夏祭り

皆さんが想像する夏祭りは、今年で言えば『君の名は?』に出てくるような夏祭りでしょうか? 私はこの夏ようやくこの映画を見ましたヨ。そして夏の海に出て釣り人が嫌う祭りはオマツリ(ご周知の通り、隣の人と釣り糸が絡むこと)でしょうか。何年か前に相模湾で目の前に起きるマグロの猛ボイルに目掛けて10隻以上の船からルアーを一斉投射されたら、ナブラの上にスパイダーマンが放ったクモの巣の様になり、そこに高価なルアーが沢山引っかかっているような状態を目にしました(笑)。釣り人だけでなく船長もよろしく、ナブラは人を興奮状態にさせてしまう魔物です。

昨日はそんなオマツリはなかったけれども夏のシイラ祭りというべき、一年の中でこれでもか、というくらい釣れ過ぎる相模湾の一日。わがままな釣り人は「釣れ過ぎるのはなんだか嫌だなぁ。」とぼやく人もいますが、年に一度あるかるかないかの出来事なんだから、素直にお魚に感謝して楽しみました。

っということで、昨日の結果を先に話しちゃいましたが、シイラの入れ食いで飽きるほど釣りました、いや本当に飽きたかも?(笑)。ちなみに休んでいたのは船の移動中だけで、後半は力を抜きながら釣りをしましたとさ。本当は、もう十数年お目にかかっていないカツヲを釣りたかったんですが、好調なカツヲもそろそろ下火のようでカツヲ狙いのコマセ船でもシイラ祭り。海上にはトンボが舞い夏の終わりを少し感じつつ、アイスクリームを頬張りながら帰路につきました。

海の中は水族館状態。これからフライフィッシングを始めたい人で入れ食いを楽しみたい人がいるのならば、真夏のシイラから始めればこんなに楽しいことはないでしょう。魚は美味しいし、運がよければ外道(なんて言っちゃダメですね)でマツダイやカンパチ、サバにカツヲやマグロが釣れるんですから。
前に見える船はスパンカー(船を風上に向かせるための帆)を立てたカツヲ狙いのコマセ釣り。カツヲは釣れてませんでした。

 

シイラをリリースすると、サメが待ってましたとシイラをパクリ。毎年色々なハプニングがあるのですが、今年はメカジキ2匹に遭遇。マグロ用ルアーを持って来ていた人がキャストすると一度はバイトが。その後は逃げちゃいました。一昨年はマンボウとマンタ、さらに前の年はカジキを銛で突いたこともあります。
相模湾で釣りをする人には馴染みのある城ヶ島沖のパヤオ。潮色は悪かったけれど、シイラの反応はすこぶる好調。チビカンパチもいましたが、ヒットにはならず。

 

一人マシンのように釣る人もいれば、休み休み楽しむ人も。サイズは伸びなかったものの、竿が曲がらない時間がなかった一日です。
嫁が掛けたシイラを旦那が救うの図、夫婦の共同作業です。

 

散水装置の先っちょはこんな感じ。この泡の中でバイトするカツヲを見たいなぁ。
移動中のインターバルはスイカ休憩。時にはかき氷の時も。

 

海上には掃海艇あわじや海上保安庁の船が右往左往。なんか慌ただしい雰囲気だなと思ったら、北朝鮮がミサイル放ったんですね、恐ろしや。

潮をかむ(海で釣果を伸ばすためのハウツゥ・テクニック)

海釣りで出てくる言葉だと思うけれど、落とした仕掛けが潮の流れに引っ張られている状態のこと。人がいくら潮に噛みついても手応えはないだろうから、その感覚はなかなか伝わりづらいものですね、悪しからず。『潮をかむ』のはフライ用語で言うところのドラッグ(引きずる)にあたるでしょうか。渓流のフライフィッシングでは一般的にフライが流れに身を任せて自然に流れている状態が釣れるということで、このドラッグを嫌うのはご周知のとおり。しかしフライの場合、潮の流れに自然に流すことはほとんどなく、むしろドラッグを掛けた状態。つまりはフライラインに潮を噛ませた状態で釣ることが必要になるので、ウェットフィッシングに似ています。

