レオナルドな夜

しばらくブログから遠ざかっていたので、久々に原稿を書くのもなんかぎこちない感じ。そんな環境を一変させたコロナウィルスですが、今年の春はすべての方の人生を変えてしまったので、私を含めて順応していくにはそれなりの時間が掛かるのだと思います。

緊急事態宣言が解除され早2週間以上。未だに「自分の住んでいる都道府県から出ちゃ駄目。」なんて言うものだから、渓流の「け」の字もない私。東京といえば奥多摩に渓流があるけれど、奥多摩町や檜原村は感染者が出ていないので来ないで、と言っているので実質都内在住の人は渓流奥深くへは行けない状態が続いています。しかし腐っていても仕方がないで、唯一のフライフィッシングの抜け道として、私は東京湾にプカプカと浮かぶのです。

昨今、シーバスルアーはビックベイトが流行っていて、その効果で湾奥シーホースは連日賑やかで、60〜90cm台が連発の毎日。そんなルアーのビックベイトに刺激を受けて、私はシーバスへ行く度にフライを改良して持ち込む訳ですが、少しずつルアーのビックベイトに近い効果のものへと変貌していると確信しております。

今回はフェザーとシンセティック をミックスしたゲームチェンジャー(フライパターンの名前)を持って行き、その効果は抜群。釣りへ行く前に重さを測ったのですが、大体3.2〜3.5gですが、フェザーを使う事で水切れが良く、投げにくさが大分解消されました。

今後の改善点はテール側をなるべく軽く、そして重心をなるべく前にして絡みにくく、そしてより軽くする工夫を施そうと思っています。この改良を加えている時間はとても楽しいものですが、間も無く対ランカーしバス用フライの完成形が出来る気がします。やっぱり私の前世は魚なのか、水辺で水を得ないと生き生きしてこない事を実感した昨夜でした。

皆さんはどんな時間をお過ごしですか?
Go Fishing!

ゲームチェンジャーはジョイクロを意識して170mmのサイズ。エンリコのピーナッツバターはひとまわり小さい130mm。大きな違いは下から見た時のシルエットがピーナッツバターは細く、ゲームチェンジャーはボリュームがある事。この二つを合体させるのも一つの手かな?今度巻いてみよっと。
太陽が西へ沈むのを待ってレッツラゴー!ポイントは明るいライトの潮が効いているところが主なポイント。でもレギュラーサイズの釣りと違って、大体30分〜1時間投げ続けて、一回アタルかどうか。それなりの根性が必要ですが、湖の大物を狙う事を考えたら大した時間じゃないですね。
ビックベイトフライに目覚めてから、魚のサイズはひとまわり大きくなり、最低でも60cmアップです。なので、掛かれば普通の人は大喜びのサイズなのですが、私はハチマルを超えて来ないとどうも感動が湧いてきません。経験というものは時に新鮮な気持ちが薄れてしまう邪魔な存在になります。
今回はフェザーゲームチェンジャーのキャスティング負荷がどれぐらいのものなのか分からなかったので、12番でトライ。おかげでナナマルオーバーを釣ってもロッドがそれほどしならず、「ちっちゃい、ちっちゃい。」を連呼。でも上げてみれば意外とサイズはあるんですな。12番はやっぱり5キロサイズ以上でないと、曲がりませんなぁ。
こちらは8番ロッドでキャッチしたナナマル後半。潮に乗せてスイングの釣りをしているので、感覚はパワーウェット戦術。
私に感化されたお仲間もビックフライを使ってロクマル後半。スイングの釣りに目覚めた一人です。
フェザー・ゲームチェンジャーは水からあげるとシルエットが細くなっちゃうのですが、沢山のハックルを巻いているので、水の中ではこの倍ぐらいボリューム感。それとも今回かなりの効果が出たのはジャングルコックのおかげ?(笑)
「ちょっと疲れたから休憩するので、その間にダビンチで釣って見せて!』と、うっちー船長にリクエストしたら、サクッと80アップ。ダビンチの凄さを目の当たりにしました。この美しいフォルムのルアーから学ぶべき事が多数ありそうです。

フクヤマ・リバー

コロナウィルスの影響でGWの東京は鳥の囀りが響き渡るほどの静けさ。ロッドを握ることなく粛々と仕事を続けている事も少し飽きてきた頃、「お荷物お届けにまいりました〜。」と大きな段ボール箱が届けられた。その伝票はヤマトや佐川ではなく、福山と書かれている。足早に去る配達員を見送り受け取った荷物を開封しようとすると、何やらいつもと違う様子に気づいた。箱が少し動いていおり、中から生態反応が感じられる。

段ボールをそっと開けて驚いた、そこには尺、いやもっと大きいヤマメがひしめき合っているではないか。段ボールの影に隠れていたヤマメは私が覗き込んだことで少し驚いたようで、私を横目で見て警戒をし列をなしている。暫くすると落ち着きを取り戻し、段ボールの中を所狭しと泳ぎ始めた。こんな狭い空間に大きなヤマメがいるなんて、こんなチャンスは二度とない。

私は姿勢を低くしてそっとその場を離れ、慌てて自分のタックルを取りに行き即座に用意。ヤマメの大きさはざっとみて50アップ。ヤマメというよりはサクラマスサイズだが、見事なパーマークが箱の中からチラチラと覗いて見えるそれは、他の造形物と融合し見事なカモフラージュカラーと化していた。

取り出したタックルはウィンストン・エアの8フィート6インチ4番に、最初は大きめのドライフライを結んでトライ。距離を詰めてお店のカウンターの影から障害物をかわしそっとプレゼンテーション。そのキャストで一番先頭にいるヤマメの鼻をかすめるが、見向きもしない。数投してみたがドライには無反応である。どうやら水面直下の何かを食べているようだ。

