オオニベ戦記・シーズン6

今年もやってきましたサーフキャスティングシーズン。名寄の千葉ちゃんが『イトウ戦記』ならば、わたしゃ『オオニベ戦記』でカムイロッドを塩(潮)漬けにしちゃいます。もうあっという間にオオニベはシーズン6。予定している10年はすでに折り返し地点を過ぎてしまったので、今年はさらに気を引き締めないと。

さて、このオオニベですが、千葉の館山以西では結構どこでも釣れているのをご存知? 多くの方は勝手に増えていると思われていますが、オオニベは日本の養殖対象魚類であり、試験的に各地でその種苗を撒いていいます。稀に釣れる60センチ(2年魚)位はキープせずにリリースして頂ければ、東京湾でも夢の1.5mが釣れる日がやってくるかもしれません。元々その北限は千葉の館山あたりですから、今後は大きくなるまでそっと見守って頂ければ、私が宮崎遠征をしなくて良い日が来るに違いありません。

そんなオオニベですが、大きく育つと思われる私的条件は、「暖流・砂浜・河口付近」かな。関東でももちろん釣れるのだけれど(小さいです)、『目指せメーターオーバー』を掲げる私は少しでもその可能性を秘めている遠州灘へ行ってまいりました。そう、今年の冬に偵察へ行った地域です。さぁ、その結果は以下に・・・。

東名が集中工事していることをすっかり忘れた為、予定よりも大幅に遅れて到着。釣り人の半分はすでに帰ってしまい、聞けば朝方6時半ごろの時合いが良かったっと、ワカシをぶら下げて帰るアングラーがちらほら。情報が取りたくても思っているほど釣り人は少なく、遠くにいるアングラーを追いかける訳にもいかず、ただ黙々とカムイ18フィートを振るのでした。
1月に目星をつけたポイントは護岸工事が入っており、そこでやることができないのでやむなく少しでも潮の流れが良さそうな場所を探して入る。宮崎と違って静岡はジムニーの里だから、砂浜はジムニーの残した轍だらけ。砂浜移動はジムニーが最強っすよね。
最近はタイイングするフライも随分と小さくなり、使うサイズは2/0〜2番が多くなった。このフライは1/0番で9センチほどの大きさ。
午前中にめいいっぱいキャスティングしていたら、左手の皮がベロンとめくれてしまった。塩水がとても痛い。今回は朝まずめを狙うつもりでそれが果たせなかったので、次回は前夜泊で朝方を狙い仮眠して帰るかな。午前中の雰囲気で午後まで粘る気が起きず、なんとなくある場所へ移動・・・。
中部横断自動車道って知ってますか?東京方面へ向かっていたらそんな看板が目に入り、ついハンドルを切りました。最後まで走ってみるとそこは山梨県の南部町。甲府までちゃんと繋がっていたら下部温泉からそのまま本栖湖の裏側から入れたのに、下道が長かった。「おいおい、お前、何してるの?」と言われそうですが、ラインバスケットが潮を噴いていたので、ちょっと本栖湖へ行って洗いに・・。
イブニングタイムには少し時間があるので、湖仙荘でお食事。私はこのお店で入漁証とお土産を買うようになったのが15歳の頃から。もう40年も通っているんですね。最近はおばあちゃんの姿が見えずちょっと寂しいです。
お食事処は二階になり、そこには本栖湖で釣れた大物たちの剥製と写真があります。80年代のブラウンブームだった頃はこの剥製をしみじみと眺め、いつかは自分がこれを釣るのだと思ってました。その夢はまだ叶えてないので、こうしてまだ幻影を追い続けているのです。ご多分にもれず湖仙荘さんもコロナのおかげで客足がグッと減ってしまったので、もし良かったら皆さんもここでお食事をしてみてください。
時合いが来るであろう1時間前からスタート。というか、今年の本栖湖はものすごく混んでます。第六候補のポイントまで埋まっていたので、仕方なく放流ものがよく掛かるこの場所で。そうそう、湖仙荘のマスターが言ってましたが、ヒメマスボートが出るまでの朝一番で、先だってスポセン前は大きいやつがキャッチされたそうな。
これぐらいのローライトになると本栖湖は一旦凪になります。その時間は全集中、水の呼吸、拾壱ノ型、凪です(鬼滅ネタはもう充分?)。
結局、こんなに真っ暗になるまで投げ続けて何もありません。この秋に入って本栖湖は2タコですが、坊主なんてへっちゃら。ちなみにこの写真に映る対岸にいつもならば光なんてないのですが、驚くなかれ、コレ全部テントの灯り。平日だというのに、ざっと20張以上はあったかな。ゆるキャン△ブーム恐るべし。
激走の650キロでしたが、何事もありませんでした。そして翌日は『本栖の仇を朝霞で討つ』です。3時間の間、これ見よがしに釣りまくりましたとさ(笑)さて、来週はどこへ行こうかな。

秋シーバス 中間報告

私の地元はハーミット近所でして、中学生の頃はチャリンコで東京湾へ行きシーバスを釣ってました。当初はルアー で楽しんでましたが、街灯下にいる小さいシーバスを見つけてフライを投げてみたのがシーバスフライの始まり。今から40年以上前のことで、モンタナやウーリーバガーで釣りしてましたっけ。

あの頃と今を比べると東京湾の水質は驚くほど今の方が綺麗。湾奥は埋め立てられ海が狭くなり昔と釣れる魚は大きく変わったけれど、その種類と数はすごく釣れるようになった気がする。もしくは40年以上の釣り経験のおかげで、釣りが少しは上手になったのかな?

