釣りへ連れて行ったウィンストンのエア2 マイクロスペイ 1134-4とスコットのスイングSW1184/4のインプレッションを書いてみる

フライロッドのハイエンドモデルは現在20万円オーバーになってしまったので、金額だけに見ないと買えないという意見が多いけれど、中には「どうせ悩んだって買うんだから。」と、見ないで予約注文を頂けるありがたいお客様もいたしします。とはいうものの、皆さんの購買意欲を高める為に私が新たに手に入れた商品はどんな感じであるかを、できる限りその詳細をお伝えしようかと思います。もっとも自分が買ったものなので、かなり贔屓目になるかもしれませんが、その辺はご勘弁を・・。

昨日は今季初めて本流スイングをすることにしたのですが、まだ水温も低く中流域には遡上魚はないだろうと思い、肩慣らしというか練習会みたいなものですね。今回はお仲間を引き連れて行ったので、私が手に入れたスコットのスイング1184/4の他に同行者のウィンストンのマイクロスペイ エア2 1134-4の二種類(もう一本はすでに販売が終了しているGルーミスのロッド)をインプレッションしてみます(今回は長いブログなので興味のない方はパスしてください)。


Scott Swing 1184/4

スコットのページで紹介されているYouTubeを見る限り、新発売のスイングロッドは一つのジャンルでさまざまな意見を参考に作られたので、同じテイストのものがズラッと並ぶのではなく、それぞれに個性があるモデル。私がこの1184/4を買う気になった理由は、今使っているマイクロスペイ1063-4が場所によっては長さが短すぎて使いづらい一面があるので、もう少し長くてラインウェイトが幾分重いものが背負えるものを探していました。で、輸入販売元であるマーヴェリックに遊びに行った時に、このロッドを素振りした時にピピンと来たので、衝動的に注文してしまった次第デス。

このロッドは最初にロッドティップから1/4が程よくお辞儀し始めた後、ロッド全体が曲がってくるミッドファースト、あるいはクラシックなミッドアクションを持つロッドです。今回はエアフロのレージコンパクト300グレイン+エアフロ 35lbモノフィラ ランニングを使ったのですが、ラインを通して一番最初に思ったことは、曲がり込んでからの戻りは早くもなく遅くもなく、ニュルっと戻る感覚。その際にロッドのティップが暴れないのが、さすがハイエンドのロッドだと感心しました。

私はダブルハンドの釣りはどちらかというと得意とは言えないので、ダブルのロッドに関しては玄人好みの癖を必要としません。また、私はロッドをかなり深く曲げてその反発で飛ばそうとするタイプなので、ロッドが必要以上に曲がった時にロッドティップの軌道がどれだけ修正してくれるかに重点をおきます。その点で言えば、今回持ち込んだ300グレインはやや重いのではないかと思いましたが、ロッドが深く曲がり込んだ際にもロッドティップがうまいこと抜ける点を勝手に修正している感じを受けました。また、キャスティングしている最中にミスキャストだと思ったものが、意外にもティップの軌道がまとまる為にヒドいキャストにならないという点で、あたかもミスがなかったような錯覚に陥る点は、投げている私には大満足。

気になる点があるとすれば、グリップは今までのスコット中では一番細い部類だと思うのですが、TFOのディアクリークに慣れすぎたせいか、これでもまだ太く感じる点でしょうか。また、リールシートの黒は個人的にはあまり好きに慣れず、ウィンストンの様にウッドのフィラーにして欲しかったなぁと思います。次回は270グレインを背負わせてシュパッっと尖ったループが作り出せるかを楽しみたいです。

スコットスイング1184/4
今まで近所の本流はマイクロスペイの10フィート6インチを使ったいたので、このロッドを使うことでキャスト後のメンディングが大分楽になった。今年関東の本流で活躍してくれると嬉しいなぁ。
Swing1184/4
グリップはモデルによって長さと太さが異なるが、12フィート以下のモデルはグリップが細め。コルクのグレードはかなり良い。ロッドと関係ないお話だが、エアフロのモノフィラランニングラインの使い勝手がトラブルが無く、すこぶる使いやすい。これであと20ヤード長かったらなぁ。
スネークガイド
ストリッピングガイドはチタンフレームのタングルフリーのシリコンナイトライドガイドで大口径のものが二つ付いている。スネークガイドはブランクの曲面にあったアールを持つ、スネークブランド社製のユニバーサルガイドを採用。

Winston Microspey Air2 1134-4

2024年よりマイクスペイは エア2モデルになってモデルが一新されました。以前は3〜5のスイッチロッドだったのに対し、今モデルは低い番手のモデルへシフトし2〜4番まで。日本で言えば中流域での本流ヤマメ(サクラマス)狙いのモデルといって良いでしょう。この中で今回フィールドへ持ち込んだのは1134-4という11フィート3インチ4番モデルは一番長くて硬いもの。スイング1184と5インチの差なのですが、2本並べるとその差はほとんど感じません。

私は前モデルの10フィート6インチ・3番モデルを使っていて、その11フィート4番もキャスティングしたことがあるのですが、それと比べるとロッドは少し硬めのテイストになりました。前モデルの5番に近く感じたのはラインがレージコンパクトの270グレイン+エアフロリッジランニングラインだったので、少々軽かったのかな(推奨は250〜300)。ロッドはティップ側から30%位まで曲がりこみ、そこから負荷をかけても全体が曲がり込むというよりは、グッと全体の腰が感じられて反発力を得る様なモデル。スイングよりも深く曲がり込むことはなく、ラインがシュパっと放出される快感があります。持った時の重量感は無く、メチャ軽いのはいうまでもなし。グリップはスコットよりもくびれが大きいので細く感じて、私好みの太さ。シートフィラーがウッドでニッケルシルバーのスクリューが使われているので、何よりも高級感があり対価を払っただけの事はあると実感できます。

スイングよりもやや遠投向きの腰が強いアクションはロッドが仕事をしてくれている感が得られるのは、ボロンバットがそうさせるのかもしれません。マイクロスペイとスイングはどちらもダウンロックで、エクステンションバットはウィンストンの方がやや長めかな。それに何よりもウィンストンカラーのグリーンは良いなぁ(個人的な見解です)。

気になる点は特にありませんでしたが、スイッチロッドに何を求めるか?という点で掛けた後のいなすロッドの性能を求めるのであれば、尺ヤマメサイズがヒットした場合はやや腰が強すぎかもしれません。対象魚として40〜60cmくらいが良い感じかな?このモデルの3番が個人的には欲しいですが、釣具屋は思われている以上にビンボーでして、この金額のロッドをすぐに追加することは困難でゴザイマス。