大ヤマメの行動をつぶさに観察し、出した答えはダンケルド。今度はリールウィンドウの影に隠れてダンクロスでアプローチ。すると先頭の大ヤマメがすっと寄ってきて少し疑いながらもフライを加え込んだ。一呼吸おいて軽くアワセを入れると、ロッドには思いの外軽い衝撃。それもそのはず、逃げ惑うのは1メートル四方のその狭い空間であり、ジャンプを繰り返すか下へ向かって首を横に振り回す以外ないのである。ヤマメの抵抗は数分で終わり、慌てて持ってきた小さめのランディングネット におさまった見事な魚体。60は無かったが今年釣った初めての尺ヤマメである。

ガッチリと咥えたダンケルドを外し、店内へそっとリリース。すると私に水しぶきを掛けて、店の角へと隠れて行った。

こんな妄想の釣りでお仕事楽しんでます。あ〜ぁ、釣りへ行きたい・・・。

久しぶりの大ヤマメがキャッチできた嬉しさに、普段ニコパチを撮らない私が、久しぶりのニコパチ。どうこの貫禄、見事なボディでしょ?
そうそう、その後タックルを6番とバスバグに変えて、箱の角に隠れていたランカーバスもキャッチ。こちらはジャスト、ゴーマルです!!
ネットのサイズを間違えてランディング時はヒヤヒヤものでしたが、なんとか無事にランディング。魚が大きすぎてネットが見えません。
ガッチリと咥えられたダンケルド。今年もこのフライが活躍しました。しかし、メジャーを当ててみると60には届かず、撮影前に少し引っ張ればよかったかなぁ(笑)

オナシカワゲラ

釣具屋人生でこんなに釣りに行かない期間が長いのって初めてかもしれない。家にいなさいと言われてもこの先の不安から仕事をせずにはいられないし、フライタイングをする事さえも忘れてしまってた日々。こんな調子だとダークサイドに呑まれてしまうゾと我に帰り、人類はフォースの力を持っているものだと信じてこの状況を打破しなくては。う〜む、頭が回らず自分でも何言っているのか分からなくなった。やっぱり外へ出ないとダメだね・・・。

10日以上前に写真だけ撮ってすっかり書くのを忘れていたタイイングの話。なんでこのフライを巻いたかもすっかり忘れちゃった。やっぱり釣りの予定が決まらないとタイイングの気分も乗らないんですね、困ったもんだ。

Hook:TMC 103BL・#17
Body:CDCフェザー
Wing:コックフェザント リングネックフェザー
Hackle:コックハックル・ダークダン

写真を見て思い出した。このフライを巻く前に行った釣りで、沢山のオナシカワゲラが飛んでいたので、それを巻きたかったんだね。なので、そのついでに写真を撮ったんでした。まずはフックにスレッドを巻きます。スレッドのカラーはボディカラーに近いものが良いでしょう。スレッドの余りはこの様にシッポみたいに残します。
ダイドカラーのCDCの使い道が分からない人の為にこのボディにしたんだったな、確か。ボディ材にはカラーの違う2枚のCDCを使います。全体に長さの長い物を使うとタイイングやしやすいです。使ったカラーはオリーブとイエローです。なので、写真よりもずっと落ち着いたオリーブよりのボディに仕上がります。
フックのベンド部分にいっぺんにCDC二枚を巻き止めます。スレッドは邪魔にならぬ様に、フックアイ方向へ移動しておきましょう。
次にCDC2本をいっぺんにハックルプライヤーで挟み、右回転で5〜6回捻ります。捻って出来た一本の太いCDCを螺旋状にアイ方向へ巻いていきます。
写真ではわかりにくいですが、アイから1mm手前位のところでスレッドでCDCを巻き止めます。CDCは横から沢山の毛が出ていますので、モジャモジャした状態。
その横から生えたモジャモジャの毛はシザースでカットします。神経質に綺麗に切る必要はありません、カワゲラの足ぽく見えるのでその辺は適当に手抜きしましょう。
一番最初に残したスレッドの余りを更にそのボディの上に螺旋状に巻いてアイの前にあるボビンのスレッドと交差したら巻き止めます。この作業はやらなくても良いのですが、ボディが壊れない様にするための補強です。
スレッドで巻き止めるとこんな感じ。同じスレッドがアイ側に2本あります。今巻いてきたスレッドの余りはカットしましょう。
カワゲラの羽になるフェザーは何でも良いのですが、なんとなくこのリングネックフェザーがカラー的に似ていたので使いました。必要なのは先端のグリーン部分では無く、その下のダークダンカラーの部分。
手でこんな感じで境目をつけるのですが、この一本一本のファイバーが長い部分を使うので、短くなる所あたりで境目をつけてやります。よって先端のグリーンの部分はそのまんま。
綺麗に分けてたら右手でなでる様にして持ち、写真の状態にしましょう。
そのフェザーをそのままフライの上に乗せて大きさを測ります。今分けた境目がボディの長さよりも1mmくらい後ろになるのがベストです。位置が決まったらそのまま左手でボビンを周り仮止めします。位置が決まったら仮止めを後二回ほど巻きます。その後ボビンを右手に持ち替えてウイングをしっかり止めましょう。
巻き止めるとこんな感じ。この時点でウイングが短かったらウイングに使っているフェザーを軽くテール方向(写真左後方)に引っ張って調整しましょう。
余ったグリーンの部分は境目にハサミを入れてカットしましょう。
アイ側に余ったウイング材は綺麗にカットし、その場所にハックルを巻き止めます。カラーはウイングカラーを一緒です。
ハックルはハックルプライヤー に挟んでウイングのすぐ前に5-6回転巻き、スレッドで巻き止めます。余ったハックルはカットし、最後にウィップフィニッシャーで巻き止めて、ヘッドセメント を付けて完成です。
よくこんな虫飛んでいるでしょ?気がつくと手や顔の周りでダンスしているあの黒い15mmほどの虫です。「真っ黒だから見えない。」と思う方はハックルをつける前にパラポストウイングなどを巻いて、その後にハックルを巻いてください。でもこの黒いフライは逆光ではとてもよく見える(存在感がわかる)ので、私的にはこのままが好きです。
下から光を当てているので結構明るいボディに見えますが、オリーブとイエローを混ぜたので少し地味め。ボディをCDCにした事でパウダー系のフロータントの絡みがよく、高浮力で持続します。この時期に「ブシュ」とライズしているのに何を食べているか分からない時は、このオナシカワゲラかガガンボだと思います(最近ガガンボはなぜか食ってない個体が多いんですねぇ、魚の間のトレンドはオナシカワゲラなのかな?)

