フライフィッシングをはじめよう(改訂版)

プロローグ

最近は紙媒体の書籍が減る一方で、入門書を探しても手に取れる本がなくなってしまったと感じるこの頃。webで閲覧できる入門解説も他からの引用が多いのでどれも同じ様な感じ・・。これも時代の流れなのかなと思いつつ、ふと私が2000年に書いた山海堂出版の『フライフィッシングをはじめよう』をパラパラとめくって見た。なんと若いこと若いこと(笑)、そして若気のいたりで尖った文章だこと。当時35歳だったからまぁ、こんなもんかなと思いつつも、読んでいたらなんだかこの入門書に手直ししてこのブログに綴りたくなりました。今この本はすでに絶版だし版元も潰れちゃったから問題はなさそうですしね。ついでに製作時の裏話でもしようかな(笑)

と言うことで、私の手が空いた時に『フライフィッシングをはじめよう』のページと同じ内容で今の私が書いてみます。皆さんが見て面白いかどうかは分かりませんが、これからフライフィッシングを始めようと考えている方に少しでもお役に立てればと思います。もしこの本が気になる方はアマゾンの古本などを探してみて、実際の本とこの内容を比べてどう変わっているかを楽しんでみてね。

では始まり始まり〜(不定期更新)。

次回の内容はP2「華麗なトラウトたちが人気のターゲット、管理釣り場で一匹を釣ることからスタートしよう」

*校正をする人がいないので、誤字脱字が多々出てくると思いますが、ご了承ください。

ハワイでのボーンフライフィッシング
先走って内容を書き過ぎると、後で書くことがなくなるので今回はこの辺で。写真はハワイでかつてボーンフィッシュを狙う時にカヌーで渡渉したアイランドホッピングのフライフィッシング。実際は環礁帯なので陸地はありません。

メリークリスマスの夜は釣り仲間とプレゼント交換

ブログを読み返して見ると、クリスマスはやたらと釣りに出かけているかも。そう僕らの年齢はもう世間のクリスマスムードとは無縁で、家族の行動はてんでばらばら。恋人のサンタは来ないし、家でケーキを食べる人もいない。そうなるとクリスマスの夜を独り過ごすのも寂しいので釣り師は仲間と集まってはしゃぐ為に釣りへ出かけるのです。ここ数年の私はそんなクリスマスかな。

ミッション発令:クリスマスイブの夜は仲間とフライのプレゼント交換をし、そのフライで魚をゲットせよ!

そんな声が天から聞こえてきた気がして、フライ神からの御告げで今回はそんなミッションが課せられた。シーバスへ出かける前に仲間に魚を釣ってもらう為に、魂を込めて巻いたフライをプレゼント。魚が釣れればもちろん嬉しいし、自分で巻いたフライが仲間に評価されるのも嬉しい。そんな縛りでクリスマスイブの夜は楽しく過ごしました。

さてさて、昨夜というか今朝の僕らの様子をお暇な方はご覧くださいまし。

クリスマスイブにフライのプレゼント交換
某所に勤めていた時にラッピング検定三級を取らされた私は、トップの写真にあるクリスマスカラーのフライを3個セットにしたものをラッピングしてプレゼント交換、ノリノリです(笑)。一緒に行った仲間から頂いたのは、オリーブのクラウザーミノーとコンパクトに巻かれたピーナッツバター。貰ったフライで魚をキャッチできないと、巻いた人が凹むので魚をキャッチできるかどうかは重要な問題。
横浜の夜
相変わらず横浜の海へ繰り出すとつい口ずさんでしまう「ブルーライト横浜」。スタートは風もなく穏やかで、波っけがないの事でお魚は少しナーバス。
横浜のメバル
私が渡したクリスマスカラーのゾンカーでいきなりデッカイシーバスをヒットした釣り仲間。しかしティペットが細すぎて敢えなくブレイク。3種類巻いて渡しておいたのが正解で、フライをロストしてもあと2個あります。今度はトリカラーのクラウザーに交換してすぐにメバルをゲットしてました。自分が魂を込めて巻いたフライを使って釣ってくれたのはとても嬉しいです。
ラジオペンチを使ってケーキを食う漢
リュウちゃんにはこの秋冬の労いの気持ちを込めてケーキの差し入れ。ちゃんとフォークを渡したのですが、何を思ったか急にラジオペンチに持ち換えケーキを食べ始めた。「ワイルドだろう?」と、本人の弁、そのふりは古いって(笑)
横浜のシーバス
私も頂いたオリーブのクラウザーミノーを使ってシーバスをゲット。サイズは60位かな。少し風が吹き始めて魚の活性が上がって良い感じ。
横浜の海でトリプルヒット
シーバスの活性はマックス。あるポイントに入ったら急に活性が上がり、一人が掛けた後に 残りの二人もすぐにヒットしトリプルヒット。それぞれ交換したフライでキャッチしているので、お互いに、「釣ってくれてありがとう。」となります。
クラウザーミノーにヒットしたシーバス
全員ミッションをクリアしして一安心。その後はフライを交換するのが面倒だったので、残りの時間もずっと貰ったフライで釣り続けましたとさ。シーバスの機嫌はそれほど落ちることもなく、その後もポツポツと釣れ続けました。
横浜夜景
気がつけばポツポツと雨が降り出し、横浜の空は工場夜景に雲は照らされて薄明るい映える景色に。今年も楽しい夜をありがとう、シークロさん。年が明けたらまたシーバスへ行っちゃうよ、解禁までの間はね。

本栖湖で身をもって魚の痛みを感じる?

