休みの日はじっとしていられない鱒中毒患者の私は槻川フィッシングエリアへ行ってみた

私の日常は一年を通して釣りから離れない様な生活をしている。なので、「明日はお休みですよ。」と言われても、何をして良いかわからずオロオロしてしまい、特に一日中家にいたら手はブルブルと震え、酸欠を起こして倒れてしまいそうな気分。ロッドを握っていれば多少心は落ち着くのですが、結果的に水辺を探して佇んでしまうのデス。コレって職業病なのでしょうか、診断書を書いてもらったらきっと『重度のマス中毒により、静養が必要。』なんて書かれちゃうんでしょうなぁ。そういえば長期入院を強いられた若かりしころ、私は闘病生活中にも関わらず、後輩に運転をお願いして釣りへ出かけていましたっけ。その際に病院への外出許可を取る書類には「芦ノ湖にて療養」と書いてました(笑)

前日にロストルアーズで白銀の世界を楽しんだ翌日。連休なのでたまには体を休めれば良いのに、先だって武蔵漁協の白石さんがハーミットにお見えになって紹介されたその場所がちょっと気になって、槻川フィッシングエリア(漁協が管理するC&R区間)へ出かけることにしました。

槻川は埼玉県中部に流れる川で、荒川の流れが入間川と二分され、さらに越辺川(おっぺがわ)と入間川に二分された先で、槻川(つきかわ)と都幾川(ときかわ)に分かれます。私は川越でお仕事をしていた時代にその都幾川で何度かヤマメ釣りをしたことがあるのですが、槻川はそのすぐ隣りの川で小川町にあります。

槻川の普段はオイカワや鮎を楽しむ清流で夏場に渓流魚を釣るような川では無いのですが、数年前から冬の時期を利用して漁協がレインボートラウトのC&R区間を始めたのです。毎年の水温によりオープン日は異なるとのことなので、インスタグラムでチェックして欲しいとのことですが、終了はゴールデンウィークの頃。なのでシーズンこ後半の3月は大物レインボーをドライフライフィッシングで存分に楽しめるので、近所の方は解禁当初はこの川でドライで肩慣らしするのにはとても便利な釣り場だと思います。

ただ、初めて訪れる人には少々厄介なのが、その告知がほとんどされていないので、どこでどのように始めたら良いのかが分からないと思われるので、この場を借りて紹介していきたいと思います(全部読んで頂いた方が一連の流れがわかると思います)。

以下は先だって行ったその様子。私が行った日は放流日の前々日で多少難儀しましたが、現在はバリバリ釣れていると思うので、ご近所の方はのんびり楽しんでみてくださいまし。


槻川フィッシングエリア
場所:〒355-0323 埼玉県比企郡小川町下里(こちら
営業時間:日の出から日没まで(入漁証を購入したらスタートできます)
入漁料:¥2,500
フライフィッシングルール:オールキャッチ&リリース・バーブレスフック・その他は細かいルールはありません(ウェーダー必須)
入漁証販売所:ミニストップ小川町南店(こちら

ミニストップ小川町南店
ここで釣りをする場合、直接釣り場へ行くと入漁証が買えないので、まずは埼玉県 小川警察署の隣りにあるミニストップ小川町南店を目指し、ココで入漁証を書います。
C&Rの入漁証を買う
釣り券はこんな仕組みで、そもそもの河川入漁料が¥1,500で、C&R管理費が¥1,000で合計¥2,500となります。なので、シーズンが終わったゴールデンウィークの後は日釣券のみで釣りができるとの事。
槻川フィッシングエリア
入漁証を購入したら国道254号線を上り方向へ約1キロほど行き、下里の三叉路を右に曲がるのですが、目標物が何もありませんので、グーグルマップを利用して槻川フィッシングエリアを事前にナビに登録するのが良いでしょう(グーグルナビだとこちら)。その交差点を曲がった先に槻川を渡るこの橋が出てきます。橋の下流部(写真左)がメインのエリアで、橋の上流部のワンドまで釣りができます。
槻川フィッシングエリアの目印
橋を渡ったら、回り込むようにずっと左へ曲がっていくと思ってください。最初に曲がれるポイントには小さな看板があるので、それを頼りに曲がりましょう。
槻川フィッシングエリアへの入り口
曲がったらまたすぐに出て来る砂利道を左に曲がります。目標物はありませんので、この白いお家を目安にしましょう。
槻川フィッシングエリア
その先をずっと進むと河原へと続き、車が10台ほど停められるスペースがありますのでそこに停めましょう。小さな土手を登って上から覗くとそこには大きなプール状のポイントが広がります。川と言っても大きなプールのような溜まりなので釣り方は様々。インジケーターで探るも良し。高番手で引っ張るのも良し。ハッチが始まればライズの釣りも楽しめます。
槻川フィッシングエリア
写真の奥が上流で流れは手前に向かって流れています。左岸側(奥に見えている橋下流から対岸)は民家があるので、ご迷惑をかけない為に禁漁にしてあるとの事でした。土手の上から歩いて回ると大物が泳いで行くのがいくつも見えます。聞けば鵜への対策のため、食べられないように大物が中心でサイズ的には小さくても40センチ程度はあります。ここで一つ私のやらかしが・・。ここは手前3〜4mが激的に浅いのでウェーダーが必須です(ルアーの方だと要らないです)。私は前日の事がよぎりニーブーツは持って行ったのですが、それだとライズまでギリギリ距離が足りない状態が続き四苦八苦。
槻川フィッシングエリア
とりあえずポイントを見て回るために橋の上流部にも行ってみました。写真対岸下のポイントの岩の上は入ってもOKで、そのから上流側にいくつもの大物が見えました。手前のシャローには今年生まれた鯉の稚魚だらけ。
レンボートラウト
ウェーダーを忘れた事で四苦八苦し、ブーツにギリギリ水が入らない程度にウェーディングして、ロールキャストで打ち返し、ようやくドライフライでゲット。ライズは10時ぐらいからエリアの真ん中ぐらいで頻繁に起こりますが、風が止んだ後に落ちたものを何か食べている様でした。フライはパラシュートホッパー#10を使用。
槻川フィッシングエリア
ウェーダーがあれば数歩前に出てバックスペースを作り、ライズを片っ端から釣れたでしょうが、今回は泣く泣く投げれるスペースのみで遊んでいたので、辛い釣りになってしまいました。ウェーダーは必須アイテムですので、皆さんは忘れないでね。なので、いつの間にかバックが取れる場所での釣りになり、手入れ不足のラインを伸ばすためにフルキャスト練習会になってしまいました(泣)
槻川フィッシングエリア
結果、ウェーダーがない事で難しい釣りになりましたが、ライズの釣りをいくつか堪能。朝夕は引っ張りで釣っている方もいらっしゃいました。また、この翌々日はたんまりと放流されているので、私が心配することは何もないでしょう(くれぐれもウェーダーを忘れずに)。

