皇居のお膝元で出勤前にニジマスと遊ぶ

毎年の事ながら早春の渓流をさまよい歩くとその打率はとても低く、ただ河原を歩きヤマメの影を追い求めているだけで、ライズハンターにはなりきれない日々が続いている。ましてやサクラマスなんぞは更にその100倍困難な訳でして、もはや休日の度にキャス練に出かけている、とでも申しておきましょうか。

そんな訳で魚が恋しいこの頃。昨日の天気予報は私に「さぼっちゃいなよ。」と悪魔の囁きをしていたので、サボるとはいかないにしても少しだけ早起きをして出勤前に釣りへ出かけると事に。行き先は都内のビオトープである弁慶池。この機を逃すとレインボートラウトは死してザリガニの餌になっちゃうから今しかないんです。

弁慶橋ボート場の営業は4月までは朝9時からの営業なので(5月からは7時)、仕事前に与えられた時間は帰路を考えると正味2時間。この時間に魚を仕留めてサッと帰るという寸法です。お店に車を置いて九段下まで歩きで徒歩5-6分。そこから半蔵門線で二駅なので、歩きを含めて20分もあれば着いてしまう釣り場。弁慶池の上には首都高4号線があり、日曜とてサイレンが鳴り響くそれはやかましい釣り場なのであります。

そんな弁慶堀でのレインボートラウトフィッシングはこの暖かさが続くと私の予想ではあと2週間くらいかな? その後はバスの釣り場へとトランジションしていきますので、千代田区でニジマスを釣ってみたい方は、この週末ぐらいまでに出かけてみてくださいな。

今回の戒め:早起きは3本の得

紀尾井タワー方向
土日は混んでいるので前日までにボートの予約を入れておいた方が良いかもしれません。私は8時45分ごろにつきましたが、順番で言うと3番目。時間が短いので慌てて釣りを始めましたが、振り返ればボート場はご覧の通り。写真奥の桜はもう葉桜になり始めました。
弁慶堀(濠)
着いたらその暑さに先ずはフリースを脱ぎ脱ぎ。そしてペットボトルを2本購入して乗船しましたが、30分ほどで一本目を飲み切る勢いの暑さ。ライズがあるかと思いましたが、これだけピーカンだとしないですな。
弁慶堀のレインボートラウト
季節が進んだからギュンギュン引っ張ったほうが釣れるのかと思いましたが前回と同じ。フライを沈ませてステイさせた後に反応があるので、あまり引っ張らない方が良いみたい。タナも相変わらずひとヒロほど。フライはブラックのマラブービーズヘッド。
弁慶堀のニジマス
嬉しいことに私以外にフライフィッシャーマンが二人いらっしゃったので、フライ人口は3名。隣りの方もすぐに釣れてましたヨ。
レインボートラウト
インジケーターへのあたりは10分に一回程度。でもものすごい細かいアタリはもしかしたらブルーギルかもしれません。もう少し暖かくなったら、ブルーギルのドライフライフィッシングを出勤前に楽しんじゃいます。ちなみに早起きは3本の得と書きましたが、バーブレスを使っているので実際は3本掛けてランディングしたのは1本のみです。
クロウダディ
そうそう、私はこのフライがどんな動きをするのかを見に来たんだっけ。ということで、レインボー狙いをやめてフライのスイムテスト。私の予想では金属テールの幅が大きいのでクランクベイトみたいに泳ぐかなと思いました。
クロウダディ
沈んでいく姿勢はフックを上にして尻尾を下にして沈んでいきます。ロッドを大きく煽ってみましたが、この金属テールの効果で左右に振れる事はなかったです。でも、その動きはやっぱり雰囲気はザリガニ。ハサミの部分もフワフワした動きを出してます。このフライは夏になったらこの弁慶堀で活躍してくれるかな?
ダブルバレルポッパー
同じく、その前に巻いたポッパーの動きもチェック。サイズ感はブルーギルと子バスにピッタリ。早く糸トンボが飛び回る季節が来ないかなぁ。弁慶池にいるともはや頭の中はブラックバスのバイトシーンを妄想。渓流魚はもちろん楽しいのですがお手軽な釣りも大好きな私。

タイイングキットのクロウダッドを巻いてバスのフライフィッシングを妄想する

若かりし頃は色々な魚を飼育してましたが、ブラックバスって圧倒的にエビちゃんが好きなんですよ。色々なエサを与えて検証しましたが、カワエビを水槽に入れた時のその興奮度合いは尋常じゃないのです。それを思うとこんなザリガニチックなフライってきっと釣れるんだろうと、妄想が膨らむなぁ。

このフライアイ近くに取り付けられた金属片(シュリンプ&クレイテール)はレッドアイやビーズチェーンと同じ役目で、フックをキール状態に安定させる役目と、着底時の安定感を得るためのもの。

キャスティングするとザリガニの尾っぽの方からスッと水底に向かって沈む。着底してリトリーブする度に泥底をこの金属片で少しかき回して、バックで逃げるザリガニさんを演出。それを見つけたバスが「エビちゃん見っけ!」と突進しバックリ喰うのです。ロッドに伝わるズシリとした重みを想像すると行きたくなるなぁ、バスフィッシング。

ともあれ妄想はこの辺にして前回と同じ様にこのフライタイングキットを巻いて気付いた点と注意点をご紹介。とここまで書いておいてなんですが、フライ業界って圧倒的にトラウト崇拝者が多いので、書いたところでどれぐらいの方が興味があるのかは微妙ですな。

