エンリコ・ミノー

正しい名前はピーナッツバターかな?私はこのフライを淡水のイトウからソルトウォーターの大物全般の、いかなる場面でも使うエンリコ・ミノー崇拝者。一番使うサイズはフックサイズで3/0と4/0で、普通の人ならば「そんなデカイフックなんて魚なんか掛からないよ。」と言うでしょう。ましてやショックリーダーが30〜40ポンドだから、よく笑われます。でもね、私はコレをいろんなところで投げまくるんですよ、フライを信じて・・。

ここのところお店は暇でもやることが多くタイイングの時間が取れなかったので、釣りへ行く直前になってアンチョビーカラーを3本だけ巻いて、今宵のシーバスフィッシングにTFOのアクシオムII 9feet 8番とともにシークロへ持ち込みましたのさ。

12月と言えばシーバスのピークシーズン。大物を期待してこの大きなフライを投げて見ると、早速お目見えしたのが泣き尺サイズのシーバスくん、あれまぁ。そしてこのサイズがルーチンワークのように延々と釣れ続ける。

お客さんと一緒になって、 「今度のは尺を超えた!」「あ〜泣き尺だ〜(笑)」「これがヤマメだったら凄いことだ。」

などと、船上は小物のヒットで大騒ぎ。 20cm以下のシーバスでも3/0フックで入れ掛り。というか先月の天塩川よろしく、4/0フックに30cmのアメマスが食いつくんだから、フライの威力は折り紙つき。イトウにせよシーバスにせよ、大型になる魚はだいたい10cm以上のベイトを平気で食らうと私は思っているので投げ続けられるのかもしれません。

飽きるほど数が釣れたので、さて帰りますか・・・。

そしてこれが今年の最大魚?信じるものは救われます。

お後がよろしいようで・・・。

シークロ
昨日の船はシークロの龍ちゃん号。出船前まで大雨暴風でげんなりしていた私たち。
大型船が漏らすライトの陰からフライを引ったくる小物たち。延々とルーチンワークモードです。
え〜、現地点の最大魚なので写真を写しました。35cmってところ?最小は20cm位です。
トップで挑むお客さんも同じくこのサイズが入れ食い。釣れるって楽しいです。でも文句を言います、「お父さんを呼んで来なさい。」と。
お客さんはクラウザーミノーとホワイトゾンカーで攻めて釣ってました。ちょびっと沈めるとメバルが反応。
無限ループ、小さくても楽しい悲鳴。フラストレーション解消のため、止められません。
そして、これが本日の最大魚。ん?比較るすものがないから大きさがわからない?
ハチマル、シーバス
ど〜んとハチマル頂きました。フライは出発前に巻いたエンリコ・ミノーだったので、このサイズを釣ったらフライのアイがグラグラに。あなたもエンリコ教に入信しませんか?キャストする時に唱える呪文は「信ずるものは救われる・・・」フォースと共にあらんことを・・。

台風とアタリ カラー

若かりし頃に台風接近を聞いて荒れている湘南の海でサーフィンをしたことがありますが、それは若さゆえのカッコつけです。そんなことで女性にモテることもなく、むしろ溺れそうになって二度とやらないと誓いました。皆さんは決して私の真似などしないように。

昨日の予報は台風接近で太平洋沿岸は波が高くなるので近寄らないようにですが、東京湾は場所によっては北風には強いのです。昨日は船長の判断でシーバスへGO。タックルを用意していた夜明けは、谷間を抜けるビル風が恐ろしいほど吹いてましたが、洋上は風速6-7mと行ったところ。ハワイのコナウインドに比べれば大したことありません。

ご存知の通りお魚は気圧が低くなるとよく釣れると言われてますが、私の経験上でも同じ。お魚が持つ浮き袋が関係しているなどの諸説がありますが、接近前の穏やかな曇りの一日は爆超することがとても多いと感じます。と言っても台風接近の最中は細心の注意が必要ですから気をつけましょう。

