スイングブラザーズは信州にて撃沈し、旅は熊にて締めくくられる

以前に書いた新しいロッドへ魂を入魂する話なんですが、依然としてスコットのスイング1184/4が魚を釣る事を嫌がっている様に感じがします。先だっての東北遠征ではメインで使っていたにも関わらず、サクラマスを釣った日に限ってアスキスのダブルハンドを使ってしまったので、相変わらず運の無いロッドとしてレッテルが貼られている状態。というか、ここぞという時にロッドを変えてしまう私が悪いのですが・・。

そんな塩梅なのでダブルハンドでスイングの旅が続きます。前回は東北遠征でサクラマス狙いでしたが、今週は信州でブラウンスイングの旅で、もちろんスイングに魂を入魂する為。しかし今回もこのロッドには運がない旅となってしまったのです。

ハプニング1:カメラ紛失
このブログの写真はオリンパスのタフ現在はOM システム)で撮影しているのですが、いつものようにそれを持って雨の中で撮影&釣行。カメラはシムスのスリングパックのショルダー部分にネルエピックのカメラケースを付けて使っているのですが、何かの拍子に落ちたらしく探しても見つからず😭 もう一台色違いを予備で持っていたのですが、そちらは電池切れにて撮影出来ず。今回は全てiPhone にての撮影と相成りました。

ハプニング2:熊に遭遇
最近は毎年どこかで熊に遭うのですが、先週の東北では何事も無く、ここ信州で遭いました。日中はあまりにも暑く魚とのコンタクトが何もないので少し早めにイブニングのポイントを選定して入渓し、ポイントで待機することにした僕ら。その場所に着いてタックルを組んでいると、さっき僕らが歩いた土手の中腹を中型の熊が走って行ったのです。イブニングなので暗闇での退渓が嫌だなぁなんて思っていたのですが、熊が通り過ぎて15〜20分後、銃声が鳴り響きました。後で調べてみると数日前からその辺りで熊が出没し、警戒中だったとのこと。銃声が数発続いた事で少しだけ安心し?、イブニングの釣りを続けたのでした。

ハプニング3:フライラインの不良
一緒に行った仲間がフライラインを初おろししたのですが、初期不良だったらしく使えない状態に・・。こういう時に予備がないのはツライですね。ライン不良は滅多に無いのですが、釣りが満足にできないハプニングでした。

という事で、今回3日間はスイングでの釣果はゼロでドライフライで釣れました。相変わらずスコットのスイングは魚を釣る事を拒否している日々が続きます・・。写真はiPhoneで撮ったので撮影がほとんどありません(水没の不安で手軽に撮れない)。少ない写真ですが、どんなおバカな釣りだったかは、以下の通り。

信州の風景
初日は一日中雨でオリンパスのタフに収めていたので写真がありません😭 おまけに一日中スイングロッドでスイングし続けましたが、まるで何もなし。雨の影響はほとんど無かったので、ポイントの選択がダメだったのかなぁ。二日目はこの写真にある別の川に入ったのですが、この風景の中で釣りが出来ることは幸せ。
信州でダブルハンドの釣り
初日に全くの無反応だったので、ここは魂の入ったウィンストンで探ってみようという事に。すると開始早々アタリがあったのですが、フッキングせず。その後はもう一度小さなアタリがあるもののフッキングせず。相方は早々にダブルハンドを諦めて、ハルゼミが鳴いていたのでシングルハンドで蝉フライのドライフライフィッシング。その気持ちは分かるけれどまだ早いんでね〜の?、と私は思っていたのですが、なんとそのセミフライにヒット。私は一日中スイングした結果、オデコ二日目。
信州の川
三日目はさらに違う川へ行ってスコットのスイングを使いウェットフライをずっとスイング。しかし13時ごろまでやって全く何もなし。スイングの釣りはまるでダメなので、こうなればイブニングでのドライフライにかけるしかない。しかしスイングも捨て難いので、イブニングはマイクロスペイ10.6フィート3番にし、いざとなったらシングルハンドとして使い、ドライフライで釣ろうという根性なしのスタイルに変更。
ブラウントラウト
だいぶ涼しくなった17時からスイングするも、やっぱりまるで何も無し。しかしその15分後に散発ライズが始まった。だが、そもそもドライで狙う事を想定していなかったので、ドライフライがほとんど無いく、1本だけあったヒゲナガドライをチョイス。ライズする場所を数度流してコヤツがようやくヒット。オデコにならなくて良かった〜。
スイッチロッドをシングルハンドとして使う。
時間がさらに進むと、ヒゲナガのスケーティングが始まり、そこらじゅうでライズが始まった。ヒゲナガフライはぶっ壊れてしまった私は仕方なくグラスホッパーを結ぶ。しかしフライがあっていないので魚の反応は鈍い。フライサイズは同じなので、少し演出すれば釣れるかも?と、わざとドラッグを掛けて引き波をたたせると、ひとまわり大きいコヤツが釣れました。ヒゲナガライズは15分ほどで終わってしまい、今回はこれにて終了。結果、ウェットのスイングでは丸三日間、何も釣れなかった信州の旅でした。
ブラウントラウト
終わってみて思う事は、ここのブラウンはウェットよりもドライなんだなぁ、という事。以前も日中にモンカゲが湧いた時に、ものすごいライズが始まった事を思い出すと、次回は一日中シングルハンド一択にすると誓った信州のイブニングでした。ちなみにイブニングのドライフライフィッシングをたっぷり楽しんでしまったので、帰宅は午前様になってしまった事は言うまでもありません・・

サクラマスに人生を捧げたNさんが星になった話(東北遠征編)

「行かないと釣れないですよ。」

そんなNさんの言葉に後押しされて私が東北のこの川にサクラマスを追いかけるようになって、早15年の日々が過ぎた。当時サラリーマンだったNさんは毎週末、東北へ向けて車を走らせ土日を釣りしてトンボ帰りするほどの釣り馬鹿であった。その年は解禁した第一週目に1本、翌週に3本、三週目に2本のサクラマスをキャッチしていたのを聞いて、「私でも釣れますかねぇ。」と、言ってみたところ返ってきた言葉が前述のそれで、私はその二日後には東北道を走ってその川に立っていた。

定年が近くなった頃には南国のソルトフライにもハマっていたので、Nさんを連れてハワイのボーンフィッシュを釣りに二人で行ったり、沖縄のマグロなんかも一緒に行っていたっけ。その後定年を迎えたNさんは余生は南の島でのんびりと暮らすよと言って沖縄に家まで購入していたのに、移住先を直前に東北のその川のほとりへと変更し、人生をサクラマスに捧げることにした。なのでこの季節はそこへ行けばいつもの場所でウェットフライをスイングしている筈だ。