予想外の展開になった白銀の奥会津にあったロストルアーズ

最近は本栖湖の話が多かったので、今週は何か違うことをしようと思った先だっての火曜日。第三火曜日はマッキーを連れての釣り研修の日なので、今回のテーマは行った事のない管釣り探訪ということに。とは言っても意外と方々に顔を出しているので、なかなか良さげなところが見つからなかったのだけれど、この秋に数名のお客様から『ロストルアーズ』さんが面白いという話を聞き、そこへ行ってみたいという気持ちになり下調べ。

「で、それはどこにあるんですか?」
「奥会津です。荒海川の近くになります。」

げ、そんなに遠いの?と一瞬思いましたが、調べてみると東京から約200キロ。白河フォレストへ行くと思えばそんなに距離は変わらないのかな? 車の運転は往復マッキーに頼むことだし、ここは遠出しても良いかなという気持ちで東北道を北へ向かい、行き慣れた西那須野・塩原ICを降りました。

「ところでさ、昨日から日本海側って大荒れじゃない? 奥会津は影響ないのかな。」

なんて呑気に車中で話をしていたら、その道中にある箒川C&Rには少しの積雪。釣り人はチラホラ。こんな寒い日でも僕らみたいなお馬鹿釣り人は他にもいるんだなぁ、なんて思いながら先を急ぎました。塩原温泉を過ぎて尾頭峠近くになる頃には山は真っ白けになり車道には積雪が・・。東京はずっと天気だから全く気にしてなかったので管釣り釣行とあって持ち物は軽装。すでにこの時点で20センチ以上の積雪で、進むにつれて不安は募るばかり。

以前あった上三依のC&Rを過ぎる頃には、周りの風景はすでにスキー場に向かっている雰囲気。私の車はノーマルタイヤなので、スタッドレスを履いたマッキーのキャラバンでホント良かったです。現地に到着する頃にはその雪はさらにマシマシで、到底釣りをするような雰囲気ではありません。私は雪を全く想定しないで来てしまったので靴はスニーカーだし、レインウェアは下を持ってきていなかったので戦意喪失。そんな中マッキーと釣り仲間は、

「さ。やりましょうか!」と、やる気満々。

私はマッキーのレインウェアの下を借り、スニーカーで雪道をラッセルしながら釣るのでした。そんな風景は以下の通り。こんな豪雪じゃない時に行きたかったなぁ・・・。

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ロストルアーズ
住所:福島県南会津郡南会津町滝原字龍沢原1732-1(ヘリコプターでも行けるとHPには書いてあります
TEL:0241-66-3266
入漁料:1日¥4,500
交通:東北自動車道 西那須野塩原IC下車那須塩原温泉方面へ。国道121号線を経て荒海川を少し上流へ行った場所。東京からおよそ3時間弱です。
フライルール:オールキャッチ&リリース・バーブレス使用・16番よりも大きいフック使用・ラバーネット使用・魚に触れないこと・グローバグやペレットフライ禁止・インジケーター禁止
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ロストルアーズ
見てくださいこの雪。前日から降り続いて50センチだそうです。車は駐車場に上げることが出来ず路上駐車。私以外は気合いを入れて用意してます。そもそも論なのですが、どの時期が良いのかも聞かずに来たので、本来はもう少し暖かい時期に行くのが正解なのでしょう。こんな日だったので、もちろん私たち以外は誰もいません。
ロストルアーズのロッジ
名前が「ロストルアーズ」なので、ルアーよりのお堅い管釣りかと思いきや、オーナーさんはとても気さくな方でした。ただお魚は大変大事にされているので、そのルールには従いましょう。特にフライではインジケーターの禁止・ペレットやグローバグの禁止・16番以上の大きなフライを使用という事を覚えておきましょう。お魚はキャッチ&リリース必須です。
ロストルアーズ
釣りのポンドは二つあるのですが、この日は一つのポンドを閉めていて、そちらはお魚の調整池になってました。ポンドの大きさは大体50×100m位かな? 水質はクリアで水深は見る限りそれほど深くない。まずは一周回って様子をみようかと思ったが、何せ私はスニーカーでして、先を行くマッキーに道を作ってもらわないとシューズがビショビショになっちゃいます。
雪のロストルアーズ
先に進んだ二人はすでにお魚キャッチ。誰もいないのでお魚は全くスレていません。私は黒のゾンカーを結び二人が道を作った場所を釣っていきます。
レインボートラウト
噂通りにお魚のコンディションはすこぶる良く、全ての魚が胸ヒレの欠損がなく、尾鰭もピンとしていました。お魚の平均サイズは30センチくらいで大きいものは50センチほど。そしてここ生まれのオチビちゃんがいるので、フックサイズは小さくするとそのオチビが掛かってしまうので、私はゾンカーの8〜10番を中心に使いました。
ロストルアーズ
水深がそれほどないので、タックルはWF5Fにリーダー10フィート3Xを使用。ティペット4Xを50センチほど足してキャスト。着水後10秒後からデッドスローでフライを弾き始めると、その途中でロッドの先から魚信が伝わるのでアワセましょう。大きいフックを使っていればチビはかかりませんので、フックサイズは8〜10番がオススメです。
レンボートラウト
今回のアタリフライはゾンカーのブラックのようで、黒系は終始アタリがある状態。試しに他のカラーのゾンカーも使ってみましたが、ヒット率は圧倒的に黒です。
ロストルアーズ
入れ食い状態は最初の2時間位。その後はスレ始めたので、フックサイズを多少落として黒系やタン系を使うと、ずっと釣れます。ヒレピンなので引きが強くジャンプも良くするので、そのファイトがとても楽しい管釣りです。ついでに白銀の世界は音もなく静かなのですが、管理小屋から流れるクリスマスソングがそんな時期なんだと認識されました。というか、なんかその辺からトナカイが出てきそうな雰囲気(笑)。
レインボートラウトとゾンカー
午前中だけでお腹いっぱいになるくらいつれたので、体も冷えたので撤退しラーメン屋にGO! 今回はこんな雪の中の釣りでしたが、秋の紅葉シーズンの雰囲気を想像すると、再訪したいなぁと思える環境とお魚のコンディション。のんびりゆっくりとした時間を楽しみたい方向けの管釣りです。

釣った魚に値段をつけてはいけない、今季のランカー便はそろそろお終いかな

横浜の海に出撃するとつい、「ブルーライト・ヨコハマ」を口ずさんでしまう私。巷の人にとって横浜ソングと言えばなんだろう?と思い、ググってみると、横浜経済新聞の中に投票サイトがあり、その中に松田優作の「Yokohama Hoky Tonk Blues」がありましたよ。懐かしい。

♪ひとり飲む酒わしびくて、映るグラスは過去の色、貴女恋しいたそがれの、Yokohama Honky Tonk Blues〜♪

横浜の夜に沁みるぜ、この歌。

さて、そんな事を思いながら先だっての金曜日の夜に、横浜の海にシーバス(貴女)を求めてクルージンクへと出かけました。結果から言えばシーバスのサイズを気にしなければ沢山いるのですが、ランカーシーバスの賑わいは少なくピークは過ぎたのかなという雰囲気。これから産卵をするシーバスは東京湾の南へ向かい、1月の半ばを過ぎる頃からまた徐々に戻ってきます。もちろん全部が全部いなくなってしまう訳ではないので、大物狙いは難しくなるにしても、フッコサイズは沢山いるので数釣りは楽しめる様になります。

気がつけば今年もあと2週間と少しになっちゃいましたなぁ。皆さんの釣り納めはどこへ行きますか?

