天空の湖と呼ばれる野反湖で癒されたい釣り人たち

最近、とっても寂しいのです・・。

釣果が・・。

今年の解禁から本流の釣りは今のところ全て惨敗で釣果は皆無。渓流のヤマメやイワナについては、そつなく数釣りはしているものの大物らしい大物はない。梅雨の時期である筈なのに、まるで夏のような日々が続いているので、今年はこのまま渓魚のシーズンが終わってしまうのではないかと思えてくる。

先日のこと、仕事から帰り出迎えてくれる愛猫をかかえ、ヒシと抱きしめ生命感を感じてみた。生まれたばかりの子供より重い大猫の鼓動を感じ、「あぁこれくらいの魚が釣れないかなぁ。」なんてため息をつきながら独り言を言っている私が、とても虚しい・・・。

先週の南西諸島釣行からネガティブモードに入ってしまった私は、5月病ならぬ7月病に陥ったのかもしれません。ふとに我に帰り今年の釣果に気がついた事で、ポジティブな気持ちだけでは結果が結びつかない事を感じて発症。釣欲が衰えて、胸の中心がシクシクと痛み誰かがギュっと掴んでいるかの様な状態。気が付けば釣りをしばらく休もうかなんて、呟いたりして。結構重症じゃないかなと自己分析。

でも私は釣りが仕事なので止める訳にもいかず、このモヤモヤを晴らしてくれる何かがないかと考えていた。するとマッキーが、「先だって野反湖へ行ってきたのですが、入れ喰いですヨ!」と言う悪魔の囁き。釣りの痛みは釣りで癒やす。あの天空に近い湖で風景を見ながら好釣果が出れば、もしかして少しは気持ちが晴れるかも? しかし”入れ喰い”の言葉にすがるようでは、やっぱり重症だな・・。

朝一番のドライフライを楽しむために到着は夜明け30分前スタートと決めた。朝1時に家を出て現場へ向かったが、到着はやや遅れ気味の4時過ぎ、外気温は16℃。ポイントはすでにエサ師に占拠され、その隙間へ入って釣りをするしかない状態。いつもなら人のいない場所へ行って釣るのだけれど、今回は数釣りで癒されたくてその場を離れる事はなかった。

結果を言えばエサ師が朝の時合いでパタパタと釣れただけで、フライとルアーはほとんどアタリがない状況。しかもドライにこだわった私はそれこそ何もナッシング。仕方なくエサ師に挨拶して間に入れさせて頂いた。釣師というものは自分の釣り自慢はしたい訳で、その餌釣り集団のおじさんの一人がこんな話を始めた。

「昨年の釣行は野反湖だけで約50回。釣り日誌を見ると日に平均4本は釣って持って帰るんだよ。」と。

5本釣れればそれは全てを持ち帰り、食べきれないから近所に配るのだとか。計算するとこの人だけで年間200本の50センチあるレインボーを持ち帰っている事になる。年券購入者のお仲間が皆同じ様にしているのだとすれば、この集団だけで年に1,000〜1,500本もの魚を持ち帰っている計算になる。野反湖ルールは日に5本なのでルール上は全く問題はないのだけれど、フラシに入った腹を向けたレインボートラウトを見ていたら妙に悲しくなり、せめてこの魚達が無駄になっていない事を願うばかりである。

そんなモヤモヤを抱えながら釣りをした昨日は、ドライフライでの釣りは全くもってパッとせず、仕方なく沈めて何本かヒットしはしたものの、帰りの道中は釣行前よりも優れない7月病に陥ってしまった。なので、昨日はシャッターを切るのも忘れてしまい写真数が少ない中からの記載。一応ご報告までに気になる方は以下をご覧くださいまし。

天空の湖の野反湖
現在の野反湖はノゾリキスゲ(ニッコウキスゲ)のシーズン。水位は80%くらいで、湖岸沿いを歩いて散策できます。実際は朝の暗いうちに到着したので、この写真は帰りの風景。
テレストリアル、フライパターン
今回投げまくったドライフライたち。右から2番目のフライはシンガマボディを使ったフライで、浮き輪のような浮力材を使うので、絶対沈まない。しかし、このマテリアルは現在手に入らなくなってしまった。一番右のバッタはこれからのシーズンによく使うイワナパターン。
野反湖の湖岸
ワンドの奥は人が多すぎで入れないので、弾かれたように対岸へ。目の前でライズはするものの、その大物は全てコイだった・・。更に1日を通して曇り空&小雨だったのは良かったのですが、この日は虫が全く飛ばないので、湖面にザワつきを全く感じませんでした。
レインボートラウト
野反湖の将来を考えてせめてもの救いは、レインボーの稚魚がたくさんいるということ。それもサイズが10〜20センチサイズとバラバラなので、稚魚放流ではなく天然繁殖が以前の様に順調に復活しているのでは、と考えられる。この将来を担うチビたちのお陰でオデコは無いのだが、フックサイズを12番より小さいものにしてしまうと、このおチビが入れ喰いになってしまう。
レインボートラウト
あまりにも何も無いのでエサ師の横へ入らせて頂き、沈めてようやく釣れた一尾。ヒレが回復した綺麗な個体でした。
野反湖のドライフライフィッシング
本日も雨にて私が雨男という事が決定。後輩は前半にドライで大きなレインボーを仕留めていましたヨ。この日は寒い1日で日中でも最高気温は22℃ほどだったので、ずっとレインウェアを着っぱなし。
レインボートラウトのテール
テールは回復した痕として歪んでますが、立派に再生し始めています。昔に比べるとドナルドソンはほぼ居なくなり、現在は掛かれば大型の個体はだいたいハコスチになります。
レインボートラウト
イブニングになればきっと入れ喰いになると信じて待ち続けましたが、朝4時過ぎから17時までやって何も起きないので諦めて帰りました(タフな私)。マッキーが行った日から5日目の事ですから、ワンドの魚はエサ師が120本くらいは持って帰った計算です。あぁ、イレグイ情報はどこへやら・・・。野反湖でのカメムシドライでの本格的シーズンはこれからですので(沈めて引っ張ればもっと釣れます)、皆さんも天空の野反湖でフライフィッシングをお楽しみくださいまし。

世界遺産である南西諸島のアトール(環礁)に棲むゴーストを探して

第二回 国内ソトイワシ調査報告書

前回(6/10〜6/13)の調査は連日の大雨でその生態調査の結果を十分に得られなかった為、急遽再調査するために他の予定を変更し、二週間後に再調査を行うこととした。急な変更の為に直前のエアチケット購入ということもあり出張釣行予算が膨れてしまったので、その予算を抑えるために今回の調査は短くして二泊三日で結果報告をすることにした。

前回の反省点を踏まえて

情報として得ていた釣れた場所の確認が天候不良の為に前回は不十分だったので、梅雨明けのこの時期に再度その確認を行う事。また使用するフライの種類が少なく攻め方に偏りがあったので、まずはフライを色々と投げてみる事。更に実際に釣れている釣法の他に自分たちの考えた仮説で新たなスタイルを試行してみる事とした。(前回の内容はこちら

前回の内容からの改善点

河川が流入する河口部は川エビが流入する為、それがハイマチ(ソトイワシ)の餌になっているのではないか、ということ。現在釣れている情報は河口絡みが中心である。更に地元の証言ではハイマチは満潮時で、夏が良い時期とのこと。満潮時は川と海が繋がり、河口部に潮溜まりができる状態で小規模なフラットができる。その時に色々な種類の魚が入ってきて捕食するのではないかという仮説をたて、それを検証してみる。

使用するフライライン:フローティング・インタミ・タイプ3・タイプ7
使用するロッドの範囲:シングルハンド8番と11フィート8番のスイッチロッド
フライのサイズ:#2〜#10(エビ類・カニ類・環虫類・ミノーのパターン)
ティペットのサイズ:10LB〜20LB
ディスタンスキャスティング時の 遠投範囲:シングルハンドで25〜33m・スイッチロッドで30〜35mほど