先だっての月曜日からいつものようにサクラマス遠征が始まった私。いつもの場所でスイングしていればお昼頃にはNさんが現れるのだが、体の調子でも悪いのか現れなかった。徒労の1日が終わりいつもの常宿へ行くと、宿のおじさんが神妙な顔をしてNさんの訃報を私に告げてきた。聞けば3月に亡くなっていたのを知らず、つい二日前に人から聞いたとのことだった。

晩年、「サクラマスを100本釣るまで死ねない。」と言っていたNさんだが、残念ながらキャッチ数は98本と、あと2本足らず。きっと今頃あの場所であと2本釣るまではと、あの世へ行かずに粘っているのだなぁ。宿のおじさんと宿帳を見ながらNさんの思い出話で酒を呑んだが、彼が56歳にここへ訪れて20年で幕を閉じた事がわかった。

降り続く雨。そして増水。
先輩がまた一人減った事による悲しみが川面に降り注ぐ。
あぁ、今回は釣りに気持ちが入らないな。

予定の日々が何事も無く過ぎて最終日。増水はやや落ち着き、濁りは少しづつ落ち着いてきたけれど条件はまだ厳しいかな。今回は何もないまま終わりそうだと思った最終日は晴れ時々曇り。Nさんと一緒におにぎりを頬張った河原で今日は一人おにぎりを食らう。するとサクラマスに前のめり過ぎて気にも止めなかった周りの景色が一気に私の視界に広がり始めた。滔々と川の流れ、頬を伝う穏やかな風、芽吹く緑、広がる青空、鳥の囀り、大地の香り、のどかな午後。釣り以外の素晴らしさを感じ始めた時、ふと私の後ろにNさんが立っている気がした。

夕方、次のスイングでアタリがなければ延泊しようと思った時、サクラサク。穏やかな風が私の横を通り抜けていった。

くまさん
秋田県では毎日「クマダス」なる熊出没情報がニュースで流れる。前日は十数件あったので、この日は少なめ。今年も遭えるかな、クマさんに・・。
本流スイング
雪代がまだ収まっておらず、水温が低い日が続く。初日は今年の状況を探りに色々な場所を流してみる。
濁り
翌日からはずっとこんな状態。隣りの川まで出向いたり、最上流部へ行ってみたりしたが、どこも駄目。本流が駄目な時はヤマメ釣りに参じるのだが、最終的にはその渓流まで泥濁りになった。今までで一番酷い濁りでした。
稚鮎
良い事を上げるとすると今年は鮎の遡上量はハンパなく、フライをスイングしていると稚鮎がバンバン引っ掛かる。今年の夏は鮎釣り師で賑わう事でしょう。
ヤマメ
本流は泥濁りの日々なので、午後遅くはヤマメ釣りに出掛ける。しかし支流も水が多く水温が低め。と言っても、ヤマメはいくらでも釣れるのです。そしてイワナは少々。
ダブルハンドの釣り
連日、泥水を長い棒で掻き回している日々が続いたが、最終日だけなんとか濁りが取れた。でも水位は高め。ダブハン仲間のFくんは今年も絶好調で、すでに1本キャッチしている。
ダンケルド
最後のひと流しは新しいダンケルドで。この緩い流れのヨレを最後にして駄目だったら宿に帰るかな、とスイング。出るならここらへんと思ったら突然リールが「ギャッ、ギャッ〜。」と泣いた。ロッドが大きくしなり本命がヒット。しかし先週バラした北関東での悪夢が脳裏に過る。
サクラマス
河原が無く足場が高い場所で掛けてしまったので、ランディングするのも一苦労。川に落っこちそうになりながらようやくランディング。しかし水辺がないので仕方なく草むらへ上げて慌ててシャッターを切る私。サクラマスさん、ゴメン。
サクラマス
慌ててフックを外すとフック穴から血が噴き出したので、すぐにネットに入れて川に浸けてリリースを試みる。しかし腹を出してしまったので、今回は仕方なくキープすることに。魚の扱いって難しいですよね。私はいつもはサクラマスをリリースした後に宿のおじさんにサクラマスの塩焼きを夕飯にお願いする偽善者です。もっとも魚のダメージを最小限にするのであればバースレスフックが良いと思いますが、滅多に釣れないサクラマスの場合バーブレス派なんていません。Nさんは常にリリースしろと言っていたので、今頃怒っているだろうなぁ・・。
味噌汁
釣ったサクラマスはその1時間半後には、常宿にてこうなりました。残りの身は味噌漬けにしてもらったので、家で頂きます。かくして今回の東北遠征の旅は幕を閉じました。この後も色々な釣り旅へ行きますが、今年はスイングを楽しむ年になりそうです。

 

釣り人の魂は永遠の少年、そして釣欲は止まらない二十歳並み

地方に行くとFM放送を良く聴くのですが、エフエム宮崎(JOY FM)で『YES フレッシュ初老!』と言う合言葉を言うフレッシュ初老列伝という企画があり、それは年齢を重ねた事による笑えるボケの投稿を紹介するというもの。フレッシュ初老というだけあって、投稿する方の年齢は私なんかよりもずっと若いのですが、その内容が自分のことのようで共感してしまうのです。

私なんぞはフレッシュ初老を通り越し、すでに初老。いや、辞書を引けば初老というのは40歳の異称らしいので、初老どころか私は老人に括られるのかもしれませんなぁ。なんか悲しくなってきた。

そんな老人の戯言ですが、軋む身体に鞭打っても気持ちはいつでも20歳で、釣りでの行動は小学校5年生レベルだと感じてます。そんなおバカな私のここ数日の行動は以下の通り。

話を三つぐらいに分けても良いのですが、面倒なので長々書く事にご勘弁を。

朝霞ガーデン
先だっての日曜日は朝練(朝霞ガーデンで朝の練習会)を行うために早起きをして、いざ朝霞へ。渓流シーズンに入ったこともあり、朝霞ガーデンはガラガラでした。こうやって日に数回放流しているのですが、放流したての魚を釣るガツガツした釣り人が全くおりません。
朝霞ガーデンのスジエビ
ちなみに朝霞ガーデンって、色々な生物が住んでいる事をご存知? ホタルの餌になるカワニナがそこらじゅうにいて、さらにカメラを沈めればご覧の通り、スジエビが沢山。これをみてシュリンプパターンを巻いてみようという気になったかな?
オービススーパファイングラファイト
私は朝霞ガーデンで今年の新製品であるオービスのスーパーファイングラファイトの試投をしてました。その後キャスティングスクールへ移動し、スクールの最中もインプレッションを書くために色々なロッドを試し振り。午前中はこれにて終了。午後はお店に戻ってマッキーの仕事を手伝っても良かったのですが、朝霞ガーデンではほとんどロッドの試しぶりをしていただけなので、なんか釣り足りない私。
北関東の渓流
そんな私の午後は高速道路を2時間半走り、北関東の外れにある渓流へ入渓することに。日曜日の渓流は久しぶりでしたが、15時近くの入渓という事もあって、目的の場所から入渓できました。まだちょっと寒々しい感じですが、ヤマメさんは程よく遊んでくれました。その後イブニングは別の場所へ移動しましたが、雨が強くなり18時半にて終了。家に着いたのは22時ごろになってしまいました。