シーバスを狙う場合、もしフライラインが自分の方へ流されているならば、一般的にいうドラッグフリーの状態になるわけで、フライをいくら引っ張ってもアタリが出ず、たるみだけを回収している状態になる訳でフライが動かない、もしくはアタリが出ない。この状況を打破するために船長が船のポジションを変えたり、ラインの置き方(渓流でいうならばメンディングやリーチキャスト)を駆使して、ロッドのティップが常に軽いオモリで引っ張られているような状態、つまりは潮が噛んでいるラインが張った状態でアタリを取る必要があるのです。ま、これは現場で話さないとなかなかわかりづらいことなので、一緒にシーバスフィッシングへ行きましょう

ちなみにソルトのフライフィッシングであれば東京湾のサスペンドしたクロダイを狙う場合(フラットのサイトフィッシングを除く)は、黒鯛の落とし込み釣りよろしく、フリーフォールで落とす必要があるから、この場合はカーブフォールにならないように、リーダーをシワシワに落とさなくてはいけない例外もあります。

昨日は『潮を噛む』ことをかなり意識しなければ魚の反応が鈍い状況だったので、少し苦労した次第。それでもラインが張って引き波ができる状態をキープできれば、トップで反応があるし、食いが渋くなればシンキングラインラインのテンションが保てれば釣れる状況でした。数の伸び悩みは今後のお魚スイッチ次第ですので、シーバスフィッシングを楽しみたい方は、そろそろ前予約が必要なシーズンです。

来週も楽しみながら試行錯誤イタシマス。

トップでも何度も出たのだけれど、サイズ自体にウェイトがないから掛けづらいのでシンキングで釣りました。
ジャングルロッドは本来の目的とは違う、しょっぱい世界で使うことが多い私(笑)。幾分短いことが有利に働くシチュエーションがあるので、東京湾で活躍中。
シーバスのフライフィッシングといえばシークロですよね?ついでにシーホースもよろしく。

 

久しぶりにシーバスをグリップしてみました。ブラックバスを狙う人ならば、左手のザラザラを勲章と呼びます。でも痛い・・・。
私と一緒に船に乗ったことがある人ならば知っていると思うけれど、私がいつも投げているフライサイズは4/0フックで約11cm位のサイズ。でもアタリだけ出てなかなか釣れなかったので、2/0番まで下げてようやくヒット。

 

朝一の地合いは一瞬。お魚スイッチは一週ごとに良くなる筈。今後の猛ボイルに期待。

 

電車でふた駅。東京のど真ん中で釣りをする

お盆も過ぎて私的気分は海モードへ突入。暑さがおさまるまで渓流以外の釣りを楽しんでいる最中の管理人です。

ハーミットは創業して早21年目。なぜこの地でハーミットを始めたの?と聞かれることがあるので、知らない方のためにちょっとだけそのお話。私は高校生になるとすぐに皆さんがご存知の大手釣具屋さんでアルバイトを始め、学生生活が終わると就職活動が面倒で、そのままその会社へ就職した次第。当時の最初の配属先が後楽園店で(現在はありません)、この場所は勝手知ったる地なので始めました。当時からのお客さんも未だにいらしている次第で、古いお付き合いのお客様だともう35年以上になるんですね。そして文京区出身なので、この辺は私の遊び場でもあります。

そんな都会っ子の私は上野の不忍池でライギョ釣り、皇居の外堀(市ヶ谷)で鯉のポップコーンチャム(撒き餌)でフライフィッシング、そして赤坂見附にある弁慶池でブルーギル&バスフィッシングで育った釣り人。不忍池はもちろん釣り禁止ですが小・中学生時代の話ですから、許してやってくださいまし(今は外堀もダメなのかな?)。

昨日は40年前と現在を振り返り、久しぶりに赤坂見附の弁慶池へ見聞。とはいうものの、ハーミットが始まった当初はレインボートラウト狙いで行ってましたが・・・(当時の様子はこちら)。水道橋ハーミットからだと、九段下まで歩き半蔵門線でふた駅。永田町で降りて7番出口で出ると目の前で正味20分の短い行程。

港区赤坂で釣りをしていた中学生時代は岸釣りOKでしたが、現在はボート釣りのみ。永田町の7番出口から歩いて1分ですが、出口を間違えると国会議事堂へ行っちゃいます(笑)

