釣り人らしい充実した1日を満喫する

私が生まれ育ったのは東京の文京区でして、ハーミットのある水道橋は幼少の頃からのテリトリーと言えます。そんな都会っ子の遊び場は上野の不忍池だったり皇居の外堀だったり、ちょっと自転車で足を伸ばして赤坂見附にある弁慶池へもよく行ったものです。当時の弁慶池は岸釣りができて、橋のたもとでブルーギルをフライで狙うのが私の遊びで、たまに小さなバスも釣れてくれます。当時は大きいブラックバスをルアーで狙っても滅多に釣れないので、フライフィッシングは唯一釣果を確実にもたらす釣法だったのです。

あれから45年以上経って初老になった今、スーツ姿が行き交う橋の上を眺めながら、この釣りに飽きもせずよく続けられたなものだなぁと、自分の事ながら感心したり。その一方、この歳でこんな事しているのはちょっと恥ずかしくもあり、周りのバス狙いの若者に負けじとGパン姿の薄着で若作りをしてロッドを振るのです(笑)

さて、この弁慶池は冬の間はレインボートラウトが放されていているのはご周知の通り。管釣りに飽きた時の癒しの場として訪れますが、その楽しみ方はただ釣りをするのでは無く、何かとセットにして遊ぶのがハーミット流儀。

ハーミット創世記の話をすると東京湾シーバス狙いの場合、電車とバスを使って晴海埠頭で釣りをし、適当に釣りを終えたところで築地天竹へ。当時はとても混雑していたので待ち時間があると、その時間を利用して裏の銭湯でひとっ風呂浴びてからフグを頂く、なんて贅沢な事をした事もあります。

弁慶池の場合はレインボーが数本釣れたら冷え切った体を温める為に水道橋に戻り、ラクーア後楽園へ。中には居酒屋があるので、風呂に入ったあとは冷えたビールを浴びるほど飲んで脱水症状になってました(笑)

で、先日のこと。アップが遅いから2週間前の話ですが、こんな遊びをしてましたた。

弁慶フィッシングクラブ
弁慶池ボート場は水曜日定休日。冬のオープンは9時から。今回は有楽町線を使って永田町駅経由で弁慶池へ。2時間が¥2,800で、1日が¥3,500なり。
ラビットフライ
皇居の外堀になる弁慶池は、都会のど真ん中にあるためコンクリートにジャングルの為に日当たりはあまりよくないので、水温が上がりにくいお堀。インターミディエイトの引っ張りでも釣れますが、確実に釣るのであればインジケーターで釣った方が良いかも?最深部は2.5mはあるので、タナは1.8m位とって私は釣ります。写真のようなフライを使い、あまり動かさずインジケーターが馴染んだら15秒待ち、ひとひろリトリーブの繰り返し。
弁慶池でフライフィッシング
陽が当たっている水が温まりそうな場所を見つけて(というか釣っている自分が寒いので)丹念に攻めれば、インジケーターが消し込みます。魚は鵜に食べられないように大きいサイズしかいませんので、掛かればロッドはいつだってめいいっぱいしなります。
弁慶池のレインボートラウト
上がってきたのは50cmオーバーのレインボー。魚が大きいのでやり取りは慎重に。ちなみにランディングネットは貸してくれますので、持っていく必要はありません。
もんじゃ焼きとビール
この釣行にはコンビニ飯なんて持っていてはいけません。釣れたら飯が食える的に自分を追い込み魚を釣る。そして今回のお食事はまた有楽町線に乗って5駅進み月島駅へ。そう江戸っ子の食べ物といえばもんじゃ焼きです。寒さに堪えて入店したお店はポカポカで、料理よりもまずは生ビールを。あ、私はフライイングして撮影前に飲んじゃいました。
もんじゃ焼き
繁忙時間前だと安いセットメニューがあったりするので、それを注文。ビールをグビグビしながら、もんじゃ焼きを食べる幸せ。皆さんも釣り半分にして東京の遊びを考えて満喫してみてください。

メリークリスマスの夜は釣り仲間とプレゼント交換

ブログを読み返して見ると、クリスマスはやたらと釣りに出かけているかも。そう僕らの年齢はもう世間のクリスマスムードとは無縁で、家族の行動はてんでばらばら。恋人のサンタは来ないし、家でケーキを食べる人もいない。そうなるとクリスマスの夜を独り過ごすのも寂しいので釣り師は仲間と集まってはしゃぐ為に釣りへ出かけるのです。ここ数年の私はそんなクリスマスかな。

ミッション発令:クリスマスイブの夜は仲間とフライのプレゼント交換をし、そのフライで魚をゲットせよ!

そんな声が天から聞こえてきた気がして、フライ神からの御告げで今回はそんなミッションが課せられた。シーバスへ出かける前に仲間に魚を釣ってもらう為に、魂を込めて巻いたフライをプレゼント。魚が釣れればもちろん嬉しいし、自分で巻いたフライが仲間に評価されるのも嬉しい。そんな縛りでクリスマスイブの夜は楽しく過ごしました。