Fish-skull Crawdaddy

フィッシュスカル クロウダディ
このキットでタイングに気をつけることはフライは8本巻けるキットなのですが、圧倒的にワイヤーの長さがギリギリ過ぎます。なので、キットとは別にハーミットでコパーワイヤーを追加しておきます。ボディのフィネスシェニールは2本入っているので、それをあらかじめ均等に4本にカット(計8本)にカットしておく事をお勧めします。ちなみにこのキットを買わなくてもタイイング方法を見て真似て違うものを作るのもアリですよね。
クロウダディの巻き方
先ずはエビちゃんの形をしたクロウダディの表面は適用に自分で絵を描きましょう。そして裏面のこの位置に印をして、その位置にフックを裏から指します。
クロウダディを巻こう
刺すとこんな感じ。バイスにセットすると絵を描いていない裏面が見えてます。そしてシャンクにスレッドを下巻きしましょう。
クロウダディの巻き方
シュリンプ&クレイテールというウェイトを曲がっている部分が上向きになるように巻き留めます。巻いた上には瞬間接着剤を塗って固定しましょう。巻き終えたらスレッドはフックのベンド側(向かって左)に巻きながら移動。
クロウダディ
黒くてわかりづらいですが、フェイクバックテールのブラックをアンテナとして2本巻き止めます。髭は左右に分けて取り付けて、Vの字にセットしましょう。
クロウダディ
アンテナを巻き留めたらその位置にフィネスシェニールを巻き止めます。で、このシェニールは見ていてエリアフライ用にとても良さそうなので、現在USAヘ注文中。来週待つぐらいには届くかと思います。
クロウダディ
このフィネスシェニールをフックシャンクの半分を巻き進め、一旦仮止めします。その仮止めした位置にコパーワイヤーを巻き止めます。ワイヤーを巻き止めたら、さらにフィネスシェニールをシュリンプ&クレイテールが巻き止めてあるアイ付近まで巻き進めます。
クロウダディ
フィネスシェニールをフックシャンク全体に巻き進めるとこんな感じ。それをスレッドで巻き止めて余った部分はカット。今はコパーワイヤーがフックシャンクの中央から生えている感じ。
クロウダディ
フックを逆さまにバイスに留め直します。ロータリーバイスで作っている人はそのままフックを逆さまにしてこの状態にしてください。するとお絵描きした表面が出てきますので、エビの尻尾部分をコパーワイヤーで螺旋状に巻き進めます。スレッド位置まできたらスレッドで巻き止めます。最後にアイの位置でスレッドをウィップフィニッシュし、スレッドをカット。瞬着を着けて完了です。
クロウダディ
正面から見るとこんな感じ。ザリガニの形をしたクロウダディはフェイクスキンなので、乾いても硬くなることはありません。
クロウダディ
フライは一袋で8本巻けます。写真に写ったこのフライの4-5本はフライガチャのアタリとして入れておきますので、実物が欲しい方はガチャガチャで運試しをしてください。このフライの動きをチェックしたいので、本日朝は赤坂見附の弁慶池に持っていってその動きをチェックしてきましたので、その様子は次のブログで。

 

今年の春は寒いなぁ、とヤマメも言っております

渓流シーズンに入って忘れ物が特に多い私。ブログを読み続けているとわかると思いますが、まぁ私は慎重に行動する事は無くかなりな大雑把な人間です。自分が掲げる家訓は「人生はなんとかなる。」で、何とも楽観的なのであります。だからその準備も気合が入らない時ほどいい加減で、緑のロッドケースを数本を車へ投げ込み、現場へ着いたらソルトウォーターロッドだったなんて事もあったり。前回はラインを忘れましたが、ウェーダー忘れて冷たい水に挑んだりする事もあったりして。

こりゃ歳のせいだな、と思ったけれど、今に始まった事ではないので持って生まれた性格なんでしょうね。そもそもフライフィッシングって相違工夫を楽しんでいるので、イレギュラーな事が好きなのかもしれません。自分で作った災難にどう立ち向かう的なものを。あ、これって多分言い訳ですね。話の内容が前回の続きになってしまいましたので軌道修正しないと。

先週は寒さにやらて撃沈。今週は釣りへ行く前からまる二日間の雨後なので、増水している事は容易に想像がつく状態。願わくば泥濁りだけは勘弁して欲しいなぁと、午後には水位が少しは下がる事を期待しての遅めの出発。しかし今だに朝の外気温が寒いんだよなぁ。今年って何時になったら最低気温が10℃以上になるのかなぁ。

今回の戒め:釣欲を高める為に、前日はポジティブな要素を見つけよ

北関東の桜
川に立つと分かる事って沢山ありますよね。例えばこの桜。東京の開花は平年並みだったとの事ですが、この場所は昨年よりも少しだけ遅いかも。そして河原の緑も心なしか色付きが遅い感じ。本流の水位は予想通り増水気味ですが思っていたほど濁りはなし。しかし虫っけがあまりにもないので、今回本流のひと流しはパスして良い時間に合わせてヤマメを狙おうということになりました。なのでダブハンは振らず。
北関東の渓流
上に行けば増水の影響は少ないだろうと、移動に1時間と少し。濁りは無くこの感じなら釣れるだろうと、車を置いて少し歩きして一通り見てから釣り上がることに。水温は7℃で上がる気配はなし。写真を撮り忘れましたが、周りの山々は昨日に雪が降ったらしく真っ白け。水位が上がらないにしても雪代が出ている感じが拭えませんでした。
北関東の渓流
昨年沢山釣った場所で粘ってみるものの、全くのライズなし。最もその時期よりもちょっと早いので仕方ないですな。それにしても虫が飛ばないので、別の里川へ行くことにしました。
チビヤマメ
浅い瀬が続くこの川ならば水温が少しは高いだろうと思って来たのですが、虫は飛んでました。しかし雑魚のライズが少しある程度で、ヤマメさんはどこへやら。仕方なくランガンでフライを打ちまくってようやくこの一尾。大きな沈み石の周りを流しまくってようやく釣れてくれた、今年2年生になるチビスケ。
鎌の穂
河原を歩き廻って投げ続けたので、疲れちゃった。空の青が一番良い春までもう少しなんだよなぁ。
春の渓流
たまに本命らしきヤマメがライズするのですが、虫の少なさにその感覚は10分以上。寒さに震えてやる気無しって感じ。春の釣りをする時に私が見ているのは毎日の最低気温でして、今年はずっと低め。最低気温が低いと、昼に水温が温められても夜にグッと落ち込むので結果的に水温がなかなか上がらないんですヨ。
チビヤマメ
爆投し続けた結果、釣れたのはこの一尾のみ。なので、同じ魚の写真を二度使います(笑)。救いはチビスケだけれど、胸鰭の黄色い川育ちものだということかな。
オナシカワゲラの一種
唯一多く乱舞していたのがオナシカワゲラの一種で大きさは18番ぐらい。フライボックスを探りましたが、同じようなフライはありませんでした・・。早春のヤマメ釣りは持ち玉の種類の多さで、その結果に大きく影響します。
イブニングは何もナッシング
そんな外気温が温まりきれない1日ですが、先週の寒さでもイブニングは少しライズがあったのでそれを期待してまたもや別の川へ。しかし18時まで待ってな〜んもありませんでした。とまぁ、これが私の普段のヤマメ釣り。今年は季節進行がとても遅いかと思いましたが、ブログを読み返せばそんな事もないんですね。あと二週間もすればオオヤマカワゲラの季節がやってきます。昨日の結果よりも次の二週間を先読みセネバ・・。