北関東の小さな川
翌日の月曜日は疲れた体にムチを打って仕事でしたが、昨日火曜日はまた朝早くから同じ北関東へとんぼ返り。走る道も同じでデジャブの様。この時期の私は、もはや北関東の住人です。そして選んだ川は今季初めて入る、田んぼの中を流れる小さな川。
ヤマメ
現地の通勤渋滞に捕まり現着は遅めになったのは計算通り。いくら温まりやすい渓相とはいえ、虫が飛び始めるのはこの時期だと10時ごろなんです。魚が掛かるまでは丁寧に色々な場所を攻めた結果、本日は白泡に近い早瀬についている事が判明。
ヤマメのお食事
陽がよくあたる小さな川は水温が温まりやすいので、ハッチの時間帯も他の川に比べると若干前倒し。ヤマメにストマックポンプを入れれば、アカマダラをはじめ、多くのカゲロウやカワゲラを捕食してました。
メイフライ
カワムツを避けるために使ったのはデタッチドボディフライ(ソラックスパターン)。フックサイズは13番で少し大きめ。亡くなった先輩が愛したフライパターンです。
ヤマメ
虫のハッチはあるものの目立ったライズが見えないので、早瀬を中心に攻めて7寸半のヤマメがこんにちは。フライはコンパラダンの#14ブラウン系。お昼を過ぎた頃にはこの渓流を後にし、さすがに睡眠不足の私は河原でお昼寝のインターバルをすること約1時間。そしてメインディッシュである本流へ行くのであります。
北関東の本流
今年に入ってこの川で幾度となくスイングを続けるスイングブラザーズ。この日は水量が多く水面には生命感あふれる虫たちの流下がたくさんあります。ロッドは修理から帰ってきたマイクロスペイ。
ウグイ(ハヤ)
瀬の頭からスイングを開始し、10数投目にきたドスンというアタリ。ついにきたか!と思ったら、#8のグリズリーキングを咥えた大きなグイウーくんです。でも涙が出るほど嬉しかった。何せ、今年初の獲物ですから😆
ヒゲナガカワトビケラ
釣りはここで終わらず、さらにポイントを変えて本流大ヤマメを求めて、ヒゲナガのスイングポイントへ。準備が終わる頃には私の体はこのヒゲナガくんだらけ。
ヒゲナガ不発
真っ暗な中でヒゲナガライズの音に聞き耳を立てていると、私たちより下流に入った方がキャッチした飛沫音が聞こえました。残念ながら僕らには何事も起きませんでした。夜の川面の写真を写せばご覧の通り。水面はおびただしいメイフライとヒゲナガくんのスケーティングで賑やかなのです。
モンカゲロウ
この時期の本流の水面上はとても賑やか。かといって大物の数は少ないので、そのライズを求めて色々な場所でヤマを張ってイブニングを待つしかないのです。今回は水が高い日が多かったので、上流へ遡上しているかと思ったのですが、そうでもなかったみたい。ゴールデンウィークの釣りは皆さんに任すとして、私はまたこのホームグラウンドの次回準備に励みます。

スイングブラザーズK川に死す。そしてその翌日は入れ喰いを堪能の北関東

私のジンクスの一つとして、新しいロッドを手に入れると、その初使用はオデコになるというものがあります。使い込んでいくと魚の釣れる味を覚えて釣れる竿へと変化するのですが、なかには融通の効かないロッドもあり、いつまで経っても魚の釣り味を覚えず、魂が入らないヤツもいるのです。

今期は解禁から本流でウェットフライのスイングを続けているのですが、ホームグラウンドの川は雑魚のアタリさえないので、先だっての火曜日はK川へ浮気することにしました。15年程前に通っていたK川は北関東にあるとても人気のある河川で、今でも多くの人がこの時期にマッチ・ザ・ハッチを楽しんでいる、本流ヤマメが釣れる場所になります。4月に入って大分気温も上がってきたことだし、そろそろスイングの釣りでサイズを気にしなければ何かしらかかるんじゃないかと思い、出掛けたのですが、今年はどこへ行っても例年とはちょっと違う様です。

で、最初の話に戻りますが、なかなか魂が入らないロッドとして、昨年購入したスコットのスイング1184/4が私の持っているご機嫌斜めのロッドです。もちろんこのロッドでお魚は何本か釣ってはいるものの、本命と呼べるサイズが釣れず、そして雑魚さえも掛からない竿として、その釣行が続いているのであります。

久しぶりに訪れたK川で、今回はマッキーを連れて3名でスイングし続けたのですが、結果的にな〜んにもありませんでした。このロッドに魂が宿るのはいつになることやらと、我がロッドの成長を見守るしかないようです。オデコはいつものことだけれど、このまま帰るのもなんか辛いので、翌日もこの北関東に留まって釣ることに決めたのでした。

変わってその翌日は今年手に入れたウィンストン・ピュア2・834/4のお話。このロッドは優等生でして、購入してすぐに最初の入魂はサクッと管釣りで済ませ、今回は2度目の使用。前日のK川を離れ、先々週行こうと思っていた4月解禁の川へ連れて行ったのですが、このロッドは魚を釣ることが嬉しいようで、次々とお魚を吸い寄せるように釣れてくれるのです。

そんなお話は以下へと続きます。ご興味がある方は以下をご覧ください。

K川本流
今回はマッキーとお仲間を連れての3人でのスイング。車を止めたポイントからそれぞれ500m近く離れてしまうので、現場では一緒に釣りをしていません。そして私が一番歩く場所を選ぶので、釣り始めるまでに時間が掛かるんですな。この場所は第4代火曜日の店長であった「ゆ〜じ」と釣りを楽しんだ、うぶゆ裏。そんな風に書いたところで、皆知らないだろうなぁ。
K川散策
K川は有名ですが、この写真でポイントがわかる方は地元民か相当通っている人になるかな。昔よりもアクセスが良くなって河原へはジムニーでなくても入れる様になった。左上は有名な河川との合流点左岸。右上は私が好きなボーンフィッシュフラット。しかし今回は水位が40センチほど高く何もなし。左下はすっかり様変わりした公園裏。そして右下はかつてライズを狙うのに上流から入り込んで真ん中ら辺まで入っていた某堰堤上。いずれも水位が高くどこも釣りづらい状況。
K川の桜
今回はマッキー号で出掛けたけれど、今回この場所の桜は満開が過ぎて桜吹雪状態。良い天気ですが、時折の雨と雷に怯えながら、橋から橋まで流し続けてな〜んもありませんでした。
ニンギョウトビケラ
場所によってはフタバとニンギョウトビケラがハッチしライズをするけれど、その個体は大物と呼べるほどのサイズではない。水が多過ぎてライズする個体が少ないのかな。サーフェイスアウトフィッターズに情報を頂いたのでドライの釣りをしようかと思ったけれど、その場所はひとだらけなのでやめました。
K川は惨敗
結果、イブニング近くまでずっとスイングし続けてな〜んもなし。雑魚さえもアタリません。このロッドは魚を釣る事を拒否している様です。マッキーは翌日ハーミットの仕事があるのでここで別れて私ともう一人が残り、明日は癒されたいという意見で4月解禁の川へ行くことにしました。