波は通常よりも若干のウネリがあったものの、釣りするにはまったく問題がない程度。最初の一投目から何匹もの魚が水面を割って猛バイト。いつもなら飯を食べながらタラタラとやる釣りが、モチベーションが途切れることなくずっとトップ炸裂のゲーム。

そんなフローティングミノーフライでの猛バイト。最初は通常のパールカラーを使っていたのだけれど少し経つと魚はスレ始めて反応が鈍くなる。そこでフライのカラーをマジックボディのイエローカラーを使ったフライにチェンジすると、再び猛アタックが続きました。(フライの作り方はこちら12

このボディカラー、夜の出船では「カラーは関係ないですよ。」といつもお客様に言ってますが、日中の釣りの場合はボディカラーがとても需要で、パール一辺倒だと飽きられてしまい、釣果が続かないケースが多いんです。潮色の違いによってもボディカラーを変えていく必要がありますが、私的見解ですがイエロー→パール→ブルー→ピンクの順で日中は試してください。ピンクは使用率が低いのですが、時に爆発的な威力を発揮することもあるので、タイイングは忘れずに。

東京湾はデイゲームシーバス、フローティングミノーのステージに入りました。皆さんご準備を!

台風接近の最中1番の強敵は波でも風でもなく、モチベーションを下げる豪雨。パンツまでビショビショになりながら、釣り続けました。
最初のうちはおチビちゃんの入れ食いでダブルヒット続き。

 

ナナマルと応戦中のゲスト。この後ランディング寸前でバレてしまった、残念無念。
これだだけ水面がざわついているとフライのアピール力はなさそうに見えるけれど、シーバスはしっかり上を見ています。隣でやっていたルアー船もロッドがずっと曲がっていました。

 

今回の相棒はWinston Boron IIIx 9ft 8番TFOのアトール。昼間に見ると随分と派手ですな(バイオレット)。
悲しいかな、大物はランディング失敗とラインブレイクでキャッチできずに、サイズはロクマルまで届かなかった。でも潮頭にいる最初の一投目出る個体は全て大きかったです。次回に期待。

潮をかむ(海で釣果を伸ばすためのハウツゥ・テクニック)

海釣りで出てくる言葉だと思うけれど、落とした仕掛けが潮の流れに引っ張られている状態のこと。人がいくら潮に噛みついても手応えはないだろうから、その感覚はなかなか伝わりづらいものですね、悪しからず。『潮をかむ』のはフライ用語で言うところのドラッグ(引きずる)にあたるでしょうか。渓流のフライフィッシングでは一般的にフライが流れに身を任せて自然に流れている状態が釣れるということで、このドラッグを嫌うのはご周知のとおり。しかしフライの場合、潮の流れに自然に流すことはほとんどなく、むしろドラッグを掛けた状態。つまりはフライラインに潮を噛ませた状態で釣ることが必要になるので、ウェットフィッシングに似ています。

シーバスを狙う場合、もしフライラインが自分の方へ流されているならば、一般的にいうドラッグフリーの状態になるわけで、フライをいくら引っ張ってもアタリが出ず、たるみだけを回収している状態になる訳でフライが動かない、もしくはアタリが出ない。この状況を打破するために船長が船のポジションを変えたり、ラインの置き方(渓流でいうならばメンディングやリーチキャスト)を駆使して、ロッドのティップが常に軽いオモリで引っ張られているような状態、つまりは潮が噛んでいるラインが張った状態でアタリを取る必要があるのです。ま、これは現場で話さないとなかなかわかりづらいことなので、一緒にシーバスフィッシングへ行きましょう

ちなみにソルトのフライフィッシングであれば東京湾のサスペンドしたクロダイを狙う場合(フラットのサイトフィッシングを除く)は、黒鯛の落とし込み釣りよろしく、フリーフォールで落とす必要があるから、この場合はカーブフォールにならないように、リーダーをシワシワに落とさなくてはいけない例外もあります。