かくして2回目の日本でボーンフィッシュをキャッチする計画が再度行われた。その様子は以下の写真がその調査報告となる。お暇な方はご覧あれ。

エンブラエル170
島民のおじさんが「夏になったらおいで。」と言うのであれば、それを直ぐに実行。あれから2週間、南西諸島の梅雨が明け、前回とは違いずっと青い空から燦々と降り注ぐ太陽を浴びてまいりました。ちなみにこの飛行機(E170)は前回の旅行で気に入った機体。Wifiのサービスはないけれど、とても静かで安定していているエンブラエル社製(ブラジル)。
南国のアトール(環礁)
島には朝10時前に到着するので、10時半には釣りがスタート出来るのがこの場所の強み。今回は日程が短いので無駄のない時間を過ごす為に潮見表を事前にチェックし、潮高に合わせてポイントを決めていた。潮が低い時間帯は前回その姿をハッキリ見て掛けるまでに至った場所。ターゲットはボーンフィッシュのみに絞ったので、その場所に仁王立ちになり偏光レンズを駆使して魚を探しまくる。その結果、泳ぎ回る個体のおよそ95%がボラで、残りはクロダイやゴマモンガラなど。そして待てど暮らせど、その場所ではボーンフィッシュが接岸する事は無かった・・・。
南国の川エビ
潮が満潮に近くなった所で潮溜まりができる場所へと移動し、接岸するであろうソトイワシを探す。チェックインの時間を過ぎても釣りをしたのだが、手応えは何もない。おまけにあれだけ居た川エビが皆無ときた。考えてみればあの時は毎日雨で川の水は平常時の5倍くらい。上流から落ちてきたエビを喰らいたくて、お魚が集まっていたのでしょう。思っていた状況と異なる悔しさに、宿でその川エビを食らうの図。
宿からのサンセット
宿からはこんな景色を見た所で、野郎同士で「綺麗だね。」と囁きあってもロマンスは生まれない。この旅で求めているのはロマンスではなく、漢のロマンなのである。今回は本気モードなので飲みはそこそこに朝4時半起きをして、朝食前にも釣りへ行く。かくして「いっぱい投げれば釣れるんじゃね〜の?」作戦。もちろん適当では無くその事前準備は計り知れない。
川の河口
ちなみに川の河口は干潮の時はこんな感じでプールになります。小魚やエビが泳いでいた筈なんですが、エビは上流へ登ってもいませんでした。前回の時の洪水警報で流れちゃったのかなぁ・・。
エビちゃんは活躍せず
ブラインドフィッシングはひたすら投げまくって底をとり、エビに似せて動かすのみ。深い場所はタイプ7まで使い、ウィードガード付きのフライでトレースするのだけれど、他の魚さえ掛かりません。浜ではインタミ〜タイプ3まで使って、後輩が一度アタったのみで、私にはピクリともきませんでした。
色々なポイント探り
潮止まりの時間を利用して、新たなポイントを探る為に数箇所の確認を行いました。前回から導き出した仮説があるので、川エビがたくさん獲れるのが有名な川の河口部を中心に色々と行ってみたのだけれど、「川エビ+雨=流される」という条件なので、ピーカンが続く渇水の河口部にはエビちゃんは全くいないのです。読みが甘かったなぁ・・。
カニさんは何処?
カニ穴が沢山あるエリアはやっぱり川の河口付近なので、そう考えるとエビ(海エビが多い場所もあります)を中心に考えるよりもカニを中心に考えたほうが良いのかもしれません。砂浜が絡む場所ではカニかヤドカリが歩いた跡があり、その干潟が穴だらけであれば、色々な魚がそのアトール(環礁)に集まるのです。
穏やかな漁港の朝
朝は4時半に起床し、ポイントには5時前に入りスタート。朝焼けの中でナブラが起きるかと思いましたが、堤防の下を走るGTやブルーフィンを見ただけ。ロッドから伝わる振動は根掛かりの流木ばかり。フライを何個無くしたことか・・。島民に会えば釣況を聞いてみるのだけれど、皆が口を揃えて「潮が悪いね。」だって。潮色は幾分濁りがある黄色味がかった潮で、透明度は微妙な感じ。
足元を泳ぐ小さなカニ
潮が下がればまた同じように環礁と川がつながる場所で魚を待つも魚の気配が何も無し。しょうがないので足元のカニさんを観察。後ろ足を見るとワタリガニの仲間? 逃げる時に片方の鋏を真横に伸ばしてダッシュする姿は、まるで平たいエビの様。大きさにして3センチほどで、逃げる時は5センチほど。
ミーバイ
サイトフィッシングは何も無い時間が過ぎてしまい暑さで休憩していると、少し遠めのポイントでブルーフィンらしき魚影がベイトを追っていた。今回はボーン以外は狙わないと決めたのですが、ブルーフィンならばとフライをクラウザーミノーに変えて、ジャストのタイミングでフライを投げ込んだつもりですが、コイツが掛かりました、あ〜ぁ。
強い陽射し
潮が上げ始めたので凪でいるビーチへ行き、ひたすら遠投する作業はオオニベ仕込みで鍛えてあります。投げ続けていると私よりも後ろにボラがおり、穏やかなのでビーチはフラット状態になりスケスケでお魚丸見え状態。その中に明らかに尾鰭がボラと違う魚種を泡の中に発見。最初に見つけた時はビックリしたのですが、ライトブラウンカラーにお口の先っちょが少し濃く、縞々が入っている、あのゴースト(亡霊)。慌ててスイッチロッドをシングルハンドに持ち替えて、浅瀬の波頭にそのゴーズトを探す私。すると15m先の方から3本が私に向かって泳いでくるので、すかさずキャスト。その魚たちはフライを追うのですが、あと一歩という所で喰いません。そしてスプーク(怯えて逃げる)。
ツバメコノシロ
波がブレイクするとその泡の中から突如として現れる魚たち。そんな中、尾鰭が大きく割れていはいるものの、さっきの魚と違い縦縞が無い魚が単体でやって来た。しかし、この魚はフライを追いはするもののフライへの興味が薄い。前回の記憶を思い出しもしかして?と、フライサイズを8番まで落としてみる。ブレイクする泡づたいに浜辺を並行して歩くと、また泡の中からその魚影が現れた。タイミング良くキャストが決まると、フックを小さくした効果がありソヤツがパクりと喰いついた。ヒット!! と叫びたかったけれど、掛けた瞬間にわかるボーンフィッシュとはまるで違う引きで、その引きはクロダイと同じくらいか、やや劣る感じ。上がってきたのは、私の妄想が膨らみ恋焦がれていたモイ(ツバメコノシロ)、初めて釣りました。しかし、夢描いたその引きとは全く異なり、50センチはある大きさなのに、ボーンと比べたら似て非なるもの。とはいうものの、この魚のサイトフィッシングは確立できたので、その釣り方は皆さんに伝授できます。
環礁のゴーストを求めて・・。
かくして三日に渡り爆投し続けて、帰りの飛行機までの時間いっぱい投げ続けましたが、その努力が報われる事はありませんでした。思えば今の私は先急いでいる訳でも無いのに色々な夢を追いかけ過ぎて、一つの夢に集中せずあれこれ手を出している事に気付かされます。メーターオーバーのシーバス、メーターオーバーのイトウ、さらに未だ手応さえ感じられないオオニベ。サクラマスなどは歳を取るごとに釣れる感触が薄くなっている気がします。あまりにもポジティブに考え過ぎた日々が反省され、珍しくとっても落ち込んでおり、虚しさ(寂しさ)まで感じている始末。いつも熱く語っている私ですが、立ち直るまでしばらく時間が掛かりそう。少し釣りを休もうかなぁ・・。

サイトフィッシングが好きな私は、2年に一度の行事を行う(大尻沼)