某川と桜
その場所は標高が高く早く行っても何も無いので、ゆっくりと現地9時過ぎ着。案の定、桜並木は全く咲いておらず、唯一咲いていた桜の前で釣りをしてみました。
ヤマメ釣り
本日の釣りは釣り上がりとライズを見つけたらマッチ・ザ・ハッチの釣りなので、新調したピュア2を使用。勝手知ったる川なのですが、とある橋下は餌竿だと橋が低過ぎて仕掛けが流せ無いので竿抜けになっているのです。それを知っているのでそこから始めると、あらま、お魚は残り過ぎ。
ヤマメ三昧
橋下は低いのでしゃがんでキャストするのですが、それでも油断するとロッドが上に当たってしまうのでかなり気をつけてキャスト。ゆるい流れでライズする個体を狙うと釣れる、釣れる。昨日があまりにも何も無かったので、その反動でこの橋下で釣れるだけ釣ってやろうと思いました。結果ヤマメが15本、レインボーが3本と3本のバラシ。それ以降は全く反応がなくなったので、ようやく移動開始。それでも午前中だけで25本以上釣りました。良くもまぁ飽きずに釣り続けた私。
ヤマメの胃の中身
ヤマメにストマックポンプを入れると、これまたバラエティに富んだお食事。特定の個体を食べているわけでもなく、手当たり次第という感じが、少し春が進んだ感じがします。フタバ、マダラ、ガガンボにカワゲラ。そして餌師から逃れたのか、ヤナギムシみたいな幼虫が一匹。目にみえるライズはフタバを主体に食べている感じでした。
ヤマメ釣り
下界はTシャツでも良い陽気なのに、ここはとても寒いんです。外気温は10℃で水温は7℃ほど。午後を少し過ぎるとグッと冷え込んできましたが、ライズする奴は片っ端からやっつけて釣果は伸びる一方。私にとっちゃ管釣りに来ている気分ですが、釣れるヤマメの半分は天然ものなので、小さくてもヒレピンの個体は嬉しいですネ。
ヤマメ
本日の最大魚はコイツですが、ネット内枠が31cmあるので尺もの。ま、放流ものですのですから感動はありません。フライはコンパラダンが中心でフライサイズは14〜18番まで。
ヤマメ釣り
お仲間もライズを見つけてはヤマメをヒット。マッチ・ザ・ハッチの釣りを堪能していましたヨ。
ヤマメ釣り
この場所には17時近くまでいたのですが、イブニングは別の漁協へ行くことに決め、釣れ続けるこの川にサヨナラして峠を降りることに。
下流部の釣り
下流にある別の漁協管轄へ行くと水位が50センチも上昇しており、メチャクチャ深くなっている状態。いつも見える石が全く隠れて見えなかったり。水も冷たいし、こりゃライズはないかもなぁ、とみていると対岸の端っこでハヤのようなライズ。あれはヤマメかなぁ、なんて疑心暗鬼になりながらキャスト。
上がりヤマメ
距離があり過ぎてキャストしてもすぐにドラッグがかかってしまうのですが、落ちたタイミングで喰うヤツもいるだろうと、ひたすらキャスト。やっとの思いで掛けると、やっぱりヤマメさんでした。この後もう一本追加し暗くなってしまったので、イブニングの幕を閉じました。今回の釣行でヤマメはゲップが出るほど釣れたのですが、まだまだ水温が低いのでイワナ釣りには出掛けず、もう少し本流のスイングを楽しみながらヤマメを狙うだろう私。今回の釣りでコンパラダンを使い尽くした感じなので、タイイングに励みます。

サクッと釣ってスイングするという予定を遂行するのに1週間

昨日、釣り場にいた餌釣り師のギャラリーから見た私たちは、

「アイツらはポイントへ入ったと思ったらサクッと釣って帰りやがった。」

と、思われた事だろう。

サクッと釣ってすぐに帰る。俯瞰で見た自分たちの姿は他人から見たらカッコよく見えただろうか。なんて思ってみても、実はそこに至るまでに1週間を要した訳でして・・。あ、それで先週の投稿はなかったのね、と言う事なのであります。

先週、僕らの思いはこんな感じ。

すでに2月に渓流解禁していた僕らはお気楽モードなので、「ま、放流モノをサクって釣ったら、本流へ移動しダブハンのスイングで漢気を見せよう。」なんて呑気な事を言っていたのです。そんな能天気な僕らに神は試練を与えたくなったのか、天気予報は見事なマイナス気温予報。日中の最高気温が2℃という真冬の本栖湖並みの寒さに震えながらライズを探した訳ですが、見事に何もなく撃沈したのが先週の事。しかし、その場所に放流された魚たちはほとんど釣れていなかったので、それを求めて今週はそこに残した宿題をやっつける為に、馳せ参じた訳。

1週間にわたって移動した距離は600キロ以上。ヤマメ一匹に幾ら掛かったなんて計算するのはやめましょう。僕らが楽しんでいるのは夢と妄想の間で逃げ惑う魚たちなんですから。という事で、今回もタメにならない珍道中がどんなだったかを知りたい方は、以下をご覧くださいまし。

