Scott Sector(セクター)シリーズ・インプレッション

本日の試投会にてスコットの新シリーズであるセクター4ピースの全モデルを振り倒してきましたので、そのインプレッションです。今回は多くの人に参加頂き貴重な意見もたくさん頂きましたので、私のインプレッション以外にも皆さんの意見も混ぜてお話しします。今回はロッドが多いので、文章が長くなると思うので、皆さんの気になるところだけ読んでいただければ幸いです。

セクターとは:2020年モデルとして発表されたスコットの新しいソルトウォーターロッドです。前作のメリディアンとの違いで気づく点は、まずはガイドの違い。セクターはニッケルチタンの形状記憶合金のリコイルガイドのフレームに、ジルコニアリングをインサートした新しいガイドを採用。通常のリコイルガイドと違いバットガイドの擦れ抵抗が軽減され、ガイドに過度の負担が掛かっても元の形に戻るガイドです。

ブランクはカーボンウェッブという新たな技術が使われ、ブランクの上から細かなカーボン繊維で包み込むというもの。ねじれや安定性、耐久性を向上させています。昔のロッドで言えばダイワのアモルファスウィスカー(カーボン線)のウィスカー的な役目、他のマテリアルで言えば現在のナノシリカと同様の効果をもたらす新しい技術です。

先に総合的な意見を述べますと、今回のこのシリーズは今までのロッドにありがちな番手が上がればそれに応じて単に硬くなるという様な、同じ様なアクションをカテゴリーでまとめたロッドという概念を打ち破り、一つのシリーズでありながら、番手や長さによってかなり個性が強い(というか主張した)ロッドと感じました。特に奇数番手には注目かもしれません。話が長くなるので、そろそろ個別のロッドの話をします。今回は重い番手から順に話していきます。


Sector S90124(9ft 12weight・4pcs):12番の対象魚といえば真っ先にあげられるのがターポン。国内ではシイラやマグロになるでしょうか。求められる投射性や軽さは現在に求められる最高技術が使われたロッドとして頷けるでしょう。

Fine:ラインのデリバリーがこの高番手にしてとても楽でいて、ロッドをめいいっぱいしならせた時のベンドカーブがバットから曲がり綺麗な弧を描きます。大きなフライをデリバリーする復元も持ち備えています。

Weak:綺麗な弧を描く反面グリップからしなるアクションなので、他のメーカーに比べるとバットのトルクに関しては好みが分かれるところ。このロッドは粘り腰のロッド。リフティングパワーを求めるのであれば、Gルーミスか、ウィンストンのエアソルトでしょうか。


Sector S90114(9ft 11weight・4pcs):海外のサイトや前評判で非常に評価が高いモデル。12番が最高番手の風格があるとするならば、ただ一番手下げたアクションではなく、ロッドから伝わるラインの乗りと軽さが12とはひと味違う高番手を感じさせてくれるロッド。

Fine:一番手低くても12番を凌ぐキャスティングパフォーマンス。ループが締め易くキャスター側の体力が温存できる感じがする。投げやすさとバランス感は高評価される理由が納得できた一本。

Weak:12番と同様にベンドカーブがとても綺麗だけれどグリップからしなるアクション。底から魚を剥がすようなタイプのトルクが必要なターゲットには、一抹の不安を感じたのは私以外のお客様も一緒でした。ロッドはとっても粘ります。


Sector S90104(9ft 10weight・4pcs):ターゲットはターポンからシイラ・カツヲなど、重さを感じず大物を狙いたい人に向けた10番モデル。リストが強く無い人でも振りやすい大物志向。

Fine:10番ロッドを振り抜いているのに、手に掛かる負担の少なさがロッドの進化を感じるモデル。パンチのあるループが作り出せるので、大きなフライのデリバリーが楽なモデル。

Weak:そもそもこの番手を私のように一日中振り続ける人はいないと思いますが、やっぱり10番なので集中して投げ続けるとロッドの重量感を感じてしまう番手。まぁ、当たり前ですな。


