけばすでに湖を半周していた。休憩するのにちょうど良い石を見つけ、コンビニで買ったおにぎりを頬張り、湖をボーッと眺める。人混みに疲れたらこの時間がとても大切だなぁ。

魚っけが無く緊張感は無くなってしまった事で気持ち良くうたた寝をしてしまい、あっという間に時が過ぎていく。しかし沢のワンドに残してきた釣友の事が少し心配になったので、また湖伝いに魚を探しながら戻ることにした。

場所を動かずその場で釣りをし続けた釣友は、声を掛けずともその満足げな雰囲気で察する事ができる。声高に語る彼はドライでもシンキングでも釣れたそうで、最大は57センチだそうな。ではでは、ハイキングを楽しんだ事だし帰るとしますか。私はレインボートラウトに触る事なくルート405を攻めながら下るのでした。

朝霞ガーデン
モンタナから帰って来てその日曜日に行った朝霞ガーデン。簡単に釣れる幸せ。ドライで5本釣ったら飽きちゃったので、朝練に来られた方々と雑談の場。その後にキャスティングスクールを行い、日焼けした顔が更に黒くなってしまった。
野反湖の夜明け
朝焼けの野反湖。この奥がニシブタ沢なのだけれど、エサ釣り師の密集地隊となっていたので、私はその場を離れた。だって静かな自然の中でボーッとしたかったんだもの。
青空と野反湖
シラカバ淵を経て南へと向かう。雲はすぐそこで、時に自分の中を抜けていく。風は無く無音の世界。釣り人はひとっこひとり見えない。しかし、魚も見えない。期待したカメムシやビートルも落ちていない。
蛇帝ヶ原
山の天候は目まぐるしく変わる。さっきまでオーブンで焼かれている様な気がするくらいの陽射しを浴びていたのだけれど、曇った瞬間に寒くなってくる。でもこの方がライズは起きるんですよね。その後カモシカ淵でず〜っとライズを待っていたけれど、回遊魚は一度も見ず。前回ボイルしていた場所は鏡のように静か。水温が18℃と、ちょっと高いからなのかなぁ。
野反湖キャンプ場
野反湖キャンプ場にひと張りのテントも無いって初めて見たかも? キャンプブームが終わった感がありますな。これでようやく僕らがキャンプする気が出て来ました(笑)
野反湖の釣り
朝も早かったし少し疲れたので、ウェーダーを脱いで、備え付けの木製テーブル&チェアでゴロ寝。あぁ、なんて気持ちが良いのだろう。心地よい風が少し吹いていたので1時間半程寝てしまった。
野反湖のレインボートラウト
釣友の元へ戻るとご覧の通り。良いサイズがバカバカ釣れています。エサ師はすでに帰り静かになったので、私もロッドを出す事に。私のカメムシドライに出たレインボーは5本で、そのうち2本はランディング寸前にネットに驚いてしまいバラしてしまいました。使用済みのフライは大尻沼などと兼用だからバーブレスなので致し方なしかな。でも十分にその引きを楽しめました。それよりも50センチオーバーのイワナを前にして、イワナはすでに禁漁に入ったものだと勘違いして狙わなかった事が悔やまれる。
野反湖
期待した午後の部はライズもなく全くの無反応なので、あまりにも気配がないので早めに退散する事に。その際入れ替わりに入ってきたスペイキャスターに「どう?釣れた?」と聞かれたので、「いえ、全然釣れません。」と答える。すると、「ここで釣れない様じゃ、どこへ行っても釣れないよ!」と言われてしまいました。そうですか・・、精進いたします。

 

フライフィッシング事情、モンタナの良いところ悪いところを考えてみた

9月も中旬を過ぎたというのに日本の暑さはおさまらず、毎日ギュウギュウ詰めの満員電車に押し込まれる日々。動き出す電車は人々の体温にクーラーは勝てず、湿度の高い車内は体臭に満ち溢れている。身動きが取れない私は首筋を滴る汗を拭うことも出来ず、思わずため息が漏れてしまう。あぁ、またモンタナの風に吹かれたい・・。

モンタナ釣行から現実に戻され、早一週間。腑抜けな状態から少しずつ自分を取り戻し始めたけれど、今週はそんなモンタナを思い出して、青い空を探しに釣りへ出かけようかな。そう日本にだって素晴らしい釣り場はたくさんあるのです。

”隣りの芝生は青く見えるもの” で、アメリカのモンタナと言えばフライの聖地的なイメージがあると思う人も多いはず。しかしこの諺通りに日本の環境の良さに気付かない事も多いもの。今回はそんなモンタナの良いところと悪いところを見ながら日本の良いところを皆さんで考えてみてください。ちょっとダラダラと書きますのでお付き合いください。

モンタナについて

知らない方も多い方と思うので、少しモンタナについてお話ししましょう。モンタナ州はアメリカの北西部にあるカナダと隣接する州で、その面積はなんと日本とほぼ一緒ぐらいの大きさ。その大きさがありながら人口は宮崎県の人口(約107万人)より少し多いくらいないのである(ちなみに熊本県が姉妹提携都市)。なのでモンタナで人が満ち溢れるのは都市部と観光地のみ。僕らが訪れる釣り場なんて田舎だから、とにかくイメージは青い空と緑の大地が広がるのみで、その緑の谷間を縫って無数の河川が流れているのである。北緯で言えば北海道よりもちょっと上ぐらいの位置にあるので、ダンベイリーがあるリビングストンが日本の稚内と同じ北緯(但しリビングストンの標高は1,372m)。それだけ寒い所なので州内はどこへ行ってもトラウト天国な訳で、日本よりもトラウトを釣ることができる河川が物凄く多い。人生が何回あっても全ての川を制覇するなんて出来ないことでしょうな、きっと。

ではそんなモンタナの良いところは何か?

