エアフロのスーパーフロー・タクティカルテーパーを使った印象

さて、今度はタクティカルテーパーのお話ですが、その前にエアフロ社のラインは他のメーカーさんと大きく違う点をご存知?  エアフロ社以外のラインはそのほとんどがPVC(塩化ビニール)で作られているのに対し、エアフロ社だけがポリウレタンで作られてます。PU(ポリウレタン)の良いところは耐摩耗性、引っ張り強度、耐油性(ケミカルに侵されにくい)、柔軟性に優れる点などが挙げられます。昨今は公害問題やケミカルに厳しい諸外国ですが、エアフロは害の少ないポリウレタンで出来ている事を全面に出して最近は広告を打っています。

その他の特徴としてはパワーコアというコア(芯)を持つ点が挙げられます。ブレイデッドコアを持つ通常のフライラインの伸び率が20%前後に対し、エアフロの芯となるパワーコアは6%。ようはナイロンブレイデッドとPEの差ですね。仮にフルキャストした際に出るラインが25mだとして、一般的なフライラインはめいいっぱい引っ張ると30mにも伸びてしまうという事です。なので、細かなアタリの差は他社とは圧倒的に違うのがエアフロなのです。

あまりエアフロを褒めちぎってもしょうがないので難点を一つあげましょうか。フライラインの外側を覆うポリウレタン(ウレタンゴム)ですが、紫外線や窒素、熱によって起きる経時劣化があり製品のばらつきがあるにせよ、通常は2〜3年で劣化すると言われてます。もっともPVCラインにせよ経時による巻ぐせや劣化はしますので、全てのフライラインの寿命は3年くらい経って気になる点が出てきたら、交換しましょうね。

エアフロ・スーパフロ・タクティカル WF4F

このラインを比較するのは昨年まで出ていたスティルウォーターテーパーでしょう。タクティカルテーパーは全モデルよりもフロントテーパーが長い20フィートになり、ベリー部を2フィート短くしたことで、よりテーパーがスローで後半に重さが乗るラインになりました。そしてこのラインもホールゾーン(左手で持つ部分を握りやすくした部分)を設けた事で、ロングレンジへを狙う時に持ち手の細いラインがすっぽ抜けない様にする工夫がしてあります。

ラインウェイトはライン規格通り。そしてヘッド部が13.8mあるのでホールする位置を長くできる人は、より重さを得られるという訳です。そうそう、ラインループも昔に比べるととても小さくなったので、サイエンティフィックアングラーズと同じぐらいかな。

さて私の使った印象ですが、そもそも長いテーパーを持つラインは短い距離ではラインウェイトが足りなくなるので投げづらい傾向があるので好みではないのです。しかしです、このラインはその細さが相まって空気抵抗が少ないシンキングラインを投げているような感覚で、3〜6m位のラインでもウェイトの足りなさを感じませんでした。リーダーも相性が良かったのか、バリバスのプロドライ 11ft 5X+ティペット90cm、それに16番のドライフライをつけても失速がなく、私好みのコントロール感がありました。さらに遠投はテーリングを起こすこともなく長めの12m以上のホールはよりパワフルな印象です。

前作のエリートトラウトのライン感覚が好きだったので、低い番手は全てユニバーサルにしようかと思ってましたが、私的好みでは2〜5番あたりの渓流での釣りはこちらの方がフロントテーパーがより細く水に馴染んている感覚も相まって使いやすさを感じました。

まだ使い始めて一ヶ月ほどなので特に気になる点は見つかりませんが、私的にはこのラインカラーがあんまり好きじゃない点ぐらいかな。リーダー側がグレーっぽいカラーでランニングラインはグリンカラーになり、全体にとても地味です。皆さんは私の私的感覚でユニバーサルテーパーとタクティカルテーパーのどちらのラインが欲しくなりましたか? 本日ようやくパワーテーパーの高番手も入荷してきたので、またどこかでパワーテーパーを使った感想も書きたいと思います。

長文にお付き合い頂きましてありがとうございました。なんで今週はこんな話を書いたかは、最後まで読み進めると分かります、ハイ・・・・。

タクティカルテーパーの先端
先端にはラインタグが。ループ処理が昔よりもずっと小さくなり、妙な太さがなくてスッキリ。そして先端が水に馴染んでフニャフニャしているイメージ、良い意味で。リーダーが若草色ですが、これがバリバスのプロドライのバットカラー。
ラインの長さはトータル90フィート(約30m)。渓流のラインとして考えると長く感じますが、細い分だけ遠投が効きます。そしてラインキャパも減るのでトータルはプラスマイナス ゼロかな。要望としてはこのラインのフロントテーパーを持つDTラインが欲しい人がいるかも?以前の様に反対側のテーパーをユニバーサルにすれば、めちゃくちゃ売れるんじゃない?
実はですね、今週もちゃんと釣りへ行っているのですヨ。ですが、タコってきたので書くことがありません(泣) 本流の釣りですが、マイクロスペイ10ft6inch・3番にシングルハンドWF6Fを使うという荒技。その理由はライズがあればドライでやって、なければウェットのスイングの釣りという寸法。ライズがあったのは15分だけ。システムを換えたら終わってしまったのです、悲しい・・・。もうヒラタカゲロウも飛んでます。
今年の某本流は深いところが多くなり、私のやる気はマックス。しかし昨年同様に雑魚がおらんのです。いつもは釣れなくても雑魚が遊んでくれるので良いのですが、今年は全くナッシングなのでモチベーションを保つのが難しい年でもあります。雑魚カムバ〜ック!
オオヤマカワゲラ
『観覧注意』今年一番力を入れているポイントでオオヤマカワゲラの流下が始まりました。パッと見はヤマトゴキブリと変わりませんが、顔をよくご覧ください、ナウシカに出てくる虫にそっくりでしょ。コヤツが4枚羽根を広げて飛ぶ姿はお尻が重たげで、風が吹くとすぐに水面に落下し、水面を走り回ります。この虫を食べるトラウトは絶対にチビではありません。しかし、今週は何事もなく終わった次第です・・。

