幽霊と熊と雷

釣り人の話はいつも大袈裟で誇張する兆しがあるけれど、私も御多分に漏れず特に繰り返し話をする逃した魚の話は成長しているに違いない。そもそも釣り人の皆さんは話し上手な方が多く、今まであった出来事を面白おかしく味付けをして話をしたがる。けれど、よくよく聞くとそれは自分の体験談ではなかったりする事もしばしば。個人的には面白い話が好きなので私はその話を聞き、また別の人へと伝えてしまう輩なんです。

ご周知の通り釣り人は他人の釣果(特に大物の自慢話)なんてものには全く興味がなく、むしろ間接的な話としてよく出てくる幽霊やクマ、雷の話に食い付いてきたりします。私が今まで釣り場であった不思議な体験に興味津々の方もいれば、熊の遭遇談がいつの間にかどれだけ接近遭遇だったかを競い合ってしまったり。そして雷は私にとっちゃこの三つの中では1番怖いものであり、その怯えっぷりは半端ありません。あれ、雷の話って初めてですよね? 前にも書いたかなぁ・・。あ、同じこと書いてた。

雷嫌いになった理由は時系列でどちらが先か忘れましたが、芦ノ湖と栃木県の某川での出来事でしょうか。芦ノ湖の湖尻ではウェーディングしていたら、いつものように自衛隊演習の爆音が聞こえているのだと思い、気にも止めず釣り続けてました。晴れてたのですが斜め前の山に少し怪しい雲が掛かり始めた時、ドーンんという音と共に手元がビリビリっと痺れてビビったのです。なんかヤバイ事が起きそうと、慌てて岸に上がりロッドを放り投げると、白昼が稲妻で更に明るくなるのと同時に轟音が鳴り響き周りは騒然。その後あっという間に豪雨と雷の嵐。その間ずっと私は這いつくばってました。栃木で遭遇した雷は這いつくばっている時に川の対岸に落ちて、稲光は地面を走るのを初めて見ましたよ。豪雨が続いたのでレインウェアの下までびしょびしょだったけれど、もしかしてチビってたのかもと思う程。

なので、雷の予兆を感じると私は車へ一目散に退避。以前に後輩の車で出掛けた時は車のキーが無いので車の下に潜り込んで退避していたことがあります(これは危ない行為なのでやっちゃ駄目です)。その時は私の雷嫌いを知っている仲間が心配して車へ戻ってきましたが、四駆の下から這い出してきた私を見て大笑いしてました。

さて、その雷は今週いっぱい続くようで山沿いの釣りへは行く気が失せた私。仕方ないのですぐに戻って来れる弁慶池でブラックバスと遊んできた次第。緊急事態宣言下だから、これで正解だったのかもね。午後はいつもの通りシャワーを浴びてビールを飲みながら映画を見ましたとさ。

赤坂見附の弁慶池
ハーミットからドアtoドアで 15分で着いちゃう釣り場、赤坂見附の弁慶池(九段下まで徒歩→東西線で永田町下車徒歩→弁慶池)。午後から雷予報だけれど、朝からずっと怪しい雰囲気がある。そして湖面は全く以上なし。いくら探してもサイトフィッシングが成り立たない、バスの気配なし。
弁慶池のボートフィッシング
ボートを四谷方向に向けて舐めるようにバスを探すけれど、何にもなし。一応湖を一周ずっとポッパーを投げまくってみた。無反応です。
赤様見附の弁慶池
オーバーハングした木の下ギリギリには魚がいるかもと思い、船を木の下へ。でもな〜んもいません。たまにフライを突っつくブルーギルだけでゴザイマス。
弁慶池のブルーギル
仕方なく見えているギルちゃんをいじめてみます。フライを小さくすればいくらでも釣れるので、5匹も釣れば飽きちゃいますなぁ。
弁慶池の子バス
ギルちゃんは飽きたので、今度はWF6Fにタイプ3のシンキングバスリーダーを着けて、ティペットは80cmくらい。フライはグリズリーマツーカ。ハングしている木の根元へ投げてようやくこのサイズの子バスを2本キャッチ。
弁慶池に怪しい雲ゆき
午後は活性が上がるかも?なんて期待していたら、空気が一気に入れ替わり国会議事堂方向に怪しい雲行きへ。そして私の嫌いな雷様が「釣りをおやめなさい。」というお告げが・・。やっぱり半ドンで終わっちゃいましたが、午後は家でまったり昼ビールは良いものです。

マップルと共に駆け抜けたフライフィッシング

私の車のドアポケットには古びたマップル(地図)が今もなお刺さりっぱなしで置いてある。先日の釣りで移動休憩中にふと気になり手に取ってみた日焼けしたその地図。その中には至る所に印がされていた。

進化し続ける携帯電話の機能は子供の頃に想像した未来とは違い、電話として活躍する事が無い。今ではなんでも出来るハンドコンピューターとしてその未来を委ねられている様に感じる。GPSを使ったカーナビの歴史を辿るとだいたい30年ぐらいの様だが、カーナビの登場と共にロードマップが衰退していったというところだろう。そしてそのカーナビでさえこの先はどうなる事やら。

私のフライフィッシング史前半はオートバイと共に全国を回っていたので、ツーリング用のタンクバックの隙間にマップルを挟んで川を探すと言うスタイルで走り回っていた。目的地までの国道をざっと見て曲がるべき場所を頭に叩き込み、川が近づいたらバイクを止めて再度確認して林道へ入る。目指す川が決まっている場合は事前に国土地理院の2.5万の1地図を購入し、入渓してからはその地図とコンパスをに頼り退渓点を探っていた。

時代が進むにつれ仲間は「カーナビがあれば大丈夫。」なんて言ってマップルを積まなくなったけれど、カーナビの画面は小さく、そして縮尺を変えると突然川が消えてしまうので不便極まりないと私は思っている。特に目的の川が駄目だった場合に逃げの川を探ろうとカーナビに頼ると、縮尺を変えると隣りにある沢がどこにあるか分からず、行ってみたら全く別の沢を攻めていたなんて事を後で気づいたりするのである。そんな時にマップルは今でも少しだけ活躍するのだ。

僕らが若い頃使っていた縮尺10万分の1のマップルは途切れてもその隣りは上端に描かれたページ番号表ですぐに見つけられるのはとても便利。何よりも地図が縮尺が全て統一されていてるので、突然距離感が変わってしまうという事がなかったが良かったのだ。そしてご丁寧に入渓点にウキ(浮子)マークがあったりするので、半信半疑で入渓した川もある(笑)。その結果は打率半分だったかな?