さてさて、昨夜というか今朝の僕らの様子をお暇な方はご覧くださいまし。

クリスマスイブにフライのプレゼント交換
某所に勤めていた時にラッピング検定三級を取らされた私は、トップの写真にあるクリスマスカラーのフライを3個セットにしたものをラッピングしてプレゼント交換、ノリノリです(笑)。一緒に行った仲間から頂いたのは、オリーブのクラウザーミノーとコンパクトに巻かれたピーナッツバター。貰ったフライで魚をキャッチできないと、巻いた人が凹むので魚をキャッチできるかどうかは重要な問題。
横浜の夜
相変わらず横浜の海へ繰り出すとつい口ずさんでしまう「ブルーライト横浜」。スタートは風もなく穏やかで、波っけがないの事でお魚は少しナーバス。
横浜のメバル
私が渡したクリスマスカラーのゾンカーでいきなりデッカイシーバスをヒットした釣り仲間。しかしティペットが細すぎて敢えなくブレイク。3種類巻いて渡しておいたのが正解で、フライをロストしてもあと2個あります。今度はトリカラーのクラウザーに交換してすぐにメバルをゲットしてました。自分が魂を込めて巻いたフライを使って釣ってくれたのはとても嬉しいです。
ラジオペンチを使ってケーキを食う漢
リュウちゃんにはこの秋冬の労いの気持ちを込めてケーキの差し入れ。ちゃんとフォークを渡したのですが、何を思ったか急にラジオペンチに持ち換えケーキを食べ始めた。「ワイルドだろう?」と、本人の弁、そのふりは古いって(笑)
横浜のシーバス
私も頂いたオリーブのクラウザーミノーを使ってシーバスをゲット。サイズは60位かな。少し風が吹き始めて魚の活性が上がって良い感じ。
横浜の海でトリプルヒット
シーバスの活性はマックス。あるポイントに入ったら急に活性が上がり、一人が掛けた後に 残りの二人もすぐにヒットしトリプルヒット。それぞれ交換したフライでキャッチしているので、お互いに、「釣ってくれてありがとう。」となります。
クラウザーミノーにヒットしたシーバス
全員ミッションをクリアしして一安心。その後はフライを交換するのが面倒だったので、残りの時間もずっと貰ったフライで釣り続けましたとさ。シーバスの機嫌はそれほど落ちることもなく、その後もポツポツと釣れ続けました。
横浜夜景
気がつけばポツポツと雨が降り出し、横浜の空は工場夜景に雲は照らされて薄明るい映える景色に。今年も楽しい夜をありがとう、シークロさん。年が明けたらまたシーバスへ行っちゃうよ、解禁までの間はね。

オオニベ戦記7(備忘録)

昨年の備忘録にはこう書いてある。

『タイプ3をカウント15にファーストシンキングのポリリーダー。
ランニングラインは改善の必要あり・フラットシューターの伸びはアタリが分からず。
エビパターン? ボディの耐久性を引き上げる事が必要。
ヒント:ルアーとの違いは波動・音?』

ふむふむ、そういえばそんな感じだったなぁ。ラインは昨年と同様のデルタXのSHとしても、アタリを取りやすいランニングラインとして上げられるパワーコアを使ったランニングラインは30ヤードしか無い。その為ランニングラインが全部出てしまい、バッキングラインでは柔らかくて絡むしリトリーブできないので、この場合システム全部の長さである43.3m(ティペット含まず)しか投げれないので苦戦していたのである。長いラインは出ていないので今年は同じランニングラインを2本繋いで勝負デス。

エビパターンはたまたま釣れていた他の魚種が全てソレだったけれど、波とバックキャスト時に迫り上がった砂地に叩きつけられるフライは、丈夫さがとても重要でしたな。波動に関してはボリュームである程度変わるかも。そして持ち込んだフライの半分にラトルを仕込んでみた。