エアフロのスーパーフロー・ユニーバーサルテーパーのインプレッション

3月に入って新しいラインであるエアフロのスーパーフローシリーズを使うようになったので、そのインプレッションでも書いておきましょうか。

私がフライフィッシングを始めたのは今から45年も前のこと。当時はダイワさんがサイエンティフィックアングラーズを扱い、オリムピックさんはチャンセラーとマスターラインをやっていたかな?当時のエアセルは六千円ほどでシュープリームだと八千円オーバーだったと思います。だってその頃は1ドルが確か¥300くらいしていたので、今の値段と大差がなかったのですよ。なのでそんな高級なラインは買えないので、私はマスターラインやシェイクスピアのラインを使っていたので、シュープリームラインを手に入れた時には、それは大事に使ったものでした。

時を経て現代の価格は二千円台〜1.8万円と凄まじいフライラインの価格幅。その性能は高いほど良いのはわかるけるけれど、実際の所どの位だったら皆さんは許容範囲の価格でしょうか? エアフロ社では最上位の価格帯として出てきたのがスーパーフローシリーズですが、税抜きでかろうじて1万円を切っていますが、やっぱり高いですよね。ま、私は感覚が少し麻痺してますが・・。

このスーパーフロシリーズは昨年から発売されていてましたが、たった一年でマイナーチェンジした理由は私は知りません。ですが、昨年出たスーパーフロシリーズを使っていたので、それとの比較はできました。とりあえずまだパワーテーパーだけはまだ使ってないので、ユニバーサルとタクティカルの二点をインプレッションしておきます。長いのでふたつに分けてブログに記載しますね。

エアフロ・スーパフロ・ユニバーサル WF3F

このスーパフロシリーズの特徴はライン直径がどこのメーカーよりも細くした事で空気抵抗を減らし、より遠くへ飛ばすというのが一番の売りだと思う。そしてユニバーサルは短命だったスーパフロ・エリートトラウトの後継モデル。見た目ではラインカラーが変わっただけですが、触って気づいたのがラインがサラサラしていること。以前のモデルはツルっとした感触だったのですが(同社のリッジラインなど)、2021年のこのモデルになって、表面のコーティングがサイエンティフィックアングラーズに近い感じに。多分これが一番の変更点だと思いますが、サラサラしていることでラインの滑りが昨年までのモデルのヌメっとした感じがなくなり、水の抵抗が少なくなった感覚(あくまでも私的感覚)があります。

テーパーデザインはエリートトラウトをベースにより複雑な形状(リアが徐々に細くなるトライアングルテーパーに近いかな?)ですが、劇的に変わったと言う感覚は得られませんでした。最もこの辺はウンチクが欲しくて微妙な調整を加えた形状したのだと思うので、大きな変化はあまり感じられないのでしょう。違うとすれば、ホールゾーン(シュート前に握る適切な長さの位置)のラインが若干太めに作ってあることで、フォルスキャスティング時のすっぽ抜けを防ぎ、さらにランニングラインが細いことで、抵抗を減らす効果があるという点です。テーパー自体は使い慣れたエリートトラウトにとても近いと感じてます。

このラインのシチュエーションは振り抜き時のラインのスピード感とターン性能を考えると名前の通りどんなシチュエーションでも使いたい人に向けたユニバーサルなフローティングラインと感じます。そしてラインが細くなった事でその振りやすさは感覚的にはシンキングラインの様にも感じる重さが得られるので、ラインが短い状態でも十分にロッドを曲げてくれる感覚が気に入りました。

このラインは税込で1万円オーバーと高額ですが、安いラインとの違いはラインの直径、表面のコート、しなやかさ、適正浮力、クセの付きにくさ、ラインの伸びの違いなどがあげられます。私はその全ての違いを知ってしまった訳ですから、なかなか安い方には戻れない訳です(笑)

エアフロ ユニバーサルテーパーライン
ラインは先端(リーダー側)が薄いオリーブカラー(モスオリーブ)で、ランニングラインの部分がチャートリュース。ヘッド長は39フィート(11.7m)あります。さらにそのその先にホールゾーンという持ち手の部分が3.6mありますので、ラインが細くなったことでランニングラインの部分がかなり細いので、そのすっぽ抜けを防いでくれます。
スパーフローの先端
先端はループでラインタグがあり、「WF3F UNIVERSAL」と書いてある方がリーダー側になります。太陽に晒すとわかりますが、思っている以上にライン先端は明るめ。ループも小さくガイド通りも良いです。

モヤっと、ヌルっと

気がつけば3月はもう今日でおしまい。昨年同様に3月はコレといった釣りの話は書けず、さらにイベントは昨年以上に減る傾向で、私の気持ちはモヤっとしたまま時が過ぎて行きます。時間が取れずフライは昨年のもち玉のまま釣りへは出掛けてみるものの、魚を探す鼻(勘どころ)は効かずパッとしません、というか本流はオデコ続きという有様。