今月の予定表を見ていたら、気がつけば今年はあと10日もないんですね、ジジイになるスピードが加速しているように感じる管理人です。

皆さんは今年はどんな一年でしたか? 昨年同様に釣りが思うようにできない人が多いと思いますが、それでもこの秋は少しは釣りに行かれている方が昨年より多い気がします。私はというと昨年同様にサクラマスを狙いに行けなかったり、『目指せメーターオーバー!』は三魚種(イトウ・オオニベ・シーバス)はどれもまた持ち越しとなりました。

やり残した感が満載の一年ですが、ふと思えば心の故郷である本栖湖行脚をすっかり忘れてたので、行かねネバと。本当はね、先週の火曜日に行く予定だったけれど、雪予報だとスタッドレスを履いてない私の車だと無茶すぎるのでやめて、今週へ持ち越した訳。

今回も色々とやらかしました。朝マズメの時合いを釣るために設定した目覚ましが、音量ゼロの無音状態で2時間遅れのスタート。マズメは捨てて到着をしたものの、今度は積んできたロッドとラインの選択ミス。それをそのまま使ったことで起きた災難が今回のお話。

朝はウィンストンのエアスイッチ10.6フィートにシングルハンド7番のシングルハンドSTラインを乗せてやるつもりだったが忘れてきたので、シックスセンスWF8/9タイプ3のフルシンクを入れて湖畔に立つ事に。振ってみると明らかにオーバーウェイトで、ロッドをそっと振らないとラインが大暴れします。最初はそれに気をつけながら振っていたけれど、水位が減水してない為に足場が少ないのでどうしても投げたい方向へ投げづらい状況。釣れそうな気配があるものだから気持ちがせいてオーバーヘッドキャスティングしている最中についオーバーパワーで角度変換してしまったのです。その瞬間にロッドは必要以上に曲がりラインは私の顔左近くを捉えました、『バチッ!』と、音をたてて・・。

あ、この感じやっちまったな。過去に何度か自分を釣る事はあったけれど、その部位は耳や首後ろの生え際で何もルアーでのこと。今回は左こめかみにフライのピアス・・、しっかりバーブまで入ってます。本栖湖の場合、お魚は滅多に釣れないからバーブレスにしていない私なので、自業自得。ここは冷静に判断し一般的な対処法としてフックの懐に別の糸を持ってきて反対へ引くという手法を取ることに。別のラインとしてフライラインを使い刺さった根元に挟んで反対方向に引っ張ってはみたものの、この手法では皮膚がグニャグニャと動きどうしても抜けません。仕方ない、もう一個穴を開けちゃいましょ。

こういった話が苦手な方もいると思いますが、もう一つの手法として皮膚から出ていない針先をもっと刺して皮膚から出してしまうというやり方。バーブ(カエシ)まで差し切ってしまい、出ている先端をペンチなどで折ってしまえば簡単に抜けてしまいます。なので、さらにブチっと刺して先端を貫通す事に。やった事がある人ならばわかると思うけれど、すでに刺さってますから痛くありません、刺すのが怖いだけです。

ブチっと刺して貫通、さてフォーセップをと手元のカバンを探すとありゃま、車に忘れてきたではありませんか。このままフライをぶら下げて戻るのがなんか恥ずかしくて(と言っても人が見ている筈も無いのにね)素手で折る事を決断。これがまた手元が見えない状態が厄介であり、更にがまかつフックの丈夫さを感じて格闘する事10分程度。何度か折りを重ねる事でようやくピアスを外す事ができました。

あぁ、お魚ってこんな気持ちでフライを口に引っ掛けられているのね。これからは更にお魚に優しく接することが出来る事でしょう。

昨日の戒め:釣欲を満たすために焦る事は事故につながる。改めて『Study to be quiet./ 穏やかなることを学べ』を肝に銘じよ

本栖みち
道中の本栖みちの外気温計ではマイナス7℃を示していた。私にとっちゃマイナス何度だろうがお構いなし。一番厄介なのは寒すぎるとガイドが凍って釣りにならなくなる事。この写真は14時ごろだけれど、太陽が当たらない南側の斜面は路面を含めてずっと凍ってます。
ゆるキャンの影響でテントがずらり
相変わらず「ゆるキャン△」の影響でこの寒さの中、浩庵荘ワンドにはテントがズラリ。察するところ始めたばかりのにわかキャンパーが多いけれど、昨夜の寒さは大丈夫?
フックが顔に刺さってしまいました
閲覧注意とならぬ様にフライをぶら下げた写真は撮らず、釣り終わった時の私の様子。こめかみに小さな針穴がふたつあり、少し腫れてます。目を守るために釣りでは偏光レンズと帽子は必須アイテム。魚紳さんにならぬように、皆さんも注意しましょう。
本栖湖ブルーの中で釣りをする
ラインが合わないので、マイクロスイッチの使用をやめ、ロッドはセクター9フィート8番にタイプ3のフルシンク。私にとって本栖湖はシングルの8番が標準タックル。
本栖湖のレインボートラウト
で、釣果の方は思った時間に思った通りのコースに投げて、思った通りにゾンカーでヒット。でも昨夜巻いたゾンカーのブラックはピアスになり、釣れたのは以前巻いたグレーカラー。サイズは40くらいかな
本栖湖レインボーの尾鰭
尾鰭は小股の切れ上がったスピード系のヒレピン。ヒットしたのは手前10m以内だけれど、ジャンプを5〜6回してラインを引きずり出してくれた。
本栖湖ブルーに染まったレインボートラウトの魚体
本栖湖ブルーに染まったレインボーの魚体が太陽に輝いて美しい。コレが見たくて本栖湖に通うのです。
本栖湖のレインボートラウト
1時間後、一回り小さい個体を一本追加。これも同じコースで同じように回遊してくるだろうと思って投げ続けて狙って取れた嬉しい一尾。胸鰭が欠損しているのが少し悲しいですが、それ以外の尾鰭はピンピンで同じ様にジャンプを繰り返しました。
本栖湖の南側
2本も釣れたので、残りの時間はサイトフィッシングをしようと思い各所めぐり。でも、珍しく風がほとんど無く魚は接岸していなかったので、ポイントを転々と回るだけの時間を過ごす事に。
本栖湖のレインボー
イブニングも狙おうかと思いましたが、これ以上欲を出すと罰が当たりそうなので今回は早上がり。こめかみの傷をさすりながら、お魚の痛みを感じて帰るのでした。

オオニベ戦記7(備忘録)