私、サイトフィッシングが大好きです。ですが皆さんに私はソルト好きと勘違いされがちですが(もちらんソルトも大好き)、私が一番好きな釣り方はやっぱりヤマメのサイトフィッシング。ヤマメの美しさもさることながら、キャスティングスキルやフライのクオリティを要求される点を含めて、フライで狙えるターゲットの中でダントツ楽しいと感じています。そしてこのヤマメは新緑の春がメインなので、釣れる度に我にかえり、見えてくる周りの風景を含めて好きなんです。

ヤマメの場合、まずはライズを見つけてそのアプローチを考え、フライは何にするべきかを決めてからソイツを釣るまでずっと粘り続けるハンティング的な要素が満載。この釣り方だと狙いをつけたヤマメのライズは定点でしているので繰り返し投げ直しができる訳ですが、これが一撃必中のサイトフィッシングの場合はそうはいきません。

ワンチャンスにかける思いはソルトウォーターでいえばクロダイやヒラアジ類、ボーンフィッシュ、パーミットなど。スピードとタイミング、さらにキャスティングスキルが要求されるのですが、フレッシュウォーターでも湖のドライフライフィッシングで同じようなスタイルを楽しむことが出来ます。

中禅寺湖でセミフライを投げてジッと待つのと違い、私の場合は回遊してくるトラウトを見つけてその鼻先に投げて食いつかせるというスタイルが主なので、素早く魚を見つける目を鍛える必要があります。本栖湖や野反湖、丸沼でそのサイトフィッシングを楽しんでいる訳ですが、もう一つ2年に一度楽しめる湖?が大尻沼で今年はその解禁の年でアリマス。

ボートでのサイトフィッシングに求められるのは、魚を素早く見つける力とその距離感とキャスティングの正確性。スレている時にはさらに食べているフライを絞り込むという所でしょう。ローボートを漕ぐ技術も必要なので(エレキを使っても良いですが)、レインボートラウト1本の価値が自分の中ではかなり高い場所にあるものと思って楽しんでます。とはいえ、C&R(キャッチ・アンド・リリース)がルールのこの場所なので、魚のストック量は保証されているので普通に釣りをしていればまずオデコにはまずならないので、サイトのドライフライにこだわらなければ、誰でも楽しめるのが大尻沼なのです。

さて、今年も良い季節に入ったので大尻沼で遊んできましたが、ココで遊ぶと「野反湖はいつ行こうかな?」と考えてしまいます。本日はお仕事に集中する日ではありますが、こうしてブログを書いている時には既に次の釣行に向けて妄想がいっぱい。いつになっても時間が足りない私・・。

お暇な方は以下の様子をご覧あれ。
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大尻沼 (入漁料取扱:丸沼温泉 環湖荘 群馬県利根郡片品村東小川4658-7 TEL 0278-58-2002)
入漁料:¥2,500
ボート代:一艘¥3,300・2名まで(岸釣り禁止なので合計¥5,800必要・予約制)
ルール:キャッチ&リリース・バーブレス使用・他
解禁期間:5/18〜10/31(開催年事に要確認)

*船は手漕ぎとエレキ用が用意されており、一日20艇が上限。ライフジャケットが無い方は無料で借りる事ができます。釣り券支払い時にお借りしましょう。

大尻沼のルール
今回はサイトフィッシングのスキルをより高いところへ持っていくために、その練習場所として大尻沼を選びました。私はここの釣り時間は8〜4時半と勘違いしてましたが、5時までだったのですね。ちなみに入漁料支払いの受付は7時半からです。今回は釣り人が多く7艇出ていたかな。
放流されたブラウントラウト?
湖についてまずビックリ。ターンオーバーしている最中なのか、水が抹茶色なんです。そしてブルーグリーンの水と入れ替わる境目が出ており、それが時間を追うごとに変わっていきます。その抹茶色の中にスポット的にできたグリーンカラーの場所でバシャバシャとライズしている魚がいたので、投げ込んでみたらコヤツでした。放流したてらしいブラウンは朝だけ入れ喰い状態でしたが、チビを釣り続けてもしょうがないので、数本釣った所でヤメました。でもこのブラウン達は2年後が楽しみ。
レインボートラウト
水の色が抹茶色の場所はサイトフィッシングがしにくく魚を見つけるのが大変だったので、グリーンカラーの場所を中心に魚を探し求め湖の奥へ。朝早い時間は魚は浮いておらず10時ごろから徐々に回遊するレインボーが見え始めました。魚を見つけた時の距離が10m以内だとお魚はフライよりもボートを意識して喰わず、それ以上の距離だと50センチ以内に的確にキャストが決まれば躊躇なくフライを咥えます。
大尻沼のレインボートラウト
最近の傾向として、昔ほど数が居る感じはしませんが、魚のクオリティが年々良くなっており、ボディが太く、健康的なレインボーが釣れてくれます。そして何よりも長年ココに棲んでいる個体なので、ネットが臭くなりません(放流ものは人工飼料の匂いがしてネットが臭くなります)。とはいうものの、シーズン後半戦はリリースが繰り返され、口が真っ赤になっている個体がほとんどで、幾分可愛そうな気もしてきます。
レインボートラウト
天気予報では終日曇りで風はさほどない様に書かれていましたが、意外と風が強くてボートポジションが取りづらい状態。最初は風まかせで流しながらサイトをしていましたが、魚が回る場所はアンカリングして目をこらして遠い魚を探します。
ローボート
私のローボートの漕ぎ方は特徴があるので、すぐに私であることがバレます。ちなみにローボートで静かにポイントへ寄せるテクニックとして「弁慶漕ぎ」という内輪ネタがありますが、これは小さな弁慶堀で静かにポイントへ寄せるテクニックで櫓1本だけを船首で漕ぐカヤック漕ぎ。そうすると音を立てずにポイントへ近寄れます。
大尻沼で使ったフライ。
今回使ったフライはモホークとジバチ、そしてラッピングビートル。すでにブサイクくんしか残っていなかったのですが、写真をパチリ。しかし、蛍光色のパラシュートポストは嫌がる様で、ラッピングビートルは全くの不発。
レインボートラウトの尾っぽ
今回も多くのレインボーをキャッチしましたが、その全てがヒレピンで、昔のように尾が再生して曲がった様な個体やヒレが丸い個体は一本もいません。その代わりに以前のような午前中で20本釣って即帰宅なんて芸当はできません。
雨の大尻沼
予報は降水量0ですが、雨男の私だけあってザーザー振りになりました(笑)。しかしこの雨がブラインドになり、湖面は逆にレインボーを見つけやすくなるので、その最中は簡単にレインボーがヒットします。
レインボートラウト
レインボーのサイズは50〜60台半ばまで。いずれもヒレピンで、数はぎりぎりツ抜けできませんでした。網から魚を出せないので、こんな写真しかなくてスミマセン。しかし、この魚の太さとコンディションは今までで最高な状態です。
レインボートラウト
最近は湖のドライフライフィッシングをより楽しむためにセントリックのC904/4 (4番)を使っているのですが、今回は魚の太さとコンディションの良さに4番ロッドはちょっとパワー不足。ヒット後に寄せることが出来ずに大変苦戦しました。次回はちゃんと5〜6番を持って伺います。

中越のC&Rへ癒されに行ったつもりが、雨乞いしたくなった新潟釣り旅

『雨』というキーワードは、このブログを見て頂いている皆様には馴染みのワード。もはや雨の昭和歌謡ネタは出尽くした感があるので、今頭の中に思い浮かんだ曲は過去に登場しているから使いません。ハイ・・・。

「ハーミットの管理人は雨男なんだろう?」は、もはや否定はしません。先だっての南国釣行は全日程が大雨だったし、そもそも雨は嫌いじゃないしね。特にこの時期の雨は今後の釣行に左右するし、今時期のシトシト雨は釣り人は萎えて釣り場から減るし魚の活性は上がるので、むしろ喜んで出かける私。

