春を探しに

この三連休、水道橋の静けさは半端ないのです。皆さんの地域もそうかもしれませんが、普段人が集まるところはどこも閑散としていて、いつもなら黄色い声が聞こえてくる東京ドームシティのジェットコースターは静まり返りゴーストタウンの様。この状態はもう少し続くのかもしれませんが、気分だけはポジティブに川釣りのシーズンを迎えたいものです。

コロナウィルスの影響ですっかりネガティブになってしまったのは人だけではない様で、心なしか水道橋の枝垂れ桜もなぜか寂しそう。そして私はと言えば2月から春を探しに近所の川へ出掛けているのですが、淡水の春告魚(ハーミット的)に未だ会うことが出来ずお散歩の日々。そして今週で4回目の川もうで(詣)。例年よりも遡上が少し少ないですが、ようやく春を見つけた本日の午前中でした。

桜は一気に5分咲きへ。桜咲く渓流はヤマメ釣りの開幕を告げる指標です。皆さんの地域は咲き始めましたか? そろそろ思い腰を上げて、あなたもライズと春を探しに行きませんか? 都会の川に春を告げるマルタウグイの遡上は、そろそろピーク過ぎ。桜が散るのと共に降ります。

毎年、川に春を告げにやって来るのはご存知マルタウグイ。今年は2月末頃から事ある毎に魚を探しにきてましたが、先日まで大きな群れは見当たらず。今回も降り始めているひと群れを見つけたのみで、足で魚を探す状態。各場所で乗っ込み(産卵行動)をしているのはすでに鯉ばかりで、肝心のマルタ君は見つからず右往左往。
水面が割れているのを見て慌ててそちらへ行くも瀬付きのせっぱりは全て鯉。鯉釣りに切り替えても良いけれど、やっぱりマルタに会いたいのです、オレンジ色の憎いやつ、夕刊フジ。
上へ下へ探し回る事2時間。「もう諦めて朝霞ガーデンでも行きますか。」という気分になってましたが、最後の最後あそこだけ確認して返りましょう、というその最後の場所だけにマルタくんのご一行様がいました。今年はこの一本を釣るのに時間がかかったので、気分は遡上魚サクラマス 扱い。丁寧に記念撮影してそっとリリース。
魚を探すのに夢中になっていたので魚が釣れた後に我に返り、河川敷に咲く桜の美しさに気づく。もう春なんですね。
サメ肌のマルタくんは太陽が1ラディアン(弧度)を超えてくると、途端に食いが悪くなる。なので朝と夕方勝負の釣り。ロッドを無理に煽ってひっかけ釣りはしないでチョンマゲとマルタくんが言っとります。
釣れないモヤモヤから解放された瞬間。これで晴れて各地の川へライズを探しに出掛けられます。明日はどこへ行こうかな?皆さんも桜咲く川の近くでフライフィッシングを楽しんでくださいまし。

HMTフライトーナメント on 弁慶池

昨日は東京のど真ん中、赤坂見附でレインボートラウトをフライで釣るトーナメントを行いましたのでその活動報告です。この前日は東京で季節外れの雪という事で物凄く冷え込みましたが、当日は快晴。思ったよりも風も吹かず穏やかな陽だまりの中でトーナメントが無事行えました事をお伝えしておきます。

今回のトーナメントはレインボートラウトの大きさを競うものでトーナメント時間は4時間。同寸の場合は数を釣った人が上位という仕組みです。大会は前日の雨と雪の影響で水温低下があったため前半はとてもスローな状態でしたが、水温が上がる頃にはヒットもちらほら。結果的には参加人数の半数以上はオデコになってしまいましたが、久しぶりに漕ぐボートにはしゃぎながら楽しんでいただいたトーナメントでした。

今回も多くのメーカー様に協賛いただいたことにより、賞品を受け取って頂いた皆様も大喜びでした。また弁慶橋ボート場のスタッフに支えられ、無事に大会を終えた事をここにご報告いたします。ありがとうございました。

その様子は以下の写真をご覧ください。

参加人数:24名
魚をキャッチした数:9本
レインボートラウト:8本
ヘラブナ1本(フライでキャッチ)
ブラックバス:0本
魚を掛けた人数:多数(魚が大きい為バラした人が多かった)