中学生の時のこと、この弁慶池へ釣りに出かけるとそこへ近づくと大勢のおまわりさん。そして中学生の私はおまわりさんに囲まれて職質の嵐。その日が東京サミットだとは知らず、ロッドケースに納めて釣り場へ行ったために、バズーカ砲と間違えられて警察官に取り囲まれて釣りができなきなかった思い出があります。

弁慶池が昔と違う点は、浄化するために入れた有機微生物により水質は改善され綺麗になった代わりにウィードがびっしりになったことで、より魚にやさしいビオトープが形成された。釣り人からすれば厄介者なウィードかもしれないけれど、多くの魚を育てていると思えば多少のめんどくささなどは我慢できます。

弁慶池のブルーギル
今回は残念ながらバスはホッパーのドライに何回か出たものの、アワセ切れ2回とすっぽ抜け2回でランディングできず。次回はちゃんとフライを巻いて臨みます。

ここでのお気楽な釣りを提案すると、まだまだ暑いので夕方よりの時間に出向いてボート屋さん閉店の18時近くまで釣り、自宅近くの近所の銭湯でさっぱりと。その足で一杯引っ掛けて帰るなんてのがお勧めです。魚は色々な種類がいるので、オススメですヨ。特にブルーギルは裏切りません。そうそう、ボート屋さんとお話しましたが、今年も11月からレインボートラウトを入れるとのこと。現在は鵜に食われないようにでっかいのしか入れないためにたくさん釣ることはできませんが、出れば50cmオーバーだそうです。お近くの方はお楽しみに。

帰りの電車で我に帰り、辺りを見回すとスーツ姿に汗をかきなが仕事に励んている人をみていると、50過ぎたオヤジが国会議事堂のすぐそばでこんな遊びをしていて良いのだろうかと思いましたが、人は人。これからも我が釣り人生を貫いてまいります。

本当はルアーの雷魚タックルを持っていく予定だったけれど、使えそうなフロッグが見つからず、次回へ持ち越し。オープンウォーターで雷魚を見つけてバスバグをキャストしたけれど、全くの無視。スイッチが入る時間帯はいつかな?
ウイードベッドの中にすっぽん1匹とミシシッピーアカミミガメ(ミドリガメ)2匹。わかるかな?

 

イトトンボを追い回すバスを発見。すかさずキャストすると、ブルーギルの方が先に食ってしまった・・・。
この稚魚を見てなんだかわかるかな?この子たちをいじめると、たとえ船のオールであっても果敢にアタックする親雷魚。過保護な雷魚の子たちが育つまで、ルアーを投げずにそっとしておいてください。

 

茶鱒への憧れ

フライフィッシングの対象魚で1番人気は私的見解では多分ヤマメだと思うけれど、北海道ではダントツ、フルパワーのレンボートラウトが人気。本州の人たちは尺ヤマメ(アマゴ)を求めて東奔西走するけれど、関東でレインボートラウトの人気がない理由は、ニジマス=管釣りで釣れるイージーな魚というイメージが色濃く、そして自然再生産している河川がほとんどないからだと思います。

私はFF人生の40年近くを本栖湖へ通いブラウントラウトの影を未だ追いかけ続けている人間ですが、湖の釣りを中心とする本州のフライフィッシャーマンならその人気は多分ブラウントラウトへの憧れが強いでしょう。その理由は関東圏で釣れる魚の順番では数がそれほど釣れないからだと思います(近年中禅寺湖はC&Rの効果も手伝って、随分と釣れるようになりましたね)。そしてなんとなく面構えは強そうでカッコイイといのはブラックバスも通ずるところ。

さてさてそのブラウントラウトですが、関東圏では80年代から数カ所で自然繁殖し現在でもある一定量のストックがある川があります。私がこの場所で最後に竿を出したのが1990年代半ばだったので、その後どうなんでしょう?ということでその川へ久しぶりの釣行が昨日のこと。前日との気温差で魚がびっくりしたのか虫がびっくりしたのか、河川は虫と魚の反応が極めて低い状態。本命の茶鱒は数本しか釣れず、その代わり遡上系のアマゴが数本釣れるというのは初のこと。ここはイワナの生息域のはずなのですが・・・。

平日釣行ができる人たちを引き連れて、十数年振りに訪れた川。歩いた距離に反比例して釣れません。虫っけが全くなかったのが原因?
本日写真を整理してわかったことが一つ。今回はWinston Boron Air 8ft6inch4番を持って釣りをしていたつもりだったが、間違えて9ft6番に4番ラインを乗せて釣っていたことが判明(笑)。お恥ずかしい・・・。