さてさて、もうシーズン7にもなったオオニベ戦記。「いい加減、釣ってくれよ!」とお叱りの言葉を頂きつつ、その結果は以下に・・・・。

波が少ないところを探す釣り
先に申しますと、今回は滞在中うねりがずっと高く、サーフキャスティングはほぼ出来ませんでしたので、やりたい釣りさえさせてもらえてない日向灘でした。今回の移動は北は美々津から宮崎空港裏まで、うねりが多少おさまる河口に絞る、仕方なくそんな釣りに。写真はまだうねりが少なめの到着日の午前中。
耳川河口にて
耳川と言えばヤマメを釣りに来るところですが、私はその河口でオオニベ狙い。沖に張り出したテトラ周りは波をかぶっているので、内側にある小さな砂浜で振ることに。見慣れない釣り方に周りの釣り人からの注目度は凄いですが、何も釣れません・・・。
ランニングラインをシュリンクチューブで継ぐ
ランニングラインの途中にこのような継ぎ目が。PEスレッドでループを作ってループ・トゥ・ループにし、その上にシュリンクチューブを被せました。思っている以上に継ぎ目が引っ掛からず(使ってわからない位)、スムーズな遠投が可能に。もっともこんな事しなくても、あとラインが10mも長ければ問題ないのに・・。
釣りをしながらネット会議
途中から加わったこちらのお方、こう見えてもお仕事中・・。世の中は便利になり、ラインをリトリーブしながらネット会議参加中。考えてみれば意見交換している画像なんて見る必要もなく、こうして音声だけ聴きながら意見を言えば良いんですね。それにしても時折風に乗って聞こえて来る釣りには到底関係のない言葉が、とてもシュールです。
大荒れの日向灘
サーフィンの人はいい波を求めて、釣り人は良い凪を求めて移動。沖をみればこの通りの大荒れで操業する船さえいません。それでも一縷の望みに投げ続ける私。朝4時半に宿を出て、午後5時まで投げ続ける行為。これは釣りではなくもはや筋トレ以外なにものでもありません。フライを小さくすれば、何か別の魚は釣れたかもね。
砂浜を歩き続けてポイントを探す
河口から川をみればベタ凪状態。なのでその境目を釣るしか私には手立てがありません。色々な川を巡ってみた結果、この河口が一番濁りが無く深そうだったので、ここで勝負することに。
ラトル入りシュリンプパターン
フライはこんな感じのエビチャンなど。フックサイズは2/0でラトル音とキールバランスを取るために、ラトルはフック下へ。スイムテスト済みでしたが、とても良い姿勢です。これを対岸までキャストして、カウントダウン。ラインが張ったところからリトリーブ開始。河口での釣りはスイングの釣り。できれば下げ潮が少し効いている状態が釣りやすいかな。そんな事を考えているとロッドが突然曲がりました。ギュイ〜ンと・・!
日向灘のオオニベ
ついに出ました!オオニベ! と言いたいところですが、ロッドが曲がったのは私の竿では無く、先程サッパを生き餌として投げ込んだ隣の餌釣りおじちゃんの竿。正確に言えばハチマルよりもやや小さいのでクイチ(あるいは中ニベ)です。なんか昨年と同じ展開ですなぁ・・。
オオニベは牙が生えてます
オオニベとグチ(ニベ/白グチ)を比べるポイントは、まずオオニベは口が下向きではない事。下顎と上顎はほぼ水平に閉じます。口の中は黄色でカマスの様な牙(前歯)があります。この顔をマジマジと見て、どこかで似た奴を釣った事がある事を思い出した。それはテキサス州パドレアイランドで釣ったシートラウト(現地名)。正確にはスポッテッド・シートラウトかな。
側線が輝くオオニベ
この魚が南半球でJewfish(ジュゥフィッシュ)と言われる由縁は側線にあるこの鱗が光の方向によって宝石の様に輝くから。
尻尾に鱗がある魚、オオニベ
それと一番の特徴として尻尾の真ん中に鱗がある事でイシモチやグチと区別がつきます(写真は昨年の魚)。
朝日の中でフライキャスティング
このおじちゃんが魚を釣った事で私のやる気マックス。釣れた時間、潮の程度、ベイト(餌)の塊と種類、水深などなど。これらを考えて、日に2回来るであろう時合いを徹底的に狙うことに。そして翌日は真っ暗な中を延々と砂浜を歩いてポイントへ。そんな時間帯でも他に釣り人はいて、横並びに数時間投げまくったのです。しかしな〜んも無し。一番良いと思う目星をつけた午後の下げはさらにベイトの反応が全くなく、それに総じて釣り人もおらず何も起こりませんでした。
使用したフライの残骸
時は無常にも過ぎて行き、波は最後までおさまる事はなく、フライは高波に揉まれているだけでした。今回使用したフライの残骸。その半分は壊れていて、さらに半分は砂に擦れて針先が甘いもの。爆投は数知れず、今回は外道一匹さえも釣れない本当に筋トレの旅となりました。1月にもう一回行きたいなぁ・・。

ランカーシーバスはエロトークがお好き

先日のシーバスから何故かアリスの曲を引きずっている私。本日のシーバスランカー便も何故だか「何もいい事がなかった〜♪この街で〜♪」なんて口ずさみながらタックルを準備。相変わらずサビの部分以外は思い出せないけれど、そんな事は釣りに関係ないからね。それより少し心配だったのは、台風接近によって風が上がる事ですが、ま、なんとかなるでしょ。

目指せメーターオーバー(シーバス編)を掲げて、私が昨日妄想したシチュエーションはこう。

夜明けと共に出陣するシーホース。舞台は某所のポイントへといざ直走ると、鳥たちは徐々に集結し大きな鳥山へとなっていた。鳥山をかき分けてその中心へ入って行くシーホース。その先に見えたものはシーバスが水面を割って多くの水柱を立てている姿。新しく新調したタガメン弍号機は間髪入れずにそのボイルへ放り込む。すると最初の一投目でハチマルのシーバスにタガメンは吹っ飛ばされた。しかし、その飛ばされて落ちた先で更に大きいメーターオーバーのシーバスが割って出たのであった。

私の妄想はいつでもメーターアップが釣れていますが、それが現実になるのはいつになる事やら・・。

さては本題は現実のシーバスフィッシング。走らせたその先に鳥山は・・・。ありゃ、ないじゃありませんか。本日はタガメンを引き倒そうと思いましたが、最初っから挫折です。そして今朝のシーバスはこんな感じ。お暇な方はご覧くださいまし。

今日の戒め:シーバスはエロトークがお好き?ウッチー船長がエロトークを始めた時は大物の兆し

東京湾から見える富士山
ポイントへ向かう途中で雪帽子を被った富士山がこんにちは。今日は大物の予感?ノンノン。ボイルがありませんがな。仕方なくこの辺からやってみましょうということになったので、インターミディエイトに大きめのフライをセットした僕ら。そう本日はランカー便なので小さいシーバスなんていりません。
大物シーバスとファイト中
最初の一本目は入ってすぐの壁打ちでデッカイのが仲間のフライにガボっと出た。しかし残念ながらランディング前にフックオフ。でもすぐ様別のシーバスがヒット、これもなかなかのサイズ。この時期のシーバスはコノシロをたらふく食べていて、魚体はまん丸です。
フライで狙う東京湾のランカーシーバス
上がってみればど〜んとこのサイズ。見事なデブっちょシーバス。フライは最大限大きくした15センチほどのピーナッツバター3/0フック。朝のポイントは活性が収まったので、その後は各所へ回ってランカーを探して行きます。
タガメン弍号機
意気込んで用意したタガメン弍号機は出番がなく寂しそう。そんな私はというと、前回と同じく23cmほどのビースティ・チェンジャーをスイッチロッドで引きます。ボイルがないのならばメガフライを投げまくりなのですが、黙々と投げてもつまらないので、うっちー船長のエロトーク武勇伝を聞きながら釣りをしていると、フライに集中せず気を抜いた時にドンとアタリます。
両手引きでフライをリトリーブする。
「ねぇ、ウッチー船長、エロトークして!」と僕らは言います。釣れている時は饒舌なうっちー船長がエロトーク(とてもここではお話できない内容)をまた始めると「ガボッ!」と出るのです。シーバスもエロトークが好きなのかなぁ。
ピーナッツバターでヒットしたシーバス
そんなエロトークを繰り返していると、ナイスサイズ以上のシーバスが程よくヒット。トップでは全く反応がなかったけれど、バイトは多数あり、いやぁ楽しい時間でした。
丸々と太ったシーバス
そんなウッチー船長のエロトークを聞いていた私のロッドにも、いくつかのポイントを巡った後にドーンと重い衝撃が。NRX+のスイッチロッドのティップは水面に突き刺さったまま中々上がらなかったそのシーバスは、ドーンと10ポンドオーバー。フライはまたもビースティチェンジャー。アリスには申し訳ありませんが、この街で良いことありました。この後ウッチー船長に更にエロトークをせがんだら、再び同サイズがドーン。そちらは気を抜きすぎてフッキングせず。
ビースティーチェンジャーでハチマルをゲット
あまりにも重くて太いので見た目はかなりメーターオーバーに近い様に見えましたが、あと15センチ足りません。目指せメーターオーバーの道はまだまだ続きます。魚が映っている背景がボカしてあるのは、最近は写真を見てポイントを詮索するプレジャーボートが多くなったので、隠してます。もっともシーバスは回遊魚なので、すぐにどっかへ行っちゃいますけれど・・。