年券は安い:モンタナに住んでいる人は州内の釣り年券が$21。しかし僕らは住んでいないので年券は$100(約1.5万円)。でも日本全国と同じ広さを全て釣りができるのだから、安いかな? ちなみに日釣り券は$14で、5日連続券が$56(¥8,400)。今は円安なので日釣り券で考えるとチト高いかなぁ。
TAX(小売売上税)が無い:日本で言うところの消費税がありません。他の州へ入った途端、6〜10%前後掛かるので、お買い物はモンタナが良いでしょう。
お魚はどこへ行ってもネイティブ:モンタナはどこで釣りをしてもほぼネイティブ。サイズを気にしなければどこへ行っても釣れる感じで、北海道で釣りをしたことがあるのであれば、ほぼ同じような感じ。
田舎なので治安が良い:釣り場に近い町は日本の田舎と同じ。人々は優しいし治安が良いのです。私がダンベイリーで働いていた頃にニュース番組を見ていても、犯罪はほぼなく山火事のニュースばかり。私は家に鍵をかけずにいつも外出してたしね。
日本にいない固有種のトラウトが釣れる:イエローストーン国立公園内ではカットスロートトラウトが釣れます。その性格は日本のイワナに近く、見た目はレインボートラウトに近いもの。平均は30センチ前後で、大きいものは50センチを超えます。

では魚がどれだけ釣れるか?と問われると、日本の北海道と同程度で大きさや数は私の感覚だと同じくらいかな? 海外だからといって常にイレグイなんてことはありません。管釣りでは無いので、自然災害やその年の状況により変化があり、釣具屋の情報やガイド無しでの釣行では、いきなり北海道へ行って適当な川を見つけてフライを投げ入れるようなもので、それで釣れるかどうかは時の運になるでしょう。

マイナス面をお話しすれば、現在円安とアメリカのインフレをダブルパンチに受けて、なんでも高い状態。たとえばビックマックのセットは$10(¥1,500)で、モンタナはTAXが無いのでまだマシで、他の州へ行けばもっと高くなります。現在は宿の値段もコロナ禍前に比べると倍以上。エアチケットも同じ。ガソリンは1ガロン$4(1リットル¥162前後)なので日本よりも若干安い程度だけれど、以前に比べるとものすごく高いのです。そしてガイドフィーは一日約$650でチップを入れれば700〜750ドル(11万円以上)と、目ん玉飛び出る価格。トータルで5年前に比べて倍以上の価格が掛かるので(感覚的には2.5倍)、一回の釣行で一番安い軽自動車の新車が買えてしまう位の勢い。単純に大きな魚を釣りたい欲求を満たすだけであれば、北海道でガイドをつけて同じ期間を過ごせば、その費用は1/3で済むことでしょう。

故人・開高 健氏は『河は眠らない』でこんな一節を語ってました。「日頃サンマばっかり食べて生活を節約して、アラスカへ来て一生の思い出になるような魚を釣りなさい。これは一回投資しただけで、何千万回と甦って利息が付く、精神に利息が付く。無駄ではない、まったく無駄ではない。」

そんな言葉に感銘している私にとっては、財産なんてものは要らない。旅で感動した景色は筆舌尽くしがたく、それをまた体が求めてしまうのである。私とていつかは死ぬのだから、必要以上のものなど何も要らぬ。物よりも多くの思い出。だから私は死ぬまで釣りの旅に出でかけ続けることでしょう。お金が溜まり次第、またどこかへ・・。

リビングストンにあるダンベイリー
私が1996年に夏の間だけ勤めていたダンベイリー。この店の屋根裏部屋に住んでいたのですが、現在は改装されとても綺麗だとのこと。数軒隣にあるマレー・バーで良く呑んでました。
ダンベイリーの木拓(もくたく)がある壁
一時はダンベイリーの経営は大丈夫かと思ってましたが、オーナーが代わり完全復活。殿堂壁とも呼べる木拓で一番古いものは1938年。第二次世界大戦前からあるお店なんですゼ!
ダンベイリーの店内
現在のオーナーはデールで、彼は私が勤めていた前年までダンベイリーで働いていて、その翌年に後数軒隣にティンバートレールという自転車ショプを開業。現在はそのショップとスキーを統合し、ダンベイリーアウトドアーズとなっている。なのでフライフィッシング用品以外にアウトドア用品も充実。今までにない活気に満ち溢れたショップになった。写真の彼は今回の釣りに同行したミスターKとでもしておきましょうか。
リビングストンの町並み
ダンベイリーのあるリビングストンは、イエローストーン国立公園のノースゲートに向かう、ガーディナーよりも北に位置する。飛行機でボーズマンに乗り入れ、イエローストーンへ向かう曲がり角にあると思ってください。西部劇を思い出させるその町並みは昔も今もそのまんま。でも以前よりも街は活気があります。
ホンダのリッジライン
今回の旅で借りたレンタカーはホンダのリッジライン。名前からすぐにエアフロラインとのコラボかと想像した(笑)。現地ではパジェロと同じくらいの車格だと思って運転していたけれど、サイズはランクル300よりも大きい。最新の車だけあって色々とくっついているので、その設定が大変。それにしても空が広いモンタナ。決して写真じゃおさまらない広さなんです。
バイソン(バッファロー)
ナショナルパークで釣りをすると、必ずこのバイソン(バッファーロー)渋滞にハマる。そして那須サファリパークかと錯覚するが、彼らは野生ですので決して近づいてはなりません。吹っ飛ばされて怪我をされる観光客がたまにいます。
マモースの温泉
イエローストーンのノースゲート(ルーズベルトアーチ)を経て最初のジャンクションがマモース(日本語でマンモス)にあるマモース ホットスプリングス。日本で言えば草津の湯畑かな? 地球上の約半分の温泉、約3分の2もの間欠泉があるので、温泉だらけの場所。その中でも七色に見えるグランド・プリズマスティック・スプリングが有名だけれど、それはファイアーホールリバーの近所にある。
スルークリーク
こんなだだっ広い川でグリーンドレイクを啄むトラウトを探すのですが、釣りとハイキングをいっぺんにしているようです。モンタナの微風は心地よく無音。聞こえる音は飛び立ったバッタの音と遠くから聞こえるバイソンの唸り声のみ。時に釣りを忘れてただボーッと過ごすだけで幸せを感じます。

たまには入れ喰いを味わいたくなったので、『うらたんざわ渓流釣場』へ行ってみた件

本当のことを言うと、今年もフライスクール&BBQ親睦会を『リーヴァースポット早戸』で予定しているために、そちらへ挨拶がてらに行こうと思ったら、河川復旧の為に火曜日までお休みで水曜日から営業とのことで断念。すでに気分はカンツリー・モードに入っていたので、急遽『うらたんざわ渓流釣場』に変更して遊ぶことにしました。今回は写真をあまり撮っていないので、ユルユルな感じで最近の「うらたん」をご覧くださいまし。

『うらたんざわ渓流釣場』は道志川沿いにある渓流をそのまま利用した管理釣り場で、フライ&テンカラ専用エリアがあります。私の場合、行きは中央道の相模湖東ICで降りて、整備された国道413号線を使って神之川キャンプ場をランドマークにしています。そのキャンプ場を過ぎた所に通称「うらたん」があります。ちなみに中央道の相模湖東ICは上り線(東京方面)の入り口が無いので、帰りは県道76号線を使って相模湖ICから帰ります(県道は狭いので運転注意)。