北関東の解禁
2月の愛媛県にも持ち出したファーガスのグラスロッド。細いティペットでタカ切れを防ぐには衝撃を吸収してくれるグラスが一番。しかしコントロールと遠投が犠牲になるので、ポイントが比較的近い時に活躍してくれる。到着時の外気温は0℃。極小ミッジのハッチにライズするのはオイカワばかり。
ミッジピューパ
フライはミッジピューパの22〜26番。老眼鏡は必須なのであります。ティペットは7Xを使うと、もはや棒のように硬く感じる。かと言って10Xを使うと、髪の毛よりもずっと細くて見えないので結べないジレンマ。
北関東の雑魚たち
ヤマメさんのライズがないので、仕方なく雑魚どもを狙って片っ端から釣る私。明らかにヤマメ以外のライズだけれど、釣り続ければひょっとして一本くらい混じるかも?なんて考えは甘かった。その後に20番のニンフを沈めてヤマメを掛けたのだが、結果ランディング前にバレてお終い。ライズがないだけでヤマメはいるのです。
ヤマメ
そしてその一週間後の同じ場所。ライズする時間帯を狙って行ったら餌師の先客。その仕掛けを打ち込む間でライズを繰り返すヤマメたち。しばらくエサ師が釣った所で世間話のコミュニケーションをして、ライズする場所を譲ってもらうことが出来た。ライズする魚を狙わせて頂けるのであればこっちのもの。サクっと一本釣ってシングルハンドはすぐに納竿です。
ヤマメ
すぐに釣れたので、一緒に行った仲間と交代。そして彼もサクッと釣りました。二人がロッドを出して釣るまでに要した時間はざっと10分かな。写真を取ってリリースし、すぐに立ち去る僕らを見ていたエサ師には「もう帰るの?」というお言葉。颯爽と去るイメージはあるけれど、僕らがこの1匹を釣るために一週間を要した事は誰も知らない。
本流の釣り
2月のうちに目星をつけていた今年の本流のポイントへ移動。そう、ここで早くダブルハンドを振りたかったのです。滔々と流れる水の中に僕らの夢が泳いでいる筈。きっと・・。
本流の釣り
移動に1時間以上要して着いたのが11時ごろ。ちょうど良いタイミングでコカゲロウとマダラカゲロウのハッチが始まり、川面を次々と流れていく。聞こえてくるのは湛えた水が流れゆく軽やかな音色のみ。虫を啄む魚影は雑魚さえもいない。これが今の現状。10年前と比べると見た目が綺麗であっても、死の川と表現しても過言ではない。
ハーディウルトラライトシリーズ
釣り仲間がハーディのウルトラライトシリーズのダブルハンドを購入。これ幸いと振らせてもらった感想。最初に感じた印象はまず「軽い」という事。そしてシャープでブレの無い硬さが今風の優等生さを感じさせてくれた。6ピースか、私も欲しいなぁ・・。買っちゃう?
関東でサクラマスを狙う
次の一投で「ドンッ!」という衝撃が来るに違いないといポジティブな気持ちを持ち続けて二つのランを延々と降る。その結果は何も起きなかった。入れ喰いに夢は無し。僕らが求める魚はいつも遠い場所を泳いでいるツレない素振りだが、たまには思わせぶりな魚で良いので遭えないものだろうか・・。

 

何よりも本栖ブルーが好きな私は、行くとろこが無ければ本栖湖詣でをする

どれだけそこが青いかを表現するのに「地域名+ブルー」というのが各地にあるのは、皆さんも周知の通り。先だって行った高知でも仁淀川の青さを称えるために「仁淀ブルー」という表現が使われていた。北海道には「摩周ブルー」があり、沖縄には「宮古ブルー」、お酒では宮崎県に「木挽ブルー」なんてのもある(全く関係ないですが、私が好きな焼酎です)。

私が若かりし頃、初めて見た沖縄本島の海の蒼さを見てその強烈なブルーに感動したものです。しかしその後、ミクロネシアの青さにまた強烈な印象を植え付けられ、さらにモルジブを経てバハマ・ブルーを感じた時にはこれ以上綺麗な青い海は無いと思っていた。しかし原点回帰して沖縄の宮古島へ行ったら、意外にも日本の海が一番美しいと思ったのでありました。その訳は日本以外の地域はどこへ行っても打ち上げられたプレスティックゴミがそのまま放置され、浜辺に人工的なカラーを添えられているのです。でも日本は島民のボランティア活動で、どこへ行っても一定以上の綺麗さがあるんですね。世界を回って初めて日本の素晴らしさに気づく瞬間です。

本栖湖も然り。昔は写真を撮る人たちが捨てたフィルムパッケージが四散していた時代もあるけれど今は皆無。年に何度かのボランティア活動によるクリーンアップ活動を行っているお陰なんです。本栖湖ブルーにカラフルなパッケージゴミなんて似合いません。40年以上通っている今でさえ本栖湖へ通いたくなるのは、何も変わらないからなのだと私は思います。なので、皆さん釣り場は綺麗に大切に使いましょうね。

さて、やる事がなくなると私は本栖湖へ行って精神を整えに行くのですが、ぼーっと富士山を眺めながら糸を垂れるだけのつもりが本気を出して一日中キャスティングし続けた結果、寒波の寒さにやられて風邪を拗らせてしまいましたとさ。無理やり週三の釣りは体によくないようです・・。

お暇な方はそんな本栖湖詣の風景をご覧くださいまし。

富士急ハイランド
毎月第三火曜日はマッキーを連れての釣り研修。とはいうものの、フィッシングガイドのマッキーの方が本栖湖の年間釣行数が多くなってしまったので、現在の傾向はマッキーに聞き、季節によるポイントの選択や攻め方などの教えるというもの。行き帰りの運転はマッキー・ガイドサービスを行っているマッキーに、安心して運転を任せてます。そのおかげで高速道路から富士急ハイランドを富士山を助手席からパシャリ。
本栖湖
到着したのは7時半くらいだったのですが、湖仙荘と浩庵荘のどちらもまだ開いておらず。通りがかった渡辺さんに声をかけて購入したので、まだロッドを出してませんが現場売り。プラス¥200払った恩恵は、ここ最近の本栖湖近況のお話。相変わらず人気は長崎だそう。
本栖湖から見る富士山
冬のパターンは朝夕はあまり釣果が見込めないので、急深部にてタイプ3〜5でカウントしての釣り。釣れるのは思いの外近くなので遠投は必要無いのだけれど、どの層にいるかを探るのに毎回キャストしては何秒後に引き始めるかを決めて魚のいる場所を探る。
本栖湖
釣行開始時間はー5℃だったかな。数投すればご覧の通り。リトリーブするラインを受ける右手の水滴がつく部分は、あっという間に凍り始めます。
本栖湖
1989年(昭和64年)1月号のAngling・80Pに記載された、『またドラマが生まれつつある本栖湖ブラウン・小雪と風の贈り物・文:降旗 章』で紹介されたたブラウントラウトが上がっているのがこの場所(この号に私はアラスカ釣行の話を書いてました)。同時期に私もこの場所へ来ていたので、降旗さんによくお会いしてました。当時の写真と比べても今も変わらず。変わったのは大久保左岸に蛇籠が整備され、さらに経年変化でそれが朽ちたこと。
アングリング1989年1月号
当時のアングリング誌。写真が小さくてわかりづらいですが、右上の写真と同じ場所で撮りました。この写真はよく見ないとわからないのですが、湖のど真ん中までバッキングラインが引っ張り出されていて、やり取りしている写真なんです。左下は同誌に記載された私の記事。冒頭はやっぱり本栖湖の話から始まります😆 そして右下は澤田賢一郎さんのサクラマスのお話。2尺ヤマメというコピーにやられて、ここから皆のサクラマス熱が高まったのです。
本栖湖
大久保側は何も無かったので、マッキーと私は長崎付近へ移動。この時点で調子が悪くなり、キャスティングする度にカウントダウンの最中は腰掛けて休んでました。開始から1時間後ぐらいにアタリらしきものが一度あったのみで、あとは風に晒されて身体は冷える一方。
本栖湖
身体の節々が痛くなり、河岸にてゴロリ。雰囲気はとても釣れそうなんですが(と、いつものポジティブシンキング)
寒い本栖湖
こんな感じでコルクのトップが凍っていきます。釣り終えた時にこの氷を無理やり取ったら、コルクごと剥がれた事がるので、無理に剥がすのはやめた方が良いかもしれません。
本栖湖
かくして、日没まで投げ続けて今回は何もありませんでした。実際本栖湖が一番良い季節は芦ノ湖よりやや後なので、3月後半ぐらいからメチャクチャ良い季節に入りますヨ。間も無く各地が解禁しますので、皆さんも肩慣らしにどこかへ出掛けてみませんか?