そんな調子なので昨日の話も大した内容は無いのです。

前日の雨がひどかったため本流の水位はまだ高めなので、まずは上流でチョコチョコっと魚を釣ろうと考えた。自分の勘所で予想した場所へ行ってみると、水位が高く上流へ渡渉できない状態。仕方なくそこを諦め目先を変えて別の川へ。初めて入るその場所は水位はプラス20センチ程で水温は低めだったけれど、なんとか釣りができる感じ。しかし時間が勿体無いからいい加減に入ったら本流を見失い藪の中で釣りをしている状態(笑) よって何もナッシング。

あ〜ぁ、今日も何にもなさそう。そんな気持ちで何か良い案はないかと模索していたら、本流の水位がだいぶ下がり始め好みの深さになっていた。こりゃダメ元で本流だなと、下流へ60キロも移動したのでございます。

して、そのポイントへ。

良さげなポイントを見つけて少し上流からダウンクロスの釣り。手前から探り距離を伸ばし切ったところで降りながら釣るスタイル。ランが長いのでワンキャスト、4ステップダウン(4歩下流に降って投げ直す繰り返し)で、200mほど降るつもりでいた。

「あの石頭、あのヨレ、俺だったら絶対あそこで食っちゃうな。」
もうライブ配信のせいでそんな独り言が板につきました。

左頬に風を受ける左岸の釣りで、ラインがビシッと対岸へ伸びていく。水量が多いので上流側へメンディングして狙いの沈み石頭でスイングを開始。

「あ〜喰っちゃうね俺が魚だったら、ここでガツンでしょ。」
するとヌルッと何かがアタった。

それは・・・、

北関東の川
2番目に入った良さげな川。今考えてみれば上流すぎて桜はまだ硬いつぼみのままでした。あとひと月もすれば、ライズが沢山あるんだろうなぁ。
渓流で悲惨な藪漕ぎ
その2番目の川で本筋の流れを見失い、一体私は何をしているのかという状態(深い場所が点在)。葦原が酷過ぎて前に進めませんが、こんな場所は稚魚を守るビオトープなんでしょうね。
本流の渓流魚
そして本流へ移りヌルッとした変なアタリで掛かったのはコヤツ。フライはボックス順列で言うと14番機あたりのフィッシュファインダー的な役目の不出来なダンケルド6番。コヤツは歯がしっかりしていて、なんか鱗がギラギラじゃあ〜りませんか。
シマノ アスキス 12ft6inch・5wt
ロッドはアスキスの12フィート6インチ5番。マイクロスペイで釣っていたらもっと楽しめただろうに。しかしながら久しぶりに掛けた後に魚が登りました。さすが遡上魚と言いたいけれど、なんか怪しい。
試験放流の個体
ありゃ油ビレがありません、放流ものの証拠デス。昨年の禁漁間際に入れ喰いを味わったサクラマスの稚魚が育ったとしたら大き過ぎのサイズ。しかし、海から遡上したとしたらサイズが中途半端だし戻りヤマメでもありません。明らかに昨今の試験放流であるサッちゃんですね。ヤマメだったら余裕の尺オーバーなので小躍りしてたでしょう。放流ものとはいえサッちゃんですが、2尺ヤマメには程遠いので気分はなんともかんとも・・・。
マダラカゲロウ
ちなみに釣ったのは水温が暖まった13時位でしたが、そのころは水面にヒゲナガが走り、コイツは顔にアタックしてきました。オオヤマカワゲラが飛び回る季節までもう少しです。
試験放流の個体
ひとしきり眺めた後にそっとリリース。試験放流とはいえ、このサイズだったら6月には40センチを軽く超えてくれるでしょうから、少し楽しみでもあります。
試験放流の個体
なるべく大きく見えそうな写真を選って載せたけれど、大きく見えますか?(笑)まだ水面を割ってライズする雑魚たちもいないので、本格的なシーズンまであと3週間といった所でしょうか。今年は後半に本流を攻めて、一回り大きいサイズを狙ってみようかと思います。釣れるかなぁ?

今年の芦ノ湖

ハーミットのブログは管理人の抜粋された釣行記録でもあるので、同じ3月を遡って比べる時にはタイムマシンの様に感じるのです。もっともお店が始まった24年前はパソコン通信の時代だったので、インターネットが普及したのはその翌年ぐらいだったかな。なのでハーミットのホームページ(以前は世捨て人倶楽部)は過去を消していないために22年ほど前まで遡る事ができます。その過去と今を比べると何も変わっていないようで、私の容姿は20万キロ制覇した相棒パジェロと同様にくたびれてきました(笑)

このブログで遡れるのは2016年の2月まで。それ以前はTwitterで、さらに前はHPに直接釣行記を書いたり、伝言板で暗号のように釣り場の話をしてましたね、覚えている人いますか? そしてこの3月中旬といえば芦ノ湖なのですが、最初の投稿は2017年の3月25日。水温の変化やワカサギの接岸状況などは年によって異なりますが、この4年間は特に大きな変化は無いと思います。私の芦ノ湖通いは本栖湖同様に40年以上続いてまから、板についてきたかな?