弁慶池は皇居の外堀でホテルニューオターニの直下の地下鉄赤坂見附駅と永田町駅のすぐそばにあります。なので、今回は車を持たない人も参加できるお気軽フライフィッシングトーナメント。参加者の半分はまだ釣り始めてまもない方々。
ズラッと並んだボートは24隻。トーナメントルールは事前に知らせてあったので長々とした説明は省き、準備ができた人からボート屋さんのサポートで出船します。もちろん全員ライフジャケット着用義務。着ない人は失格です。
弁慶橋ボート場のスタッフの皆さん、お世話になしました。今回はフライトーナメントのサポートをして頂きましたが、ここの釣り方は自由なので普段はルアーを中心にエサ釣りを楽しむ方が多いスポット。スタッフの皆さんが優しく丁寧に釣り方を教えてくれます。
トーナメントは殺気だっての出船は無くゆるゆるな感じでスタート。なので全船が出船するのにおおよそ15分ぐらいの差がありました。この時期は水温が暖まってからの方が釣れるのと、全員が出てオールを漕ぐのをやめると釣れ始めるので、慌てて出船する必要がありません。
赤坂見附にフライフィッシャーマンが集結、不思議な光景ですね。私はこの弁慶池と共に育った江戸っ子なので、この池でもう50年余りも釣りをしている事になります。全く成長してないなぁ。
水温が暖まり始めた10時すぎぐらいからポツポツアタリが出始めてヒットする人。その他の方々もアタリをもらうもヒットせず、どうやらブルーギルが突っついているようです。
左上に見えるのが東京ガーデンテラス、右上に見えるのが、首都高新宿4号線です。新宿から中央道へ行く道すがらの眼下に見えるのがこの場所なので、皆さんも知っている筈。この石垣は皇居の外堀の石垣で、紀伊徳川家和歌山藩屋敷跡になります。
赤坂見附の弁慶橋に向かって渾身のキャスト。平日はこの上をスーツを着たサラリーマンが行き交う場所なので、なかなかシュールな光景です。ちなみにキャストした方向に国会議事堂があり、このすぐ近所なんですヨ。
4時間という時間はあっという間に過ぎて行きますが、時間と共に皆さんのロッドがしなります。魚のサイズは40〜50cmと言ったところ。上に見えるが首都高速。春が過ぎればバスフィッシングの釣り場として、多くの釣り人を楽しませてくれます。
ボートにはトーナメントメジャーがありそれに乗せてサイズを測ります。お魚はすべてリリース。トーナメント終了後は一旦解散し、表彰式会場へと移ります。そのインターバルに軽い食事をそれぞれ取って頂き、表彰式で乾杯。
表彰式の会場は水道橋にあるBASE CAMPハーミット から歩いて5分ほど、アウトドアスポーツ好きが集まる場所です。私は一旦店に行き、賞品を抱えてベースキャンプへ向かいました。
殺気だっていないこんなユルユルな大会は楽しいですね、まずはビールで乾杯。そして表彰式。
優勝者は48cmを仕留めたこの方になりました。写真には写しきれない豪華な商品がまだ足元にもあります。今回は釣れた人が少なかったので、全ての人に賞が行き渡り、そしてヘラブナをキャッチした人には外道賞が送られました。もちろん、参加賞が豪華だった事は言うまでもありません。これもひとえにメーカーさんのご協力があってこそ。
最後になりますが、多くのメーカーさんに支えられ無事終了する事ができました。本当にありがとうございました。ハーミット では今後も色々なイベントを企画して多くの釣り人の笑顔と共に頑張っていきます、ありがとうございました。 ご協賛&サポート:(株)マーヴェリック(株)ティムコ(有)アングル ・(株)キャップス ・(有)E&E・(株)モーリス(株)C&FUOSOシーホース ・LOHAS KAYAK ・BASE CAMP弁慶橋ボート場

 

ラビットスキンリーチ

今朝はマルタフィッシングにでも行ってブログを書こうかと思っていたら、寝坊しました。その代わりと言っちゃなんですが、タイイング初心者にこんなフライはいかがでしょうということでご紹介。

エリアフィッシング好きの方の鉄板フライといえば、エッグフライ(グローバグ)かトラウトガムが最後の神頼み的なフライとしていつもボックスのどこかにあるのではないでしょうか?でも牛革をただ縛っただけのフライを使うのはちょっと気が引けるという方に、このフライはお勧めです。売り物から卒業して、自分の好きなカラーを巻いてみてくださいな。

私が巻くとすぐに量産できるフライですが、手順が少ないのであえて写真は多めにわかりやすく分解しました。マテリアルレシピを見てびっくり、使うのはコレだけですヨ。

Hook:TMC 100BL #10
Thread:ユニスレッド8/0・オレンジまたはレッド
Tail:ラビットゾンカー各色
Body:ラビットゾンカー各色(お好みでキラキラをプラス)
Head:ビーズヘッド ゴールド 1/8inch
Weight:レッドワイヤー#2・6〜8回転分