Winston Microspey
ウィンストンのコルクグレードは折り紙つき。リールシートフィラーはバールウッドでスクリューはニッケルシルバー。ボトムグリップは以前より長めの4インチ(約10cm)。グリップ周りはとても高級感があります。
Winston Microspey Air2 1134-4
ウィンストンは誰がみてもすぐにわかるウィンストングリーンに統一されているので、遠目でみてもすぐにわかるデザイン。
winston Microspey Air2 1134-4
ストリッピングガイドはTichフィニッシュされたナノプラズマリングガイド。トップガイドはラインの太さを考えてオーバーサイズが使用されている。そしてロッドインデクスの上にはウインストンのロゴマーク。

午前中は魚からの魚信は雑魚さえも無いので、それぞれのロッドで練習&リハビリを行い、その後交換してGルーミスを含めてスイッチロッドを3本を振り回したスイング部隊。午後は手堅い釣果を求めて上流へ目指す3人。シングルハンドに持ち替えた後は、手慣れの僕らはまだ育ちきらないヤマメを沢山釣って(イジメて)帰るのでありました。

北関東のヤマメ
本流はうんともすんとも言わないので、1時間掛けて上流へ移動。一箇所めの河川はライズが全くなし。なので、さらに北上し別の川へ。深い流れで沈んでいるヤマメはニンフでやっつけて、背に入っている個体は、ドライで叩いているとそれなりの反応。この時期なのでサイズは5〜7寸までのサイズがほとんど。もういっぱい釣ったので、帰ろうかと思ったけれど、様子見でもう一本別の川を見に行くことにした。
北関東のヤマメ
最後に訪れた川に着いたのは17時少し前。到着の頃に虫は結構飛んでいたのだけれど、ライズは散発。難しいライズに挑戦するもすっぽ抜け多発。暗くなる最後の最後に釣れたのはサイズが大きいのかと思いきや、似たようなサイズが釣れて終了。まぁ、ツ抜けしたので良いかな。3月中は釣れないとボヤいてしまったけれど、お魚は昨年同様に居ました。あとはこれからどこまで成長するかかな。

 

 

幻影を追い求めたサクラマス遠征は坊主記録更新

コロナ禍は遠征へなかなか行けなかったので、写真を見返せば2019年を最後にサクラマスにはとんと縁がなくなってしまいましたなぁ。今年も昨年同様に秋田遠征へ出かけたのですが、自分の気持ちだけが前のめりして、どうやら幻影を追い掛けているような日々になってしまいました。

到着日は前日の大雨による大増水でプラス30センチの水位。でも濁りが比較的少ないので午後はなんとかなるかも?と、とりあえず今年の状況をみながらロッドを出せるところで出してみる事に。いつもよりも下流部に入ったポイントではすぐに9寸ヤマメがヒットしたので、もしやその親分を連れてきてくれるかと期待して投げ続けた思わせぶりな初日。

二日目は水位が落ち着き、爆投の一日。昨年サクラマスをキャッチした餌師の方が今年も対岸に入っていたので、軽くお辞儀して少しずつステップダウン。手応えは何も無かったけれど、夕方いっぱいいっぱいまでキャストし続けると、流れ終わりで見た巨大な馬鹿っ跳ね。今年のサクラマスは大きいと聞いていたけれど、遠目に見たそれも大きいかったなぁ。明日はこのポイントで決まりだな、と釣果を確信してポジティブな気持ちで締めくくる。

三日目はそのポイントにターゲットを絞り、時合いが来るであろう10〜12時頃にそのポイントに到着するように少し上流から入渓。昨日と同様に対岸には同じ餌師が、やっぱりお気に入りのポイントを丹念に攻めている。時間が進みいよいよ本番と思った時、対岸の餌師のロッドが今年も大きくしなった。おぉ今年もか、次はワシだなと狙いを定めたポイントへしつこく流す。思ったポイントではアタリは無かったものの、フライを流し切った所にあった岩の前でロッドのティップが二度お辞儀をするがラインが走らない。ん?喰いが甘いのか?

四日目は絶対に釣ってやるとハネがあった場所のみに絞りこみ。もちろん対岸にはいつもの餌師のお方。私は前日と同様に絞り込んだポイントへ幾度となく流し込んだ一日。しかしその日の終わりに見たものは、馬鹿っ跳ねした魚の正体は大鯉だと知りガックリとうなだれる。

最終日はサクラマスの跳ねだと思って狙い続けたポイントを諦め、一段下の流れへと入る。すると昨日まで私が一生懸命投げていたポイントにルアー師が対岸から陣取った。私がタックルを用意しているとそのルアー師が突然雄叫びをあげる。何事か? 遠目ではあるが、彼の足元に銀色の魚が横たわっている。あぁ、やっぱり本命はそこだったのか。

そのポイントはすぐに空いたので、午後はそこで二匹目のドジョウならぬ、2本目のサクラマスを狙ってじっくりと流しこむ。しかし、ウンともスンとも魚信が無い。時間だけが過ぎていくので、昨年もいらしていた遠征組の餌師に一昨日釣った時の状況を聞こうとお話をする事にした。

「昨年はどうも。今年もやりましたね。サクラマス! 遠目で見てたけれど、お見事でした。」

すると彼は、
「え? あ、一昨日の魚ですか。アレは大きなニゴイでしたよ、今日が4日目でまだ釣れてませんが、今日で終わりなんです。」

なんと、てっきり彼はサクラマスをキャッチしたと思っていたが、ニゴイだったのだ。私は続けてこう訪ねた。

「さっき貴方のすぐ下で釣っていた方は雄叫びをあげてましたよね、あのサクラマスはどれくらいのサイズでした?」

「え? あの方ですか。実はあの大声をあげた後に私の方に詫びに来て、大声あげてすみません、実はニゴイでしたという事です。」

私はこの5日間、一体何を追い掛けていたのでしょう?

今シーズンのこの川はサクラマスの遡上量はとても多く、地元ルアーマンの釣果は二桁以上の方がかなりいらっしゃいます。その反面、エサ釣りとフライフィッシングは苦戦が強いられている状況。という言い訳をしてはみるものの、私の釣り仲間はすでに一本キャッチしているし、私に追従して始めたお客様も念願の一本目をキャッチ。決して釣れない訳ではないのです。

見えているライズを釣るのとは違い、博打に近いこの釣りにはやっぱり運も必要でしょうが、今の私はスランプなのかもしれません。釣りたい魚が多過ぎる故にサクラマスの釣りに対する姿勢が恒例行事のような扱いになってしまっているのも良くないような気がします。やっぱりは釣りは情熱を持って接しないとね。

最後になりますが、私の為にポイントを開けて頂いた地元フライフィッシャーマンの皆様に感謝いたします。昔と状況が一変し、私が今持っている技術と知識と勘所だけではどうにも太刀打ち出来ない様です。今後は運に頼らなくて良い方法を更に模索していこうかと考えながら精進いしております。