時代は進み携帯電話の精度はGPSの性能が飛躍的上がった事で、今はわずかな誤差で自分の居場所がわかる様になったのは、釣りの最中は嬉しい事。その反面、街中の行動が情報として漏れてないないか心配になって入りもしてしまうのも事実。

そんな地図の行く末はフライフィッシングと同じく無くなりはしないけれど、ごく一部の需要に限られるので多くの皆さんが知らない所で今後もひっそりと活躍していくのであろう。そして梅雨空が続く車の中でふと手に取った地図は、また数年間はこのまま忘れられて眠り続ける事でしょう。

昭文社のマップル10万分の1
今手元に残っているのは一番古いもので1991年発刊。それ以前はいくつものツーリングで濡れてボロボロになってしまい、捨ててしまいました。現在所有する一番新しいもので2010年。今のマップルは山間部になると突然縮尺が変わるので、釣り向きではないと思う。

地図に書き足された釣り場
当時は地図を購入するとそこへ次々と情報を書き加えていくので、そう簡単に新しい地図の購入とはならない。今こうして見ると私の釣りスタイルは、一つの川を決めるととことんその周辺を通うスタイルだという事が分かる。今は行かない桂川は10代〜30代の思い出。

1991年の地図
地図をペラペラとめくると、手書きでダムを書き加えてある。30年前と今を比べると大きく変わったのはこのダムのために大きく変貌した川。上流部にダムや砂防堰堤を持つ川の下流部は砂礫と真っ直ぐに護岸された川ばかり。懐かしんでいては魚は釣れないので、今はひたすら最後の砂防堰堤よりも上を目指す。

いつもの川離れて入渓した川
ということで、私の本流のウェットフライフィッシングは6月末まで粘りましたが、今年は何もなく終わりました。なので、地図を手に取り久々に訪れたのは別の水系のかなり上流部。その移動距離は80km。知らぬ間に道は真っ直ぐになり、さらに上にはまたダムが・・。長距離を歩く元気が無かったので、車を置いて10分程歩いてから入渓しました。

イワナ
予想通り車止めから近い場所だとサイズが伸びません。イワナは6〜6寸半が中心。フライへの反応もイマイチでした。

北関東のヤマメ
いつもの水系からかなり離れているので、ヤマメのカラーもなんとなく違う。でもシブチンで反応が悪いのでフライは20番まで落としてやっと掛かる様になった。ヤマメもほぼ同じで6〜7寸まで。午後は雷予報だったのでお昼退渓しましたが、釣果は7本で終了。正味3時間の釣りなので、上出来です。

ムネアカオオアリ
魚が釣れて一安心の休憩。私がおにぎりを頬張る足元にはムネアカオオアリが歩いてました。次回はコレ巻かないとね。サイズはフックにして12〜14番サイズ。こんな釣りを先週まで続けてましたが、雨が降り続くと次回の釣り場所に悩んでしまうなぁ。

ノスタルジーな気分でリフレッシュ

14周も同じ場所へ通い続けて何事も無く過ぎ去る日々。根性であと数週間通い続けてキャス練をやり切った感を出したかったけれど、梅雨入りした季節のように私の気持ちはどんより曇り空、足が本流へ向かなくなりました。今年はもう終わりかな・・。何か行かない理由を付けをしたくて覗いた河川の水位サイトには前日比プラス20センチの水位を指していた、これはチト厳しい。仕方ないなとと言う気持ちを全面に押し出しつつも、新しいプランを練れるのに口元はつい緩んでしまう。

かと言って今は起床1時間半前。瞼を閉じならが色々考えていても良い案が浮かばない。とりあえず起きたら気の向くまま釣りへ行ってみる事としますか。そんな旅はしばらくしていなかったしね。

今思えば若い頃の私はかなりぶっ飛んだ行き当たりばったりな釣り人、だと私は思う。中学生の頃は雑誌に登場する遠くの川や湖へ行きたくても電車賃さえないので、ふと50キロ以上先の湖へ自転車で釣りへ行くのは茶飯事。16歳の誕生日には学校をサボって原付免許を取りに行き、その2週間後の交付日も学校をサボって受け取りに行った。その足で上野のバイク街へ向かい、スズキのハスラーを購入。でもバイト代だけでは足りないので残りは3回分の月賦払いの書類を持って家へ帰り、親に殴られながらも判子をもらったのである。

免許センターの講習では「免許取得後数ヶ月以内は危ないので気をつけて運転するように。」と言われたが、バイク購入1ヶ月後には救急車で搬送される始末。それでもその夏にイトウに会いたくて、原付で本州をひた走り北海道へ行ったのだ。その計画を思い立ったのはその二日前で、バイト先に急遽2週間の休みをもらって夏休みの釣りへと出かけたんだっけな。そうそう、始めてアラスカへ行ったのも17歳の春だったしね。ほんとおお馬鹿な私。

