コンピューターの中には年と月に分けられた写真がぎっしり。今年最後の営業日はその写真を眺めて一年の釣りを振り返ります。釣行回数は86日かな? 更に新しいことにチャレンジして打ちのめされた一年であったことをしみじみと感じています。
今年もあっという間の一年。皆さんにとってはどんな一年だったでしょうか?
来年もまた皆さんにも素敵な出会いがありますように。
ハーミット2017年の営業も本日で最後。今日はお客さんも来ないでしょうからユルユルにお仕事頑張ります。さて、先だってお話下した通り本日はHMTが賞するMVF(Most Valuable Flyfisher)をご紹介。というか昨日閉店間際にひょっこり現れたので、MVFを告げずに「これ持って。」と言ってみました(上の写真)。
彼は今年社会人一年生。中学校の頃からハーミットへちょこちょこ顔を出し、本格的にフライフィッシングにハマり始めたのが大学生になってから。やっぱり中高生にはフライの道具は高いので、アルバイトをしてお金が自由に使えるようになってから、その面白さにはまった次第。
大学生時代は近所の川でブラックバスやシーバスを楽しみ、お金を貯めて遠征へ北海道へ行ったり。僕らからしても若い子が一生懸命釣りをする姿が好きだから、色々な釣りへ連れて行ってあげたりして、学生時代に色々なフライフィッシングを経験してもらいました。
その子が社会人になり、仕事忙しさに釣りへ行かなくなってしまうのではないかと思いきや、今年も休みのほとんどを釣りに費やした釣り馬鹿ぶり。その貪欲な釣人魂に感服し、HMTは彼に表彰いたします。
あ、もちろん金券なんてあっという間にロッドへ変身しましたとさ。これからもフライフィッシングングを楽しんでね、Nくん。
私が釣りを始めた幼少期はグラスロッド全盛期。フライフィッシングを始めた頃にようやくカーボンロッドが出てきた時代だから、フライフィッシングを始めて最初のロッドはもちろんグラスロッドでした。シェイクスピアの入門セットで¥9,800くらいだったと思う。その後にお年玉を貯めて買ったのがフェンウィックのFF765というグラスロッドで、当時は5-6番が標準ロッドでした(というか3番なんてなかったもの)。カーボンのフライロッドを手にしたのはそのずっと後で、最初のカーボンはスピードスティックのフライロッドだったかな?余りにも古い話なのでちょっと思い出せない。
グラスロッド時代はその復元力の弱さにキャスティングループに波が入り、それをどう殺して投げるかがキャスターに求められたもの。ロッドは重いのでリールをわざと重くして手元にバランスをくるようにしていたのである。それがグラファイトに変わるとそのバイブレーションは非常に抑えられるようになったが、ロッドテーパーは試行錯誤の時代で、人の好みにより大きく人気が別れたものだった。
フライロッドを40年間振り続けて私が思うことは、今のロッドの進化は本当に凄まじいもの。ロッドのバランス、軽さ、復元力、テーパーのスムーズな曲がり、どれを取っても昔のロッドとは比べ物にならない。メーカーが安易に”effort less”(努力知らず)”を多用するのにも合点がいく。もちろんバンブーロッドやグラスロッドにもメリットは沢山あるけれど、多様性で考えればグラファイトロッドが現代の主軸となっていることは間違いない。ただしグラファイトロッドは優等生が多く個性がなくなったことは事実である。また、古いロッドを良しとする人は玄人であるから、キャスティングが上手な故にわざと難しい方向へ行きたがる傾向なので、自分のキャスティング能力に酔いしれるために懐古主義になるのでしょう。
話が逸れそうなのでここで修正して今年のハーミットが選ぶHMT・タックル・オブ・ザ・イヤー・ロッド部門の話へ。一つだけ紹介しようかと思ったのですが、甲乙つけ難いので、二つあげます。