鯉に恋してスイングするはずが、昭和歌謡のメロディも浮かばず撃沈した件

毎年のことですが、1月のフライフィッシングは何をするかを悩むのです。解禁に向けて管釣りで肩慣らしをするのが一番良いのですが、近所の管釣りは一通りブログで紹介してしまった感があるし、何か新しい企画を考えるにしても年々頭が硬くなっているので、良いアイデアが浮かびません。そんな時は近所の川でコイ狙いかな。そうだ、昨年パンコイ(パンを撒いて鯉を釣る)でのフライフィッシングの他に「ダブハン(スイッチロッド)で鯉のスイングを楽しもうじゃないの。」と提案したのだから、今年はそれをもう少し掘り下げてシングルハンドでより詳しく書こうじゃないのと思い、先だってのお休みはそれを実行するべく、近所の川へ『鯉(恋)のスイング』をしにいくこととなってのです。

はてそれにしても「恋のスイング」って、なんか昔どこかで聞いていたような気がする様な気がしたのでググってみると、やっぱり。1978年に安西マリアさんが歌っているではありませんか。しかし辿り着いたYoutubeで流れる曲は、私には聞き覚えのないものでした(作詞:来生えつこ・作曲:来生たかお)。

そんなことはさておき、恋、いや鯉のお話・・。

今回は誰でも楽しめる様にとシングルハンドでウェットフィッシングを練習する材料として、鯉のスイングフィッシングをここで紹介したいと思います。というか、その予定だったのです。

午前中のユルユルな時間帯に現地へ到着。さて始めようかと思ったら、前日に巻いたフライを自宅に忘れてきました。渋滞に捕まりここまでようやく辿り着いたというのに、自宅まで往復する羽目に、あ〜ぁ。往復数時間を費やしヒップウェーダーを履いていざ鯉のスイングを開始したのは午後一番のこと。

今回用意したフライは大きめのMSCフライみたいなものなのですが、それをドロッパーに結び、リードフライにはそれよりも若干小さいホワイトカラーを結んで、川幅いっぱいをスイングしていきます。

比較的開けた場所でスイングを開始。ダウンクロスで川幅いっぱいに斜め下流へキャストしてスイングするのですが、恋(鯉)の気配が全くないのです。何かおかしいと感じた私は一旦河岸に上がり、高い場所からコイを探したのですが、全然見当たらず。いつもならばそこらじゅうに見える筈の鯉ですが、200mほどの区間で2本しか見つけられず。

スタートが午後だったので、太陽光の角度の加減で見えないのかもと思い、一旦スイングのシステムをしまい、近くのスーパーでパンを買ってパンを撒き、魚が多くいる場所を確認してから再スタートしようと試みました。

しかしです。購入してきたパンで浮いた鯉はわずか3〜4本のみで、一度浮いた鯉はその後はすぐに沈んでしまい二度と浮かず、撒いたパンはただ下流へ流れていくだけ。結果、持っていた一斤のパンはものの数時間で全て撒き切ってしまい、何事もなくただ立ち尽くすだけとなってしまいました。

今年ももはや1ヶ月が過ぎようとしているのに、この私は管釣り以外では何も釣れてないという丸坊主状態・・。今年の釣りが危ぶまれます。

都会の川
1月後半という事もあるのですが、コイのスイングを開始した時間は午後一番なのに私の影はこんなにも伸びています。スイングしやすく真っ直ぐになったのは良いのですが、水深が浅すぎて鯉の付き場が少なくなったせいかもしれません。
恋のスイング
フライはウェイトをしっかり巻いた6〜8番フックのMSCタイプ。ダビング材には細かなラバーが混ぜました。ティペットは3Xでドロッパーからリードフライまでの距離は60センチ。と説明しても、今回は何事もなく時間が過ぎました・・。
パン
今回の原因の一つとして考えられるのは、いつもはパスコの超塾を撒いているのだけれど、セールになっていた40円安いヤマザキのロイヤルブレッドを撒いたので、鯉が拗ねたのかもしれません・・・。
パンの角切り
いつも購入するのは6枚切りで、パンフライの大きさに合わせたサイズにカットします。少し風に当てて乾かすと良い感じのチャム(コマセ)になります。一回に巻く量は6〜7個で、魚が浮いたら少なめに、そして定期的に撒いて魚を定着させるのです。しかし、今回は一度浮いた鯉が連続してパンを捕食しないのです。何か調子でも悪いのかな。それとも「超塾じゃないや。」と一度食べてやめてしまうのか。もっとも鯉の個体が激減しているように感じます。
シングルスペイ
パンを撒き切ってなす術が無くなった私ですが、悔しいので暗くなるまでスイングを続けたものの、今回はコツンともアタる事もなく終了しました。身近に楽しめる鯉のフライフィッシングでずが、やっぱり坊主になるとショックですなぁ・・。ちなみに瀬にはボラの大群がおり、それ以外にオイカワがライズしてました・・。

 

カムイ(神)のロッドを富士山を見ながら本栖湖で清める

スコットのカムイ18フィートは北海道のメーターアップのイトウを狙うために作られた、アイヌ語で『神』を意味するロッド。同じメーター狙いならばと私はこの限定生産であったカムイをイトウとオオニベ兼用ロッドとして購入したのですが、いずれもメーターアップの夢はまだ果たされていません。むしろ小物ばかり釣り上げているロッドとして成り下がっているので、ここは一つ神がかった湖である本栖湖で清めようと先だってのお休みは本栖湖詣をしてきました。

そしてこのロッドのもう一つの相棒であるリールはティボーのパシフィック。このリールはティボー最大サイズで、WF12FプラスPEバッキングで600ヤードが入るモデルなのですが、こちらはセールフィッシュと20キロマグロを目指して購入したリール。ロッドもリールもその目標値が高過ぎてなかなか達成できないのが現実でアリマス。