 

フライはライムトルード。虫で言えばブナ虫のイミテートになるのかな?
フライラインが引っかかりそうな木の真下にいました。

 

夕方までお昼寝して入った本命ポイントは、なぜかアマゴが・・・。この川で初めて釣りましたヨ。
「渋いライズはアマゴだよ。」と教え、皆にはフライサイズを下げてもらうように伝えると、すぐに良型アマゴをヒット。ブラウン狙いのはずだったんですが・・。

 

真っ暗になる頃にようやくチビブラウンが反応するのがやっと。久しぶりに真っ暗になるまでロッドを振り続けたとさ。

 

それぞれの成長

菅沼が解放されるようになってから、かれこれ10年以上の月日が経ったのではないだろうか。かつては沼田から金精峠までの釣り場といえば丸沼だけであった。その後C&R区間として解放された菅沼と大尻沼は交互に隔年解禁し人気のスポットということは皆さんもご周知の通り。そして今年は順番でいうと菅沼の解禁年。

どちらの湖もドライフライで大物のトラウトが楽しめるのが1番の魅力で、私も年に数度は訪れマス達に遊んでいただいている。ちなみに菅沼の標高は1,731mと高いので、夏に訪れても蝉の鳴き声が聞こえないとても静かな場所。野反湖同様に通年フリースは持って行っても言い過ぎじゃないくらいに朝は寒い。

そんな菅沼には私のアイドルであるイトウが生息する。多分放流の際に紛れ込んだ個体なのであろう。オープン当初から君臨するイトウなのだが、私は勝手に花子さんと呼んでいる。もちろん、メスであるのかは定かではない。解禁年になると私は彼女に会いに行き、その成長を1人ほくそ笑む。今では立派な大きさになりその貫禄は主と言って良いだろう。たまにニジマスを加えているお姿は圧巻。捕食の瞬間はまるで潮流があるかのように渦潮ができる。

そんなイトウの成長を楽しみに菅沼へ出かけるのだが、過去の写真をひっくり返して気づいたことは、結構な頻度で愚息を連れ出していて菅沼や大尻沼へ行っていたんだな、ということ。今では私と背丈がさほど変わらず、ひょろっとしたもやしっ子がイトウと共に育ったようだ(笑)。もっとイトウのようにたくましく育って欲しいものであるが、それは今後に期待であろう。イトウの花子さんと息子の成長、自分の老いを感じながら見守り、今後もその姿を見てほくそ笑み続けて行きたい。

PS:今回の釣行で花子さんよりもひと回り小さいイトウの個体を初めて見つけた。もしかして複数生息しているの?そう考えたら急に釣りの虫が騒ぎ、釣りたい欲求が出始めた私である(笑)。

図体はデカクなったけれど、お肉は全然ついてない愚息。Tシャツ1枚で来やがった根性は、あまりの寒さに親父のフリースを着込むことになった、先日の火曜日。
写っているのはレインボーだけれど、この近所にいつも花子さんがいます。私のアイドルをいじめないでね。っと言っても釣り場なので、もちろん釣っても大丈夫。もし花子さんに挑むならば、推定7キロ以上は確実にあるので、8-10番タックルかな。たまに小さいニジマスを喰っているのを見ます。

 

秋になると人気も少なくなり雰囲気は良いが、帰りの渋滞が地獄の紅葉ロード。
彼は6年目(3回)の菅沼だけれど、経験値はまだまだ。オヤジを超える日は当分先です。
サイトフィッシングをずっとやっていたので、私はずーっと漕いで、指示して、騒いで、天を仰ぐ、の繰り返し。人に釣ってもらうのは難しいものです。

 

人生はバランスシート

今シーズンは解禁から渓流では思った通りの釣果が出ることがなく、雨と無駄打ちの日々が続いた。特に6月前半までパッとしない日々が続いていていたので、「釣り人生でこういう年もあるんだな。」なんて思っていた。ところがどっこい、梅雨に入るとまるで競馬の予想がドンピシャ当たるかのような日々。釣行前夜の妄想が現実になるというのは、釣り人にとって大変楽しい時間なのでございます。

昨日は車を降りてから約1時間歩いてからの入渓。その川は関東ではかなり人気の河川で、多くのフライフィッシャーマンが訪れている。時期的にそろそろスレッカラシになった頃で釣るのが難しだろうと、谷を下って3人で入渓したのが7時過ぎのこと。皆は初めて訪れる場所なので、私は渓流経験が少ない一人をサポートしながら上がっていくとにした。もう一人を先に行かせ「釣れ始めたらペースを落としてね。」とお願いしたのだが、彼のペースが遅いので一向に前へ進まないのかと思っていた。しかしその彼に目をやると竿は曲がっているではないか。聞けばすでに15本ほどを上げていた。マジで?