行き当たりばったりで行く場合が思いつかない時、私が向かう場所はただ一つ。気持ちが安らぐその場所は富士五湖の一番端に位置する湖。思えばこの湖も電車を乗り継いで中学生の頃から来ていたなぁ。溶岩隊の多くは樹木で覆われてしまったけれど、今も湖の前にはどっしりと構えた富士山が迎えてくれる。

そんなノスタルジーな気分に浸りロッドを出してはみたものの私の用意は不十分。そして魚の反応はわずか30分程度、日の出と共に何事も無くただ静まりかえるのでした。何も無いのはいつもの事だけれど、この場所に立つだけで気持ちがリフレッシュされるのは、私の前世はきっとこの湖のどこかにあるのかもしれない。そんな事を思いながらユルユルの時間を過ごした休日でした。

溶岩隊から上る太陽
溶岩隊から太陽がコンニチワ。間も無く夏至を迎えるので、日の出は物凄く早いです。太陽の角度が増す毎に魚の反応は鈍くなり、静まりかえる湖。この季節はベストタイムが僅かしかありません。

大量のスジエビ
湖に太陽の光が入り始めると見える青い景色。岩の上でうごめくのはヨシノボリが多いのだけれど、この場所には大量のスジエビ。こりゃ餌には困らないね。写真に納められなかったけれど、この近辺に55アップのアフタースポーンバスがいて、私を何度も睨みつけてました。もちろんフライを投げても無反応。

ヤマメ
陽が高くなって釣れる気がしなくなったので、大移動。入漁証を再度買ってヤマメさんに遊んでもらいました。サイズは8寸弱といったところ。午前中で結構釣れたので雷嫌いの私は早々に退散。午後はマッタリとビールを飲みながら午後のロードショーを見ましたとさ。

水の色を見て判断するポイント選び(私的考察)

夜が白々と明ける中を、ダブハン練習の為に足早にポイントへ向かう私。若干の水位上昇は遡上の鍵。いつもポジティブに物事を考える私は、明るさが足りない中でキャスティングを開始したが、やがて気づいた事・・。泥水的なカラーの中にフライを投入してました、ガックシ。という事で昨日のキャス練はわずか30投ほどで終了です。

自分の車へ戻るとこちらの方へ少し早めのスピードで向かってくる四駆。その忙しく走っているイメージで釣り人なんだろうなと察しが付く。

「おはようございます、どうですか?」
「大丈夫かと思って川辺に立ちましたが、結構な泥濁りなんですぐに諦めましたよ。」と私。

「友達から大丈夫そうだという連絡があったので来たのですが、やっぱりダメですか。こうなりゃ上流へ向かって濁りが少ないとこ探すしかないですね。お宅もそうですか?」

「はい、私も川を見ながら上流へ行きます・・。」と私。

その間1分ほどの一期一会ですが、私は鮎師じゃないって事は気づいてなかったみたい。シムスを着た鮎師なんて多分いないでしょう? そんなドロ濁りの本流は太陽がようやく顔を出す時間帯でしたが、鮎の解禁を待ちわびた釣り人で川は徐々に埋め尽くされていくのでした。

さて、私はと言うと、その濁りを見て本流を諦めて最上流でヤマメ釣りを楽しむ事に変更。そこでふと思った事。釣り師は水色をみてどんな判断を下すのかを、私なりの解釈でちょっと考えてみました。まずは濁りのお話(私的見解なので見解は多々あります。鵜呑みにしないでね)。

透明透明度が高い時って釣りには良さそうだけれど、全く濁っていない状態の本流だと私のイメージは「冷たそう」と感じる。最もイメージではなく不純物が少なく水が冷たいから透明なので、虫が少ないのは事実である。お魚は釣れるだろうけれど、水温の上昇次第って感じなのが透明な水質。なので朝早い時間に釣りをするのではなく日中に向かって、または午後風が少し吹き始めた頃が釣りの時間帯として考えましょう。

  薄いブルーの透明:無色透明に近い状態にブルーが入るとやっぱり水は冷たい。こんな水は解禁当初の水温が10℃以下でしょうなぁ。ドライフライで釣りよりもニンフの方が手っ取り早いですが、多くの釣り師はドライ派(ビールの事ではありません)なので、そんな水を前にしていつまでもライズを待つのです。もしくは釣れるまで果てしなく叩き上がります。

  薄いエメラルドグリーン:山間部に近い本流の春は最初は大体こんなカラー。それが雪代が入り始めると透明ではなくやや笹濁りな感じ。やっぱり水は冷たいなぁ。上記に同じ。

  釣り用語で言う笹濁り:薄いグリーンで透明度が少し落ちている状態。釣り糸や仕掛けをカモフラージュし安く、魚を騙しやすい。この色になってくると虫の行動もやや活発になり魚が釣れるようになる。だた、本流の場合は同じような水色で肥料のような匂いが混じる水は、虫の出現が極端に少ない時があり全く喰いが悪い事があるので、その見極めは川に立ってから考える。

  茶色い薄濁り:薄い茶色で田代(しろかき時の濁り)よりも透明度が少しある状態。フライを投じて30〜50cmほど沈めると見えなくなる位の濁り。これが私的には一番釣れそうなカラー。水面は虫たちがザワつき、魚の躍動感を感じる。そんな時の私の気分はアゲアゲ。といっても釣れない時の方が多いんですが・・。

  茶色い濁り:どれぐらいの濃いカラーで釣りを断念するかは、人によって判断が別れるところ。私の場合は自分のウェーディングシューズが膝下半ばで全く見えない状態であれば諦めます。仮にそれよりも薄い濁りであれば、浅いところに逃げ込んでいる魚を想定して、流れの緩い場所だけ狙う事もあります(ただし、他に逃げ場所がない時のみ)。