さて「お前のシーバスの話はもう聞きたくない。」という方はここでそっとこのページを閉じてください。本日もシーバス修行へ行ってまいりました。前回取り上げたメガフライの実証中間報告といきましょうか。ネタ的にはつまらないかもしれませんが、この釣りにハマりそうになっている人へはその傾向と対策に使える情報かもしれません。とは言うものの、私の備忘録かな?

メガフライのバイト率を1とした場合のヒット率→ 約 0.2〜0.25

ジョイントにした場合、そうでない場合の違いはあまり出ていないけれど、バイトがあってもフッキングに至らないのは魚の大きさが問題なのか、それともフック位置なのかは未だに検証中。しかし、フッキングすれば最低でも55cm以上はあるので、結果的に小さいサイズは釣れないのは事実。

メガフライの大きさ検証:フローティングミノーは14〜25センチまで作って投げてみた。投げやすさとバイト数で言えば15〜18センチが良い。20センチを超えると空気抵抗と重さにより投げにくさがあるし飛距離も減る。フライの大きさは小さなシーバスをふるいに掛けるようなもの。自分が何センチ以上を釣りたいかを考えて作る必要があるかとも思う。『目ざせメーターオーバー』であれば、フッキング率とフライの大きさのバランスをさらに考慮したい。現在のイメージでは全体サイズ15〜18センチで3/0〜4/0フックを1本がバランスが良いと考える。6/0〜8/0でも掛かるが、フックの重さも相まってフライが格段に重くなってしまうデメリット。ちなみにタガメンを15cm以下にまとめると2.5g以下の重量なので、8番シングルハンドでも投げれない事はない。

ティペットの長さ:投げやすさを考えて現在落ち着いているのは50〜90cm。リーダーはエアフロのポリリーダーフローティング10ftの細い方を60cmカットしたがって、リーダー+ティペット(25〜30ポンド)のトータルで9〜10フィート。一般のリーダーは重さがないのでカクカクして投げにくいので使うのをやめました。

メガフライのタッックル:シングルハンド9フィート10〜12番もしくはスイッチロッド11フィート7〜8番。フライの重さと空気抵抗を考えるとラインウェイトが300グレイン以上を投げれるロッドが望ましい。

今後の課題:シーバスがバイトする時はフローティングミノーの水押し波動が止まった後が多い。またダイブして少し浮き上がる瞬間にも高反応あり。浮き上がりの反応パターンのフライと完全なフローティング水押しパターンを別に考えてフライを作り込んでいく必要があると感じる。今はこの大きなフローティングミノーで、”ドバッ!”っと出る瞬間がたまらないので、そっち方面をしばらく検証して見ます。

ランカーシーバスシーズン後半戦。戦いは12月いっぱいまで続きます。

本日はこの辺の沖で横浜から千葉までのシーバスガイドボートが大集結。一般ボートも混じって唖然とするぐらいの船数だったけれど、ほとんど釣れてません。ドッパーンは全然なし。
私たちはその大集結の前に別の場所でやってきたので、釣果には問題なし。むしろこの大きなフライでやっているとシーバスの量に対してヒット率がグッと下がるので、それが悩み。最も60センチ以下なんて眼中になくなってきたから良いんですが・・。タガメンは色々と改造しているけれど、結局のところ初期型に近いものが一番使い易いので安定した釣果。このフライは18センチ。
写真上はウッチー船長が使いこんだメガドック 22センチ。下が今回持ち込んだドラゴンテール23センチ。動きは最高でも水を吸った後のキャスティングは困難極まりない。このフライの場合は距離よりも手返しで考えると、シングルハンド12番で投げるほうが効率が良い。
ボイルを見つけて投げ込めばタガメンはすぐにヒット。テールのカラーが気に入らなかったモデルだけれど、魚が時合いに入っている時は何を使っても釣れます。フライサイズは16センチ。
ちなみにトップに拘って釣りをしてますが、実際一番よく釣れるのは、エンリコミノー13センチにインタミのタックルが一番。このコンビーネーションはフッキングミスはほとんどなし。現在のコノシロサイズにマッチしているけれど、いっぱい釣れる分だけ小物のヒットも多い。このフライで大物をゲットするには数釣ってなんぼ。数釣りを楽しみたい方は僕らの真似などせず是非エンリコミノー(アンチョビーまたはチャートリュース)3/0を使ってください。ちなみにこのエンリコは釣れすぎて両目が取れました。このフライ一本で朝のボイルを遊びながら、ざっと30本はキャッチしたかな。
本日の後半は多くのボートに混じって大物を狙ってみたけれど、通勤ラッシュ並みの船数でスレまくっているのかほとんど反応なし。大潮だからって必ず良い結果になるものではありません。半日違うだけでシーバスのご機嫌は変わるので、お魚の気持ちっていつになっても理解できません。それが釣りであり、楽しさでもあります。

メガフライ考察

デカいフライでシーバス狙いをいつ頃始めたかを写真を見ながら歴史を少し遡ってみた。時は2013年。その前年位からルアーはヘドンのマグナムザラスプークで釣るのが流行り始め、皆がそれを投げまくっていた。その映像に私は触発されて三浦半島東側や千葉南房の海域に集まるランカーシーバス をデカイフライで狙い始めたんです、確か。

最初はナブラ打ち用のマグロ狙いフライを使って挑戦してみたけれど、如何せん重い。なので何かシーバスに丁度良いフライはないかと世界に目を向けたところ、パイク用に作られた軽くて大きく見せれるジョイントフライが紹介されていたので、それを自分なりにアレンジしてスタートしました。

しかし当時はシーバスのタナに合わせる事ばかりを考えていたので、コノシロが溜まる水深にフライを流すためにタイプ4以上のシンキングラインを多用し、思うような成果はあまり上がらなかったんですな。

結局投げやすさと大物の釣れる頻度からフライはエンリコミノーにずっと落ち着いて今に至ります。思えば更に遡ることハーミットのガイドボート『世捨て丸』(2002〜2011年)運営時代は、エンリコミノー ひと筋でしたしね(エンリコは私の中ではデカイフライではありません、小さいです)。

昨今は更にデカイルアーに発展したメガドッグやダビンチ等のルアーに触発され、デカフライ熱が再燃したわけですが、今年行きついたタガメンは思えばその2013年に投げていれば、きっと物凄い釣果が生まれていた気がします。

さてさて、そのタガメンは20センチオーバーに成長して再挑戦しましたが、その成果はいかに?