昨年の備忘録にはこう書いてある。

『タイプ3をカウント15にファーストシンキングのポリリーダー。
ランニングラインは改善の必要あり・フラットシューターの伸びはアタリが分からず。
エビパターン? ボディの耐久性を引き上げる事が必要。
ヒント:ルアーとの違いは波動・音?』

ふむふむ、そういえばそんな感じだったなぁ。ラインは昨年と同様のデルタXのSHとしても、アタリを取りやすいランニングラインとして上げられるパワーコアを使ったランニングラインは30ヤードしか無い。その為ランニングラインが全部出てしまい、バッキングラインでは柔らかくて絡むしリトリーブできないので、この場合システム全部の長さである43.3m(ティペット含まず)しか投げれないので苦戦していたのである。長いラインは出ていないので今年は同じランニングラインを2本繋いで勝負デス。

エビパターンはたまたま釣れていた他の魚種が全てソレだったけれど、波とバックキャスト時に迫り上がった砂地に叩きつけられるフライは、丈夫さがとても重要でしたな。波動に関してはボリュームである程度変わるかも。そして持ち込んだフライの半分にラトルを仕込んでみた。

さてさて、もうシーズン7にもなったオオニベ戦記。「いい加減、釣ってくれよ!」とお叱りの言葉を頂きつつ、その結果は以下に・・・・。

波が少ないところを探す釣り
先に申しますと、今回は滞在中うねりがずっと高く、サーフキャスティングはほぼ出来ませんでしたので、やりたい釣りさえさせてもらえてない日向灘でした。今回の移動は北は美々津から宮崎空港裏まで、うねりが多少おさまる河口に絞る、仕方なくそんな釣りに。写真はまだうねりが少なめの到着日の午前中。
耳川河口にて
耳川と言えばヤマメを釣りに来るところですが、私はその河口でオオニベ狙い。沖に張り出したテトラ周りは波をかぶっているので、内側にある小さな砂浜で振ることに。見慣れない釣り方に周りの釣り人からの注目度は凄いですが、何も釣れません・・・。
ランニングラインをシュリンクチューブで継ぐ
ランニングラインの途中にこのような継ぎ目が。PEスレッドでループを作ってループ・トゥ・ループにし、その上にシュリンクチューブを被せました。思っている以上に継ぎ目が引っ掛からず(使ってわからない位)、スムーズな遠投が可能に。もっともこんな事しなくても、あとラインが10mも長ければ問題ないのに・・。
釣りをしながらネット会議
途中から加わったこちらのお方、こう見えてもお仕事中・・。世の中は便利になり、ラインをリトリーブしながらネット会議参加中。考えてみれば意見交換している画像なんて見る必要もなく、こうして音声だけ聴きながら意見を言えば良いんですね。それにしても時折風に乗って聞こえて来る釣りには到底関係のない言葉が、とてもシュールです。
大荒れの日向灘
サーフィンの人はいい波を求めて、釣り人は良い凪を求めて移動。沖をみればこの通りの大荒れで操業する船さえいません。それでも一縷の望みに投げ続ける私。朝4時半に宿を出て、午後5時まで投げ続ける行為。これは釣りではなくもはや筋トレ以外なにものでもありません。フライを小さくすれば、何か別の魚は釣れたかもね。
砂浜を歩き続けてポイントを探す
河口から川をみればベタ凪状態。なのでその境目を釣るしか私には手立てがありません。色々な川を巡ってみた結果、この河口が一番濁りが無く深そうだったので、ここで勝負することに。
ラトル入りシュリンプパターン
フライはこんな感じのエビチャンなど。フックサイズは2/0でラトル音とキールバランスを取るために、ラトルはフック下へ。スイムテスト済みでしたが、とても良い姿勢です。これを対岸までキャストして、カウントダウン。ラインが張ったところからリトリーブ開始。河口での釣りはスイングの釣り。できれば下げ潮が少し効いている状態が釣りやすいかな。そんな事を考えているとロッドが突然曲がりました。ギュイ〜ンと・・!
日向灘のオオニベ
ついに出ました!オオニベ! と言いたいところですが、ロッドが曲がったのは私の竿では無く、先程サッパを生き餌として投げ込んだ隣の餌釣りおじちゃんの竿。正確に言えばハチマルよりもやや小さいのでクイチ(あるいは中ニベ)です。なんか昨年と同じ展開ですなぁ・・。
オオニベは牙が生えてます
オオニベとグチ(ニベ/白グチ)を比べるポイントは、まずオオニベは口が下向きではない事。下顎と上顎はほぼ水平に閉じます。口の中は黄色でカマスの様な牙(前歯)があります。この顔をマジマジと見て、どこかで似た奴を釣った事がある事を思い出した。それはテキサス州パドレアイランドで釣ったシートラウト(現地名)。正確にはスポッテッド・シートラウトかな。
側線が輝くオオニベ
この魚が南半球でJewfish(ジュゥフィッシュ)と言われる由縁は側線にあるこの鱗が光の方向によって宝石の様に輝くから。
尻尾に鱗がある魚、オオニベ
それと一番の特徴として尻尾の真ん中に鱗がある事でイシモチやグチと区別がつきます(写真は昨年の魚)。
朝日の中でフライキャスティング
このおじちゃんが魚を釣った事で私のやる気マックス。釣れた時間、潮の程度、ベイト(餌)の塊と種類、水深などなど。これらを考えて、日に2回来るであろう時合いを徹底的に狙うことに。そして翌日は真っ暗な中を延々と砂浜を歩いてポイントへ。そんな時間帯でも他に釣り人はいて、横並びに数時間投げまくったのです。しかしな〜んも無し。一番良いと思う目星をつけた午後の下げはさらにベイトの反応が全くなく、それに総じて釣り人もおらず何も起こりませんでした。
使用したフライの残骸
時は無常にも過ぎて行き、波は最後までおさまる事はなく、フライは高波に揉まれているだけでした。今回使用したフライの残骸。その半分は壊れていて、さらに半分は砂に擦れて針先が甘いもの。爆投は数知れず、今回は外道一匹さえも釣れない本当に筋トレの旅となりました。1月にもう一回行きたいなぁ・・。