昨日は『潮を噛む』ことをかなり意識しなければ魚の反応が鈍い状況だったので、少し苦労した次第。それでもラインが張って引き波ができる状態をキープできれば、トップで反応があるし、食いが渋くなればシンキングラインラインのテンションが保てれば釣れる状況でした。数の伸び悩みは今後のお魚スイッチ次第ですので、シーバスフィッシングを楽しみたい方は、そろそろ前予約が必要なシーズンです。

来週も楽しみながら試行錯誤イタシマス。

トップでも何度も出たのだけれど、サイズ自体にウェイトがないから掛けづらいのでシンキングで釣りました。
ジャングルロッドは本来の目的とは違う、しょっぱい世界で使うことが多い私(笑)。幾分短いことが有利に働くシチュエーションがあるので、東京湾で活躍中。
シーバスのフライフィッシングといえばシークロですよね?ついでにシーホースもよろしく。

 

久しぶりにシーバスをグリップしてみました。ブラックバスを狙う人ならば、左手のザラザラを勲章と呼びます。でも痛い・・・。
私と一緒に船に乗ったことがある人ならば知っていると思うけれど、私がいつも投げているフライサイズは4/0フックで約11cm位のサイズ。でもアタリだけ出てなかなか釣れなかったので、2/0番まで下げてようやくヒット。

 

朝一の地合いは一瞬。お魚スイッチは一週ごとに良くなる筈。今後の猛ボイルに期待。

 

ゴールデンウィークの過ごし方

長いお休みをいただくと、どうしても遠征したくなる心中を察します。ですが、5月の頭は気温上昇で高い山を水源とする川は雪代がひどく、特に日本海側やアルプス周辺、東北は水量もさることながら水も冷たくなかなか釣るのが難しい状況。もちろん探せば釣れる川はあるのですが、パラダイスまではあと2週間以上先といった感じでしょう。この時期の遠征は渋滞と疲労との戦いなのでゴザイマス。かつて私がサラリーマン時代にゴールデンウィークの釣りを余儀なくしていた時は遠征はせず、比較的に近くにある川側のキャンプで二泊三日の釣りが常でしたっけ。

フライフィッシングはとかく油ビレを持つ魚が好きな人が多いですが、ここは一歩引いてそれ以外の魚を狙えば、ゴールデンウィークは楽しく過ごせるというもの。都会ではブラックバスにスモールマウスバス、コイにシーバスやメバルなど、自宅から全て50キロ圏内で仕留められるので、渋滞知らず。そして季節も手伝ってかなり楽しめるのです。

ゴールデンウィーク最終日にこんな事書いてたら「もっと早く言えよ!」と叱られそうですな、ゴメンナサイ。

シークロ
関東のシーバスマニアならご存知、フライフィッシングを主体としてシーバスをガイドするシークロ。これからの時期はクロダイも狙います。

今年の私はというと例年通りシーバスをゴールデンウィークの釣りモノとして楽しんでいます。行ってきましたよ、シークロさん。釣果はさておき、ゴールデンウィークの海はプレジャーボートで溢れていると思っている方も多いと思いますが、ナイトシーバスはレンタルボートがありませんし、ほとんどがガイド船のみ。なので、普段と何ら変わらないのです。

シークロのりゅうちゃん
シークロ2号艇の船長『龍ちゃん』。彼は私の数十倍も釣り過ぎな人生を過ごしています(笑)。ちなみに、船長が釣ったのではなく、私が釣った魚をランディングしてもらってパチリ。

風も心地よくなったこの季節、シーバスはゴールデンウィークを境にナイターからモーニングボイルへと移行します。油ビレの魚はもちろん楽しい釣りですが、いろいろな釣りに視野を広げることによってヒントを得ることがたくさんありますので、たまには違う魚を狙うのも良いものですよ。

シークロ
ゴールデンウィークの海は思っていた以上に船が出ていませんでした。
尺メバル
初めて見た尺メバル。私もまだ釣ったことがありません・・・。そのキャスティング方法は意外なもの。
メバル
持って帰って食べようかとも思いましたが、リリース。今度は私に釣れてほしいものです。
シーバス
1番大きなものはナナマルまで。今後はこのサイズが朝方釣れてくれることでしょう。