ビーズは先にフックに通し、バイスにセット。スレッドは真ん中あたりから適当に巻いてください。この辺は見えなくなるから、細かなことは気にしない。
レッドワイヤーをビーズに押し付けるように6-8回転ほど巻き止めましょう。その上からスレッドを適当にかけて固定し、さらに瞬着を一滴たらしておくと良いでしょう。あえていい加減に巻いてみました。見えなくなるから関係なし。
今回はラビットゾンカーのFLレッドを使ってみました。お勧めは革の部分が染まっているだいどカラー、またはナチュラルカラーのラビットゾンカーでも良いでしょう。写真では見にくいですが、硬い毛と柔らかい毛が混じっています。この硬い毛だけを毟り取りましょう。取ればフワッとした感じのボディに仕上がります。「見かけなんてどうでも良い。」という方はこの作業を無視してください。
綺麗に取るとこんな感じになり、フワフワの毛だけが残ります。
そのラビットゾンカーテープの根本付近にハサミを入れて、皮の部分とファー(毛)の部分を切り離します。逆撫でするような感じで切ると切りやすいです。
切り終わるとこんな感じ。テールとボディ材に切り分けられました。長さは6-7cm程度で、長い分には後で切れますので、少し長めに切り出しましょう。
そのラビットスキン(皮)をフックシャンクに巻き止めます。フックエンドのお尻ギリギリで止めるのではなく、ボディ全体でしっかりと巻き留めて壊れないフライを作りましょう。スレッドは前後に何往復しても構いません、この後にボディを巻くので見えなくなりますから。
スレッドはこの位置まで持って行き、スレッドを左手でひっぱり大きな輪を作ります。輪を作ったらその輪にダビングツイスターを引っ掛けて、その根元の部分にスレッドを3回転ほど巻きます。なんか複雑に見えますが、ようは一本のスレッドで繋がっていて、ダビングツイスターの輪の分だけスレッドを引き出してその根元を同じスレッドで巻き止めてもらえれば、それでOK。
ダビングツイスターを付けた輪には、ダビングワックスを塗りましょう。
先ほど切ったラビットゾンカーの余った毛(ファー)をダビングツイスターの輪に挟み込みます。写真は他の素材を少しだけ挟み込んでみました。ダビングツイスターの輪にファーを均一に入れたら、ダビングツイスターを右回転で20回ほど回ります。それをすることで挟まったファーは横からけが生えたような状態になります。
グリグリ20回転ほど回すと挟み込んだ毛はこんな感じになります。これを巻きつけてボディにするのですが、その前にボビンホルダーをビーズの近くへ巻き進めて移動しましょう。
ダビングツイスターで作った一本のヤーン(毛がついたボディ素材)を螺旋状にビーズ方向に巻き進めます。この時けを巻き込まないように、はみ出ている毛をテール側に撫でながら巻き進めます。
ビーズの位置まで巻き進めたらスレッドでダビングツイスターで作ったヤーンを巻き止めてカットしましょう。最後にスレッドをビーズヘッドのすぐ後ろでハンドツイストします。どんな形であれ何度かこの部分でスレッドを結べば大丈夫。最後にスレッドを締め込んで、その結びにヘッドセメント を一滴垂らし、スレッドをカットして出来上がり。
巻き込んでしまった毛を整えるためにブラシで撫でてあげましょう。こうすることでフワフワのボディが出来上がります。
最後にテールを好きな長さにカットし、出来上がり。水に馴染むとフニャフニャのテールがトラウトやバスを誘います。テールはマラブーと違って千切れませんから、しっかりと巻き留めてあれば、フックがダメになるまで半永久的に使えます。材料が一種類だけなので、お金も掛からずトラウトをたくさん釣ることができますヨ。

解禁

Google様に検索ワードで『解禁』とだけワードを入れてみた。短いワードでいち早く情報が得られるかと思ったら、何やら意味深な感じの漫画が独占で、釣りに関しては2ページ目以降。やっぱり渓流釣り人口なんて、たいした数じゃないんだなぁ。

ネットサーフィンをして最後の最後までどこへ行くかを悩んでいる時間は楽しかったけれど、結局ロケハンしていたので釣り場は変わるでもなく、その状況を確認しに行きたくなるのが心情ってもんです。とはいうものの最初っからオデコは嫌なので、放流情報を見ながらその箇所を巡る旅。結果から言えば往復下道400キロの旅は前回と一緒。放流ものといえども、自然界に放たれたソレを見つけて釣るのはなかなか難しいものですな。

さて、すでに来週はどこへ行こうか悩み中ですが、取り敢えずフライタイイングを頑張らないとね。皆さんのフライボックスはフライで満たされていますか?

釣り人はいつでもポジティブシンキングで妄想はこうなる。「解禁から三日目、前日は雨で釣り人の数が少ない筈だし今日は暖かい予報だから、もしかして入れ食い?」なんて思うのです。ですが、解禁から三日しか経っていないのに、河原に釣り人がいないなんておかしいですよね? 唯一いた地元釣り人に聞けば、初日からほとんど釣れてないのだとか。ココでライズを3時間待ったものの何もなし。
地元情報を頼りにさらに北の川を目指す。その川はいつもならば釣り人がいっぱいの筈なのだが、エサ釣りが2名。魚が見える環境で放流ものの姿はわずか2尾で、それに何度も餌師が仕掛けを流してました。仕方なくライズを求めてさらに別の川へ行きましたが、一番放流されているその川は渇水で釣り人も魚も全くいません。う〜む、今日もドライブか?
5本目の河川でようやく水温が上がり始めてなんとなく釣れそうな雰囲気があったのでロッドを出すことに。この時点ですでに13時30分。ブッシュの脇の見えないところで水面ギリギリまで体を出しているコイツを発見。シブチンでしたがなんとかゲット。放流ものといえども、このサイズが釣れると結構嬉しかったりして。
似た様な攻め方でもう一本追加したところで放流ものを釣るのをやめて、今度は南下して本流でヒカリ(シラメ)探しへ。その途中でもいくつか川を覗くのですが、虫っけが少なくライズの気配は気温とは裏腹にない感じ。
最下流部はサクラマス 狙いのルアーマンかと思いきや、リールはベイトリールでスピナーベイトを投げてました。スモールマウスバス を狙っている訳ね。水中に見える大きな巨体はいずれも鯉さんでアリマス。溯上魚は鮎と共に訪れるので、もう少し先かな。
ちなみに今回の旅は福島県境近くまで行きましたよ。相変わらずおバカな下道派(単に釣行数を増やすために高速代をケチってます)は、片道3時間半以上掛かってしまいます。
本流の鉄板ポイントは真っ直ぐな流れでしたが、とりあえずフライを流してみるもののな〜んもなし。そしてさらに下流のこの場所は小堰堤が壊れて無くなってました。雑魚でも良いので早く一面のライズを見つけて、この川が今年も元気だという事を感じたいものです。
餌釣り師との会話の中身は数釣り自慢が多いですが、「解禁日に50数匹取ったので、もう年券の元は取ったよ。」という会話にはなんとも言葉の返し様がありません。結局釣れない釣れないと言っている釣り人が、自分の首を締めているのですから。持って帰るなとは言いませんが、資源は無限ではないと言う事を感じて欲しいものであります。

