お気軽な練習で大物ゲット

渓流解禁を目の前にして鈍った釣り感を取り戻すために、今年も解禁前にダウンクロス(斜め下流)の釣りを練習へ。今回は大勢を引き連れて近郊の川で恒例の初恋、いや初鯉のチャレンジです。私は2月はじめにすでに楽しんじゃったので、今回は初めて体験する人、あるいは今年初のコイを楽しむ人のサポートとして、チャムラー(撒き餌専門ガイド?)に徹した次第。ロッドは無しでフライとパンだけ持って出かけたのでありました。

ご周知のとおり、早春のヤマメちゃんを見つけてそのライズを釣る時は、基本ダウンクロスでドラッグフリー(フライを流れと同調させる)の釣り。特に解禁当初の釣りは魚は緩やかな流れに出ているために、フライに結ばれている釣り糸が水面に映りその存在が大きく神経質になる魚たち。なので、フライが先に流れに乗せて後からティペット(釣り糸)が流れてくる方法が一般的な釣り方になります。

鯉を釣るのも全く同じ方法なので、この鯉たちを釣ることができれば、ヤマメ釣りも格段にラクになるというもの。鯉さんの場合はパンを巻いて上を向かせて、そのあとに偽物のフライを投げて釣るわけですが、ちょっとでも流れ方がおかしいとヤマメと同様に中々フライには食いついてくれません。いつも土手で練習するフライキャスティングはとても重要ですが、釣りの現場に立つと更にそのラインをどう置くかでフライの流れ方が決まり釣果に直結するのです。

そしてようやくその鯉を掛ける事ができると、ティペット3〜4Xで3キロオーバーの重量を感じながら流れの中でどう魚を寄せていくかというのも、とても良い練習になるというもの。近所で悠々と泳ぐ鯉は簡単に釣れそうで、実は自分のスキルを試される好敵手であるのです。

さて、昨日はそんな練習を真面目に講義しようかと思いましたが、14名も集まってワイワイガヤガヤの賑やかな釣り。気がつけば誰かがキャッチすれば皆で歓喜するほのぼのフィッシング。釣りは難しく考えないのが1番ですね。

そして最後の締めはいつものように宴会で御座います。このお気楽な釣りはすでにハーミットの恒例行事かな?

この釣りに必要なツールの一つは大きなハサミ。釣りをする前にパンを買ってきて、鯉のお口の大きさに切っていきます。集合時間になっても集まらないメンバーをただ待っていても仕方ないので、この時間を利用して駅前で黙々とパンを切る、変な光景。
先に来てすでに鯉を掛けていた彼は近所なので、掛けてから釣り上げるまでとてもスムーズです。腰に下げるのはキビダンゴではなく、角切りのパン。
鯉をヒットさせてからキャッチするまでおよそ5分以上。釣り慣れた人はサポートに回ります。
グラスロッドの腰の弱さに鯉は悠々と泳ぎ続けるの図。低い番手や腰の弱いグラスロッドでやりとりする場合、多少強引なやりとりがベストです。
初鯉をキャッチしてスティールヘッド持ちでポーズするよう、周りのみんなに言われてパシャリ。嬉しい一本です。
今回の参加者は小学校6年生から65歳以上の方まで。年齢に関係なく楽しむことができる、みじかなターゲット。でも手強い相手なので、キャッチできればその価値はとても高いでしょう。
この集まりを『鯉しゃぶの会』と言われるようになったのは、鯉釣りをした後にしゃぶしゃぶ食べ放題へ行くようになったため、略して鯉しゃぶとなりました。わたしは鯉のしゃぶしゃぶは食べたことありません(あるらしいです)。
毎度お世話になっている久兵衛屋さん。予約して大人数で出かけるので、お酒を飲んで食べて¥3,000以下という安値。テーブル毎に食べている量が極端に違っていたけれど、私が座ったテーブルは4人で30皿以上頼んでました(笑)。平均年齢が高いテーブルだったので、確実に食べ過ぎです。

赤い麺のラーメン屋

水道橋界隈はなぜかカレーとラーメン屋さんがとても多い街。学生とサラリーマンの胃袋を満たす為に庶民派メニューが多いのは納得がいくけれど、昔ながらの普通のラーメンやカレーを出すお店は全く無いと言ってよい。ラーメンの場合は今やそのほとんどがトンコツ味の時代。わたしゃどちらかと言うと昔ながらのツンとした匂いがするラードたっぷりの醤油ラーメンが食べたいのですが、そんなラーメンは今はどこで食えるのやら。新しいラーメン屋ができるたびにがっかりする私でゴザイマス。