今回、中越にある五十嵐川にあるC&Rへ行く気になったのは、今シーズンに入ってスイングの釣りでは全くと言って良いほど魚が掛からず、雑魚さえも釣れないのでロッドから伝わる魚信をすっかり忘れてしまいました。なのでその感覚を呼び起こそうと思ったので魚がいるC&R釣行へ足が向いたのデス。本当は7月の上旬に行こうと思ったのだけれど、「今年は水が無くてヤバイ。」という話が多く聞こえてきたので、他の釣りと振り替えて前倒しで行くことにしました。先だっての離島では雨がヤバイくらい降り過ぎてどうにもならなかったけれど、今の関東には程々の雨が降って欲しいのです。梅雨入りはいるになるのかなぁ・・。

新潟県にある五十嵐川は東京から約350kmの道のりになるので今回は一泊二日。そしてそのスタートはまたしても雨。ここのところずっと雨が降っていないので、良いお湿りで釣りには影響ないだろうと、事前情報も無しに適当にC&R区間の上の方に入ったのですが、その水量を見て愕然。ネットで見る渓相とは水量が全く違うローウォーターではありませんか。水はユルユルと流れ、スイングするほどの水量と水深がないのです・・。

そして今回も迷走の旅が始まるのでした。お暇な方は以下の写真にお付き合いください。


五十嵐川C&R(いからしがわ)
新潟県信濃川支流(五十嵐川漁業協同組合)

C&R区間:こちら(PDF)
入漁料:¥1,000

五十嵐川入漁証
東京から約350kmの場所にある五十嵐川のC&R区間。田園が広がるその上流域にC&R区間があります。その区間はとても長く、ざっと7km程度。僕らはセブンイレブン滝谷店で購入したのですが、その場所から橋が4つ上の白山橋から上流の守門川(すもんがわ)合流までの区間です(一部禁漁区あり)。
渇水の五十嵐川
C&R区間はとても長いので、どこで釣って良いのやら右往左往しましたが、あまりにも水が無かったので少しでも水がある所を探した結果、たどり着いた場所がココ。この看板が設置してある所が、どうやら放流エリアっぽいです。車を停めるのもこの看板ある場所の周辺は駐車スペースがありました。
レインボートラウト
川を見た瞬間にスイングを諦めてシングルハンドのドライを早々に始めた後輩。開始早々すぐにレインボーをキャッチ。
五十嵐川
私はというと、せっかくスイングを楽しみにきたのだからとスイッチロッドを選択。この場所からずっと500mほど降りましたが、水がユルユルすぎてスイングできず、一度もアタリは無し。そしてピックアプする時、水面に浮き上がったウェットフライに飛びつくレインボートラウトを見て、スイングを諦める事に・・。
レインボートラウト
シングルハンドに持ち替えてドライフライを浮かべれば、ハイこの通り。サイズは30センチサイズ中心しか取れませんでしたが、イブニングまで待てば深みのあるプールでお大物が出るのかな? 丹念に叩けばそれなりに数釣りが楽しめます。
ヤマメ
渇水で浅いポイントが多いので水深の無い瀬を丹念に攻めると、ギンギラギンのヤマメさんがヒット。その後はC&Rを外れて上流部を釣り歩いたのですが、水が無い上に虫っけが全く無く釣果が伸びそうも無かったのでイブニングを待たずに宿へ移動。
アパホテル
東京から距離がある場所なので、今回は一泊二日の旅。そして初めてのAPA体験。それにしてもあまりの水の無さに翌日も同じ場所をやる気にならず。この日は午前中を中心にまとまった雨が降ったのですが、中越地方はこの辺から北側はほとんど降らなかったのです。なので各河川の降水量を調べて出した結果は、東京に近い新潟エリアの方が降水量が多かったので、翌日は慣れたエリアで釣りをすることにしました。
渇水の新潟
しかし訪れてみればご覧の通り。前日に降った雨では川の渇水から回復させるだけの水量は無く、難しい展開。とはいうものの、渇水事は魚のいるところがはっきりしてくるので、問題ありません。渇水時の釣り方で気をつけなくてはならないのは、近寄りすぎない事で、いつもより距離を長めにとってアプローチが必要。更に、釣りの格言である『イワナは岩を釣れ』(岩に擦り付けるぐらいギリギリにフライを入れろ)を忘れないように。
イワナの釣り
それを頭に入れておけば、9寸サイズが釣れてくれます。入れ喰いとまではいかないとしても、ここぞというポイントからは魚の反応があります。ただし、渇水事はいつものアプローチで川面を覗きながら釣りをするとイワナはスプーク(怯えて逃げる)してしまうので、いつもよりも距離を取るのでロングレンジの上にキャスティングコントロールがとても重要になります。
新潟の川
入渓点に水が無くとも、上流へ行けば伏流して増えている場所もあるのですが、それは通っていないとわからない事。大水が出ても壊れにくいプール状の深いポイントを覚えておくのも良いでしょう。
新潟のイワナ
イワナのサイズは6寸半〜9寸までで、一本目の川では5本のキャッチ。そのままずっと釣り続けようと思ったのですが、気分を変えて移動する事に。
水が無い新潟
2本目の川はこんな感じで入渓点の水はスッカラカン。しかしプールのあるポイントを思い出してそこまで降ると、ほぼ止水に近い状態なのですが、ポカーンと浮かぶ余裕の尺越えイワナ。相当慎重に近づいたのですが、後方15mまで近づいた時に歩く音で逃げてしまいました。ガックシ・・。
新潟のイワナ
水がある上流へ移動すれば、パラダイスとはいかないまでも、やはり7〜8寸半程度がたくさん遊んでくれます。最近の傾向として上流へ登り過ぎる方が多いので、あえて入りにくい中流域を選ぶと竿抜けしている事が多いので、皆さんもそんな場所を探してイワナのフライフィッシングをお楽しみください。それにしても雨が少な過ぎる上信越地方。本日の東京は雨ですが、今日の上信越も晴れなんですよねぇ・・。お米がちょっと心配。

南国に晴れ間無し。ロマンを求めた離島の釣り旅

皆さんはソトイワシという魚をご存知?

ソトイワシは英名でボーンフィッシュと言い、海外のフライフィッシングではとても人気のターゲット。その魅力はなんといってもスタートダッシュのスピードで、10ポンドオーバーになると100mのバッキングラインなんて、あっという間に引き出すダッシュ力。私は以前ハワイでビリーペイトのボーンフィッシュリールに巻かれたバッキングラインをほぼ全部引っ張り出された後に、リーフの外へ出て行かれてプツリと切れてしまった事があるくらい、大物は15ポンドを超えるサイズに成長します。

海外ではこのボーンフィッシュとパーミット、それにターポンの三種類を1日の間に釣るとソルトフライのグランドスラムと言われています。パーミットという魚は日本ではマルコバンアジが一番似た魚になるけれど、これは日本の南国に行けば釣る事が出来る魚。最後のターポンはサイズこそ本家のアトランティックターポンには至らないけれど、近似種のパシフィックターポン(イゼゴイ)が沖縄や奄美大島で釣る事ができるのです。

かつて『フライの雑誌』で日本の南国で獲れたボーンフィッシュを持って都心のビル屋上で撮影した写真が記載された事で、日本にも居るんだということを認識し、調べたところ鹿児島県以南に生息している事がわかった。当時から今まで実際フライで釣られた例が極めて少なく、私の知る限り沖縄本島で2例あり、他のものを狙って偶然釣ったというもの。狙って釣るには魚のストック量が極めて少ないのだと感じて諦めていた魚の一つ。

昨年に旅行代理店である『トラウトアンドキング』のエビちゃんが日本でボーンフィッシュをフライで釣ったという話を発端に、その後その離島へ行った人がそれなりにキャッチしてくるので、とうとう日本でもボーンフィッシュの釣りが確立された様。なので今回はその島にその様子を知るために、トラキンさんにお願いして3泊4日のソルトウォーターフィッシングのロマンを求めて遊んできました。

その結果は以下の内容の通り。

すでにその場所をリークしている方は多数いらっしゃるとは思いますが、元々の情報元はトラウトアンドキングさんですので、ここではその細かな釣り情報はなるべく伏せることにします。興味を持った方は是非とも、トラキンさんからこの旅に出掛けてみてください。

