FFロッドで狙う、クロダイの落とし込み釣り

昨日はお友達のお店である『ロックス』と合同でシイラ・カツオフライフィッシング親睦イベントの予定でしたが、諸事情で中止になりちょっと残念。で、せっかく集まった人ともて余した休日をどうしようかということで、急遽シークロでエサ釣りをすることに。フライフィッシングを離れての釣りは、一日中笑っぱなしの楽しい時間を過ごせました。

フライショップを営む私ですが、私は釣りはなんでも好きでどんな釣りでもします。今までにやったことがないジャンルは、石鯛釣りだけぐらいで、あとは一通りの釣りを楽しんできました。いつも思うことはどんな釣りも始めてみれば、ワクワクドキドキで楽しいものです。皆さんもたまにはフライフィッシングを離れて他の釣りを楽しんでみてはいかが?いろいろな釣りを経験して、その中からフライに反映できるテクニックや結び方など、きっと出てくると思いますヨ。

シークロのリュウちゃんに「今日はフライを離れて五目釣りね。」というリクエストをすると快く受けて、最初に向かったのはカラス貝取り。堤防に張り付くそれを、粒を選んでもぎ取ります。
ピンがサビキに合っちゃってピンボケカサゴ君。魚探を頼りにコマセなしでサビキを使って五目釣り。今回サビキで釣れたのは、アジ・カサゴ・メバルなど。考えてみれば、サビキは毛バリ釣りみたいなものですね。

 

続いて向かったのはタコ釣り。今回は不発だったので、すぐに退散。この釣りも餌はゴムでできたカニなので、疑似餌の釣りという点ではフライフィッシングと一緒です。
その後はアオイソメを使ってキス釣り。他にベラ・ヒイラギ・メゴチ・エイなど。サイズも大きく大満足。

 

1番大きい鯵は尺越えで、キスも26とビックサイズ。彼らはお刺身になりました。
そして最後に黒鯛の落とし込み釣り。フライロッドを使わない人はスピニングで。

 

サイズは45〜最大51cmまで。平べったい魚のパワーは凄まじい。

フライロッドで落とし込み釣りをする時は、タックルは6番以上。リーダーを使わず16ポンドのティペットを10mほど巻き、その先に2.5号のハリスを80cmほど装着。針はチヌばりを結び、チモトにはB3位のガン玉。そして最初に取ったカラス貝をつけます。 釣り方はフライキャスティングをせずに、アンダーハンドでフリッピング(ルアーのテクニック)をしてポイントへ打ち込みます。

餌をフリーフォールで落とし、約5秒落として何も変化がなければ、次へと打ち込んでいくという寸法。 魚が咥えればラインが走ったり止まったりするので、その際に鬼アワセをくれてヒットすればラッキー。フライフィッシングのハードルよりずっと釣りやすいので、まずは黒鯛の引きを味わい再度フライで挑戦するというのも一つの方法かもしれません。

それぞれの成長

菅沼が解放されるようになってから、かれこれ10年以上の月日が経ったのではないだろうか。かつては沼田から金精峠までの釣り場といえば丸沼だけであった。その後C&R区間として解放された菅沼と大尻沼は交互に隔年解禁し人気のスポットということは皆さんもご周知の通り。そして今年は順番でいうと菅沼の解禁年。

どちらの湖もドライフライで大物のトラウトが楽しめるのが1番の魅力で、私も年に数度は訪れマス達に遊んでいただいている。ちなみに菅沼の標高は1,731mと高いので、夏に訪れても蝉の鳴き声が聞こえないとても静かな場所。野反湖同様に通年フリースは持って行っても言い過ぎじゃないくらいに朝は寒い。