まずはTFO のBVKシリーズ。こちらのシリーズは発売されてからすでに10年近く経っていると思うのですが、その人気は衰えず価格以上の価値があるとお客様からの声が多いロッド群。私が勧めなくても勝手に売れてくれる素晴らしいロッドです。以前はTFOフィネスがそのような感じで、ネットに広がる持っている人の評価を見て、連鎖的に購入者が多かった感じ。それが現在は時代がもう少し張りのあるロッドを求めているのか、BVKにやや分があるようです。ロッドのコスメには賛否がありますが、グラファイトシートと穴の空いたシートリングなどが今のラージアーバーリールに合うのでしょう。
そしてもう一つのロッドは今年もハイエンドのロッドとしてとても人気があったScottのラディアンシリーズ。スコットの新しいGシリーズはもちろんとても人気があり供給がまだ行き渡ってない状態ですが、発売して間もないので年間のトータルで見てスコットのラディアンに決めました。最近は北海道に遠征する人が多くそのメインロッドとしてラディアンを使う人が多いので、とても活躍しているロッドです。私もその一人で湖のドライと北海道の渓流用に購入したのですが、私のラディアンはとても出番の少ない一年となってしまいました。
ということで今年はこの2シリーズを表彰します。私がウインストン愛が強い人だからWinston・エアを表彰すると思ったでしょ?でもね、エアは少し価格が高いというだけで評価する人の数が少なないんです。リールの表彰と同様に私の気持ちをゴリ押しするのはちょっと違うと思うので止めました。もちろん皆さんにエアの良さを知ってほしいのですが無理強いはしません、ハーミットですから。
小学校の低学年の頃、サンタクロースは軽トラに乗ってやって来た。軽トラに群がる子供達を蹴散らしながら、団地の家庭にプレゼントを配り歩くアルバイトのサンタさんは、楽しそうではなかった。サンタって大変なんだなと思った幼少時代。
少し大人になると、ユーミンが「恋人がサンタクロース」と教えてくれたけれど、釣りに夢中過ぎて(今でも?)サンタどころではなかった若かりし頃。結婚して子供ができると本格的にサンタをしなくてはならない時期があったけれど、それももう遠い昔。年を重ねるごとにクリスマスは、なんだか寂しさを感じます。
カーラジオから流れるジョン・レノンやマライア・キャリーの曲を聴きながらシーバスへ向かっていたら、こんな夜はもしかして僕らにサンタさんが大きなシーバスをプレゼントしてくれるんじゃないかと釣り人的ポジティブモード、もしかして?デジャブもありかなと・・・。
時計の針が24時を回ったので、いよいよクリスマスイブ。さぁいつでも来いと爆投しましたが、待ち人(魚)来ず。失恋した翌日の朝を迎えたような気分の本日でございます。あぁ、やっぱりサンタを召喚するには一日早かったようです。残念・・。
JR駅内に貼られている原田知世のポスターを見て懐かしんでいる人が多い中、「私を本栖へ連れてって!」なんて言う人は、女子はおろか男子もいません。夜明け前の富士樹海の道を毎週一人でひた走る管理人でゴザイマス。ま、仕方ないですな朝の気温はマイナス7℃だし・・。
そんな極寒の朝へ出陣し漢の浪漫を求めた釣り人は、私以外に3名ほど見かけました。不凍湖であるこの湖は、人間が死ぬほど寒くてもまだ水温は9〜10℃はある状態だから、魚には快適な状態。でも3投もするとガイドはガチガチに凍るので、その三投以内で決めたいところが本音。だって、寒いんだもん。もちろんそんなにうまく行くはずもなく、お目当の大物は今週もシャローレンジに一度も現れませんでした。
私にとって大物は4年に一度のオリンピックみたいなものだから、今年はこのまま何も無いかも?しれません。それでも大久保と長崎で良い魚が上がった話があるので、やっぱり本栖湖の大物をキャッチするのには、長い経験よりも強運が必要なんだと思います。初めて行った人がナナマル釣ったりするところですからね。
午後はなんとなく何もなさそうな雰囲気だったので、夕方をやらずに下道で帰りましたとさ。はい、国道で・・。渋滞に巻き込まれ5時間の苦行でゴザイマシタ・・。