FAGUS Fast Flit(ファスト フリット) のインプレッション

こちらの商品は2022年12月末ごろからのデリバリーになる新製品ですが、メーカーさんからサンプルロッドをお借りしたので、近所の土手にて試し振りしてきました。本当は朝霞ガーデンにでも持って行って実釣をしようかとも思いましたが、今日は土曜日で混雑が予想され周りの方にご迷惑になるかなと思いまして、ゴルフの打ちっぱなし練習場が見える場所で同じように練習デス。

もうだいぶ皆様にも認知されてきた岩手のロッドメーカーであるファーガス。バンブーとグラスロッドをブランクから作るロッドメーカーさんですが、このファストフリットは今まであったフォレストバムとファインループとは一味違ったSグラスを使用したプログレッシブなアクションです。

昨今はメジャーになったSグラスですが、昔のグラスロッドと何が違うの? と問われそうなので簡単に説明すると、まずはグラス素材の強度が1.8倍強くなったことと昔多かったEグラスとは違いUDのSグラスは縦方向のみ(一般的なSグラスには少量横方向にも使われているそうです)に繊維を揃えて作られており、よりグラファイトに近い弾性を出せるブランクになっています。さらにレジン(その繊維間にある樹脂)の進化でより軽く作れる様になったことで、8フィート台でもトップヘビー(前荷重)にならずに誰にでも扱いやすいグラスロッドになっているのが特徴でしょう。現在ハーミットでSグラスの代表格といえばエピックになりますが、あちらがニュージーランド製で、こちらは純国産のmade in Iwate。

ファーガスの新製品ファストフリット

ラインナップは全4種類で、3〜4番モデルだけがキャップ&リングシートかスクリュー ダウンロックシートが選べます。ロッドのカラーはビスケットカラー(タン)で落ち着いた雰囲気。アクション全体はロッド全体の真ん中らへんの腰がとても強く、ロッドをグッと曲げ込むとバット側が少し曲がり込んできます。

では今朝このロッドを振ってきたそれぞれのアクションをご紹介。
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f-7053FF/7feet 3inch・3weight・4pcsパッと握った時の印象は、ありゃ、グラスなのにグラファイト並みの硬さですな。パワフルなラインデリバリーができるこの3番は、今まで取り扱ってきたファーガスのシリーズとは全く異次元の感覚。もしあなたがグラファイトのパリッとした3番が好きなのであれば、このグラスはとても気にいるかもしれません。

Fine:パリッとした中にグラスの粘りも感じられるので、比較的近距離でも投げやすい感覚。ファインループやフォレストバムが14-18番のフライを中心とした繊細な釣りが得意だとしたら、こちらは10番以上の空気抵抗が大きいフライをピンポイントで流れの隙間へねじ込んでいく、イワナやレインボーを楽しむロッド。ミドルレンジ(10m以下)までは難無くフライを正確にデリバリーする感覚。

Weak:かなり硬めに感じたのでフルキャストに挑戦しましたが、ホールするラインを長めにするとバットの腰が弱く感じ、ラインのデリバリーが少し失速します。またホール無しでのキャスティングではグラス特有のバイブレーションを抜くのが少し難しいかもしれません。ちなみに硬く感じたので4番ラインも乗せてみましたが、結果は同じでフルキャスト時にはパワー不足を少し感じます(といっても3番だからそんな使い方はしません)。

私だったら、源流に近いイワナ狙いに使うかな。ファインループで尺イワナを寄せるのはかなり難儀したけれど、これならばロッドのパワーとグラスの粘り腰に委ねて、難無く寄せられそうです。

ファストフリットの7フィート5インチ3番ロッド
CFOIIIをセットした時のロッドバランスはこの位置。小さめのグリップで一握り、軽快にラインを打ち返すことができます。

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f-7084FF/7feet 8inch・4weight・4pcsエピックの476を彷彿させる軽さとグラファイトっぽい復元力を持つ4番ロッド。パリッとしたアクションがお好きな方の、渓流でオールマイティに使える雰囲気があります。こういったアクションを例える場合に何アクションって言ったら良いんですかねぇ?

Fine:エピックと比べて曲がる点がバット側にあるのが特徴で、ショートレンジでもタイトループでキャスティングができます。ラインの重さが上がることでより空気抵抗が大きいフライやニンフをデリバリーすることができるモデル。ラインスピードは早くテンポ良く打ち込めるので、全体のパワーも増してより大物重視の方に向いてます。快適なキャスティングはショートレンジから15m位まで。

Weak:8フィートに近い4番なのでフルキャストを試みましたがグラファイトと同等の復元力は無いので、残り数メートルを残してフルキャストはできませんでした。腕自慢の方はこのロッドでフラインのフルキャストに挑戦してみてください。ロッドのレンジはショートから20m位までが快適。

私だったら、北海道のドライで狙うレインボーや関東の中流域でシングルハンドのウェットフライを楽しむでしょう。ドライフライのヒゲナガスイングなどもグラスの特性を活かして楽しめるはずです。

ファストフリット7フィート8インチ4番
ロッドバランスはスピードスター-3+を付けた時に3番よりも幾分前になる。もっとも最近のモデルはリールが軽いから、長めのグラスにセットするリールはあまり軽いモデルではない方が良いと思う。

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f-7115FF/7feet 11inch・5weight・4pcs北海道のドライフライフィッシングを楽しむのはもちろんですが、このロッドだとブルーギルや小バス釣りを小さめのポッパーでも楽しみたいなぁ、と感じるのは私だけ?