そんな菅沼には私のアイドルであるイトウが生息する。多分放流の際に紛れ込んだ個体なのであろう。オープン当初から君臨するイトウなのだが、私は勝手に花子さんと呼んでいる。もちろん、メスであるのかは定かではない。解禁年になると私は彼女に会いに行き、その成長を1人ほくそ笑む。今では立派な大きさになりその貫禄は主と言って良いだろう。たまにニジマスを加えているお姿は圧巻。捕食の瞬間はまるで潮流があるかのように渦潮ができる。

そんなイトウの成長を楽しみに菅沼へ出かけるのだが、過去の写真をひっくり返して気づいたことは、結構な頻度で愚息を連れ出していて菅沼や大尻沼へ行っていたんだな、ということ。今では私と背丈がさほど変わらず、ひょろっとしたもやしっ子がイトウと共に育ったようだ(笑)。もっとイトウのようにたくましく育って欲しいものであるが、それは今後に期待であろう。イトウの花子さんと息子の成長、自分の老いを感じながら見守り、今後もその姿を見てほくそ笑み続けて行きたい。

PS:今回の釣行で花子さんよりもひと回り小さいイトウの個体を初めて見つけた。もしかして複数生息しているの?そう考えたら急に釣りの虫が騒ぎ、釣りたい欲求が出始めた私である(笑)。

図体はデカクなったけれど、お肉は全然ついてない愚息。Tシャツ1枚で来やがった根性は、あまりの寒さに親父のフリースを着込むことになった、先日の火曜日。
写っているのはレインボーだけれど、この近所にいつも花子さんがいます。私のアイドルをいじめないでね。っと言っても釣り場なので、もちろん釣っても大丈夫。もし花子さんに挑むならば、推定7キロ以上は確実にあるので、8-10番タックルかな。たまに小さいニジマスを喰っているのを見ます。

 

秋になると人気も少なくなり雰囲気は良いが、帰りの渋滞が地獄の紅葉ロード。
彼は6年目(3回)の菅沼だけれど、経験値はまだまだ。オヤジを超える日は当分先です。
サイトフィッシングをずっとやっていたので、私はずーっと漕いで、指示して、騒いで、天を仰ぐ、の繰り返し。人に釣ってもらうのは難しいものです。

 

人生はバランスシート

今シーズンは解禁から渓流では思った通りの釣果が出ることがなく、雨と無駄打ちの日々が続いた。特に6月前半までパッとしない日々が続いていていたので、「釣り人生でこういう年もあるんだな。」なんて思っていた。ところがどっこい、梅雨に入るとまるで競馬の予想がドンピシャ当たるかのような日々。釣行前夜の妄想が現実になるというのは、釣り人にとって大変楽しい時間なのでございます。

昨日は車を降りてから約1時間歩いてからの入渓。その川は関東ではかなり人気の河川で、多くのフライフィッシャーマンが訪れている。時期的にそろそろスレッカラシになった頃で釣るのが難しだろうと、谷を下って3人で入渓したのが7時過ぎのこと。皆は初めて訪れる場所なので、私は渓流経験が少ない一人をサポートしながら上がっていくとにした。もう一人を先に行かせ「釣れ始めたらペースを落としてね。」とお願いしたのだが、彼のペースが遅いので一向に前へ進まないのかと思っていた。しかしその彼に目をやると竿は曲がっているではないか。聞けばすでに15本ほどを上げていた。マジで?

その後は3人で並走するように釣り進んだが、一つのポイントで3〜5本釣れるのは普通で、トリプルヒットの時間があったり。サイズも8寸から9寸半で、フライをいくら大きくしても釣れる数は変わらない状態が続く。気がつけばあまりにも前に進むのが遅すぎて計算した退渓点の時間に間に合わないので、1番良いところをすっ飛ばして帰るという有様。真面目にやっていたらツ抜けどころか、3人で三桁は余裕で釣ってしまいそうな勢いは、この川では初めての経験。尺上こそ取れなかったものの、根に潜られて取れなかった大物のことを考えると、「もう今年はイワナはうんざり。」なんて言い合うけれど、目の奥では折を見て出し抜いてやろうという雰囲気がチラついている。