その後は3人で並走するように釣り進んだが、一つのポイントで3〜5本釣れるのは普通で、トリプルヒットの時間があったり。サイズも8寸から9寸半で、フライをいくら大きくしても釣れる数は変わらない状態が続く。気がつけばあまりにも前に進むのが遅すぎて計算した退渓点の時間に間に合わないので、1番良いところをすっ飛ばして帰るという有様。真面目にやっていたらツ抜けどころか、3人で三桁は余裕で釣ってしまいそうな勢いは、この川では初めての経験。尺上こそ取れなかったものの、根に潜られて取れなかった大物のことを考えると、「もう今年はイワナはうんざり。」なんて言い合うけれど、目の奥では折を見て出し抜いてやろうという雰囲気がチラついている。

釣り人生は貸借対照表(バランスシート)。釣れない時があるからこそ、釣れる日がひときわ楽しく感じるというもの。そして一年間釣り続けていると私の場合は、どこかで満足の帳尻が合うような気がします。

とは言いつつも、ストーキングをしないと釣果はぐっと下がることになるので、第一匍匐前進に近い状態で近づきます。
釣りの大半はしゃがんでます。ポイントをのぞいたら最後、全部逃げちゃいます。管釣りのように仁王立したら、オデコかもしれません。
溜池作って魚を貯めようかと思ったけれど、なんかいやらしい映像になりそうなので、やめました。
フライは10-12番中心。パラシュートにはスレていて、スタンダードフライへの反応が良かった感じ。

 

いくら釣っても前進できず。うーむ、こんなことって始めてかも。
気持ちに余裕がありすぎて、昼飯にたっぷりと時間をかけたのも、途中をすっ飛ばす羽目になった要因。釣行は計画的に。
一つのプールで1〜2本反応があるので、前に進めないの図。
今年のサイズは例年よりも大きいので、秋には立派な魚に育っていることでしょう。

 

上流へ Go for the upstream.

ずっと通い続けた本流は水位が低いまま朝の水温が20℃まで上がってきたので、モーニングライズの釣りはこれにて終息。これからの私は源流の釣り。先週もしこたま歩いたけれど、今週も夜明け(朝3時半)とともに釣りを始めたのに、その後に源流へ車で1時間半かけての移動。さらに車止めから林道を徒歩で1時間と少し歩くという、睡眠不足で入渓。皆さんは真似しないでね。

ご存知の通りイワナ釣りの格言は『イワナは足で釣れ』とか、『イワナは岩を釣れ』なんて言葉があります。「足で釣れ」はイワナに限らず渓流魚は歩いた分だけ魚に出会えるというもの『夏ヤマメ一里一匹』という言葉もありますが、お盆を過ぎるとヤマメは産卵が近づき途端に釣りづらくなるというもので、1里(3.9km)歩かないと1匹釣れないというくらい、歩かにゃならんのです。

もう一つ「岩を釣れ」というのは、それだだけ臆病で身を隠す場所に潜んでいるという例え。なので流速がゆっくりな場所で大岩があるような場所は、岩に擦りつけるようなレーンにフライを流すと釣れるというものです。

林道をテクテクと歩いて入るその川は、上流部は林道が崩壊し入渓してからは川通しで戻らなくてはならない場所。今回は珍しく先行者がいないので入れ食いになるのではと思いきや、最初の500mは全くの無反応。水位のせいかと思ったけれど、午後10時を回る頃には格段に反応が良くなった。

そうそう、そこで思い出した私。いつもお客さんに言っている言葉、『沢イワナは寝ぼけイワナ』彼らは起きるのが遅いんです。大体渓流に陽射しが入る10時から陽射しが少なくなる16時までぐらいが釣れますよと。この格言はテンカラやフライの人向けだから、餌釣りの人にとってみれば朝一の淵に固まった状態の方が釣りやすいので、全ての人に当てはまる訳じゃないんですが・・。