一本の価値を高めるために追求するタガメン

皆さんは私の真似なんてしなくて良いんですよ。シーバスを確実に釣りたい方は、ホワイトゾンカーとクラウザーミノーの2種類を持って行きインタミラインで引けば、サイズを気にしなければ十中八九釣れるはずです。状況がよければ、もしかしたらそれは管釣り以上に釣れるかもしれません。私たちはそんな釣りを20年以上前はしていました。でも今の私はかなりジジイになってきたので、シーバスに求めるものは釣る過程で得られる一本の価値なんです。

現在はフローティングミノー全盛のシーバス・フライフィッシングですが、30年前は釣れるサイズに合わせてゾンカーやマラブーなんかを引っ張って私は釣りしてました。それが海外の影響を受けて色々なフライを使い出し、十数年ほど前に岩井さんがイワイミノーを使い始めてトップウォーターがメージャーになったのです。

なぜトップが流行るのか? 例えればルアーフィッシングでワームを使って釣るのとトップで釣るのとでは一匹の価値観がかなり違う様に思いませんか? もちろん人の価値観ですからどちらで釣っても悪い事はいのですが、より難しくハードルを上げた釣り方で上げた場合、そのプロセスにつり人は満足しているのだと思います。なので、まだまだ釣り足りないこの釣りを始めたばかりの方々はゾンカーを引っ張ってください。もしくはフローティングミノーのフッキング率の悪さに翻弄されながら、時にゾンカーを引くのが良いでしょう。

現在シーバスルアーはメガトップ全盛時代。私はそれに触発されて大きいフライには大きいシーバスという現在のスタイルになってます。なので釣れる数は激減してますが、一本の価値が高まるからこそ、人がやっていない事を試したくなります。

で、数年前から始めたメガトップフライで釣る挑戦ですが、昨年こしらえたタガメンがかなり良い線までいっている感じなのですが、フッキング率が上がりません。単にアシストフック(例えばフロントフックからハリスを出して、テール近くに小さいフックを忍ばせるなど)を付ければ釣れる事は分かっています。ですがそれだとスレ掛かりが多くなりフライらしくないので、タンデムフックは使わないのが私のポリシー。漢ならシングルフック一本、言ってみれば頑固親父が掲げる漢の浪漫ってやつですな。

トップウォーターシーズン真っ盛り、でも船が人気すぎて今シーズンはあと何回行けることやら。その際に投げているフライはこんなものですので、お暇な方はご覧くださいまし。

タガメン 零号機
最近流行っているメガバスのメガドッグでドーンと出るのをみて、それに近いサイズのフライを作って見たのがタガメン零号機。使ったやつなので小さくなってますが、サイズは220mmで重さはご覧の通り。8番ロッドでも投げることができますが、抵抗が大きいのでリーダーは極端に短くする必要があります。私はエアフロのバス/マスキー4ftフローティングのリーダーをつけて、その先のティペットは50センチほどです。
タガメン・初号機
タガメンは下から見た時のシルエットがはっきりわかる様にするために、ジョントフライで前後にフロートフォームを魚っぽいシルエットに近づけました。フライフィッシングはルアーと違いその投げる本体が重ければ重いほど投げにくくなるために、0.1gでも軽くする努力をしました。結果、フックをライトワイヤーのSC15・#3/0にしていたのですが、この大きさに対して3/0フックは小さすぎてフッキングが悪いんです(2個付ければ掛かりますが・・)。
フローティング・ドラゴンテール
こちらは番外編のフローティングドラゴンテール。フックは6/0番。このフライが一番魚の反応が良く出るのですが、ドラゴンテールは一度水を吸ってしまうと地獄の重さで、シングルハンド12番でないと投げれません。あまりにのツライので現在はGルーミスのNRX+・11ft・8wtで振っています。ボートに乗っている間、ひたすら投げ続けるのでこのフライは現在はほぼ使ってません。
EPフローティングミノー
こちらも番外編で、EPミノーのフローティングバージョン。魚を釣り過ぎて、ヘアが短くなってしまいましたが、当初の長さは15〜8センチほどありました。フックの上側にハート形にカットしたフォームを3枚挟み、その間にEPファイバーが生えている感じ。めちゃくちゃ釣れるのですが、メガフライとは言い難いので、これ以降は量産していません。
タガメン・弍号機
そして今回巻いた、タガメン弍号機。結果的に重量が上がってしまったのは、横から見た時のシルエットも水に使った状態で大きく見えるように、少しだけ下のボリュームを増やしました。また、長いサドルハックルを重ねることで、下から見たシルエットも透けない様に工夫。今年はこんな感じで試してみます。
メガトップの大きさ比べ
大きさを比べるとざっとこんな感じで大体20センチ位に収めてます。かつては25センチ以上も試しましたが、数センチ大きいからと言ってバンバン出るわけでもないので、これからは約20センチほどにまとめて、水押しなどを考えて改造し続けます。
メガ
このメガトップ達はオープンウォーターで投げる事が多いので、基本無くなりませんので増える一方。また、毎回試しながら巻いているので、同じフライはほとんどありません。もし、今まで使ったこれらのフライが欲しい場合は、お店でシーバスの話をすれば、管理人の私が機嫌の良い時であれば貰えるかもしれません(笑) その前にこのフライ達を投げたいのであれば、キャスティングスキルを磨く事は必須ですので、お忘れなく。