横浜の海
夜景の撮影はどうしても写真がボケボケになるので、その辺はご了承くださいまし。このシーバス釣行は先週末の話。前回と違ってベタ凪の微風。でも沖へ出るとそれなりにウネっているのです。
横浜のシーバスフライフィッシング
一緒に行ったお客さんのロッドは終始しなりっぱなし。釣れるって楽しいですね。必然的に船上の皆々は笑顔になります。
シーバス
サイズは40〜60cm弱まで。どのポイントでもお魚はいる感じ。ヒットフライは白ゾンカーが中心。
シーバス
私は相変わらずでっかいフライを投げ続けますが、22センチのフライに対してこのサイズ、トホホ・・。23年秋シーズンになって相当数な乗船回数ですが、今年は70〜80センチ台を全くキャッチできず。それに費やした船代は10万円オーバー。そんな年もありますわなぁ・・。
シーバス
とはいうものの、このサイズは釣れ続けるので、シーバスのフライフィッシングを初めて間も無い方々には嬉しいヒット連発です。
シーバス
さて今年の締めくくりに、大物を諦めてもう一回乗るかどうかを考え中。なんだかんだ言っても釣れるのですから、ロッドがしなるのは非常に楽しいのでアリマス。

「本栖に入らずんば鱒を得ず」行かないと釣れないけれど耐寒訓練の釣り

「本栖に入らずんば鱒を得ず」とは、「本栖湖に行かなければ鱒は釣れない」という世捨て人(釣り仲間)の名言造語。「10億円の宝くじなんて当たらないよ。」なんて言っている人は、買ってないから当たらないのである。だから「本栖湖なんて釣れないよ。」と暴言を吐いている人は、そもそも行った事が無いか、数回行っただけでそう判断しているのである。宝くじと全く一緒で、行き続けないとそのチャンスは巡ってこないのです。そうそう、そんな風に私が説教をするものだから、マッキーは本栖湖年券を買ったらしい。ちなみに彼は現在本栖湖は無敗のオトコである。あれ?今年の本栖湖ってやっぱり調子が良いのかな?

先だっての火曜日。例によって本栖湖以外の選択肢はもはや管釣り(もしくはC&R)しかなく、管釣りに限っては新たな環境でないと行く気がせず、かと言って本栖湖と管釣りを天秤にかけたら、やっぱりオデコになっても本栖湖の方が楽しい私なのであります。

そしてお題として、しばらくはチューブフライ推進委員(販売促進)をしているので、今回もウーリバガーのチューブフライと、ワカサギマラブー・チューブフライをキャストし続けて、なんとか一本釣りたいと考えて本栖湖へ行きました。もっとも本栖湖で思い通りに釣れる事なんて稀なんで、今回ダメだったら、新しい管釣りを探してチューブフライを楽しみに行っちゃいます。

週ごとに日の出は遅くなり、現在は6時半を少し過ぎた辺り。日増しに陽が短くなり水温も下がってきたこともあるので、そろそろ朝早い時間の釣りは終わりにしようかな、なんて思っていても到着時間はいつもと同じ。よって薄暗い中でのスタート。

先週はシーバスも本栖湖も暴風の中での釣りで撃沈したのだけれど、今回は無風にて本栖湖は鏡の状態。これはこれで釣れる気がしません。そしてこの時期には珍しい東風。あぁ、この雰囲気は釣れる気がしないと思ったのが午前中の釣りでした。

浩庵荘から見る富士山
湖仙荘さんが外壁改修中だったためにお休みで、仕方なく浩庵荘で入漁証を購入。相変わらずキャンパーの数は半端ないです。午前中はずっと無風で陽が刺すこともなくどんより曇り空。その効果か、富士山はクッキリ見えてますが、この時期の積雪ってこんなに少なかったかなぁ?
本栖湖の釣り
風がないので少しでも風に打ち寄せられたゴミの筋(スカムライン)を探し右往左往。「あ、ボイル!」と叫んだところで、それは遥か彼方。ルアーでも届かない距離です。チラ見え富士山良くないですか?
本栖湖の釣り
今回はアスキスの12.6フィート5/6番を持ち込んでの釣り。あまりにも何もないので、急深の場所でひたすらタイプ3のDX/HEADを投げ続けましたが、なんの手応えも無く追いもなし。爆風は辛いですが、全くの無風は同じく厳しいんです。釣り人本意の風は、多少暖かい微風で晴れ時々曇りの日かな。
本栖湖のワカサギ
色々な場所を歩き回っていると、湖岸に打ち上げられているベイト発見。前回と違い今回はワカサギです。もしかしてこれが引き金になるかも?という予測が少し。しかし行かんせん風がありません。昼食は本陣つかさで蕎麦を食べ、午後はヤマを張ってとあるポイントへ。時間は刻々と過ぎ午後のプライムタイムへ突入。すると100m沖で水面に落ちた物を食べているらしき大きなスプラッシュ。あぁ、こりゃ届かんわな・・。するとその10分後にギリギリ届くかどうかの場所でまたもや何かを喰らったスプラッシュライズ。今回は12.6のダブハンなので届くかなと思いキャスト。
本栖湖のレインボートラウト
さっきボイルしたポイントから2mほどズレたけれど、まぁ仕方ないかとリトリーブを開始するとドスン。そしてジャンプ。おぉ、またしても本栖湖でお魚の手応えがあったじゃありませんか!サイズはヨンマルジャスト位でしたが、あまりにもギンギラギンで尾がくびれていたので、最初はサクラマスを釣ったのかと勘違いしました。
本栖湖のレインボートラウト
頭の丸みと目の周りのブルーのアイシャドウを見るとやっぱりレインボーでした。今回のために巻いてきたチューブ・ウーリーバガーが活躍してくれました。ちなみに今季私が釣った3本には同じキーワードが隠れています。以前(今季4回分)の本栖湖釣行ブログと合わせて文章をよく読むとどんな状態の時に釣れているかが分かりますよ。
チューブ・ウーリーバガー
このチューブフライの良いところは、フックがテールの中にあるので、テールのマラブーが絡まないことと、浅い食い渋りでテールをかじったとしても、フッキングが良い点があげられます。しばらくはこのサイズのウーリーバガーを色違いで量産しようかな。
レインボートラウト
今回のレインボーはスリムでしたが、尾鰭が綺麗なギンギラギンの個体で、うっすらブルーバックでした。4回行って3回キャッチなんて、ホント今年は出来過ぎな本栖湖です。これからの時期は朝が-2〜-7℃くらいになるのでアイスバーンが気になる方は、朝8時頃〜夕方までの釣りを楽しみましょう。ちなみに私が釣った本栖湖最大魚は12月31日に釣ってオリマス。