神之川キャンプ場を過ぎてしばらく行くとトンネルがあり、それを抜けたすぐの場所からうらたんにアクセスできます。ひと昔前はトンネル手前から入って一番手前に管理小屋があり、それを過ぎて川を渡り車は左岸側に停めていた時代もあったのですが、現在は全ての施設が右岸側。私はコロナ禍には来ていなかったので久しぶりのうらたん釣行。

釣り券は自動販売機にて購入(アレ?以前からあったっけ?)。日釣り券は¥5,000です。

この管釣りは上下にかなり釣り場が長く、上流のヤマメクラシックII(フライ&テンカラ専用エリア)はウェーダーがないと渡渉できません。今回はサンダルで釣行するという、なんともユルユルな釣行だったので、少しだけ水に使って上流を目指したものの、足のグリップ力が無いので途中まで行ってやめました。

現在の水温は20℃いかないくらいで水量は十分。季節的に虫のハッチは少ないものの、テレストリアル系のドライフライへの反応はすこぶる良い状態です。まだ水温が下がり始めていないので、どこへ投げても釣れるわけでは無いですが、ある程度流れが強い場所からひらけた場所、あるいは渕尻の魚であればずっとドライフライを楽しめます(というか、僕らが沈めて釣りを始めたら、ルアーの方にヒンシュクを買う位釣れちゃうのでやりません)。

今回フライの反応が良かったのはブラックナットの#14〜16。それにラストチャンスクリップルの#16。大物狙いではカメムシへの反応がスバラシイです。

お昼を少し回ったところで私は釣れ過ぎで飽きてしまったので、午後を少し回ったところでこの場を退散し、余した時間は上州屋の八王子店へ涼みに行き、お買い物をして帰りましたとさ。

さてさて、明日からはもうアースウインド&ファイアー竹内まりあの季節(September)。野反湖用とシーバス用のフライをこしらえて準備しないとね。私にはシーズンオフなんてありませんから!

うらたんの料金表
一日の料金は¥5,000。高いと思う方は午後券(¥3,800)があります。釣り券を券売機で買い、そのチケットと交換で日釣り券のリボンを受け取り、釣りがスタートです。持ち帰り制限は10本と書いてありましたが、さすがに私は鱒を持って帰ることはありません。
うらたんのポイントガイド
管理小屋を中心にその前後はいかにも管釣りという四角い枡状のプールになりますが、魚はこの中央部が多いです。この場所はルアーとフライの釣り場なので、お互い譲り合って釣りをしましょう。中央部のエリアは最下流部が一番フライ向きの浅瀬と流しやすい流れがあります。現在ヤマメクラシックIIにヤマメはほとんどいませんが、上流部は自然渓流を楽しめるようになっています(ウェーダー必須)。
うらたんの釣り
フライサイズは12〜16番までどんなドライフライでも反応しますが、時期的に黒系か濃いめのブラウン系が圧倒的に反応が良いです。午前中の早い時間は川は影になっているので、魚は広がって泳いでいる状態。太陽が強くなると影側に寄るか流れの早い場所がよくなってきます。
レインボートラウト
魚は主にレインボートラウトでブルックやイワナ、ヤマメも入ってました。サイズは塩焼きサイズ中心で大物は50センチくらい。
ヤマメクラシックII
フライ&テンカラ専用のエリアはロープが張ってあるのですぐわかります。そのエリアからルールが厳しくなり、オールキャッチ&リリースでバーブレス。それにインジケーターやウェイト禁止。グローバグやトラウトガムフライなども禁止です。要はドライフライで楽しんでね!ってことですな。
うらたんのフライフィッシング
レフティの愚息は年に数回しかフライフィッシングをしないので、思い出しながらの釣り。といってもこの管釣りは釣れるので、何ら心配はありません。
ヤマメクラシックII
ヤマメクラシックIIは良い雰囲気でしょ? 早瀬についているヤツもいれば、巻きでライズするやつもいますので、そっとウェーディングしながら上流を目指せば、一般渓流さながらのフライシングが楽しめます。先行者がいた場合は追い越しせず、間隔を詰めづにゆっくりとライズの釣りを楽しみましょう。
うらたんのフライフィッシング
一緒に行ったスイングブラザーズの一人は、このプールでずっと入れ喰い。ネガティブキャストができれば誰でも入れ喰いです。
ラストチャンスクリップル
私はというと、一番下流に下がって堪能。ブラックナットは入れ喰い過ぎて持っていたフライをすぐに使い果たしてしまい、仕方なく取り出したラストチャンスクリップルもこんな状態に。何本も釣るとレインボーのパワーで捻じ曲げられてしまいます。うらたんの良い季節はこれからですので、9月に入ったらさらにドライフライでの釣りが堪能できる事でしょう。皆さんも渓流シーズンが終わったら、こんな管釣りでFFを楽しんでみてはいかが?

あなたはフロータントを何種類持っていく?管理人の持ち物公開(フロータント編)

ようやく釣果が出たので休憩する気になった時、ふと思った事はフィッシングベストってドラえもんのポケット状態だってこと。「あれ、こんなものも入れていたっけ?」なんて、色々と出てきませんか? 私の場合は携帯食品(エナジーバー)やおにぎりの食べカス(外装フィルム)が至る所から出てきたりして、うっかりするとおにぎりの化石と遭遇するのです(笑)

一昔前は一眼レフをぶら下げながら釣りをしていたので、それが一番重い持ち物だったけれど、私のベストってなんで今だに重いのだろう?と思うのですが、フライフィッシャーマンは心配性だから色々なものを突っ込むのですね。ちなみにフライは数があるほど安心が生まれるので、常時持ち歩くフライボックスは大体5個かな。でも最近はその中身がスカスカ・・。

ちなみに今回持ち込んだフロータントの数は全部で7個。これでもいつもに比べると少ないんですが、そんなフロータントの良い点や使い分けについてご説明。そのついでで、昨日の釣果報告となりますので、「お前の釣りには興味がない!」という方はフロータントのハウツーだけお楽しみください。

kty 3フロータント(リキッドタイプ):液体ドブ漬けタイプでは速乾性が高く軽い(イメージ?)。フライを選ばずなんでも使える、持続性も○。魚を連チャンで釣りたい時に、水分だけ飛ばせばすぐに使える。主にパラシュートやスタンダードフライに使用。難点は部分塗りができない。

ドライシェイク(パウダータイプ):高浮力で使う人が多いフロータント。私の場合は主にフライドライヤーと同様に乾かす為のものとして考えている。なので、魚を釣った後の乾かし役。持続性は×。