Sector S84104(8ft 4inch 10weight・4pcs):一昔前はロッドの標準的な長さは8.6フィートだったが、短いモデルはボートフィッシングでの取り回しの楽さを感じることができることを改めて実感。ボート上でバウデッキ(ミヨシ)で釣る場合にこの長さがターゲットへの投射性と手首への負担を減らしてくれることでしょう。

Fine:最初のキャストでその軽さに衝撃を受けた。とにかく快適で軽い。本当に10番を振っているの?という感じを受けてしまう。投射性に優れたモデル。

Weak:このロッドで遠投を試みたが、短い分だけタイミングがとりにくく、アーク(ティップの移動距離)が稼げ無いので、遠投性はやや不向きと言えます。


Sector S9094(9ft 9weight・4pcs):8番で物足りなさを感じる人にその穴を見事に埋めてくれるパフォーマンスがあるモデル。少し大きめのフライを遠投、または飛距離を少し伸ばしたいなどを求めている人向け。

Fine:軽さとキャスティングバラスがよく、今回の試投会で人気があったモデル。8番で物足りなかったトルクを持った絶妙なバランスで、パリッとした投げ心地がある。

Weak:8番モデルを揃えている人が多いので、このロッドに買い替えた場合ラインも用意しなくてはならないといのが懸念? もしくは9番と8番とで同じ魚をキャッチした場合、なんとなく8番で取った方が人には評価される気がするので8番の方が良いのかなぁ、というご意見。


Sector S9084(9ft 8weight・4pcs):早々に私が購入したモデル。ラインを通さない状態ではとても柔らかく感じるロッドで、実は6番よりもバットが細いんです。かといってロッドのパフォーマスはちゃんと8番です。なので8番だけテーパーはファストアクションではなくミディアムファストアクションです。

Fine:ラインを通す前の柔らかさに少し不安を覚えながら振り始めると、投げにくいとされるショートレンジからロッドがよく曲がり快適。ミドルレンジからのキャストからはバットにシャキッとした芯を感じる。ラインの重さを感じながらキャスティングができるディスタンスロッド。

Weak:全体的の意見として柔らかいと感じている人が多い。実際にはフルラインキャストで腰砕けにはならないのですが、初動時のロッドの曲がりがバット近くから少ししなるので、そう感じるのでしょう。硬さを求めている人はGルーミスNRX+の方が良いと思います。


Sector S8484(8ft 4inch 8weight・4pcs):ロッドが短いとこんなにキャスティングが軽くなるの?というのを実感できるボートロッド。手首が弱い方、女性などにお勧めできるシーバスハンター。

Fine:キャスティングが楽過ぎて5番ロッドぐらいを振っている感覚。射的性に優れ体力を温存できるのも良し。手首の弱い人、握力が無い人にお勧めできるモデル。フローティングミノーの釣り、バース下を狙えるピンポイントに威力を発揮。

Weak:中距離を超えてくるとラインコントロールが難しくなり遠投には向かないので、マルチロッドという感じでは無い。すでに9フィート8番を持っている人の2本目以降の竿。


Sector S9074(9ft 7weight・4pcs):8番がしなやかと感じる人には一番手下のこの7番がシャープさを感じるのでオススメできるモデル。番手が軽いはずなのにパフォーマンスは8番以上を感じる、今回の試投会で評価が高かったモデル。

Fine:8番よりも硬く感じるシャープさがあり、遠投へのパフォーマンスの良さを感じたモデル。番手が低い分だけ振り抜きが良く釣り人への負担を感じさせない。

Weak:バットの硬さを感じるので、ラインを回収し短くした後から振りやすい長さ(9m)へ持っていくのに、やや投げにくさを感じる。


Sector S9064(9ft 6weight・4pcs):8番よりも太いバットを持つので、かなりファストアクションですが思っている以上にショート〜ミドルレンジでも快適に振りやすい。最近流行りつつあるクロダイのサイトフィッシングには人気が出そうなモデルです。