お店にあるチューブフライマテリアルを使って色々な魚を釣ってみる

チューブ(Tube)と言えば夏をイメージさせるミュージシャンで、車で聴くカセットテープ夏セレクションとして必要です(古いなぁ)。今時のチューブといえばYouTubeですが、フライフィッシャーマンに必要なチューブといえばパイプを利用したフライのことです。しかし世間一般にはあまり浸透してないですよね。

このチューブフライというものは主に北欧のアトランティックサーモンを狙うのに使われているもので、日本ではあまり馴染みがなく使っている方はごく少数派で、主に本流でのスイングの釣りでしか使われていません。しかし実際はどんなフライパターンでも応用することができ、しかもフックは甘くなれば交換できるという利点があります。なので、フライは魚に壊されるまで永遠に使えるというエコなフライなのであります。

なんか凄く良さげなフライなのにどうしてハーミットで今まで紹介してこなかったのかと言えば、少々複雑な部分があるので、説明するのが面倒臭いの一言。今回思い立ったように私が使い始めた理由は単純で、大塚へ移転の際にそのセール品としてメーカーさんのチューブフライの在庫をセール品として全部買い占めてセールかごにドッサリあるのです。しかしその在庫、私が説明しないので売れるスピードは至って遅くこのままでは不良在庫になりかねないと考えて、その説明をしようということになったという訳。

すでにハーミットのセールかごはごちゃごちゃでネットに載せるほどではないので、このブログを読んだ後にご来店した方は、是非このチューブフライのマテリアルを購入してにチャレンジしてみてくださいまし。きっと新たなパターンで釣り場での選択肢が増えると思いますよ。ということで、チューブフライを使ったフライの話はしばらく続くと思います。

Guide Line FITS ターボ
Guide Lineが発売していたターボという円盤。この効果は水押しで、水流が生まれてフライが苦手とする左右の動きが出るというもの。ようはルアーに少しだけ近い動きになる。円盤のサイズはXS〜Lで直径は4〜12mm。重さは大してないのでLでも0.75gと、投げにくくなることは無い。穴の大きさは全て1.6mmになっている。種類は写真以上に沢山あり、元の価格は¥1,320するのですが、セールかごの中では¥462〜¥495とお買い得。今回はこれを使ったタイイングのお話ですが、従来のフライの前に通して使っても、その効果はあります。
Guide Line FITS Tube
チューブの太さ(直径)はXS1.6mm・S2mm・M2.7mm・3.2mmあります。ターボの円盤はXSが通りますので、このXSを使います。フックのアイをチューブに刺すためにアウターチューブ(外側)を使うので、MサイズにちょうどXSが入るので、そちらも使います。LにはSが入るのですが、Sサイズにはターボシステムが通せないので、結果Sは使うことがほとんどありません。また一番太いLは私がシーバス用のフローティングヘッドを作るのに使っています。
Guide Line Turbo System
こんな風にXSのチューブにターボ円盤が刺さります。Mのチューブ無しでもフライは出来るのですが、今度はフックが遊ばないように、別にシリコンチューブが必要になるので、基本的にはこの二種類のチューブでフライを巻くことをお勧めします。
ターボシステム
例えば全長50mmのフライを作る場合、チューブのXSとMを約20mmの同じ長さににカットします。XSのチューブにはターボ円盤を刺し、ライターで炙るために約1〜2mm前へ出すので、外側のMのフック側にはXSが2mm足りなくなります。その部分にストレートアイのシングルフックを刺す事で、フックの遊びが無くなります。今回使用しているのはがまかつのB10S・#8ですが、ソルト用フックはアイが刺さりません。その際にはホームセンターなどで売っているシリコンチューブを使います。
ターボシステム
そして巻いたフライはこんな感じ。左はワカサギっぽく巻いたグレーオリーブのワカサギフライ。右はウーリバガーです。ターボの円盤は小さいとビーズヘッドフライのような集魚効果のみになりますが、大きい円盤をつけるとリトリーブするとフライに揺らぎが生まれます。大きいほどその効果が感じられ、小さいものは、ビーズヘッドのような集魚効果を狙えます。
ターボシステム
先週の金曜日の夜に、チューブフライゾンカーを持ってシーバスへ行ってきました。フックがかなりテールに近い位置にあることでフッキング率が向上し、またフライは腹筋後直後に上部へ移動するので、ファイティング時にフライが邪魔にならずに(通常フライが重くなるとそこが支点になりバレやすくなります)バレが少なくなります。
中通しのフライ
このシステムを使ったことで、こんなちっこいサバまで掛かってしまいました。いっぱい釣りたい時には良いシステムですし、フックが甘くなったら交換もできるので、フライは無限に使用できます。
シーバス
フッキング率が良くなった事で、サイズを選ばずかかってしまうのでオデコ逃れには良いのですが、ソルトウォーターのシーンではずっと使っていると小物の入れ食いになりますので気をつけましょう。そのうち、管釣りにも持ち込んでいっぱい釣ってみます。

 

風というキーワードが良くないこともある、本栖湖戦線異常なし

釣り場で爆風と聞くと、フライフィッシングだと一般的には「釣りづらい」や「投げられない」とイメージしてしまうでしょう。しかしポジティブに捉える人は「人がやらないから釣れる」とか、「水が循環されて良い」などと考えます。私はどちらかというと何事もポジティブに考える方なので、浮ついた気持ちでそそくさと釣りへ出かけるのです。

フライフィッシングはスパゲティのような太い糸を使い、その糸の重みだけでロッドをしならせて飛ばすので、特に風が強くなるとキャスティングスキルが如実に現れるもの。キャス練はしっかりとやらにゃなりませんなぁ。というものの風が吹いたら諦めるという訳にはいきませんから、なんとか釣りたい訳でどうしたら良いかを考えます。

1:風裏を探す
2:投げやすいように利き腕と反対側からの風向きを探す
3:遠投を諦めて手前10mだけを探ってみる
4:サイドキャストを心がけより低い位置でフライラインをターンせてできる限り風を避ける

とまぁ、こんな感じで4つの条件が当てはまればかなり投げやすくはなると思うのですが、人間の都合でポイントを変えるというのが吉と出るかは、お魚のみぞ知る事。

ちなみに4について説明すると、風というのは低ければ低いほどそのスピードが遅いと言われています。特にソルトウォーターで浜辺からのウェーディングの時は海風に晒されているのが常。さらにウェイトの巻かれたダンベルアイのフライなどをキャストする場合、オーバーヘッドでキャストすれば自分が釣れてしまいます。近距離の渓流と違いピンスポットへのアキュラシー(正確性)はそれほど重要視されないので、できる限りスリークォーターからサイドキャストでキャスティングすることでトラブルは減るものです。