昨日の芦ノ湖はこんな感じ。

水温は9度前後で水位してますが前日の雨で少し下がった様子。水位は低めでウェーディング出来る部分が多いので人出がありました。今年は魚のサイズが大きめと聞いてましたが、確かに一回り大きい感じ。しかしながらそのせいもあってか数釣りをしている人はおらず、皆さんの釣果は餌釣りを含めて制限日数まで釣果を伸ばしている方はいません。なので根性の世界、すなわち漢引き(ひたすらリトリーブ)です。

魚のタナは5〜7m前後で水深6〜8m位。反応が弱くキャスト後のフリーフォール時の反応が多いので、ラインは弛めずに張った状態でカウントする事をオススメします。伴うリトリーブあまり早くせずに、50センチぐらいをゆっくりめのテンポで引くと良いと思います。

釣れている場所は現在は湖尻のキャンプ場から早川水門のあたり。成蹊と元箱根湾、大島周辺でしょうか。寒かったせいもあり、ドラワカの方は不発でした。

ワカサギの接岸状況は「早め」と言われていますが、私の感覚では例年通り。なので4月1週目〜3週目までが良く、その中で良い日に当たるかどうかでしょう。気がつけば都内の桜は満開宣言。寒さで震えていた季節はもう過去の出来事。緊急事態宣言は開けましたので、皆さんもウィルス対策を万全に、地方経済の為に色々な釣り場へお出かけください。きっと良いことがありますよ。

芦ノ湖の海賊船
今回の釣りでは写真をほぼ撮っていません。のんびりと浮かぶ海賊船ですが、相変わらず観光客の姿はとても少なく、船上に手を振る観光客の姿はなし。私は毎回うえ乃ボートさんを利用していますが、地域のためにコンビニ飯など食べずに昼食は是非うえ乃さんでのんびりとお過ごしください。おすすめはお蕎麦とカツ丼です(昨日はワカサギのフライを食べました)。
芦ノ湖の釣果
イケスの中にいっぱいお魚が泳いでいるように見えるでしょ?ですがいつもと違って数はとっても少ないんです。ただしサイズはゴーマル以上が多いのですよ。フライは先だってのライブ配信で巻いたウーリーバガーの8番。キャンプ場前水深7m付近なので、岸からおよそ100m〜150m付近(岸から遠投されるルアーが届かない距離ぐらい)。もちろんローボートでも行ける距離で釣れているのはその周辺だけなのでボートがトローリングを含めてその辺が一番多かったです。
芦ノ湖のレインボー
一番大きいロクマルオーバーですが後で写真を撮ればいいかな、と思いいい加減に撮っていたら、お魚の顔が切れた写真しかない始末(笑)、まぁいいか。写真よりも私は心に残る思い出ができれば十分です。

 

サクラサク(都心近郊の桜咲く頃のフライフィッシング)

卒業式のシーズンはもう終わったのかな? そんな事に気づけないのはきっとCOVID-19のせい。学生とサラリーマンの街であるここ水道橋西口というフレーズは、もう過去のもの。卒業する学生が歩く事はなくサラリーマンはテレワークになり、今はすっかり寂れた都会へとなりました。あぁ、相変わらずネガティブモードで困ります。

気持ちの切り替えができないままズルズルと時が過ぎてしまい、気がつけばハーミット横の枝垂れ桜も満開を過ぎてしまう始末。イカンイカン、いつまでも引きずっていては、釣れる魚も釣れぬ。という事で本日出勤前に遡上魚を狙いに行ってきました。

釣れたかって?もちろんですよ、皆さん。しかし、この言葉の裏には偵察という3回のオデコがあった事は内緒です。そして本命のさっちゃん(サイナンボウではありません)ではなく、近所の癒しの遡上魚マルちゃんだと言うことはサムネールで分かってしまいます。

あぁ、なんか書いてても調子でないな。今の私はお魚に例えると酸欠状態。もっと野外で風を受けて日光浴させないと弱っちゃうんです。来週からはきっと元気になりますので、今しばらくお待ちを。

では本日の様子は以下の通り。

マルタの遡上
昨年もそうだったけれど、今年も遡上量は少ないかもしれません。ですが平均サイズは大きめで、鯉よりも大きいロクマルアップもかなりいます。ちなみにマルタくんをまだ釣った事がない方に向けて、タックルは以下の通り。ロッド:8.6〜9フィート5〜6番・リーダー7.5ft 3X・ティペット3X 30cm・フライ:8〜10番
元気よく跳ねるマルタウグイ
使うフライはマラブーニンフで、管釣り用サイズよりも一回り大きいのが良いでしょう。本日のアタリカラーはオレンジとパープル。同じオレンジでもグローバグは喰わず、マラブーフライへの反応の方が格段に良いです。棚をキープしてフライを流したいので、インディケーターはあったほうが良いでしょう。
マルタウグイ2021年
マラブーフライはビーズヘッドニンフでウェイトはあまり重くない方が根掛かりが少なくて良いです。スレ掛かりが多いという方は多分沈め過ぎ。深さと流れのスピードを読んで、底よりも少しだけ上を引くようにすれば管釣りのような明確なアタリが得られます(フライのサイズやカラーが合っていれば)。
マルタウグイの尻尾
マルタウグイは遡上魚なので、川を歩いてその群れを探す必要があります。釣れる時間は夜明け〜太陽があまり高くならない時間帯まで。今日は曇りだったので、比較的釣りやすい時間が続いたと思います。
鮫肌のマルタウグイ
本日も多くの釣り人が出ておりましたが、皆さんよく釣れてました。釣期はあと2〜3週間は続きますので、海から遡上する天然魚を楽しみたい方は近くの綺麗な河川へお出かけください。管釣りのヒレ丸くんとは違う重々しくてワイルドな引きが楽しめる筈です。
関東の桜の状況
サクラサク、関東の陽気は今こんな状態。そして私は解禁からずっと本流でダブハンの練習という名の下の近所の河川でさっちゃんを狙っていますが、先だって2投目で掛かりました(戻りヤマメです)が、久しぶりのアタリで慌ててしまい、思わずラインを握しめたので口切れにてバレました。直後の跳ねたお姿をしかと見ましたが、悔やんでも後の祭り。私の心(ハート)はサクラチル・・・。