Fine:距離への欲求を満たし大物狙いのパワーを兼ね備えた、北海道を見据えた大物狙いのドライフライフィッシングに活躍しそうなアクション。ショートレンジでもホールを強く入れることでより大きなフライを早いターンで返すことができるでしょう。また、Sグラスの素材感は5番ぐらいから、今までと違う力強さを感じさせてくれる気がします。

Weak:よりパワフルになった分だけ、繊細な釣りには向かず、ヤマメのドライフライフィッシングに使うことはあまり無いかもしれません。また、極端に近いショートレンジもやや投げにくい感じを受けます。また、上記の3種類まではグリップ長が同じなので、5番でのパワーキャストにはグリップがやや細めで短くも感じます(私的見解)。*追記:発売前だったので、このモデルのグリップ長は8025と同じにしたそうです。

8025よりもやや短い事で、コントロールがそれよりも幾分優れ、ブッシュの多いホソで狙うブラウントラウトフィッシングで大活躍しそうです。そんな事を想像してたら、北海道のとある川を思い出しこのロッドで狙ってみたくなりました。

7フィート11インチ5番モデル
長さがオービスのセブンイレブンと同じで5番ラインというのが、僕らジジイの気持ちをくすぐってくれます。リールはマーキス6をセットしてこの位置に重心がきます。

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f-8025FF/8feet 2inch・5weight・4pcsこのスペックを見た瞬間に私は自分の分を注文しました(笑)遠投に必要な長さと、魚をいなすのが得意であるグラスの特徴を持ってます。

Fine:このモデルだけグリップのコルクリングが1個分だけ長く、グリップを握った時の直径が太く作ってあります。これは8フィート以上という重さからくる前重心をいかに手元へ近づけるかの為であり、遠投を意識した時に握りの遊びがない様にしてあります。また、リールシートがスクリューのダウンロックという事で、リールの重さがより後ろへ寄ることで、ロッドバランスの重心がより手元に近づき、疲れない投げやすさが生まれます。キャスティングレンジは広く極端に短いレンジを除けばフルラインまで楽しめるでしょう。

Weak:極端に短いショートレンジだけはちょっと苦手。また遠投を意識してパワフルに力を込め過ぎるとグラスのしなりが大きくなるので、ループはバウンドしてしまい舟形のループになります。無駄な力を入れず、ゆっくりしたテンポでアークを広げることでスムーズなキャスティングが可能になるでしょう。

私はこのロッドを使い湖のドライフライフィッシングが多くなるかも?北海道の渓流も楽しそうだなぁ。時にはチビバスやブルーギルも楽しめるし、グラスは魚をいなすのが得意なロッドなので、もしかしたら飛んだり跳ねたりが好きなシーバスでも遊んじゃうかもね。

8フィート2インチ5番モデル
他のモデルのグリップ長が153mmに対しこのモデルは165mmでグリップも太め。リールをセットした時のバランスも見た目も良くなります。もちろんグリップが少し太い分だけ、手の遊びが少なくなりより握り込めます。

総括するとこのシリーズはプログレッシブでありながらグラスらしさを残したシャープなモデル。そして個々のロッドバランスを考えリールシートとグリップ長を可変し、どのモデルもグリップのトップ部分に統一された考え抜かれたモデル。グラスロッド=キャスティングが難しい、と思っている人にはまずはこのロッド。少々お高めですが奮発して買って欲しい一本かな。純国産品なので価格はむしろ妥当だと私は思います。

勤労感謝の日はフライタイイング日和

昨日は勤労感謝の日なので、お店はジャニーさんに任せ淡水と海水のダブルヘッダーの釣りへ行く予定でした。でもここのところ釣りへ行き過ぎている為に、どんな魚を狙いに行くにしても、それを仕留める弾なし状態、使えるフライが無いんです・・。選択肢が無い、あるいはフライそのものが枯渇している状態では思う様に攻める事ができないので、ここは一つ持ち弾を増やす為にハーミットへ早朝出勤し開店前までのタイイングとなりました。私のタイイング用品は全てお店にあるので結局勤労感謝だろうと何だろうと、釣り以外のほとんどの時間はお店にいる事になるんですな、何かなぁ・・。

現在集中的に出掛けている「目指せ、メーターオーバー!」のランカーシーバス狙いですが、大型のビースティチェンジャーやタガメンはオープンウォーターで使うのでフライを失くす事はありません。強いて言えば目玉が取れてしまったりするので、外科手術として新しい目ん玉を取り付けるだけでOK。今私に足りないのはそのメガフライのフォローベイトとして使っているEPミノー不足。大きさにすると10〜13センチなのでで十分大きいサイズ。もっとも数年前まで釣っていた数々のランカークラスは全部エンリコミノーだから、メガフライにこだわらなければ本当はこっちがメインと言っても良いのです。

そんなEPミノー(ピーナッツバター)のアンチョビーを3個だけ巻いて出掛けた今朝の横浜の海。朝焼けを見るとつい石川セリの歌を口ずさんじゃう私ですが、今回はこんな感じでした。

今朝の悟り:ランカーシーバスの時期はそろそろ終盤。徐々に日並みの差がが大きくなるので、そろそろ癒しのフローティングミノーで楽しむ時期かな。

使い終わったフライの残骸
ロッドの陳列棚の上には使い終わったフライの残骸が。アイが取れただけのものは再度取り付けて使うけれど、フックポイントが錆びたり傷んだものはご臨終。でもタイイング見本になるので、直る物は元の姿に近い状態に戻してお客様に差し上げてます。
ナナマルシーバス
夜が明けるまでは、手堅く穴撃ちの釣り。ビースティーチェンジャーはピンポイントへのコントロールが難しいので、巻いたばかりのEPミノーで仕留めました。新鮮なフライは気分的に喰いつきが良い様に感じるのは私だけでしょうか?
フライで仕留めるシーバス
シークロ岡本船長に撮って頂いたニコパチ。70台半ってとこ。この時期のシーバスは肥えているので、8番ロッドだとロッドが絞り込まれてエキサイティングです。
横浜港の夜明け
穴撃ちをひと通り終えて朝ボイルポイントへレッツらゴー!はたしてシーバスのご機嫌はいかに?
3/0のフライで釣るシーバス
その前に穴撃ちの件ですが、今朝は強風にて出来るところが少なかったけれど、穴撃ちを決めれば確実に出てきます。今回の相方もそつなく掛けてました。サイズは55cm平均かな。
シーバスのポイント
ココぞと思うポイントで朝ボイルを待ってはみたものの、うさぎ(白波)が立つほどの強風だったので、トップへの反応は無し。ひとしきり投げてうんともすんとも言わないので、まだ夜が開け切らぬうちに追加ポイントへ移動。
ビースティチェンジャー23cm
そんな朝ボイルに投げまくってビースティーチェンジャー23cm、フックは6/0のシングルフック。お目々だけ外科手術をしたのでなんとなく綺麗。今季はこのフライ一つだけでも、ナナマルサイズ以上を何本仕留めたか数えきれない。
横浜の海から見える富士山
気がつけば富士山がハッキリと見える時間まで投げまくり終了となりました。前回のシーホースと同様に朝便は尻つぼみとなってしまいましたが、今朝は強風の影響が大きかった為と思われます。例年だと12月一週目くらいまでは釣れ盛るので、今後出船される方も、良い日に当たればあなたがメーターオーバーをキャッチするかもしれません。さてと、私は今週からタイイング週間となります。来週は釣行記は無いかもネ。