書いてみれば当たり前のことかもしれませんが、知らない初心者の参考になればと思います。ちなみに昨日は渓流へ行きましたが、釣れる釣れないは水色の判断で深さの色はとても気にしてます。渓流へ入ったら、まずは水に半分使っている石をチェックしましょう。その石には普段の水位の境目が刻まれているはずです。昨日は15〜20cm増水でした。

通常、私的感覚ではお魚はくるぶしよりも深い水深があれば釣れますが、増水している時のくるぶしの水深は普段は全く水深が足りていない事になります。なので増水の日は無駄打ちを減らす為に、昨日はくるぶし以下の水深を狙いませんでした。但し、その周り半径2m以内に膝以上の水深がある場合は、普段はその場所にいて水位上昇していることにより少しだけ開きに出ている可能性があるので狙います。ちなみに膝以上の水深があれば、他の場所よりも幾分水色が濃くなるのでわかります。

そんな感じでポイントを見極めていくと無駄打ちが減り、より良いポイントだけ効率よく攻める事ができます。またこれ以外に底石やシェード、流れのスピードなどが加味されるのでその判断は簡単とは言えませんが、釣行回数が多い先輩と共に釣りへ行けば、色々なものが見えてくると思います。先輩を煙ったがらずに、なんでも質問して教えてもらうことをお勧めします。

あ〜、またしてもダラダラと長い話になりましたが、少しでも参考になれば幸いです。私はまた来週へ向けてフライタイイングに精進いたしますデス。

苔むした渓流
本流から上流への移動距離は40キロ。朝1時起きで家を出て、そのまま渓流釣行はチト辛かった。ポイントはこんな苔むした川ですが、以前鬼怒川であったおじさんがこんなの欲しがってましたが、聞けば売るのだとか。私はこんな川が好きなので、もちろん苔が密生している場所は教えません。

北関東のヤマメ
入渓して100mほど川を上がると、最初のポイントでたくさんのライズが。何を喰っているかが分からないサイズなので、サイズを落としてようやく釣れました。

ヤマメの胃の内容物
なんのフライが正解なのか知りたい場合は、ストマックポンプを使ってお魚さんにゲロしてもらいます。今回は随分とまぁ小さいもの食ってますな。大半は黒の小さなカワゲラでした。

さらに上流を目指して。
ヤマメちゃんは二桁以上釣れたので、さらに上流部を目指していわな釣りへ変更。癒しのイワナくんは釣れ始めると急に釣れ続けます。今の時期はこんなポイントの肩(一番写真の手前)にいて、ゆっくりと出てきます。

源流部のイワナ
よそ見していて、およそ3秒後にアワセたのにガッポリ喰っていたイワナくん。今回は上から下までかなり歩いたので早めに退渓。イブニングは本流に戻ってスイングの釣りを楽しむ事もできたのですが、イブニングの釣りでサっちゃんを釣った事がないので、体力を使い果たすのをやめて今回は帰路につきました。さて、次回はいかに?

一般的なフローティングミノーに飽きたので、新しいパターンを模索している件

フローティングミノーが流行り始めて何年の月日が経ったでしょうか。シーバスにせよトラウトにせよ、その多くはフォームの上にチューブ全体を被せたパターンが多いと思うのですが、そのタイイングに飽きました。いや、そのフォルムが同じなので、ボックスの全部が同じ形の色違いになるのがつまらなくなったのかもね。

なので、そのフローティングミノー改造計画の話。まず現存するフローティングパターンでフライらしいものと言えば、フォルムがざっくりしているガーグラがあります。フライらしくテールの動きを重視したパターンなのですが、目指すは現在のフローティングミノーとガーグラーの中間くらいのフライが欲しいと思った訳ですあります。

そんな事を考える時って唐突に思いつくものでして、釣りへ行く前日間際だったりするものだから、その試作機は一つしか作れずに湖へと出掛けるハメに。今回持って行った初号機の反応は程よく良い感じだったのだけれど、やっぱり現場に行って初めて気づくこ事も多々あるのですよね。

このフローティングミノー改造計画はしばらく楽しめそうです。次回は海で試そうかな。

ガーグラー(バチパターン)
シーバスのバチパターンで使うガーグラはこんな感じ。全体をゾンカーストリップでその長さを作り、フックの上に取り付けたフォームで浮力を稼ぐパターン。これを真っ白けにして引っ張っても良いけれど、もう少しミノーっぽい感じにしたいんだよなぁ。

フローティングミノーを作る
フックのバランスを取りたいのでベンド位置がセンターにくるようにバリバスの2500V-SEを使用。イメージとしてはフックの上にフォーム、それを包むように柔らかいシンセティックファイバー。そして全体的なシルエットが崩れないように、モノチューブを被せるというもの。

チューブミノーの試作1号機
慌てて作ってみた初号機。フォームを入れすぎた感がアリ。長さはバッチリで泳ぎの姿勢も大変よろしい。実際投げてみて分かったのは乾いた状態と濡れた時のフォルムイメージが異なること。中心にフォームがあるので、テールに向けてのシルエットのセンターがなんか少し物足りない。ちなみにチューブの表面はセメダインスーパーX2でコートしました。

レインボートラウト
実釣ではブラウンの反応は上々。チラ見したものを除いてフライには6回バイトさせましたが、シーバスのフローティングミノーの事も考えていたので、浮力が強過ぎたのとフックが小さかったことを反省。ボディはラウンドフォームではなく次回はエバゾートフォームにしようかな、柔らかいしね。結果ブラウンは一本も取れなかったので、午後にシンキングラインの釣りでレインボーハントとなりました。

魚探の振動子の一番簡単な設置方法
レインボーの最大は65センチありました(ヒットフライはラマファイバーのリーチ#6)。一緒に写っている黒いものなんだかわかりますか?これはイケスに放り込んだ魚探の振動子。振動子が倒れないように重いラバーをくり抜いて、そこへ振動子をはめ込んでコーキング材で固定した自作品。このやり方は非常に便利で、振動子を付ける棒なんいらないのです。世捨て丸時代に培った一番簡単な振動子を水底へ向ける方法。ただし大量に魚を釣ると、魚にひっくり返される事がしばしば(笑)