Airflo Super Flo Elite WF6F インプレッション

遠くへ釣りに行きたい気持ちをグッと堪え、皆さんはどんな日々を過ごされていますか?私はというと、とにかくネット情報を動かさないと物が売れないので、日々HPの更新です。そしてお休みの日はタイイングか近所の河原に運動のためにお散歩(時々釣り)ですが、その時ふとブログネタを思いついたのが、このライン比べ。

エアフロ社から昨年9月ごろに新製品として発売されたラインですが、日本ではこの4月からようやく販売開始になりました。このラインのコピーを見てすぐに欲しかったので本国UKから直接手に入れようと試みましたが、初期販売はなぜかイギリスのみだけ。なので大人しくマーヴェリックさんの発売を首を長くして待っていたのです。

このラインのために新しく作られたフローテクノロジーとは、同じライン番手でありながらライン直径を極限まで下げるというテクノロジー。そもそもエアフロはSAよりも直径が太いと言われてきましたが、リッジ発売頃から徐々に細くなり、このスパーフローではどのメーカーさんよりも細い直径となりました。またライン番手により浮力コントロールができているそうです。

「直径が細い」の代表でいえばシルクラインですが、このシルクラインが未だに使われる理由の一つは直径が細いので空気抵抗を受けにくくなり、シンキングラインのような感覚で投げられると言う事。知らない方もいると思うので補足しますが、例えばWF6Sタイプ2のシンキングラインとWF6Fのラインの重さは一緒です。でもシンキングラインの方がものすごく重く感じ、より距離が飛ぶ感覚を得ますよね、あの感覚に近くなります。

シルクラインは手入れが面倒、浮力が弱いために一日ずっと使えない(沈み始める)、強度の問題などのデメリットがありますが、このラインは通常のフライラインと一緒なので、そんな事はおきないのです。

さて、そんなラインを強風下の河川敷で新旧を比べてきましたが、一人だったのでその振り回す風景は収められなかったので、巻いた状態の違いで説明していきましょう。

振り比べたのは同じテーパーで同じデザインのエアフロリッッジエリート。スーパーフローは先端にこんなインデックスがあります。SAのマスタリーシリーズではもうお馴染みですね。ラインを振り比べた当日は強風でしたが、その為もあってか風に煽られる違いが歴然。やっぱり僅かな違いでもその差ってとても大きいのです。特に空気抵抗をわざと受けさせるためにロッドを立ててより空気抵抗を感じるとその差はすごくありました。
同じWF6Fの同じテーパーのラインを巻き比べた時、これぐらいの差が出ます。リッジエリートはリールに対して95%ぐらいに対し、スーパーフロ ーエリートは85%ぐらいです。大物とのファイトの時、ラインをいい加減に入れてもリールにラインが当たることがありません。
サイドの写真にするとわかりやすいかな、こんな感じ。ラインの質感はリッジの方が少し硬めでスーパーフロの方が柔らかいです。私は硬いライン好きなので、触った質感と縦筋の入ったリッジの方が手に馴染んで(慣れているから)良い感じを受けました。
先端の処理もスーパーフロー(下)の方が小さくそして細い。目で見てその太さの違いがわかります。カラーは同じはずなんですが、スーパフローの方が浮力を増す気泡を多く入れるせいなのか、かなり先端のカラーが明るくなってます。また、浮力をライン番手により変えてあると書いてありますが、6番だからと言って浮力が少ないことはなく至って普通。それよりもラインの癖がなく(新品だしね)そのなめらかさがラインの抵抗を感じません。
パッケージにはプレゼンテーションと書いてありますが、中身はエリートです。なぜかDTがエリートと書いてあり、WFはプレゼンテーションとなってます。この価格差は¥1,000なので、ハーミットではエリートリッジの在庫をやめました。それにもしてライン直径が少し細くなるだけで、こんなにもラインスピードが上がるなんて嬉しいですな。

最後にもしこのラインのデメリットをあえて述べるとするならば、他のラインに慣れているとなかなか新しい感覚に馴染めない人がいるかも?と言う点でしょうか。エアフロラインはパワーコアが使われているので、圧倒的に繊細なアタリが取りやすいです。ですが伸びない反面、10Xなどの極細ティペットを使った場合、合わせの衝撃吸収はラインはほとんどしてくれないので、他のメーカーに慣れていると合わせ切れを頻発する人もいます。最も極細の10Xの話ですけれどね。

エアフロ社がコアが伸びないのに拘っているのか、1990年代後半は芯にケブラーを使ってた時代があります。シンキングラインは最強ラインでしたが、フローティングはアコーデオンみたいな感じで癖が全く取れず使いづらかった時代もあるのですよ(笑)その成長を見続けているので、私は感慨深いものがあるのです。10年ひと昔、あの頃と今では半端無い進化を遂げているのは事実。