シーバス三銃士が目指すのは合計で2.5メーター

私の釣行はほとんど平日な為、その釣行に付き合ってくれるのは休みの都合が付きやすい個人事業主か、小規模の経営者のお方がほとんど。私の誘いは雑なものだから急に、「明後日行く?」と聞いて即答できる人が必然的に釣行のお供になっちゃうんですね。そんな平日釣行組の中で志ざし高く「目指せメーターオーバー!」に賛同して参加しているメンバーは私を含めて3名。今季は毎週ランカーシーバスの釣行に突っ走ってます。でも流石に三人がそれぞれメーターアップを釣るのはとても難しいので新たな目標をたてたのがこの「3人の総合計で2.5メーター!」です。*通常はフライの場合2名出船ですが、私が真ん中に入りバランスよく順番にキャストしている事で船長の許可を得ています。そんな状態ですから、オープンウォーターのみのという根性の釣り。

これは一回の釣行でそれぞれの最大魚一本の値なので、皆が84cm以上のシーバスを同時に釣らにゃならんのです。最初はいけるんじゃない?なんて甘い考えでしたが、いざ初めてみると相当ハードルが高いじゃないですか。そもそも80アップを釣るのでさえ必死なんですから・・・。

ちなみに前回のシーホースでは合計2.12メーター。残り38センチなんですが、誰か一人が90アップでも上げないと、この数字を達成するのもなかなか難しいものですなぁ。さて、そんなシーバス三銃士が今回も性懲りも無く出撃。果たして前回の記録を越えられただろうか?その答えは以下の写真に続く・・。

本日の戒め:根性で投げ続けるだけではなく、アタらない理由を考え模索することも大事

東京湾をボートでクルージング
やっぱり明るい時間帯の写真には色があって良いですなぁ。まずは朝のボイルポイントまで突っ走って海の真ん中でボイルを探すとありました、本日の猛ボイル。しかしこのボイル魚のサイズがやや小さめで、ナナマルサイズまで届きません。最初からタガメン22センチを投げている私は、50センチ程度のシーバスがバイトしても一向に掛かりません。私がバイトを何度ももらって遊んでいる間にちょっと沈めて釣っている二人はなんなくキャッチ。
シーバス計測中
ボイルがまだ続いているので真上から撮った雑な写真、65アップくらいかな。もう一人も同じようなサイズをキャッチして私だけ、ただ魚をバイトさせて遊んでます。ま、本番はこれからだから、私はココで釣れなくても良いのさ。とこの時点では思ってました。
シーバスとのファイト
ひとしきり朝のボイルを二人は楽しんだので、いざ本命のポイントへ。そこはここ数週間の鉄板ポイントだから、周りはシーバスを狙うボートだらけ。どの船もシャローレンジをドテラ流しでシーバスを狙ってます。でもフライで釣っているのは僕らだけだけれどね。10番以上のロッドを爆投する根性の釣りをする時に私が歌う歌、アニメ「ど根性カエル」の『ど根性でヤンス』を大声で歌い始めると、またまた二人にヒット!サイズもナナマルを越えてきたので、こりゃ前回の記録越えか?
フローティングミノー、タガメン
しかし、私はタガメンとビースティチェンジャーを投げ続けていてもバイトは一向にありません。周辺のルアーの方々も、そんなに釣れてないので本日は少し渋い様。今回は投げ続けても魚の反応が薄いので、私は大物を釣りたい一心でうっちー船長にエロトークをお願いしましたが、その効果もありません。タガメンを投げ〜の、時々ビースティチェンジャーというメガフライ縛りが駄目なのかも・・。そう思って最後の最後にEPミノーにチェンジ。それでもアタリはありません。本日は何も無いまま私だけオデコかも・・。
東京湾のシーバス
「スミマセン時間なので、あと3投でお願いします。」とウッチー船長。う〜む、周りも釣れてないし、コノシロも底ベタか。ならばと私は最後の一投は思いっきり沈めてみたのです、インタミラインでカウント25秒。フルキャストしたので回収する距離も長かったのですが、ちょうどラインが一番深く入ったところから浮き上がった瞬間にドン!。上がってきましたナナゴーです。ラストのキャストでキャッチすることが多い私ですが、最後の最後にこの一本だけ釣れてオデコを逃れた私でした。
港内を徘徊するシーバス
かくして本日は納竿。そして今回の合計は2.11メーターと、1センチの後退。ま、オデコにならなかっただけ良かったね。連日同じポイントにデカイルアーとフライを投げ続けられているシーバスなので、そのプレッシャーとベイトの位置から推測すれば、フライのサイズを若干下げて沈めるというのは当たり前の回答だったのですが、どうもビックベイトに拘りすぎて、発想の転換が遅すぎたのが今回の敗因です。次回また精進してガンバリマス。港へ戻るとそこには人を気にするそぶりも見せないシーバスが、気持ちよさそうに回遊していましたとさ。

初冬の息抜きは久しぶりにプールでニジマス釣り(さいたま水上公園)

シーバスへ出撃するたびに少しずつ寒さが増してきましたなぁ、もうすぐオオニベの季節です。一昨日は急にオオニベスイッチが入ってしまい、22時ごろまでお店でタイイングに没頭してしまったため、火曜日の釣りは何にも用意ができず。なので朝起きて決めるお気楽な釣行をする事に。その夜のうたた寝で、「お前、釣れば良いってもんじゃないんだよ!」と突然隣りのおじさんに怒鳴られた日の事を思い出しました。あれは今から35年以上前のことだったかな。