Fine:バットにトルクを感じる6番でありながら、ショットレンジからミドルレンジでのラインコントロール性能が良いイメージを受けた。6番で幅広いレンジ(シンキングライン)のラインも使える一本。

Weak:快適だったので、これといってウィークポイントはなし。しいて言うのならば6番のソルト用・4シーズンラインってほとんど売られていないので、これに合わせるラインが欲しい。メーカーさん作って頂戴な。


Sector S8464(8ft 4inch 6weight・4pcs):私が今追加で買おうか迷っているモデル。私の場合このロッドはシーバスのフローティングミノーと芦ノ湖のボートフィッシング(シンキング用)あるいは、フローティングワカサギに良いのではと思ってお悩み中。

Fine:短さが手伝って一日中振れる快適さ。私的感覚は硬い4番に思えます。それぐらい軽い。アキュラシー性能は抜群で、ショート〜ミドルレンジ(15m以内)でそのパフォーマスが発揮されます。手首の弱い女性向き。

Weak:短さゆえにディスタンスは投げ手側のスキルが要求されます。なので、フルラインキャストを求めなければ、このロッドは生き生きする筈です。


長々と書きましたが、今回の試投会での皆さんの評価が高かったのは7・8・9番です。全部を振ってわかるパフォーマンスの違いがあったので今回の試投会は有意義でした。わかった事は奇数番手と偶数番手でなんとなくそのコンセプトが違う気がします(奇数はバットにパワーがありトルクフル。偶数は振りやすさとパフォーマンス重視。でも9ft6番はバットに力強さがあります)。

インプレッションは私的な意見ですので実際にお持ちの方と意見の相違はあると思いますが、高価なロッドですのでキャスティングする機会がない皆さんは、このインプレッションが少しでも参考になれば嬉しいです。

今回使用したラインはメーカーさんから借りたものが多いので、エアフロラインが多かったです。でも試投会に参加した多くの人は自分たちのリールを持ってきてましたので、各メーカーさんのラインを使い投げ倒しました。
知らない人のために余談です。スコットのロッドロゴは全モデル手書き文字です。なので、同じ番手で同じモデルであっても、よく見ると文字は全然違うのです。文字は特徴のある文字を書くので6の数字が読みにくことが、ままあります。
Scott カーボンウェブ
ブランクにクモの巣がかかったように見えるが分かりますか?これが新しいブランクの証拠であるカーボンウェブです。『土塀に藁』と同じで無駄なレジンを減らすので軽くなり、ブランク全体の強度が上がります。
スコットへリプライとセクター振り比べ
スコットのへリプライとセクターの振り比べ。へリプライはハーミットオープン当初に一番人気があったソルトウォーターロッド3ピース(当初の名前はGシリーズのHP)。この間に20年の開きがありますので、その進化にはただ驚くばかり。
新しくなったリコイルガイドのジルコニアリング入り。このようにグニャっと曲げても大丈夫。ただし、垂直についているので、フジのkガイドを知っている人からすれば、この角度はいかがなものでしょうと賛否があると思います。実際使ってみるとフライラインはもともと張りがあるように作られているので、絡みはありません。ただし、フルシンキングラインは柔らかいので10回に1〜2回絡みます。
皆が集まって、あーでもないこーでもないと言っているこの時間は楽しいものです。意見の相違もあってその考え方の違いで欲しいロッドは異なるものだな、と感じました。総勢10名だったかな?お疲れ様でした。

ウチダ式・エクササイズ

フライフィッシャーの皆さん、オフシーズンのこの時期に体が鈍っていませんか? 肩こり、冷え性、釣欲不振でお悩みのあなたには、ウチダ式エクササイズをお勧めします。体を鍛えるためにフライタックルの8番タックル以上をご用意ください。