釣り人あるある、オデコになると言い訳を沢山考える

いつだったかシークロの船長に、「これだけ頑張ったのに魚が出ないなんて。きっと魚が居ないか機嫌が悪いかですね、しょうがない。」と、5時間ほど爆投の後にこんなお慰みの言葉をいただいた。精一杯頑張ったのにオデコになって項垂れている時は、こんな優しい言葉を誰かにかけて欲しいものです。しかし釣り人の努力は現場にいない人には見えないから、少しでもそのショックを和らげようと、釣り仲間への報告の言い訳を沢山考えるのです。

言い訳1:天候や自然のせいにする
これは一番あるあるかな。急に水温が下がったとか、爆風あるいは無風だったとか、増水で手も足も出ないとか。もしくは虫が飛ばないなど、自分が努力しようと思ってもこればかりはしょうがない的なアピール。私も良く言うワードです。

言い訳2:魚のせいにする
魚が見当たらない。自分のフライを見向きもしない。魚の気持ちはいつだって分からないから、自分の推察がまるで当たらない。それって自分ではどうにもならないでしょうアピール。魚がいるのに最終的に釣れなかった場合、たいていは食い気が無かったなどと宣うのです。

言い訳3:道具のせいにする
私の場合良くやるのが忘れ物。持って来たリールロッドの組み合わせが違う、またはラインを忘れたからあるものでなんとかしようとしたけれど、やっぱりうまくいかなかったアピール。もっともこのあ場合は自分が悪いのだから、いくら言い訳してもしょうがないんですが・・。

とまぁ、これ以外にも色々あるんですが、とにかく釣れなかった時にどうしてこんなにも言い訳を考えるんですかねぇ。あ、これは自分の事だから皆さんは違うかな?

今回の戒め:仕事優先に物事を考えず、釣行前日は余裕をもった準備を心がけよ

ダブルハンドのスイング
前日のギリギリまで、まるで関係のないポッパーを巻いて更にお店の用事をしていたものだから、その準備を怠りました。まずはメインのリールを忘れたために、ロッドが使えずサブロッドに。そしてそのサブロッド用のラインをワレットごと忘れた為にとりあえず車にあったものを使うという、すでにやりたい釣りが成り立ってない状態。流しては見たものの根がかりのオンパレード。あぁ、無念・・・。
デジタル水温計
ついでに自然のせいにしてみる言い訳。予報では東京と同じぐらいの気温と聞いていたので暖かいかと思ったら、外気温はめちゃくちゃ低い一桁台。手足が痺れて雪でも降るんじゃないかと思ったほど。本流の水温は2週間前よりも少し低下で、支流はさらに低い水温。どうやらダムからの冷たい雪代を流している様子。4月を目の前にした本流の釣りでガウンを着込むとは思わなんだ。
ヒゲナガのシャック
虫が飛ばないという言い訳はできなかった。昨夜にハッチしただろうという、ヒゲナガのシャックはそれなりにあった。でも午前中は全くというほど虫っ気がなく川に生命感がないという言い訳はしておきましょう。なので本流は断念して手堅く支流でライズの釣りへ。しかしその支流へ到着すると更に寒くなり、冷たい風が吹き付ける。
寒い流れ。
1時間ほどかけて移動してきた釣れそうなライズポイント。一番ゆるくて良さげな場所はエサ師が陣取っていました。川面を覗くといかにも寒そうな流れ。昼だというのに更に冷え込んできたので、ダンジャケットを着込んでようやく寒さを凌いでます。水温は7℃と低く、ユスリカミッジとガガンボが少し。ライズが何にもないので車に戻ってニンフを探し、唯一ある数本のニンフを流し込むとガッツーンとアタリが。しかしアワセ切れしました・・。その後数回ライズを見つけてドライで挑むも、すっぽ抜け。イブニングまで寒さに耐えて仁王立ちするも何もなし。
埃まみれの車
爆走して埃まみれになった自分の車を見ていたら、急にユーミンのDestinyが頭に流れ込んできた。

