GWは芦ノ湖で銀ブラ

『銀ブラ』をググったら大正時代にできた言葉なんですね。私は江戸っ子なので祖母の買い物について行った幼少時代は銀ブラへついて行き、男はすぐに飽きるので親父と共に早々に映画館へ馳せ参じるのが常でした。ここでは芦ノ湖へ通う人の話で、『銀ブラ』と言えば芦ノ湖銀座でブラウンハントの意です。

ザギン(銀座)でハンブラ(ブラウンハント)といえば、ちょうど芦ノ湖の首のような場所を指します。西側では箒ヶ鼻から小杉の鼻辺り。東側で言えば、胴切から庭石あたりまででしょうか。ゴロタ石が点在する急深と樹木が被さるポイントが点在し、その岩陰や木陰にブラウンが潜んでいます。

ひと昔前の芦ノ湖は、その場所にタイプ3のラインでグレーゴーストやミッキーフィンを岩陰に投げ込んでリトリーブするスタイルで、ボート際まで追ってくるブラウンを見て興奮したものです。それがシーバスのフローティングミノーが流行った頃から、湖のワカサギシーズンが急にドラワカの釣りへと変貌したのです。なので、ドラワカの釣りって結構歴史は浅いんですヨ。

さてさて、そんなドラワカの釣り。以前に私が出した予報通りで水温があと2〜3℃足らず、一昨日のブラウンの活性はまだイマイチな感じでベストコンディションはGWだと思います。それでも水温が上がった午後には少しの反応があり、水面にヌボ〜っと上がってくる姿を見るだけでも興奮します。

今週末からはとても長いゴールデンウィーク。芦ノ湖あたりだったら渋滞にハマっても、たかが知れているので、時間を作ってお出掛けしてみませんか?私の釣り予報ではゴールデンウィーク頃が絶好調な筈です。そんな芦ノ湖ゴールデンウィークの釣り方は写真と共に以下でちょっと説明しましょうか。

芦ノ湖タックル
芦ノ湖全部の話をすると話が長くなるので、今回はこの時期のボートフィッシングに絞った話。手漕ぎでも問題なく楽しめます。ただし、ボートに立ってキャストするのは慣れが必要なので、安全のために座ったままキャストしましょう。エンジンとエレキを使える方は、上に書いたブラウン銀座を参考にお楽しみください。タックルは9ft8番にタイプ1とタイプ3。それと、9フィート6番をドラワカ用に持ち込めばベストです。
芦ノ湖説明
水温が上がるまでの10時ぐらいまでは、陽のあたるシャローレンジ(緩やかに水深が落ちる場所)で引っ張りの釣りをお楽しみください(湖尻では桃源台から椿の鼻。元箱根、箱根湾はそれぞれ湾内)。現在の一番魚が固まっている泳層は5.5mラインです。その泳層の上を引くイメージなので、タイプ3で投げてカウントダウンのタイムを30〜50秒の間で色々と試してみてください。今回は40〜55秒でした。それだけ沈めると魚の泳層に届きます。水温が上がってきたので、やや早めのリトリーブで良いでしょう。毎日の水温の変化はノザキボートさんのフレッシュ日報を見て確認しましょう。
芦ノ湖How to
湖面に少し日が射してくると、ユスリカにライズする個体がみられます。どうしてもオデコを免れたい場合は、タイプ1を表層早引きでオレンジ&パートリッジを投げてください。大きさを問わなければきっとライズの主が釣れる事でしょう。また、もう一つのオデコ逃れとして、ハーリング(フライタックルでフライを引っ張る事)を試みてください。移動する時にボートをゆっくり漕ぎながらタイプ3のラインを全部出します(約30ヤード)。フライはなんでも良いです。トローリングの船を見習い(トローリングのラインよりもやや内側が良いです)、岸から約100mくらいの場所でゆっくりと引いていれば、時にロクマル以上のサイズが掛かります(ティペットは細くても3Xです)。
10時過ぎにマッタリとして釣れる気がしなくなったら、ボートで漕いで行ける範囲の急深な場所へ移動しアンカリング(錨を下ろす)しちゃいましょう。疲れた場合は岸際に向かってドラワカを放って、ボーッと眺めましょう、食いつく可能性があります。気合が入っている人は、アンカリングせずに岸際の隙間へフライを打ち込み続け、ポイントをくまなく釣りましょう。
芦ノ湖How to
湖尻からボートを出した場合は、神宮が一番近いポイント。元箱根湾からボートを出した場合は、箱根神社から成蹊までの間あたり。箱根湾から出した場合は、三ツ石からトリカブト辺りを試してください。
ブラウントラウト
一昨日は水温がまだ少し低めで、ブラウンが姿を見せたのは百貫ノ鼻から南側の方が反応が良かった感じです。ちなみにブラウンだけのお話をすれば、皆さんが思っている以上に岸ギリギリにいます。感覚としてはブラックバスのトップウォーターフィッシングに似ています。今回は午後に何匹かのブラウンがドラワカに反応しましたが、残念ながらヒットさせる事ができず。写真のブラウンは引っ張りでの釣果です。
芦ノ湖の魚
結果、釣果は二桁にギリギリ届きませんでしたが、引っ張れば釣れるのでこのゴールデンウィークの釣りではオススメできます。ちなみにこの写真には三種類の魚が写っているのですが、真ん中の魚がなんだかわかりますか?これがわかれば結構ツウですね。もう少し大きければお持ち帰りして食べたのですが・・。