変な写真からスタート。その理由は入れ食い過ぎてまともな写真がないのと、ポイントが解らぬ様にカメラを上げられないんです。釣ってはリリースの繰り返しをし、サイズ50〜70センチ弱までと先週の筋トレと変わらずヤバイくらいの状況。でも陽が昇るまでの1時間だけですけれどね。その猛ボイル1時間で腕が痛くなるくらい二人で釣りましたよ。この後ろ姿、誰だかわかりますね?
皆さんもご存知のビリー東センセです。顔出しできる被写体がいるので、今回はビリー劇場となります。ヒガシさんもジョイントフライで釣りまくり。今回最初の1時間は本当にヤバイ状態。例えるならば、相模湾にシイラに行って沖合のナブラを発見し、それに近づいて見るとボイルに囲まれてしまったような状態。ようはベイトが船着きになってしまった感じです。
最初の1時間は余興と言うにはあまりにもサイズと数釣りが良過ぎましたが、本命は真昼間のトップウォーターでドッカーン。最初に向かったポイントは昨年とても良かった場所ですが、コノシロだけ居てシーバスは無反応。そして一昨日にタガメンで釣れたポイントも無反応。仕方なく、多くのシーバスボートが集まる場所へ向かいます。
私はと言うと、最初のうちはとりあえずキャッチしておこうとゲームチェンジャー18cmでスタートし、1時間の入れ食いを堪能。最大は70センチと少しといったところ。その後はタガメンで勝負。
東センセは臨機応変に対応し、状況を見ながらフライを変えていく。フローティングミノーとゲームチェンジャーを使い分けて、釣果をグングン伸ばして行きます。
魚を確実に釣るにはやはり水を捉えるインターミディエイトに分があり、カチカチのGルーミスビーチロッドでも十分しなる魚が次々とランディングされます。
この時期のシーバスは丸々と太っており、その引きも半端ないです。そしてゲームチェンジャーは常に丸呑み。今回も魚のチェックのためにウッチー船長にメガドックを投げ続けてもらっていたのですが、珍しく一本もフッキングせず。フライがルアーに勝る日もあるんですな。それとも周りの船がデカルアーを投げ過ぎているので、ルアーにスレてきているのかもね。
私はこんな感じでタガメンをポッカリ浮かべ、ユルユル引き。すると15分に一度くらいはこのフライにドッカーンと出てくれます。しかしです、なぜかテンションを緩めて次の体制に移ろうとする時だけに出るのでアワセをくれる事ができません。喰いついて水中へ引き込む大物の姿を何度も見ているだけに悔しくてなりません(もっともシングルフック1本にこだわっているので、それもあるのです)。トップへこだわりすぎるとなかなか釣果へは結びつきませんなぁ。ちなみにタックルはGルーミスのNRX+ スイッチ 11ft8wt・4pcsラインは330グレインフローティングにポリリーダー10ftの先端60cmカット。そこにティペット30ポンドを60cm付けてます。でかいフライはリーダーが長くなるほどターンしないので、フライラインとフライが異常に近いですが、魚の喰いにはなんら問題ありません。
時間も迫り大満足した二人ですが、最後に少しだけやりましょうと立ち寄ったポイントで起きました。今年のビリー先生は何か持っているようです。ウッチー船長は胴の間でメガドックを投げ、私はミヨシで風下にキャストしていると、反対向きに投げているビリー先生のロッドにヒット。フッキング後にしなるロッドの曲がりを見て、ウッチー船長は大きなランディングネットに持ち替えました。
やっちゃいました、ビリー先生、ビックフライでハチマルオーバー(83cm)です。丸々と太った見事で無傷な魚体でした。今回の釣行で思うことは投げ続ける根気とこだわりのない臨機応変な対応です。ルアーでもそうですがトップウォーターはバイトの迫力はあるものの出た時にルアーもフライも弾いてしまうデメリットがあります。確実にキャッチするには、メガフライ(ゲームチェンジャーやエンリコミノー)でインタミだと言う事を皆さんも覚えていきましょう。次のハチマルオーバーをキャッチするのは、きっとあなたです。

 

タガメン

昨日タイイングした二分割のジョイントフライがその硬い甲羅の様に見える部分にアイを付けた時、関東のとある釣り場で見たタガメを思い出した。

今から10年以上前になるだろうか。当時の人気河川にある一級ポイントは橋下にあり、たとえ平日と言えどもその場所でイブニングライズを狙うには15時前に入らなくてはならない程。私は人が多い場所は苦手なのだけれど、一度その場所を経験したかったので13時にそのポイントに入りイブニングまで待って楽しんだ思い出がある。