フライディップ(リキッド+パウダータイプ):最近ハマっている、高浮力持続性タイプの粉もの。パウダーの付着性が高くドライシェイクやスプレーパウダータイプよりも持続性がある。しかし一匹釣った後は浮力が復活しないので、一回乾かしてからもう一度漬ける必要がある。また、速乾性はKty3よりも劣る。

ルーンダスト(パウダーハケ塗り):ミッジのインジケーターポストやイマージャーの浮力を得たい部分だけ塗布し、フライを半沈状態にする為のもの。なので使うのはラストチャンスクリップルやミッジ中心。今の時期は必要無いかもね。

⑤リフトフォース(リキッドスプレータイプ):液体のスプレータイプ。速乾性はないけれど、半乾きでも浮力はある。高圧ガスを使ってないので遠征時に持っていく人が多い。浮力の持続性が高く役目はkty3と同じかな。でも塗布直後はフライが水面につくと油膜ができるので、それを見ていると環境に悪い事をしている気分になる。

kty 激粉スプレー(パウダースプレータイプ):お店で一番売れるのはドライシェイクスプレーだけれど、それよりも白さが少ないので、フライが真っ白けよりは少しマシなので、巻いたフライのカラーの認識ができる。手軽さゆえに最初にコレを吹く事が多い。手間をかける時はパワーフロートを少量塗りこんだ後に、このスプレーを拭くと、さらに持続性が増す(と思っている)。

パワーフロート(ペーストタイプ):ルーンダストは浮力が高いけれど、持続性がない高浮力の部分塗り。こちらは浮力の持続性が高く、部分塗りが可能。なので最初にコレを塗って、浮力が落ち始めたところでルーンダストを塗ることが多い。もしくはその両方かな。ペーストはなんだかんだで万能なので、一つしか持っていけないとすれば、このパワーフロートが良いかな。

釣具屋の私なので、お店で販売しているフロータントはどれも使ったことがありますが、最近はこの7つに収まってます。ちなみにシーバスのフライフィッシングにもフロータントを持っていくのですが、フローティングミノーとリーダーにはシルバートラウトのUBFホットデイを塗ります。

余談ですが、最近フロータント以外の工業用グリースや防水スプレーをフロータントとして紹介するページを見受けますが考えることは皆同じで、もちろん私も過去に色々と試しました。結果、衣料に使う防水スプレー類はフライに防水効果はあるものの浮力はほとんどないので銀幕を覆ってフライは沈みやすいです。工業用グリースは粘度が高くフライの産毛が潰れてしまい、つけ過ぎると重くなりその効果はほとんどありませんし、CDCに向いていません。やっぱりフライメーカーさんは色々と配分を考えて製品を出しているのだなぁと思うのが私の意見です。

フロータントをこんなに持ち歩きたくない方は、最初の一本はペーストタイプを買いましょう。CDCフライを使わないのであれば、アクエルもオススメできます。私はペーストフロータントをドバッと大量に付けますが(染み込ませたほうが効果が長続きする様に思えるので)、一般的には薄く伸ばして浮かせたい部分だけに塗ります。

さて、フロータントの話はこの辺にして、後半戦は昨日の釣りのお話。

岩陰から魚
最近はフライが足りていないので、手元にあるフライでなんとか釣りをしている次第。なのでお店で売っているコマーシャルフライを使うか、色目だけ夏っぽいフライだけれど季節感がないフライを使っていたりして・・。そして今回訪れたこの場所も車を降りて2時間以上渓流を歩きました。渓に入ってみると既にヤマメの盆隠れが始まってました。
夏はポイントまでが遠い
この木の実がいっぱい落ちている時点でどこの県にいるかお分かりですね。
イワナ
この川はかなり深く入り込んでもイワナとヤマメの混棲。落ち込み前や岩陰にはイワナ。早い流れの筋や流れの頭ではヤマメが釣れます。
ヤマメ
ヤマメはすっかり黒ずんでしまい、レッドバンドが色濃くなりました。時折見かける大物はとても浅い細かな砂利上で定位し、見つけるとすぐに深みへ逃げてしまいます。仮に見つからないようにして上手くキャストしても、フライが通ると逃げちゃいます。まだペアにはなっていませんが、すでに産卵モードに入ってしまった個体がいるようです。
山奥の渓流
どシャローの強敵を見つけてはチャレンジはするものの、何を投げても一投目で逃げてしまいます。なので、見えた尺に近いヤマメは一つも取れず。元気が良いのはまだ食欲旺盛な6〜7寸サイズのヤマメ達。
イワナとヤマメ
イワナもヤマメもそこそこに釣れたのですが、ツ抜けは出来ず。見えている大物は一つもキャッチできません。更に渓流には虫っけは何もなし。アブさえもいません。イワナ狙いならばもう少し釣りにはなるでしょうが、これからのヤマメは釣れても婚姻色が強くなるので、私の中では今シーズンの渓流釣りはこれで終わりだと感じました。
ナースローグ
こんな場所をかき分けて斜面を降りると、この川があります。様々な紅葉樹に支えられたこの森は、朝方に雨が降って気温が上がったので、退渓するために下流へ降った時に要所でなんとも言えぬカツラの甘い匂いが漂っていました。もうすぐ秋ですねぇ。
2023年渓流シーズン終焉
今月の火曜日は残すところあと一回ですが、私の2023年渓流シーズンは幕を閉じましたので、あとはみなさまに任せます。秋になれば湖の釣りやシーバスが忙しくなるのですが、まずはフライを巻かないことには、すべてのフライボックスがエンプティ状態です。明日はタイイングできるかなぁ・・。

マダムX(改)フォームホッパー

なかなかタイイングの時間が取れずに困っている管理人ですが、先だって自分のフライを巻くついでに写真を撮ったので、久しぶりにタイイングティップスに記載します。「動画の方が良い。」というご意見もあるかと思いますが、動画編集は機材を準備するのが大変でして、もっと時間が空いた時に改めて撮る様にします。

さてこのホッパーですが、私の中では毎年形を変えて秋のシーズンに活躍します。以前作っていた「野呂バッタ」と大した違いはありませんが、簡素化してます。タイングの手順は写真を細かく撮りましたので、幾分わかりやすいかと思います。