 

年券ドライブ

解禁まであと一週間も無いのに、私のフライボックスには春に通用するフライパターンがエンプティ状態。さて、どうしたものかと考えてはいるのですが、休みとなるとどうしても水辺へ立ちたくなってしまうのが釣具屋の行動です。

店へ行ってタイイングをするか、手元のフライは乏しいけれど釣りへ行っちまうか。散々悩んだ結果は現場主義。ヤマメが渓流の流れに身を任せて泳ぐように、私は青空の下で常に風を感じて無いと死んでしまうのです。とは言うものの関東近県の渓流はまだ解禁していないので、近所の川へ春告魚であるマルタくんの様子を見に行くユルユルフィッシングへ。

そろそろ登ってきているだろうマルタくん、ところがギッチョん河原を数キロ歩き回りましたが全く見つからなんだ。これも昨年の台風の影響かな? そんなことをふと思ったら急に3月からの釣りが心配になり、頭で考えるよりも先に車は北関東へ向けて走るのでした。年券を買いに行く北関東ドライブ往復400キロの旅。そこで見たものは・・・。

こちらは近所のマルタとコイを釣るスポット。でも泳いでいるのは少しの鯉とボラの群れだけ。まだ遡上が少ないと考えるのか、台風19号の影響と考えるのか、今後の数週間でその答えは出るでしょう。
下道をひた走り、遡上魚を狙う下流部のポイントへ。昨年は真っ直ぐ立っていた看板はこんな状態。川は至る所で流れが変わっていた。この場所は影響が少なかったかな。
入漁証を買いに行った漁協によると、今年度の予算は1,000万円減だとか(その理由を聞くのを忘れました)。なので、その管轄のヤマメ放流は一回のみで終了。お茶濁しで釣っていた放流ヤマメの釣りは、今年はどうやら難しいようだ。その代わりにスモールマウスバス はかなり減ったとか。と言うことは、本流は何にもいないのか? 私はいつものように、遡上魚をポジティブに待つばかり。
10キロほど上流へ上りキャンプができる場所へ行った見たら、キャンプ場のおよそ30%が損失し一面砂利になったいた。この河川は四駆だと河原へ入れる場所が多いのだが、今はその場所も少なく流れが全く別のもに変わってしまった。
この先に良い流れがあるのだけれど、車は入れない。どの場所も結局車を置いて釣り場まで歩いたので良い運動にはなったけれど、今年の前半戦は少し心配です。
水位計もご覧の通り、漁協で聞いたお話ではこの周辺の完全復旧は5年は掛かるとか。
人間様が作ったコンクリートの河川敷は見事に崩壊。そして当時の水位の高さに恐怖を感じる。
人間様の都合で川の流れを変えた所で自然には敵いません。このコンクリートの護岸にどれだけの費用を掛けたかは知りませんが、自然災害で壊れてしまうのは一瞬の出来事。それをまた人間は作り直すのでしょうね。なんて虚しい作業なんでしょう。他にお金をかけるべき事は沢山あるのに・・。この後もずっと上流を見てきましたが、雨が強くなってきたので16時に退散しました。解禁はココへ来るか、はたまた南のKへ行くかを考えていますが、その判断はギリギリまで考えます。

トラディショナルとロマン

季節の移りゆくスピードは早いもので、全国一般解禁まであと少しというところ。僕らフライフィッシャーマンの渓流解禁といえば、日中に広がるライズリングを求めてのライズハント。それが自分の中ではそれがトラディショナルな釣り。魚の観察、キャストのスキル、フライの出来栄え、その流し方など、その全てがうまい具合に行った時だけシラメやヒカリはフライを咥えて、してやったりという気持ちになるものである。

でも最近の解禁風景は少しずつ変わりつつあるようで、ラインを沈めて引っ張る方が多く見受けられ、ミッジのドライフィッシングをする人は少なくなった感があります。それともフライ業界の平均年齢も影響しているのかな? 私とて24番のミッジにティペットを通すことがかなり厄介になっているので、諸先輩に「今更、我慢大会のような釣りはできない。」と言われても仕方ないのかもね。

フライフィッシングの楽しみ方は人それぞれですが、最近思うのはロマンが感じられる釣り方がどんどん薄れている様な気がするのです。キャスティングを学びたくない、毛ばりを巻きたくない、でも釣りたい、そういった願望は初心者ならば同感です。簡単に沢山釣る方法を選択して楽しむのは当然のこと。しかしいつまでも同じ事を繰り返し続けていればやがては飽きてしまうのではないでしょうか。私の場合は難しさ(出来ない悔しさ)の中に面白さを見つける事が楽しい人であり、このとても面倒臭いフライフィッシングの世界が好きなのです。ま、釣具屋の私だからスタイルを変化して貰わにゃ困ると言う発想かもしれません。

関東の解禁まであと少しあるので、解禁の早い西の方へ行ってきて、ふと感じた事でした。あなたは釣りにどんなロマンを求めていますか?