釣り終えて自分の車へ戻る橋上には真新しい街灯があるのだが、その場所でカブトムシよりも大きい虫がブンブン飛び回っていたタガメ。久しぶりに見たタガメが街頭に群がる姿を見て、衝撃を受けたのを覚えている。その大きさと貫禄、男の子には憧れの虫を(オジサンになっても)捕まえてしみじみと眺めた後、そのまま放虫した。当時でさえとても珍しかったタガメだけれど、今年に入ってレッドデーターブックに入ったとの事。タマムシ同様に生きている個体を見る機会は本当になくなってしまったなぁ。

そんなタガメフライを持って出掛けた本日。予報に反して強風にてござる。波間に引き波を立てて泳ぐその18センチのフライを見ていると、「こんなものに喰いつくかいな。」と思えてしまう。そして投げているうちに「タガメ、タガメ。」を連呼する私。それはやがて氷川きよしの・箱根八里の半次郎の曲に合わせて「タガメったら、タガメン〜♪タガメったらタガメン〜♪」とサビを替え歌にして歌っていたらドバッとシーバスくんが喰いました。

一度投げたらまた改良を加えたくなる私。本日のお仕事がひと段落したら、タガメン2号機の制作に取り掛かり、次回の釣りまでにこのフライにあったリトリーブを考えます。「全集中、水の呼吸、拾壱ノ型 凪 (じゅういちのかた なぎ)」で攻めてみますか(笑)

東京ゲートブリッジにレンブラント光線が放り注ぐ。神秘的なスタートに今日は良いことがあるのか?と思いきや、予報に反しての強風にて釣る場所が風裏に限られる。
オープンウォーターで投げる前に壁打ちしていたらぶつけて目がポロリ。芯を刺して付けたので、芯が残ったので、目がつぶらな目に。
インタミでエンリコミノーを引っ張ると、コノシロ絨毯はたまにスレ掛り。写真を撮って参考にします。この場所のコノシロは少し小さめ。
「タガメったら、タガメン〜♪タガメったらタガメン〜♪」と言いながらピックアップしようかと思ったら、ドバッと出たロクマルアップ。釣ってみて思うのは、もう少しだけ改良が必要かな。
あまりにも風が強いので、いつまで経ってもキリンさん(クレーン)の隙間から富士山が見えてます。
陽が昇るとコノシロシーバスは音信不通。なので、タンカー周りで壁打ち。この季節なので、お魚は満遍なく入ってますが、サイズは一回り小さくなっちゃいます。
bSのビーニーをシムスのキャップの上からかぶるとこんな感じ。今日は帽子を飛ばなくする為の役目でかぶってたけれど、暑かった。
ちょい沈めで魚は程よく数釣りができました。次回への宿題はタガメンの多少の改造。最初は幅が広すぎたと思ったけれど、メガドック(ルアー)の幅を見てもっと大きくしても良い感じ。毎度毎度だけれど、タイイングって楽しいなぁ。

 

イロモノ(大尻沼で仕留めた綺麗なブラウントラウト)

エリアフィッシング(管釣り)を中心に楽しむ人たちはレンボートラウト以外の魚をこう呼ぶらしいのですが、辞書を引けば元々は寄席用語で正統派(主軸)以外のものがイロモノらしい。確かに管釣りではおよそ90%はニジマス系の魚であるから、それ以外はイロモノで良いのだろうが、なんか言葉の響きがどうしても揶揄している様に聞こえるなぁ。

で、昨日はセントリックとラディアンの振り比べの地として選んだのは群馬県の大尻沼。今年7月にも訪れているので、入漁料を支払うと時に釣り情報的には丸沼にしておけば良かったなと、ちょっと後悔の念。景色を見回せば湖の紅葉は少しずつ近づいています。

私にとっちゃ大尻沼はイレグイの地。魚のコンディションは良くサイズも大体50センチ前後はあるから、ロッドのパワーやランディングまでの感覚を楽しむには良い場所と判断したんですよ。その道のりは事故で通行止めになった高速道路のおかげで到着は少し遅れて8時半。でもこれ位の時間から水温が温まってお魚が釣れる筈。船は4隻しか出ていないらしいから、今日はきっと入れ食いを楽しみつつ新しいロッドの感覚に触れられる筈。そんな思いで湖上に船を滑り出し、すぐに岸際のレンボーを探しに入ったのです。

ん?お魚はどこ?

7月に訪れた時は縦横無尽に私の前を横切るレインボーを見ながら、どの角度のレインボーが一番釣りやすいかと考えながらキャストしていたのに、その姿がほとんどない。よくよく見ると岸際20センチぐらいの所でライズが少しある。それを見つけてきっちりキャストを決めてみるも、フォームのカメムシフライは食い込むことはなく、キスする時間だけが続く。キャッチ&リリースの宿命か、オープンして数ヶ月が過ぎるとこんなにもスレ切っちゃうのですね。

いつもならば午前中だけで二桁は釣れるのに、時間ばかりが過ぎていく。少し風が強いせいもあってボートポジションが取りずらさもあるが、それはいつものこと。秋らしい天気なのにカメムシの落下は全然なく、そのライズはものすごく小さなものを食べている様子。なんかいつもと勝手が違うんですね。

仕方なくサイズを12番まで落としたフライイングアント。シャローレンジで小さな虫をついばむレインボーを見つけてキャストするもその着地点が少しズレたのでガン無視されてしまった。しかしその下の水底が動いたかと思うと別の魚が食いついた、ラッキーである。でもね、コヤツがそこへグイグイと持っていく感じで、マーキスが悲鳴をあげてくれないんです。

手繰り寄せて近づいてきたそれは管釣りルアー用語で言う見事な彩色をまとったイロモノ。茶色にイエローのボディに黒のマーブル模様が綺麗に施され、その間に当たるマーブルにはオレンジが散りばめられた、これぞブラウントいうブラウンでした。