そんなこんなで、最初に歩きすぎたために魚留めに近い巨岩帯へすぐに行き着いてしまい、川を下る頃には水位の低さも手伝って、流れを沢山のイワナが走りましたとさ。チャンチャン。今週も歩いてそしてよく登った、登った。

朝は本流でリードフライの小さなウェットにヤマベちゃん。今年の本流は何も良いことがなかったなぁ・・。
先週に引き続きWinston Air 8ft 6inch 4番にHardy Marquisの組み合わせ。タックルを積み換えるのが面倒だという無精者の現れ。こんな狭い渓流ならば、7ft前後の3-4番を持ち歩きたいところ。

 

足跡はニホンカモシカと、3本爪の足跡って一体何?結構大きいのだけれど。
しょっぱなから釣れたのは尺上。反応すれば良いサイズばかり。
沢イワナのお腹のオレンジ色が私は大好き。

 

サイトで見つけたイワナのほとんどは、水面スレスレに飛ぶ黒い大きな虫を追い回していた。
源流の中間地点は上から伸びる小枝との格闘。水が少ないから常にストーキング姿勢でキャスト。

 

尺上は2本出たけれど、水が少なすぎて相当遠いい距離からのアプローチでないと釣れない状況。フォルスキャストのラインの影でも逃げるヤツがいた。結果ツヌケはできず8本止まり。
イワナの特徴であるフィンのエッジが白。忍者のように木陰からそっと覗けば、無防備にこのフィンの白が見えるほど浅いところで餌を捕食していた。

 

この川の周辺はブナの森。

 

竿抜け(竿ヌケ)

いわゆる釣り人の竿が入らない場所のこと。それは入りやすい入渓点と退渓点に含まれない場所だったり、ポイントとしてパッとしないので、飛ばされてしまう場所だったりで、釣り人が気づかない場所で生き抜くトラウトたちが育っている。

ガチャガイドの翌日は亀山ダムでバスと戯れ、そして一昨日は昨年の記憶を辿り、釣果が良かった竿抜けのポイントが果たして今年はいかがなものなのかチェックしに入渓した。昨年よりも1ヶ月前倒しで入ったこの渓に、今回は車止めには一台の先行者。彼はきっと1番上のパラダイスまで3時間半掛けて入渓していると想定し、私は1時間半山道を歩いたところで入渓が超めんどくさいところから入る。堰堤をいくつか高巻くのはいつもの荒行で太ももの筋力勝負。そんな人が入りそうもない場所でも魚の反応は薄くいないわけで、釣り人パワーは私の想像以上にたくましい。

ようやくたどり着いた昨年と同じ場所はすっかり流れは変わっていたが、そこは皆がパスするであろうチャラチャラの流れ。水深もなく深みもない。だけど今年もその僅か50mぐらいの区間だけ見事な竿抜けだった。気がつけば20発以上出してキャッチ12本。サイズは8寸半〜尺まで。来年も同じ場所で釣れることを願いつつ、そっとリリース。

この川を釣り始めて早30年以上。ユンボにかき回され大きな堰堤だらけになってしまい昔の面影は微塵もなく落胆していたけれど、年を追うごとに更地にされた川原は少しずつ森へと変化している。自然も人間に負けずたくましいものですなぁ。

昔はもっと鬱蒼としていて、大岩はもっと密集していた感じ。
イワナが掛かることは全くなくなり、源流部なのに今はアマゴの川。
堰堤の飛沫は気持ちいいけれど、今からこんな堰堤をいくつも巻かなきゃいけないと思うと、ゾッとする。
透明度がとてもある流れなので、ストーキングはいつも以上に気を使う。たとえ瀬を狙うにしても、仁王立ちして臨むと瀬の中を魚が走るのがわかる。
一つの淵でフライに反応があるのはたった一回。ヌーっと上がって来て吟味され、プイッと帰ってしまう大物たち。
1番大きい尺越えは、撮影床を作っている最中に逃げやがったので写真なし。バーブレスフックの宿命ですな。
下を向けば吸い込まれそうなブルーの流れ。上を見れば新緑の透明感。誰もいない山に一人。この時間が私は大好き。
クマとシカとサルさとイノシシの足跡発見(笑)。会いたくないのは意外に集団の猿かも?
今年はウインストン・エアで釣り、昨年はスコットG2・803/4で楽しんだ。これは昨年の写真だけれど、釣れた場所は全く同じ竿抜け。