レインボートラウトのリリース
初号機で分かったことは、浮力の調整と背骨となるシルエットをどう表現するか、です。良かった事は動きがとてもリアルなのと、フックベンドよりも後ろに硬いものがないので弾かれることはないこと。次回はその辺をうまく考えてフローティングミノーに改良を加えてみますが、やっぱり使いたくなるカッコイイフライにしたいですよね。フライタイイングって楽しいですなぁ。

マスを訪ねて三千里

♪この道の彼方、約束されたはずの場所があると信じて生きたい
もう一度孤独に火をつけて♪

こんにちは、ハマショーが好きな私です。僕らの世代は多分多いと思います。

それにしても本流釣りオンザロード、約束された地に巡り会えるのはいつになるのでしょうか? もう7週目に入りますが川の活性はまだ遠く、雑魚の気配もほとんどない日々が続いてます。そしてCOVID-19の影響を考えて孤独な単独釣行が多い日々ですが、今回は現地集合現地解散で釣り仲間と本流へひたすら毛針を投げつづたのであります。

結果から言えば、本流前戦異常なし!報告はありません。

昨日の移動距離:360km
昨日釣りをしていた時間:12.5時間(休憩なし)
昨日釣り降った距離:約 4km弱
本命のキャッチ数:0匹
雑魚のキャッチ数:0匹
シオヤキマスのキャッチ数:1匹
ロストしたフライ数:0本
交換したフライ数:1本

人生は思いの外厳しい日々の連続です・・。

オオヤマカワゲラの抜け殻
朝イチに入った場所は先週に入渓点を見つけた初めての場所。入ってすぐに大きなライズがあったけれど、あれはサっちゃんではなくコイだったと思う。ただひたすらフライを流し釣り降った。雰囲気は良いのですが、あともう少しかなぁ。水位は減水気味で石の上にはオオヤマカワゲラの抜け殻だらけ。

水中に飛ぶ込んだツチガエル?
バンク沿いを釣り降っていたら、突然黒い影が水中に飛び込んだ。最初は川ネズミかと思ったけれど水中を覗くとこの子でした。もうすぐ彼らの合唱が始まります。

ダンケルドフライ
相変わらず浮気ぜずにダンケルドの漢流しを貫いてます。フックサイズは6番よりも大いきものを使う理由は、雑魚が掛かる数をほどほどにしたいから。でもね、今年はその雑魚が全然いないのです。ちなみにフライがロストしないのは、ティペットが太いのとシンキングリーダーを使用してない為(フローティングかホバーを使用)。

ヒレなしレインボートラウト
現在の時合いは11時〜13時。時を見計らってとっておきのポイントへ入河。昼間だというのにヒゲナガが流れ始め良い雰囲気になってきたらコレが掛かった。僕らはこのマスの事をシオヤキマスと呼ぶ。化粧塩の使用量を減らすために開発されたマスで、胸鰭が退化し尾鰭が丸くなっている(ウソです)。エコであり塩分を気にしている方にはお勧めのターゲット。ですが、最近は川魚は食べないのですぐにリリース。大きくなってまた会えても嬉しくない魚の一つ。

ダブルハンドフライキャスティングし続ける長いラン
あまりにも何にもないので一つのラン(フライが流しやすい一区切りの流れ)が終わってもさらに下流へそのまま流し続ける二人。先行する彼はアタリがないので、どんどんとディープウェーディング(深み)へと入ってしまう、これも釣り人の心情かな。

日本の素晴らしくない景色。新たに護岸された河川敷
一昨年の台風19号の被害を覚えていますか?それから1年半を経て河川敷は大変貌。しかし私が嘆かないのは、この景色は前に見もているから。このポイントは35年位前からお気に入りの場所だったのが、ある年の災害でこんな感じに様変わり。ガッカリしてから約10年後位には護岸が崩れまた良いポイントに戻った場所。しばらくは何もないでしょうが、10年後にはまた元の姿に戻ると思っている。それよりも人間てホントおバカで浅はか。真っ直ぐにしたがるし、こんなものこしらえたところで、自然の猛威に勝つことなんて出来ないのにね。

 

エアフロのスーパーフロー・タクティカルテーパーを使った印象

さて、今度はタクティカルテーパーのお話ですが、その前にエアフロ社のラインは他のメーカーさんと大きく違う点をご存知?  エアフロ社以外のラインはそのほとんどがPVC(塩化ビニール)で作られているのに対し、エアフロ社だけがポリウレタンで作られてます。PU(ポリウレタン)の良いところは耐摩耗性、引っ張り強度、耐油性(ケミカルに侵されにくい)、柔軟性に優れる点などが挙げられます。昨今は公害問題やケミカルに厳しい諸外国ですが、エアフロは害の少ないポリウレタンで出来ている事を全面に出して最近は広告を打っています。

その他の特徴としてはパワーコアというコア(芯)を持つ点が挙げられます。ブレイデッドコアを持つ通常のフライラインの伸び率が20%前後に対し、エアフロの芯となるパワーコアは6%。ようはナイロンブレイデッドとPEの差ですね。仮にフルキャストした際に出るラインが25mだとして、一般的なフライラインはめいいっぱい引っ張ると30mにも伸びてしまうという事です。なので、細かなアタリの差は他社とは圧倒的に違うのがエアフロなのです。

あまりエアフロを褒めちぎってもしょうがないので難点を一つあげましょうか。フライラインの外側を覆うポリウレタン(ウレタンゴム)ですが、紫外線や窒素、熱によって起きる経時劣化があり製品のばらつきがあるにせよ、通常は2〜3年で劣化すると言われてます。もっともPVCラインにせよ経時による巻ぐせや劣化はしますので、全てのフライラインの寿命は3年くらい経って気になる点が出てきたら、交換しましょうね。