まずは下半身を鍛えるエクササイズからスタートしましょう。この運動はご自宅ではできません。東京湾マリーナにあるシーホース (別名:ウチダマル)に乗船することで、釣欲に必要な筋肉全てが鍛えられるプログラムです。まずは乗船したら腰を落とした姿勢を保ちましょう。太腿を使ってバランスの運動です、周りのものに掴まってはダメですよ。ポイントへ到着までの15分間、その姿勢で腰をしっかり落とし波に同調する事で体幹を鍛え、波によろけない体づくりをしていきます。

最初のポイントに着いたら一呼吸し、第二の運動です。まず腕を胸の前で大きく広げてフライラインを伸ばす運動、ハイ、「イチ、ニー、サン。」胸を大きく張り、背筋と胸筋を十分に伸ばしましょう。体が温まってきたら、次はフライキャスティングのエクササイズです。

ロッドをリズミカルに4拍子で振り、前腕屈筋と手首を鍛えます、うまくラインが真っ直ぐに延びる様にリストを所定の位置でしっかり固定します。 シュートしましたら大きく左手でラインを長く引き、体の筋を伸ばしましょう。ハイ「イチ、ニー、サン。」ロッドからアタリが伝わってきたら、左手でスピードをつけた鋭い引きでフッキングの運動。これは俊敏さと精神を鍛えられます。皆さん上手くできましたか?

という具合に、本日はウチダマル(シーホース )にてウチダ式エクササイズに参加し、前腕屈筋と握力を鍛え十分にストレッチしてまいりました。

シーバスですか? あ、何のことでしょう? 私は体を鍛えに行っただけですよ。

どうしてもデップリと太ったハチマルが取りたくて、コノシロシーバス最後のご奉公に行ってまいりました。というよりも20センチのチューブフライも改造しまくりで現在ゼネレーション5。その泳ぎと成果を見たくて海へ出た次第。どんより曇り空、お天気持つかな?
本命ポイントへ行くまでに体を温めましょうとのことで、一番近いポイントへ。すると鳥山があり3/0のピーナッツバターでワンキャストワンヒット、入れ食いなのでシーバスを釣ってない訳ではありません。ただしサイズは50cm程度であくまでも肩慣らしです。例によって無限ループで釣れまくるのを途中でストップし、僕らはエクササイズ、ではなくランカーシーバス狙いへと向かいました。
この長雨、嫌な予感はしましてましたが、コノシロはすでにどこかへ行ってしまった様です。魚探には何にも映りません。念の為12番ロッドで体を鍛え続けてみましたが、海面に腕押し状態。な〜んの手応えもありません。
前半に入れぐったシーバスが懐かしく感じる程の無反応マシンガンキャスト。左手はアタリを欲しがっていますが、ただ体を鍛えるばかり。毎週の様にフルキャストしているので、腕は確実に太くなりました。
同船者も私に習ってひたすらフルキャスト。1時間もすると手首が痛くなり、背後の海面を叩く様になります。すると私からの喝! 再びキャスティングに火がつきます。
20センチを超えるチューブ ・ミノー(仮名)は水中に入った見た目では、魚よりも先に私が釣れてます。「俺だったら、間違いなく喰うよなぁ。」と、魚になった気持ち。
かくして、シーホース の所定時間を全く休むことなく12番を投げ続けた私。最後の方に8番を振ったら、何て軽いこと! これこそウチダ式・エクササイズの効果ですな! 今では8番ロッドは私にとっては鉛筆並の軽さに感じます(大袈裟ですな)。2019年のコノシロシーバスこれにて終了。残した宿題は来年2020年10月後半から答え合わせをいたします。

風に吹かれて

風の吹くまま気のままに、私の釣りは風次第。そして今の気分は最近のキーワードである『朝飯前』なのです。

夜明けの釣りに間に合う様に寝癖のついた頭をそのままに、向かった先は朝飯前の釣り南房エリア。アクアラインでは風速13mだったので車は煽られまくり、スピードなんてとても出す気になれず。頭によぎったのはロッド振れるかいな? この時点で行っても釣りにならない気がしていたので、その時はどこかで朝飯を食べて帰ろうと思いました。