 

潮をかむ(海で釣果を伸ばすためのハウツゥ・テクニック)

海釣りで出てくる言葉だと思うけれど、落とした仕掛けが潮の流れに引っ張られている状態のこと。人がいくら潮に噛みついても手応えはないだろうから、その感覚はなかなか伝わりづらいものですね、悪しからず。『潮をかむ』のはフライ用語で言うところのドラッグ(引きずる)にあたるでしょうか。渓流のフライフィッシングでは一般的にフライが流れに身を任せて自然に流れている状態が釣れるということで、このドラッグを嫌うのはご周知のとおり。しかしフライの場合、潮の流れに自然に流すことはほとんどなく、むしろドラッグを掛けた状態。つまりはフライラインに潮を噛ませた状態で釣ることが必要になるので、ウェットフィッシングに似ています。

シーバスを狙う場合、もしフライラインが自分の方へ流されているならば、一般的にいうドラッグフリーの状態になるわけで、フライをいくら引っ張ってもアタリが出ず、たるみだけを回収している状態になる訳でフライが動かない、もしくはアタリが出ない。この状況を打破するために船長が船のポジションを変えたり、ラインの置き方(渓流でいうならばメンディングやリーチキャスト)を駆使して、ロッドのティップが常に軽いオモリで引っ張られているような状態、つまりは潮が噛んでいるラインが張った状態でアタリを取る必要があるのです。ま、これは現場で話さないとなかなかわかりづらいことなので、一緒にシーバスフィッシングへ行きましょう

ちなみにソルトのフライフィッシングであれば東京湾のサスペンドしたクロダイを狙う場合(フラットのサイトフィッシングを除く)は、黒鯛の落とし込み釣りよろしく、フリーフォールで落とす必要があるから、この場合はカーブフォールにならないように、リーダーをシワシワに落とさなくてはいけない例外もあります。

昨日は『潮を噛む』ことをかなり意識しなければ魚の反応が鈍い状況だったので、少し苦労した次第。それでもラインが張って引き波ができる状態をキープできれば、トップで反応があるし、食いが渋くなればシンキングラインラインのテンションが保てれば釣れる状況でした。数の伸び悩みは今後のお魚スイッチ次第ですので、シーバスフィッシングを楽しみたい方は、そろそろ前予約が必要なシーズンです。