ふと思い立った様にPCに検索ワードとして「渓流・解禁・2020・○○県」と入れて見た。その検索ワードに引っ掛かった一番上に出てきた川へ行ってきた次第。無謀とも思える冒険です(笑)。目的の川の名前をマトリックス川としておきましょう。自宅を出発して数時間後に事故による通行止めに遭い、現地までの所要時間7時間、ヒョエ〜。着いた時はすでにもう釣る時間がほとんどなく漁協のお姉さんに「東京からわざわざ来るほどの川ではない。」と言われました(笑)。ま、せっかくきたので竿を出してみることに。
結果、増水も伴って何もありません。日帰りの距離ではないので、これまた慌てて宿を探して宿泊し、翌日は別の川へ行くことに。何度か来た事があるここビールリバー(仮名)はすでにスレッスレという情報は聞いていた。そしてピーカン無風。9時ごろまでライズは全くなしでゴザイマス。
何も出来ない時間帯がマッタリと流れていきます。やがて対岸のコンクリートの上を歩く鳥の動きが機敏になりライズが始りました。そこからはじっと我慢、水中に刺さった一本の杭になります。
ピーカン無風の時は10X(0.15号)のティペットでも魚はUターンする始末。ミッジフライをほとんど巻いてこなかったのが悔やまれる瞬間。しばらくゴミの様な昨年の余り物フライでローテーション。最終的にボックスの隅にあったフローティングニンフ#20を結ぶと、波っけのある時間帯だけようやく魚が勢い良く飛び出る様になった。
今回の教訓:フライの数は心の余裕。原稿の締め切り間近で追い詰められてやる仕事と同じで、慌てて巻いたフライは良い結果を産まない、という事かな。さてと、時間を見つけてフライタイイングに精進いたします。

メーターオーバーへの道(シーバス編)

私が掲げるフライで『目指せメーターオーバー!』の魚は、国内の4種類。このブログを読んでいるとそのうち釣れそうな気になってしまうオオニベがまずその一つ。北海道のイトウは、かつて入れ込んでいたルアーで狙うライギョと同様に、大体90cm前後のところで足踏みしてますが、これもさらなる飛躍を目指して頑張らねば。四国のアカメへの挑戦は現在保留中ですが、時期を見て再開するつもり(最近は夢が多すぎて体が足りません)。そして最後にあげるのがご存知東京湾の住人であるシーバスくん。

私がシーバスのフライを始めたのは中学生の頃で、実に40年以上の月日が流れ、その間にシーバスフライは大きく様変わりしています。今の様なフローティングミノーが流行る前は世捨て丸で毎夜東京湾でエンリコを引っ張りまくりでしたが、達成感のあるサイズをキャッチしてから熱は少し薄れていました。世捨て丸も手放したしね。しかしここ数年で流行り始めたビックルアーでの釣果に感化され、シーバス大物欲熱が再発。一番身近なメーターオーバーは今現在もこの東京湾のどこかを泳いでいるのですヨ。そう考えただけでワクワクしませんか?実際に今年に入ってシーホース では1本上がっていますしね。

そもそもビックルアーはなんでそんな大物ばかりが選んで釣れるのか?という疑問を自分なりに推測すると、圧倒的なアピール力、小物が掛かりにく大きさではないかと思います。そして私のフライはそのビックベイトに近づけるためにどんどん大きくなり、改良に改良を加えてついには20cm超え。そして現在の課題はフッキングの向上を目指しています。

この時期は本来はそろそろバチ抜けのシーズンに入るのですが、シーホースのウッチー船長に聞くと「バチ抜けまでもう少しだけれど、まだまだ大物が上がってますゼ、どうです、また挑戦しますか?ビックフライ。」とビックベイト探究のお誘い。昨年末に起きた、ど日中にランカークラスがフライを奪い合う姿を思い出し、今回もフライに少しだけ改良を加えて出撃しました。その結果はいかに?

シーホース の内田キャプテンは写真で紹介すると強面ですが、ひょうきん物でおしゃべり好き。今回は日中のバイトシーンが見たくて14時の出船。
23cmあるこのフライはドラゴンテールとTボーンフライを合体し、そしてヘッドからフックを後ろへ下げてゲイプ幅を取りたいためにジョイントにしてあります。フックは6/0(小さいとなんかバランスが良くない気がするので・・)
ポイントの写真はあまりにもピンポイントなので記載しません。まずは沖の大物ポイントへ。開始して数投目に90cmくらいのサイズがもんどり打ってビックフライにバイト。ロッドに物凄い衝撃がくるのですがなぜかフッキングしません。すぐに投げ直すとまたも同じ様なサイズがバイト、でもフッキングしないんです。フッキングに関しては試行錯誤を続けてますが、トリプルフックにするとなんか自分が負けた気になるので、シングルフック一本で頑張っている次第。今までのフッキング率を考えるとシングルフックのジョイントという発想は、改良してもあまり良い結果を得ていない感じ。
その後も大物ポイントでは必ずバイトがあるのですが、フッキングが決まることがなく掛かっても1〜2秒で外れてしまう始末。バイトは死ぬほどもらうので、釣れないのにフライはどんどんボロボロになり、今回の改良はうまくいかなかった見たい。このフライを投げるためにシングルハンド9フィート12番(注文しているスイッチロッドが届かないので)を投げ続けていたら手首と肘が悲鳴を上げ始めたので、仕方なく9フィート8番で投げやすいエンリコ4/0へ変更。少し暗くなってきた事もあって、とある場所に入って一投目でこのサイズ。産卵後の個体ですが嬉しい重さとトルクある引き。エンリコ丸呑みでゴザイマス。
その後は同じ場所で入れ食い状態。最初のうちは真面目に写真を取っていたけれど、途中でめんどくさくなり大物だけよって写真を撮ってました。
12番ロッドからスコットセクター8番に持ち替えれば、まるで4番ロッドの様な快適さ。それもその筈、ビックフライとライン400グレインの重さを合計すると35g以上の重さがあり、さらにそれが水を吸っている事で50gはゆうに超える重さ。それを片手で数回振り回してからキャストしている訳だから、手首には半端ない負担だものね。8番なんて空気見たい(笑)
結果、エンリコに変えてしまえば最大は75cmで小さくても60cm台の入れ喰い(その変わりバイトする魚が一回り小さくなってしまう)。ビックフライの改良はまだまだ続くけれど、改めてエンリコフライ12〜13cmの偉大さを感じました(私とってはめちゃくちゃ軽い)。シーホース 絶賛フィーバー中。60アップをキャッチしたことがない人は行くなら今かも。