真っ暗なので海の様子も分からず、とりあえずタックルを準備していざ堤防へ。しかし風裏なのか思いの外その影響なし。しかし夜が開けプライムタイムへ突入かと思いきや、ロッドから魚信は伝わらずウンともスンともいいません。釣り人はそれを知ってか知らずか平日とはいえ数人しかいない寂しい状態。いつもは釣れている人に話しかけながら、その側でお裾分けの様に釣っていた私にとっては、堤防全体をマシンガンキャストしなくてはならない。結局潮が動くまで、何〜んにもありませんでした。

釣りは午前8時半に終了。本命のカマスくんはほとんど釣れなかったけれど、今季初の五目釣り。風に吹かれて何かの答えを探しにきたけれど、気持ちはほっこりした朝でした。

前回のタイトルが『眠れぬ夜』だったので、今回のタイトルはオスコース繋がりだと思ったあなた、違います。ボブ・ディランの『Blowin’ in the Wind(風に吹かれて)』を聞きながら釣りをするユルユル釣行でした。

The answer, my friend, is blowing in the wind

The answer is blowing in the wind

iPhoneと違い、普通のデジカメだと夜景モードで撮ってもこんな感じ。夜が開けて思った事は、まだまだブルーシートを掛けた家々が多く、台風からの復興が進んでいない事。何にもお手伝いできていないので、少しでも力になれる様に、出来る限り現地でお金をお落としてきました。
これだけ陽が上がって、始めの1匹はメッキアジ。お前さん、カマスくんの居場所を教えて頂戴な!
今回はスコットセクターの初陣です。ウィンストンのエアソルトとは全く違う投げ心地で、お店で振るのと実釣での感覚の違いが、ラディアンを思わせます。
メッキアジをフライで釣る
目の前でボイルが起きたので何かと思いきや、フライを数度通してもなかなか食わない。よく見ると小さなシラスサイズのベイトを追っていたので、チューブミノーにチェンジすると入れ食い。でもメッキくんなので数本も釣れば飽きちゃいます。お目当てはカマスなのでリリース。
マゴチをフライで釣る。
いくら引っ張っても釣れないので深く沈めたら、今度はマゴチが釣れました。お刺身にした時のプリプリ感と甘みが好きなので、小さいけれどキープ。
ボイルが起きるたびにフライをチューブフライにチェンジして表層を通すのだけれど、メッキアジの群れの他にシーバスの群れも。あれ、これ?これはヒラフッコみたいですな、他に何本か釣れたフッコ君よりも尾びれが大きくエラ下まで鱗があったので、多分そうです。
使っているラインはシックスセンスのタイプ7なのですで、ワンシーズンでギタギタに。ラインのダメージを考えるとウェットセルのタイプ6が海には一番いいかもね。
朝飯前の釣りはお持ち帰りはこの2匹。なんとも寂しい釣果。マゴチのお刺身は三口で平らげました(笑) カマスくんはヒラキにして冷蔵庫でオネンネしてますが、一口で食えちゃうな。

眠れぬ夜・2

♪眠れない夜と雨の日には 忘れかけてた愛がよみがえる♪

先日の二日間はサーモンフィッシングでずぶ濡れになり、昨夜はと言うと、「この雨じゃ他の船は出てないだろうから、釣れるんじゃね〜の?」的な軽いポジティブな気持ちで出かけましたが、オフコースの歌詞が身に染みた夜であります。

このところの東京湾シーバスフライを楽しんでいるのはハーミットのお客さんが多いので、「今宵のシークロは出船を中止した。」とすぐに連絡が入った。私達はシーホースうっちー船長の出船なので、行ってしまえば雨如きで出ないなんて言わせない(笑)。同船者も同意のもと、お馬鹿な僕らはこれぐらいじゃめげません。