漢のロマンであるジャパン・ソルトウォーターフライ・グランドスラムは、この離島にあるかもしれません。

いざ南の島の離島へ
飛行機の翼を見ながらポジティブな私はいろいろなことを想像しちゃったりして。しかし世の中はそんなに甘くはないのです。空の青を拝んだのはこの雲の上を飛ぶ飛行機の上だけで、今回はそれ以降太陽を拝むことは二度とありませんでした。
離島の闘牛
現地へ着くと雨はずっと降り続く状態。時折ポツポツにはなるものの、止むことはない。闘牛が有名なこの島は、砂浜でこんな光景が見られる。初日は教えてもらったポイントをサラッとやってみて、実際にどこが良いかを感じながらさらに絞り込んでいく事に。
ビールで乾杯
そもそも今回の目的は酒を楽しく飲む事であり、私を含めて集まったのは酒豪4名。その割には釣りはおろそかにせずに、朝9時から17時までみっちりキャスティングをしました。まぁ初日はこんなもんだと、まずは乾杯。ちなみに呑兵衛は夜飯など一切食わず、ずっとおつまみを注文のヘビーローテーション。酒飲みはここにとても金が掛かるのです・・。
レッツゴー
あまりにも雨がヒドイので雨足がおさまり掛けたところで、それぞれが釣れると思ったポイントへ散らばっていきます。
南国のフラット
そもそも下半身は海へ入水しているので豪雨は耐えればなんとかなるのですが、それに体が持っていかれるほどの強風が混じるので、投げ続ける事が出来ません。しかしサイトフィッシングをしようと思っていたので、この状況では全く見えず。さらにこんな状態じゃ水温も下がってお魚は喰いしぶり。そして毎日、全身ずぶ濡れ。
カンモンハタ(イシミーバイ)
サイトフィッシングができないので、適当に投げるとお目見えするのが、このイシミーバイ(カンモンハタ)。投げ入れてすぐにリトリーブを開始しないと、知らぬうちに珊瑚礁の中に引っ張り込まれて根掛かりしてしまうので、ゴツんと強いアタリがあったらラインを緩めずに潜られないようにします。
フラットの外道
エソはどこでも釣れる嫌われ者? これはアカエソになるのかな。
ムラサメモンガラ
こちらはムラサメモンガラ。モンガラハギは種類が沢山あるけれど、コイツは大きいのを見たことは無いので、これ以上成長しないのかも。
南国の海
カメラを水中に突っ込むとこんな風景が。時にブルーフィントレバリー(カスミアジ)が私たちの前を素通りしていきます。
大雨の釣り
日を追うごとに釣り場は悪くなり、海はミルキーカラーからブラウンカラーに。良いとされた場所が釣りになったのは4日間のほんの数時間だけ。それ以外は濁りの少ない場所を求めて島中を散策。
慰霊碑
あまりにも海がドチャ濁りと強風だったので、少し観光をする事に。ここには戦艦大和の慰霊碑があり、その戦没者の名前に私と同じ苗字の人がいました。私の苗字は全国順位で1901位で、わりかし同じ名前に出会う事はないので、同じ苗字を見て神妙な気持ちになります。
情報交換
休憩の時にそれぞれの釣りを情報交換。地元住民にも色々な情報を貰い、沢山の宿題を抱えて帰ってきました。
ミナミクロダイ
ミナミクロダイはサイトで狙うことも出来ますが、今回は抹茶色な海だったので、湖の釣りのようにただひたすらリトリーブを繰り返した時にゴツンときます。
サイトフィッシング
色々と調べてココぞというポイントをようやく見つけたのが三日目。その場所は魚がとても集まる場所で、ボラの群れが見えてました。最大で60センチくらいあるので、そいつでも喰わないかなぁと遊んでいたら、40センチほどのボーンフィッシュが2本私に向かって泳いできました。心臓が止まりそうな瞬間だけれどキャストをせずにやり過ごし、私から15mほど離れてボーンのスピードが落ちたところでその横へキャスト。フライを追い始めガツンと喰いました! が、イシミーバイを釣りすぎた為かアワセを強くし過ぎたので、ティペットの継ぎ目からバツンと切れてサヨナラ・・。興奮しながらその場にとどまり新たな体制を整えると、その20分後にまた2本が揃って(別の個体?)私の方へ来たのです。充分な距離があると思ってキャストしたのですが、フライが目の前に落ちてしまい、スプークしてしまいました。そのカラーはハワイのボーンよりもライトブラウンといった感じで、ちゃんと縦縞が入っており、唇が少し濃い色をしてました。その場所で石のように動かず待ち続けましたが、それでお終い・・。
ツバメコノシロ
遠くへ魚を探しに行った仲間がシルバースレッドフィン(ツバメコノシロ)を釣って帰ってきました。実はこの魚、私の憧れの魚で一度も釣った事がありません。下顎が短く、髭の様なスレッドがあるひょうきんな魚ですが、ハワイではモイと言います。とても美味しい魚で、サイズは50センチほど。コイツはボーンフィッシュとは違い、低いジャンプをなん度も繰り返すので、ハワイのガイド曰く「フライラインがジャンプにならってドラゴンになる(龍のようになる)」という言葉を聞いて、その様子を妄想している日々が続いてます。しかし「ジャンプですか? しませんでしたよ。」日本のはちょっと違うのかなぁ。
ヤケ酒
釣れた時の様子を聞くとシルバースレッドフィンが釣れたポイントがかなり良さげだったのでそちらへ移動し、11フィート8番のスイッチロッドで遠投することに。すると開始早々5投目でアタリが。先ほどは大アワセでぶっ千切れたので、今度は軽く合わせた後にラインのテンションを緩めに保っていると沖へ一気に入り出すフライライン。スピード感ある持っていき方でフライライン一本以上持っていった所でボーンフィッシュだと確信。ラインが全部出切った所でリールファイトに切り替えた時に一瞬だけ弛みが出てしまい、ラインがスッと軽くなった。充分に走らせたので確実にフッキングはしたのだと思った私が馬鹿ですね。バラした瞬間に大声を上げてしまい、後ろで見ていた仲間は弛んでいるラインを見て哀れんでいました。よってその夜は部屋でもヤケ酒。
ボーンフィッシュ
この場所で地元釣師に色々と聞いたところ、このツバメコノシロはあまり釣れないが、「ハイマチ」はよく釣れるらしい。それはとても良く引く魚なのだけれど、骨っぽくて不味いのだという。ネットで検索してもそんな名前の魚が出てこないので、ソトイワシの写真を見せた所この魚だと言われた。よく聞けばこの地域だけの言葉との事。ちなみにボーンフィッシュとはこんな魚(オアフ島・ハワイ)。カラーは保護色なので、その場所によって変わるけれど、今回目撃したのはライトブラウンだった。最終日は飛行機の時間であるギリギリまで粘ってはみたものの、抹茶色の濁り水と大雨には勝てず。地元民には「夏になったらまたおいで。」と言われたのでありました。

 

東京は暑いという予報なので、山奥へマイナスイオンを浴びに行った

この釣り道中の前から耳から離れない昭和歌謡。

『♪今日は渋谷で5時〜♪』(「渋谷で5時」鈴木雅之

最近は昭和歌謡を取り上げる番組が多く、それをたまたま観ていたりすると頭から離れなくなってしまうのです。もちろんおバカな釣り人である私は、この歌詞を替え歌にして車の中で熱唱してしまいます。

♪今日は河原で5時〜♪
♪仕事をサボタージュ〜♪
♪ちょうどライズは5時〜♪
♪そう今から釣りが始まる〜♪

とはいうものの昨日のメインは山奥へマイナスイオンを浴びに行くのがテーマ。余力があればイブニングは下流へ行ってPM5時から大物狙いを始めようという魂胆。

ここのところ私の遊漁管轄内は激混みであり、ブログで紹介しているせいかフライフィッシャーマンが増えてきた感じ。さらにフィネスベイトを好む若いルアーアングラーとエサ師は、夜が開け切らないうちから林道を歩いて上流を目指しているので、平日なのに人だらけなのであります。