とまぁ五択を並べる時点で大方の察しはつくと思いますが、今回の本栖湖は朝から晩まで投げ倒してな〜んも無い、いつもの本栖湖だということを報告しておきます。

ちなみにその数日前に夜のシーバスへも出かけたのですが、そちらも爆風でボイルも無く、撃沈の連続4タコ目へ突入です。私が思うにシーバスは絶滅したのでは無いかと思っておりますデス(泣)

本栖湖
到着時の外気温は7℃。この時期としてはありえないくらい暖かいので、相当な期待をしていたのですが、世が明ける前から爆風で風も舞っているので、キャストの方向を間違えると自分が釣れてしまいます。大潮の満月でお月様の明るさは本が読めるのではと思うほど。
本栖湖・川尻
基本的に本栖湖は風が強いのですが、朝からずっと吹くことは少ないんです。投げにくい場所では利き腕と反対の左手を試したり。とても投げづらいポイントでやっていたので、風裏へ移動したのが9時ごろ。この雰囲気だとシャローにさした大物がいるかと思ったけれど、サイトフィッシングは不発。風は朝から13時ぐらいまでは西風で、その後は真北に変わり激冷えになりました。
ウーリバガー(チューブ)
ハーミットのセールかごに入ったチューブフライの材料を販売促進するために、チューブで巻いたウーリーバガーで釣る予定でした。しかし本栖湖なのでそんなに甘く無いです。午後は気合を入れるために湖仙荘で食事をして仕切り直し。
オイカワ(ヤマベ)
シャローで白く細長いものが浮いていたの拾い上げようとしたら、急に泳ぎ出した小魚。掬い上げてみると小さなオイカワの様。先週の発言で「ワカサギを追い回していた。」というのは撤回で、どうやらこのサイズのオイカワを追い回していた様です。
大荒れの本栖湖
午後になると風は北風になりまるで海のような荒れ具合。本栖湖の波浪警報レベルで、波高50センチ。ディープウェーディングしたら、ウェーダーが浸水してしまいます。またしても風裏を探しながらの釣りで真っ暗になる5時近くまで粘りましたが、な〜んもありませんでしたとさ。さて、来週はどうしようかな?

シーバスの恨みは本栖湖で返す。本栖湖戦線2023秋

もう冬が目の前だというのに、朝3時に起床してマッキーの車を待つ私。今週も例によって本栖湖へ修行へ行ってきたのだけれど、今回はどんな風に本栖湖を攻めているのかをマッキーに伝授する日。そう、ハーミットのお休みである第三火曜定休日は火曜日店長であるマッキーのフライフィッシング研修日なのでアリマス。

なので今回は皆さんにも本栖湖攻略についてちょっとだけそのヒントを書いてみましょうか。そう書くとなんか上から目線ですが、前にも言ったように私とて3回行って1本というペースで釣れるのですから、47年通い続けて何も解っちゃいないので、今年もこうして冬になると通うのですよ。

何度も書いていますが、本栖湖で魚を確実に釣りたいのであれば4月後半〜5月です。この時期は朝はライズしているし、日中はドラワカを楽しんで、1日を通して引っ張りでも釣れるのです。イブニングはライズをドライで狙い撃ちしたり。そんな楽しい本栖湖なんですが、御多分にもれず私も渓流のフライフィッシング好きなので、どうしてもこの時期は鮭鱒類を求めて川へ行ってしまうのです。

ではこの秋から冬に向かっての本栖湖はどうかというと、数は釣れなくてもシャローレンジに刺してくる大物に出会えるチャンスがあるというところでしょうか。毎回朝早くから行っていますが、朝焼けの時間と夕焼けの時間は必ず30分ずつのチャンスがあります。この時間はサイズを問わずなんかしらアタックしてくるので、寒いのを我慢して出撃するんですね。

では昼はどうかというと、基本的には急深部を探してひたすら引っ張りの釣り。もし風が微風で暖かければシャローレンジでドライ撃ちのいずれかでしょうか。よく私に「どこがよく釣れますか?」と質問されますが、私がトラウトを釣ったことがないポイントは、溶岩帯のみなので、どこでも釣れるといって良いでしょう。

溶岩帯は40年以上前にブラウントラウト全盛期の時代に散々通いましたが、人の釣れた話とは裏腹に私が釣ったのは大きなブラックバスだけ。なので、今は溶岩帯だけは行くことが少なくなりました(もちろん、大物をとっている方はいらっしゃいますよ)。

この風と雲の流れならココというポイントは長い経験から思う節はあることはあるのですが、それがいつも思うようにはいかないのです。本栖湖釣り予報を私が出したとしても、釣れる確率が上がるとは到底思えません。やっぱり最後はその場の五感で感じる、第六感(勘または導き出した推測)を信じるしかないんですね。

さて、今回の本栖湖釣行なんですが、前回私は良いサイズを取ることができたので、今回はオデコのつもりで出撃です。あまり事細かに書いてしまうと真似する方が出てくるのでポイントはボヤッと書いておきますが、皆さんも五感を駆使して大物をゲットしてくださいまし。

本栖湖でフライフィッシング
現在の日の出時刻はだいたい6時半。なので、夜明けは5時15分頃から始まります。その暗い時間に到着しても、相変わらず一番人気のポイントはルアー師の車だらけなので僕らは入れません。なので決まった場所は無く、「毎回今日はこの辺が良さそうかな。」という雰囲気(第六感)で入ります。今回は明け始める頃のアタリは全くありませんでした。
本栖湖の水深計
現在の本栖湖はマイナス30センチくらい。そのため南岸は歩きやすいです。朝イチは何も無かったのですが、湖面に陽が差し始めた時にシャローでワカサギを追い回すレインボーを発見。その直後に細身のマラブーフライを投げ入れても喰わず。前回と同様にボリュームがあるフライが良いのかなと思い、ウーリーバガー#8オリーブにチェンジ。大きさにして6センチ位だから丁度これぐらいの大きさだろうと思い、さっきボイルしたポイントへ再びキャスト。

 