 

眠れね夜

渓流が解禁するとすっかり忘れ去られてしまう東京湾の釣り。シーバスのフライフィッシングの場合、渓流のサブフィッシングと考えている方が多いので、解禁とともに船の予約は意外と楽に取れるようになるというもの。渓流はまだ寒いからと出不精になっているあなた、東京湾の海はイワシにバチぬけと、眠れぬ夜が続いていることをお忘れなく。

昨日はそんな夜を過ごすべく横浜の海に浮かんだのですが、風はまだ少しだけ冷たい季節の転換期。湾内はようやくイワシのベイトが入り始め、バチ抜けパターンとイワシパターンが混在する状態で釣りが展開されます。最初のポイントから気持ちよくグッドサイズが釣れ続けたのですが、カメラのバッテリー切れで急遽iPhoeにて撮影。そのため、そのほとんどの写真がピンボケでゴメンナサイ。

現況を報告するとこんな感じ。

ベイト
シーバスから吐き出されたカタクチイワシ

ベイトのイワシサイズは大体7cmくらい。バチ抜けは湾奥に多く、外海になるほどベイトのパターン。ボイルはバッと湧いてはすぐに止まり、距離を置くとまた始める感じなので少しスレているのかもしれません。なので、最初の一投に手を抜かず丁寧に釣ればポイント移動ごとに釣果が出るので釣果は上々。サイズは50cm〜60cm弱が中心。ラインはフローティングでフローティングミノーにもドバッと出るけれど、ほとんど沈まないゾンカーやミノーパターンをゆっくり引くのが現在のヒットパターンのよう。

今後は少しずつ海も温まり、激しいアタックが増えることでしょう。渓流の釣りはゴールデンウィークからだと思っている方には、今のシーズンが数と適度なサイズが釣れるので、オススメできます。ちなみに私はゴールデンウィークの渓流は人が多いので、その時期はやっぱり東京湾に浮いてます。ゴールデンウィークだからと言って船の数は変わりませんからね。

♪眠れない夜と(春)雨の日には、忘れかけていた愛(手応え)がよみがえる〜♪
昭和ソングシリーズ、ちょっと強引だったか・・・。

東京湾シーバス
ブレブレでスミマセン。フローティングミノーでもたくさん出たけれど、インタミにストリーマーの方が部があったよう。
横浜シーバスフライフィッシング
夜の景色をiPhoneで始めて撮ったけれど、やっぱり闇夜は苦手なのね。
シークロ・2号艇
今回はシークロの龍ちゃん号。相変わらずのフィッシングバムさに脱帽です。
シーバス
あとでキチンと洗うのであれば、ソルト用の高級リールである必要はありません。

 

粉雪

♪街の明かりがとても綺麗ね横浜、ブルーライト横浜〜♪

シーバスガイド船であるシークロに乗ってポイントを移動する時にいつも口ずさんでしまう、いしだあゆみのブルーライトヨコハマ。昭和歌謡ってなんかしみじみ良いなぁと、ベイブリッジと街のネオンをぼうっと眺めながら思う次第。昨日はなぜか昭和歌謡とヒーローソングを熱唱しながら釣りをしてました。なぜだ?

東京湾シーバス
ラインはインターミディエイトにフライはゾンカーや小さなミノーベイトフライ。ベイトよりバチ抜けを食っているようでした

爆風の中で壁際にフライを打ち込むとつい口ずさんでしまうのは、♪壁際に寝返り打って♪(勝手にしやがれ)と沢田研二。フライラインがたなびけば、♪赤いマフラーなびかせて〜♪(サイボーグ009)とまるで寒い親父ギャクのよう。カラオケでもないのに熱唱しながらの釣りは、バチ抜けシーズンでインターミディエイトラインが活躍。