ブログというものができる前は(2000年頃かな)、毎年お世話になった商品群をHMT・タックル・オブ・ザ・イヤーとして讃えてたのを思い出し、今年はそれを復活させて書いてます。この一年でハーミット一推しの商品を時間を見つけてジャンルごとに紹介していきますので、お暇な方は読んでくださいまし(過去のページはこちら)。
そして今年の最後には、今年のハーミット的・釣り人(お客様)を表彰します。ハーミットが選んだ釣り人のMVF(MVPではなく、釣りなので最後の頭文字はフィッシャーです)を選びます。ハーミットで勝手に表彰し、その方にはハーミットの金券¥5,000分を送ろうと思います。その審査の基準は以下の通り。
●釣行回数 = 管理人と同様にどれだけ世間とかけ離れた釣行回数(世捨て人)であるか
●釣りへの前のめり度 = 新チャレンジ精神を持っているか、あるいはどれだけ意欲的に行ってそうか
●HMT貢献度 = ハーミットにどれだけ上納金を納めたか(笑)もしくはハーミットに力を貸してくれたか
主な審査基準はそんな感じ?名前は明かせませんが(明かしても良い場合は明かします)、その人物像をなんとなくわかるように皆さんにも伝えます。
さて今宵は今年一年間でハーミットに貢献していただいたリール、またはHMT的に凄かったと思うリールを表彰いたします。
そのリールは・・・。
今年発売されたHARDYのFW-DDとどちらにするか迷いましたが、昨年から引き続き強い人気を保っているので、こちらのHARDY Marquis に決めました。
決め手はいつまで使っても飽きないデザインとmade in Englandであること。このリールは1970年に製造され、途中製造をやめていた時期があったものの、リニューアルされて再発売されたことは、それだけ皆さんからの要望もあったからこそだと思います。ま、個人的にこのリールが好きなので、それも選んだ理由の一つです(笑)
マーキスはクリック音がとてもうるさいので賛否ありますが、個人的にはこの音が大好き。そのドラッグテンションは絶妙でトラウトには十二分ですし、バックラッシュも起きません。大物がかかった時には反転音が周りに響くので、掛かっている事に周りの人が気付き、ランディングを手伝ってくれたりするのも嬉しいのです。
今年は私のマーキスが唸る回数はとても少なかったですが、来年はもっと働いてもらいますヨ。
先日のフライキャスティングスクールにて、マーヴェリックさんからスコットのNEW Gシリーズをお借りしたので、前回インプレッションをしたGS844/4を除き、その他モデルをご紹介。モデルが多く話が長くなるので無駄話はなし。全体のイメージはGS844/4のインプレッションをご覧ください。また、全てのモデルを褒め倒してもハーミット的ではないので、それぞれの総合的なイメージと得意とするシチュエーション、不得意とする釣り方を書いてみました。
GS772/4:一昔前のロッドである “アイズ・スリー”が愛されていた時代ならば、このロッドを3番ロッドとして使う人もいるでしょう。しかし、今の時代に求められるのはロッドティップのトラッキング性能(ロッドティップがラインを辿る性能)なので、あえてそのバランスを崩してライン番手をあげるということは、現在はしないでしょう。なので、実際に振ってみた感覚では2番がドンピシャで、3番はループを締めてキャストすることが難しくなります。
Fine : シャープなライン運びでいて水面へのインパクトが少ないモデル。ショートレンジでのシチュエーションを中心とした、ヤマメ、イワナ、あるいはオイカワフィッシングに向いたモデル。藪沢などで小さなフライをプレゼンテーションしたい人には良いロッド。ティペットを細くしてもタカ切れは少ないでしょう。
Weak : 7ft7inchと短めでしなやかなミディアムアクションなので、~30feet(〜9m)までのキャスティングまでが使いやすいレンジで、それを超えたキャストは投げ手側のスキルの問題になります。