ここまで綺麗なブラウンは大尻沼では8年振りぐらいに釣ったかな。胸ヒレが綺麗なオレンジでとても印象に残る一尾の出会い。もしあなたがこんな魚には出会った時には、決してイロモノなんて言わないでくださいな。ブラウントラウトという立派な名前があるんですから。嬉しかった一尾のご報告ですが、結果一日中魚を探し回って9本という釣果はなんか微妙・・。

ボート上からだと魚と自分が近過ぎてまともな写真が撮れないのが玉に傷。いやぁ、本当にオレンジ色の胸鰭が印象的な綺麗な魚でした。
かなりのシャローレンジで掛けたので、リリースした直後はこんな感じでじっと底から動かず。やがて深場へと姿を消しました。この写真だけ見ていると、昨年のポインデクスタースルーリバーのブラウントラウトと変わらないです。
サイトフィッシングで魚が見つかる量がいつもの半分。そして魚を見つけてもフォームフライへの反応がものすごく悪い。皆が皆して同じもの投げ過ぎているのかなぁ。最終的に一番良く釣れたフライはイワナやヤマメ釣りに使っているクリンクハマー14番でした。
しかし秋のシーズンなので、魚のコンディションは抜群。どの個体もとても綺麗でしたよ。ただし、栄養となる餌が少ないのかスリンキーなんですね。
いつものボートランプ近くは全く釣れず、今回は丸沼寄りのポイントのみが反応。風と湖流がぶつかってできたスカムラインにクルージングをする魚を見つけてから釣りが楽になりました。最も終わり間際だったので、セントリックと交換して釣りをする余裕がなかったのであります。
落ち葉と虫がごっちゃになった吹き溜まりは今回は湖のど真ん中。なので後半に釣った魚は全部湖のど真ん中。魚のサイズも岸際よりはど真ん中の方がずっと良かったです。
こうして呑み込む個体は稀で、ほとんどが上顎にチョン掛かり。そのシビアさが伺えます。魚のサイズは40〜50cm半ばまでといった所。
気がつけば帰りの奥日光路を走る頃には道路も暗がりに。こんなにめいいっぱい大尻沼で釣りをしたのは初めてかも。でも試練を与えられた方が釣りはメラメラと燃え上がるものですね。あ〜でもない、こ〜でもないと試行錯誤している時間がいつも以上に楽しかったです。そして今回の様な綺麗なブラウンが釣れるのならば、もう一回行こうかな?

楽しきハードワーク2

今年のシルバーウィークの各地は大賑わいの様ですが、閑古鳥が泣いているのはイベントがほとんどない水道橋(後楽園)だけのような気がしてなりません。かつての賑わいは何処へやら。もっともこの時期のハーミットはいつでも閑古鳥が鳴いてますが(笑)

そんな季節なので秋口からハーミットの定休日を少し増やして日曜日もたまに休むのですが、定休日と書いておきながら朝練の釣りとキャス練を終えて出勤してしまう私は、仕事が板についてしまっている様。しかし初老の私に取ってはハードな毎日は(一昔前は40歳でも初老だそうですから、あなたも仲間です)少しずつ体のあちこちが痛くなっているのは確か。でもそんなのお構いなし、魚が釣れていると言われればその痛さは感じる事なく、どこへでも馳せ参じるのです。釣り以外は何もしないので我が家の庭は草がボーボーでジャングル状態、困ったもんです。こんな釣り馬鹿に付ける薬はどこかに売ってませんか?

さて、東京湾の水温が下がり始め、来るランカーシーバスXデーの日を予想するために海へ出ておりますが、珍しくうっちー船長から釣り前日にタックルアドバイスの電話が。こんな時はきっと釣れるに違いない。さて、その結果は・・・

シーホースのユニコーン3の全景はこの通り。前の船よりもぐっと大きくなりフロントデッキはかなり広いです。夢の島マリーナに車を止めてこの船にたどり着くまでにざっと5分。曲がる目印はトリマランのヨット。そしてポールにあるSWELL FISH(フグ)のアートが目印。釣り終わりにはマリーナでシャワーを浴びられます。
千葉県浦安市で一番高い山であるサンダーマウンテン(嘘)を横目に沖を目指します。目指すはオープンウォーターのボイルポイント。聞けば前日は90(キュウマル)をキャッチしたとか。気になるのは本日は昨日と違い快晴なり。
ポイントを写すとプレジャーボートが集結するので、写真はお魚ばかり。入ってすぐにボイルがいたるところにある状態。投げればボコボコ、写真なんて取ってる場合じゃありません。太陽が上がればボイルは無くなっちゃうので、プライムタイムなんてものは、たかだか30分程度なんですからね。
僕らがひたすらキャストしている間に、新たな群れを見つけて船をつけ直してくれるうっちー船長。ボイルは広範囲に渡るので、いつの間にかシーバスガイドボートだらけ。そしてプライムタイムは予想通り30分で終了。その後は船長の指示により少し下のタナを狙います。
サイズアップを狙う時は、ひたすら漢引き。何もない時間を我慢すると突然こんなサイズがやってきます。トップの釣りのサイズが40〜55cmに比べて沈める釣りは50〜70台とサイズアップ。周りのルアー 船はお祭り状態。
今回ナナマルシーバスが吐き出したのはなんとイシモチ。底ベタの魚のイメージですが、こんなベイトも食べるのですね。しかも1匹ではなく幾つも出てくるので、イシモチをイミテートしたくなる創作意欲が湧いてきます。
対象物がないと迫力がありませんが、ご覧の通り。ちなみにうっちー船長に魚探代わりにルアーを投げてもらうと入れ掛かり。ルアーロッドを借りて私も言われた通りにすると、やっぱり入れ掛です。このルアー で学んだことは攻めているレンジがタイトな事と、ルアーの波動がキモだということがわかりました。波動はどうにもならないけれど、責めるレンジはキチンと同じにするとフライでもやっぱり掛かるのです。しかし・・・、今回の私は数は沢山釣れどもサイズには恵まれず、次回への宿題となりましたとさ。
一回の釣行で交換したフライたち。こうして空のケースを用意しておき、淡水で濯いで乾かし次回また活躍してもらうのです。小さいのは7センチほどで大きいのは20センチオーバーのフライ達。コノシロランカーシーバスに向けて、体力とフライの選択肢を増やさないとなぁ、と感じてます。シーバスシーズン真っ只中。皆さんも腕が痛くなるほどの入れ掛かりをご堪能くださいまし。