このダブルハンドはラインが700グレイン以上背負わせているので、ラインの重さはざっと2オンス(48g)以上あり、それを前後に数回振り回してぶっ飛ばすのだから、その体力の消耗は半端ないのです。さらにサーフフィッシングでは常に波頭をかわす為にロッドを持ち上げていないとならないので、右腕にものすごく負荷が掛かるのが大変。けれど湖だとウェーディングしてロッドは浮かべている状態なので、リトリーブ時は意外にロッドの重量を感じることが無く快適なんですよ。

という事で本栖湖詣をしてきましたが、話すことは何も無いって事は本栖湖戦線に異常無しって事で、いつも通りのキャス練になりました。しかしながらお魚は釣れていない訳では無いのでご安心を。この寒さが安定すれば今の時期は大物のチャンスがありますので、皆さんも是非ともヒレピンブルーバックにチャレンジしてみてくださいな。

お暇な方は以下の写真をご覧くださいまし。

荒川の河川敷にて
先週の日曜日は富士山の先っちょを見ながらフライキャスティングスクール。この後朝霞ガーデンでレインボートラウトを皆さんと釣ったのですが、レインボートラウトと富士山から思いついたのが、「そうだ 本栖、行こう。」と昔のコマーシャルのパクリを思い出した次第。
長崎から見る富士山
やっぱり本栖富士はいいなぁ。この少し前は鏡富士になっていたのですが、カメラが間に合わず。今回はゆっくりと11時過ぎの着だったので、本栖湖を一周して色々な角度の富士山を楽しもうと左回りで巡りました。
冬季通行止め
朝の外気温はー6℃。日中は4℃ほど。12月に入ったことを忘れてましたが、この川尻からスポーツセンター前までの間は、12月から翌年3月頃まで冬季通行止めです。こんな感じで川尻の駐車スペースはバリバリに凍ってます。
本栖湖
本栖湖ですが宮崎遠征とほぼ同じ格好の私で、ネオプレーンウェーダーにて入水。そしてロッドリール、ウェーダーを清めます。このタックルに幸運が訪れるのはいつになるのかなぁ・・。
ティボー パシフィック
ティボー パシフィックの直径は128ミリ。手でその大きさを作ってみるとわかりますが、フライリールの中ではダントツ大きく、そしてラインがたっぷりと収められているので、とてつもなく重いリールとなるのです。本栖湖で清めましてきましたが、もちろん家で一度洗っているので本当に潮抜きしている訳ではありません。

 

本栖湖釣行
ラインバスケットを忘れたので、インタミのランニングラインを手に掛けても沈んでしまう為に宮崎釣行ほどの遠投ができません。それと2オンス以上の重さに込められたロッドパワーは半端ないので、リーダー同士がぶつかってもその衝撃で2Xごときは簡単に切れてしまいます・・・。結果4時半まで投げ込んで得たものは筋肉かな。失ったものはフライと釣れる自信です・・。本栖湖戦線異常なし。
入漁証
入漁証を手に入れたのは今回は湖仙荘。あれ、背景が変だなと気づいた人。次回へのブログに続きます。

 

オオニベ戦記2024(オオニベ クエストX・目覚めし種族)

イチローはオオニベを求めて10年目の旅に出た。イチローの装備は前回と変わらずこんな感じである。

武器:勇者の如意棒(Scott Kamui 18feet・ロッド)
武器:フロリダの旋風(Tibor Pacific・リール)
武器:願いの毛鉤(一生懸命考えて巻いたフライ達)
防具:釣騎士の袴(Nel-Epic ネオプレーンウェーダー
防具:浮力のむねあて(Simano ライフジャケット)

イチローはまずは今年の情報を得るべく、日向灘の砂浜を歩いた、歩いた・・。さまよい歩き出逢った町人に手当たり次第尋ねてみる。今年はこんな状況であった。

「オオニベはいるちゃ。しかし餌となるベイトがまだ沖合ん方に多い状態かな。場所によっては近場で太刀魚がおって、それを喰うちょるオオニベがおるちゃ。」

イチローは情報を元に河口周辺の砂浜を歩き回り、レミラーマの呪文を唱えてみた。しかし何も起こらなかった。仕方なくイチローは勇者の如意棒をここぞという場所で一日中振り回した結果、HPを100奪われた。しかし、宿へ戻りビール(つきのめぐみ)を煽ることでHPを90回復することができた。

イチローは翌日も浜辺を歩いて歩き回った。するとオオニベを求める勇者たちの集団があった。イチローはその端に仲間として加わった。それぞれが勇者の棒を振り回していたが、30人の勇者の中で一人だけルアーでオオニベを手にするものがいた。イチローはそれを見たことで気持ちが入ってレベルアップした。

イチローは翌日も、その翌日も勇者の如意棒を振り続けた。

その結果は・・・・。

ずっとドラクエ風で書くのがツライので、これ以降は写真と共に普通の文章に戻ります。 お暇な方はご覧くださいまし。

Scott Kamui 18feet
オオニベ戦記に使う如意棒(竿)は今年もスコットのカムイ18フィート。別名、筋トレ棒とも呼ばれる。しかしこのロッドで今まで仕留めた一番大きな獲物はヒラスズキ。イトウに至っては熱海さん(伊東の手前)しか釣っておりません。もはや小物ハンターロッドととして活躍中かな。
日向灘
今回絞ったポイントは3箇所で、いずれも有名河川から1キロほど離れた砂浜。オオニベの餌となるベイトを求めて歩き回るが、情報戦の釣りだけに釣れている場所とそうでない場所の人の量が違いすぎる。フライフィッシングは釣り方そのものが認知されていないので、その人混みに混ざるとトラブルになる可能性が高いので、自分で未開拓のベイトボールを探す必要があるため難儀する。
日向灘
ここのポイントが今回一番人が多かったポイントで、朝方に5本のオオニベが上げられていた。するとその情報はお昼までには広まり、1日を通して常に30名以上の釣り人がルアーを投げる事となる。間に入って投げようかとも思ったが、駐車スペースが少なく問題が発生しているので、遠征組の人は特に駐車場所に注意が必要。
遠投
今回は海の状況はベタ凪。北西風が手伝ってティペット1.5m+リーダー10ft(3m)+フライライン13m+ランニングライン31m(ランニングライン2本連結) =合計48.5mが、きっちりとターンしていた。追い風ありがたし。おかげでルアーの人との飛距離差はほんの僅か。
オオニベ戦記
釣りは毎日、朝5時半〜16時半ごろまで投げ倒し。今回の最大の失敗は霜注意報に翻弄されネオプレーンウェーダーを持って行ってしまったこと。日に数キロ砂浜を歩くものだからサウナスーツ状態。前にもこんなことがあったっけ。
クイチ
太陽が上がり今日も午前中はダメかと思った頃、ロッドがギュイ〜ンと曲がった。ラインをたぐり現れたのは、この輝く側線。おぉ、これはまさしくJewfish(ジューフィッシュ)。別名Mullowayは日本ではオオニベのこと。しかし・・・。
クイチ
しかし、大きめのクラウザーだといえども、オオニベと呼ぶにはチト小さくありませんか・・・。そうです、宮崎では子ニベはクイチと呼ばれ、メーター近くにならないとオオニベと呼べない(プライドがあるので)のデス。この魚は小さくてもオオニベとはいかに。なので、こんな1.5mにもなるこの魚こそ出世魚にしてほしいですなぁ。
オオニベのフライフィッシング
お子様がいるのであればきっとそのお父さんかお母さんも居る筈。そう考えた私は次の日も朝早くから同じポイントを攻めるのですが、何事も起きませんでした。
C&Fラインバスケット
今回の釣行で唯一改善されたのが全てのコーン(突起)の穴開け。これによってコーンが流されることはありませんでした。
フライ達
今回も色々なフライをタイイングして持ち込みましたが、納得がいくものは一つもなく、全て改善の余地アリ。とりあえずビーストもキャストしてみましたが、こちらは空気抵抗が大きすぎて遠投ができません。使ったフライの残骸は右下の通り。帰ってから釣り仲間からのヒントを頂き、次回の釣りに向かってタイイングの意欲だけは湧いてきました。
クイチ
かくしてオオニベ戦記2024年は幕を閉じました。10年一区切りでこの釣りを続けるかどうかを今は悩み中。しかし、近年は種苗放流の効果があってか遠州灘、相模湾、南房総、東京湾で釣れているオオニベ。身近な場所で釣れるのは良いことなのですが、クイチサイズのオオニベをイシモチだと思ってキープして持って帰る人が多いのが現状。この魚は1m以上にもなるので、60センチ以下は是非ともリーリースして頂きたいなぁと願うばかり。その前にオオニベの認知度を上げないといけないですね。その周知活動ガンバリマス。