東京湾シーバス
シーバスはオレンジの光好きだと私は思う。壁際へ打ち込めば沢田研二が、ではなくシーバスが

気温の急降下に強風と条件があまり良いとは言えないけれど、歌えば楽しくそして寒さも吹き飛ぶ。気持ちを前向きに釣りをすれば魚の活性も上がるようで(本当?)、ランガンで攻めていくうちになんだかんだで数はそこそこのキャッチ。サイズこそ伸びなかったものの、『死ね死ね団』(レインボーマン)を歌いながら盛り上がるのでした。

北東風が北西風に変わる頃、シーバスのあたりは遠のき、体は一気に冷えひえモード。ちょうど上がる時間だったので、頃合いの良い引き際。そして本日のキャスティングスクールのために足早に帰ったのですが、山手トンネルを抜けるとフロントガラスには粉雪が・・。私の頭の中ではレミオロメンがヘビーローテションで流れ始め、家路に着きました。

え?昭和歌謡じゃない?じゃぁ、イルカの『なごり雪』ということで、♪東京で見る雪はこれが最後ねと♪。お後がよろしいようで・・。

東京湾フライでメバル
この6時間前にイワシメバルへ出かけて不調に終わり、この船に乗ってメバルを釣るの図。私じゃないですよ(笑)
東京湾シーバス
ゾンカーのほっとけで食った個体。う〜む今後のパターンが悩みどころ
東京湾シーバス
こんなシチュエーションでロープの下にフライを通し、壁にフライをぶつけてリトリーブする。普段のキャス練のたまもの
フライキャスティングスクール
本日のキャス練は大所帯?ではありません。サバロさんと横並びで行いました。たくさんの人々の練習姿を見ると、その意気込みに嬉しくなります。
キャスティングスクールにも20年の歴史。ざっと勘定して500名以上は受講しているけれど、最初の頃からずっとお店にいらしているお客様もたくさん、感謝するばかり。

 

フローティングミノー

さてさて、フォーム整形の続きのお話。

現在では多くの人がシーバスでフローティングミノーを楽しんでいますが、実はまだ歴史は浅く、ほんの10数年しか経っていないって知ってました?私はフライシーバスをもう40年近く楽しんでますが、当初はウーリーバガーのチャートやホワイトなんかで釣ってました。その後ゾンカー時代が長く続き、その後にこのフローティングミノーはご周知の通り岩井渓一郎さんが世に広めたもの。私がEPのピーナッツバターで大物釣りに目覚めた頃に「トップでバンバン」なんて言葉をお客様から言われて、最初はそんな筈はないと一蹴。周りはあっという間に染まっていく中、私は最後の方にその凄さに驚いた輩でした(笑)。