PS:なんか落ち込んでいる様に書いていますが、相変わらずヤマメは私を癒してくれるので、寂しくない秋田路でした。

ダンケルド
今年使用したダンケルドは#4〜#8で、合計12本。岩に引っ掛けて針先が丸まってしまったもの。オーバルティンセルが切れてしまったもの。あるいはここぞという時に新鮮な餌でないと釣れない気がして、新しくまた引っ張り出したりするので、フライをとても消費します。ちなみにダンケルド以外のウェットを8本使用。
HMTリーダーワレット
ハーミットのリーダーワレットをこんな風に別の形で使ってます。以前はホイットレーのウェットボックスを何個も持ち歩いていたのですが、重くて仕方ないので、ホイットレーは1個にし、残りはこんな風にペチャンコにして運びます。
河原を歩く
流れは毎年変わるので、車を置いて目の前という訳にはいきません。時には延々とジャングルのような草むらを歩いてポイントへ向かいます。
本流ヤマメ
初日に釣れた9寸ヤマメ。体高があり本流らしいパワフルな引きだけれど、ダブハンをしならせるほどの重さが残念ながらありません。
本流のサクラマス釣り
年を追うごとに川幅が狭くなっている(水深が浅くなっている)と感じる私。来年からスイッチロッドにしようかな?
本流のウグイ(ハヤ)
あまりにもアタリがないので、ウグイがいないのかと思い、フライをシルバーマーチブラウンに変えて様子を伺ったら、すぐに釣れました。今年のウグイはダンケルド#6を咥えるほどのやる気がない様です。
タヌキ
秋田は熊の話が多いですが、今年はタヌキさんと3度遭遇しました。栄養が良いのかコロコロしてます。
本流の釣り
なんだかんだで雨の日も多く、ピーカンだったのは一日だけかな?本流なので浸かりっぱなしの時はネルエピックのネオプレーンウェーダーを履きます。
渓流でフライフィッシング
もう渓流の話は書かなくてもわかるので端折ります。本流の後でわずか30分のイブニングでも二桁釣れるレベル。サイズは選んで釣る時間がないのでヤマメは7〜8寸半。イワナは7寸から泣き尺まで。
渓流のヤマメ
一日の釣行時間は8〜10時間で休みなくやり続けていたら、途中調子悪くなっちゃいました。が12時間睡眠で回復(笑)。帰路は大雨で東京まで8時間掛かったので、そっちの方が疲れたかも?

 

春の釣りにおける曇りのち雨は、魚のスイッチが入るGoサイン

ハーミットがなんで第三火曜日だけお休みなのかというと、毎月この日は火曜日の店長の研修日になってます。なので、現在はマッキーの知らない釣りへ引っ張り出して知識を高めてもらいます。それはキャス練だったり、渓流だけに留まらずシーバス船やシイラ釣行など様々なフライフィッシングを経験してもらってます。

さて季節は進み良い時期になったので、今回は何にしようかと考えて三つのお題目をマッキーに提案。

1:芦ノ湖でブラウンのドラワカフィッシング(エンジンボートで私のガイド)
2:私がいつも行っている本流でダブルハンドの体験&練習
3:4/1解禁の渓流でヤマメのライズハンティング。イブニングは別の漁協でイブニングライズ狙い。

そしてマッキーが出した答えは、

「ダブルハンドが全くの未経験なので教えてください。」

との事。ふむ、釣果を求めずキャス練をしたいなんて、こんなに良い季節なのにいい根性だな、と私のホームリバーでキャス練をすることと.なりました。とはいっても、万に一つの確率で本命が掛かるかもしれないしね。

ダブルハンドのキャスティングの難しさはシングルハンドで普通にキャスティングが出来るからといって、すぐには習得できない事は皆さんもご周知の通り。竿をしならせてその反発力で飛ばす原理は同じでもその所作が異なるし、ロッドが長いから同じ軌跡を反復する事さえ最初のうちは大変なんです。さらにウェーディングする深さが変わったり使うティップの重さやフライによって、思った位置にアンカーが打てなかったりするもします。

私でさえ毎回最初のキャスティングは考えながら投げてますし、ポイントが変わるたびに悩みながらキャスティングしてます。天気が悪かった一昨日、そんな調子で二人でキャスティング練習だけれど、もちろんフライはついてます。マッキーには基本の4つのキャストを教え、右岸と左岸のポイントを見つけてそれぞれの投げ分けを教える訳です。最初は苦戦していて力無く伸びなかったラインが1〜2時間も続けると、ある時フッとラインが伸びたりするんですね。まだ投げた後の流し方のイロハを教えてないけれど、あの感覚がもう一度味わいたくなると、ダブルハンドの世界は抜け出せなくなるのです。

そんな塩梅で今回は本流でキャスティングを続けているとあるポイントでいつもとは違うアタリが・・・。

この先を知りたい方は以下の写真を読み進めてみてください。

今回の戒め:重ね得た経験はいつかきっと役に立つ

本流でダブルハンドキャストの練習
よりによってこの日はとても寒く、途中からダウンジャケットを着込みました。さらに追い討ちをかけるように、予報が外れて午後早くから次第に雨が強まりました。この頼りないラインの軌跡を見れば、初心者なのは一目瞭然。それでもキャストを繰り返すたびに自分なりの答えを出して少しづつラインはまっすぐと伸びるようになってきます。
ウィンストンマイクロスペイ10フィート6インチ3番
私は修理から帰ってきたマイクロスペイ10フィート6インチ3番を楽しみに来たようなもの。そして新しいランニングラインの使い心地をチェックします。このロッドは短くて柔らかいのでキャスティングが難しくなりますが、スイングする時のお辞儀の感覚が大好き。やっぱり柔らかいロッドは楽しいです。
モンカゲロウ
午後にさしかかった頃、水面にはモンカゲロウナミヒラタの流下が。寒いながらもモワッとし始め、曇天も手伝ってこれは午後には良いことが起きるかも?的な希望的観測。田んぼへの引き水の為に一気に減水したので、河岸ではオオヤマカワゲラとそれより一回り小さい黒系のカワゲラが大量にハッチしてましたが、写真があまりにもグロいので、そちらの記載はやめました。
スイングの釣り
動から静に変わるスイングの時間。この時はどんなアングラーでも背中に哀愁が漂いカッコよく映ります。
ウェットに掛かるオイカワ
マッキーがひたすらキャス練をしているけれど教え過ぎると訳がわからなくなるので、少し教えては遠くに離れて私はひたすら雑魚ポイントを貯めていきます。このオイカワはメチャ大きかった20センチオーバー。
本流のハヤ
浅いチャラ瀬の中ではオイカワが掛かり、少し緩いスイング終わりではウグイが掛かります。雑魚は高活性だし、雨の振り始めはいつも良いことがあるんです。マッキーには「今日は3時半から4時半には何か良い事が起きるぞ。」とポジティブな宣言をしてましたが、私はマルタウグイかスモールマウスバスでも掛かるかなと思ってました。
戻りヤマメ
「次のスイングは荒瀬から少し深みへ変わるポイントが変化する場所、掛かるならばココだな。」と相変わらずポジティブにスイングを開始すると、ラムソンのドラッグが突然滑り始めてリールがけたたましくヒットを告げるのです。「まさか、スモールでしょ?」なんて思ってたら、ジャンプする姿は細身でさらに首振り、小さいけれど本命じゃありませんか。石に潜られテンションが抜けてバレたと思うこと2度ほど。上がってきた個体は小ぶりながらも戻りヤマメでした。2421の#8に巻いたグリズリーキングが一番良い所に掛かってます。
カワムツのフライフィッシング
私は戻りヤマメ1本で大満足。あとは残りのスイングをマッキーに代わってもらい、キャストを続けると緩くなったポイントからカワムツがヒット。その後も連チャンでカワムツをヒットさせる事が出来るようになったので、「カワムツマスター」の称号を与えました。
戻りヤマメ
この日はとても寒かったのでイブニングの釣りは無しにして、この場を後にしました。この戻りヤマメとて6月後半に釣れば40cm近くまで成長しますから、大物に成長する戻りヤマメは意外と大食いなんです。さて、本流シーズンはまだ始まってもいない感じですが、幸先良いスタートのまま6月のハイシーズンを迎えたいもの。これからもスイングに精進いたします。