さて、寒い夜に夜鳴きそばが食べたくなるのは人間だけではありません。2月の大潮第二週を迎える頃になると、海でも賑やかにシーバス専用のラーメン屋さん?がオープンします。ご存知バチ抜けという奴ですね。皆さん見たことありますか?海面に麺よりも少し短い赤い物体がウネウネと動き回るあのお姿。湯切りで救って一振りしてドンブリに盛れば、まるで赤いラーメン見たいなものです(想像しないでください、人によってはラーメンが食べれられなくなりますよ)。シーバスくんたちはそんな赤いラーメンを求めて湾奥へと集結するのが、このくらいの時期からなのです。

しかし、赤い麺のラーメン屋開店は例年よりも少し遅いのか、期待する大物シーバスくんの入りはまだ程遠く、散発なライズをなんとかねじ伏せて釣る夜でした。出発前に24番のフライを巻き、夜には4/0フックのフライを投げてシーバスを釣る私。このフックのギャップは凄まじいですが、そんな夜は春が近いことを感じさせてくれます。来週の解禁はどこへ行こうかな?

3/0〜4/0フックを使う利点は、細かいシーバスがかかり難いということ。だいたい40cmから上がターゲットになります。とはいうものの、4/0フックで釣ったことがある最小魚は、フライと同じ大きさです(笑)
初めてシーバスをフライで仕留めてご満悦。ソルトウォーターの魅力にハマってもらえると嬉しいです。
今回は残念ながら大物からの魚信はなし。次回に期待です。

解禁前の管釣り利用

とかく自然派志向が強い釣り人ほど、「人の集まる養魚場みたいなところへ行って何が面白いの?」と管釣りを拒絶されます。しかし一般河川はそのほとんどが養魚の放流でまかなっている事を考えれば、解禁直後の河川などは管釣りとほとんど変わらないんですね。肩肘張らずに楽しみましょうよ、フライフィッシング。管釣りから学べるとも沢山ありますから。

私は管釣りへは年間15〜6回は行っています。最近ではそのほとんどは初心者のお客さんにその楽しさを教えるために出かけるのですが、解禁前の冬の日は、ユルユルな時間に出かけて管釣りでこんな事してます。

昨年使った細いティペットを使い切る

最近のティペットは紫外線劣化を防ぐために販売時はUVから守るパッケージに入っています。ですが、パッケージを破り使い始めてから一年もすると、一番細い10Xは強度が著しく強度が低下します。太いものは強度的にその差を感じにくいので大丈夫ですが、2年も経つと極細ティペットはブチブチ切れちゃいますヨ。なので、シーズンが始まる前に管釣りで使い切って、新しく細いティペットを購入します。

ミッジの練習

解禁当初にライズの釣りを楽しむ場合、その釣りに体を慣らして置く方が断然有利。キャス練をせず、昨年のティペットを持ち出していきなりミッジの釣りを始めたりすると、フライは見つけることはできず。更にはせっかくフライに魚が出てもアワセ切れ連発になってしまう事でしょう。そうならないためにも細いティペットに慣れたり、フライラインからフライまでの距離感の感覚を呼び戻したり、太さに対してのアワセの強さを調整したりと、管釣りで事前練習するのは結構重要なんです。

という事で、昨日は管釣りで9〜10Xを使い切ってきました。9Xは30cmのレンボートラウトまでならば最近のものは余裕で寄せられます。10Xはその人のスキル次第で、大物とスリリングなやりとりが楽しめます。もし、いくらティペットを細くしても釣れないと感じている方がいれば、それはティペットの輝きでしょう。その処理方法やティペットの置き方などは朝練に参加して聞いていただくか(現場で教える方が分かりやすいです)、お店で聞いてくださいまし。

これで解禁までの準備は万全?いえいえ、私は昨日昨年のフライを使い果たしてきましたので、ミッジボックスが空っぽ。これから解禁まで100本巻き貯めます・・。

本当は解禁日にGS773/4をおろそうと思っていたけれど、その感覚に慣れるために管釣りで初釣り。現場でラップを剥きました(笑)
その場で確認しなかったから、写真がピンボケでした、スミマセン。これだけ釣りばかりへ行っている私でも、流石に10X はワンシーズンで使い切ることがないので、管釣りで使いきります。
Scott GS773/4
新しいロッドの感覚を楽しむのが嬉しくて、ついムキになって釣り続けちゃいました。このロッド、ロールキャスト&ピックアップがめちゃくちゃやり易いです。
ミッジはユスリカ#22〜24を使用。ティペットをうまく処理することで、魚の反応は格段に良くなります。ティペットは面倒でも一匹釣るごとに15cmほどカットして結び直しましょう。そうすることで、アワセ切れやタカ切れをグンと減らすことができます。