エロい魚を求めて東京湾へ釣りに行く

「ピンクばかりを喰うなんてエロい魚だなぁ。」

私じゃないですよ、ウッチー船長の発言です。ピンクというカラーは女性からすれば「カワイイ」なんて言われるカラーかもしれませんが、男にとっちゃピンクというカラーはエロいらしいです。うっちー船長の頭の中では「ピンク = 夜の繁華街」を想像するんですよ、きっと(笑)

さて、そんなエロい魚の話、ウッチー船長の名前が出た時点でシーバスだという事はわかりますね。本日は熱帯低気圧が通過という事もあって、私の中では「熱低(または台風)=気圧が下がって魚が浮く」という方程式になります。今回は台風じゃないから海は本格的な大荒れにはならないだろうから船は出るだろうと大雨予想の中、出船をお願いしました。

その結果はいかに?

エロい魚を釣らせてくれるシーホスは船が変わりました。前よりも一回り大きくなってハードトップ付き。エンジンは150馬力と格上げされ、さらに機動力を増しています。船の名前を知らない方のために教えますと「ユニコーン3」で、これで3艇目。個人的には第3内田丸にして欲しかったなぁ。
最初のポイントへ着くや否や最初の一投でガバッと出た。本人は絡んだラインに気を取られ見ていなかったにもかかわらず、魚はラインが走るほど咥えこんだので、遅合わせでもガッチリかかった図。ロッド はいきなり満月、さすが夏のシーバス。ってか、夏はもう終わりなんだけれどね。
しょっぱなからフローティングミノーでまずまずのサイスが出てしまいました。今までシーバス不調の話が出ていましたが、この熱帯低気圧と台風通過で海水温が少し下がり、一気に活性が上がった感じがします。雨にも降られず、ヨカッタ。
私はというと、コノシロシーバスシーズンに向かってスイッチロッドの練習でございます。練習といっても糸を垂れるんだから一本ぐらい喰いつくかと思ったら、シーバスの食べているベイトはカタクチイワシ7cmほどだったので、20cmのフライには見向きもしません。それも反応はフローティングミノーオンリー。
潮の澄んでいるポイントを点々と釣り歩き、私はしばしこのでかいフライの動きを見て「釣れそう!」を連発するだけで、釣れません(笑)。魚のボイルを見て初めてシングルハンドにラインを通しました。
とあるポイントへ着くと、潮通しの良いカドでボイル発見。フローティングミノーを通すとヤバイくらいに魚が出続けます。しかし喰いが浅く、5〜6回出てようやくフッキングするくらいのレベル。なので、フライへの反応はめちゃくちゃあります。今回は熱低接近+曇り+水温低下の三拍子が揃っているので、魚はストラクチャーにタイトに着いておらず、オープンウォーターにいます。誰がやってもシーバスは乱舞する状態でした。
外海はシケ気味だったのであまりやらなかったけれど、この白波の中へフライを通すとシーバスがムーンサルトを決めてきます。そして数匹の奪い合いの末シーバスくんはヒット。
一緒に行ったお客さんがピンクを投げて入れ喰いしていたので、それに習って私もピンクへ変更。エロい魚を頂きました(笑)。確かにピンクに変えた途端に反応が良く、そしてフライを舐め回すようにして数回のバイトの末ヒットするので、艶かしい感じを受けます。君は男を惑わす雌なのか?
風の塔にも寄りましたが、風が結構強かったです。だけどユニコーン3は以前と比べてずっと波切りが良く安定していたので、とても快適。ただ、これだけシケていると船に乗り慣れていない人は何かにずっと捕まっていなきゃならないから、キャストする事もできないかもね。でもシーバスくんはまんべんなく入り始めたので、これからはどこでも釣れてくれる事でしょう。
結果、めちゃくちゃバイトをもらい、シーバスも35〜60弱まで多数ゲットしてきました。よって、シーバスの秋シーズン、解禁しました! とハーミットが高らかに宣言いたします。ちなみにオカッパリは川筋も釣れますヨ(雨の濁りが取れたら)。

妄想が止まらない 2

台風一過の後は晴天下での釣りを予想していたけれど、残念ながら一日中雨予報。では海はとみればウネリが強すぎてとても出来そうに無い。う〜む、こうなったら妄想フライフィッシングといきましょうか。

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遅い出発だったが、出掛けたのはとある湧水が湧き出る湖。昨日の台風の影響はまだ色濃くあり、水位は少し上昇。頭上の雲は慌ただしく、時折太陽を覗かせている。湖に目をやると雨の影響で水温が下がったのと、まだ気圧が低いせいもあってか、トラウトのライズがかなり頻繁にある。特に湖に流れ込むインレットでは魚が集まり多くの魚がライズしている、気持ちがはやる。