ホコリだらけの車に〜♪ 指で書いた
True zero, my true zero
本当に釣れなかったんだと〜♪

久しぶりに昭和懐メロで締めくくりでゴザイマス。

春を探して河原をさまよい歩いた4週間

朝マズメを狙った後の仕事は眠いのなんのって、午後は仕事が出来るかなぁ。朝から釣りなんてまるで6月の私ですが、その頃はとてもハードな1日を過ごします。

朝マズメを狙うために1時半に起きて高速代をケチって国道を直走り本流へ。朝焼けから6時ぐらいまで釣りをすると川の雰囲気が変わるので、その後は1時間掛けて上流へ移動し源流でイワナハントをする。朝が早いので大体14時ごろには力尽きてしまうので1〜2時間ほど仮眠し、再び本流で大物狙いのライズ待ち、あるいはスイングの釣り。それを終えて家に着くのは大体22時を回ってしまう。そんなハードな釣りを5〜6月はこなしています。

しかし、まだハイシーズンではないのになんでこんなにしゃかりきになって朝マズメの釣りをしているかというと、私に春がこないのです。そう私にとっての春告げ魚であるマルタウグイが何故か見つかりません。

巷ではもうすでに遡上が終わったとか、先日はあそこが良かったとかという様なお客様の情報に右往左往し、私はその後追いをして翻弄するいつもとは逆の立場。皆さんは沢山釣ってらっしゃるのに、今年のマルタは神出鬼没でまるで亡霊を追いかけるかのよう。釣りそのものはそれほど難しい釣りではないので、ただやる気のある群れを見つければ良いだけなのですが・・。

そんなこんなで四週目。「情報は熱いうちに射て。」とばかりに、昨日釣れたという情報をもらって本日朝の出撃となりました。

今回の戒め:マルタは足で釣れ(歩いて探し回って釣れ)

マルタの産卵行動
この四週間(と言っても週に一度の釣行)の敗因は”いつもの場所”というキーワードでそこしか見に行っていなかったのが問題。川は毎年その様相を変えるので、必ずしも同じ場所で産卵するとは限らない。原点に帰って思うキーワドは、「上流に浅瀬を持つ深み」。産卵はシャローの砂利。行為が終わるとその休憩場所として適当な深みがないと駄目だってこと。そいうえばいつもの場所は相当浅くなってたよなと、今更ながらに気づく。ちゃんと魚が見つかれば、こんな感じで水飛沫をあげています。
マルタウグイを求めて
情報をもらった場所へ行くとその場所は下流に立派な深みがありました。そしてすでに産卵も終わりに近づいているのか、マルタウグイと同じ数だけの鯉がいます。彼らは先に産卵するマルタウグイの卵を食べにきている訳で、マルタの群れの下までフライを流しちゃうと鯉が掛かっちゃいます。で、最初きたのはとんでもないサイズの鯉でして、ずっとこんな感じで深みにへばりついて上がってきません。私はマルタが釣りたいので、最終的には15分ほどやり取りしてもラチが開かないので、わざとバラしました。
マルタウグイ
気を取り直して何度かニンフを流し込んでようやくヒット。こやつの鮫肌をナデナデしてようやく私にも春が来ました。
マルタウグイ
彼らがフライに食いつくのは鮭の産卵行動の時と同じようで、産卵床を作るのに遺物を排除するのか、はたまた卵を守るために流れていく卵を咥えるという説。いずれにしても食い気がある訳ではないので、いっぱい流したら反射的に喰ったヤツが一回アタる感じです。
婚姻色
なのでエッグパターンが一番掛かるような気がします。魚のサイズは50〜60cmといったところ。このまま出勤する事を考えると釣る時間は無いので今回は2本釣ってサクッと帰ります。
ソメイヨシノかな?
釣りを終えてふと見上げれば今年も数輪の桜が開いてました。やっぱりどんな魚でも川面に桜が咲く頃に活気が出て来るのですね。気持ちも晴れて本日は意気揚々と出勤と言いたいところですが、この場所からお店までガッツリ渋滞ハマって2時間の通勤。今はこのまま椅子に座ってうたた寝したい気分です。

 

あいにくの天気だったのでオトコ二人、ぶらり旅

そいえば先日の芦ノ湖でうえ乃のマスターが「卒業旅行で少し人が戻ってきた。」と言ってたけれど、うちにもまだ大学生がひとり残っていたんだっけ。管理人JrといえばFacebookの方でたまに登場していたけれど、あの小さかった愚息は今や私を抜き去り180cmオーバーに。そしていつの間にか酒が飲める年になっていたが、未だ親父と酌み交わすことはない。

昨年の息子はコロナやらオンライン授業やらでどこへも行けなかったので、たまには外へ連れ出そうとを誘ってみたら、意外にもあっさりOK。しかしフライフィッシングのブランクがもう一年以上になってしまったので多分キャスティングはままならないと思い、こんな六案をぶつけてみた。

次のコースから行きたい釣りを選びなさい。

1:渓流タイプの管釣りでイレグイになりたい
2:芦ノ湖のボートで遠投引っ張りの釣り
3:行ったことがない遠くの管釣りに行きたい
4:せっかく解禁しているのだから、オデコ覚悟で渓流へ行ってみたい
5:シーバスボートでシーバス&メバルの釣り
6:本栖湖へ行ってオデコになる

どのコースを選んでも一流?のガイドが同行し、丁寧にフライフィッシングをサポート、送り迎えもいたします。天気予報は日増しに悪い方向へ向かう中、釣り初心者のあなただったらどれを選びますか?