GS773/4:多くの皆さんに振っていただいた感想で、低番手では1番の高評価。トータルバランスに優れ、キャスティングが快適。「こりゃ、誰が振っても振れちゃうから、人を駄目にするな。」的な発言もありました。グリップは小さめで日本人向き。一般的な渓流でヤマメとイワナしかやらないという人には、お勧めできる一本。私はその後購入し使っております。
Fine : Gシリーズらしいミディアムアクションの中に、以前よりもはるかに良くなったラインデリバリーがあり、ラインが乱れません。そして以前のモデルよりもバット側までグッと曲がってくる感じなので、極端に短いショートレンジにも攻めやすくなりました。同じテイストのロッドはWinston Pure 763/4です。
Weak : 2番のモデルと同様に7ft7inchと短めなので、得意なレンジは30ft(9m)まで。釣り場のシチュエーションが多彩な川で、それ以上のレンジを求められた時に、少し投げづらくなるかもしれません。
GS775/4:このロッドで何を釣るのか?的な異端児のロッドをイメージするこのモデルは、藪沢で大きめのフライがデリバリーできる5番には珍しいショートスティック。短いロッドですが、アップロックスクリューシートモデルです。
Fine : 皆でたどり着いた回答は「北海道の○○川って湧水の小川だけれど、突然50cmのブラウンが出ちゃうじゃない、あの雰囲気の河川で大物狙いだったら、俺はこれを使うなぁ。」という意見。確かに、短いだけに小渓流で上の障害物が気にならないし、掛けてから安心の5番ロッドでしょう。
Weak : 「ブルーギルと小バスにもいいんじゃない?」と私が皆に投げかけましたが、ギルに10万円かける人がいるのか?というのが大方の意見。このロッドの使い道は使う人に委ねます。
GS843/4:3番ロッドの優等生。773が柔らかいと感じる人、キャスティングレンジを幅広く持ちたい人のためのロッドでしょう。キャスティングループは誰が投げてもある程度締まって飛ぶので、練習嫌いな3番使いのキャスターにはぴったりです。
Fine : 773/4よりもややキャスティングレンジを広げたモデル。一般的には同じシリーズで長さが長くなると柔らかく感じるものだけれど、8フィート3インチモデルはやや張りを持たせたイメージ。日頃は硬いロッドを使う方がもう少し柔らかいモデルが欲しくなったら、しっくりくることでしょう。同じテイストのロッドはWinston Boron Air 863/4(現在はエア2)です。
Weak : エフォートレス(努力知らず)なロッドだけに、玄人受けしない誰にでも投げやすいロッド。773/4よりも少し張りがあるアクションなので、リーダーキャストは少しやりづらいかもしれない。
GS844/4:こちらは以前書いたインプレッションがあるので、こちらをご覧ください。
GS884/4:少しだけ長めの4番ロッドで、ティップの曲がりをよく感じられる。ロッドバランスが良く、この長さになっても持ち重り感がないのも特徴の一つ。
Fine : ティップの曲がりがラインをコントロールしてくれるイメージで、長さも手伝い大きなメンディングを入れるのに楽なモデル。イブニングの大物狙いなどにも期待大です。
Weak : 距離だけのキャスティング性能で言えば834/4の方が投げやすいイメージ。ある程度以上のロッド負荷(ラインを長く出す)とティップの暴れを若干感じる。
GS885/4:5番モデルの中でティップアクション気味なのがこのモデル。遠投よりも近中距離のニンフィングに向いた、アクション。長さに反してとても軽い。
Fine : 重めのシンカーをつけたダウンショットのニンフや、シンキングリーダーを付けたスイングの釣りなどで活躍しそうなアクション。すでにラディアンを持っている人が違うアクションをお探しであればこのモデル。
Weak : ラインを伸ばしていき、ベリー部分の重さを全部乗せて遠投しようとすると、ロッドティップのお辞儀が大きくなるので、その修正がうまくできないと遠投がしにくい。距離は中距離までが快適。