Parson America

先日のオオヤマくんの飛行姿勢が頭から離れず、そして「次に行った時にオオヤマくんを食べる大物に出会ったらどうしよう。」という思いから、このフライを巻かずにはいられなくなりました、パーソン アメリカ。というか、お店は暇だしホームページ直し以外にやる事がないので、皆さんにタイイング意欲が湧くかなという思いの撮影です。

オオヤマくんの腹はデップリとしていて、そして尾に近い方がオレンジ色。飛行している姿はそのオレンジが目立つのがオオヤマくんの特徴。もしこの虫をドライフライのパターンで巻くとしたら、とても大きいのでブラックのスティミュレーター#6あたりだと思いますが、水面に高く浮くスティミュレーターだと弾いちゃう気がして、私は水面直下のウェットで狙います。

以下にタイイングの紹介をするわけですが、ウェットの世界はものすごく上手な人達がいますので、私が巻くフライなどいたって普通です。「ははぁん、あなたのテクニックはこんなもんか。」と罵りながら見てくださいまし。また、マテリアルはオリジナルレシピではありません。皆さんもお好きに工夫して巻いてみてください。

Hook : Daichi 24721 #4
Tail : ゴールデンフェザントクレスト
Butt: シルクフロス オレンジ
Body : シールズファーBlack + アイスダブ UV Black
Hackle : コックハックル(今回はスペイコック使用)
Wing : ピーコッククイル(色が濃ければなんでも可)

フックはD-HOOK2421の4番を使用。まずはブラックのスレッドで軽く下巻きし、スレッドをフックポイントの真上の位置に持って行きます。左に伸びている余ったスレッドはカット。
フックポイントの真上の位置にオレンジのフロスを巻き止めます。フロスは解いて半分ぐらいの量(シルクフロスは6〜8本ほどの束を縒っているので、その半分の量)でOK。
オレンジフロスをフックベンド方向に3回転巻き、巻き止めた位置へ三回転で巻き戻ります。スレッドとフロスが交差したら、フックの下側でスレッドで巻き止めます。
次に同じ位置にゴールデンフェザントのクレストを巻き止めます。テールの長さはフックベンド位置よりもやや外へ出る位の長さ。
さらに同じ位置のフック下側にオーバルティンセルを巻き止めましょう。本来はフック側に長く余分を突き出す必要はありませんが、ボディの太さが凸凹しない様に、余ったティンセルとクレストを一緒にフックに巻き止めます。スレッドは一旦フックアイの方向へ螺旋状に巻き進め、Uターンしてまたテールを付けた位置までスレッドを巻き進めます。
次にボディを作るダビング作業の準備。スレッドにダビングワックスを塗り付けます。見慣れないワックスを使っていますが、これは1990年始めごろにティムコが輸入していたレンボーワックス(Kiling Industries)30年使ってもまだ半分しか減っていません(笑)フライ用品は一度買うとなかなか減らないのであります。
ボディ材はシールズファーだけで良いのですが、少し煌きが欲しいので、アイスダブのUVブラックを少し混ぜ合わせます。私は7:3ぐらいですが、比率はご自由に。
シールズファーはゴワゴワしてダビングしにくいのですが、手の中で揉み込んでやるといくらか毛先が柔らかくなり雰囲気が出てきます。
皆さんが苦手とするダビングですが、最初にダビング材の端っこをスレッドで一回転巻き止めてやると、後に続くダビング材がそれに絡んでくるので、スレッドに縒りつけ安くなります。
ドライフライのボディと違い、それほどきつく縒りつける必要はありません。フワッとで大丈夫。但し、巻き進める事に縒りを加えてください。ボディの太さが均一になる様にフックアイ方向へ巻き進めます。
ボディはこんな感じ。写真はちょっと短いかな。あと1mmほどボディを巻いた方が良いでしょう。この状態で長過ぎるボディから出た毛はハサミで軽くトリミングしましょう。
次にコックハックルを今巻き終えたボディのすぐ前に巻き止めます。このハックルはフックあいからテールの方向へ螺旋状に巻いて行きます。
コックハックルを螺旋状に約5〜6回転でテール側まで巻き進めたら、ハックルを巻いていたハックルプライヤー を左手に持ち替え、右手でオーバルティンセルを挟んだハックルプライヤー 持ちましょう。そうすると写真の様にハックルとオーバルティンセルが交差するので、ハックルはオーバルティンセルで巻き止められます。左手のコックハックル側のプライヤーを持った左手は放し、右手に持ったオーバルティンセルを螺旋状にフックアイへ巻き進めます。この時ハックルを巻き込まない様に注意しましょう。
オーバルティンセルはボディに4回転巻き進めるとこの位置になります。スレッドと交差させてスレッドで巻き止めましょう。しっかりと巻き留めたら余ったオーバルティンセルはカット。ハックルも大きく余っていればカットしましょう。
最後にウイングの取り付けです。今回は約1cm幅で取り分けています。いきなりカットせず写真の様に先端を整えてからカットしましょう。ウイングとなるクイルは左右一つづつ、反対側も同じ様にカットします。
左右をきれいに揃えてウイングの取り付け位置を確認します。大体テールとなるクレストの先端とウイングの先端が同じ位置にくる様な長さにします。写真の様にウイング取り付け位置が決まったら、このまま左手に持ち替えます。
左手に持ち替えたら、そのままウイングの取り付け位置に巻き止めます。一回目はあまり強く絞めず、徐々にスレッドワークは強く巻き止めましょう。巻き止めるとこんな感じ。しっかりと巻き止めたら前方に余ったウイングはカットし、スレッドで綺麗にヘッドを作りましょう。最後にハーフヒッチ、あるいはフィニッシャーで巻き止め、カットして完成です。
最初にヘッドセメント を塗り、乾いたらブラックのバーニッシュを2回塗り付けます。さらに乾いたら、最後にクリアのバーニッシュ(あるいはクリアのヘッドセメント )を塗る事で、よりツヤのある玉の様なヘッドが仕上がります。個人的にはもう少しヘッドが小さく作りたかったかな。それは人目だけで、釣果にはなんら関係ないのでご心配なく。どうですか?あなたはうまく巻けましたか?