リズムが狂う(オデコ続きのフライフィッシング)

ハーミットブログはすっかり忘れ去られたかの様に2月の更新は一回のみ。もっともタイイングをライブ配信にしたことで、ネタが減ったのが一つの理由ですが、緊急事態宣言のおかげで巣ごもりが板についてしまいました。皆とお酒を飲んでワイワイやりたいですが、飲み会はもう一年以上行ってません。

実はここしばらく全然釣りへ行っていない訳ではなく、モチベーションを削がれた為にすっかり釣りのリズムが崩れてオデコ続きなのでネタがありません。海へ行ったり管釣り行ったり、マルタを探したりして、私の場合お店のオープン前や閉店後にも行くので、2月釣行回数はなんだかんだで8日間だったりして。この8日間で釣れた魚は管釣りのレインボーのみ(笑)

そして2月は個人のキャスティングスクールの申し込みも多く、生徒さんには「キャスティングはリズムです。」なんて言っているのですが、そんな私が釣りのリズムを崩してしまい、ダメダメ人間に。どうやら釣れない病を発症したみたいですが、誰かその症状を改善する手立てを知りませんか?

季節はもう3月。各地は一般解禁しましたね。
そんな私は3月に入って何をしているかは、ご想像にお任せします。

今週末は解禁後最初の土日。釣りは密集を嫌うスポーツですので、皆さんはいつも通り周りとの接触を避けて、各地の釣り場で渓流釣りをお楽しみください。
皆さんの釣り場での笑顔を想像しながらお仕事ガンバリマス。

キャスティングレッスンの風景
普段はダブルハンドのキャスティングを教えることはないのですが、いろいろ事情があってダブハンの個人スクールを受けて練習会。ダブルハンドの場合水辺でウェーディングできる場所を探すのが大変なのです。
そしてシングルハンドのキャスティングスクールも相変わらず一昨年の台風19号による被害を受けた橋脚工事が終わらず、練習できる場所がありません。なので、今後のキャス練はペンディングになってしまいました。
そんな感じで2月に手に入れたセントリックのC904/4の出番は2回だけで、それも2回とも朝霞ガーデンでゴザイマス。このまま朝霞専用ロッドにしちゃう?
マルタの釣りは歩いて歩き抜く。
そんな最中に空いている日はお散歩がてらにマルタを散策。土手を何キロも歩いて見つけたマルタ。日中は喰いが悪かったので翌朝出直すと、その群れはどこにも見当たらず。その前後2キロほどを歩いて探しましたが見つからずにタコりました。
解禁のヤマメ
あれ、なんでヤマメの写真? そう昨日は解禁直後なのでなるべく一番近い川で人目を避けて釣りをしてきました。もちろん家を出てから帰るまでコンビニにも寄らずの非接触。そう書いてもやんや言う人がいるのでしょうね。
解禁のヤマメ
午後は大荒れの予報だったので午前中勝負。見つけたライズは多数だったけれど、意外に渋くて22番のミッジピューパ中心。そして昨日、「久々にピュアの3番を使ったけれど、久しぶりだと硬く感じるなぁ。」なんて思ってましたが、写真を見るとエアの864/4に3番を通してたのですね。どうりでキャスティングのリズムがおかしい筈です(笑)今日まで気づかなかった自分に反省。
寒々しい木々
丁度お昼には空気が変わり、これ以上やるとヤバそうだったので納竿。ティペット9Xにフックは22〜24番のピューパとスピナーのみで丁度ツ抜けで終了しキリが良かったです。仰げば木々はまだまだ寒々しいお姿で、本当の春はこれからの様ですね。

ポルシェ熱(晴海のモーターショーの思い出)

久しぶりに車が欲しい病の症状が出始めている。その症状としてカーセンサーでの検索に始まりネットで新車の見積もりゴッコ、そして乗っている人のお話を聞くなどなど、かと言って私には今先立つ金がない・・。

僕らの世代はスーパーカーブーム真っ只中で育ったものでして、昭和50年頃から晴海のモーターショーには毎年欠かさず行っていたものです(平成からは幕張メッセ、後にビックサイト)。近いからその気になればチャリンコでも行けたのは都会っ子の特権。そして私の実家は貧富の差が激しい地域で、うちの自家用車がサニトラなのに対し実家付近の坂を少し登るとお屋敷が並び、門の中にはカウンタックにジャガー。もしくはフェラーリにベンツなどの2台持ちが当たり前の様に整然と駐車されていた。なんともまぁ、すごい貧富の差。しかしながら、スーパーカーの現物が近くにあるものだから、当時はそんなに珍しい車だとは思ってなかったのです。

私のあこがれの車は女性的なフォルムを持つポルシェ911シリーズ。ポルシェは真っ赤というイメージをお持ちの方はきっと昭和歌謡の影響を受けた世代でしょう。私はアマガエルの様な緑が好きですが、蛙に見えませんか?当時の930は。

いつかはポルシェの夢は叶えたかったけれど、私の年収じゃどう考えても無理と悟ったのが49歳の誕生日。でもポルシェには乗りたいのでその日にポルシェ911カレラ(997)のレンターカーを借りてドライブへ出かけたのが良い思い出です。

なんでこんな話になっちゃったかと言うと、緊急事態宣言のおかげで近所のカンツリしか行く所がなく、その道すがらに出会した930を見て目が釘づけになったのサ。運転中だったので写真は撮れませんでしたが、あ〜カッコイイ911シリーズ。さて、どうやって1,500万円を捻出しようか・・。宝くじか? そんな事考えている様じゃきっと生涯オーナーにはなれないんでしょうなぁ・・。