愚息が選んだのは6番でした。

子供たちがまだチビだった頃、私は毎週の様に「明日は山梨へ観光に行こう。」と家族を引き連れて本栖湖へ来ていた酷い父親です。家族は朝3時半に叩き起こされて本栖湖へ。車の中は寒いだろうからとシュラフと毛布を渡し嫁と子供二人を残して朝マズメの釣りへ行くのです。近所の遊園地などが開く10時前には釣りをやめて、ガリバー王国やオルゴール館などで一応家族サービス。そして帰る頃には、「渋滞に巻き込まれるから時間をずらして帰ろう。」という理由を付けて、もう一度本栖湖へ戻りイブニングの釣り。そして10時ごろ帰宅という具合でございます。

今回嫁には「山梨県の日帰り温泉へ連れて行ってやる。」と誘ってみましたが、過去の記憶が脳裏によぎったのか、ついてきませんでした・・。

3月の本栖湖
愚息は何を思ったのか「本栖湖へ行きたい。」と言い出した。私にとっちゃ嬉しい選択だけれど、天候は最悪だし到底彼が釣れるとは思えない。彼は勘違いしていたようで、自分のレベルでは釣れないという意味だと思ったらしい。いえいえ、私だって数回に一度しか釣れない本栖湖ですよ。結局、雪混じりの雨が激しいので本栖湖は観光だけにして、釣れる管釣りへ行くことと相成りました。
奈良子フィッシングセンター
さて、ここはどこかわかるかな?本栖湖から移動する時間で予報通り雪に変わってしまいました。釣り場に人がいないので、不安になりましたが営業中という事で、息子と二人で貸切フライフィッシング。もっともこんな天気の日に来る人はいないよね(笑) それにしても死んだ親父に顔が似てきたなぁ・・。
雪の奈良子フィッシングセンター
ブルーのシムスを着ていると私に見えますが、違います。見分け方は私よりもさらにお肉がない縦長のひょろっとした体型で、レフティな点かな。ロッドを振るのが一年振りでも若いからすぐに思い出して釣ってましたヨ。
奈良子フィッシングフィールド
奈良子フィッシングフィールドは魚種が豊富なので色々な魚がヒットしてくる。今回はアマゴにヤマメにイワナに、レインボートラウト。彼はとりあえず沈めてニンフの釣りでこのイワナをゲット。
シムスのレインウェア
暖かい上下の服装を提供したけれど、足のサイズが私よりもずっと大きいので、足は運動靴のまま。足先が痺れるほど寒かったと後の弁。
雪の奈良子
こんな天気だけれど、フィッシングプレッシャーがないので私はドライフライを堪能。でも2時間もしたら手足が寒くなってきたので、まだ釣りたそうな愚息でしたが雪が積もる前に退散しましたとさ。

エアフロ スーパーフロ リッジ2.0 タクティカル テーパーを使ったインプレッション

今回も長たらしいラインの名前なのでハーミット的には、「フロリッジ・タクティ」とでも呼びましょうか。さて、今回のこの新製品のおかげでタクティカルテーパーは3種類に増えたので通販の時に間違えて発送しそうで困ります。昨年発売されたスーパフロ・タクティカルテーパーの特徴は直径が細くて空気抵抗が少ないという事でしたが、それをさらに進化させてリッジ2.0加工を施したのがこのシリーズ。ラインテーパーの構造は全く同じなので、その違いはラインカラーで判断しましょう。そしてもう一つのタクティカルはソルト用なので、その話はまた今度。

今回釣り場に持って行ったのはフロリッジ・タクティWF4Fで、使用したロッドはスコットのセントリックC904/4。リールがライトスピード -3+でリーダーはフィネス9feet・6xです。場所は栃木県の某川で釣りの合間にその雰囲気を味わってきた感じです。では私的インプレッションを書いていきましょうか。

私はスーパーフロ・タクティカルWF4Fの方も使っているので、まずはそれとの比較を一つ。価格差にして¥5,000はリッジ加工がしてあるかどうかの差で、それ以外はテーパーデザインを含めて全部一緒。なので滑り具合がどんな差があるかというと、リッジ2.0の方がより滑らかに飛んでいくという印象でしょうか。今回はロッドとの相性がとても良いのかその滑らかさが今までで一番このロッドにマッチしている感じ。ラインのメンディング、水面からの剥がしやすさ、テーパーデザインから生まれるラインループ、そして軽い力の入力でもすっ飛んでいくイメージ。このリッジ2.0というのは以前のモデルよりもエッジの部分の鋭さがないので、触った感じのリッジは感じにくく、その分ラインの硬さとゴワゴワした感じがなくなったので、ラインが絡まないちょうど良い張りになりました。そしてラインの擦れ音も無く静かです。

セントリックC904/4はかなり硬いロッドなのでこのラインだとショートレンジが難しくなるのかと思いきや、以前紹介したスーパーフロ・タクティカル同様に、ライン直径が細いせいなのか出てている長さの割には重く感じるのでターン性能が良いです。ミドルからロングレンジのキャスティングに関しては素晴らしいパフォーマンスなので、私からの文句は何もありません。

基本的にリッジの部分しか変わらないので、それ以外の部分はスーパーフロ・タクティカルと同じで使いやすさは変わらず。なので、この¥5,000差でリッジの効果とラインのスベスベ感がメンテナンスをしないでどれだけ長持ちするかなので、これから私が使用し続けることで、劣化スピードがわかってくるかと思います。

私的にこのラインの気に食わないところは2点で、私は遠投時はホールするラインを長くするので、このヘッド調だと少し短く感じてしまいベリー部があと2mくらいは欲しいところ。もう一つはランニングラインのカラーがセンスないなぁ・・(私的感想ですヨ)。

とりあえず現時点ではその扱い易さと水面からの剥がしやすさなどでかなり気に入っておりますが、このままメンテせずにどれぐらい長持ちするかをまたいつかその経過をお話ししようかと思います。それにしてもセントリックにこのラインは相性バッチリ。練習嫌いの人でもラインとロッドが仕事をしてくれるので、努力する事を忘れてしまう人をダメにするマッチングだと私は感じました(笑)

AIrflo Superflo Ridge2.0 Tactical Taper
フライラインに1.5万円を投資する価値って本当にあるの?というのは私ならずとも一般的な意見だと思う。払った分だけの性能の差はあるけれど、遠投を必要としない場合は約1万円のスーパーフロ、タクティカルテーパーでも良いように感じる。とは言うものの、一度使ったら大概はやめられなくなっちゃうのですね、これが・・。
エアフロのラインとラムソンスピードスター
ラムソンのライトスピード-5+にこのラインを巻いてみた。バッキングラインがF Lイエローでランニングがライトブルー。そして先端分がタンカラー。う〜む、やっぱり配色が気になるなぁ・・。
エアフロのラインインデックス
先端に書かれたラインインデックスは「R2.0 TACTICAL WF4F」と書いてある。なるほど名前が長くなった場合、今までの部分は削って付け加えたところだけ表記すれば良いのね。ループは小さくそして接続部も太さを感じない。先端のラインカラーはアースカラーで良い感じなんだけれど、すっ飛ばすとやっぱりランニングラインのブルーが気になるなぁ、私だけかな?