本栖湖のレインボートラウト
今回はオデコだと思っていたら、そのフライチェンジが見事にハマった様。フライを変えて一投目でガツーンと手応えのあるコイツがヒット。サイズこそ前回ほどの大きさはないけれど、ジャンプを繰り返すので楽しませていただきました。
レインボートラウト
お魚のコンディションは胸鰭は回復していたものの、尾鰭の両端はピンと伸びているのに真ん中が欠損してました。写真を撮るのにこねくり回すのも可哀想なので早めにリリース。同じパターンが起きるかもしれないと、マッキーはロッドを振る力に熱がこもります。
浩庵荘
風がだんだん強くなってきたので一旦上がり、湖仙荘へ入漁証を買いに行くとまだ開いておらず。仕方なく浩庵荘へ行って入漁証を購入。相変わらず浩庵荘のキャンプ場は大人気で、受付には常に若い女子がいるという、漫画の聖地ブームで雇用が生まれています。
本栖湖のドローン
前回は本栖湖のとあるポイントにステラが付いたダイワのロッドが落ちていた(と言っても長く放置された錆びているもの)けれど、今回はドローンの落とし物。このドローンがあるポイントは風を受けて濁りの帯ができており、「その中を丹念に攻めていれば釣れるよ。」 という私の言いつけを守り、マッキーはブルーバックのレインボーをキャッチしました。私にそれを見せようとぶら下げてきたマッキーなのですが、写真を撮る前にポロンと取れてしまいオートリリース。
日産の四駆
ちなみにマッキーは日産のバンに乗っているのですが、これだけ大きいとダブハンがそのまま入ってしまうのですね、驚きデス。
本栖湖の釣り
お昼は湖仙荘でほうとうを食べて温まり、その後はまた別のポイントへ夕方の時合いまで爆投する事に。陽が傾く夕方の時合いが訪れる頃には一緒に行った3名全てがアタリをもらう事ができたのはラッキー。一人は2Xをぶっちぎられ、直後にジャンプして逃げていくお魚を悲しく見つめた。私はリトリーブを終えた左手を離した直後にドスンと来てアワセることができず。マッキーは木の葉のようなハヤを釣ってました。
本栖湖のレインボートラウト
暗くなる寸前までめいいっぱい投げて終了。アイシャドウをまとったこの子を見て思うことは、今年の本栖湖は調子が良いのかな? いえいえ、そんな言葉を口にすると、きっと次回は痛い目にあうのでですよ。

ランカーシーバス便は今季3タコめをくらった件(東京湾奥編)

先週の本栖湖釣行から帰るとシーホースのウッチー船長から、ランカーが釣れ始めたから今来てください的なメールが来たのです。慌ててシーホースの予約表を見たところで、繁忙期の今は船が空いている筈もなく、ここはグッと我慢して本栖湖へ専念するかしかないと思っていたら、週末に船長から電話。

「月曜日の朝便にキャンセルが出たので行きますか?」と悪魔の誘い。その前日に当たる日曜午前中はキャスティングスクール。そして午後には皆さんと朝霞ガーデンでフライフィッシングの練習会。ということは睡眠を削っての釣り連チャンになるじゃないの!と、電話口で叫んだところで行かないという選択肢はありません。

そして月曜日出勤前の朝飯前の釣り、その結果・・・。

シーバスランカー便の3タコ目をくらいました。

今年の東京湾奥は普通サイズの30〜50センチのシーバスが皆無と言って良いくらいおらず、たまに釣れる70〜80センチサイズを狙うという修行僧のような釣りは、全くもって本栖湖と同じ。「釣れた」や、「大物が出始めた」なんてものはその日限りの過去のものであり、その翌日も釣れ続けるなんてないんです。そもそもそのランカーシーバスは例年に比べたら比較にならないくらい数が少ないので、日並が悪いとチビサイズを含めて全くと言って魚信がない悲しい状態。

本栖湖と違いボート代は高いので、流石の私も挫けてきましたなぁ。

なんて思っていたらその翌日は朝は早くから本栖湖釣行だという事を忘れてたので、釣りは三連チャンでした・・。

睡眠時間を削っての一週間。

いつかは私に良いことありますように・・。

東京ゲートブリッジ
現在の湾奥はシーバスボートの溜まり場がありません。要は、それだけ釣れていないってこと。どこへ行ってもコノシロがまばらにいるだけで、シーバスのボイルは皆無と言って良いほど。難しいなぁ、今季のランカー狙いは・・。
東京湾のシーバス
朝の時合いにボイルなし。それでもでっかいフローティングミノーを引き続けた私。同船のお仲間は、インタミで沈めてドスン! シンキングラインに軍配が上がりました。それに続けとインタミを引っ張れば良かったのかもしれませんが、フローティングにこだわり何も起きませんでした。
シーバス狙いのフライ
陽が高くなったところで大物狙いを諦めて ストラクチャーに付くシーバスを狙うも、時間いっぱいどんなに壁打ちしても全くの無反応、幻影すら見えません。こりゃダメだわ。秋を感じずにそのまま冬になってしまった東京湾奥。この後に何か変化が起きるのかなぁ・・・。

本栖湖でタコった時に後半戦を桂川ルアー・フライ釣場へ行ってみるという案

最近の本栖湖はレイクトラウトの影響でルアーマンはとても増えたのですが、フライフィッシャーマンの姿はめっきり減っています。そもそも湖好きアングラーはなぜか中禅寺湖と芦ノ湖通いが多く、野反湖や本栖湖へ行く方が少なく感じるのは私だけ? その原因は本栖湖はオールリーズン楽しめる為に解禁という華やかなお祭りが無いので、本栖湖の一番良いシーズンは他の湖へ行ってしまい、釣れない秋冬シーズンに来て「釣れない。」のレッテルを貼ってしまっているのでしょう。

とは言うものの、ハイシーズン中は私も釣りが忙しく、本栖湖詣では秋から冬にかけて行くのでオデコになるのが頻繁であり、結果的に修行僧の様な釣りを強いらるのです。なので1〜2回くらいの連続オデコは慣れっこ。でも3〜4回も続くと流石に辛くなり気持ちはドヨ〜ンとなる精神的なダメージ。そんな時の救いの策として午後に「管釣り」というのはどうかと考えて、今回はそんな企画を実施しました。

まず本栖湖の日釣り券は¥800なので、オデコになったとしてもダメージは少ないのです(年券は¥8,000)。で、お昼近くまで粘って「この状況では午後は釣れそうもないな。」と判断した時は桂川漁協が経営する、「桂川ルアー・フライ釣り場」へ行ってみてはいかがでしょうという案。

移動は河口湖インターから東京方面へ戻り上野原インターを降りてすぐにあり、移動時間は約1時間です。この管釣りは半日券が¥2,500と比較的良心的な管釣りで、グッと東京に近くなり、帰りの渋滞も比較的気にする事なく終了時間いっぱいまで楽しめるので、たくさんのお魚を釣る事ができるでしょう。

さて、そんな昨日の様子は以下の通り。しかし、オデコになると思って出掛けた本栖湖は、時にそうじゃない事もあるんです。
なので本栖湖のお話は写真後半でお話します・・。

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桂川ルアー・フライ釣り場
住所:山梨県上野原市上野原2580
電話:0554-63-0083
一日券:¥3,000
半日券:¥2,500(8時半〜12時半/12時半〜4時半)