ジョニーの子守唄が思い出せない、ビースティー・チェンジャーの夜

昨夜横浜で口ずさんだ曲はジョニーの子守唄(アリス)。でも、バックコーラスの「ふぅ〜、ジョニ〜♪」という部分しか思い出せず、冒頭だけを頭の中でヘビーローテーションし、やもやしながらシーバスを狙ってました。帰ってきて速攻で「ジョニーの子守唄」を検索、それを聴いてようやくスッキリです(笑)

東京は一気に寒くなり急にフリースを着込み始めた私ですが、そんな季節に入ったっのでそろそろメガフライのシーズンに入ったって事ですね。なので今回はフローティングを封印し、フックサイズ6/0番の大物チャレンジ、目指せメーターオーバー(シーバス編)です。昨年巻いたビースティー・チェンジャーから少し手を加えたラトル入りのフライで、大きさ23センチで若干重め。

シークロ岡本船長はまずは肩慣らししてからと、向かった先は穴撃ちシーバスポイント。EPミノーでアタリを多数もらって順調にヒットが続きます。潮の時間を見計らってコノシロ付きシーバスのポイントへ移動。なんかどよよ〜んとした場所なのですが、コノシロは満タンらしくそのザワつきが感じられ、雰囲気はバリバリです。

今回のタックルはGルーミスのNRX+スイッチ 11フィート・8番にエアフロスナイパーWF9S3。それにバス・マスキーのインタミリーダー4フィートを着けて、ティペットは30ポンド50cm。これぐらいリーダーが短いと5gあるフライでも投げやすいんです。

ポイントへ着き、さてキャスト開始するかと思って水面に垂れたビースティー・チャンジャーにいきなりガバッと出ました。もちろんアワセられませんでしたが、ノーキャストでバイトなんてどういう事? 今回はラトル音が効いているのか、最初の数投は猛アタック。そしてフッキング。もしかして今日はランカーサイズが入れ喰い?と思いましたが、そんな事はなく、一度魚がかかってしまうと一旦落ち着きます。しかし船のポジションを変える度に魚の活性は上がるのです。

大きなフライゆえキャッチ数は少なかったものの、思い描いたシチュエーションで出たし、昨年の宿題が身を結んだ気がしてかなりの手応えと達成感を得た夜でした。さて、「ジョニーの子守唄」をどうこじ付けて話の中に盛り込もうかと思いましたが、歌詞カードを何度見ても今回のシーバス釣行とは結び付きませんなぁ。ついでにアリスの歌を一通り聴いたのですが、改めて思う事はネガティブな歌詞が多かったんだなぁと。さて、どう締めくくろうかな、このブログ・・・。

本日の戒め:リトリーブしたライン処理は大物がヒットした時の事を考えて事前に場所を確保しよう。

横浜港のシークロ
今回はシークロ・岡本艇で出船。相変わらず釣りを盛り上げる組み立てが上手い船長でゴザイマシタ。
ビースティー・チェンジャー
EPミノーで釣ったシーバスの写真はパスして、今回はメガフライオンリーの写真。クリスマスツリーのようなこの6/0番・23センチのフライにガバッと出るんです。あなたもきっとその虜になる筈です。
シークロの夜
岡本船長が撮ってくださったので、珍しく私のニコパチ。今思うことは、こうして皆さんを煽ると船の予約争奪戦になるので、結果的に私の釣行回数が減ってしまうので困りもの(笑) この後に良いサイズをまた掛けたのですが、魚が勢い良く走って行くのに対し、ラインを踏んでいた為に送る事ができずバレてしまいました。大物狙いの時は、世捨て丸時代に使っていたラインバスケットが必要だなぁ(落ち葉を入れる、ポップアップのゴミ入れ
ビースティ・チェンジャー6/0番
フックのテール位置に見えるメッシュチューブに包まれたものがわかりますか?これがラトルですが、ルアーに入っているサイズと同じなので、かなりこの部分が重くなってしまいました。しかし、いくらぶつけても壊れなかったので優秀なラトルです。
ナイトシーバス
同船車はそんなデカイフライは投げれないという事で、EPミノーを可能な限りデカくしたフライでチャレンジしてドーン。シーバス単体で写すとそのサイズ感ってわかりにくいですよね。
大型のフライで仕留めたシーバス
本人が持つとド〜ンとこのサイズ。エコーのイカロッドが満月にしなってましたよ。ナイトシーバスだと写真が魚ばかりになってしまいますが、とてもエキサイティングな夜になりました。
コノシロを捕食するシーバス。
回覧注意:口の中を見ると、捕食されたコノシロが吐き戻されて食道付近に。人間で言えば、口にポップコーンを頬張っているのに、さらにチキンに喰らいつくみたいな感じかな。