なので、今回は林道歩き無しの河原を1時間ほど歩き登って、上流を楽しもうという魂胆。川通しで遡行する場合、車止めに先行者の車が止まっていれば諦めて他の川へ行くので、あらかじめ2本の河川を予定して出発。

少しゆっくりめに出たので先行者がいる可能性があったのだけれど、ラッキーなことに今回は誰もおらず。とはいうものの、林道は無く川通しの遡行で途中に高巻きが2回あるので、好きな人じゃないとこういう所へは行かないよね。

そしてその結果、太腿を酷使したのと充分な釣果だったので、来週の遠征のことを考えて『河原で5時』をする事なく、早々にアイスを食べながら退散するのでありました。もう少し暖かくなったら、ゲーターを穿いてもう一度行こうかな。

お暇な方は以下の写真で今回の様子をご覧ください。

今回の戒め:遠征前に行くような場所じゃないな(怪我したら遠征は松葉杖になってしまう)

高巻きの降り
残置ロープを信用してはならないけれど、あるものを利用して高巻き。一旦上がると今度は河原まで降り。これが怖い。まだ水が冷たくてとてもゲーターという気分ではなかったのでウェーダーで行ったけれど、身動きがやっぱり制限されるんです。
源流のイワナ
こんな塩梅で河原を歩いたり高巻たりしながら、入渓点から約1時間ほど歩いた所でようやくロッドを出す。すると目の前には4〜5本の8寸〜尺サイズ。それを慎重ににじり寄って狙います。ほふく全身に近い身のこなしでフライをひょいとキャストすると、イワナは何も考えずにくわえます。
胃の内容物
ストマックポンプを刺して何を食べているかを確認してみると、ドロドロに溶けてほとんど分からず、目ぼしいものはブナ虫っぽいもの。確かにブナ虫は至る所に吊り下がっていました。
イワナ
ちょっと進めばすぐに釣れるので、こんな感じで記念撮影を繰り返します。彼はこの後に尺をゲットしていました。
源流のイワナ
私はパラシュートアントやロイヤルコーチマンを中心にイワナ釣りを楽しみました。常に入れ喰いということはなく、やっぱり水温が上がり始めた10時過ぎぐらいからお昼が良い時間帯です。
アクティブハイカー
ロッドを担いで山へ分け行ったので、今回の相棒はアクティブハイカー733-6オービスのCFO III。パックロッドはベストの後ろに入ってしまうので、何かと便利です。
源流のイワナ
こうやって水中撮影してはみたものの、まだ水が冷たすぎて長い時間手を浸けることができません。この川で大物狙いであれば、今月末ぐらいからかなぁ。今回私は尺には遭遇せず、8寸半どまりでした。
滝
魚止めの滝に到着。お昼近くなのですが、滝から出る飛沫がミスト状に広がり、マイナスイオンが全開で放出されています。しかし、その冷却効果と外気温の寒さから、長袖1枚じゃとても寒くてしょうがないので、レインウェアを着っぱなし。
遠征
ある程度釣れた所で帰りの事を考えて、今回は納竿することに。でも行きに逃した大物釣りたさに、ロッドを組んだままそのポイントを目指しましたが、不発。やっぱりライズがあるのはほんのひと時で、タイミングが重要なのですな。さて、来週の遠征に向かってフライを巻かなきゃね。あれ、考えてみたら先週も遠征だったなぁ・・。

ツキを呼ぶ黄色いエクストレイルを追いかけた東北遠征サクラマスの旅

「サクラツレマシタ。」とNくんからの報告。

彼は一つの釣りにハマるとのめり込むタイプで、このダブルハンドの世界へ入る前はフライフィッシングを離れて鮎釣りに専念している時期があった。鮎の友釣りはそれこそ九州から北海道の朱太川まで釣り場があるけれど、鮎が釣れる有名河川は本流に魚が付く沈み石が多く、サクラマス同様に海から鮎はやってくるのである。

鮎釣りをしたことがある人だと経験があるかと思うけれど、意外に鮎釣りでサクラマスが掛かるんですよ。そもそも生息域は同じだし、大きなサクラマスは大きな石から石へとポイントを少しずつ上流へ移している遡上魚。時に雨で降ったり、秋になって慌てて登ったり。鮭と違って母川回帰率は低いので、必ずしも生まれ故郷に帰るわけでもない。

そんな訳で私はどんな場所を探すかといえば、サクラマスが着きそうな石が点在する場所を探すのです。そして話はNくんの話に戻るのですが、彼はこの川でも鮎をやっていたので、上流部から下流部まで動かない石がある場所を知っているんですね。それも鮎の場合ウェットタイツで釣るので流されるのは当たり前だから、腰高の水深を気にもせずに普通の人が渡らない中洲で釣りをするんですな。そして人よりもフライが水面に付いている時間が長く、多くのポイントを探る。結果的に費やした時間に魚は比例して釣れ、彼の場合それを効率よくやってのけるのだ。

今年の私はというと、到着日にNくんに会うと、「サクラツレマシタ。」と立派なサクラマスを見せられて、おめでとう!と一言。彼は今、黄色いエクストレイルに乗っており、その車に変えてからかなり運が向いている。私は彼に二匹目のドジョウならぬそのポイントを教えてもらい、翌日からその場所へ通うこととなったのでアリマス。

サクラマスは単体で遡上するのではなく、幾らかの群れになって上がってくるのだけれど、一つのポイントで食べるために持って行ったとしても、魚が全くいなくなるという事はない。そもそも私は今までどうやって釣ってきたかという話をすれば、実はサクラマスのハネを見つけてそれを狙っていたので、常にバカっ跳ねありきのフライフィッシングでありハンティングに近い。私の個人的な解釈をすれば、サクラマスが跳ねると、それは良い場所を見つけた合図。翌日から数日はそこで過ごし、渇水になり始めるとその瀬頭のほうへ移動して次の雨を待ち遡上する、というイメージ。大水が出た時は下がる時もたまにありき。しかし、ここ3〜4年はこのハネが全くといって良いほどなくなったのである。

釣れたという場所は何の変哲もない場所。ヨレが僅かに起きているけれど、はっきりココがポイントと思える場所がわからない。なので、私はとりあえず上から順にステップダウンしながら釣り下がる。彼が釣れた時間と重なる頃、疑心暗鬼で投げていた私の真横で全身をあらわにした立派なサクラマスがバカっ跳ねをした。本当に久しぶりの出来事。これは釣れてしまうなと思い、緊張しながらそのポイントを何度も狙い続けるが、その日は何もなし。

翌日はそのポイントに集中し水温が上がり始める時間を狙って、あまりしつこく流さず、ココぞという時だけにキャストすることに決めた。虫が飛び始め水温がいくらか上がり始めた頃にスイングを開始。何投目だったろうか、ロッドティップを僅かに抑えるような感触。念のためロッドを止めてその感触を確かめると、ガツンと首を3度振るサクラマスのアタリ。リールは逆転して幾らか下流へ魚が降ったが、その後スッと抜けてしまった。掛かりが浅かったのはおそらく、完全にくわえ込む前にロッドを引いてしまった為にフライはカンヌキに刺さらず口の先っちょに掛かってしまったのである。バラす時って大体鼻先に掛かっているのだけれど、それさえ確認できずに終わってしまった。ま、これがサクラマスの釣りですな。

結果的に今回の旅はその一度だけで、雑魚や外道もなく何にも無いという徒労の5日間。雑魚さえ掛からないのは関東のサクラマス狙いと同じで、現在の本流は日本全国どこへ行っても田園が広がる下流部は虫や雑魚が一切居らず、川が死んでいると感じます。ホタルやトンボなどは全く見なくなりました。昨今言われている農薬(ネオニコチノイド)が原因かどうかは現段階で私には判断できませんが、この10年は年を追っておかしくなっているのは間違いないです。皆さんはどう思いますか?