来週も楽しみながら試行錯誤イタシマス。

トップでも何度も出たのだけれど、サイズ自体にウェイトがないから掛けづらいのでシンキングで釣りました。
ジャングルロッドは本来の目的とは違う、しょっぱい世界で使うことが多い私(笑)。幾分短いことが有利に働くシチュエーションがあるので、東京湾で活躍中。
シーバスのフライフィッシングといえばシークロですよね?ついでにシーホースもよろしく。

 

久しぶりにシーバスをグリップしてみました。ブラックバスを狙う人ならば、左手のザラザラを勲章と呼びます。でも痛い・・・。
私と一緒に船に乗ったことがある人ならば知っていると思うけれど、私がいつも投げているフライサイズは4/0フックで約11cm位のサイズ。でもアタリだけ出てなかなか釣れなかったので、2/0番まで下げてようやくヒット。

 

朝一の地合いは一瞬。お魚スイッチは一週ごとに良くなる筈。今後の猛ボイルに期待。

 

桜咲く頃

私の芦ノ湖通いは中学校1年生の頃からで、湖尻にあるバンガローへ春休みに同級生と一泊二日の小旅行をしたのが始めてただったかな。学校に釣りクラブはなかったけれど、個人的に作ったクラブ仲間を引き連れての釣行で、親に釣り計画書を出して許しをもらい、その費用を出してもらっていた。今考えると会社で稟議書を書いていたようなもので、ちょっとませてましたな。

芦ノ湖でのシンキングラインの釣り。
カウントは20〜30。そのカウント勘定の仕方も人それぞれなのでカウント数を教えても、待っている時間が違っていたりする。

あれからもう40年以上。毎年のように芦ノ湖へ出向くことで色々なことを学んだので、ここ数十年は芦ノ湖解禁には無理して行くことはなくなった。それは、釣りをやり混むほど釣った本数より質を求めるというもので、今の私には放流モノが適当に釣れて、あとはどう釣るかのシチュエーションを楽しむというスタイル。あるいは居着きの大物狙いに徹してゼロかイチかの勝負の釣りが中心になっているからでしょう。なので、居着きの魚が動きはじめ、そして放流物が適当に混じって楽しめるのは、都会の桜の開花宣言が出た後頃からと、長年の釣行から学んだつもりでいる。

でもね、その予想が思うようにいかないのが自然なんです。

再放流
毎回儀式のように桟橋へ戻ってリリースする。同じことをやっている人も多いけれど、桟橋の周りに群れていることはない。

先だっての水曜日のこと、開花宣言が出たので前日の雨を避けて少しは暖かいだろうと出かけた芦ノ湖・湖尻。いつものようにうえ乃ボートから出船し適当に数釣りをしてから水温が上がり始めたら大物打ちでも行こうと思ったら、前日の雨による水温低下で思いの外釣果は伸びず。ダラダラとそんな時間が続くものだから、帰港の4時まで休む間も無く放流モノを狙い続けてようやく二桁という感じ。というよりも、意地になって二桁にする感じがまだ私の釣りは未熟であり、師の境地へ達していないと感じた一日でした。

ワカサギ
ワカサギ絶賛接岸中。

さて、現在の状況ですが、水温はまだ低めで推移し7〜8度。そのためトラウトの棚は6〜8mラインで、ボートフィッシングだとタイプ3のラインでカウント20〜25といったところ。リトリーブもスローでガツンというアタリはないので、モソッと重くなる感じなので、ラインのテンションを常に掛けていないと、アタリが拾えない感じです。現在釣れているのは早川水門・湖尻キャンプ場前・うえ乃ボート前・神社下など。例年釣れている白鳥ワンドの釣果は微妙です。大物狙いは主に西岸でもう少し暖かくなると九頭竜や胴切あたりでワカサギを狙ったボイルが始まると思います。

3月いっぱいは寒い日が続く予報なので、私の予測からするとワカサギ抱卵でシャローレンジで大物が釣れ始めるのは例年よりも少し遅く、4月15日過ぎぐらいではないかと予想してます。