サクラマスのフライを使ってブラウンハンティング

今年は昨シーズンよりも更に釣りが厳しいと感じているのは昨年以上に緊急事態宣言が長く、普通の釣りが出来てないのが私の現状です。日常って当たり前のようでそうで無くなった時に、そのありがたみを感じる為にコロナウィルスは産まれたのかな?なんて思ってしまいます。今後ワクチン接種が進む事でこの危機が乗り越えられる事を祈りつつ、私はただ人との接触を極端に減らして釣りへ行く(仕事ですから)のみでございます。

今年は関東圏から出ないでずっとサクラマス狙いをしてきた訳ですが、結果は実らずに今期にこしらえたフライたちが余りました。もちろん繰り越して来年使っても良いのですが、シーズン前になればまたフレッシュなフライが巻きたくなるので、今のうちに消費しておきたいのです。

昨年この時期ブラウンハントに出掛けましたが、今年はその場所を変えてスイングの釣りで巻いたウェットフライをブラウントラウトに捧げに行くことに。しかしですね、初めての場所で結果はそう簡単に出るものではありません。いろいろな課題を抱えてきたので、2回目以降はその創意工夫で結果が出るのかが楽しみとなる訳です。

何もすることがない四連休を私はお仕事をしておりますが、どこにも出掛ける予定が無い人は、このブログでも見ながら失笑してくださいまし。

暑い夏の日の釣り
とりあえずチビブラウンをドライで釣っておきましょうと、少し上の方へ行って釣り始めた。最初のポイントでHさんは私の後追いだったのですが、ドンピシャのタイミングでヒット。綺麗なブラウントラウトをでっかいドライフライで仕留めましたヨ、流石です。
日本のブラウントラウト
こんな綺麗なブラウントラウトを青空の下で二人で釣りをしていると、ニュージーランドかモンタナで釣りをしているかのような錯覚に陥るのです。そしてモンタナ(サンフランシスコかも?)生まれのウィンストンのグラスロッドがギュンギュンしなってました。
放流もののイワナ
私はというとドライでブラウンはな〜んの反応もなし。それも私に掛かるのは放流もののイワナちゃん。あれ?なんか昨年と似ているぞ。ま、日頃の行いが良くないんでしょうな。
本流のウェットフライの釣り
ドライフライフィッシングは午前中で終了して本流へ移動。暑いので数時間休憩して夕方近くからスイングの釣りをする事に。本流の釣りは歩け歩け運動です。
本流のブラウントラウト
ポイントまで歩き、3投目からアタリがあった。流し方を変えたら掛かるかな?と考え、少し上流へ投げて沈める時間を長めに取ったらすぐにキマシタ。ま、チビですけれどね。それでも魂込めて巻いた殆どカラスのみ(ハーミット専属ハンターに仕留めて頂いたハシボソカラス)ウェットで釣れて嬉しいのです。
大きめのウェットフライ
カラスはウイングの部分とスロートハックル、そしてボディのダビング材にカラスのアンダーファーを混ぜました。バットにはアピールするためにオレンジのフロスとクレストのテール。真っ黒けはやっぱり効きますなぁ。
本流のブラウントラウト
その後は歩いてもなかなか出ないのと、これ以上良いポイントはない場所でもアタリが出ないので、リーダーをちょっと工夫して沈める事に。そしてようやく少しはまともなサイズがヒット。もっとも今回の目標はゴーマルだったので、サイズ的にはまだまだです。でも新しく挑戦したこの川をどう攻めるかはなんとなく分かったので、次回はリーダーからフライまでを工夫して挑みます。
本流の釣り
少しずつ空が暗くなる中で夢中になってキャスティングをしてましたが、気がつけば私の後ろでご満悦のHさん。聞けばドライで出したサイズよりも一回り大きいのがキャッチできたとのこと。私もとりあえず釣れたので、これにて納竿。空はまだまだ明るいですが、もう19時だものね。宿題をたくさんもらって嬉しいのは釣りだけかもね、次回が楽しみ。

フローティング キャンディ(弍号機)はどこで投げる?

過去のタイイング動画を見ていただくと一年ほど前に「チューブキャンディ」を紹介しています。そのフライはサーフキャンディよりも軽く投げやすくて壊れない優れものフライとして活躍中ですが、それをちょっといじったのが前回の初号機であるフローティングミノー。

初号機の大きな問題は下から見たシルエット。フローティング部分の後ろにシンセティックファイバーのみにしたのですが、下から見えるシルエットの透け感が強過ぎてテールがほとんど見えないんです。なのでこの部分を柔らかい素材にして存在感があるマテリアルにする必要があります。

今回仕上がった弍号機のテールにはゾンカーストリップを使いました。これによりスキンが透けないのでその存在感と柔らかい動き、さらに食い込み抵抗が少ない(従来のフローティングミノーと比べて)効果が狙えます。

さてさてこの写真を撮る前に失敗作は2本。チューブとボディウイング材の量を減らすことでいい感じにまとまりました。湖で使うことを前提にワカサギカラーにしましたが、すぐに芦ノ湖へ行く予定はないので、次回は本栖湖かな。その前にシーバスで試そうかと思ってます。

Floating Candy

Hook : D-Hooks #2461・ #4
(バリバスフックは製造中止になりましたので現在はこのフック)

Thread:ビーバス GSP・100D
Tail:ゾンカーラビットスキン
Wing :クラフトファー
Sparkle:EPスパークル
Body:モノチューブ+ファントムチューブ
Eye:フィッシュスカル リビングアイ(4mm)