ナウシカ飛び

「あ、ナウシカ飛びだ!」と私が言うと、一緒に釣りへ行った人はキョトンとする。唐突にそんな事を言い出す私だから、また始まったな管理人の不思議な挙動ととられる事を、分からんでもない。でもこの虫を見るとつい思い出してしまう『風の谷のナウシカ』に登場するムシアブ。

この時期、上着が脱ぎたくなる様な昼間に突如として現れるのがこの虫、オオヤマカワゲラ。コヤツは幼虫期の3年を経てナウシカで言うところのウシアブ見たいな形になるのです。頭は鎧兜を被っている見たいな風貌で、腹を重そうに下げた姿勢で4枚羽根を下手くそに動かし飛ぶのです。その姿を見ると、何となくナウシカに出てくる虫を思い出してしまい、最初は「ナウシカに出てくる虫みたいな飛び方だ!」と騒いでいたけれど、それが短くなって「ナウシカ飛び」と言う様になった次第。鎧の様な頭も何となくそれっぽいですしね。

尺ヤマメのご馳走が夜を中心として出現するヒゲナガカワトビケラがディナーになるのに対し、この虫が川面をゴキブリの様に這いずり回るのが大体お昼頃になるので、オオヤマくんは戻りヤマメのランチサービス。だからこの虫の大量流下が始めると、物凄い音と共に吸い込まれるのを期待して本流域を彷徨う私。

何年か前だったかダブハンを振り回している時にこのオオヤマくんが大量に流下したことがあるのだけれど、ゴキブリ嫌いの人には絶叫してしまう様な光景に出くわしたのである。流下が多すぎて私の耳に張り付いてきて、その後は首筋を這い回るんですヨ。私はヒゲナガとこのオオヤマくんは結構好きなので普通に触れますが、男の人でも卒倒する人がいるかもね。でも彼らが流下すると大物だけが反応して、凄まじいい補色音を立てて食べ続けるのです。

その時はダブハンだったので、一番似た様なカラーと大きさのウェット6番をキャストしたらイッパツでドスン。ギンギラギンの45cmほどの美ボディは結局手元でバラしてしまったけれど、あのスプラッシュライズは今でも忘れられない。そしてあの感動をもう一度!と思いながら今年も投げ続けるのです。

え? 昨日は釣れたのかって? こんな話を書いている時点で、聞くだけ野暮ってもんです。さてと、フライでも巻くかな。そして以下の写真は観覧注意。苦手な人は「キモい!」を連呼しながらご覧ください。

お昼の時間をメインの釣りとして考えていたので、現地到着はユルユルの9時着。オオヤマカワゲラの出現を待ち詫びてキャストを繰り返す。今回のお供はアスキスのJ1256
河原には脱皮したこんなのがいっぱい。手と比較するとその大きさがわかるでしょ?彼らは河原へ這い上がって陸上羽化します。
このお姿、ゴキブリ見たいでしょ?でも心配入りません、捕まえてもゴキブリの様に手足はもげませんから。そして頭は硬く腹も比較的しっかりしてますので、捕まえると手の中で遊べます(そんな事してるのは私だけ?)カワゲラの中ではかなり尻尾が長めなのが特徴で、羽化している最中はフタスジモンカゲロウに似ています。
ダブハン入門者を従えて私のウンチクを披露するも、雑魚さえも手応えなし。水温は良い感じなんですが・・、残念。
コヤツは飛ぶのが下手くそで、本流域で風が吹くと川面に落ちます。そして水面を足で這い回るので、その姿はまるでゴキブリの様。それがバシュっと言う音と共に消える姿を想像してください。この大きさの虫を食べるんですよ、その魚の大きさが容易に想像できますね。
先日入荷しだサードハンド ロッドホルダーを検証しました。シングルハンドはめちゃ快適!の二重丸。スイッチロッドも問題なし。でもダブハンはその重量でバランスを取るのが難しく、ちょっと無理がある感じ。結果、シングルハンド2本持ちか、スイッチ+シングルの2本持ちが良いです。もちろんそんな事せず、河原を歩き回るときにこのホルダーにセットしてロッドティップを上向きにすれば、とても快適に歩き回ることができます。それと、仕掛けのセッティングし直す時がとても便利でした。

ポカンと空いた4日間

飛行機会社から出発前に届いたメール。それは、あなたの予約した便は無くなったから予約変更か取り消してね、的な内容。火曜日からの四日間、今年最初の北海道遠征の予定だったのだけれど、ウィルスの影響は身近な所に忍び寄ってきたため止む無く断念。大所帯の釣行では無かったにせよ、空港に行く事自体がこちらとしても心配だったしね。今年はこの後の釣りも少し心配になってきました。

さてその四日間を出勤しても良かったのですが、せっかく頂いた休みなので行き慣れた近所の川へ行く事に。それも何のあても無い旅の行き当たりバッタリ。適当に釣れそうな場所へ行って、イブニング前に安宿を予約し直行。そして夜は布団に入りながらダラダラと酒を飲んで次の日も釣りの繰り返し。不要不急では無いけれど、釣りは孤独な時間が殆どで濃厚接触なんてものはありません(それでも私の行動を叩く人は叩くのでしょう)。

お天気は三寒四温の時期。決して日々が満たされた釣果では無いけれど、ヤマメの数だけはそれなりに釣れた日々。河原でボーッとライズ待ちする時間は、フライフィッシャーマンには大切な休息。今月はそんな調子で人との接触を避ける釣りになりそうです。