ポルシェ997
その昔に借りたレンタカーの写真を引っ張り出してみた。一日(10hで距離制限があったと思います)の料金は確か¥35,000弱。そのお店で一番人気があるのはGT-Rで、本当に買いたい人が試乗がてらに借りる人が多いのだとか。後日GT-Rも借りてみようかと思ったけれど、数ヶ月待ちだったので止めました。
ポルシェのメーター周り
この時に初めてPDKを体験したけれど、自分でシフトするよりもスポーツモードでおまかせの方が加速がめちゃくちゃ良いんですね。良くポルシェオーナーに「ポルシェはウイングが出るまでフロントが浮く感覚なんだ。」と言われ続けてましたが、乗って初めてわかりましたヨ。
ポルシェの後部
この丸みを帯びた女性っぽいフォルムがとても好き。今の992よりもこの997か991の方がデザイン的には好きかも。ちなみに右ハンドルのマニュアルを中古車で探すと平均価格は1,400万円ほど。金儲けが下手な私じゃどう考えても無理ですなぁ・・。夢だけ見て地道にお仕事ガンバリマス・・・。
Scott Centric 9feet 4weight 4 piece
この10万円オーバーのロッドを手に入れるのも一苦労な私ですが、「あんたはオーナーなんだから、良い竿使ってなきゃ駄目だよ。」とお客様に後押しされてますので、新製品は飛びつく様にしてます。このロッドの良い点はキャスティングレンジを選ばずに快適なキャストをこなすこと。悪くいえば、適当に振っても乱れが少なすぎて、自分のキャスティング技術が良くなったと勘違いするロッド。
セントリックC904/4のしなり
ラディアンの後継機種なので、とても硬いイメージがありますが、意外に細いティペットでも高切れは少ないんです。ドライフライは7Xティペットに#18のフライを使って遊びましたが、切れる事なく大きいサイズがグイグイ寄ってきます。このロッドを早く北海道と関東圏の湖ドライフライフィッシングに連れ出したいなぁ。

ハーミットでテレワーク(横浜の海にプカプカ浮かぶ)

緊急事態宣言を受けてめっきり来店者が減ってしまったハーミットですが、私的にはお店で暇することもなく、おかげさまでビンボー暇なしの日々を過ごしています。フライをもっと巻きたいなぁ。

先だって水道橋の今がニュースに流れましたが、東京は地域によりコロナの影響格差が凄いんです。ここ水道橋は東京ドームの人出で賑わっている地域なので、水道橋西口駅前の寂れ方は半端なく、飲食と事務所は廃業が多く空きだらけ。オリンピック需要を見越して建てたビルなんてずっと空のままだから、そりゃ酷いもんです。

さてそんな閑散とした水道橋にあるハーミットですが、稀な出勤日にハーミットへ寄るお客様がほとんど。特に車での来店が増えたのですが、お客様はお店で買い物する時間よりもハーミット前でエンジンをかけながら駐車する時間の方が長いのです。なぜだか想像して見てください。

昨今は会社には行かなくて良いものの、そのコミュニケーションをネットで会議をする機会が多く、それは時間が突然やってくるのです。

「やべ、会計お願いします。」と、そそくさに会計を済ませるお客様。

慌てて出て行ったかと思うと身なりを整えて、車へ乗るや否やネット回線に接続。ギリギリでネット会議に参加とあいなる訳です。そんなお客様たち、長い方は1時間以上お店の前で会議している人もいます(笑) こんな方々は電波さえ届けば、きっと船の上や渓流のせせらぎの側でもテレワークを始めるのでしょう(ちなみに釣りへ移動中の私の車の中で会議をした方もいます)。なので、ハーミットの店先ではきっと数億円以上の経済が廻っている事は間違いなし。

さて、そんなご時世ですが今回はテレワークはなさそうな方々を引き連れてボートでメバル&シーバスフィッシング。寒さも手伝ってメバル釣りは最盛期を迎えています。メバルの煮付けを食べたい方は、シーバスを釣るついでに2〜3本釣って持って帰るのも楽しみですね。昨日はそんなユルユルのフライフィッシングでした。

横浜のシーバス
まずはサクッと数釣りモードで、潮があたるボイルポイントで引っ張りの釣り。フローティングミノーでも釣れるけれど、最近は手堅くゾンカーやクラウザーミノーで釣ってもらってます。
フライフィッシングで遠投
明暗部へビシッと決まると、ひとまわり大きいシーバスくんが上がってきます。私は相変わらず一番小さいフライがエンリコのピーナッツバター3/0です。
オレンジ色の光はメバルの好ポイント?
シーバスは潮の当たっているある程度流れのある面が好きですが、メバルはそれよりも少し緩いところでライトたある場所を探して釣っていきます。そしてメバルのボイルはヤマメのディンプルライズの様。
横浜のメバル
いるところさえ見つけてしまえば一塊でいるので、海からワラワラと湧き出るように浮上するメバルを誘いのテクニックで釣っていきます。メバルだけを楽しむ場合は5〜6番のタックルだとより楽しめるでしょう。

 