エッグフライ(グローバグ)を簡単に大量に巻く方法

エッグフライの作り方

フライフィッシングを始めてすぐの頃、管釣りで入れ食いを味わうために皆さんも一度は使ったことがあるであろうエッグフライ。そのうち自分で巻いたこのフライで釣りたくてタイイングに挑むのだけれど、丸く作る方法を知らずに苦戦した方も多い筈。

そんなエッグフライの巻き方も時代と共に変わってきています。「知らない人が多いから、ハーミットのブログにアップした方が良いよ。」と後押しされたので、ちょっと書いてみます。知っている人は聞き流してください。知らない人は、目から鱗かもしれません。

エッグフライを作るのに必要なのはボールペン
用意するものは、いらないボールペンとナイロン糸。そしてマテリアル。マクフライフォームなどのエッグヤーン1本とドット柄になる差し色を、売られている太さの20%にします(写真は多めなのでもう少し少ない方がオススメです)。ボールペンは芯を抜いて使いますが、穴の直径が少し大きめのものを選んでください。
ボールペンの先っちょの部分を取り、そこへ二つ折にしたナイロンの糸を通します。その輪にエッグヤーンのど真ん中まで通します。

 

グッと引っ張って先端から1cmほど出して、この状態にします。正確にはボールペンのキャップの部分ではなく先端です。

 

持っているハサミ(シザース)の中で一番切れるものを用意し、ボールペンの先端から約4mmくらいの位置でスパッと一発で切ります。これで下準備は完了。

 

スレッドはGSP(ゲルスパン)スレッドを使ってください。カラーがきになる時は同系色のマジックで塗ってしまいましょう。ここではTMC2488#12を使っています。
写真中には十字に掛けると書きましたが、正確には八の字です。片側に2回ずつ、フックが曲がらない程度に締め込んでできる限り締め込んでください(かなり重要です)。GSPスレッドは絶対切れませんが、やり過ぎるとフックが曲がります。左右2回で合計4回のスレッドワーク。

 

八の字に2回巻き終えたら、フックのアイ側でスレッドを2回転巻きます。巻き終えたらボールペンの芯を引いて約8mmほど引き出します。引き出したらボールペンの芯が邪魔にならなくなるので、その前でフィニッシャーなどを使いスレッドを結び止めます。結び終えたら、スレッドの上とエッグヤーンの中心にヘッドセメントか瞬間接着剤をほんの少し垂らして止めます。スレッドはカットします。
写真上に約4mm分出ていますが、それに合わせて約4mm分の位置でエッグヤーンをカットします。切る時は一気にスパッと切ってください。ボールペーンの芯側には、次のエッグフライを作るための4mm分が残ります。
手で全体を馴染ませれば出来上がり。ビーズヘッドを最初に入れておけば、写真のようにビーズヘッドエッグフライになります。そして2個目以降は同じ手順。この巻き方だとエッグヤーンを切るたびにでるゴミがなく無駄がありません。皆さんも一度チャレンジしてみてくださいな。

ロケハン


祝解禁!2018年の渓流も中部と北陸の一部が解禁しました。皆さんはタイイングに精をだしていますでしょうか? 例年ならば長良川解禁のお祭りに参加しているはずの私ですが、今月はいろいろと用があるために、いつもとはちょっと違う2月になりそうです。

とは言ってもお休みの日に家でじっとしている私ではないので、先日の火曜日は今年の渓流を見据えて早々とポイント散策してきました。南から北へ向かってただひたすら川を見て歩くドライブ。まだ日が短いので、3時30分ごろには寒くて退散しましたとさ。

今年は雪も多くどこのダムも保水量は問題ないようなので、ちょっと期待してます。

本当のことを言うと、下流部でヤマベ(オイカワ)を釣ろうと出かけたのですが、寒さと風でライズが全然ないので、ひたすら川を見て歩いただけだったりして。ここの年券は13ヶ月遊べるので、3月までの間は券を買わずに昨年の年券で釣りができます(もちろんオイカワ・ハヤもこの券で釣りができます)。

お気に入り尺ヤマメライズポイントは今年も深さとヨレ具合が素敵。3月までのお預けだけれど、このポイントの高活性時期は4月の頭かな。

いつもと違い水がとっても青いので、その冷たさが触らなくてもわかります。川に躍動感が宿るのは、やっぱりもう少し先ですね。