日課となったホームリーバーへ通釣しても待ち人(魚)来ず、ヤマメで我慢する

私の中で東北のサクラマスは一週間通して釣りをする、あるいは雑魚を1本釣ると1ポイントとし、10ポイントを貯めるとサクラからの何らかのコンタクトがあると思ってます。それが関東でだと川の近くへ移住するか、その川へ年間60日以上通う。あるいは雑魚ポイントを100ポイントを貯めないと姿を現してくれないのではないかということ。

今回はホームへ通うことで通釣(つうちょう)に雑魚ポイントを貯めに行く釣り。前回までの釣りで雑魚ポイントはまだ4ポイント、先が思いやられるなぁ。それにしても私の一年を考えると、オオニベ本栖湖の大物狙い、メーターアップのイトウを求めたりと、サクラマスを含めて年間を通してなかなか釣れない魚ばかり。そんな釣りへ通っているので、オデコなんてへっちゃら(と言っておきます)。とは言うものの前回と同様に本当はどっちを楽しんでいるのか分からないような釣りが続いてます。

今回の戒め:何かを釣るために犠牲を避けていると、その結果は遠回りになる。

今回は暑いからと言い訳して後のスイングを諦めましたが、一日通して漢らしくスイングをやり切った方が、その気持ちが引き締まったかもしれません。さて、今週の管理人がどんな様子だったかを知りたい方は、以下をご覧くださいまし・・。

本流の釣り
週を追うごとに本流の大物狙いの方々が多くなってきます。今回は3人でスイングをしたので、仲間との距離は最大1km近くなのでいっぱい歩きました。距離があり過ぎて電話でやり取りしないとならないのですが、一番下流に入った私のさらに下流にはルアーの方が淵を狙ってました。
オイカワとハヤと鮎などの雑魚たち
2ラウンド目に入る予定だったポイントは下流にも上流にも餌釣り師が入っていたので、流す場所がなく移動を余儀なくされた。新たに入ったポイントはにぎやかに産卵をしているウグイ、スイング終わりには鮎、そしてピックアップ時にオイカワが掛かると言う雑魚三昧のポイント。川に活気があると言うのは嬉しいものです。しかしあまりにも暑い。水温も上がる一方なので今回のスイングはこの辺で終了し、午後はロッドを持ち替えて上流へヤマメハンティングへ出掛ける事に。
北関東の川を散策
Tシャツ一枚でも良いくらい暑いので、いつもならばまだ行かないかなり最上流部へ移動。川幅もそれほどないので、退渓時間を決めて3人はそれぞれ散らばりました。(PS:FAGUSのロッドばかりが登場するぞとのご指摘がありましたが、意識せずに使ってました。次回は他のロッドを使いま〜す)
上流部のヤマメ釣り
入渓するとチビではあるものの、要所要所でライズあり。それを片っ端から狙って釣り上がるのですが、あっという間にツ抜け。サイズは5寸半〜6寸半といったところ。
ヤマメのお食事
ヤマメのお腹はパンパンだったので、ストマックポンプを使って胃の内容物を確認。すると食べたばかりの生きたクモが出てきましたが、写真を撮る前に逃走。胃の内容物は知らない虫だらけ。そして付近を飛び回る虫は比較的大きめ。
8寸半のヤマメ
数打ちゃ当たる作戦でそのままズ〜っと釣り上がると、ここぞと言うポイントでようやく8寸半のヤマメが顔を出しました。丸呑みされたフライは#14のソラックスダン。
北関東の渓流
もうお腹いっぱいになるくらい数釣りを楽しめたのだけれど、イブニングは更なる大物が出るのではと期待し別の川へ移動。んがしかし、この川の方が水がグッと冷たい。イブニングに虫っけは出てきたものの期待したメイフライ類は何も飛ばず、水面をにぎやかに飛び回っていたのはガガンボの類のみ。
北関東のヤマメ
17時半ぐらいになってようやくライズが始まり、#14スペントスピナーに出てきた最後の締めくくりは綺麗な7寸半でお開きとなりました。結果、ヤマメはサイズこそまだまだですが、20本以上は取ったので大満足。それよりも、数釣りが楽しめた方の川は今年の6月末ごろが楽しみですね。
北関東の釣り
朝5時半に家を出て帰宅したのが20時半。一日中ロッドを振り回し休む事なく釣りをした代償は、今こうしてタイピングしていても眠いの一言。今日は早く帰って寝ます。

空いた時間は河原で過ごす北関東スイングボーイ

昨日の芦ノ湖で腕は筋肉痛の筈なのだけれど、目覚めてしまった午前5時。冷水で顔を洗い歯を磨き、髭は剃らずにまだ暗い道を北に向けて走る私。昨日はピーカンの一日だったけれど、本日は午後から雨予報と聞けば、一般的な反応はブルーになる筈だが、「釣れちゃうでしょ」のスイッチが入ってしまうのが私。私の行動は相変わらず学生時代となんら変わらないのです。

ラジオはNACK5からラジオベリーに変わり、流れてくるのはシーナ&ロケッツの『YOU MAY DREAM

私にはこう聞こえてしまうのである。

♪〜あなた(サクラマス)の事を思うと
すごく胸が熱くなるの
いつもは憂鬱な雨も
サンバのリズムに聞こえる〜♪

朝靄の中にダブルハンドを持って立つとそれだけで幸せな気分になるのは何故なんでしょう? 久しぶりに振り回したロッドから放たれるフライラインの軌跡はまるで初心者のそれに近く、オフシーズンのブランクを感じさせる。それが数投もすると感覚が呼び戻され、ラインが綺麗なループを作り始める。

季節的にお目当ての魚が釣れる確率は1/10000も無いのだけれど、ラインがスッと伸びていくだけで満足してしまうのはやっぱり他の釣りとはちょっと違う感覚。キャストが決まれば2ステップダウン(2歩下流側へ降る)し、同じ動作を流れの終わりまで繰り返す。ミスキャストをすれば、その場へ止まりキャストが決まるまで何が悪いのかを考えて投げ直す。そんな感じで一つのラン(流れ)に2時間近くを費やしても手応えは何も無いのである。