 

ガチャ・ガイド

ハーミットにガチャガチャがあるのをご存知?その中には色々なものが入っていて、カプセルに収まらないものは金券や交換券が入っていたりと様々。そして大当たりとして、『管理人が一日ガイドする券』というのが含まれているんです、ハイ。そのアタリをみごと引き当てたお客様をガイドしてきましたので、そのご報告。

今回は父の日に息子さんとの釣り旅は企画どおりのミステリーツアーで、事前に行く場所を伝えていません。なのでどこへ連れて行かれるのかドキドキ釣行。事前問診をして選んだ渓は、私が行き慣れた新潟のとある場所。水量データベースで雪代が収まったのを確認していたので、あとは腕次第。しかし、その心配も一瞬で吹き飛んだのは、お二人ともとても釣り慣れているので、何の心配もありませんでした。

気がつけばあっという間のツヌケで、二人で20本以上の釣果。サイズこそ伸びなかったものの、父と子の楽しそうな笑顔が見れて私は大満足。

このガチャガイド、年内にあと何回実行できるかはは皆さんがどれだけガチャガチャを回すかで決まります。ハーミットへいらした時の楽しみとして、子供の頃を思い出して一度回して見てください。良いことがあるかも?

水温計
朝の5時にご自宅へ迎えに行き、釣り開始は8時ごろ。その時の水温は11.5度ほど。う〜む、この天気で水温上がるかな?
そんな心配もなく、開始早々にN君がすぐにヤマメをヒット。
イエローフィンがとても綺麗なヤマメちゃん。
堰堤が多いこの川は雑に流してしまうような場所が意外に釣れたりする。堰堤はルアーと餌の人が好むので、思いの外釣れない。
お父さんも負けじとすぐにヒット。さすがにフライ歴が長いだけに、ポイントへの無駄撃ちが少ないなと、後ろから見ていて感心する私。
石をひっくり返せばこんなクロカワムシ(ヒガナガカワトビケラ)がウヨウヨ。魚が育つバロメーターであります。
お互いに声を掛け合い、竿抜けができないように釣りあがって行く二人。親子だけに息はピッタリ。
父が息子の釣りを見守るの図。「父の日」に一緒に釣りへ行ってくれる、良い息子さんです。
河川は次回のために4-5箇所ほど周り、釣れるポイントを伝授。そして別の渓では綺麗な沢イワナも次々とヒット。
ガチャ・ガイドはハーミットにあるガチャガチャ下段に入っている事があります。間違えて上段(フライ・ガチャ)を回しても返金しませんので、お間違いなきよう。ガチャについてはこちら

フライフィッシャーマンあるある

●駅のホームで気がつくとシャドーキャスティングをしていた
●水たまりを見つけると、つい覗き込む
●都会でも橋を渡るときは必ず川面を覗く
●自動販売機に張り付く虫をつい眺めてしまう
●お風呂にフライを浮かべたことがある
●お風呂に潜って水底からフライを観察したことがある
●釣り具と一緒にお風呂に入るのが苦ではない
●夜明けとともに目が覚めてしまう
●湯船でライズフォームを手で表現したことがある
●ヒゲナガを眺めていたら、美味しそうに見えてきた
●朝起きたら自分と布団がフライで繋がっていた
●イブニングまでちょっと昼寝のつもりが、起きたら真っ暗だった

この『フライフィッシャーマンあるある』どれだけ当てはまるかで、あなたのフライ熱中率がわかります。
ま、いずれも自分のことですが・・。

なんでこんなことを書いているかというと、今週は思いの外結果がよろしくなく、一日中投げ続ける釣りだったということです。

今週も気温低めで朝のライズはほとんどなし。う〜む。
朝はクロマダラ、イブニングは色々なメイフライのスピーナーフォール。ライズは散発でプライムタイムは18時55分から19時10分まで。
雨が降らずずっと曇り空だったので一日中投げていたけれど、その成果は少なし。仲間は良いサイズのヤマメを取ったけれど、私はこのサービストラウトのみ・・・。本流の戻りヤマメは何処に?