吐き出されたカタクチイワシ
シーバスが吐き出すベイトはカタクチイワシ。サイズは6〜7センチ程度。フライのサイズで言うとやっぱりゾンカーやクラウザーミノーのサイズです。でも大物を狙う場合は最初の数投はインパクトのある大きなフライをキャストする方が良いでしょう。
冬のフライフィッシング
で、最後は隙間フェチの大物シーバスを狙ってラバーバンパーの奥の奥へキャスト。産卵から帰ってきて体力回復の為に食欲旺盛なシーバスが喰ってきます。今回は残念ながら70には少し届かなかったけれど、このサイズが複数本釣れたので、かなり楽しめました。どの個体もピーナッツバターを丸呑み。あと2週間もすれば今度はバチ抜けがチョロチョロと始まりますので、またフライのパターンが変わるかもしれませんが、お酒を飲みながらフライを巻く時間も私は大好きです。

変わりゆくフライショップ

ふと気づけばハーミットはこの4月で満24周年で、もう25年目へ突入するのです。私の釣具屋人生はすでに40年を超えて(こう書くと物凄くジジイに感じますなぁ)、人生の大半は釣りと共にあり、まさしく『NO FISHING, NO LIFE』かな。

そしてコロナ禍で釣具屋のスタイルはこのままで良いのかどうかを深く考えさせられてしまうのです。変わったなぁ、釣具屋のスタイル。昔は自宅の一階で趣味でやっているスタイルの釣具屋がほとんどだったと思う。それが昭和50年代に大型店チェーン店の出現で小さな釣具屋は淘汰され、特化した釣具店だけが残りに細分化。その釣具屋さえも安売りネットショップ専門店の勢いで、年を追うごとに少なくなってます。最もこの商売は知識と情報を品物と一緒に切り売りしているので、インターネットでは知り得ないネタは釣具屋へ行く方が圧倒的に釣りが上手に慣れる筈。しかしその来店するお客さんが減ってしまっては店舗の意義は何なのかを深く考えてしまいますねぇ。

現在の一日はオープンからずっと通販のメールのチェックと不足品の発注、それにメールのやりとり。午後に入って慌ててパッキングを始め、夕方からホームページの手直しと入荷商品の品出しというルーチンワークで、入店するお客様は数えるほどになってしまいました(コロナ終息後には元に戻っていると願いたい)。こんな状態が長く続くのであれば、今後はオープンをグッと遅くして、その分午前中にシーバスボートや個人キャスティングスクールなどのイベント事を充実させた方が良いかと考える次第。シャッターを開けてドシっと構えて待っている時代は、もう終わった感じがするのはこの業界だけではないでしょう。

そんな変わりゆくフライショップは今後どのような形が良いかを模索しているので、最近は午前中のあり方を考えて、不規則な開店時間が続いてます。なので一昨日の朝はお客様とシーバスへ行って、潮風に微睡んで来てからの出勤。通販の出荷を済ませる頃には睡魔か妄想の狭間で椅子に座ってウトウトしてしまう夢心地。

産卵から帰ってくるリターンズ、シーバス。そろそろ大物が戻ってきているのではないかという期待に満ち溢れて、朝も早くにポイントまで40分以上の船路へ。その結果は以下に・・・。そして長良川解禁まであと2週間ほどですが、関東から出られない僕らはミッジを巻く気になれず、その反動で大きなフライばっかり巻いてます。フックサイズ6/0のフライはデカ過ぎて、もうボックスはパンパン(笑) 私のタイイングライフも少しずつ変わってきている様です。

ラムソン ライトスピード M8
新しいライトスピードを手に入れてムフフな気分でポイントへ向かう私。しかし、この後にロッドを折ってしまう事とは思わなんだ。私は新しいロッドを手に入れるとその年に折ってしまうコトが多いんです、嫌なジンクス。
冬晴れの東京湾
太陽が顔を出せば厳しい寒さから一転してポカポカ陽気。しかし冷え込みが厳しかったのか、魚が抜けてしまったのか、大物が全然見つかりません。そのためランガンで攻めて行きます。
東京湾のシーバス
まだ暗いうちはインタミで釣れたけれど、日が登るにつれてタイプ3〜7へ。メガフライへの反応が全くなかったので、一番信頼しているエンリコミノーでゲット。
凪の東京湾
太陽がしっかり出ていると、その明暗部でバイトがあります。大物はピンポイントで単発行動なので、いかに多くのポイントを攻めるかなのですが、今回は大物に関しては不発です。
沈めて釣る東京湾のシーバス
メガフライへの反応がないので、エンリコミノーに頼りっきり。このフライだと50センチぐらいの産卵に参加しなかった組が程よく掛かります。本当は大物狙いで来たのだけれど、年明け早々なので数釣りを楽しみましたとさ。今月末にはシーバスもワンオクに戻ってきて、大抵の場所で楽しめるようになりますヨ。

オオニベ戦記(2021年事後報告の忘備録でございます)

年も明けてブログ更新がすっかり忘れている感じ? ノンノン、緊急事態宣言で遠くへ行けないから書けないのです。仕方なくタイイングを載せようとしたら、多くの方に「ブログよりもライブ配信を増やして」と言われてしまったので、今後のタイイングはそちらを増やしていく予定。

で、書くこともなくなってしまったので、オオニベ戦記の事後報告を一筆。実は12月の中旬のGo to トラベル規制前に日向灘に行ってましたが、日増しに患者数が増えている為になんとなく書きづらかった次第。今更ですが事後報告というよりは私の備忘録として残しておきたいのでその様子を少し書かせてくださいまし。