4日間釣行の細かな話を長々と書いても読む人はいないでしょうから、以下の写真をパラパラっと見ていただければ幸いです。という事で、写真は順不同。

風景を載せると場所を推測されてしまうので、例によって寄りの写真ばかりですがご勘弁を。今回の釣りはT県をグルっと周遊した様なものかな? 初日午前中はお天気良く暖かったので虫が沢山飛び、ヤマメのライズはピッタリ12時スタート。メイフライとカディスのどちらも飛びましたが、16番のトビケラが混じってました。
で、似た様な16番のCDCカディスをキャストすれば一発。躊躇なく喰い付いてくれます。今回はライズが少なく、見つけてもフライが合って無いとなかなか出てこない個体が多かった。スレているのかな?
前半に程よく釣果が出ていれば、本流へ行って遡上魚狙い。あまり早い時間に行っても川に生命感がないので、ダブハン(スイッチロッド)の釣りは午後の釣りのみ。それでも今年の本流は反応が薄いなぁ。
本流は石が全部流されてしまい、ココゾというポイントが中々見つからない。この場所もかつては大きな石が点在していて、その石頭に大物がついていたのだけれど、ただだだっ広いだけで狙う場所がほとんどない。
本流の釣りはシビアなのは当たり前なんですが、今年は雑魚も釣れないので、モチベーションが保ちづらい。なので一日通し続けるのが辛いので、午前中はライズの釣りへと出かけてしまうのです。
出発前に慌てて巻いたデタッチドボデ・メイフライの持ち玉は8本。4日間の釣りを終える頃には残り2本となりました。思った通り活躍してくれましたヨ。
県北部はほとんど釣り尽くした(正確にはほとんど出向いた)ので、久しぶりにK川へ移動。でもその情報は薄く、誰に聞いても大物が釣れている情報が無い。右往左往しているだけで終わる感じ。この日は一番寒い凍える様な寒さだったので、それもその原因の一つ。
そこらじゅうの川を見て回った結果、中流域から下流はどこへ行ってもあまり調子は良く無く、魚の反応が良かったのは中流以上の里川的な川ばかり。水温が温まりやすい川でないと、ライズは無かったです。
チラカゲロウを食べている個体はチラカゲロウだけ。オオクママダラを食べているヤツはオオクマだけという、何ともヤマメらしい偏食ぶり。その度にあーでも無い、こうでも無いしている時間がとても楽しいのでアリマス。
でっかいオオクマがバンバン流れ始めたら、急にライズが活発になった。なので、ボックスの隅にあったオオクママダラのスペントを投げたら一発。おまけに飲み込みやがった個体。ヤマメのサイズは大した事ないんだけれどね。
今回はある程度の大きさが釣れたら、ストマックポンプを使って胃の内容物を全部出して見たけれど、ついている場所によって好みが別れる見たい。コレを食べていたのは下流部で流れの肩にいたヤツ。モンカゲロウと少しのコカクツツトビケラの幼虫のみ。個体によって食べる種類が違うのは、同じ流れで餌を分け合っているのかな、ちょっと考えすぎ?
帰ってきてから気づいた事。何でイワナを狙いにいかなかったんだろう?寒くても日中だったらそれなりに釣れるのにね。かくして私のユルユルな釣行は幕を閉じました。さて来週は何処に?ま、フライでも巻いてゆっくり考えますわ。
オオクママダラのテールは3本。なんかこのスピーナーを見ていると鎧を纏った雰囲気でカッコイイと感じます。いつもこんなデカイパターンで出ると釣りがラクで良いんですが・・。そしてこのメイフライたちを見てタイイング意欲が湧くのですが、今回足りなかったフライを巻いて次に意気込むと、パターンが変わっていたりするのですよね。政府には「家に篭りなさい。」と言われているから、この際ワンシーズン分を巻き貯めするのがコロナウィルス 対策かもしれません。そう言われても釣り人は出かけるでしょうね、きっと。

 

デタッチド ボディ メイフライ

午前中は雪に見舞われた東京ですが都心は積もりませんでした。皆さんの地域はいかが? 本日のハーミットは案の定、お店は開店休業状態。なので皆さんのモチベーションを上げるためにタイイングしながらこのブログ用の写真を撮ってました。

さて、今宵紹介するのはデタッチドボディのメイフライ。正確に言えばデタッチドボディ・メイフライ・ソラックスパターンだと思いますが、名前が長たらしくなるのでやめました。

デタッチドボディのフライはかなり昔からあるのですが、このフライの威力を再認識させてくれたのが、北海道の弟子屈にある「プロショップ・マロ」の南さん。HPを見ると一見ルアーショップですが、ちゃんとしたフライフィッシング専門店です。屈斜路湖とその周辺の川へ行った際には是非とも情報を貰いに立ち寄りくださいまし。南さんとのお付き合いはとても長いのですが、話も長くなるのでその話はまた今度。

話が横道に逸れましたが、以前に南さんと弟子屈にある近所の川に行ったイブニング時のこと。私の手持ちフライに全く反応しないのですが、「これを使って。」と手渡されたデタッチドボディのパラシュートフライの威力にビックリ。今まで全く反応しなかった魚たちが突然入れ喰いになったのを覚えています。

そのパラシュートスタイルを私なりにソラックスパターンに変えて使っているのがこのフライ。普通のパラシュートやソラックスと違い浮き方が異なるので(アブドメンで支えるのでフックは半枕)、それが良い結果を生むのだと思います。