桂川フライ・ルアー釣場
話を引っ張るために、まずは午後の話。適当な時間に本栖湖を出たのですが、この管釣りに着いたのは丁度12時半。初めて訪れたので券をどう買うのか分からず右往左往し漁協の方に尋ねたところ「平日の場合は券を買わずに先に釣りをしていて大丈夫です。あとで見回りの時に料金を頂きます。」との事、なんとおおらかな管釣りなこと。
桂川漁協の駐車場
この管釣りは釣り場に駐車場が併設されておらず、道路を隔てて反対側にある、桂川漁協の施設内にあります。
桂川ルアー・フライ釣り場
管釣りの広さは短い方の距離がおおよそ40m程度。長い方の距離が約100mほど。水深は養魚池と同じような深さなのでシンキングラインはいらないでしょう。私はウィンストンエア864/4にフローティングラインのタックルで、9フィート4Xにティペットを4Xを60cmでやりました。沈めるマラブーはゆっくりのズルズル引きでアタリが出ます。ドライフライでもよく釣れますが、魚のサイズは塩焼きサイズが中心です。
レインボートラウト
この釣り場の北面はフェンスと後ろ側の住宅が近いので、主に南側(後方が川に面している)がフライフィッシング向き。北側では主にロールキャストの釣りになります。12時半から入って4時近くまでやりましたが、朝霞ガーデンに比べるとスレていないのでかなり釣れます。魚種はレインボーとヤマメを確認しましたが、大型は少なめといった印象。
入漁券
本栖湖から行ける他の管釣りも考えましたが、いろいろ調べた結果では午後券で一番安く楽しめるのはココであり、帰りのことを考えるとかなり楽なんです。さて、話は前後しますが、ここからは午前中の本栖湖のお話。

本栖湖の入漁券事情
本栖湖への到着は朝まだ暗い5時過ぎだったのですが、やっぱりこの時間の到着ではすでに遅く、一番人気のポイントには車が3台あり入る事ができず(でも、他の場所は全く釣り人はいません)。仕方なく僕らは⚪︎⚪︎⚪︎ワンドに入ることに。ちなみに本栖湖は入漁証は釣行前に買う場所が無いので、漁協員の見回り時に追加料金を含めて¥1,000を払うか、入漁証を売っているお店が開店したら、そこで買うかのいずれか。最近まで本栖湖観光協会にある漁協事務所で買っていたのですが、そこが無くなってしまったので今回は遅くに湖仙荘さんで買いました。
本栖湖でフライフィッシング
さて本栖湖の釣りの話。今回も入りたかったポイントに入れず、別のポイントに入った私たち。朝のパターンで釣れる場所はいくつかあるのだけれど、ここも釣れる時は釣れるので、釣り券の販売時間までやることにしました(写真とは別の場所)。朝の気温はマイナス3℃に対し、水温は13℃ほど。風がややあり、水に浸かっている方が暖かい状態。とりあえずラインを伸ばし探り始めると、なんと2投目でヒット!サイズは大したことなさそうだったので、適当にやっていたら手前まで来てバレちゃいました。今日は活性が高いのかなぁ?
本栖湖のレインボートラウト
それから数十分が経ち、湖面に陽が差し始めると50m沖でボイル。さらに私から20m先でボイル。これなら届くかな、なんて気持ちユルユルでキャストすると、ロッドはいきなりギュイ〜ン! その後すぐにジャンプ! ありゃま、ロッドは満月で大きいではないの。5〜6度のジャンプにヒヤヒヤしながら後輩に救ってもらったヒレピンは、なんとゴーゴーサイズ。
本栖湖と富士山
出発前、私は準備不足だったので今回はオデコ覚悟での出発だったのです。前日が忙しかったのでフライは巻いてないし、使いたかったフライラインを忘れる始末。そしてカメラを忘れたので、今回はiPhoneで撮影したので、個人的にはシャープネスがかかり過ぎたこの富士山の写真は嫌い。しかしポイントへ入った時に2投目からヒットしたので、その後のやる気が湖面の変化に気づいて釣れたのでしょう。
本栖湖のレインボー
私はこの一本でもう満足し、本栖湖の釣りは8時前で魚の感触の余韻に浸ってました。
フィッシュポンドのネット
今回もフィッシュポンドのランディングネット(後輩のもの)が活躍し、メーカーの宣伝写真のようにパチリ。回復した尾鰭はこんなにも立派になります。この後はポイントを変えていろいろと回りましたが、すでにお腹いっぱいだったので、ロッドを握る手はフワフワした感じです。
ゾンカーフライ#2
写真のゾンカーワカサギパターン#2で釣ったと言いたいところですが、朝一番は後ろに引っ掛けるか事が多いので、無くなっても良い使い古しのフライで釣ってしまいました。私の「このフライで釣りたい。」という気持ちとは裏腹に、お魚はスイッチが入っていれば、リアルさなんて要らないものなんです。
レイクトラウトの話
本栖湖レイクトラウト情報をひとつ。相変わらずポツポツ釣れていますが、フライで釣った方は私が確認する限りではまだ誰もいません。釣れているのはルアーの方のみで、超遠投の後にボトもへ落としてしゃくり上げるレイクジギング。フライはレイクのタナには深過ぎて届かないのです。ちなみにレイクは釣れたら再放流禁止。その場で殺して漁協事務所へ持って行いきましょう。
本栖湖のレインボートラウト
「なんか今シーズンの本栖湖は調子良いのかな?」と錯覚してしまいそうですが、次回そう簡単に釣れるとは思えないので、ご安心を。以前にも書きましたが本栖湖は3回通うと1本釣れるので、次のキャッチはきっと年末になるでしょう。そんな塩梅で心は満たされていたのに、この後私は企画を遂行するために、管釣りへ向かうのでした。

ファーガスの新製品であるアクティブハイカーというパックロッドが投入された件

先だってのNRX SRよろしく、秋になると新製品のラッシュ。で今回は岩手のロッドメーカーのファーガスの新製品、「Active Hiker」の試投ロッドを借りられたので、そのインプレッションを書いていきます。

その前に余談を一言。ファーガス社長のNくんは、一昔前はハーミットに通う大学生でした。就活が近くなると、「フライ業界で働いてみたい。」なんて言い出すものだから、「趣味を仕事にするのは大変だしビンボーになるから辞めておきなさい。」と私は窘めたのですがこの業界に入ってきました。ハーミットはそもそも店頭販売では学割があり、また学生のうちは「ハーミットで金など使うな。」と、中古で使えそうな物は学生に上げているのです。その本音を言えば、就職したらハーミットへ貢いでくれるだろうというものなんですが、ハーミットに出入りしていたその後の学生たちも順調に育ったのですが、私の意見を制して皆この業界に入ってきてしまうので、当初の目論見とは違い思いのほか回収ができていません(笑)

余談はさておきアクティブ・ハイカーのお話。今回は朝霞ガーデンに持っていき、お客様にも直接振ってもらったり、釣ってもらいながらのご意見もお伺いしたので、それを交えて話していきたいと思います。