TFO Axiom II-X インプレッション(TFOソルトウォーターモデル)

車無し生活が続き一週間があっという間に過ぎました。車がないなりの楽しみとして昨日は赤坂見附にある弁慶池へ。釣りが終わった後はベーキャンで酒呑みという車なしならではの遊び方。という事で、その釣りに アクシオムII x 9フィート8番を持って行きました。弁慶池ではオーバータックルですが、その使い心地などを書いてみます。

確か昨年の今頃にアクシオムIIのサンプルロッドを借りてシーバスへ行った覚えがありますが、そのインプレッションってどこかに書いてなかったっけ? 見当たりません・・・。アクシオムIIの発売から約一年という速さで新シリーズが出た訳ですが、名前の違いは最後のXの文字。ロッドのコンセプトであるグラファイト+ケブラー(復原力を高めるためのもの)という点では一緒。大きな違いはその塗装で、TFOを古くから愛している方には馴染みのあったTicr X加工(ロッドをチタンコート加工)という塗装の技術です。ロッドに重いフライが当たった場合にダメージを軽減させる役目がこの塗装にあります。

もう一つの違いはバットセクションに使われているリコイルガイドで、グニャッと曲げても形状記憶合金なので、元の形を常に維持する様になってます。ロッドが曲がるフレキシブルな動きにも対応し、このガイドを付ける事でロッドのベンドカーブへの負担も軽減しているのも特徴です。

してその振りごこちはと言うと、アクシオムIIよりもやや硬めという程度でしょうか。すでにアクシオムIIを持っている人は買い換えるまでの必要はないでしょう。スペック上(というよりお店で重量を比べました)では軽くなっていますので、持ち重り感はやや軽減されています。

ファストアクションのプログレッシブなモデルなので、ショートレンジでのキャストにはむかず、常に9m以上のラインを保持したところからのシュートが快適です。今回は弁慶池でニジマスくんと遊びましたが、20cm程度の魚が掛かった場合はロッドの硬さからジャンプする魚は簡単にバレてしまいます。しかしこのバットパワーは大物を仕留めた時の安心のトルクなので、今回は使っている場所が全く違う訳でゴザイマス。なのでこのシリーズでトラウトを釣るのならば6番であり、ついでにメバルやアジ、カマスなどの魚とも遊んでみましょう。

ロッドの塗装はマットコートのメタリックブルーですが、USAのS社のロッド違い光沢がないので、その雰囲気はかなり違います。最もS社は早々とモデルチェンジしたので、現行品はかなりディープブルーになったので、見た目が現行モデルとかぶる事はないです。

アクシオムIIかIIxのどちらを選ぶかはあなた次第。私だったらソルトと淡水の両方に使うのだったらアクシオムII。ソルト専用で使うのならばアクシオムIIxかな?

私はこの近所の出身なので弁慶池は子供の頃からの遊び場。小学校の頃と変わらない行動を取るアラカン男子だと気づいた時、弁慶橋を足早に走る同世代のサラリーマンと見比べて少し恥ずかしくなりました。いいのかなぁこんな人生で(笑)
ソルトロッドなのでリールはティボー を装着。バランス感はピッタリ。USAのHPでは何にでも使って欲しい的に書いてあるけれど、いかにもソルトウォーターロッドという見た目。
ボート上でぶっ飛ばしの釣り。ループがビシッと閉まり、タイトに締まったバックキャストの向かう方向は地下鉄の入り口(笑)。昨年はずっとこの池は浚渫工事が入り、水深が2.5mまで回復。その代わりにウィードを根こそぎ持っていかれたので、今シーズンのバスフィッシングはどうなるかわからない。レインボーはインタミを使い、カウント20-30で新しく掘られた溝周辺でヒット。
ブルーのメタリックなのですが表面はマット(艶消し)。私的な見解ではアリのカラーだと思います。最も私の場合は昔あったTicrXに見慣れているからかもしれません。
弁慶池は鵜の被害を避けるために放している魚の半分以上はでっかい魚ばかりで、45〜60cmほどの大物が釣れます。実際一番最初にかけたヤツはデカかったですが、手元でバラシちゃいました。
私には思い出いっぱいのこの場所。右に見える外堀の石垣から友達が落っこちて泥だらけになったっけ。20年後に私がまだここで釣りをしていても、皆さん笑わないでくださいな。

 

新天地を求めて2

今週の私は何もかもついていないようで、釣りも仕事もロクなもんじゃありません。そして次のお休みは雪予報ときたもんだ。そういえばここ何年も神社へお参りをしてないから、そろそろ神頼みしないといけないのかな?