埼玉県の冬はハーミット的な言い方をすれば、初心者に優しい埼玉四湖(プールだけれど)解禁です。ひと昔前はルアー&フライに解放されていたのは確かさいたま水上公園のみでしたが、今では川越・しらこばと加須はなさきの4つが解放されています。

その上尾にある「さいたま水上公園」で昔は暇な時によく釣りをしていたものです。夏にはそのプールへ出向き、真ん中にある島の水中部分はどんな風になっているかを潜って調べた事もあります(笑)。 そんな昔のとある日、私は6番シューティングヘッドのインタミにモノフィラのランニングラインを継いだもので、その島の真ん中までぶっ飛ばして釣りをしていたのです。このプールは最深部が1.4mしかなく(プールなので当たり前か)、コンクリートに固められたプールは早い時期は水温が温まりやすく魚は水温の低い最深部へ、遅い時期になるとコンクリートの為に水温が冷えるのが早いので、やっぱり最深部に固まってしまう傾向です。

それを知っている人はおよそフルラインの距離である25mをぶっ飛ばして釣る訳ですが、キャスティンがままなら無いおじさんは届く訳もなく、飛ばせる人がずっと入れ食いになる訳です(もちろ飛ばす以外に喰わせるテクニックも必要)。すると隣のおじさんが私に近寄り、冒頭の言葉を放ったのです。

「お前、釣れば良いってもんじゃないんだよ!」と。怒鳴られたので思わずスミマセンと言ってしまいましたが、ふと我にかえり、なんで釣っちゃいけないんだ? と困惑。しばし考えてその後も時間いっぱいまでずっと釣り続けました。あの頃の私は大人気ないなぁ、と言いたいですが20代だった私は、まだまだ釣り足りないガキ同然だったんですね。

そして昨日。今でも同じように良く釣れる管釣りとして再認識。上尾まで行くとちょっぴり小旅行気分で楽しいですね。私の朝霞ガーデンネタも飽きた事でしょうから、たまには埼玉四湖で息抜きはいかが?

*2024年12月追記:さいたま水上公園は令和4年2月27日をもってプール区域の営業を終了いたしました。

さいたま水上公園駐車場
駐車場の様変わりにビックリ。もう一つ昔話をすると、当時ここへ来るといつも某有名○○の営業車がこの駐車場にズラッと並んでました。皆さん口裏を合わせて釣りをしている訳で、16時の閉園後に営業へ行くと言ってました(笑)
ルアーフライ釣り場入り口
昔は表の入り口までぐるっと半周して歩いて入っていたのですが、今は駐車場の目の前に入り口がありました。中でやっていた飲食の屋台を期待していたら、やっぱりそんなものはすでに無く、空腹の三時間を過ごす事に。
さいたま水上公園の釣り
一番良いポイントは数カ所ある円形の島が一番近い場所なのですが、もちろんそこは既に先客が。なので、人が居ない一番遠い場所から島狙い。タックルは8.6フィート4番にフローティング。リーダーは付いていた適当なもの。ティペットは4Xで90cmほど。その先にMSC風のニンフかタン系のマラブーを結ぶ感じ。
プールで釣るニジマス
20m以上はぶっ飛ばしラインでアタリを取るリトリーブのスタイルで、ワンキャストワンヒットの入れ食いです。20本ほど釣ったところで太陽が出てきて多少喰いが悪くなったので、今度は少しだけフォールを入れると同じように釣れ続けます。このプールは水車で水を循環しているために、手前と奥の流れの差が生まれるので、そこにできるラインの弛みが大きくならないようにメンディングを入れながら細かなリトリーブをすると、より釣れます(流れに引っ張られるので、スイングの釣りに近いかも)。
さいたま水上公園での釣り
入漁料は一日¥2,620と県営ならではの料金。私は長時間釣り続けてもしょうがないので3時間券の¥2,100で楽しみました。ちなみに埼玉四湖の中でさいたま水上公園(上尾)だけが平日の営業時間が短いです(それぞれ異なるので要チェック)。
埼玉のプールトラウトフィッシング利用規約
私は3時間休まずに釣り続けてざっと50本ほど釣って終了。キャスティングさえしっかり身につけていれば、貴方もきっと入れ食いですので、楽しんでください。ここのルールは一般的な管釣りとほぼ同じ、バーブレスフックで楽しみましょう。
釣り場では必ず後方確認を
この歳になって大人気なく釣り続けましたが、癒されに来ているので釣れる管釣りって楽しいですね。良いキャス練にもなりました。今後もたま〜に、顔を出そうかな。

シーバスフライに両さんの様な太眉を描くと釣れるらしい

フライタイングというのは魚が釣れる様にする為に改良する事は大切ですが、ボックスに並んだ時、真っ先に選びたくなるフライを巻くことも重要です。時に共にするアングラーがボックスいっぱいに白一色の同じフライを持ってくる方がいらっしゃいます。もちろんそれでも釣れるとは思いますが、魚の機嫌はどう変わるかは分からないので選択肢はあったほうが良いでしょう。

「このフライさえあれば絶対大丈夫」的な究極なフライはこの世に存在しません。魚は生き物、僕らがウナギが食いたくなれば鰻を食べるし、寿司が食べたくなったら寿司を食う。お魚さんだって気分が変わるのです。さらにその選択肢に加え自分が使いたくなるフライを巻くことが重要だと私は考えます。今私が使っているタガメンのアイは上向きに付いているので魚には見えないのでまず関係ないと思いますが、有るのと無いのでは自分のモチベーションがかなり変わると思いませんか?