晩夏になると飛び立ったバッタが風に流され河原に落ちたり。河原を歩く僕らにビックリして着地した先が川面だったり。川面に落ちたバッタは秋の産卵に備えた大物がガバチョと出るわけです。バッタというと殿様バッタのような大きなものを想像してしまいますが、実際によく食べられているサイズは小さく、フックサイズにして8〜12番程度。大きさにすると2〜2.5センチ程度でしょうか。若干長めのシャンクを持つフックの10番位が一番使いやすいサイズです。大物狙いなので、ティペットは3X位を使いましょう。

MadamX Mod Hopper

Hook:TMC 5212・#10
Thread:Uni-Thread 8/0・Olive
Body:Foam 2mm
Wing:Swiss Straw
Head:Dear Hair
Leg:Round Rubber Leg
Indicator:Foam 2mm Orange

ホッパー1
バッタのお腹になるフォームは大体4mm幅長さは途中でカットするので幾分眺めの20mm以上が良いでしょう。先端を細くして、その細くなった部分の幅の中央にフックを刺します。
ホッパー2
フォームを刺した状態でバイスにフックをセットし、アイの方からベンドに向かって下巻きをします。スレッドをベンドまで(写真の位置)まで巻いたら、フォームを右に半回転させます(フックの下側に)。
ホッパー3
フォームはフック下からフックシャンクに巻き止めます。フォームがグラグラしないように、同じ場所にスレッドを5回転程巻き止めます。
ホッパー4
フォームを等間隔に止めるためにスレッドだけ回転しながらアイ側に約数ミリ巻き進めます。
ホッパー5
1回目の巻と止めた時にできたコブと同じ大きさになるように、フォームはフックの下から包み込むように巻き止めます。この動作をアイ側に向けて数回繰り返します。
ホッパー6
この動作を4回繰り返すと写真の様にコブが5個で節目が4箇所できますが、一番右側のコブはシザースでカットしましょう。巻き潰しても構いません。
ホッパー7
次はウイングの取り付け。スイスストローを用意し、大体30mmくらいでカットします。カットしたスイスストローは一旦広げます。
ホッパー9
広げるとこんな感じ。これを三つ折りにしていきます。三つ折りにした大きさが大き過ぎると感じる方はこの時点で端を数ミリカットし、三つ折り幅の大きさを調整してください。
ホッパー9
三つ折りし直すとこんな感じ。幅は3~5mm位あるでしょうか?写真よりももう少し狭い幅の方が良いかもしれません。
ホッパー10
三つ折りにしたスイスストローを先程作ったボディを巻き終えた位置に巻き止めます。すると写真の様な感じ。左側に伸びたウイングはバッタっぽい羽根の感じにカットしてください。アイ側に伸びたあまりのスイスストローも綺麗にカットしましょう。
ホッパー11
ウイングを綺麗に処理したら、スレッドを写真の様にアイのすぐ前まで巻き進めます。ここがヘッドとなるディアヘアの巻き止め位置です。
ホッパー11
ウイングとなるディアヘアのカラーはお好み。今回はチャートグリーンを使いました。ウイングとなる適量のディアヘアはヘアスタッカーの筒の直径の60〜70%位にしましょう。
ホッパー12
カットしたディアヘアの先端を左手で持ち、その先端から根元に向かって櫛でとかします。するといらない短い毛とアンダーファー(産毛)が取れます。この時点でカットしたディアヘアの30%位は無くなるので、スタッカーに入れる量はかなり少なくなります。
ホッパー13
ディアヘアは根元側を右手に持ち左手でスタッカーを持って、その先端からスタッカーの内筒に入れます。入れずらい場合は、ディアヘアをあまり根元側で持たず、その中間ぐらいの位置で持つと先端が広がりません。
ホッパー13
スタッカーにディアヘアを入れたら、スタッかーの尻を硬い所に10回ぐらい叩きます。この時上からマテリアルが飛び出ない様に気をつけましょう。気張って力を入れすぎたり必要以上に叩くと、「うるさい!」と、家族に怒られるのでご注意を。
ホッパー14
スタッカーを水平に持ち、そっと内筒を引き抜くと、内筒から先端の揃ったディアヘアが顔を覗かせます。この先端がバラバラにならない様に、右手でその先端を持ちます。右手で持ったディアヘアを左手に持ち替えて、ディアヘアの先端が見える様にします。
ホッパー15
巻き止めるウイング(とヘッド)の位置は、フックのアイからカットしたウイングの先端までの長さが目安です。作りたいウイング幅が左手指先端に来るように、マテリアルを何度か持ち替えて取り付けるウイングの長さを確保します。写真の様にウイングの幅が確保できたら、このまま左手をスレッド位置まで持っていきます。
ホッパー16
スレッドは最初の数回は普通に巻きとめ、それ以降はフックの真下にスレッドが来たら強く巻き止めてください。その際はボビンはまっすぐ下に引く様にしてください(ボビン先端の部分にスレッドが触れると切れやすくなります)。
ホッパー17
ヘッドがグラグラしない様に少なくとも同じ場所で10回転は巻き止めます。うまく固定されたら、ウイングの付け根に向かって(写真左方向)に巻き進めます。ヘッドとなる部分の大きさは4〜5mm程度です。
ホッパー19
ウイングの付け根まで巻き進めたら、写真左側に伸びる余ったディアヘアはカットしましょう。
ホッパー19
前に伸びた(写真右)たディアヘアは写真左側へ折り返すので、右手で押して、左手で包みまとめるように持ち替えます。
ホッパー20
左手で持ち帰るとこんな感じ。スレッドは現在ウイングの付け根の位置でぶら下がっていますので、その位置でこのディアヘアを巻き止めます。
ホッパー21
巻き止めるとヘッドとウイングのくびれができます。この位置にスレッドを5回ほど巻きましょう。そしてレバーレッグを2個カットしたものを、調整しながら左右に一つずつ巻き止めます。
ホッパー22
ラバーレッグは左右にシャンクに水平になる様に巻き止めましょう。ラバーレッグの長さは長めに巻き止めて、後でカットして調整します。ちなみにラバーレッグをシマシマにするには、購入したラバーレッグをシートの状態の時に定規を当ててマジックで塗れば写真の様になります。
ホッパー23
最後に同じ位置に4×8mmにカットしたオレンジのフォームを巻き止めます。巻き止め終わったら、この位置でハンドツイストで巻き止めます(巻きとめだけ動画で撮ってアップしようと思ったのですが、余計分かりづらいので、今回は割愛)。
ホッパー24
巻き終えたら、最後に巻き止めたスレッドの上に瞬間接着剤を一滴垂らしておきましょう。レッグの長さを整えたら出来上がりです。このフライはそんなに手順はないので、巻き慣れれば簡単だと思います。晩夏はバッタは必需品ですので、あなたの地方のカラーに合わせてタイングしてみてください。