ワカサギは絶賛シャローへ集結中ですが、まだまだ大きな群れはありませんので、都会の花見が終わった頃から芦ノ湖へお出かけください。その頃からゴールデンウィークまでの魚の活性はハーミットが保証します。釣れる釣れないはあなたの腕次第・・。

魚群探知機
1番深いポイントは水深12mで7mのタナだった。一般的なポイントは水深7〜8mの場所で6mところを回遊していた。
レインボートラウト
サイズは25〜40cm強といったところ。居着きの猛者が反応するのはもう少し後かな。
レンボートラウト
放流されると嬉しそうに泳ぎ去るレインボートラウト

 

初恋(はつこい)

あなたの初恋にはどんな思い出がありますか?

フライフィッシングが楽しめる年齢ともなれば、良き思い出として酒の席で初恋を語り合うこともあるでしょうが、今回はそんな甘酸っぱい話ではありません。実は釣り人は人生にもう一度『はつこい』を味わうことができるんです、字が違うけれど・・・。「初鯉」です。

コイ
浅瀬を悠々と泳ぐ鯉

一般的な鯉釣りといえば、延べ竿でウキを付けて狙うスタイルが一般的。もしくは練り餌の中に鈎を隠した練りエサをリールで投げて狙うブッッコミ釣りですが、僕らはフライフィッシャーマンなので、なんとかしてフライで恋を、いや鯉を仕留めたい次第。

フライで鯉を狙うのは何年か前からアメリカでも人気で、そちらは主にドライフライフィッシング。ミッジのクラスターフライとして一般的なドライフライを投げて狙っていますが、日本でも人気はやっぱり浮かせてるドライフライが人気の釣りでしょうか。ひと昔前まで荒川でインジケーターを使ったスタイルをお店では紹介してましたが、ここ数10年はパンで寄せて餌に夢中になった鯉へ向かって偽物のフライを投げ込んで釣るスタイルが一般的。「そんなことするんだったら鈎にパンを付けて釣れば良いじゃない。」とフライフィッシングをしない人からは突っ込まれてしまうことですが、そのめんどくさい事をする難しさと偽物を食わせた技術力がフライフィッシングの達成感なんです。

フライでコイ
鯉のスティールヘッド持ち。サイズが4キロオーバーにもなると、この貫禄。

さて、そんな遠回りで難しく狙う鯉釣りを始めて体験したい人を何人か集めて、埼玉のとある川へ出かけたのは先日のこと。ドラッグ(フライが自然に流れない状態)がかかると全く見向きもせず、そして緩い流れではフライを見切る嗅覚はヤマメ以上の宿敵。しかし、どんな魚でもやる気スイッチが入っている魚を見つければ、釣れる確率はグンと上がるもので、この見極めやアプローチが重要になるのです。

フライでコイを釣る
釣れる確率を上げるには、パンを撒く量やその感覚も腕の見せ所。レーンに落ち着いた鯉には、一定間隔で同じレーンに留まるようにパンを撒きます。

どんな風に流して釣るかを教えた後に、それぞれ試行錯誤の上釣り上げたそれぞれの初鯉。魚を釣るために努力した時間と比例して、なんでもない近所のお魚という存在から、フライへのターゲットへとワンランク上へ押し上げてくれるのです。これって恋ですか?(笑)

♪好きだよと言えずに初恋は〜、ふりこ細工の心〜♪
あぁ、またしても続く昭和歌謡シリーズ・・・。

鯉をフライで釣る
鯉のスティールヘッド持ちの図、パート2。ボラに比べると意外に匂いはしない。

今回は大人数で攻めすぎて数名は釣ることができなかったけれど、次回の初コイチャレンジに向けて、パンフライを模索していることでしょう。そして私はというと、パンのチャミング(撒き餌)係としてずっとパンを投げ入れていたので、普段使わない部分の筋肉痛へと陥りました。

ちなみにこの会は通称「鯉しゃぶの会」と言われてますが、鯉を釣ってしゃぶしゃぶにして食べるのではなく、釣りを終えた後に普通のしゃぶしゃぶ食べ放題へ出かけるという冬の行事が、今月へずれ込んだものでした。次回は来年かな?