先日購入したばかりのファーガスのファインループはまだ一度しか使用してないので、フッキングの感覚を養うためにロングキャストが必要なこの状況ではあるが、あえて6フィート4インチという短いロッドでチャレンジする事に。

最初に結んだクリンクハマーはインレットの流れの筋に入り、ファーストキャストですぐにフライへの反応がありヒット。サイズは25センチだがロッドの柔らかさからそのファイトは40アップさながらである。幸先が良いと次のターゲットに品定めをしていると黒雲が突然に広がり稲光と共に雷鳴が轟く、一時休憩タイム。

車へ戻って10分程、天気は目まぐるしく変わる。さっき迄の黒雲は遠のき太陽は湖を照らし、再チャレンジの時間である。このインターバルに湖の雰囲気は一変し、同じフライでは反応しなくなった。フライローテーションを幾つも重ねるも、たまたまのヒットはあってもフライが合っている感じがしない。幾つ目の交換だろうか、ふと思う節がありフライをアダムススタンダード14番に変えてみた。

湖の周りを魚に気付かれない様にそっと歩き進む。すると岸ベタのポジションの岩陰に隠れてライズするブラウントラウトの姿があった。このロッドでは少し柔らか過ぎる感もあったが、今さら車まで戻るのはもどかしいので、先程結んだアダムスのままトライ。強風に煽られてブラウンの鼻先はなかなか落とすことができないが、一瞬の無風を捉えてシュートしたフライは4度目にしてブラウンの目の前へ落ちていった。そのブラウンは何の躊躇もなく食いついた。ロッドが大きくしなり、しばしの格闘の末ランディング。これぞブラウンハンティングである。その後アダムスは神がかった様に釣れ続けるのであった。なんて素晴らしい湖なんだ、朝霞ガーデン。
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こうやって書けばなんか朝霞ガーデンもドラマティックかな。短い時間で凝縮した内容を楽しんだ3時間でゴザイマシタ。

UBF LIQUIFY-X DRY FLY FLOATANT
3時間という時間を有意義に使うため、フィールドテストやロッドの癖などをチェックするのにも役立てました。この後ろに映るフロータントは、そのうちウオソウさんから発売されるフロータント。シリコンや有機溶剤を使っていない100%性分解するフロータント。環境を意識したアングラーにオススメ。使用感は少し硬めのペースト状でつけたときの伸びが良い。メーカー値では4倍の持続力となっているけど、それは少し大袈裟かな。でもこの温度でもテロテロにならないペーストタイプはなかなか無いので、使い心地はよかったです。
ペーストの伸びが良いのでそのまま使うのが正解。でもポッカリ浮かせたい人はその後にドライシェイク(後方に映るボトルは違うメーカーだけれど、中身はドライシェイクです。人とかぶらない様にしているだけね)を施すとポッカリ浮き、そしてペーストの粘度の高さからパウダーが落ちにくいので、その持続性が得られます(ドライシェイクプライマーみたいな使い方)。
レインボーをひとしきり釣って飽きたので、人が少ないので岸際をそっと歩きサイトフィッシング(ハンティング)。人がいないと際には落ちてきたものを選別してライズする魚たち。今回はブラウンだけ選って釣ってみました。流れは矢印方向なのでダウンストリームの釣り。そすればティペットが太くても喰ってきますヨ。但し、ラインにスラックを入れて流れと同じスピードで流し込む事が必要。
ファインループはとても柔らかいので、何を掛けてもロッドは満月。楽しいですなぁ。
岸際のブラウンハントは2匹でおしまい。だって片側の一辺は25mほどしかないもの。皆さんも菅つりが空いている時はこんな釣りを楽しんでください。

ロングドライブ

ご来店の皆さんは気付いている方も多いと思いますが、最近車を置いてません。車無し生活が早2週間を過ぎようとしています。パジェロ君は恩年9歳になり少しずつパーツ交換を進めているのですが、コロナウィルスの余波でディラーさんの休みが増え、そして部品工場との休みが噛み合わず、さらにパーツ品切れが重なる三重苦。いつになったら車が帰って来るのか首を流して待っている日々が続いてます。

パジェロくんが休暇を取っているからといって私が釣りに行かないという選択肢は無く、休みともなればしっかり釣り仲間の誘いがあり、連れて行ってくれると言う釣り生活2週間目。

今回は岩手県生まれのファーガスが手に入ったので、他の大地での魚の引き味を教えるためにあえて逆の方向を目指したのが昨日。私が購入したのはファーガスファインループ6フィート4インチ3番4ピース。終盤だし小さなタナビラでも釣ろうとロングツーリングに出かけたのですが、果たしてどうなったでしょうか・・・。