このフローティングミノーも色々と作ってはみたものの、今は落ち着いてこの形だけで、大きさの違いをこしらえるぐらいでしょうか。このフライのアレンジはお好みでどうぞ。

テール
なんでも良いので、シンセティックの束になっているものを用意。ここではダーロンのホワイトを使用。7〜8cmにカットした真ん中あたりをこうして固結びのコブを作ってください。
テール材
そのテール材を半分に折り、コブの部分をマイラーチューブに押し込みます。
テール材
1cmほど差し込んだら、その重なった部分をスレッドで巻きます。おおよそ10回転くらい。
テール材
糸の結びはハンドツイストフィニッシュで。簡単に言えば外掛け結びかな?結んだら余分な糸をカットし、結んだ部分に瞬間接着剤を垂らすこと。
ボディ
テールをつけたら、こんな感じ。マイラーチューブはボディの長さの約1.5倍でカット。長すぎると思うくらいが丁度良い。
ボディ
前回作ったフォームボディを細い方(テール側)から差し込む。入れづらいので、少しずつしごきながら入れる感じ。
ボディ
テール側いっぱいまで挿してこんな感じ。1.5倍の長さを用意しても、あまりは少ししかないようになる。
フック
今回のフックはバリバスの2500 V-SE#2。下処理としてシャンクいっぱいにスレッドを巻いておく。バーブレスにするのも忘れずに。
ボディ
先ほどのマイラーチューブを裏返し、フラットな面にフックのアイ側から突き刺す。その位置はフォーム全体の半分の位置。
ボディ
フックアイは、インナーボディの長さよりやや手前でもう一度挿して、アイを表に出す。
ボディ
フックをバイスに固定し、ボディはやや後方へずらしておく。スレッドをフックシャンクにかけて固定した状態がコレ。
ボディ
ボディをぐらつかないようのするためには、必ずインナーボディごとスレッドで強く巻き止めること。インナーボディをアイ側に約5mmぐらい突き出して、マイラーチューブとインナーボディをしっかりと巻き止める。だいたい7〜8回転くらい。さらにカットする前に突き出た部分の前にスレッドを2〜3回まわし、余分を綺麗にカット。
ボディ
ここで、少し裏返してみる。この体制でフックシャンクとマイラーチューブがくっつくように、瞬間接着剤を流し込む。量は少なめに。
ボディ。
瞬着が乾いたら、フライをタイイング位置に戻し、ギルとなるシンセティックのレッドの素材を巻き止める。ここではCapsのフロートビズ、ファイアーレッドを使用。材料はなんでも良いので、お好みでどうぞ。
アイ
次にモノアイのラージをボディに近い位置に、たすきがけで巻き止める。タイイングはこれでおしまい。ヘッドを綺麗にして瞬着を塗り、スレッドをカット。さらにひっくり返して、フックが突き出た部分に瞬着をもう一度塗る。瞬着は粘度の高いものを使ってください。
フローティングミノー
カラーはお好みで、コピックはマーッキーなどのマジックでどうぞ。夜の釣行の場合、カラーは基本的に無関係ですので、楽しんじゃってください。昼の釣りは、ボディカラーが重要なので、パール以外に、イエロー、ピンクボディなどが良いことがあります(人によってはブルーが良いという方も)。

基本的に創作はどんなバランスでも良いのですが、ここで紹介したボディサイズとフックサイズは僕らの黄金比だと思ってます。このバランスで巻くとフライが斜めになることがなくまっすぐと綺麗な引き波を引いてくれること間違いなし。そして全体の約真ん中にフックが来るので、フッキングも良いです。

同じフライを30分以上使ったらボディが海水を吸い始めるので、フロータントを塗るか(事前にも塗ります)、フライを交換して浮力を得ることをお勧めします。

フローティングミノーを作る(フォームの切り出し編)フライタイイング

ふと思い立ってアップしてみました。関係ない人には退屈な画像。真剣に作っている方には何かヒントが隠されているかと思います。

今回自分のフライを補充するためにフローティングミノーのフォーム切り出していたものを撮った画像です。フォームは8mm。長さは約6.5cmで切り出してあります。出来上がりサイズは約7cm+テール。さて何が違うかな?

フローティングミノー
まずは下1/3(フック側の整形)をカットして切り出します。下がなくなるので、切り終わりの形はかまぼこ状です。
フローティングミノー
次にヘッド作り。かまぼこ状にした平らな面から上に向かって斜めに切ります。多分多くの人が逆に切っていると思いますが、そうするとミノーはダイブするので引き波の距離がとても短くなります。どちらが良いとは一概に言えませんが、私的な意見ではダイブするミノーよりは引き波が長く引けるミノーの方がずっと反応があると思います。出来上がりのヘッドはバンゴーミノー(フライしかやらない人にはわからない?)みたいな形で少しウォブリングしてくれます。
シーバスミノー
わかりづらい写真ですが、今度はテール側の左右にテーパーをつけます。テールから全体的の半分くらいの位置までシザースで斜めにカットします。
シーバスミノーを作ろう
ひっくり返して反対側も同じく(わかりづらいですが、フラットな面が上の状態)、ボディの反対側も同じ要領でカット。
シーバス用のフローティングミノー
フラットな面を下にして、今度はテールの幅半分の位置から背中に向かって斜めにシザースを入れます。
フローティングミノーの面取り
テール側はフラットな下側を含めて4面カットしましたが、それぞれの淵をトリミングします。
フローティングミノーを作ろう
テールの面を取り終わったら、手で揉んで丸くします。
インナーボディの完成
これでインナーボディの完成。右がヘッドで左がテールです。フックを乗せる面は手のひらに接している面です。つまらなかったですか?さてこの続きのタイイングは、次のページにて説明いたします。