今年のマイ・スイングは始まったばかり。今は昨年とどう変わったかを一つづつ確認し丁寧に探り、来るべき日に思いを馳せております。

♪〜朝靄の湖(川)に
水晶の船(ウェットフライ)を浮かべて
ちょっとだけ触れる感じの
口づけ(スイング)をかわす
〜〜〜
それが私の素敵な夢、それが私のすてきなゆめ、
夢、ユメ、ゆめ、夢、ユメ、ゆめ〜♪

お後がよろしいようで・・・。

北関東でスイング
最初に入ろうと思ったポイントはすでに別の方が狙ってましたので、遠くからそれを見て移動。水温は12.5℃だけれど、田んぼはまだ水が入らないのに水位が低い状態が続いている。なので今後のために少しまとまった雨は少し嬉しい。
フタバコカゲロウのスピナー
ウェーダーに受ける水の音に酔いしれながらスイングしていると、フタバコカゲロウらしきスピナーが私のウェーダーをよじ登ってきた。淀んで重そうな空とは裏腹に、水面はナミヒラタ、オオクママダラ,ウルマーシマトビケラなどがゆっくりと流されていき、一度だけ大きな魚に吸い込まれる個体がいた。冷静に考えてマルタウグイかな。
ウェットフライ
本来ならばもっと大きなフライを流すべきなのだろうけれど、スケベ根性で戻りヤマメでも掛からないかと#6と#8のフライを2個つけて流すも、何も反応はあらず。
本流の釣り
タックルはシマノ アスキス 1256/4にレージコンパクト300Gr。サーモン/SH10ftのインタミリーダーにティペットは16ポンド。流れの抵抗を感じながら少しお辞儀するティップを見ながらステップダウンしていく。
雨の本流
13時には本格的に降り始めたので撤収。前回と変わった事は、たくさんいた鮭稚魚は降ったようです。今回はヤマメのライズもなく、濁り始めて終了です。この時期はひと雨毎に川の状況が良くなってくると、私は信じております。

3連チャンめのフライフィッシングは利根川スイングでレインボーを楽しむ

仕事が連チャンの時はその翌日は体が軋む音が聞こえてきそうなほど疲れが溜まるのですが、釣りの疲れはなんだか心地良いのです。朝起きして遠方へ出掛け、ざっと10数時間休み無しで釣りっぱなし。もちろんその夜は10時間近く爆睡し、後の二日間は心地よい疲れが続きます。しかし、連続して釣り続けていると疲れが無くなってくるのが不思議。

さて、3連チャンめの釣りですが、皆さんにこの秋の選択肢をさらに広げてもらうために利根川へスイングの釣りをしたくて出掛けてきました。群馬県ではどこもハコスチは人気ものの様で、ここもその放流のほとんどがハコスチになります。

群馬漁業協同組合は運営する利根川の冬季ニジマス釣場は10月16日オープン(時間は8時〜17時)。当初はC&R(キャッチ&リリース)なのですが、12月18日から持ち帰りOK(制限尾数アリ)になります。最もハコスチって美味しいのか?という意見がありますが、以前の某釣り場では持ち帰ってほしくないのか漁協の人は「ハコスチはドナルドソンと比べると不味い。」と言っていた事を覚えています。しかし私は淡水の鮭鱒類を持ち帰ることはほぼ無くなったので、その真意が定かかどうかはわかりません。

この利根川は行かれた方ならわかると思いますが、川幅が広いのでダブルハンドでその釣りを楽しむ方が多い場所。なので、ダブハンを始めたばかりの人にはちょうど良い練習場といったところ。都心から100キロ程度と近いこともあるので、ご興味がある方は一度訪れてみてはいかが?

という事で今回の釣りの様子は以下の通り。そして翌日も私はお休みだと言う事を知って、4連チャン目の釣りへと向かうのでした。つづく・・。

今回の教訓:秋のC&Rは入門者でいっぱいなので、その行動は大目に見ましょう

ハコスチはじめました
「ハコスチ始めました。」的なノボリを見ると、なんか冷やし中華みたい。ここの入漁料は年券を持っていないと三千円になってしまいます。最も最近はどこの管釣りも5千円は取るから普通なのかな? 私はチト高いと感じてます。券を買うときに「どのへんで釣れてますか?」と聞いた所、昨日は柳の木の下でやっていた人の釣果が良かったとのこと。
ハコスチを求めて
ありゃ水位がとても低いじゃありませんか。沈み石が殆ど水面から顔を出し、スイングする場所が限られてしまうし、私達以外はほぼ全てがルアーマン。これじゃスイングする所が無いので、とりあえず釣果を求めて、シングルハンドでその柳の木の下へ行くことにします。
レインボートラウト(ハコスチ)
漁協のおじさんに教えてもらった場所へ行くと流れが合わさり、幾らか深くなっている場所がありました。そこへニンフを流し込んでみるとすぐにヒット。強い流れからやっと引っ張り出した個体は50センチ弱。先だっての吾妻川よりも一回り小さいかな。
レインボートラウトのファイト
しかしそれ以降はアタリがほとんどなし。サイトニンフィングをしようと思ってもレインボーが見つからず右往左往していると、一緒にいったお仲間がヒット。フライはブラックゾンカーのスイングだそうな。6番のシングルハンドでも中々寄ってきません。
ハコスチ
魚のコンディションはまずまずですが、吾妻川の時と違い、釣り上げた個体の全ての鼻が白かったです。
利根川の流れ
しかし、その後はな〜んもなし。考えてみれば平均50センチの個体(最大65センチだそうな)を入れている訳だから、200キロ入れたと言われてもこの広い場所におよそ100〜150匹しかいない計算。管釣りと違って広い区間に放たれるので、それを探すためにくまなくフライを流し込むのに時間を要します。地元の人曰く、「これから毎週末放たれるので、魚が増える10月後半が凄く良くなるよ。」とおっしゃってました。なので、皆さんがこれを見て行く頃の方が釣れるかも?
ハコスチ
お昼はまったりとな〜んも無いので、午後の時合いは3時前ごろだろうと思い河原でふて寝。そしてその時合いでムックリと起き上がり、私も真似てブラックゾンカーを流し込むとガッツーン!4番ロッドで寄せるのが一苦労。
ハコスチ
その後天気は急変し冷たい風が吹き込んだと思ったら雨のカーテン。それが頃合いだと思い納竿しましたとさ。今年は野反湖と赤久縄、そして前回の吾妻川とハコスチを4ヶ所制覇?今年はもう充分かな。

利根川でスイングボーイズになってみた

本当は千葉南房にてサーフキャスティングをする予定だったのですが、予報をみたら館山は暴風雨。風は台風並みときたもんです、こりゃ駄目だわ。仕方なく釣行前夜に急遽ギリギリで決めたのは、「ウォーターボーイズ」ならぬ、「スイングボーイズ」をする事に。