 

 

新海誠のアニメに出てきそうな雲の下で、メーターオーバーのマヒマヒと戯れてみた

「おい稲見、お前みたいな若いものは魚を探すんだよ!ミヨシ(船首)で立ってろ! そうしないと船長の士気が下がるだろ!」と、若い時はこの業界で有名な某先輩によく叱られたものです。そうまくし立てる当の本人はというと、二日酔いで船長から見えない所でうたた寝。そして私が「ナブラだ!」と叫ぶと、いの一番にミヨシまで走って来てキャストし、マグロやカツヲを仕留めるのです。あれから35年以上の月日が経ちますが、今でもペーペーだと思っている私はミヨシに立ち続けています。

相模湾でシイラを釣る歴史は意外に浅く、今からおよそ40年前にソルトルアーの新しい釣りものとして始まったイメージ。当時はまだルアーで釣る魚種はトラウトとバスが中心で、海での最初のターゲットがシーバスで、オフショアではこのシイラが最初に注目が集まったのです。地方名ではマンビキやマンビカー、英名ではドロフィンフィッシュ、ハワイではマヒマヒと呼ばれていて、世界を泳ぎ回っている大物であります。

いつだったかハワイの水族館でシイラが泳いでいて、その解説には「最初の一年で1メートルに成長」と書いてあるのにびっくりした覚えがあります。その後の成長率は遅いそうですが、僕らが普段釣っている殆どが当歳魚って事になるのです。

さて、そんなシイラなんですが、この釣りが始まった当初は専用の竿やリールは無かったので、短い投げ竿やシーバスロッド、あるいはフリッピングロッドを持ち出して挑戦たけれどどれも使えなかったので、のちに専用のロッドが出現。フライはというと、本来はターポンやセールフィッシュを釣るための10〜12番ロッドがあったのでそれを釣具屋で探して持ち込んでいたので、フライフィッシングの方がちゃんと機能していたと思います。お金が無かった私はルーミスのブランクを買い込んで自分で12番ロッドを作製。リールは釣りへ行くたびにドラッグのしっかりした新しいものに買い換え、始めてから数年後にはビリーペイトのターポンを使っていたので余裕で対処してました。

さて、そんなシイラのフライフィッシングは今も昔も変わりません。この釣りは夏祭りみたいなもので、シイラさえ見つける事が出来たら船上は戦場になり、お祭り騒ぎになるのです。今年2回目の出船ですが、カツヲが釣りたい要望があれば、もしかしたら秋に突入したらもう一度行くかもしれません。

さて、お暇な方は昨日の馬鹿騒ぎをご覧くだださいまし。

新海誠監督に出てくる様な雲の下での釣り。
新海誠のアニメに出てきそうな綿飴の様な雲の下で、ひたすらトリヤマ(鳥山)を探して海を見つめる私。皆が下がって日陰で休んでしまうと、船長の目だけでトリヤマや漂流物を探さなくてはならないので、メガネ(カツヲ船用語で魚を探す人)は人数が多ければ多い方が良いのです。ちなみにミヨシに立ち続けたので今回見つけた魚は、マカジキキハダマグロ、クジラ、青物、トビウオ、シイラ、カンパチ、マツダイ、その他色々。マカジキはデカ過ぎて狙えません・・。ちなみにシイラの場合、パヤオに魚がいなかった場合は漂流物(ナガレモノ)を探さなくてはなりません。
パヤオで釣りをする
ナガレモノが全く無かった場合を考えて、まずは沖のパヤオ(浮魚礁)を目指します。このブイの下に何百メートルものロープが海底まで伸びて固定されています。そのロープに貝がつき、小魚がつき、中魚がつき、シイラやカツヲが着くという食物連鎖を作っています。これは漁協が管理するものでプレジャーボートは狙えません。
青の下で釣るシイラ
ポイントへ着くと私はチャム(活きイワシ)を寄せえさとして撒く役なので、散水するのと同時にイワシを撒いていきます。するとシイラは船に突進して来て、その間にあるフライをイワシだと思って喰いついてくれます。景気が良い時はご覧の通り。全員でロッドを振ってしまうとランディングする人がいなくなってしまうので、数人が交代で手伝ってくれます。
シイラのフライフィッシング
前回が大きいサイズばかりだったので今回は小物の入れ食いかな?なんて思っていたら、何のその!小さいシイラが釣れたのは最初のうちだけで、後半はその殆どがメーターアップでした。それもずっとロッドは曲がりっぱなし。
チャムを撒く
イワシを入れておく生簀は沢山あり、このほかに船底の生簀も使う事があります。特にカツヲ狙いの場合は大量のカタクチイワシを撒くので生簀いっぱいに買い込みますが、そうなるとチャム代だけて5〜6万円は吹っ飛びます。今回はシイラなので2.4万円分ナリ。私は船首左舷にある散水装置の横にある生簀の前でイワシを少しずつ撒いていきます。
シイラのフライフィッシング
どのポイントへ行ってもロッドはずっとこんな感じで全員のロッドがしなっています。ランディングとチャム撒きは大忙しです。そんな状態だったので、私は皆さんの記念撮影をする時間もなく、シイラを船に留める為にひたすらイワシを撒きます。
マンビカーのパワーは凄い
今回は多くの皆さんがバッキングラインまで引き出されて「ヒーヒー」言ってました(笑)一本獲る度に体力が削られていくので、女性は休み休み釣りを楽しんでいらっしゃいました。
シイラの釣り
持ち込まれたロッドの殆どが10〜12番。今回は12番でも手こずって、一本獲るのに15分以上掛けてランディングする事もしばしば。
シイラのフライフィッシング
重さとそのパワーでランディングまで時間が掛かると、お魚はこんなふうに黒ずんでしまいます。時間が掛かった魚は船上で海水を口から流し込み、極力呼吸ができる状態を長く作ってからリリースします。もちろん食べても良いんですが、コレ一本持って帰ったら、食べ切るのに何日掛かることか・・。
左舷に取り付けられた散水機
散水機から撒かれる海水で虹ができるの図。海面にできる飛沫を見てシイラやカツヲは小魚がボイルしているものだと勘違いするのです。
シイラと格闘した女子
流石の重さと大きさに持ち上げるのに一苦労していた女子の図。1.2m位あったかな?バッキングラインをどんどん持っていかれるので「大袈裟だなぁ。」と思っていたら、そうでは無かったんですね。
シイラのフライフィッシング
ウィンストンのボロン12番を使っていてもロッドは満月状態で、なかなかロッドを立てる事が出来ない状態。ゆっくり丁寧にそして慎重に。ランディングまでに相当な時間がかかりました。
魚のパワーに負けて・・・。
私はというと、皆さんが全員キャッチしたのを見計らい、8番ロッドにフローティングミノーという遊び心で楽しんだ所、悲劇が起きました。このロッドはこの直後にバット部のジョイントからへし折られます、アーメン・・・。

今夏の東京湾は赤くない良い潮色をしているので出撃してみた件

私は江戸っ子(都会っ子)なので子供の頃の釣り場と言えば皇居の外堀か、東京湾という選択肢しかなかった。なので親の仕事にくっついて行き、永代橋の脇でイソメをつけて餌釣りをしたのが小さい頃の記憶かな。当時の東京湾はとても汚く、釣ってもその魚を食べる気にはならず、バケツに入れておいて釣果を見せるだけで、帰る頃にはその魚は全部リリース。そう、あの頃に比べると東京湾ってかなり綺麗になったと思いませんか?