フローティングキャンディの下巻き
スレッドは適当にシャンクの真ん中あたりからスタートして巻きましょう。GSPスレッドは滑りやすいので、要所で瞬着を使うことをお勧めします。
フローティングキャンディのテールを取り付ける
今回は全体が7センチになるようにしました。なのでゾンカーストリップの長さは約5センチくらい。長く取り付けて後でカットしても良いでしょう。
フローティングキャンディのフローティング部分
中に入れるフォームは6mmのラウンドフォームをこんな形に切りました。このフォームはフックベンドから外へ出ないようにしましょう(長くしても良いですが、それだけ動きの邪魔になります)
フローティングキャンディのフォーム取り付け
フォームはフックアイよりも2mmほど後ろ(通常よりも少し広めのスペース)が良いでしょう。前側がカットしてあるので、今はたった状態。
フローティングキャンディのアンダーボディ
フローティングキャンディのアンダーボディとしてホワイトのクラフトファーをフックの下側に巻き止めますこの材料は折り返すのでフックアイから右側に伸びる材料はフックベンド位置ぐらいまでの長さにしましょう。
フローティングキャンディのオーバーウイング
フローティングキャンディのオーバーウイングボディはワカサギっぽいゴールドにしました。同じように折り返すので、フックアイよりも右側に5〜6センチほど出しましょう。それぞれのクラフトファーは折り返すので材料は少なめにつけることをお勧めします。
フローティングキャンディのスケール
さらにキラキラものとして少量のEPスパークルを同じ場所へ巻き留めます。後で長さはカットして調整しますので、適当です。スレッドはこの位置で巻き留めて一旦カットし、瞬着を垂らします。
フローティングキャンディのボディを逆撫でする。
フローティングキャンディ全体に巻いてあるクラフトファーを均等に逆撫で(全てのファーを左向き)にします。チューブを被せた時に偏りがないように逆撫でしましょう。
フローティングキャンディのモノチューブ
逆撫でしたら、その上からモノチューブを被せます。
フローティングキャンディのファントムチューブ
さらにその上からファントムチューブを被せます。ファントムチューブだけだと色は綺麗なのですが、ボディ全体がボコボコになるので、このようにに二重にしてみました。またモノチューブはテールの絡みどめの効果もあります。
フローティングキャンディの制作1
チューブを被せたら、アイのすぐ後ろの位置でスレッドをキツく巻き留めます。そしてアイよりも右側に余った材料をカットして綺麗に取り除きます。
フローティングキャンディのボディ制作2
前側に余ったマテリアルを綺麗に取り除く方法は、シザースで縦にカットして解けたマテリアルを丁寧に数本ずつ切ると切りやすいです。
フローティングキャンディのアンダーチューブをカット
モノチューブは硬いので、写真のようにフックベンド位置で吊った状態になっています。この部分にシザースを入れてカットしボディが真っ直ぐになるようにしましょう。ベンドより後ろに伸びたモノチューブはそのままにしてテールの絡み留めとして活躍します。このチューブの上にはセメダインスーパーX2クリアを塗っていきます。
フローティングキャンディにセメダインを塗る
セメダインスーパーX2は少しだけドライヤーで温めで柔らかくしましょう(人肌でも良いです)。爪楊枝でぎりぎり垂れない量を2-3回分をボディの全体に塗っていきます。アイ側だけ綺麗に塗れていれば、あとは適当で大丈夫です。
フローティングキャンディのコーティング
適当に塗り終わったら前からドライヤーを当てて接着剤を柔らかくして馴染ませましょう。適当にフライを回転すると5分程度で全体に馴染みます。馴染んだら半乾きの状態で魚の目(アイ)を貼り付けます。あとは一晩乾かせば完成。
フローティングキャンディの完成
セメダインスーパーX2を塗ることで壊れないフライになり、ヌメっとした雰囲気になります。テールはゾンカーストリップなのでよく動きますし、硬さがないので魚の吸い込みが期待できるでしょう。少し前にこのアイデアが浮かんでいたら、前回の芦ノ湖で使っていたろうに。まぁ、とりあえず次回の釣行でどこかで浮かべて、更なる改善点が見つかればまた変化していくことでしょう。そんなに難しいパターンではないので、皆さんも巻いてみてくださいな。

一般的なフローティングミノーに飽きたので、新しいパターンを模索している件

フローティングミノーが流行り始めて何年の月日が経ったでしょうか。シーバスにせよトラウトにせよ、その多くはフォームの上にチューブ全体を被せたパターンが多いと思うのですが、そのタイイングに飽きました。いや、そのフォルムが同じなので、ボックスの全部が同じ形の色違いになるのがつまらなくなったのかもね。

なので、そのフローティングミノー改造計画の話。まず現存するフローティングパターンでフライらしいものと言えば、フォルムがざっくりしているガーグラがあります。フライらしくテールの動きを重視したパターンなのですが、目指すは現在のフローティングミノーとガーグラーの中間くらいのフライが欲しいと思った訳ですあります。

そんな事を考える時って唐突に思いつくものでして、釣りへ行く前日間際だったりするものだから、その試作機は一つしか作れずに湖へと出掛けるハメに。今回持って行った初号機の反応は程よく良い感じだったのだけれど、やっぱり現場に行って初めて気づくこ事も多々あるのですよね。