釣り人は大体四駆に乗ってます。今回は赤のエクストレールにての釣行。片道が300km近く走るのは先週のブラウンクラフト(ブラウントラウト)釣行と同じ遠さだけれど、今回は日帰りなのね。お疲れ様でした。
この地方の河川は並行して道が走っている所が多いのですが、あえて道がない場所を選択。川幅は少し広かったので、ロッドはスコット。そんな場所は放流もない代わりに人があまり入らないので大物が出ます。しかし、今回はそんな場所からのバイトは一度だけ。それもこんな時期だから、二度は出ません。
タナビラを釣るつもりで入った川なのに、なぜかイワナがお見えになりました。ま、釣れないよりはマシなので、記念撮影をパシャリ。
一本目に入った川が不発だったので、少し走って上流の枝沢へ。いつもはこの水量の倍はあるのですが、ちょっと少なすぎ。魚はいても走り回るだけで釣りになりません。
そして次に入った川で尺ヤマトくんを頂き、ファーガスに入魂完了。この岩の周りにいない筈は無いとしつこくフライを流した結果がコレでした。
その後はまた別の川へ行き巨岩帯での釣り。土日中ピーカンで虫飛ばずの状態は渋々で、反応はあれどもばらしまくり。私はタナビラを4本掛けて全部ネットランディング前に落っことしてしまう始末で写真無し。やっぱりバーブレスフックはバレますなぁ。大きいものは8寸半までありました。
家を出たのが朝の3時で、その後無休憩で釣り続ける二人。馬鹿に付ける薬はありません。
ヤマトくんの特徴は白点がなく虫食い模様がないこと。臀鰭のホワイトティップがとても綺麗です。
釣りは休む事なく18時半まで。イブニングはな〜んにも無いのはこの時期としては致し方ないかな。とは言うものの、いつもの大物ポイントででっかいヤマトくんに遭遇し、千載一遇のチャンスとばかりに鼻先にキャスト。ドンピシャで落ちたフライを咥えたかと思ったら、突っついただけ。もう一度投げたらフライのぐるりと見渡し、淵底へと帰って行きました・・。逃した魚はいつでもデカイです。
楽しい時間はあっという間。帰る時にふと気づく事はしゃがんで休憩する事も無かったので、車のシートに潜り込んだ時には、どっと疲れてきましたとさ。しかし無事に帰宅するまでが釣りですから、帰りは安全運転デス。今年の渓流シーズンは残すところ1ヶ月。皆さんの渓流納めは予定はいつですか?

スコットの歴史遺産

先週のライブ配信用にコレクターの方からお借りしたスコット リール。かなり珍しい物だとわかったのは、このリールの事をいくら調べてもネット上に写真はおろかその情報もなかったので、その経緯がわかりません。なので歴史遺産として写真でも撮って残しておこうと思った次第です。

ちなみに私はビンテージタックルには全く興味が無く、自分で持っている古いものは今でも使っている物がほとんど。その手元に残っている物は学生時代にお金を貯めてようやく買った品物か、大物の思い出が詰まった物達です。なので個人的歴史価値はあるものの、陳腐な物ばかりで売れる物なんてな〜んもありません。

そうそう、一番古いものは多分小学校時代に買ったガルシアロッド2132Aかな? 私はこのロッドしか渓流用ルアーロッドはなく今でも現役で使っている、自分が凝らない所はお金を掛けないビンボー症でゴザイマス。

話は逸れちゃいましたが、このリールの構造は見所が結構あるので、お暇な方は是非ご覧くださいまし。内容は私の憶測ですので、鵜呑みにしないでくださいね。

Scott POWR-PLY Reel
そもそもスコットがリールを作った事があるというのが、私にとっては衝撃の事実。ウィンストン なんかもありますが、ハーディやサラシオーネのOEMだったりだけれど、このリールはもしかして本当にガレージで作った手作り?その経緯を知らないので、知っている方は是非教えてくださいまし。ちなみに外から見た構造はフルーガーと同じ。鉄板を支柱で止めるという方法でボディが構成されています。ドラッグは反転時にドラッグノブはストップします。ちなみにこのリール左巻き専用機みたい。
Scott POWR-PLY Reel
とても複雑な構造になっていて、スプールリリースは背面にあります。それも外れるのはセンターシャフトとドラッグ心臓部が外れ、続いてスプールを外す、と言った具合。ちなみに初期によく使われていた「パワープライ」という言葉がありますが、実はこのリールの名前だということを、持ち主にお聞きしました。
Scott POWR-PLY Reel
ドラッグは複雑な構造になっていて、ドラッグ機能は真鍮の多板式。表面からSCOTT &1と書いたドラッグノブを回す事でドラッグが締まります。この部分だけ外してもスプールは外れません。
Scott POWR-PLY Reel
背面のスプールリリースで外すと3分割になります。見えているベアリングはビンテージ感が凄い。そしてクラッチは外したセンターシャフトが残っているメイン部分と噛み合って掛かる仕組みでとても複雑。なので一旦シャフトを外すとどうやって戻すのかに、とても悩んでしまいました。
Scott POWR-PLY Rod
こちらは1975年に初めてスコットが作ったグラファイトロッド。当時はサンフランシスコで作られていました。
Scott POWR-PLY Rod
ロッドのスペックは9フィート4番2ピース。まず持った時に驚いたのは、9フィートという長さにも関わらず、めちゃくちゃ軽いという事。現在のロッドと遜色ないくらいメチャ軽いです。強いていうなら昔のロッドなので、キャスティング時のロッドストップ時にロッドのバイブレーションが残り、美しいループを作り出すには投げ手側スキル次第といった所。
Scott POWR-PLY Rod
リールシートはコルクフィラー、ダウンロックスライドバンド。昔はプレスされたアルミのリングが多く、フェンウィックやブローニングなどもアルミでしたね。
Scott POWR-PLY Rod
スレッドワークがとても綺麗なので、こちらはレストアされた物だと思います。書き文字は当時オレンジカラーだったのですね。なので、ティップ側が赤になっているのは新たに書き直されたのだと思います(シリアルナンバーなのでモザイクかけました)。
ストリッピングガイドはオリジナルなのかな?スネークガイドは新しいもののような気がします。
1975年製なので、スピコッドは余裕がないのかと思いましたが、そんな事ありませんでした。振り返って、今回お借りしたこのロッドの軽さは衝撃的でした。そしてスコットリールの存在も何人が知っていたのでしょう。フラフィッシングの世界はまだまだ私の知らない事だらけ。これからも精進いたします。