このロッドを見る前はフォレストバムのテイストを6ピースにしたものかな、と想像していたのですが別物でした。一番短い7フィート3番は総重量は58.5gとペグ(ジョイント部分のこと)が増えたのにとても軽い。アクションはティップ側で曲がり、真ん中ら辺が少し硬く、バットセクションがグッと曲がるのでミディアムスローアクションと言えます。しかし、ラインを乗せた時の印象はフォレストバムよりもロッドに腰があり、ラインスピードが早いモデルに仕上がっています。

6ピースなので魚をかけた時にペグ部分に硬さが大きく残ってしまうかと思いましたが、思いの外カクカクとはせずに自然なベンドカーブを持っています。ただ、ロッドのミドル部分が硬いので、大きく曲げたときにグリップ側が曲がってくるので、この感覚が好きかどうかは好みが分かれるところでしょう。


f-7003AH/7feet0inch・3weight・6pcs:ロッドバランスがよく、リールをセットした時にちょうどグリップ位置に重さが来るので、キャスティングは軽快。極端にティップが曲がることがない為か、ミドルセクションの硬さによりラインスピードがあるプレゼンテーションができる。

Fine:フォレストバム7フィートモデルより使用レンジが広く使えそうで、中距離でのもたつき(ロッドのラインロードが遅くなるなど)が無い。リーダーとティペットの返りが早いのが印象的で、グラファイトに近い軽快感を持ち合わせている。

Weak:力を込めたキャスティングではグリップからグニャリと曲がるので、人によってはこの感覚が苦手な人がいるかもしれない。遠投は必要ないけれど、フルキャストをするのはかなり難しい。
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f-7033AH/7feet3inch・3weight・6pcs:4つのラインナップを見た時に、76の4番を買おうかなと思っていたけれど、実際に振った感じでこのモデルが欲しくなった。私は幅広くロッドを使うので、極端に柔らかいロッドを渡されるとキャストの修正に少し時間がかかるのですが、グラスなのにこのロッドはソレがない。

Fine:フォレストバムで気になっていた、魚を見つけてキャストが力んだ時に生まれるロッドの曲がり過ぎがなく、多少あったとしてもラインから生まれるループがテーリングしにくい。もしくはキャストの状態を選ばす、グラスでありながらかなりシャープなループが生まれる。

Weak:昨今のプログレッシブアクションのグラファイトロッドを振っている人はミドルセクションが硬めのこのロッドを振った第一印象はバットの腰の弱さにアレ?と感じるかもしれない。ただ、ラインを澱みなくロードする能力は優れているので、慣れたら振るのが楽しくなるのではないかと思う。
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f-7034AH/7feet3inch・4weight・6pcs:7フィート3インチは3番と4番が存在するが、バット径がやや太くなる程度の違い。同じ長さだけれど4番モデルの方がロッドバランスはややトップヘビーになる

Fine:昔のグラスロッドを振っている感覚で、ティップに感じる重さが自然にキャスティングアークの幅を誘導してループを生んでいる感じが、キャスティングがとても楽しくなってくる。出張の際にどんなヤマメやイワナ、あるいは管釣りでちょっと遊ぶとなったら、力に余裕があるこの4番モデルが良いかな。

Weak:振り心地は私にとっては快適なのだけれど、トップヘビーになった事で持ち重り感を感じてしまう人も多い筈。しかし、トップヘビーのロッドはラインのデリバリーがロッド自体で仕事してくれているので、それをわかって欲しいかな。使用時のロッドバランスの事を考えると、リールは最新モデルの超軽量は使わず、110〜120g位あるリールが良いかも。今回はスピードスター-3+なのでリールウェイトは91グラム位。
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f-7064AH/7feet6inch・4weight・6pcs:このシリーズで最大の長さと番手を持つモデル。3番モデルよりもトップヘビーが顕著で、ロッドがラインを運んでいる感が得られるロッド。大きめでバルキーなフライを使う人へのモデル。

Fine:ロッドが仕事すると表現する人が多いけれど、まさしくそんなロッド。所定の位置でロッドストップさえ出来れば、綺麗なループが生まれる4番。73よりも3インチ長いだけだけれど、振り心地は少し穏やかになる。グラスらしさがあり、幅広く楽しめる一本。

Weak:古い人間である私には快適なんですが、グラファイトだけを振り回している方が最初に使うグラスはこれじゃないと思います。その反対にピンピンするグラファイトが嫌でグラスらしい振り心地と釣り味を求める方であれば、コレだと思います。

アクティブハイカー
メーカーの表記でスモーキーグリーンとされたこのカラーは、ファーガスロッドのカラーの中では一番好きかも。ただ、こういった中間色は釣り休憩の最中に草むら近くにロッドを置くと、竿を探すのが大変なんです(汗)。
アクティブハイカーのインデックス
ファーガスロッドはインチは二桁であることを考慮して00インチと表記される。フックキーパーはロッドの下側。グリップ長は全てのモデル一緒で、バットエンドからワインディング(グリップ一番上)までは24センチ。グリップだけの長さは15センチ。魚をロッドに並べた場合、#の当たりが30センチになる。
ロッドバランス
7フィート3番のリールをセットした時のロッドバランス位置。この位置が前(ティップ側)に来るとロッドは重く感じ、後ろ(リール側)に来ると軽く感じます。キャスティングを快適にするためには、自分がロッドを握った位置からグリップ前10センチ程度までが快適です。あなたのリールとロッドのバランスは合っていますか?
ダウンロックリールシート
私がずっと使っているオービスのCFOIIIをセットした図。リールシートはカップ&リングのスライドバンドタイプ。リングをグッと押し込むことでコルクが締まって止まります。危なっかしく見えますが、ちゃんと止めれば落ちることはありません。
オービスのグラスロッドと比べてみる。
お客さんが持ってきたオービスのスーパーファインシリーズ(現行モデルの一つ前)と比べてみる(ピンボケでスミマセン)のは同じ7.6フィート4番。写真ではわかりにくいのですが、オービスの方がずっとバットが太くロッドバランスを考えてバット側に重心を持ってきています。なのでオービスは持った時の印象はとても軽く、そしてグラファイトチックな振り心地。それに対してアクティブハイカーはバットがやや細くスローなので、ロッドの重心がもっと前にあります。そういった場合、リールをやや重くしてロッドバランスをグリップ位置に近づけると、キャスティングが快適になります。
アクティブハイカーのベンドカーブ
魚を掛けた時の曲がり方はこんな感じ。4ピースのフォレストバムと比べるとミドルセクションがやや硬めで、グリップ側が少し曲がります。ベンドカーブを見る限りジョイント部分の硬さはそれほど感じません。
朝霞ガーデンのレインボートラウト
ということで私もこのロッドたちで実釣しましたが、ティペットをいくら細くしても切れないのは、グラスのいなす力があってこそ。そしてキャスティングはフォレストバムよりも投げやすく感じます。ちなみに朝霞ガーデンのフライポンドで横(距離が短い方)に向かって投げた場合、3番ロッドで対岸までギリギリでした。なのでこのモデルでフルキャストができる方は達人です。