今まで改良し続けたタガメンですが、先週までメガフライに不機嫌だったシーバス達が突然そのフライに興味を示しました。と言ってもそれが正解でずっと釣れ続ける訳ではないですが、フッキング率の向上とバイト数が確実に倍増した事に大満足。しばらくは今回作った「タガメン・零弍式(愛称:両さんタイプ)」を使ってみる事にします。

昨夜の悟り:釣り師の男は魚と女性の気持ちを生涯模索するのだろう

タガメン零弍式
前回のタガメン弍号機は引き波が少し弱い気がしたので、初号機(改)でやっていた水押しをよくするための鼻を付けました。相変わらず漢気で20cm超・シングルフック3/0が一本だけ。新しいこのタガメンをじっと見ていたら、なんかイタズラがしたくなって太眉を描き描き。なんか私の顔見たい(笑)ちなみに零号機がタガメに似ていたのでタガメン(タガメみたいなシルエット)になりましたが、もはやタガメでは無くなってしまいましたね。
シークロのリュウちゃん
「もう予約なんて入れなくて良いですよ〜。」と泣きを入れるリュウちゃん。連日連夜で無休状態で顔が死んでます。可哀想ですが、12月いっぱいまでは僕らのボート予約が続き働いてもらいます。
ビースティチェンジャー
「潮が動くまで小物で遊びましょう。」と言われたけれど、既にデッカイフライしか結んで無いのでそれでキャス練するつもりでキャスト。なんと2投目でビースティチェンジャーにランカーがド〜ン!フライは23センチあるので、それから大きさを推測してね。
ビースティチェンジャー
初っ端から良いサイズを釣ったので一安心。そしてそのまた数投目でド〜ン!先週とは全く違い、今回は良いサイズばかりの連発の夜。お魚の気持ちは全くわかりません。
横浜のランカーシーバス
同船者にもこんなサイズがド〜ン!
横浜の海でシーバス
さらにダブルヒットもある始末。小物じゃありませんよ、両方ともナナマルサイズ。いっぺんに掛かるのだから、今日はお魚のスイッチが入ってます。
太眉のフローティングミノー・両さんタイプ
その後ポイントを変えてタガメンの両さんタイプをキャストすると、立て続けにヒット、ヒット、ヒット! バイト数が向上した上にヒット率は5割近いので改良が上手くいっている様です。それとも太眉の効果か?(笑)いや、そうであって欲しい。次回はちゃんと眉毛を一つに繋げますゾ。
東京湾のシーバス
時間いっぱい12番ロッドとスイッチ8番を投げ続け、今回は両さんタイプのおかげでお腹いっぱい楽しめました。やっぱり自分が使いたくなるようなフライを作ると、必然的にポジティブになるから釣れる気がします。なにせリトリーブして帰ってくる太眉を見る度に、私はほくそ笑むのですから。

続スイングボーイズ、大雨に撃沈す

天気予報は「明日は大荒れの天気となるでしょう。」と伝えたら、貴方はどうしますか? 私はお馬鹿なので、”こりゃ人が来ないから入れ食いじゃない?”と、ポジティブな発想が浮かんでしまうのです。でもね、その選択肢が湖ならば少しは分かるのですが、前回あまり芳しくなかったスイングボーイズのポイントへリベンジとなった訳。

家を出るときはポツポツの空模様。天気が外れてなんとかなんじゃね〜の、と思ったのも束の間。関越自動車道へ入った途端に雨、アメ、あめ・・。それも時たま期待を持たせて穏やかになるものだから、群馬県に突入しても「意外と釣りになるんじゃない?」という相変わらずポジティブな二人。釣り場へ着いても雨足は変わらず。こんな日に釣りへ来るのは僕らぐらいでしょ、と思ったら先客がひとり。こんな男気なスイングボーイがいるのだから、オイラ達も負けてはいられないと慌てて入漁証を買うのでした。

”本当に買うの?” 的な漁協のおじさんの怪訝な顔をよそに、支払いを済ませ早々に用意を済ませる二人。両岸の濁りが多少は出てきたものの、一番良い流れの筋はまだ濁っていなかったので対岸へ渡渉し、すぐに釣りを始めた。

しかしである、ロッドを何度か振り回していると、最初は綺麗だった水がみるみるうちに濁り出し、ものの30分で足元が見えなくなり始めた。ロッドから伝わる魚信と勘違いするアタリは流されて来た落ち葉ばかり。雨足は徐々に強くなりだしたので水位を測るための石を決め、その石が水没したら釣りを中止して渡渉するとにした。川というものは自分の場所が降っていなくても上流の雨が集まり増えてくるものと肝に銘じる。案の定、雨足が弱まりだした頃には濁りが強くなり基準の石はその1時間後に水没し、僕らは釣りを断念。降りしきる雨の中で1時間スイングするために三千円を散財したお馬鹿な二人でありました。

こんな時は温泉入って飯食って帰るに限るよね。釣り場以外は何も知らない私なので、今回は群馬の温泉を堪能し家路へつくのでした。埼玉県を南下する頃には雨は上がっていたけれど、高速が混み始めた為にカーナビは和光北インターで降りるように促してきた。ん? これって釣りをして帰れって事ですか?

今回の戒め:ポジティブな妄想より、冷静な観天望気を

雨の中のスイング
スタートは前回の時と水位は同じ(前回は雨の後)。元々が水位が低いので後10センチぐらい上がったら退渓しようと釣り始めた。竿の振り始めはまだ流心が濁ってなかったので釣れるかも?と、わずかな期待。しかし何もナッシング。
雨の中のスイング
だんだん濁りが強くなり、足元が見づらくなってきた。僅かなアタリは全て流されて来た落ち葉でした。
雨による河川の濁り
くるぶし程度の水位はまだ濁りがないけれど、その前の底が全く見えなくなり始めた。こりゃダメだわ、と目標の浅瀬で退渓。ダメ元で行った釣りなので、仕方ないですね。その後はリバートピア吉岡という温泉に浸かって家路へ。本当はこのまま帰るつもりだったのに、カーナビは和光北インターで降りろというんですよ。
朝霞ガーデン
インターを降りたら必然的に吸い寄せられてしまいました、朝霞ガーデンに。仕方なく?3時間釣りをする事に。結果、レインボーをたっぷり釣って帰りましたとさ、チャンチャン。釣り→温泉→美味しい食事→釣り。コンビニ飯は一切無しの意外と充実した一日。