GS886/4:6番モデルの中でティップアクション気味なのはこちらも同じ。よりパワフルなので、ドデカいドライフライを中流域でキャストしたり、シングルハンドでドラワカフィッシングを楽しみたい人がピンポイントにフライを落としていく感じのモデル。
Fine : 6番モデルのパワーが大物への対処が期待できるのと、ラディアンよりもバット側へグッと曲がってくるので、ロッドで魚のいなしが期待できる。
Weak : 9フィートモデルに比べると、やはり遠投の時にテーリングが起きやすく若干投げにくくなるので、ピンポイント攻略に向いても遠投の投げっぱなしは難しいロッドかもしれない。
GS905/4:今回のお披露目で意外にも9ft5番と6番は皆さんにとても高評価。ラディアンよりもう少し手首に負担がないロッドを求めていた人には、最高のパフォーマンスだったようです。
Fine : 距離を無理なく出せて、9ftの長さを感じさせないモデル。しなやかでウェットフライフィッシングでの食い込みを期待できるアクション。しなやかなモデルだけに細いティペットでも魚をいなしてくれるイメージ。同じテイストのロッドはWinston Boron Air 905/4(現在はエア2)です。
Weak : ラディアンに比べるとやや腰砕け感があるので、フルキャストでの遠投能力はやや落ちる。
GS906/4:ドワラカやセミで使いたいという人がとても多かったモデル。シンキングラインもタイプ2ぐらいまでは快適にキャスト。使用範囲が広い、中流域と湖のボートフィッシングまで楽しめそうです。
Fine : 6番ロッドの中ではとても曲げやすく、今まで発売されているロッド群の中ではかなりしなやかと感じるでしょう。手首への負担が少なく、一日中快適なキャスティングが期待できます。ラディアンが硬くて合わないと思う方にはお勧めです。同じテイストのロッドはWinston Boron Air 906/4(現在はエア2)です。
Weak : ラディアンに比べるとやや腰砕け感があるものの、ある程度の力量を持った方であればフルキャストは可能です。タイプ3以上の釣りにはロッドが曲がりすぎてキャスティングがしづらいでしょう。
個人的にはGSシリーズは773/4と906/4がお勧め。私はWinston Boron Air 906/4を見ずに買ったのですが、ウインストンよりもこっちの方が私の好みのアクションです(私は比較的柔らかめのロッドが好きな傾向です)。
天気がよく風も無かったので、振りやすい環境でのテストでした。
正しい名前はピーナッツバターかな?私はこのフライを淡水のイトウからソルトウォーターの大物全般の、いかなる場面でも使うエンリコ・ミノー崇拝者。一番使うサイズはフックサイズで3/0と4/0で、普通の人ならば「そんなデカイフックなんて魚なんか掛からないよ。」と言うでしょう。ましてやショックリーダーが30〜40ポンドだから、よく笑われます。でもね、私はコレをいろんなところで投げまくるんですよ、フライを信じて・・。
ここのところお店は暇でもやることが多くタイイングの時間が取れなかったので、釣りへ行く直前になってアンチョビーカラーを3本だけ巻いて、今宵のシーバスフィッシングにTFOのアクシオムII 9feet 8番とともにシークロへ持ち込みましたのさ。
12月と言えばシーバスのピークシーズン。大物を期待してこの大きなフライを投げて見ると、早速お目見えしたのが泣き尺サイズのシーバスくん、あれまぁ。そしてこのサイズがルーチンワークのように延々と釣れ続ける。
お客さんと一緒になって、 「今度のは尺を超えた!」「あ〜泣き尺だ〜(笑)」「これがヤマメだったら凄いことだ。」
などと、船上は小物のヒットで大騒ぎ。 20cm以下のシーバスでも3/0フックで入れ掛り。というか先月の天塩川よろしく、4/0フックに30cmのアメマスが食いつくんだから、フライの威力は折り紙つき。イトウにせよシーバスにせよ、大型になる魚はだいたい10cm以上のベイトを平気で食らうと私は思っているので投げ続けられるのかもしれません。
飽きるほど数が釣れたので、さて帰りますか・・・。