森を歩くとクマさんに遭う。
車を止めてから川へ出るまで、結構な距離を藪漕ぎします。コレが怖いんだな。実は最終日は川へ入ると対岸に人影が見えたので、挨拶でもしようかと思ったら、人ではなく熊さんで、お互いにビックリ。するとクマさんは何を思ったか私の方へ泳いで来やがって、仕方なく車に戻ったという経緯がありました。年に一度はクマさんにお会いするのが常になってきましたが、このペースだと年に2回くらい会うかもしれませんな。
流れを下る
人気のポイントは皆さんにお任せして、私はひたすら今年の良い石を探してステップダウン。一番良い時間だけ、Nくんの釣った場所でステップダウンしてました。
ダンケルド
今シーズンも相変わらすダンケルド。問題は手持ちのジャングルコックが少なくなってしまったので、古いフライを壊してジャングルコックだけ再利用。
ダブルハンドロッド
今回の一番の敗因は、ロッドがスコットとGルーミスなのに、帽子はウィンストンキャップをかぶっていたことでしょう(笑)。きっとロッドがスネたのです。
本流は増水
東京が大雨だった後、東北もまとまった雨が降ったために50センチ増。昨日まで見えていた石は全く見えず濁りがひどいので、こういう日は気分を変えて支流へヤマメ釣り。でも今回は朝から晩までずっと本流で投げていたので、渓流に分け入ったのは一日のみです。
ヤマメ釣り
そもそもが例年に比べて渇水だったので、支流へ入ったところで雨の影響は全くなく、むしろ平水。どこへ投げても釣れる川なので、何も心配せずに適当に入渓。
ヤマメ
相変わらずヤマメはよく釣れる川ですが、今年は育ちが悪く例年よりも一回り小さい感じ。
ヤマメ
支流は田園がほぼないので、虫はたくさん飛んでいます。今回はアカマダラカゲロウが沢山飛んでいましたヨ。都会のヤマメと違いおおらかなので、どんなフライでも飛びついてくれます。おかげでエンプティボックスの片隅にある、ゴミ見たいなフライでも遊んでくれるので助かります。
堰堤
いかにもいそうな堰堤や大場所には魚がいません。ってか、いないというよりは分かりやすいポイントなのでスレていて、浮いている魚はいないんです。数釣りはいつもくるぶし程の瀬から飛び出てくるヤマメ狙い。
東北の魚
半日も釣り上がるとゲップが出る位釣れちゃうので、適当にフライを変えながらゆっくりした歩みで楽しみます。上流では時にイワナがお目見え。
ヤマメ
渓流は文句なしの東北の旅。しかし本流は関東と同じ、死の川。見た目をよくするために清掃活動をした所で、雑魚が住めない綺麗な河川なんて、私にはピンとこないかな。皆さんも現在の本流の姿を見て何か思うことがあれば、教えてください。

体調不良の時は体を整えに行く為に山奥へ昼寝しに行く?

5月に入ってからどうも体調がスッキリしない。その昔、バハマからの帰国後に食欲不信がずっと続いたことがあったが、それに似ている感じ。その時は3〜4日に一度出てくる亀のスープにあたった気がして、ずっと胃がモヤモヤが続いてました。勝手にそれが原因だと思い込み、薬局で虫下しを購入し飲んでみたら一発で治った(多分自分の気持ちの問題)という経緯があったっけ。なので今回はお酒を断ち、しばらく胃を休ませる為に胃薬と風邪薬を日々飲んでみたものの体調の改善がなく、ずっとモヤモヤが晴れない状態。

医者嫌いな私は何か改善方法は無いかと考えた末に出した答えは、「新鮮な空気を吸って昼寝でもすれば改善されるのでは?」という馬鹿げた事。私みたいなおバカは薬で治療するよりも、必要なのは自然(アウトドア)なのです。そのモヤモヤを治す為にで釣りを休むなんてしたものだから、余計体調が優れなくなり結局無理くり時間を作って釣りへ行ってみた方が調子が戻るのではないか、という事。

その結果、実際に釣りへ行ってみれば思った通り胃のモヤモヤは解消され、気分は一発で晴れました。やっぱり釣りバカに付けるのは薬ではなく、休息(癒し)ですな。そう思った先週のこと。

今週の個人的な戒め:熱があるかもと思ったら「釣りへ行け!」・気分がすぐれなかったら「釣りへ行け!」・嫌な事があったら「釣りへ行け!」・雨が降ったら「釣りへ行け!」・考えないで「釣りへ行け!」(みなさんは真似しないでください)

北関東の渓流
時間を捻出して無理くり行ったので、到着は午後。すでに先行者は車2台あったので、私は一旦降って下から良いポイントだけを拾い釣り。すでにこの時期で水は渇水気味。今年の夏は思いやられるなぁ。
沢のヤマメは少し錆びている
無駄撃ちせず釣れそうな水深がある場所を中心に攻めていくとヤマメさんがこんにちは。しかし今回のターゲットはヤマメではなくイワナ。なので、ペースを早めて釣り上がっていきます。
ヤマメの胃の内容物
胃の内容物を見るためにストマックポンプを入れてみましたが、ヒラタのニンフの他にフライングアントなどがちらほら。もう初夏が目の前です。
沢のイワナ
ポイントを瀬から巻きに変えてようやくイワナのお目見え。サイズは8寸中心で、大きめのフライに反応します。
渓流へ
昼寝をするつもりで入った渓流ですが、大物が出ないので更なる上を目指していきます。といっても、後追いなので難しいか・・。
藪漕ぎ
途中で川が遡行できなくなるので、ロッドを一旦畳んで藪の中を高巻きするも、道に迷った図。獣臭い藪の中を歩いた後は、マダニやヒルが付いてないか気をつけてましょう。
イワナ
そしてまた川へ戻ればイワナ様。勢い余ってティペットがグルグル巻き。
イワナ様
大きなプールで距離を取って駆け上がりを攻めてヒット。でも最大でも9寸までかな。
上流の風景
水が無いなぁ、とロッドを振り回すが、先行者がいる為か釣れそうもないヒタヒタなポイントでチビゲットが続く。そして、この先でようやく先行者とご対面。釣り終えて降っているところだったので、交差したポイントでようやく休憩のお昼寝タイム。とはいうものの、釣りたさに休憩は15分ほど。で更に釣り上がる私。
北関東のイワナ
帰りの道のりを考えるとこれ以上釣り上がれないので、このイワナを最後に引き返す事に。数時間かけて車へ戻れば、着いた時にはなかった別の車が3台ありました。平日で7〜10名の人がこの沢に入っているなんて、そりゃお魚はスレますなぁ。次回は雨が降った時に来ることとします。

たまには癒されたいという提案から北関東のメジャー河川に癒されに行った件

今年の私は天気には恵まれず釣行日は大荒れか大雨で増水という日が続いてます。さらにここ数年の春を振り返ると朝の気温が低く寒暖差が激しい上、なぜか夜に風が吹く傾向にあると感じており、夜のシーバスはいつも強風となる。そして雨の周期が火曜日絡みとなるので、毎回どこへ行くかを悩んでしまう。そういえば家のトイレにあるカレンダーに書かれた九星気学でいう私の5月は最悪らしいので、占い通りということの様ですな。

そんな訳で今週は私の意思で動いてもあまり良い結果が出そうもないので、一緒に行く釣り仲間に幾つかのパターンを提案をして、そのどの河川に行くかを委ねてみた。すると出てきた答えは「癒されたい。」である。確かに、ここ何週間はパッとした釣果がないので、それも良いかなと北関東のメジャー河川を目指すことにした。

で、スケジュールはこんな感じ。

その場所は標高で800mほど。まだ水は少し冷たいので朝早くに行ってもライズは少ないので、現地到着8時ごろ予定。虫が飛び始めるのはその頃からだろうから、サクッと数釣りをして昼はコンビニ飯ではなく、ウェーダーを脱いでちゃんとご当地人気グルメを頂こう。午後はその川の支流に入ってちょっとだけ山岳渓流を楽しむ。そしてイブニングはずっと下流へ移動してイブニングライズで大物を狙ってみようという、三回戦仕立て。

その内容は以下の通り、お暇な方はご覧くださいまし。

今回の戒め:私の今月は占いには逆らえない?