「スイングボーイズ」とは、映画「スイングガールズ」のようにジャズを演奏するビッグバンドではありません。ダブルハンドの釣りをしている方ならもうお気づきですね。フライフィッシングで言う「スイング」とは中本流でウェットフライを川幅に横切らせて(スイング)トラウト類を狙う釣りの事です。丁度今発売されているフライフィッシャーフライの雑誌はどちらもスイングネタの記事が載ってますので、掘り下げてみたい方はそちらを見てください。

この時期に私がいつも出かけるC&Rといえば阪東東子持漁協の吾妻川でハコスチなのですが、今季はC&Rが無くなりましたのでなんとなく行く気が失せてしまい、今回は利根川のC&Rへ。基本同じ水系で吾妻川よりも少し下流部に当たる場所です。群馬県の中心ということもあり、平日でも多くのスイングボーイズがいらっしゃっており、僕ら以外でも10名以上はいたかな。

私の連れはフライフィッシングリハビリ中なので、スペイキャストなんてまだ流行っていない時の世代。35年前のカプラス・ブラックレンジャー(10ft・6wt)を使って最初は投げてました。もちろんそれでも釣れるのですが、手返しが悪いので、途中から私のアスキスを貸してダブハン教室と相成りました。

映画「スイングガールズ」を思い出しながら、リズミカルにテンポ良くスイングしては2ステップダウン。アタリがあれば5ステップアップしてフライを交換。ポイントを休ませたら1ステップダウンで釣り降る。歩いて歩いて歩きまくり、忘れた頃にドスンと来るのがスイングの釣り。考えてみれば先だっての北海道でのイトウ狙いもスイング・ボーイズでしたね。

そして朝8時のオープンから終了の17時まで投げ続けた結果は・・・・。

今回の戒め:釣りの予定はセカンドプランの準備までしよう。そうでないと、その日が徒労に終わる可能性が高い

利根川冬季ニジマス釣り
写真の少なさと釣果は比例します。釣れると安心して写真を撮りまくるので、昨日の苦労がすぐにわかります。最初は入ってすぐにヒットしましたが、バーブレスフックゆえにすぐに外れてしまいました。悔しいので再度戻ってスイングすると、多少大きいサイズがヒット。でもジャンプで外れちゃいます。そんなことの繰り返し。
利根川の冬季釣り場
午前中は流しても流しても結果は出ず。なので一旦ウェーダーを脱いで食事に行き、再度14時からトライ。でも状況は同じでアタリはほとんどなく、掛かりが浅くすぐに外れちゃいます。フックを小さくすれば雑魚が釣れてしまうので、私はほとんど6番のウェットフライを投げてました。
冬季釣り場の釣り
そして夕方の時合いの最後の最後にようやく釣れたのはデッカイハコスチではなく、このおチビちゃん。ガッチリと6番のウェットを食い込んでます。C&Rの釣りだから魚を値段に換算してはいけないけれど、¥3,000を払ってリリースできたのがこの一匹です、トホホ・・・。
冬季釣り場の釣り
そしてスペイでのダブハン初挑戦の彼も最後の最後にヒット!って手繰り寄せたら、立派なグイウー様でした。でもちゃんとフライを流せている証拠なので、掛かってくれたことに感謝。今回は雨による変化(増水はほとんどありませんでしたが)の為に状況がよくなかったのかもしれませんね。この釣り場は年券を持っている人は半額になります。ダブハンを振り回してたまに魚が掛かればOK的な方にはお勧め。釣果を出すにはルースニングの方が良さそうですが、スイングボーイズが多いので、ポイントが限られる事でしょう。

筋トレ祭り

どんな釣りのフライキャスティングが一番ハードワークか、ふと考えてみた。普通に考えれば高番手を使う50キロもあるターポン狙いがハードワークに感じるけれど、あの釣りはサイトフィッシングなので、思っているよりもキャスティングは少ないんですね。ではマグロはどうかと言うと、こちらはショートキャストで沈めて引っ張る釣りなので、皆さんが思っている以上に投げません。ではどんな釣りがハードワークか、いえフライキャスティングをしながら筋トレができるか。それは意外に身近な釣りだったりするのです。

コノシロシーバス開幕!

知らない方に一応書いておきますが、そんな名前のシーバスはいません。コノシロ好きなシーバスのことを指します。コノシロはお寿司のネタであるコハダが大きくなった魚で、出世魚だと言う事はご存知? シンコ→コハダ→ナカズミ→コノシロの順で、大体15センチを超えてきたものをコノシロと言い、大きくなると25センチ近くになります。

シーバスは人間様が好きなコハダの大きさよりも一口でお腹いっぱいになるコノシロがお好みのようで、今まさに成長しきったコノシロを爆喰いするシーズンに入りました。シーバスにとっちゃ、お寿司屋で時間無制限コノシロ食べ放題状態になった訳。彼らにとっては食べ放題祭りなんですヨ。

そしてフライフィッシャーマンから見ればそれを釣るシーバス祭りなのですが、出船してから帰るまでに使う筋肉が全身なので、コロナ禍で弛んだ肉を引き締める筋トレ祭りでもあるのです。そんなお祭りに参加してきた訳ですが、釣れ過ぎる時には大した写真はありません、本日その様子をご紹介。