50年前の湾奥と言えばハゼとセイゴ、それに釣れるのはサッパやメゴチぐらいだったかな? 初冬にはコマセを巻いてカタクチイワシやサヨリを釣っていたかと思う。もっとも釣りの技術が伴わない年齢だったのっだから、実際にはもっと様々な魚がいたかもしれない。

時を経て湾内の生態系が大きく変わったイメージがあるけれど、その中でも食物連鎖の頂点に君臨するシーバスは今も昔も変わらない。フライでシーバスと言うと秋の魚のイメージがあるのだけれど、実はスズキの旬は夏なのはご存知? 「スズキはタナを釣れ。」と言う格言があり、エビ餌を使い上から何ヒロという指示でタナ釣る(深さを探る)のが江戸前のスズキ釣り。フライの場合は、朝1番にボイルするシーバスを狙うのがこの時期のスタイルで、「今カタクチイワシが入って来たので朝イチは釣れますゼ!」的な甘い囁きで出撃したのが先だっての土曜日。

その様子は書くほどの事でもないんですが、備忘録として残しておきます。

東京湾の夜明け
今回はシーバスのフライフィッシングが初めての方に誘われてのフライフィッシング。なので、まずは釣ってもらわにゃと沖を目指したのですが、台風の影響なのか多少のうねり。慣れている私は良いのですが、小さなボートはとても揺れるのでその時点で投げ難くキャストが上手く決まらない。なので、シーバスはたまにご挨拶程度のアタック。
東京湾から見える富士山
太陽が高くなるまでが勝負なので、朝の時合いは30分程。遠くで富士山が見守ってくれているけれど、海面に陽が射す頃にはシーバスは徐々に沈み始めてしまいます。今夏は珍しくカタクチイワシはいっぱいいるんですが、シーバスの群れはやや控えめの数。
青物のナブラを求めて
シーバスの時合いはあっという間に終わってしまい、海は凪いできた。それと同時に今度は青物のボイル(ワカシ?サバ?それともサーダ?)。それを狙って右往左往するも、足が速いのと魚が小さ過ぎて狙っても掛かりません。ついでに私はロッドを間違えてチビシーバス狙いなのにグラスロッド10番で釣る羽目に。その時点で今日は終わっていたのかも・・。
東京湾のクロダイ
空手で帰るのもなんなので、残りの時間を黒鯛のフライフィッシングに変更。お魚の反応はすこぶる良くすぐにヒット連続するも、キャッチはこの一本でお開きと相成りました。暑い陽がまだまだ続きますが、お盆を過ぎた頃にちょっとした涼しい日を境にシーバスは秋パターンに突入しますので、そろそろシーバス好きの皆様はタックルの準備をお願い致します。

続・天然クーラーの旅は雷と共に釣り歩く湯川とトレッキング

今年に入って皆さんは何個のアイスクリームやかき氷を食べましたか?

私は大体5月あたりから釣りの帰りにはコンビニに寄って氷菓子を何かしら買います。その日の気分によってアイスの種類が決まるのですが、メチャクチャ良い釣りが出来た日はソフトクリームや小豆バーになり、駄目だった時はビターチョコレート系が多くなる傾向かな。そして季節が進んで涼しい幽谷から帰ってくると「ガリガリ君」や「ガツン、とみかん」になります。もしくは気持ちに余裕がある時は「白くまくん」でリッチな気分に浸ります。

私のアイス事情はさておいて、今週も暑い日が続いているので、先週の南アルプス同様に天然クーラーの旅に出かける事にした、スイングボーイズ改め釣り馬鹿トリオ。いつもの様にまずは天気予報と睨めっこすると、甲信越方面は朝から雷予報。なので登山バスに揺られて行く釣り旅は、雷から逃げる場所が無いので却下。万が一酷い天気になった場合に車へ退避できる場所を考えていたら、今年はまだ訪れていない日光・湯川へ行こうと決議されました。

今シーズンの湯川の情報は良好で昨年と違い下流から上流まで満遍なく釣れていると聞いていたのでサクッと釣って下山し、コンビニで「白くまくん」を食べるのが理想のコース。釣る前から盛り上がって、「帰るのが面倒だから泊まってもう1日釣りしちゃう?」と言う案が浮かんでしまう自由人、というか個人事業主の集まり。今回もそんな珍道中に興味がある方は読み進めてみてください。