サクラ大戦2022開幕、釣り人は一本の杭になる

なんか昔、パチンコだかのCMで宣伝していたのがサクラ大戦でしたっけ? 私はアニメや漫画はほとんど読まないのでその内容は全く知りませんが、桜とサクラは好きです。フライフィッシャーマンからすればサクラ = サクラマスでして、それに人生を賭けちゃう釣り人も多い訳で、だからその魅力を語ったら一晩呑み明かしても足りないなぁ。

昨今の情勢を見ると大戦なんて書くと少し不謹慎かもしれませんが、私はこのコロナ禍の二年間は行動制限されていたのでまともにサクラマスと戦う事を許されていませんでした。なので今年はまさに私にとっちゃ大戦なのであります。何せマイルールは「サクラマスは釣り過ぎ注意、年に一本。」という目標を掲げてますから、この2年はまともなサイズにお目にかかる事なく時間が過ぎた訳です。人生残りの春を数えると、激流に浸かれる年齢はあと20年もないと思うのに、そのうちの2本分が失われたのですから、私にとっちゃ死活問題ですな。

さて、そのサクラ大戦ですが、例によってまずは関東近郊の河川でチェクから始まります。なんか聞こえが良いですが、関東地区でまともなサイズを取る事は至難の業なので、ダブハンの練習に行っていると言った方が良いでしょう。今年もそんな一投入魂が始まりました。ひと昔前に自前で作った『1万分の5(イチマンブンノゴ)』では1万回キャストすると5本のスティールヘッドをキャッチできると言う意味でそのタイトルを付けましたが、本州のサクラマス、特に関東近郊では10万分の1くらいの確率かなぁ、なんて思います。

これだけ書けばその後の内容がどうだったかは、あらかた察しがつくと思いますが、私はただ水に立ち一本の杭になっているだけで楽しいのです。釣れる釣りを楽しんでる時期が過ぎて20〜30年もすると、フライフィッシャーマンの境地はそんなところにあるのかもしれません。

初心者へのメッセージ:最初の一年はとにかく魚を沢山釣り続け、次の一年は工夫の年。3年目は管釣り(C&R)を卒業し更なる境地を探し求めよ。

ウィンストン ボロンIII TH マイクロスペイ 1063/4
私の釣りはいつでもポジティブシンキング。河面に立っただけで、「今日は釣れちゃうかも?」と思ってしまう。なので本流スイングも飽きる事なく投げ続けられるのかもね。
ヒゲナガカワトビケラのシャック
スイングを楽しんでいる最中に次々と流れていくヒゲナガのシャック(抜け殻)。昨夜は相当な量のヒゲナガカワトビケラがハッチ(羽化)したんだろうなぁ。さらに暖かいものだから、この時期にはまだ早いマダラカゲロウやコカゲロウの乱舞。ヤバイ、もしかして釣れちゃう?
デジタル水温計
更なるポジティブキーワード、水温が思っているよりも高いじゃありませんか。こりゃもしかして釣れちゃう?
ダンケルドとシルバーマーチブラウン
お昼に差し掛かる頃には虫の流れもピークに達し、この時期ではありえないくらいのメイフライの流下。もしかして釣れちゃう? もしかしたらヒカリ(サクラマスになる前に川に居る一年目の個体)がいるかもしれないから、シルバーマーチブラウンも付けちゃおうかと、スケベ根性を出したドロッパーシステム。
本流のスイング
最後の一投まで私は、「今日は釣れちゃうかも?」と思っていましたが、全ての好条件に反して雑魚からの魚信さえもなし。世の中そんなに甘くないよね。だいたいこの10年でこの川の傾向を考えると、一番早い年でもアタリが増え始めるのは大体3月の20日過ぎぐらいからなので、これが至って普通なのであります。しかしながら今年の状況を見て回るには有意義な1日でございました。私はマルチフライフィッシャーマンなので、本流で釣る時間はベテランの方々の1/10ほどの時間ですが、今年もドスンというアタリが来る日を待ちわびて流し続けます。

芦ノ湖でトラウトを釣りながらウクライナの事を思う

先週の土曜日にBASECAMPにて『毛ばりカフェ』と言うフライタイイングスクールをひと月ぶりに行いました。今回のタイングテーマがマラブーフライだったのですが、時間配分で余裕があると別のフライをタイイングします。今回も予定通り進行したので、2種類目のフライとして写真のモンタナマラブーをタイイング。

フライフィッシング歴が40年以上の人ならば「今さら何を」と言われてしまいそうなフライですが、このフライを巻いてみてビックリの、「こんなフライ初めてみました。」と言われたのにはチト驚いた。10年ひと昔と言うけれど、確かに40年以上前に私がよく使っていたフライだから、今の方々にとっちゃ珍しいのですな。そう言えばモンタナマラブーをしばらく使って無かったかも。ならばと、このフライの使い道として今週の釣り場が決まったのです。

私が芦ノ湖へ通い始めたのは中学1年生からで、当時は釣行計画書を親に出して釣行費を捻出し、春休みにバンガローで友達4人で一泊二日の釣りをしたのが懐かしい思い出。当時は国鉄の時刻表を購入し、それと睨めっこするのが好きだったので(私は鉄男くんではありません)、行った事のない遠くの釣り場はどのようにして乗り換えて何時に着くかを調べてよく妄想してたものです。