エアフロ・スーパフロ・タクティカル WF4F

このラインを比較するのは昨年まで出ていたスティルウォーターテーパーでしょう。タクティカルテーパーは全モデルよりもフロントテーパーが長い20フィートになり、ベリー部を2フィート短くしたことで、よりテーパーがスローで後半に重さが乗るラインになりました。そしてこのラインもホールゾーン(左手で持つ部分を握りやすくした部分)を設けた事で、ロングレンジへを狙う時に持ち手の細いラインがすっぽ抜けない様にする工夫がしてあります。

ラインウェイトはライン規格通り。そしてヘッド部が13.8mあるのでホールする位置を長くできる人は、より重さを得られるという訳です。そうそう、ラインループも昔に比べるととても小さくなったので、サイエンティフィックアングラーズと同じぐらいかな。

さて私の使った印象ですが、そもそも長いテーパーを持つラインは短い距離ではラインウェイトが足りなくなるので投げづらい傾向があるので好みではないのです。しかしです、このラインはその細さが相まって空気抵抗が少ないシンキングラインを投げているような感覚で、3〜6m位のラインでもウェイトの足りなさを感じませんでした。リーダーも相性が良かったのか、バリバスのプロドライ 11ft 5X+ティペット90cm、それに16番のドライフライをつけても失速がなく、私好みのコントロール感がありました。さらに遠投はテーリングを起こすこともなく長めの12m以上のホールはよりパワフルな印象です。

前作のエリートトラウトのライン感覚が好きだったので、低い番手は全てユニバーサルにしようかと思ってましたが、私的好みでは2〜5番あたりの渓流での釣りはこちらの方がフロントテーパーがより細く水に馴染んている感覚も相まって使いやすさを感じました。

まだ使い始めて一ヶ月ほどなので特に気になる点は見つかりませんが、私的にはこのラインカラーがあんまり好きじゃない点ぐらいかな。リーダー側がグレーっぽいカラーでランニングラインはグリンカラーになり、全体にとても地味です。皆さんは私の私的感覚でユニバーサルテーパーとタクティカルテーパーのどちらのラインが欲しくなりましたか? 本日ようやくパワーテーパーの高番手も入荷してきたので、またどこかでパワーテーパーを使った感想も書きたいと思います。

長文にお付き合い頂きましてありがとうございました。なんで今週はこんな話を書いたかは、最後まで読み進めると分かります、ハイ・・・・。

タクティカルテーパーの先端
先端にはラインタグが。ループ処理が昔よりもずっと小さくなり、妙な太さがなくてスッキリ。そして先端が水に馴染んでフニャフニャしているイメージ、良い意味で。リーダーが若草色ですが、これがバリバスのプロドライのバットカラー。

ラインの長さはトータル90フィート(約30m)。渓流のラインとして考えると長く感じますが、細い分だけ遠投が効きます。そしてラインキャパも減るのでトータルはプラスマイナス ゼロかな。要望としてはこのラインのフロントテーパーを持つDTラインが欲しい人がいるかも?以前の様に反対側のテーパーをユニバーサルにすれば、めちゃくちゃ売れるんじゃない?

実はですね、今週もちゃんと釣りへ行っているのですヨ。ですが、タコってきたので書くことがありません(泣) 本流の釣りですが、マイクロスペイ10ft6inch・3番にシングルハンドWF6Fを使うという荒技。その理由はライズがあればドライでやって、なければウェットのスイングの釣りという寸法。ライズがあったのは15分だけ。システムを換えたら終わってしまったのです、悲しい・・・。もうヒラタカゲロウも飛んでます。

今年の某本流は深いところが多くなり、私のやる気はマックス。しかし昨年同様に雑魚がおらんのです。いつもは釣れなくても雑魚が遊んでくれるので良いのですが、今年は全くナッシングなのでモチベーションを保つのが難しい年でもあります。雑魚カムバ〜ック!

オオヤマカワゲラ
『観覧注意』今年一番力を入れているポイントでオオヤマカワゲラの流下が始まりました。パッと見はヤマトゴキブリと変わりませんが、顔をよくご覧ください、ナウシカに出てくる虫にそっくりでしょ。コヤツが4枚羽根を広げて飛ぶ姿はお尻が重たげで、風が吹くとすぐに水面に落下し、水面を走り回ります。この虫を食べるトラウトは絶対にチビではありません。しかし、今週は何事もなく終わった次第です・・。

エアフロのスーパーフロー・ユニーバーサルテーパーのインプレッション

3月に入って新しいラインであるエアフロのスーパーフローシリーズを使うようになったので、そのインプレッションでも書いておきましょうか。

私がフライフィッシングを始めたのは今から45年も前のこと。当時はダイワさんがサイエンティフィックアングラーズを扱い、オリムピックさんはチャンセラーとマスターラインをやっていたかな?当時のエアセルは六千円ほどでシュープリームだと八千円オーバーだったと思います。だってその頃は1ドルが確か¥300くらいしていたので、今の値段と大差がなかったのですよ。なのでそんな高級なラインは買えないので、私はマスターラインやシェイクスピアのラインを使っていたので、シュープリームラインを手に入れた時には、それは大事に使ったものでした。

時を経て現代の価格は二千円台〜1.8万円と凄まじいフライラインの価格幅。その性能は高いほど良いのはわかるけるけれど、実際の所どの位だったら皆さんは許容範囲の価格でしょうか? エアフロ社では最上位の価格帯として出てきたのがスーパーフローシリーズですが、税抜きでかろうじて1万円を切っていますが、やっぱり高いですよね。ま、私は感覚が少し麻痺してますが・・。