台風が外れ東京湾は雨だけが酷く風もそれほどなく海は穏やかで凪いでます。低気圧の接近はシーバス入れ食いの予感。そうとなれば多少の雨なんて、なんのその。出発前からビショビショになりながらの出船デス。
ポイントへ着くとそこにはコノシロ食べ放題を楽しむシーバスと、シーバスに突き上げられて弱ったコノシロを狙う鳥たちが乱舞。他のボートは一隻もありません。写真を撮ったあとは鳥山は物凄く大きくなり、僕らはその鳥山の中で釣りをする状態。パチンコで7が三つ並んだか、もしくはマリオの無敵状態?何がなんだか、こんなに型の良いシーバスが入れ食いなのは久しぶりでございます。めちゃくちゃ釣れている時間帯は写真なんて二の次。
目の前に広がるボイルの中で一番大きそうな群れにシュート。シーバスは奪い合ってフライに襲い掛かりますが、今回は漢の釣りを展開しようと思い、一番小さなフライでも13センチあるので、自ずと魚のサイズにふるいが掛かります。対象物がないと小さく見えるなぁ。ちなみにボイルが近づけば遠投いらず、船べりでヒットします。
シーバス のサイズは60センチ台中心の入れ喰いモード。最大で70センチ弱。サイズが良いから一本をキャッチするのにも大変。でもフライが大きい為にワンキャスト、ワンヒットとはいかないので、ミスバイトも多発(3/0に掛からないのは小物なので関係ありませんが)。その為、持ち込んだ9フィート11番と11フィート8番のフルキャストが続きます。出船中は一度も休まずキャストをし続けたので、一体何回キャストしたか分からない程。いくら投げ慣れているとはいえ、自分のタフさにビックリ。そしてなんとハードな釣りでしょう。
最初のうちは入れ喰いを楽しむ為にコノシロと同じサイズにフライを合わせたのでエンリコミノーが大活躍。でも私が投げるエンリコミノーと彼が投げるエンリコミノーでは、彼のフライの方が圧倒的に喰いが良かったのです。その理由は・・・。
二人で次から次へと釣るので、船長はランディングに大忙し。僕らはこんな事は滅多に無いだろうと、ロッドを振ることをやめません。ちなみにこのロッドはスイッチ。グリップが長いから魚が小さく見えちゃいます。
最初のひと流しで20本以上はキャッチしたでしょうか。エンリコミノー様様でゴザイマス。フックサイズは4/0で13センチほど。チャートリュースカラーは圧倒的に喰いが良かった。この時点でラインを引いている左手が疲れ、ボートの揺れに対応するバランスと魚とのファイトで腹筋を鍛えてます。そしてファーストリトリーブなので左手もポンプアップされ、パンパン。
ボイルが止まないので、ようやく遊び心を思い出した私。このフライはEPファイバーを使ったフローティングミノー6/0で20センチあります。これをインタミラインの両手引きで引っ張るとシーバスがワラワラと付いてきてフライの奪い合い。フライが大きいからチビは掛からず。そんなことよりも時合いが来ている時は写真なんて撮ってる場合じゃないね。ロクな写真がありません。
その他に写真のドラゴンテール8インチ6/0とTボーンフライ6/0、ジョイントマレットヘッドフライ4/0など15〜20センチを使ったけれど、全部のフライで釣れた。自分のタイイング努力が実ってなんか嬉しい。心残りはゆうにハチマルサイズオーバーが掛かってもフッキングが甘く、また掛かってもその最中にバレてしまった事かな(使い回しフライを多く使ったので、針先が甘し)。後半は遊んだとは言え一人で30本以上は釣ったかな?

流石に最後の1時間位は食い渋り。その食い渋りの中でも圧倒的に喰ってきたのはどっちのエンリコか?答えは下です。上が私が作ったもので、下はエンリコで売っているコマーシャルフライ。全体のフォルムやタイイング方法は大きく変わらないのだけれど、下のベースカラーはチャートリュースで私のはグリンチャートリュース。水の中に入った時の存在感が圧倒的に下のフライの方がアピールした為、今回はその差が出ていた。わずかな違いですが、カラーってとても重要なんだとつくづく感じました。と言う事で、本日の筋トレお終い。そして補充のエンリコミノータイイングしま〜す。

ナウシカ飛び

「あ、ナウシカ飛びだ!」と私が言うと、一緒に釣りへ行った人はキョトンとする。唐突にそんな事を言い出す私だから、また始まったな管理人の不思議な挙動ととられる事を、分からんでもない。でもこの虫を見るとつい思い出してしまう『風の谷のナウシカ』に登場するムシアブ。

この時期、上着が脱ぎたくなる様な昼間に突如として現れるのがこの虫、オオヤマカワゲラ。コヤツは幼虫期の3年を経てナウシカで言うところのウシアブ見たいな形になるのです。頭は鎧兜を被っている見たいな風貌で、腹を重そうに下げた姿勢で4枚羽根を下手くそに動かし飛ぶのです。その姿を見ると、何となくナウシカに出てくる虫を思い出してしまい、最初は「ナウシカに出てくる虫みたいな飛び方だ!」と騒いでいたけれど、それが短くなって「ナウシカ飛び」と言う様になった次第。鎧の様な頭も何となくそれっぽいですしね。

尺ヤマメのご馳走が夜を中心として出現するヒゲナガカワトビケラがディナーになるのに対し、この虫が川面をゴキブリの様に這いずり回るのが大体お昼頃になるので、オオヤマくんは戻りヤマメのランチサービス。だからこの虫の大量流下が始めると、物凄い音と共に吸い込まれるのを期待して本流域を彷徨う私。

何年か前だったかダブハンを振り回している時にこのオオヤマくんが大量に流下したことがあるのだけれど、ゴキブリ嫌いの人には絶叫してしまう様な光景に出くわしたのである。流下が多すぎて私の耳に張り付いてきて、その後は首筋を這い回るんですヨ。私はヒゲナガとこのオオヤマくんは結構好きなので普通に触れますが、男の人でも卒倒する人がいるかもね。でも彼らが流下すると大物だけが反応して、凄まじいい補色音を立てて食べ続けるのです。

その時はダブハンだったので、一番似た様なカラーと大きさのウェット6番をキャストしたらイッパツでドスン。ギンギラギンの45cmほどの美ボディは結局手元でバラしてしまったけれど、あのスプラッシュライズは今でも忘れられない。そしてあの感動をもう一度!と思いながら今年も投げ続けるのです。

え? 昨日は釣れたのかって? こんな話を書いている時点で、聞くだけ野暮ってもんです。さてと、フライでも巻くかな。そして以下の写真は観覧注意。苦手な人は「キモい!」を連呼しながらご覧ください。

お昼の時間をメインの釣りとして考えていたので、現地到着はユルユルの9時着。オオヤマカワゲラの出現を待ち詫びてキャストを繰り返す。今回のお供はアスキスのJ1256
河原には脱皮したこんなのがいっぱい。手と比較するとその大きさがわかるでしょ?彼らは河原へ這い上がって陸上羽化します。
このお姿、ゴキブリ見たいでしょ?でも心配入りません、捕まえてもゴキブリの様に手足はもげませんから。そして頭は硬く腹も比較的しっかりしてますので、捕まえると手の中で遊べます(そんな事してるのは私だけ?)カワゲラの中ではかなり尻尾が長めなのが特徴で、羽化している最中はフタスジモンカゲロウに似ています。
ダブハン入門者を従えて私のウンチクを披露するも、雑魚さえも手応えなし。水温は良い感じなんですが・・、残念。
コヤツは飛ぶのが下手くそで、本流域で風が吹くと川面に落ちます。そして水面を足で這い回るので、その姿はまるでゴキブリの様。それがバシュっと言う音と共に消える姿を想像してください。この大きさの虫を食べるんですよ、その魚の大きさが容易に想像できますね。
先日入荷しだサードハンド ロッドホルダーを検証しました。シングルハンドはめちゃ快適!の二重丸。スイッチロッドも問題なし。でもダブハンはその重量でバランスを取るのが難しく、ちょっと無理がある感じ。結果、シングルハンド2本持ちか、スイッチ+シングルの2本持ちが良いです。もちろんそんな事せず、河原を歩き回るときにこのホルダーにセットしてロッドティップを上向きにすれば、とても快適に歩き回ることができます。それと、仕掛けのセッティングし直す時がとても便利でした。