東京湾奥シーバスの近況

先週と本日はシーバスのフライフィッシングスクールを開催しましたので、東京湾の近況を少し報告。

今回のシーバスのフライフィッシングスークルは『シーホース』さんを利用しての釣り。なので湾奥から川崎までが現在の中心エリア。9月に入って連続の台風続きで多摩川、荒川ともに濁りが綺麗にとれる日が少ない状態。そのため下流エリアに当たる場所はポイントの選択が日々変わるります。そのおかげでトップウォーターのミノーフライでは多少濁り気味の方が良いので、今後も昼間の釣りは例年よりは長い期間楽しめそうです。

曇り空や雨のおかげで、魚は比較的アバウトな場所でもアタックしてくれてます

水温は少しずつ低下しており、湾奥にも魚がかなり入ってきました。この秋はまだ夜のシーバスには出ていませんが、川筋の濁りが少し引いた日はかなりの釣果が出ているという船長の談。10月からの大物狙いは期待しても良いと思います。

ストラクチャーにどれだけタイトに、そしてテンションをずっとかけることができることができるかが、ヒットへの鍵

さてさて、先週と本日の違いですが、少しずつ魚も湾奥に入り活性が上がり始めているので、川崎エリアまで遠出することもなく、楽しめるような感じになってきました。サイズは40〜65cmくらいが中心ですが、あとはみなさんの腕次第?です。

ブレブレでごめんなさい。でもこうして写真に納めることができるくらいバイトがあるんです。最低でも一人20発は出るかな

フライは各自思い思いのフライを巻いていらっしゃいますが、サイズは6cm〜7cm程度の沈みにくいサイズを作ることが肝。ぶっちゃけ、ハーミットで販売しているUMAフライがバランスが良くフックポイントの位置がベストですので、このフライを真似て作ってもらうのが一番と感じます。長さはボディサイズが6.5cm程度、尻尾まで入れて9cmくらいです。フォーム素材は8mmサイズの下1/3をカットしたカマボコ状で、頭を丸く作ってダイビングしないような形状にすると、引き波が立ちバイトが増えます(ウォブリングもします)。

ビシッとキャスティングが決まり、壁際にフライが入るたびに「ドヒャ!」とか『オ〜ォ」という歓声が上がります

台風も落ち着いて秋雨前線が抜ける頃には、どちらのチャーター船も土日は予約でいっぱいになると思うので、早めの予約をお勧めします。私のシーバスフィッシングは、これからは荒川のリバーシーバス狙いで遊んでみようかな。

東京湾奥シーバス絶賛フライへのバイト確率上昇中。シーバスがワンワン唸っているこの時期、あなたも出かけてみませんか?

ロッドが海が突き刺さりそうな勢い。夏から秋にかけてのシーバスは元気いっぱい
至福の重みはどれだけ頑張ったかの証
また遊んでもらうために丁寧にリリース
水面炸裂。ジャンプにボイルはシーバスの醍醐味
ここまでちゃんと読み進めた人、人より一歩前へ出る技を教えます(大したことじゃないのですが・・)。シーバスフィッシングにはペーストのフロータントを持って行きましょう。こうすることで沈み始めたフライは復活し、ついでにリーダーもヌリヌリすれば引き波抜群。荒れてない日はこの引き波がシーバスを誘います
ヒットフライはUMAフライ。1個買って、真似て作ることをお勧めします

 