このフローティングミノー改造計画はしばらく楽しめそうです。次回は海で試そうかな。

ガーグラー(バチパターン)
シーバスのバチパターンで使うガーグラはこんな感じ。全体をゾンカーストリップでその長さを作り、フックの上に取り付けたフォームで浮力を稼ぐパターン。これを真っ白けにして引っ張っても良いけれど、もう少しミノーっぽい感じにしたいんだよなぁ。
フローティングミノーを作る
フックのバランスを取りたいのでベンド位置がセンターにくるようにバリバスの2500V-SEを使用。イメージとしてはフックの上にフォーム、それを包むように柔らかいシンセティックファイバー。そして全体的なシルエットが崩れないように、モノチューブを被せるというもの。
チューブミノーの試作1号機
慌てて作ってみた初号機。フォームを入れすぎた感がアリ。長さはバッチリで泳ぎの姿勢も大変よろしい。実際投げてみて分かったのは乾いた状態と濡れた時のフォルムイメージが異なること。中心にフォームがあるので、テールに向けてのシルエットのセンターがなんか少し物足りない。ちなみにチューブの表面はセメダインスーパーX2でコートしました。
レインボートラウト
実釣ではブラウンの反応は上々。チラ見したものを除いてフライには6回バイトさせましたが、シーバスのフローティングミノーの事も考えていたので、浮力が強過ぎたのとフックが小さかったことを反省。ボディはラウンドフォームではなく次回はエバゾートフォームにしようかな、柔らかいしね。結果ブラウンは一本も取れなかったので、午後にシンキングラインの釣りでレインボーハントとなりました。
魚探の振動子の一番簡単な設置方法
レインボーの最大は65センチありました(ヒットフライはラマファイバーのリーチ#6)。一緒に写っている黒いものなんだかわかりますか?これはイケスに放り込んだ魚探の振動子。振動子が倒れないように重いラバーをくり抜いて、そこへ振動子をはめ込んでコーキング材で固定した自作品。このやり方は非常に便利で、振動子を付ける棒なんいらないのです。世捨て丸時代に培った一番簡単な振動子を水底へ向ける方法。ただし大量に魚を釣ると、魚にひっくり返される事がしばしば(笑)
レインボートラウトのリリース
初号機で分かったことは、浮力の調整と背骨となるシルエットをどう表現するか、です。良かった事は動きがとてもリアルなのと、フックベンドよりも後ろに硬いものがないので弾かれることはないこと。次回はその辺をうまく考えてフローティングミノーに改良を加えてみますが、やっぱり使いたくなるカッコイイフライにしたいですよね。フライタイイングって楽しいですなぁ。

マスを訪ねて三千里

♪この道の彼方、約束されたはずの場所があると信じて生きたい
もう一度孤独に火をつけて♪

こんにちは、ハマショーが好きな私です。僕らの世代は多分多いと思います。

それにしても本流釣りオンザロード、約束された地に巡り会えるのはいつになるのでしょうか? もう7週目に入りますが川の活性はまだ遠く、雑魚の気配もほとんどない日々が続いてます。そしてCOVID-19の影響を考えて孤独な単独釣行が多い日々ですが、今回は現地集合現地解散で釣り仲間と本流へひたすら毛針を投げつづたのであります。

結果から言えば、本流前戦異常なし!報告はありません。

昨日の移動距離:360km
昨日釣りをしていた時間:12.5時間(休憩なし)
昨日釣り降った距離:約 4km弱
本命のキャッチ数:0匹
雑魚のキャッチ数:0匹
シオヤキマスのキャッチ数:1匹
ロストしたフライ数:0本
交換したフライ数:1本

人生は思いの外厳しい日々の連続です・・。

オオヤマカワゲラの抜け殻
朝イチに入った場所は先週に入渓点を見つけた初めての場所。入ってすぐに大きなライズがあったけれど、あれはサっちゃんではなくコイだったと思う。ただひたすらフライを流し釣り降った。雰囲気は良いのですが、あともう少しかなぁ。水位は減水気味で石の上にはオオヤマカワゲラの抜け殻だらけ。
水中に飛ぶ込んだツチガエル?
バンク沿いを釣り降っていたら、突然黒い影が水中に飛び込んだ。最初は川ネズミかと思ったけれど水中を覗くとこの子でした。もうすぐ彼らの合唱が始まります。
ダンケルドフライ
相変わらず浮気ぜずにダンケルドの漢流しを貫いてます。フックサイズは6番よりも大いきものを使う理由は、雑魚が掛かる数をほどほどにしたいから。でもね、今年はその雑魚が全然いないのです。ちなみにフライがロストしないのは、ティペットが太いのとシンキングリーダーを使用してない為(フローティングかホバーを使用)。
ヒレなしレインボートラウト
現在の時合いは11時〜13時。時を見計らってとっておきのポイントへ入河。昼間だというのにヒゲナガが流れ始め良い雰囲気になってきたらコレが掛かった。僕らはこのマスの事をシオヤキマスと呼ぶ。化粧塩の使用量を減らすために開発されたマスで、胸鰭が退化し尾鰭が丸くなっている(ウソです)。エコであり塩分を気にしている方にはお勧めのターゲット。ですが、最近は川魚は食べないのですぐにリリース。大きくなってまた会えても嬉しくない魚の一つ。
ダブルハンドフライキャスティングし続ける長いラン
あまりにも何にもないので一つのラン(フライが流しやすい一区切りの流れ)が終わってもさらに下流へそのまま流し続ける二人。先行する彼はアタリがないので、どんどんとディープウェーディング(深み)へと入ってしまう、これも釣り人の心情かな。
日本の素晴らしくない景色。新たに護岸された河川敷
一昨年の台風19号の被害を覚えていますか?それから1年半を経て河川敷は大変貌。しかし私が嘆かないのは、この景色は前に見もているから。このポイントは35年位前からお気に入りの場所だったのが、ある年の災害でこんな感じに様変わり。ガッカリしてから約10年後位には護岸が崩れまた良いポイントに戻った場所。しばらくは何もないでしょうが、10年後にはまた元の姿に戻ると思っている。それよりも人間てホントおバカで浅はか。真っ直ぐにしたがるし、こんなものこしらえたところで、自然の猛威に勝つことなんて出来ないのにね。