そしてこれが今年の最大魚?信じるものは救われます。
お後がよろしいようで・・・。
昨日はシーバスのボートフィッシングだったので、新製品であるTFOのアクシオムII のサンプルロッドで実釣とキャスティングのフィーリングを楽しんできましたので、そのインプレッションをご紹介。
TFOがリリースしているソルト対応ロッドは現在、4種類。アクシオムは2000 年代後半にTicrXシリーズの後に出たモデルで、ケブラーを混入したグラファイトと記憶してますが、そのシリーズがリニューアル。以前のモデルはとても張りが強くロッドを曲げることに腕力のいるロッドでしたが、硬い=飛ぶというイメージが一番根付いていた頃なのでそれに納得して使ってた感があります。私はウインストンロッドのバックアップ用ロッドで使っていましたが、硬すぎるゆえに手首に負担がかかり疲れるロッドと感じてました。
数年前からTFOは古いモデルからリニューアルを始め、今回は新ロゴを携えたアクシオムII。今回の仕様変更でロゴと同様にTFOのイメージをガラリと変えたモデルになったような気がします。
ソルトウォーターロッドとして同社にあるクラウザーシリーズ、マングローブシリーズと比べると、アクションを言えば一番プログレッシブでしなやかという印象でしょうか。それぞれの特徴でロッドを区分すると、クラウザーミノーのような重いフライや大きなフライをデリバリーするのに、やや大きなループを主体として投げるロッドがクラウザーシリーズ。ダンベルアイを持つフライをピンポイントへ打つときに、フライがロッドに当たっても衝撃を和らげるチタン塗装加工が施されているのがマングローブロッド。そしてアクシオムの役目はオールパーパスソルトウォーターモデルだと思います。
メーカーの表記では淡水でも海でもどちらでもという表記ですが、9feet5番〜12番というラインナップから考えれば「フレッシュウォーターで使えるよ」と言うのはとって付けたようなもの(もちろん使えます)で、バリバリのソルトウォーター戦闘竿です。
アクションはファストアクション。ティップがよく曲がり、キャスティング負荷によって曲がる点が綺麗にしたへ下がる典型的なプログレッシブなロッド。シャープさは損なわず気持ちのいい振り心地でした。今回はシーバス狙いで3/0番で10cmほどのエンリコ・ミノーを投げたので、フライが大きすぎてティップが少し暴れましたが、近距離でもロッドティップがよく曲がり、フローティングゲームからインタミのシチュエーションにとても向いたロッドという印象を受けました。
ロッドバランスはマングローブに比べるとややティップ側にありますが、これはリールシートをグラファイトにしたせいなので、実際のリール装着時のバランスはとても良い印象でした。
デザイン的な面はシンプルなロゴに変更され、見た目はセージみたいな印象。あまりにもシンプルすぎるので、その辺は好みが分かれそうです。今回のモデルはロッドケースが付属されてますので、その点を加味すると値上げではなく、実質マングローブと価格は一緒ということになります。私的にはとても欲しくなりましたので、6か7番あたりを買おうかと思ってます。
最後に一つ。TFOのロッドデザインにはロッドデザインの巨匠ゲーリー・ルーミスが携わっていることを知っている人も多い筈。本国のTFOのHPで”Our legendary Advisory Staff designers have tested to date.”(伝説のアドバイザリースタッフのデザイナーがテストしています)と書かれているところを見るとそのアクションに合点がいき、ゲーリーがロッドのテーパーデザイン携わったとしても、G.Loomis社があるので名前は出せないんだな、という推測ができます。
さて、話が長くなるので、昨日の実釣の話は次のブログへと続きます。
上がマングローブで下がアクシオムII。グリップ長と太さはほぼ同じだが、エクステンションバットの長さが、ややアクシオムIIの方が長い。デザイン的なものとロッドバランスの意があると思う。