御蔵入り

このブログは管理人の釣りネタが日々アップされているとお思いの方がいると思いますが、結構ボツネタも多いんです。単にオデコならばそれはそれでご報告するのですが、書けばネガティブな方向へなり過ぎる話題は却下になります。今回は御蔵入りではないのですが、昨年の同時期に行った鮭釣り(御蔵入り)の反省から、別の場所へ変えて行った関東圏のサーモンフィッシングの話であります。あ、やっぱり話はネガティブかな・・。ちなみに上の写真にオクラは入って無いので、オヤジギャグじゃありません(笑)

私は兼ねてから「産卵期の魚はいじめたくない。」と言ってきたので、日本のサーモンフィッシングは長い事封印してきました。海外でのサーモンフィッシングを経験している人ならば理解して頂けると思いますが、海外はビカビカのシルバーカラーのサーモンを釣るのに対し、日本の川は流程が短いために川に入った時にはすでにブナ色(婚姻色)になっているので、産卵まであと一歩というあの色合いの魚を釣る気がせず、敬遠していた次第です。

でもです、そろそろ川でのサーモンを楽しみたいと思い海外釣行計画を立てようとすると、私が20代にアラスカへ行っていた頃の2倍の金額でも行くことができない程の値上がり。日本だけデフレ期間が長く続いているせいで、僕らの懐は20年以上経っても変わらず、至って庶民の私には50万円を超える釣行費はなかなか捻出する事ができません。

そして昨年ふと思い、海外の話を書いても今の金額では行ける人が少ないだろうから、久しぶりに日本で鮭釣りをやって見る気になり、とある場所へ行きました。日本ではご存知の様に内水面での鮭の捕獲は禁止されています。なので限られた河川で調査の元に行われているので、釣り人に解放されたわけではありません。ある漁協では抽選によって、ある漁協では先着順といった具合で、人数も相当絞られた状態です。

そして昨年行って解った事。今の鮭釣り事情は圧倒的に餌釣りが多く全体の7割くらい、ルアーとフライは同数ぐらいの比率でしょうか。よってスイングでダウンクロスの僕らには釣り場がないのです。釣獲区間が短い為に尚更なんです。ついでに昨今の温暖化の影響なのか、昔はそこら中に鮭のハネがあったのですが、今は本当に少なさを感じます。いつかは日本のレジャー産業として鮭釣りが開放されないかと思ってましたが、遡上が激減している様では益々釣りはご法度になってしまう様にも感じられます。ちなみに昨年の二日間は魚の姿さえ見ることもなく、釣り場は必然的に制限されてしまい、参加したメンバーは完デコを食らった次第です。

あれから一年。昨年行った河川は日の参加人数が多いために釣り場がなく、よほど遡上量が多くない限りフライでは無理だと思い、今年は人数制限が少ない川に抽選で申し込みました。平日だったので、なんとか抽選には当選。あとは魚を釣るのみです。

さて、魚の姿は見られたのでしょうか?

この川は市の中心部にあり調査区間は結構短いです。その代わり1日あたりの釣り人制限をものすごく絞っているので、フライロッドを振る場所が無いということはありません。ただし、ご覧の通り雨、雨、雨・・。釣り中止になるギリギリの水位でスタートしたので、実質は中止に至る水位で、時間を追うごとにどんどん増水しました。水色も時間と共に濁りが酷くなりました。
このチョッキを着なければならないので、調査員は皆漁協員の様です。濁りが増す中で少しでも流れが緩く魚が休むポイントを探して流します。
前日から入り様子を見てくれた釣り仲間によると、昨日は透明で水位は今よりも20センチくらい低かったとの事。下が見えないので、怖くて無理な入水ができず。川は轟々とながれているのですが、雨のせいなのか魚のハネがあまりありません。
ダーティーホー
最初はポプシクルを使ってましたが、水流に負けない様に少しだけ重いダーティホーにチェンジ。雨のせいで釣れそうな場所は極めて少ないので、同じ場所を100流しするイメージ。修行の世界です。
と言っても鮭は一雨ごとに遡上しながら良い産卵場所を探すので、フレッシュな群れはこの雨の中を移動しているはずです。しかし雨は一向に止む気配がなく、土砂降り状態で、人間の気力が萎えてしまいます。
投げ続けてようやく13時頃にヒット。久々のドッグサーモンとご対面。ロッドはウインストン、ラインはエアフロのスカジットFIST。それにカスタムティップT10を8フィート。最終的にギリギリ底をコンタクトしない様にオモリとなるカスタムティップを軽くし、長さを短いものに調整した結果かもしれません。

 

ドッグサーモンの名前の由来はいくつかの説があったかと思いますが、この歯を見ると、「犬も食わないドッグサーモン説」よりも「犬歯の様な歯を持つドッグサーモン説」の様な気がします。雄だともっと大きい歯です。
漁協の人へ持って行かなきゃと思い、ランディング後ぶらーんと鮭を下げる図を一緒に行った釣り仲間が後ろから写してました。
ヒレの割れ具合からここまでの苦労がわかります。通常メスはこのまま採卵場行きなのですが、採卵場の問題でリリースする様に言われた事を思い出しましたので、このままリリースです。腹はパンパンでは無いので、すでに産卵はほとんど終わったのかな?
結局1日目はこの一尾で終了。その後、街へ繰り出し地酒の酒盛りをし、一旦宿へ帰ったのに明日の事を考えずにラーメンを食べに再度夜の街へ。翌日はと言うと、酒(鮭)のタタリで川は危険水位を超えてしまい、釣りが中止になりました、ガックシ。私はというと、朝方悪寒と吐き気で目が覚め、その後高熱でうなされた為に運転を代わってもらい、帰宅。ゲロ吐きまくりで、体調が良くなったのは本日午前0時ごろのことでした。まさしく産卵の魚をいじめた鮭(もしくは酒)のタタリでした。

現在鮭釣りができる河川は以下の通りですが(募集は来年です)毎年内容が異なりますので、よくご覧になって参加して見てください。ほとんどの場合抽選の期限が実際に行われる期間よりもかなり前に申し込みが終わるので、釣りがしたいと思ったら、7月にはチェックする必要があります。

中類川(北海道):標津漁業協同組合内忠類川サケマス有効利用調査・事務局
浜益川(北海道):浜益川サケ有効利用調査実行委員会事務局
寒河江川(山形県):寒河江川鮭有効利用調査委員会
小国川(山形県):小国川漁業協同組合
真野川(福島県):南相馬市・真野川サケ有効利用調査
久慈川(茨城県):久慈川漁業協同組合
鬼怒川(栃木県):鬼怒川サケ資源有効利用調査実行委員会事務局
思川(栃木県):下都賀漁協・鮭有効利用調査
渡瀬川(栃木県):渡良瀬漁業協同組合
荒川(新潟県):荒川鮭有効利用調査委員会
五十嵐川(新潟県):五十嵐川鮭有効利用調査委員会
三面川(新潟県):三面川鮭有効利用調査委員会
手取川(石川県):手取川サケ有効利用調査

このほかにフライフィッシングができない鮭釣り調査の河川もありますが、必要ないので書きませんでした。