オオニベ2021(シーズン6)のテーマは、18feetロッドに慣れる事とシンクレートの幅を広げてそれを試す事でした。今回15フィートのロッドはバックアップとし、18フィートオンリーで振り続けたので、帰宅時には二の腕がムキムキになったのは言うまでもない。ラインに関してはアタリ重視を考えてモノフィラのフラットシューターの使用を止め、エアフロリッジ30ポンドにしたのだけれど、インタミ30ポンドは90フィート(27m)と短くフライラインを合わせて43mと少ししかないのが問題。43mだと全部出てしまうのでバッキングラインをハンドリングする(ラインを手繰る)わけにいかず、困ってしまった。エクストリームランニングラインだと150フィート(45m)と長さが十分だが、フローティングの為に太めなのでその抵抗が気になってしまう。長い距離でのアタリの明確さは圧倒的にエアフロが良いのだけれど、今後この辺りをどう考えていくかになる。

シンキングラインに関しては今までタイプ3までしか試してなかったものをそれ以上のシンクレートをキャストして試してみた。しかし、そもそもサーフキャスティングの遠投はせいぜい40mと少しだから、その水深はおよそ3m以内。沈めるスピードを求めてタイプ5〜7を使ってみたものの、一番良いヒットレンジは底を擦っているだけで魚とのコンタクトが得られない感じた。事実外道が良く釣れたのはインタミ〜タイプ3までで、私的見解ではタイプ3が一番使いやすいと感じる(ヒラメ狙いならば、インタミ)。

持ち帰った宿題としては、外掛かりが多いオオニベに対してフライはどのようなアピールをさせるのが良いのか?で、今後はカラーの選定や音をプラスしたフライを巻いてみようかと思っている。

シーズン6までになってしまったオオニベ戦記。今回はどのような結果になったのか?その様子は写真にキャプションを添えながら、ダラダラと解説いたしましょう。

Toyota C-HR
今回の相棒レンタカーはトヨタのC-HR。釣りに使うにはなかなか良い車です。調べてみたら6速マニュアルが出ているようで、急に欲しくなっちゃった(2WDしかないですが・・)。朝一番の飛行機で来ると浜辺への到着は大体お昼。初日は状況を見て回って状況確認。この日も午前中にこの場所で2本上がってました。今シーズンはオオニベの当たり年のようで、例年よりも多くの方がキャッチしています。
日向灘の人気の釣り場
夕方まで粘って明日の状況を判断。日中は人が少ないですが、朝夕は出勤前または帰宅前に釣りする地元アングラーがいるので、浜辺は等間隔で人が並びます。
日向灘にて
翌日は朝5時に到着したのに車はすでに8台あり、朝のポイント争奪戦に敗れる。しかし、2番人気のポイントへ入ることができ、10時ごろに会心の一撃。距離にして岸から15mほどの場所。ロッドが2回ほど大きくのされて外れました。その直後に『ガッデ〜ム!!』と雄叫びを入れた写真。今まで経験した中で一番大きかったアタリ。釣ってないだけにその正体が分からず残念。
レッドフィッシュ用シュリンプパターンを使う
フライはこんな感じのエビちゃんパターン、フックは2/0番。ショックリーダーは40ポンドだけれど、次回は50ポンドにしようかな。
ダブルハンドロッドとラインバスケット
アタリをもらった場所でかなり粘ったけれど、時合いが過ぎたのでとりあえずヒラメでも釣っておこうと思い別のポイントへ移動することに。砂浜を延々と歩くので、太ももはかなり鍛えられるのです。
日向灘のヒラスズキ
昨年、オオニベが上がっていたポイントはヨブ(砂の起伏)が多い場所で、出来た凹みには潮がヨレているので大型ヒラメがいるだろうとフライをトレース。するとドーンと引っ張られて心臓がドキッとした魚がこれ。ジャンプするまでは相当丁寧に釣ってましたヨ。魚が小さく見えるけれど、18フィートロッドのこのグリップはとても長いのです。
日向灘のシログチ
グチに関してはなんとなく釣り方がわかってきたので、まとまっている場所を見つければ、結構釣れます。サイズも良いので、これが地元だったら持って帰って食べるのにねぇ。
日向灘に登る朝日
釣りの時間はいつも日の出から日没まで。加えて夜釣りは体に悪いので、ちゃんと睡眠を取るようにしてます。歩く量とキャスティング量が半端ないので、3日目にはもう腕はパンパン。
ダブルハンドのサーフフライフィッシング
「稲見さん、そっちへ行ってもいいっすか?」と連絡が入り、急遽飛んできたこのお方。確かその数日前まで北海道でレインボーを釣っていた筈(笑)。さらにその5日くらい前は奄美大島でクロダイを釣っていたのです。なんて釣りバカなんでしょう。世の中にフライフィッシングバムは実在するのです。
日向灘でエバを釣るフライフィッシング
時にエバ(メッキアジ)を釣り、時々グチにヒラメ(ソゲ)。稀にアジとサゴシ(サワラ)。海は豊かなのでなんか釣れますが、それは時合いだけなので大半はキープキャストの日々。
日向灘のオオニベ
ついにやったか!と思わせぶりなオオニベの写真を載せておきます。今年は当たり年なので、何度かヒットからランディングシーンを見かけました。この魚はお隣の常連さんがルアーでキャッチした立派なオオニベ。あぁ、釣りたいこのサイズ。
オーバーヘッドダブルハンドキャスティング
そんな20キロのオオニベを見せられたものだから、僕らは帰りの飛行機時間を忘れてギリギリまでキープキャスト。世の中はそんなに甘くはないですが、僕らが投げているフライのすぐ側にこのオオニベの群れが泳いでいるのです。そんな妄想と現実の狭間で次回の宿題を抱えてきた私たちでした。
日向灘のオオニベ
目の前に横たわる巨漢を見て周りの人々は感嘆と嫉妬が交錯するのです。私が持ち歩いているメージャーが来年こそ活躍することを誓う今回の旅でした。