パンを撒く
ここのコイはグルメで超熟と芳醇がお好み。それ以外のパンを撒くと途端に活性が悪くなります。
鯉のファイト
タイミングが合えばダブルヒットも。本当はマルタも釣りたかったのだけれど、今年は遡上が少ないみたい。そして現在の大きな群れは上流にいます。
昼呑み
みなさんに駅集合にしてもらった理由は、しゃぶしゃぶよりもむしろこっちの方かもしれません。昼呑み楽しいですねぇ。
フライでコイ
初コイするの図。鯉に向ける視線に愛を感じます。

 

楽しすぎて40年・・

久しぶりにドッと原稿を書いた気がする今回のムック本『Fly FIshing Fan』は今月の2月21日発売。この本の編集長はハーミットの五代目火曜日店長であったケンロウで、監修を私が務めました。奥付を見るとこの本に関わった人々の名前が見る人にはわかる、私の前職の釣りキチ集団が集めて作った本だということがわかります(笑)。

冒頭はフライの魅力から入門に触れて、後半は日本の素晴らしい渓流フィールドを紹介しながら色々と書いてありますが、フライの楽しさがこれでうまく伝われば良いなぁ。先ほどケンロウと話していて載せるのを忘れた部分がありましたが(糸の結びについて)、同じコスミック出版から同日に発売される『フィッシングノット 完全マニュアル』が出ますので、合わせて購入していただければ嬉しい限り。

今回はコスミック出版で最初の一発目のフライムック本なので、どれだけ売れるかが今後続けられるかの鍵。なので、特にフライを始めたばかりやこれから始める人には是非手にとってほしいのです。皆様よろしくお願いいたします。ハーミットでも販売する予定でいます。遠方の方はこちら、アマゾンでお求めください。

私はもともと釣りは何でもする釣り人で、一般的な釣りで一度もやったことがないのはイシダイ釣りだけでしょうか。そんな私がなぜフライショップを始めたのか?ということをよく聞かれます。釣りは何を始めても面白いですが、フライフィッシングは掘り下げる部分が多種多様で、例えばフライタイイング一つにしても始めたら病みつきになるのは、皆さんもご存知の通り。そして今回色々な方々と話す機会があり新たに思ったことは、やっぱり釣りの中ではスマート(カッコイイ)ではないかということ。日本語で言えば粋ですね。タナゴ釣りやフナ釣りに通ずる部分があり、そしてキャスティングやタイイングといった他にない奥深さが探究心をくすぐるような気がします。

ま、そうはいっても私は基本的にお魚釣りはなんでも好きなので、どんな釣りも否定しません。竿から伝わる魚信は釣り人が味わえる特権です。そして得た技術は伝承して行くものだと思います。釣具屋だからそんな話になるかもしれませんが、是非とも皆さんも周りの人にその魅力を伝え、フライフィッシングで得た技術を継承してみてはいかがでしょう?

 

PS:今回この本の執筆にあたり校正作業に時間がかけられず、誤字やミスの部分が多々ありましたことをお詫びいたします。次回発刊できれば、余裕を持って作業を進め精進したいと思います。校閲は皆様でお楽しみくださいまし?

フライフィッシングはリズム&ブルース

東京タワー
レインボーブリッジや東京タワーを眺めながらのシーバスフィッシング

昨夜のシーバスフィッシングは、大潮なのに魚のご機嫌がよろしくないようで釣果はパッとせず。バチ抜けシーズン後半の難しい時期。無性生殖で切り離されたであろう、小さなボディが忙しなく泳ぎまわる。その泳ぎをフライで醸し出すのはなかなか難しいのである。

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