そして当時フライタイングはまだまだ修行の身だったので、高価だったけれどランドール・カーフマン著の『American Nymph Fly Tying Manual』を購入しフライを模倣して実釣で試すの繰り返し。その本の中ページに唯一のカラーページがあり、自分の中ではモンタナがカッチョ良く思えて沢山巻いていたのです。昔はこのフライを持って芦ノ湖へ行ってたなぁ、なんて懐古な今週の釣りは以下の通り。

毛ばりカフェでタイイング
今回の『毛ばりカフェ』のお題は左のマラブー&パートリッジ。そしてついでに巻いたのが、右のモンタナマラブー。タイイングしている最中に懐かしさが込み上げてきた。
American Nymph Fly Tying Manual by Randall Kaufmann
当時はまだ1ドルが¥300くらいしていた時代です、確か。なので右上には$9と書いてありますが、裏表紙にスタンプされた金額は¥3,700なり。よくもまぁこんな高い本を買ったなぁと思うのですが、それぐらいフライフィッシングの情報が無かったので洋書にすがるしか無かったのです。
ランドール・カーフマン
著者近影でランドール・カーフマンがカメラを持つ姿が写っているのですが、後に彼に遇う機会がありましたが、白髪の紳士になってました。そして私の恥ずかしい部分として、洋書の冒頭は一生懸命に訳したルビが英語の上に・・・。中学一年生頃のレベルはこんなものだと思うので、許してやってください。
モンタナストーンフライ
このページに記載されているフライの中で一番カラフルなフライがモンタナストーンフライ。他の洋書だとファンシーニンフと書いてありましたが、ストーンフライとして紹介されていたんですな。さっきパラパラとめくっていてびっくりしたのが、ダグ・プリンス(Doug Prince)のプリンスニンフが『Brown Forked Tail』と言う名前で紹介されてます。プリンスニンフと言う名が定着したのはこの後だって事ですね。それ以外にキャロット、テリコ、ビーバー、ヘルグラマイト,ティンバーライン、ビッチクリーク、ダムゼル、キラーバグなどなど。知っている人は「懐かしい〜」を連呼、知らない人はどんなフライかを妄想してみてください。
うえ乃前でスタートフィッシング
そしてそのモンタナマラブーを持って出かけた芦ノ湖。うえ乃ボートさんに聞くと、まだ水温が上がらずうえ乃ボート前で釣っていた方が釣れるとのこと。なのにエンジン船を借りて目の前でスタート。水深9mで魚探に映る魚は6〜8m付近。ラインはタイプ3でカウント30〜35秒で超スローリトリーブ。ティペットは3Xでモンタナフライは8番と10番。
放流もののレインボートラウト
今も昔もモンタナマラブー健在。他のフライに変えるとあまり釣れないのですが、このフライにすると順調に掛かります。そもそも順調に釣れる理由はロッド2本だしだからと言うこと。カウントダウンの時間が長いのでその際にもう一本をフルキャスト。投げ終わると最初に投げた方をリトリーブしてまた投げ返すので、普通の人の倍のキャストとリトリーブをしてます、疲れるけれどね。
芦ノ湖のサツキマス
釣れる魚はレインボーだけではなく、写真のサツキマス、コーホーサーモン、ブラウントラウトなど。イワナは残念ながら釣れませんでしたが、一人で四目釣りを達成。
イワタニのマーベラス
ひとしきり釣れたところでコーヒーブレイク。コロナの影響で食事はやっていないような事が書いてあったのでバーナーを持ち込んだのですが、月曜日から再開してましたので、美味しいカツ丼を頂きました。
この時期に使う芦ノ湖タックル
持ち込んだロッドは緑色のウィンストン6〜8番。ブルーのラインはシックスセンスのタイプ3。グレーのラインはSAのシンキングラインタイプ4です。いつもなら気にならない事なのですが、芦ノ湖は釣りをしている最中に富士駐屯地演習中の榴弾砲の音が聞こえてきます。その音が今TVで連日ニュースになっているウクライナへの砲撃音と同じなので、複雑な気持ちになるのと同時にTV映像に、映し出される瓦礫になった都市がフラッシュバック。アタリが無い時間帯はその音が鳴り響く度に胃がギュッと握られる様な気持ちに苛まれました。釣りなんかしていて良いのだろうかと・・。
元箱根湾
魚はかなりの数を釣ったのでその後は色々な場所を散策。湖尻のキャンプ場前は鉄板ポイントで人だらけですが、ポツポツ釣れてます。胴切り、プリンス、深良水門のあたりも少し釣れてます。元箱根の方は思いの外釣れておらず、僕らは1時間もやらないで退散です。
芦ノ湖の釣果
湖尻でやっていた時間が長いのもありますが、結果的に湖尻の方が沢山釣れました。一緒に行った後輩は最大で60センチ弱のサイズをキャッチ。私は大きいサイズは出なかったものの、リリースしながら一人でこの釣果。余裕で定数オーバーですが、写真撮影後に全てリリースです。ちなみにこのほとんどがモンタナマラブーでの釣果。
撮影後の放流式
今回は懐古ネタだったので、モンタナの他に普段使わなくなったミセスシンプソン、マツーカ、ミッキーフィン、グレーゴーストなど使用してみましたが、この中でモンタナが一番フックサイズが小さかったので釣れたのかも?
ブラウントラウトとサツキマス
釣果の上では大満足の釣り。しかし3月11日が近い事もあって、東北大震災の瓦礫と化した町並みと芦ノ湖で聞こえる自衛隊の砲撃音から思い出すウクライナの今がリンクしてしまい、複雑な心境でそのストレスから口内炎だらけになってしまいました。天災せよ人災でもよきせぬ事に巻き込まれて死んでいく事は、誰しも望んではいないでしょう。私に何ができるのかは分かりませんが、少なくとも人の手で解決できる不安は1日も早く無くし、戦争のない平和を望むばかりです。いつか安心してウクライナの川で魚を釣ってみたいなぁ、ってやっぱり考えることは釣りか・・。こりゃ私は死んでも成仏しないな。