オオニベ戦記(準備編)

釣れない釣りはもう慣れっこ。私の釣りスタイルは釣果優先ではなく漢の浪漫を求めての釣りが多いので、一年間の釣行回数に対して1/3はお魚を全く手にしてないのであります。そして年の最後を飾る釣行は恒例の九州遠征になる訳で、この釣りはかれこれ10年の月日が流れてしまいましたなぁ・・。10年一区切りで辞めるなんて言っていたけれど、まだ気持ちが中途半端なので行っちゃいます。

この10年は試行錯誤の日々で、釣れていないのでなんの成長もしてませんが、毎回テーマを持って思ったことを試しに行っているので、本人的には結構ワクワクしているのであります。で、今年は、海外で釣れたオオニベのフライを習ってそれに近いものを持っていって試す事と、ラインシステムを少し変更してチャレンジしてみようという寸法です。釣りたい気持ちは山々ですが、今回はユルユルな気持ちで楽しんでこようと思ってます。

そんなわけで珍しく今週はその事前準備で釣りには行かず、遠征に向かってのダブルハンドのオーバーヘッドキャスティング練習と、遠征に向かっての準備にお休みを使いました。キャス練はハッキリ言って筋トレに近いです・・。

サーフのフライフィッシングはラインバスケットが必需品なのですが、現在私が使っているラインバスケットは折りたためるC&F製のもの。そのバスケットを使っていて使いづらい部分がいくつかあるので、その改造についてのお話なんぞを交えて、今回の写真へと続きます。

お暇な方はご覧くださいまし。

スコットのカムイ18フィート
こんなに長いロッドを持って行く必要はないのですが、夢を追いかけていますので、スコットのカムイ18フィートで大物に挑みます。このロッドで掛かった最大魚ってヒラスズキかなぁ。ロッドがロッドだけに、1mサイズが掛からないとロッドが曲がっている気がしません・・。
大ニベで筋トレ
リールはティボーのパシフィックでバッキングラインはPEで500m以上巻いてあります。リールとロッドを合わせると、その重量はざっと2キログラム。リトリーブ中はこうして右手でロッドを支えている訳ですが、簡単に言えば一日中、前重心でとても重いダンベルをずっと支え続けているようなもの。おかげで帰る頃には右胸が大きくなってしまうのです😆
ダブルハンドの釣り
スコットのカムイ18フィートの他にウィンストンのボロンIIスペイ 15フィートを持って行くのですが、カムイを振った後にウィンストンを降ると、その重さはまるで鉛筆の様。軽すぎてびっくりするぐらい。そしてどちらも飛ぶ距離は似たり寄ったりで、北西風の追い風で40〜45mほどの飛距離。
ラインドレッシング
少しでも飛距離が伸びるように出撃前はラインドレッシングを施し、ストリッピー(フィンガーガード)にもこれを塗布します。
ラインバスケット
ラインバスケットはいろいろな場所で使うので、このラインバスケットは同じものの二代目。ノーマルのままだと使いにくいので、色々と工夫を凝らしてます。ウインドスクリーンは百均のまな板を2枚買ってガムテープで繋ぎ、それを立てています。ライン絡みを防ぐコーンは写真のようにひと工夫。
C&Fのコーン
C&Fのラインバスケットを使っている人はこのライン絡み止め防止のコーンを無くす人が多いと思いますが、別売で¥1,265(税込5個入り)で手に入ります。無くす理由は下から波を受けると、その時の圧でコーンが吹っ飛ぶんですね。なので、空気を抜くための穴を自分で開けましょう。そしてもうひと工夫。
コーン1
このコーンは先端にちょうど良い感じにくぼみがあるので、そこに1.5mm程度のドリルで穴を開けましょう。穴はもっと大きくても良いのですが、この後の絡みどめのヒゲをつける時に穴が大きすぎると、止めにくくなります。
コーン2
ついでに横向きにも穴を4箇所ほど開けて、コーンに圧が掛からないようにしちゃいましょう。横穴の位置や大きさは自由です。
ダイソーのタイラップ
さらにライン絡みを防止するために、このコーンに髭をつけます。色々やって試した結果、長すぎてもダメなので、タイラップ(結束バンド)の10cmがちょうど良いと思います。
コーン3
このタイラップを先ほど開けたコーンの先端に向けて入れましょう。穴が小さすぎて入らない場合は穴を千枚通しやヤスリで少し広げましょう。タイラップは先端から引っ張って落ちないくらいきつい方が良いです。
コーン4
タイラップの後端は留め具が付いているので、引き抜くことはできませんので、髭の部分が10センチ上に伸びる形になります。穴が小さければ引っ掛かって落ちませんが、そのままでは落ちてしまうので、その穴の周りに接着剤を塗りましょう。
コーン5
穴の周りに接着剤を垂らせば出来上がり。C&Fのコーンは全部で10個ありますが、全部に髭をつけるとつけ過ぎです。4〜5個くらいが一番絡まず投げ易いかと思います。このひげは特に強風で煽られる場所ではとても効果があります。かなりマイナーなお話でしたが、他のラインバスケットも同じような方法でタイラップの髭を付ければ同じような効果が得られます。