家族にはシーバスよりもタコ

夏のシーバス
夏シーバスらしい色の濃い魚体。シンキングで引っ張ってみた1尾

真夏の太陽を浴びての東京湾でクルージング。なんか暑そうに聞こえるけれど、アスファルトの路上よりもずっと涼しいし、海風が絶え間なく吹くので意外と心地よいもの。そして何と言っても夏シーバスは2月頃のシーバスに比べると倍ぐらいは引きが強い感じ。もの凄いロッドの絞り込みをするからどんな奴が現れるのかと思ったら、50cmくらいしかなかったりします。

東京湾でハーミットがオススメするシーバスガイドは『シークロ』か『シーホース』のどちらかだけれど、羅列すると兄弟船みたい。で、今回は横浜・東神奈川にあるシークロにお世話になることに。今回は朝出船なのでメインはもちろん水柱が立つシーバスのフライでのフローティングミノー。ここの所タコも豊漁だということで適当なところで蛸釣りを楽しむというダブルヘッダーをお願いしました。

シェード際へキャスト
シェード際へキャスト。よりタイトに攻めることでシーバス君のチェイス数がグンと上がる

今回は夏休み中ということもあり、子連れ狼的な出船で息子にはルアーを投げさせ、私はフローティングミノーというスタイル。開始早々からバイト連発だったけれどオヤジが沢山釣ってもしょうがないので、抑え気味で楽しんでました。

Winston Jungle Rod
ウインストンのジャングルロッドの速射力はバツグン。手返しよく釣りができる。でもこのロッドは本来ピーコックバスやドラドなどを釣るためのもの

最近の状況はというと、現在シーバスのフローティンングミノーフィッシングは上り調子。潮色は夏の潮らしく赤茶色だけれど、この濁りがないとトップウォーターのフライフィッシングはごまかしがきかないのでとっても重要。10月の澄み潮になる頃はフライを見切るようになり、その頃は夜に紛れての釣りが中心になります。だから太陽がジリジリと照りつけても、日中に釣れる今の方が誰がやっても楽しい筈。それに前述のように冬に比べればその引きは抜群デス、ハイ。

夏シーバス
パワフルな夏シーバス。一度やったらやめられない

要所要所でシンキングラインでも試しましたが、今回はフローティングミノーに分ががありました。そしてキリの良いところで蛸つりへGO! と言ってもポイントはほとんど場所は変わらず、蛸を釣っている目の前でシーバスもボイルするので、二刀流の構えで準備が必要かもね。

タコ釣り
あぁ、この感触。久しぶりに感じたかも。タコは脱走の天才

私は普段三浦半島の先っちょでボラのフライフィッシングのついでに蛸釣りを楽しみますが、今回は船の上。仕掛けが違うのかと思って自分の道具を持って行きませんでしたが、全く同じでした(無料で貸してくれます)。蛸釣りは赤く塗られたテンヤ(二本針で重りがついた仕掛け)の上に通称アカベンという偽物のカニが乗っており、これを海底に着底させてチョコチョコと動かすという方式。岸の場合は少し放り投げてズルズルと底を這わせるけれど、ボートの場合は船が動くので、上げ下げしているだけで良し。

するとズ〜ンっと重くなるので、すかさず逃げないようにラインを張った状態で手釣り糸を手繰り寄せるという寸法。好調というだけあって10分に一度はアタリがあり、すべてをフッキングさせるのは腕の見せ所といった感じでしょうか。

タコ大脱走
釣ったタコが排水口から大脱走。ん?この光景どこぞのテレビで見たことがあるぞ
東京湾のタコ
排水口から逃げ出す寸前にナイフで急所を突き捕獲成功。この日一番の大きさは息子が釣りました

私は漁師じゃないから、息子と二人で3杯釣ったところシーバスへ戻るようにお願いし、その後は終わりまでシーバスを楽しみました。そしてこの夜は茹でた蛸で家族での”たこ焼き”パーティ。フライフィッシャーマンもたまには獲物を持って帰っての家族サービスです(笑)。ま、フライフィッシングじゃないですけれど。

シーバス
その後も船の影などで順調にフローティングミノーへのバイトあり。これからが本番のシーバスフィッシング。二刀流で楽しんでみませんか?