釣り人生は貸借対照表(バランスシート)。釣れない時があるからこそ、釣れる日がひときわ楽しく感じるというもの。そして一年間釣り続けていると私の場合は、どこかで満足の帳尻が合うような気がします。

とは言いつつも、ストーキングをしないと釣果はぐっと下がることになるので、第一匍匐前進に近い状態で近づきます。
釣りの大半はしゃがんでます。ポイントをのぞいたら最後、全部逃げちゃいます。管釣りのように仁王立したら、オデコかもしれません。
溜池作って魚を貯めようかと思ったけれど、なんかいやらしい映像になりそうなので、やめました。
フライは10-12番中心。パラシュートにはスレていて、スタンダードフライへの反応が良かった感じ。

 

いくら釣っても前進できず。うーむ、こんなことって始めてかも。
気持ちに余裕がありすぎて、昼飯にたっぷりと時間をかけたのも、途中をすっ飛ばす羽目になった要因。釣行は計画的に。
一つのプールで1〜2本反応があるので、前に進めないの図。
今年のサイズは例年よりも大きいので、秋には立派な魚に育っていることでしょう。

 

Patch Box という名の Fly Trap

この写真を見てピーンときた方、はいその通り、USAで売られていたフライトラップのコピー品です。今でこそウォーターワークス=アメリカのメジャーリールブランドになりましたが、最初のスタートは確かこのフライトラップだったと記憶してます。

私がアメリカの釣具屋さんで働いていた頃に新製品として置いてあったのがフライトラップという名のフライパッチ。訳せば「蝿取り」ですな。アルミ製で裏側から針金をはめ込む形で止めるのが斬新で、それまではウール素材のパッチにピン留め付いた形が一般的。このアルミ製のボックス型は次回も綺麗な形で使えるよう保護してくれたのがウケたのでしょう。

当時、英語もろくすっぱできない私が店番をしていた時(今でもほとんど喋れませんが)、おじいさんがこの商品をマジマジと眺めた後に「これでどうやって虫を捕まえるんだね?」と聞いてきましたよ。(フライトラップはこちら

その商品が姿を消したのは今から10数年前のこと。当時ウォーターワークスはフルックスさんが取り扱ってましたが、今回フルックスさんが良い意味で日本製にてコピーして作ったのがコレです。全く同じという訳にはいかないのでデザインは違うものの、欲しいと大騒ぎしていた人たちは、とりあえずこれで我慢してちょうだいな。ハーミットでも少し在庫をしてます。

「あれ管理人さん、今週は釣り行かなかったの?珍しいね。」って思った方。報告をやめたわけではありません、今週はデジカメのSDカードを忘れたので、写真が撮れませんでした。かろうじて一緒に行った仲間に数枚撮ってもらった写真をアップしますのが、台風接近中釣行を察してご覧くださいまし。

関東のアマゴ
尺アマゴを前にしてフライとティペットを変えて再度チャレンジするの図。魚は最初の一投で見切り、その後雨がザーっ。雨は降ったり止んだりだけれど、フライを投げ始めるとザーッと降るいたちごっこ。最後は増水危険と判断して撤退でゴザイマシタ。
関東のアマゴ
近くに仲間がいた時スマホでパチリ。本当のことを言うと釣れたのは二匹だけ。魚を出した回数は数え切れないほどだったけれど、掛けられなかった自分に落ち込んでます・・。

 

Early Summer Bass Fishing
(トーナメント報告)

フライフィッシングはトラウト狙いの方が約80%を占めると思われる世界。ブラックバスのフライフィッシングを楽しんでいてもマイノリティなターゲットは表舞台に出てくることが少ないので、今回はそんな人々に目を向けて見るのとともに、トラウト以外にも身近な魚がフライのターゲットとしているのだという認識してもらえる様に行ったのが今回のトーナメント。湖上に浮いていた多くのバスマンにも「やってみたいな」という気持ちを持ってもらえればとても嬉しいです。昨日はそんな意味を込めたハーミットで初めての大会となるフライフィッシング バストーナメントのご報告。