解禁はやっぱり釣りたいから、放流ポイントでエサ師に混じって竿を出す

祝・全国渓流一般解禁 2022年。今年は火曜日が初日になってしまったので、あの混雑に交わらにゃならんのです。かといってドライフライ縛りのフライフィッシャーマンとって居着きの天然物狙いは、この時期はライズ待ちしてもな〜んも起こらない可能性の方が高い。昨今の世界情勢で私の気持ちは落ち込んでいるので、少しは釣果を出す事で明るく解禁を迎えたいので、昨年と似たようなポイントで解禁を迎えることにしました。

皆さんは解禁日、あるいは解禁から最初の土日の釣りは経験済みですか?その日の放流場所の様子は、まぁ一種の管釣りというかお祭りみたいなもんです。解禁の数日前にヤマメは放流され、解禁日を待ちわびた釣り人が大挙し夜明けと共に一斉にロッドを振り回すのです。それもしょっぱなからオデコにはなりたく無いので放流ポイントを目指す気持ちは皆一緒。最初の一投は一斉にオマツリ(仕掛けが絡まる方の話)になったりして、皆さんの釣欲はハンパないっす。

そんな様子を幾度となく経験している私ですが、そうは言っても解禁からオデコはやっぱり嫌なので、今年も遅い時間を見計らって参戦する訳です。もっともフライフィッシングの場合は早くに行ってもエサ釣り師の竿数に閉口しロッドを振り回すスペースなんてありゃしない。それにこの時期は朝早い時間帯に水面を流れる虫は無いので、ドライフライを流したところでな〜んも出ないので、水温が温まった10時ぐらいからが勝負とになります。

馴染みの漁協へ行って新しい年券を手にし、予定通りポイントへ着いたのは10時ごろ。放流ポイントには駐車スペースが無いほどの有様。その隙間を見つけて駐車し川面を見ると釣り人の数はざっと20名。両岸に陣取り隣りとの距離はわずか数メートルという、ソーシャルディスタンスはギリギリの間隔かな。複数のロッドは上流へ向かって投げ込まれるのだけれど、器用にもロッドの波はぶつかる事なく振り込まれている芸当。

こんな状態じゃロッドを出すところなんて無いなぁ、なんて眺めていたら、幾度も餌の仕掛けが流される間でいくつかのヤマメがライズしているじゃありませんか。さて、あの隙間にどうやってフライを入れようか。そんな事を考えながらの昨日でした。

今回の戒め:エサ師の嫌がらせ行為にキレることなくスマートな釣りを目指す

コンパラダン
前日に巻いたのはユスリカミッジ12本とコンパラダン8本の補充。最初はコレを結んでみたけれど、ミッジを食べているのを確認して変更。エサ釣り師がたくさんいるポイントから外れてライズしているヤマメを発見。そのわずかな隙間を見つけてライズを狙ったら、私がキャストするや否や嫌がらせのようにその場所へ仕掛けを入れっぱなしにするのです。ライズする魚は沈めて釣る餌では釣れる筈もなく、いくらやっても釣れないエサ師だけれど、ずっとそのライズを譲ってくれませが、私はめげません。対岸のエサ師とこちら側のエサ師が仕掛けを抜くわずかな時間の隙間で釣ってやりました。
キャッチ&リリース
魚が釣れて撮影しているとあっという間にそのポイントはエサ師で埋まります(笑)僕らはリリースですが、彼らはこの1日で一人当たり3〜10匹以上は持って帰るのでしょう。ちょっと計算すればわかる事ですが、1週間以内に放流ものはほぼいなくなる計算です。楽しみ方は人それぞれですが、全てを持って帰ると遊び相手が居なくなってしまう事を考えていないのかなぁ。川の資源は無限ではありません。
ミッジ22番
フライはユスリカミッジの22番に8Xのティペット。リリースする僕らを不思議そうな顔で見ている僕らよりも年配の方々。
キャッチ&リリース
後輩も同じような仕打ちをずっと受けましたが、タイミング良くキャスティングが決まりヒット。
キャッチ&リリース
そしてしばしの記念撮影をしてリリース。エサ師の年配方とお話をしましたが、放流ものは鵜に喰われるのだったら釣り切って僕らが食う的な話でした。なるほど、考え方の相違があるんですね。私達以外は全てエサ釣り師のため居心地が悪いので退散です。
早春の渓流
とりあえずオデコを逃れるために釣ったので場所を変えて居着き探し。しかしこの時期はライズを探すのは地元アングラーではない私達には至難の技。いくら暖かい日だと言っても虫なんて流れてないんですから。基本私はライズハンターなので、この時期に叩き上がりの釣りはしません、ニンフも流しません、というか持って歩かないもんね。なので、数カ所回ってライズがなかったので、別の放流激戦区へ移動となりました。
解禁日の人出
河川上にある車の数を見てくださいな。これが解禁日のお祭りです。普段釣りをしていない人でも解禁日ならば簡単に釣れるのでは無いかという淡い期待で多くの人が訪れますが、それなりの装備と知識と技を有してない人はやっぱり釣れません。なのでここでは50名ほどいましたが、多分1割はオデコです。
ヤマメ
後半は適当にサイズダウンしたヤマメの数釣り。3時ごろには空気が入れ替わって寒くなってからはライズが止まってしまったので、早々に撤収してきたとさ。来週は気合い入れて本流でライズ探すかな。それとも2尺ヤマメ狙いという名の元のダブハン練習かもね。