出船してすぐのポイント、超入れ喰い。サイズは伸びないが無限ループの状態。やり続けても良いけれど、他のポイントも見たいので移動です。2つ目のポイント、ボイルがバホバホ。風と潮の向きが逆で釣りづらい状態なので、適当に釣れたところで、移動。3つ目のポイント不発。そして4つ目以降「そろそろランカー狙いで行きますよ。」との船長の言葉に、いよいよワシの出番かとロッドを振らせてもらう事に。

雨は降り続いていたけれど、沖へ出てみると思いのほかの強風とうねり。連日のシーバスでラインを2本をダメにして、トラウト用のシンキングラインを持ってきたのが仇になり、強風に煽られ大型フライは空気抵抗で押し戻され、いつもの半分くらいしか飛びません。それに船が流され続け止められない状態。さっきまでの入れ食い状態は皆笑顔で過ごせるけれど、気温8℃・風速5〜7m、10mmの雨となると途端に体力が消耗し、一度休んでしまうと言葉さえ出てこなくなる。そんな時間をしばらく続けたけれど、流石の私もやり続ける気力が折れてしまいました。

そのまま寄港するのは寂しいので船長に別の入れ喰いポイントに連れて行ってもらい、船中70〜80本ほどの釣果(釣る気になれば余裕で100越えできる状態)。サイズは伸びず、30〜55cmと言った具合でした。東京湾奥の底力を感じます。

びしょびしょになったので着替えて帰ろうかと思ったけれど、その気力も失せてそのまま車に乗れば、冷えた体は人肌恋しく寂しい、眠れない夜です。でも私の頭の中で最初によぎったのは人肌ではなく、愛猫を抱きしめたいと思いました。

時計の針は午前3時前。真夜中に帰った私に対し寂しがり屋の愛猫はすぐにすり寄ってきました。でも抱き上げると濡れた体の私を拒否してすぐに自分の床へ、寂しい夜だなぁ・・。

眠れない夜はシーバスに出かけよう!
すると、その寒さと寂しさに、忘れかけていた愛に満ちた日が蘇るでしょう。

雨がザーザーなので、カメラはほぼピントがとれません。皆さんは雨に慣れているので、雨具の対策はバッチリ。むしろ私のシムスウェアの上着がかなりくたびれて来ているので、買い替え時期を実感。
シーバスはお手持ちの6番上のタックルで手軽に楽しめます。オカッパリでも釣れますが、貴重なわずかな時間で確実に釣りたい方は、シーバスガイドボートをお勧めします。
工事中の勝どき橋をバックに、入れ食いだからハイテンションの皆さん。この後、沖の寒さと強風に晒されます。
入れ食いの時は全員でロッドを出しトリプルヒット状態なので、写真なんか撮ってません。今回最後に見つけたポイントは、東京湾ではなかなか見られない物凄い数がいっぺんにボイルし、それが30分以上止まらずに続きました。ボイルと言うより散水している様な状態。
ニコパチを撮っている余裕すらなく、マシーンの様に釣りまくる三名。こんな日に初めてシーバスの人が来たら夢中になる事間違いなし!ただし、雨にめげない心が必要です。
追っているベイトは小さなサッパとイワシ。ベイトサイズは7〜9センチ程。サイズさえ合えばフローティングミノーでもゾンカーでもなんでも掛かります。東京はしばらく雨ですが、これからは夜便の季節。入れ食い用の小型フライと、ランカー狙いの13センチ以上のフライを持って出かけましょう。

御蔵入り(中越のサーモンフライフィッシング)

このブログは管理人の釣りネタが日々アップされているとお思いの方がいると思いますが、結構ボツネタも多いんです。単にオデコならばそれはそれでご報告するのですが、書けばネガティブな方向へなり過ぎる話題は却下になります。今回は御蔵入りではないのですが、昨年の同時期に行った鮭釣り(御蔵入り)の反省から、別の場所へ変えて行った関東圏のサーモンフィッシングの話であります。あ、やっぱり話はネガティブかな・・。ちなみに上の写真にオクラは入って無いので、オヤジギャグじゃありません(笑)