前日の雨で「こりゃ釣れちゃうな。」的なポジティブシンキングで多くの方が参加していただいたことにまずは感謝です。スタート時間は満水無風でのっぺりとした水質にやや不安を感じつつ、各自ルール通りに出船。べた凪を超えて油をひいたような水面は生命感が少なく、ものすごく苦戦していました。こんな時に手助けしてくれるのがブルーギル。今回のルールではバスが釣れなかった人はブルーギルやその他の魚でエントリーすることができ、バスを釣った人の後に順位が続く。しかし、その頼みの綱のブルーギルの群れも不発で、結果はとても厳しい一日でルアーの方々もとても厳しい状況の様でした。と言ってもこれだけのフライフィッシャーマンが参加すればそんな中でも釣る方は釣るんですね、さすがです。

今回はあまりの暑さに魚と人間もダウンでしたが、今大会での問題点を改善し今後もハーミットの行事としてやっていこうと思いますので、みなさんの応援をよろしくおねがいいたします。そしてご協賛頂いた多くのメーカー様とつばきもとボートさんにご協力をいただきましてありがとうございました。

集合写真を撮り忘れましたが、この桟橋にずらっと並ぶボートが今回の参加者で、空いているボートはこれから用意して出船。みなさん我先に出船かと思いきや、ユルユルでした。
最後のボートを見送って、私も撮影がてらにバスフィッシングを楽しんでいきます。
今回のルールはこんな感じ。みなさんも仲間が集まったらこんな感じでトーナメントを行なってみてはいかが?
先だってのプラクティスの時と違い、湖はほぼ満水で水が動いてません。木のカバーも水位が上がってしまったので、口を閉じたような格好になりました。
なので、こう言った凹みを見つけては奥へ投げ込み、ポッパーやストリーマーで誘い出します。
岩盤側では昆虫類を食べるバスが時たまライズしてます。
釣れるポイントはバスが何回もクルージングしてくるので、時間を置きながら良いところを攻め続けます。
桟橋付近でウロウロするバスをゲット。フライは普段芦ノ湖のトラウト狙いで使っているもの。フライボックスの残骸で釣りました(笑)
ここに写っている奥のボートは全てルアーボート。恐ろしい数の船が亀山ダムに浮いてます。なので、遠くへ行ったところで人だらけ。いる場所を見つけてコツコツと攻めた人に釣果が出た感じ。
奥の奥を攻めていると木の上から雫がたくさん。何かと持ったら彼らが一斉に私に向かっておしっこをしてました。いたずらっ子達です。
サイトで見つけたヨンマルを狙い続けていたら、先にチビが食ってしまった図。
バスが大変厳しい状況だったので、小バスやブルーギル狙いに切り替える人もチラホラ。

 

途中で諦めかけた三人衆は粘りに粘って釣果を出しました。

 

コイと一緒に泳ぐブラックバスを発見し、その回遊ルートを投げつづけて出した釣果が優勝者のパターン。
そして優勝は誰の手に?

 

優勝は微笑みの釣り人でおなじみの T・Iさん。シャローでの大物狙いに徹し、ウイニングフライはエンリコミノー。勝者にはトロフィーの他にウォーターワークスのハイエンドリールの他、沢山の賞品が送られました。
参加の半数がタコッちゃうタフコンディションだったので、その方々で宮崎の高級マンゴー(太陽の卵)争奪戦。
つばきもとさんからご協賛いただいたペア宿泊券はこの方へ。私と一緒に宿泊するんじゃありませんよ(笑)
今回のトーナメントを踏まえて改善し、今後も時間を見つけてやっていこうと思います。みなさんの挑戦お待ちしております。