北関東の川
この川は私にとって今年は二回目。釣り人は多いけれど、フライフィッシャーマンの姿はほとんどありません。以前やった場所は簡単にツ抜けできるほど魚がたくさんいたので、その場所をお仲間二人に譲り、私は車を停めた場所から2キロほど降って、前回やらなかった場所をゆっくりと上がっていこうという寸法。
デタッチドボディパラスピナー
ゴールデンウィーク用に尺ヤマメの放流があったらしいのでそれに癒されようと思っていたのです。ところがギッチョンその放流尺ヤマメが強敵で、ライズを繰り返すのですがスレッスレで、ヒットさせるまでに2時間を費やす始末。おまけにランディングネットに惣菜パンを入れて歩いていた事を忘れ、ネットを取り出すと同時にパンの川流れ。それを回収しようと慌てた時にラインテンションが抜けてしまい、バレてしまいました。放流ものとはいえど、取りたかった尺ヤマメ・・・。
放流もののヤマメ
仕方なく移動して別のライズを見つけて、ようやく釣れたのがコヤツ。胸ヒレの厚い放流ものでゴザイマス・・。最初の一本を釣るのにとても時間が掛かってしまいました。
グイウー
その後はハヤに遊んでもらい、昼メシを食う時間になってしまったので、ヤマメの釣果は一本だけ。上に行った仲間に聞けば相当数が釣れたとのことで、二人の顔はとても満足げでした。そして予定していた食堂へ出向けば休業の文字が・・。こういうことが続くと、カレンダーに書かれた私の運勢が気になって仕方がない。
支流河川
午後は予定通りその川の支流に入ってサクッと釣る予定。この場所でも二人には上に行ってもらい、私は下のポイントで大物を狙う予定、・・だった・・。
チビヤマメ
しかし、お気に入りのポイントはライズは無くなんだか水色が悪い。そして虫も飛ばず魚っ気なし。仕方なくそのまま釣り上がり、今年生まれた一年生に遊んで頂きました。
モンカゲロウの乱舞
よし、三回戦で尺を狙うぞと意気込んだ私。その川の10kmほど下流にあるポイントへ移動。暗くなる前にはモンカゲロウのダンやスピナーが舞い踊るも、待てど暮らせどヤマメのライズが無い。更に得体のしれない背中側が黒で腹側が血の色の赤を纏った魚がジャンプしている。何をやっても釣れなかったけれど、あの魚は一体何? 気がつけば真っ暗になってしまったので、ヒゲナガフライをスイングしてみるも、な〜んの反応もありませんでしたとさ。
ヤマメ
結果、私は丸一日かけて放流モノの9寸弱を一本のみ(小物は数えず)。仲間たちの満足げな表情とは裏腹に、気分がスッキリしない私でありました。占いでは今年一番良くない月だと告げられているので、今月はずっとこんな釣りが続くのかな。占いなんて信じない方だけれど、調子が悪いと占いのせいにしたくなりますなぁ・・。

本栖湖戦線異常無し!(大荒れの日は湖でびしょ濡れ体験)

雨をたっぷりと吸い込んだゴアテックスのレインウェアに不快を感じながら、爆風雨の中でロッドを振り続けるが、ロッドから魚信はピクリとも伝わってこない。もっともアタリは無くとも爆風に煽られているロッドは、それだけで20センチのマスと引っ張りこしているような感覚に陥る程。そして雨水が襟元を伝う冷たさで我に帰り、「俺は一体何をしているんだろう。」という気持ちになる、それが本栖湖の普通。そしてレインウェアの湿り具合から、そろそろ買い替え時だなぁ、と悟った今週でした。

帰ってきて早々シムスのカタログに目をやると、G4プロジャケットは税込12万円弱とな。G3はかろうじて10万円以下だけれど、一緒に行くメンバーが着ているとどうしても違うものに手を出したくなるというもの。2024年のカタログと睨めっこを続けると、今年はカラーが地味すぎる上に選択肢の少なさに購買意欲が萎えてしまう。それにしてもいついつ頃からレイウェアのゴアテックス神話が続いているのでしょう?

私がビンボーだった前職の新人時代に着ていたレインウェアを思い出せば、その時はスミスが輸入していたピーターストームだったかな、カラーはブルーである。カフの部分がG3ガイドジャケットの様に外側の生地がスッキリして引っ掛かる部分が無く、内側の手首部分にはニットの返しがあるというもの。腕を上げっぱなしにするとそのニット部分が水を吸い込んでやがて脇へと染み出してしまうのだが、そこまでいかない弱雨ではとても快適だったのを今でも思い出す。それにこの会社の生地はストレッチ性があり、アウター全体が伸び縮みするモデル。今で言えばゴアテックスのプロシェルみたいなものかな。しかし、生地には透湿性はアリマセヌ。

その頃に新素材としてゴアテックスは既にあったけれど、とても高くてビンボーな私には買える代物ではありませんでした。なので、他のメーカーの透湿性素材であるエントラントやシンパテックスなどの少しでも安いものを選んで着ていましたっけ。

今ではウェーダーのほとんどが透湿性モデルになったけれど、ゴアテックスで作られた初期の各メーカーさんのウェーダーは高価なのにダダ漏れ状態で、そりゃ酷かったものです。今や上から下まで透湿性素材で覆われている雨の日のフライフィッシングシーンだけれど、私みたいに嵐の中に飛び込む様な輩は少しでも良い素材を着て快適な時間を過ごしたいと思うこの頃。

さて何を買おうかなぁ、次のレインウェア。こんな話をしている時点で今週の火曜日は「お前、タコった(釣れなかった)のだろう?」と察しがつくでしょう。その通り。朝から晩(夕方5時まで)まで大雨の中キャスティングをし続けて、な〜んにもありませんでした。

本栖湖戦線異常アリマセン!!

ピータストームと私
1989年アングリング1月号に私が書いたアラスカのサーモンフィッシング話の中で、ピーターストームのレインウェアを来ている私を見つけた、若いなぁ。釣れたシルバーサーモンやレッドサーモンは冷凍にして日本へ持ち帰り、お土産としてクール宅急便で配っていました。
本栖湖
その記事の冒頭は「本栖湖は釣れない」と言うボヤキから始まっていますが、今でも全く同じことをし続けている私なのであります。地元でもないのにざっと計算して今までに250回以上通っているみたい。その間に私に感動を与えてくれた魚はほんの数本程度。でも、オデコがあるから、釣れた時の喜びは倍増されるのでアリマス。
スポセンにある水位計
今回はスポーツセンター前の左端の田村岬から湖岸をずっと反時計回りに歩いて進み、観光駐車場までを釣り続けました。スポセンにある水深計はマイナス20センチ程度なので現在は平水なので、南岸は歩けます。
仏岩
スポーツセンターから右に釣り進むと、遠くに仏様が座っている様に見える仏岩。かつてこの付近でイブニング釣りをやり終えた時のこと、薄暗い中で湖岸を歩く人影を見たが、その人影はやがて湖の上へ・・・。ジジイになった今でも、未だに不思議な体験をする本栖湖。
スコットのスイング
購入してからまだ本領発揮する事がないスイング1184/4。あまりの爆風でスペイキャストができず、この竿でずっとシングルハンド・オーバーヘッドキャストをしていました。私にはもはや12フィート以下はシングルハンドです(笑)
爆風の本栖湖
夕方になったら雨風は落ち着くのかと思いきや、全く変わらず17時まで投げ続けたとさ。私はな〜んもありませんでしたが、一緒に行った後輩はチビを一本キャッチしていたので、お魚の活性は決して悪くはありません。ただ、普通の人はこんな日に釣りはしないと思います・・。