このスーパーフロシリーズは昨年から発売されていてましたが、たった一年でマイナーチェンジした理由は私は知りません。ですが、昨年出たスーパーフロシリーズを使っていたので、それとの比較はできました。とりあえずまだパワーテーパーだけはまだ使ってないので、ユニバーサルとタクティカルの二点をインプレッションしておきます。長いのでふたつに分けてブログに記載しますね。

エアフロ・スーパフロ・ユニバーサル WF3F

このスーパフロシリーズの特徴はライン直径がどこのメーカーよりも細くした事で空気抵抗を減らし、より遠くへ飛ばすというのが一番の売りだと思う。そしてユニバーサルは短命だったスーパフロ・エリートトラウトの後継モデル。見た目ではラインカラーが変わっただけですが、触って気づいたのがラインがサラサラしていること。以前のモデルはツルっとした感触だったのですが(同社のリッジラインなど)、2021年のこのモデルになって、表面のコーティングがサイエンティフィックアングラーズに近い感じに。多分これが一番の変更点だと思いますが、サラサラしていることでラインの滑りが昨年までのモデルのヌメっとした感じがなくなり、水の抵抗が少なくなった感覚(あくまでも私的感覚)があります。

テーパーデザインはエリートトラウトをベースにより複雑な形状(リアが徐々に細くなるトライアングルテーパーに近いかな?)ですが、劇的に変わったと言う感覚は得られませんでした。最もこの辺はウンチクが欲しくて微妙な調整を加えた形状したのだと思うので、大きな変化はあまり感じられないのでしょう。違うとすれば、ホールゾーン(シュート前に握る適切な長さの位置)のラインが若干太めに作ってあることで、フォルスキャスティング時のすっぽ抜けを防ぎ、さらにランニングラインが細いことで、抵抗を減らす効果があるという点です。テーパー自体は使い慣れたエリートトラウトにとても近いと感じてます。

このラインのシチュエーションは振り抜き時のラインのスピード感とターン性能を考えると名前の通りどんなシチュエーションでも使いたい人に向けたユニバーサルなフローティングラインと感じます。そしてラインが細くなった事でその振りやすさは感覚的にはシンキングラインの様にも感じる重さが得られるので、ラインが短い状態でも十分にロッドを曲げてくれる感覚が気に入りました。

このラインは税込で1万円オーバーと高額ですが、安いラインとの違いはラインの直径、表面のコート、しなやかさ、適正浮力、クセの付きにくさ、ラインの伸びの違いなどがあげられます。私はその全ての違いを知ってしまった訳ですから、なかなか安い方には戻れない訳です(笑)

エアフロ ユニバーサルテーパーライン
ラインは先端(リーダー側)が薄いオリーブカラー(モスオリーブ)で、ランニングラインの部分がチャートリュース。ヘッド長は39フィート(11.7m)あります。さらにそのその先にホールゾーンという持ち手の部分が3.6mありますので、ラインが細くなったことでランニングラインの部分がかなり細いので、そのすっぽ抜けを防いでくれます。

スパーフローの先端
先端はループでラインタグがあり、「WF3F UNIVERSAL」と書いてある方がリーダー側になります。太陽に晒すとわかりますが、思っている以上にライン先端は明るめ。ループも小さくガイド通りも良いです。

モヤっと、ヌルっと

気がつけば3月はもう今日でおしまい。昨年同様に3月はコレといった釣りの話は書けず、さらにイベントは昨年以上に減る傾向で、私の気持ちはモヤっとしたまま時が過ぎて行きます。時間が取れずフライは昨年のもち玉のまま釣りへは出掛けてみるものの、魚を探す鼻(勘どころ)は効かずパッとしません、というか本流はオデコ続きという有様。

そんな調子なので昨日の話も大した内容は無いのです。

前日の雨がひどかったため本流の水位はまだ高めなので、まずは上流でチョコチョコっと魚を釣ろうと考えた。自分の勘所で予想した場所へ行ってみると、水位が高く上流へ渡渉できない状態。仕方なくそこを諦め目先を変えて別の川へ。初めて入るその場所は水位はプラス20センチ程で水温は低めだったけれど、なんとか釣りができる感じ。しかし時間が勿体無いからいい加減に入ったら本流を見失い藪の中で釣りをしている状態(笑) よって何もナッシング。

あ〜ぁ、今日も何にもなさそう。そんな気持ちで何か良い案はないかと模索していたら、本流の水位がだいぶ下がり始め好みの深さになっていた。こりゃダメ元で本流だなと、下流へ60キロも移動したのでございます。

して、そのポイントへ。

良さげなポイントを見つけて少し上流からダウンクロスの釣り。手前から探り距離を伸ばし切ったところで降りながら釣るスタイル。ランが長いのでワンキャスト、4ステップダウン(4歩下流に降って投げ直す繰り返し)で、200mほど降るつもりでいた。

「あの石頭、あのヨレ、俺だったら絶対あそこで食っちゃうな。」
もうライブ配信のせいでそんな独り言が板につきました。

左頬に風を受ける左岸の釣りで、ラインがビシッと対岸へ伸びていく。水量が多いので上流側へメンディングして狙いの沈み石頭でスイングを開始。

「あ〜喰っちゃうね俺が魚だったら、ここでガツンでしょ。」
するとヌルッと何かがアタった。

それは・・・、

北関東の川
2番目に入った良さげな川。今考えてみれば上流すぎて桜はまだ硬いつぼみのままでした。あとひと月もすれば、ライズが沢山あるんだろうなぁ。

渓流で悲惨な藪漕ぎ
その2番目の川で本筋の流れを見失い、一体私は何をしているのかという状態(深い場所が点在)。葦原が酷過ぎて前に進めませんが、こんな場所は稚魚を守るビオトープなんでしょうね。