お暇な方は是非作って見てくださいな。

Detached Body Mayfly

Hook:TMC 112TR・#15
Thread:ユニスレッド 8/0・ラスティダン
Abdomenチャイニーズコックハックル
Body&Thorax:TH ドライフライダブ(2色を混ぜました)
Wing :スイスストロー(グレー)
Hackle:コックハックル (ライト ダン)

フックはショートシャンクの112TRを使用。私的にはシャンクが短めの方がこのフライに関しては浮く姿勢が良く、フッキングが良いと思う。
まずはシャンクの1/3をダビング材を使いボディを作ります。ダビング材は3回に分けて巻き止めるようになります。この時点ではなんかアントを作っているように見えますね。
チャイニーズコックハックルを1本、もしくは2本この形にします。先端に近い方がテール、毛を逆撫して分けた方がアブドメン(腹)になります。
先ほど作ったダビングボディの位置に巻き止めるのですが、ハックルの分け目から約1mm位のところでスレッドで軽く巻き止めます。その後ハックルを矢印方向にそっと引っ張り、アブドメンの長さを調整します。フックベンド位置から約2mm位分け目が出ている感じが理想だと思います。
アブドメンのいちが決まったらコックハックルをしっかりと巻き止め余分をカット。その後、テール側に出ている余りの部分をカットします。この時丁寧にテールを勘定してカットする必要はありません。2本ずつでも不揃いでも、それはそれで本物の虫っぽいのです。今回は撮影なので一応1本づつでカットしてます。
カットするとこんな感じ。左右が同じ場所から生えているので、テールの長さが不均等になる事はありません。
ダビング材を用い、さらに1/3ボディを巻き進めます。するとこんな感じ。無視で言うところのアブドメン(腹)とソラックス(胸)の境目辺りになります。
ここでウイングの用意。マテリアルはスイスストローを使っています。すぐに巻きたい人は荷造り用の紐でも構いません。シワシワを伸ばして半分に折り、それをウイング幅にカット。半分に折った状態でカットして整形すれば、スペントウイング状態のウイングができます。その半分に折ったそのままの状態で巻き止めます。
写真が多くなり過ぎるので、ハックルとウイングが付いてますが、どちらを先に巻き止めても構いません。巻き止めるのは同じ位置です。そしてさらにスレッドに少量のダビング材を撚りつけます。
まずはハックルを巻くスペースに当たるソラックス部分に撚り付けたダビング材を丁寧に巻き進めて滑らかなボディを作ります。巻き終えたら今度はハックルです。
今巻き終えたソラックス部分に、ハックルを巻きますが、ウイングの後ろ(テール側)に3回転、アイ側に3回転ほどをアイに向かって巻き進めましょう。巻き過ぎ注意。 ハックルがアイの位置まできたらスレッドで巻き止めましょう。余ったハックルはカットしてください。
最後にウィップフィニッシャーを使いアイのすぐ後ろで巻き止めてフィニッシュします。スレッドをカットしたらヘッドセメント を垂らしましょう。
最後にフックの下側のハックルをカットして完成です。この作業はフライが水面を転がらないようにする為のもので、浮く姿勢はパラシュートパターンと同じです。
特に使い方はありませんが、チャイニーズコックハックルよりもフックのベンド側にあるダビング部分にはあまりフロータントを付けず、浮かせるのはチャイニーズコックハックルとコックハックルとその下のソラックス部分に意識してフロータントを塗りましょう。そうする事でフックのベンド部分は少し沈み気味になります。
お魚から見た時のシルエットはこんな感じ。アブドメンにもう少し存在感を持たせたい人は、チャイニーズコックハックルをいっぺんに2枚巻き止めましょう。

ウサギ縛り

ここのところ立て続けに釣りへ行っている私ですが 、今週は国内遠征へ行っている筈でした。それと来週もその予定でしたが、その飛行機が飛ばない連絡が来ましたよ。コロナビールは大好きですが、ウィルス君は大っ嫌い、何とかならんですかねぇ。昨日行った芦ノ湖にある僕らの常ボート屋、湖尻の『うえ乃』さんも泣いてました。

毎年同じようなルーチンで釣り場所を季節ごとに進めて行く私ですが、解禁して最初の芦ノ湖訪問は大体この時期で、去年の入漁証を見ても数日違い。その釣行へ向かう目安はノザキボートさんのフレッシュ日報に書かれている水温が10℃を超える日があったら、それ以降に最初の釣行をするようにしています。私的見解ではこれくらいの水温になってくると、居付きの魚が動き始めるんですね。4月に入ればハーミット的ドラワカシーズンインとなるので、その前の肩慣らしという訳ですな。

それでもまだまだお魚の動きが鈍いので、オデコを逃れる為に放流ものを釣る安全パイとしてアオミドロを代表とするマラブーフライを使うのが常。しかし毎年同じ様なフライで釣っていてもつまらないので、今回はウサギ縛り(ラビットを使ったフライ)で挑んてみようと思った今回の芦ノ湖釣行。持ち込んだフライはゾンカーと先だってタイイングを紹介したラビットスキンリーチなど、フックサイズは6〜8番です。

これから行かれる方への参考として、現在魚は水深4〜6m位の泳層。タイプ3でカウント30〜50秒といったところ。水温とともにその泳層は徐々に上がってきています。釣れている場所は湖尻のキャンプ場前〜早川水門の鉄板ポイント。岸からおよそ100m位の場所が水深6.5〜7mラインで、その辺を中心に攻めれば、数釣りは楽しめるでしょう。

居付きのトラウトは水通しの良い岬周りか芦ノ湖の首(対岸までの距離が近い場所)の部分を中心に朝イチに良いサイズが上がっています。

さてさて、昨日のウサギを使ったフライフィッシングは以下の通り。今年の芦ノ湖はインバウンド客数が激減し、人が歩いていない寂しい状態。その代わりに例年よりも釣れている感じなので釣り人は20%増しぐらいかな? 芦ノ湖の本格的なシーズンは今からゴールデンウィーク頃まで。沢山のトラウト達が皆さんを待っていますヨ。