今冬は寒さが足らず釣れる情報はなんか少なめ、暖冬だと魚が釣れるというものでもなさそうですね。年が明けたので本栖湖詣も考えたのですが、先日の富士山の裏側(静岡県の人から見れば表)サーフを見て思ったことは、今度は見慣れている富士山の表側サーフの散策に出かけようと思ったのでゴザイマス。でもリサーチだけではつまらないので、いつもの堤防でカマスを数本釣ったらサーフへ移動する作戦。

海ほたるを渡る時の風は3m程度。夜も明けそろそろ良い時合いだと思う頃から強風に。なんとか頑張って投げるもそのうち人がよろめくほどの風になってしまい、退散しました。というか、順番を逆にしてサーフへ行って見る事に。

暖流が当たる南房最南端にあるこの浜へ通ったのは今から35年前のことでしょうか。当時はヒラメとマゴチを狙いシングルハンドで遊んでましたっけ。当時の記憶よりも浜の長さも大きさも小さく感じますが、いく筋もの淡水が混じり合う溝があり、いかにも釣れそうな感じ。釣り人はルアーマンひとり。この地でもオオニベ様の釣果情報はありますが、今のところメーターオーバーの話を私は聞いてません。

風が強くとても振りづらい状態だったので、少しだけロッドを出して退散しましたが、東京から南房は2時間と少し。先日行った関東圏西の端にあるサーフは3時間と少し。今年の秋はどっちに行くかを考えつつ、サーファーをボ〜ッと眺めるのでありました。

以下はその写真。

もちろん魚の写真なんてありません(笑)。今年に入って3タコ目をくらった私です。管釣りでも行こうかなぁ・・・。

朝焼けが最高。こんな日は入れ食いだろうな、なんてポジティブに考えていたら、同じ堤防に乗っているエサ釣りからルアーマンまで全ての釣り人が完デコで、雑魚さえ釣れません。ふぅ。
使い慣れたシックスセンスタイプ7がボロボロになってしまったので、前日に巻いたウェットセルのタイプ6。キャスティングして気づいたこと、ラインの長さが全然物足りない。そうシックスセンスは31.5mもあるのに対し、ウェットセルは24.4mしかないのデス。なのでPEのバッキングラインを出してキャスティングしていたら、バッキングが絡んで仕方ない。次回はランニングラインを注ぎ足して使おっと。
南房の先っちょで富士を望む。35年前は磯とサーフが絡む場所でヒラメとマゴチを狙って遊んでました。当時はこの地までの道のりが4時間近く掛かっていましたが、今は高速が伸びて日帰り楽勝です。
正面から少し左を向くと、大島が目の前に見えます。毎回砂浜へ来て思うことは、またサーフフィンやろうかな、という思い。二刀流で挑めば新たな発見があるかも?
少しは風がおさまったかも?という淡い期待に、少し北へ移動し別の漁港へ。ところがギッチョン、波はさらに高くなり立っていられない状態に。仕方なく漁港の内側の船着場付近を攻めるもな〜んもなし。エサ師も退避して同じ場所でやってたけれど、な〜んもありません。
結局前日に巻いたフライを全て底に食われてしまい、持ち玉が無くなり終了。時間を見てまた遊びに行こうっと。

G Loomis NRX+ シリーズ・インプレッション

本日はキャスティングスクールは合計17名という盛況です。というのも皆さんさんのお目当ては新製品であるGルーミスNRX+シリーズの性能を知りたくて、振り倒しに来たのです。なので、キャスティングスクールは程々に、試投会メインで楽しんでまいりました。

ハーミットでは『魔法の杖』と言う愛称で長く愛されたNRXは12年の務めを終えモデルチェンジし、NRX+ に変わりました。この長い間愛され続けたNRXとどんな違いがあるのかをご紹介デス。

今回の大きな変更点はやっぱり軽さ。発売から12年も経つと他メーカーの現行モデルと比べちゃうとどうしても重かったのですが、今回のモデルチェンジで飛躍的に軽くなりました。ちなみに本国のGルーミスのHPにその重量が書いて無いので測ると、9フィート8番で107.49g。同番手ウィンストン エアソルトが117.85g。スコットセクターが120.37gありましたので、ハイエンドのソルトロッドではとても軽いです。もっとも、「ロッドの軽さ=バランスの良さ」ではありませんので、持ち重り感は別物ですが、軽いのは確かです。

今回の変更点で皆さんが思う残念な点は、カラーリングとストリッピングガイド。見慣れたレック社のリコイルガイドはsicチタンガイドへ変更。そして当初は独毒しいと言われたたブルースレッドは、ブルーラインだけになってしまいました。この二つは見た目でNRXと一瞬で判るポイントだったので、NRXオーナーはこの2点は継続して欲しかった様です。

ではでは今回お借りした6本のロッドのインプレッションを紹介。そうそう、TFOのアクシオムII 890-4A2-Xもサンプルをお借りしたのですが、このインプレッションはまた別の日にブログを書きます。長々と書きますので、お暇な時にお読みください。