本流の渓流魚
そして本流へ移りヌルッとした変なアタリで掛かったのはコヤツ。フライはボックス順列で言うと14番機あたりのフィッシュファインダー的な役目の不出来なダンケルド6番。コヤツは歯がしっかりしていて、なんか鱗がギラギラじゃあ〜りませんか。

シマノ アスキス 12ft6inch・5wt
ロッドはアスキスの12フィート6インチ5番。マイクロスペイで釣っていたらもっと楽しめただろうに。しかしながら久しぶりに掛けた後に魚が登りました。さすが遡上魚と言いたいけれど、なんか怪しい。

試験放流の個体
ありゃ油ビレがありません、放流ものの証拠デス。昨年の禁漁間際に入れ喰いを味わったサクラマスの稚魚が育ったとしたら大き過ぎのサイズ。しかし、海から遡上したとしたらサイズが中途半端だし戻りヤマメでもありません。明らかに昨今の試験放流であるサッちゃんですね。ヤマメだったら余裕の尺オーバーなので小躍りしてたでしょう。放流ものとはいえサッちゃんですが、2尺ヤマメには程遠いので気分はなんともかんとも・・・。

マダラカゲロウ
ちなみに釣ったのは水温が暖まった13時位でしたが、そのころは水面にヒゲナガが走り、コイツは顔にアタックしてきました。オオヤマカワゲラが飛び回る季節までもう少しです。

試験放流の個体
ひとしきり眺めた後にそっとリリース。試験放流とはいえ、このサイズだったら6月には40センチを軽く超えてくれるでしょうから、少し楽しみでもあります。

試験放流の個体
なるべく大きく見えそうな写真を選って載せたけれど、大きく見えますか?(笑)まだ水面を割ってライズする雑魚たちもいないので、本格的なシーズンまであと3週間といった所でしょうか。今年は後半に本流を攻めて、一回り大きいサイズを狙ってみようかと思います。釣れるかなぁ?

今年の芦ノ湖

ハーミットのブログは管理人の抜粋された釣行記録でもあるので、同じ3月を遡って比べる時にはタイムマシンの様に感じるのです。もっともお店が始まった24年前はパソコン通信の時代だったので、インターネットが普及したのはその翌年ぐらいだったかな。なのでハーミットのホームページ(以前は世捨て人倶楽部)は過去を消していないために22年ほど前まで遡る事ができます。その過去と今を比べると何も変わっていないようで、私の容姿は20万キロ制覇した相棒パジェロと同様にくたびれてきました(笑)

このブログで遡れるのは2016年の2月まで。それ以前はTwitterで、さらに前はHPに直接釣行記を書いたり、伝言板で暗号のように釣り場の話をしてましたね、覚えている人いますか? そしてこの3月中旬といえば芦ノ湖なのですが、最初の投稿は2017年の3月25日。水温の変化やワカサギの接岸状況などは年によって異なりますが、この4年間は特に大きな変化は無いと思います。私の芦ノ湖通いは本栖湖同様に40年以上続いてまから、板についてきたかな?

昨日の芦ノ湖はこんな感じ。

水温は9度前後で水位してますが前日の雨で少し下がった様子。水位は低めでウェーディング出来る部分が多いので人出がありました。今年は魚のサイズが大きめと聞いてましたが、確かに一回り大きい感じ。しかしながらそのせいもあってか数釣りをしている人はおらず、皆さんの釣果は餌釣りを含めて制限日数まで釣果を伸ばしている方はいません。なので根性の世界、すなわち漢引き(ひたすらリトリーブ)です。

魚のタナは5〜7m前後で水深6〜8m位。反応が弱くキャスト後のフリーフォール時の反応が多いので、ラインは弛めずに張った状態でカウントする事をオススメします。伴うリトリーブあまり早くせずに、50センチぐらいをゆっくりめのテンポで引くと良いと思います。

釣れている場所は現在は湖尻のキャンプ場から早川水門のあたり。成蹊と元箱根湾、大島周辺でしょうか。寒かったせいもあり、ドラワカの方は不発でした。

ワカサギの接岸状況は「早め」と言われていますが、私の感覚では例年通り。なので4月1週目〜3週目までが良く、その中で良い日に当たるかどうかでしょう。気がつけば都内の桜は満開宣言。寒さで震えていた季節はもう過去の出来事。緊急事態宣言は開けましたので、皆さんもウィルス対策を万全に、地方経済の為に色々な釣り場へお出かけください。きっと良いことがありますよ。

芦ノ湖の海賊船
今回の釣りでは写真をほぼ撮っていません。のんびりと浮かぶ海賊船ですが、相変わらず観光客の姿はとても少なく、船上に手を振る観光客の姿はなし。私は毎回うえ乃ボートさんを利用していますが、地域のためにコンビニ飯など食べずに昼食は是非うえ乃さんでのんびりとお過ごしください。おすすめはお蕎麦とカツ丼です(昨日はワカサギのフライを食べました)。

芦ノ湖の釣果
イケスの中にいっぱいお魚が泳いでいるように見えるでしょ?ですがいつもと違って数はとっても少ないんです。ただしサイズはゴーマル以上が多いのですよ。フライは先だってのライブ配信で巻いたウーリーバガーの8番。キャンプ場前水深7m付近なので、岸からおよそ100m〜150m付近(岸から遠投されるルアーが届かない距離ぐらい)。もちろんローボートでも行ける距離で釣れているのはその周辺だけなのでボートがトローリングを含めてその辺が一番多かったです。

芦ノ湖のレインボー
一番大きいロクマルオーバーですが後で写真を撮ればいいかな、と思いいい加減に撮っていたら、お魚の顔が切れた写真しかない始末(笑)、まぁいいか。写真よりも私は心に残る思い出ができれば十分です。