今回の教訓:雷鳴が聞こえたら釣り中断注意報。突然光量が落ちて冷たい風が吹いたら、即中断。

日光湯川 赤沼茶屋
そもそも当てのない旅だったので、この湯川を選んだのも全員が集合した後に決めたので、私が湯川スペシャルと名付けたファーガスのファインループ6フィート4インチ・3番は持ってこなかったので、違うモデルで釣りをする事に。到着するとすでに雨と雷。一度川へ向かうもあまりの豪雨と雷鳴により赤沼茶屋まで退散し、天気回復を待つ。ちなみに入漁証が帰るのが、この赤沼茶屋と湯滝レストハウス、湯ノ湖・釣り事務所で手に入ります。
日光の湯川
外気温は20℃を下回り、さらにこんな大雨に打たれると身体が冷えてしまうので、薄着ではとても無理なほど寒く、フリースを着ようかと思ったほど。雨が少し小降りになったところで、下流から釣り上がる。
湯川の木道と男体山
雨が落ち着くまで、普段読むことがない観光ガイドを読んでみる。ふむふむ、ムカデとヘビの戦場地が戦場ヶ原なのであったのか。右に見えるのが男体山。
ブルックトラウト(カワマス)
気温が中々上がらないのでライズが起きず、仕方なく偏光レンズ越しに目を凝らして魚を探してのサイトフィッシング。ブルックトラウト(カワマス)はウィードのエッジに隠れており、それを見つけてキャストするとご覧の通り。
小田代橋
魚を探しながら歩いて回ると、すでに気がつけば全体の中央よりも上に位置する小田代橋まで来てしまった。まぁ、ここまで来たなら小滝まで釣り上がりますか。今年は情報通りにお魚はいるので、もうことの時点で余裕の釣り。お仲間は8寸半までのサイズを仕留めてます。私はと言うと、40オーバーのヒレピンレインボーが倒木の頭から出てきた時には「あぁ、このロッドでは上がらないな。」と諦めるほど北海道っぽいレインボーが掛かり、すぐに倒木に巻かれてサヨウナラ。結果ブルックの7寸と少しサイズまでしか取れませんでした。
湯川のブルックトラウトは天然繁殖です。
私が小滝に着いた時間は誰もいないのでこりゃ片っ端から釣っちゃうかなと思ったけれど、大物の姿無し。さらに渋すぎて釣るのがとても難しい。夕方まで粘れば沢山釣れるのはわかっているけれど、皆の好きな激安の常宿(一泊2食付きで、飲み代入れても6千円程度)が少し遠いこともあって、釣りは15時で退散する事になりました。
戦場ヶ原
車まで戻る帰りの木道は、こんなにも晴れ上がりました。レインウェアも乾いてラッキー。そして皆が口を揃えて言う事は「早く宿に入って生ビール飲もうぜ!」

北関東の川
安宿で馬鹿話に盛り上がった翌日は、トレッキングの旅。山を2時間ほど歩き目的の場所へ。昨日と違い晴天からのスタートだけれど、この日も雷予報。車止めには車が1台も無かったので今日はラッキーだと、意気揚々に歩いていきます。
北関東のイワナ
2時間歩いてロッドを出すと、お魚は居るにしても反応が渋い。すると小一時間も釣り進まないうちに釣り人が降りてきた。入渓点に車が無かったので、「あれ、車は?」と問うと、止める場所が分からなかったので、それよりもずっと下流に止めたとか。僕らは知らずに人のお尻を追いかけてました・・・。さらにその後も釣り人に会う始末、こりゃついてなかった。
北関東のヤマメ
食い渋りの場所で3名交互に釣りをするので、数が釣れない。先を急ぐとポイントの攻めが甘くなり余計釣れなくなってしまう。竿抜けを作らぬように作戦を練りながら進んでも釣りこぼしが出てしまう。やっぱり小渓流の場合はひとりで釣り上がるのが一番取りこぼしが無くて釣れることを実感した次第。よって私は4匹のチビ釣りで終わってしまった。でも三人を合計すれば最大31.5センチで余裕のツ抜けとなるのです。
大雨の渓流
14時になると予報通りに「ゴロゴロ〜ゴロロ〜」。その後シトシト雨から土砂降りを予感し、心半ばで下山するのでありました。最後は雨で体を冷やしたので、昨日同様に天然クーラーどころか寒い一日。アイスは食べたくなるけれど、ほてった身体を冷やすのではなく、どちらかと言うと疲れた体が甘いものを欲している感じ。それそうだよね、二日間で歩いた山道は25km以上。登山者から見れば大した距離じゃないけれど、登りは釣りをしながら川の周りで大岩を登ったり屁吊ったり。帰りはその半分は川通しで歩くのだから、そりゃ体力を使いますわな。
イワナつり
やっぱりイワナ釣りはお日様の下でおおらかに喰いつく沢イワナを釣りたいかな。今年は暑いからもう少し源流遊びをしようかな。さて、来週はまたシイラのフィッシング。台風の影響はいかに?

ハーミットに集まる仲間内で少し流行っているグラウラーの名前はREVOMAX

毎日がこう暑いと仕事もやってられませんなぁ。お店に来店するお客様はこの暑さで減る一方なのにクーラーはかけっぱなしなので、飲み物代だけでも節約しようと家から水筒を持ってくる様になりました。水筒といってもそれまで使っていた象印の水筒とはちょっと違い、蓋がパカっと簡単に開く構造になっているもの。

このボトルは私の誕生日に娘が量り売りの生ビールを詰めてプレゼントしてくれたレボマックス(REVOMAX)というボトル。ビールを持ち運ぶこういった容器の事をGlowler(グラウラー)と言うらしく、保温性が優れ炭酸飲料も持ち運ぶことができる優れもの。私は普段会社に氷とお茶を詰めて持ってきますが、帰りは大塚駅近くで製造される生ビールを量り売りしてもらって持ち帰る事があります。

このボトルの良いところは広口なので冷蔵庫で作った氷が入れられることと、キャップは捻って閉める事なくワンタッチで開閉ができるので、飲むのがとても楽なんです。保温性も優れていて、会社を往復して半日以上経った氷は家に帰ってもまだ溶けてないので、お茶を入れる時は氷の入れ過ぎに注意が必要かな。ちなみにさらに一晩後でも完全には溶けません。

ビールを入れてもらう場合はこのままお店の方に渡して注いでもらうのですが、かなり長い時間冷たいままなので、美味しい地ビールを後で飲むことができるというもの。と宣伝しておいてなんですが、ハーミットでは売ってませんので、欲しいと思った方はアマゾンなどでお買い求めくださいまし。

REVOMAX
私が使っているのは真ん中のサイズで、592mlモデル。ビールのやや大瓶寄りといったところ。右のブルーのモデルは950mlで所有者の彼は2本持ち。なのでこの大きいやつは氷の持ち運び用で、それ以外に一番小さい266mlを使っている。通常釣りで使うのであれば355ml(左)が使い勝手は良いかな(中身が減ったらその都度、ペットボトルの水などを移し替える)。この写真は先だってのシイラ釣りに持っていた時のもの。
レボマックスの使い方
釣り用の専用ケースは無いので、彼はウェーディングスタッフケースに入れて持ち運んでいる。私のは直径が67mmなので、熊スプレーのケースだとちょっと小さいかな。ペットボトルの直径に近いので、ネルエピックのボトルホルダーに納まります。
Namachaんのビール
そして私の使い道はというと、通勤時はお茶を入れて運び。帰り際にボトルを洗って、大塚駅南口にある『Namachaん』でビールを量り売りしてもらう。このお店はココで醸造しているのですよ!それを家に持って帰って、風呂上がりにいっぱいやるといった具合。たまらないのである。このお店は容量の記載があるグラウラーを持って行くと量り売りをしてくれます。ちなみに量り売りをしてくれるお店は意外にも各地にあります。