NRX+LP 383 (8ft 3inch・3weight・4pcs):前作と同様にNRXにはLP(ライトプレゼンテーション)モデルがあります。最大6番までで、これは最小番手の3番。名前に反して他のメーカーに比べたらキビキビしたファストアクション。決して柔らかいロッドではありません。プレゼンテーションがフワッと落ちるロッドでありますが、ラインスピードの早いシャープなループが特徴。

Fine:軽快に大きめなフライでもピンスポットに打ち込めるキビキビ感。ロッドに伝わる細かな振動も伝えるので、伝達が良いコントロール重視のロッドと言えます。軽さが手伝ってその軽快感は感動です。

Weak:ロッドの曲がりを感じ取りたい人には棒のように感じるかも。ロッドの反発力が強いので、平均的なヤマメやイワナサイズだと掛けた後のバレが頻発しそうな印象を受けた。でも、普段釣る魚が25cm以上中心の方であれば、その心配は少ないと思います。


NRX+LP 486 (8ft 6inch・4weight・4pcs):オールマイティに使える長さを持ったモデル。いい加減に振っても綺麗な直線を描くトラッキングの精度がよく、キャスティングがとても上手くなった気になれるロッド。

Fine:ロッドのトップセクションが綺麗にお辞儀し、その分だけのループ幅が放出されるので、タイトループが作りやすい。ラインコントロール性能がよく、軽快に振り続けることが可能。

Weak:以前のモデルよりもシャープになり、ややノーマルのNRX寄りにアクションを持ったロッド。デメリットじゃないけれど、LPにしなやかさを求める感じではなくなった。


NRX+LP 590 (9ft ・5weight・4pcs):今回は前作のNRXと振り比べることができたので、その違いがよくわかった。やっぱり飛躍的に軽い。そしてティップだけお辞儀していたロッドのブレが減り、タイトループがとても作りやすくなったのがよくわかる。

Fine:比較的ショートレンジでもティップが曲がりラインウェイトが乗らない状態からでも振りにくさが無い。ミドルレンジまではシャープに感じるが、ロングレンジではググッとロッドの曲がる点が下がり、ロッド全体で振り出すアクションに。そして軽さが際立ちます。

Weak:ノーマルのNRX+があるのでその差別化がよく出ていたので、ロングショット中心の場合はNRX+590を選択してください。


NRX+LP 690 (9ft ・6weight・4pcs):LPシリーズは全てハーフウェルグリップでその中の最高番手。LPシリーズらしいティップセクションがお辞儀する曲がりで、シャープなループを放出する。

Fine:ロールキャストからのフォルスキャストと言う一連の動作がとてもスムーズ。そしてLPアクションも手伝ってタイトなループが放出しやすい。1日振っても疲れない軽さを持ったモデル。

Weak:フライラインを10m以上ホールすると、やや腰砕け感があった。でも590同様にノーマルモデルとの差別化なので、ロングディスタンスを中心にしている人はNRX+ 690を選択してください。


NRX+ 590 (9ft ・5weight・4pcs):NRX+ モデルのグリップは全てフルウェルグリップなので、グリップ力があります。ロングレンジと空気抵抗の大きいフライを投げたい時に向いたモデル。

Fine:フライラインのベリー部が全て出るとロッドが生き生きする感じで、ループの乱れを感じ無い。誰が投げてもループがまとまりやすい、やっぱり魔法の杖かな。

Weak:LPモデルに比べるとティップ部も硬いため、ショートレンジでは少々扱いにくいロッド。なので、河川では7〜8m以上から先を狙う時用に。向いているのは湖のドライフィッシングと言う感じ。


NRX+s 890 (9ft ・8weight・4pcs):皆に「魔法の杖」と言わせたルーミスアクションは健在。タイトループを乱れなく作り出すのはやっぱりNRXですな、と感じた。

Fine:規定の9mを超えた時のフォルスキャストの安定感は抜群で、誰が投げてもある程度以上のタイトループを作り出すことができるでしょう。

Weak:9mよりもラインが短い状態で繰り返しフロティングミノーを投げるような環境だと、重さがロッドに伝わりづらく投げにくく感じるでしょう。なので、ロングディスタンス向きのロッドです。

コスメが一気に変わった感じ。でもNRX発売当初はこのブルーが不人気でイチャモンが多かったのです。ですが、長い年月でこのラッピングがNRXのシンボルカラーになったので、コスメの変更は少しがっかりだった人も多いです。
ああでも無い、こうでもないと投げ回している時間は楽しいものです。自分のロッドと比べて何が違うのかを、皆さんに感じていただきました。これで2〜3本は売れるかな?(笑)
NRX+LPは全てハーフウェルグリップ。全体の印象は少し硬くなった雰囲気。でもその分だけロッドティップがペコペコお辞儀しないので、ライントラッキングの性能が上がってます。
体が温まったところで、最後は皆で記録会。人と比べる大会とは違い、次回来た時までの成長を数字に変えるものです。初めての人は次回来た時に1mでも延びる様に頑張りましょう。リピーターの方は前回から何が成長できたかを考えながら、記録を伸ばせる様頑張ります。その成長はとても嬉しいものです、そして他人と比べる必要は決してありません。
今回は私を含めて3名のインストラクターがいましたが、今回はイケピー先生にそのデモンストレーションをお願いしました。さすが先生、フルラインを一発で決めてくれます。これも練習の成果であり、努力の賜物です。