ウサギ縛りと言いつつ、本来使っている私のゾンカーはこの2倍の大きががあるのですが、やっぱり釣りたいのでTMC3761で巻いた8番を使いました。ゾンカーのボディはアイスダブのUVブラックです。
朝イチは大物狙いで九頭竜神社からプリンス前を釣るもノーバイト。朝だけべた凪で生命感が薄く桟橋はバリバリに凍るほど寒かったので、駄目でした。その後移動し、水温の上昇と共にポツポツと釣果があります。
息子に声を掛けたら一緒に行くというので、急遽ウサギ縛りの親子対決。水深を見てアンカリングし、キャスト毎にカウントを変えて泳層を探ります。そして見つけたタナはカウント35〜40秒。数釣りじゃ負けませんヨ、数釣りではね。しかし、振り返れば息子のロッドが大きくしなってます。
午前中でイケスはパンパン。フライが大きいせいか塩焼きサイズは1本しか釣れませんでした。それ以外のトラウトは35cm以上ばかりの型揃い。その後13時頃昼休憩でうえ乃さんへ戻って昼休憩しましたが、以前は外人さんだらけだった2階は全くおらず。マスター曰くインバウンド消費がなく、売り上げは激減だそうです。うえ乃ボートさんはボートを借りるとお食事割引券をくれるので、ボート利用だけではなく、食事でも貢献していただけるとマスターの笑顔が見られる様になるでしょう。
数釣りでは勝ちましたヨ。と言い訳しておきます。ブラインドキャストの大物は時の運、私は運が無かった様です。
記念撮影の後は桟橋前で再放流。全て元気良く帰っていきましたとさ。うえ乃のボート番である杉ちゃん曰く、「もうワカサギは接岸してますよ。」との事。ドラワカ爆発のXデー近し!です。

 

 

気まぐれな天気

つい先だってまで暖かすぎる日が続き、お客さんからは、「良い釣りができたよ。」という報告が続き、自分もそれに続けとばかりに意気込んで出掛けた昨日。いやぁ、寒いのなんのって。2月は手袋なしの釣りをしていたのに、ポイント到着時の外気温は5℃にプラス爆風、なんて日だ!

それもよせば良いのに解禁で釣れなかった場所へのリベンジに出掛けたのゴザイマス。気まぐれな天気に翻弄されたライズ待ちなので、タックルを組まず車で風が収まるのを待ちながらたまに川を確認するのが30分に一度。川面にはガガンボが流下しているけれど、それをついばむのは鴨の群れ。11時を過ぎればきっとライズが始まるに違いないと時間を過ごすも、いつものポジティブシンキングの予想は見事に覆され、12時まで待って何もない午前中を過ごしました。

という事で午前中の写真は何にもなし。その続きが以下の写真でゴザイマス。

それにしてもダブルハンドの時間はなんて楽しいのでしょうか。ただキャストしてステップダウンしているだけなのに、次のワンキャストはきっと何か起きるに違いないと思う連続。結局何にもないのですが、気持ちはすっきり。きっと世の中がモヤモヤしているから、空と川の青に挟まれているだけで幸せな気持ちになれるんですね。

さて、明日は何処へ行こうか。
釣り人の気持ちはいつでも河原に立ち続けています。

午前中に訪れた場所はダムのテールウォーター。その水が冷たいとすれば、その反対の里川に訪れれば釣れる筈、と読んだ。せっかく下道で3時間半掛けてきた場所を離れ、プライムタイムを逃すまいと高速道路を使って移動。30分後に到着した場所は前回とは違う川なんだけれど、風景が似ている場所。
一旦川を見ながら降り、その際に居そうな深みをチェック。めぼしいところだけをサラッとやりながらバンバン移動しようと思ったら、最初のポイントからライズが。想定した時合いにタイミングよくたくさんのメイフライの流下が始まってました。それでも簡単には釣れずようやく掛けた一本目。
ストマックを入れてみれば、大きめのマダラケゲロウの類い。それもスティルボーンかフローティングニンフだということがわかった。フライを小さくして一生懸命キャストしていたけれど、実際は16番サイズ。速攻でフライを大きくして再トライ。
その後は入れ食い。でも、色んな雑魚のオンパレード。ヤマメを2匹釣ると雑魚が1匹という感じ。その雑魚がハヤ・オイカワ・カワムツと掛かってくる。
コヤツがいっぱい飛んでました。今回、河原に立っていると親切な釣り師に次々に声を掛けられ「あっちの方にライズがたくさんあるぞ。」とか、「秘密の場所を教えてやる。」と言われたり。今回はそのお言葉が見事に外れるほど寒くて爆風でした。
一人のおじさんがこの川の状況を教えてくれましたが、今年の解禁日にこの川で37cmをテンカラで釣ったとのこと。でもその後は全然釣れてないのだとか。今年の傾向は放流ものの喰いが悪く餌師のおじさんは口を揃えて「釣れない。」と言います。
この川では結局かなりの数を釣ることができたので、本流へ戻って遡上魚を探す事にしました。でもね、その移動に1時間と少し、どれだけ上流に行っているかがわかるでしょ?
日が暮れる1時間前に到着しキャスト開始。台風のおかげで深く掘れたウェットの流しやすいポイントでトライ。何事もありません。少し移動して次のポイントへ。すると対岸でヘッド&テールで流下する大きめのメイフライを食べているヤツに遭遇。しかし、本流なので距離にして50m以上ある。仕方なく対岸に回るためにダッシュで車移動。慌ててシングルハンドのタックルを組んだけれど、太陽は山陰に落ちてしまい、まに合いませんでした・・。