私は兼ねてから「産卵期の魚はいじめたくない。」と言ってきたので、日本のサーモンフィッシングは長い事封印してきました。海外でのサーモンフィッシングを経験している人ならば理解して頂けると思いますが、海外はビカビカのシルバーカラーのサーモンを釣るのに対し、日本の川は流程が短いために川に入った時にはすでにブナ色(婚姻色)になっているので、産卵まであと一歩というあの色合いの魚を釣る気がせず、敬遠していた次第です。

でもです、そろそろ川でのサーモンを楽しみたいと思い海外釣行計画を立てようとすると、私が20代にアラスカへ行っていた頃の2倍の金額でも行くことができない程の値上がり。日本だけデフレ期間が長く続いているせいで、僕らの懐は20年以上経っても変わらず、至って庶民の私には50万円を超える釣行費はなかなか捻出する事ができません。

そして昨年ふと思い、海外の話を書いても今の金額では行ける人が少ないだろうから、久しぶりに日本で鮭釣りをやって見る気になり、とある場所へ行きました。日本ではご存知の様に内水面での鮭の捕獲は禁止されています。なので限られた河川で調査の元に行われているので、釣り人に解放されたわけではありません。ある漁協では抽選によって、ある漁協では先着順といった具合で、人数も相当絞られた状態です。

そして昨年行って解った事。今の鮭釣り事情は圧倒的に餌釣りが多く全体の7割くらい、ルアーとフライは同数ぐらいの比率でしょうか。よってスイングでダウンクロスの僕らには釣り場がないのです。釣獲区間が短い為に尚更なんです。ついでに昨今の温暖化の影響なのか、昔はそこら中に鮭のハネがあったのですが、今は本当に少なさを感じます。いつかは日本のレジャー産業として鮭釣りが開放されないかと思ってましたが、遡上が激減している様では益々釣りはご法度になってしまう様にも感じられます。ちなみに昨年の二日間は魚の姿さえ見ることもなく、釣り場は必然的に制限されてしまい、参加したメンバーは完デコを食らった次第です。

あれから一年。昨年行った河川は日の参加人数が多いために釣り場がなく、よほど遡上量が多くない限りフライでは無理だと思い、今年は人数制限が少ない川に抽選で申し込みました。平日だったので、なんとか抽選には当選。あとは魚を釣るのみです。

さて、魚の姿は見られたのでしょうか?

この川は市の中心部にあり調査区間は結構短いです。その代わり1日あたりの釣り人制限をものすごく絞っているので、フライロッドを振る場所が無いということはありません。ただし、ご覧の通り雨、雨、雨・・。釣り中止になるギリギリの水位でスタートしたので、実質は中止に至る水位で、時間を追うごとにどんどん増水しました。水色も時間と共に濁りが酷くなりました。
このチョッキを着なければならないので、調査員は皆漁協員の様です。濁りが増す中で少しでも流れが緩く魚が休むポイントを探して流します。
前日から入り様子を見てくれた釣り仲間によると、昨日は透明で水位は今よりも20センチくらい低かったとの事。下が見えないので、怖くて無理な入水ができず。川は轟々とながれているのですが、雨のせいなのか魚のハネがあまりありません。
ダーティーホー
最初はポプシクルを使ってましたが、水流に負けない様に少しだけ重いダーティホーにチェンジ。雨のせいで釣れそうな場所は極めて少ないので、同じ場所を100流しするイメージ。修行の世界です。
と言っても鮭は一雨ごとに遡上しながら良い産卵場所を探すので、フレッシュな群れはこの雨の中を移動しているはずです。しかし雨は一向に止む気配がなく、土砂降り状態で、人間の気力が萎えてしまいます。
投げ続けてようやく13時頃にヒット。久々のドッグサーモンとご対面。ロッドはウインストン、ラインはエアフロのスカジットFIST。それにカスタムティップT10を8フィート。最終的にギリギリ底をコンタクトしない様にオモリとなるカスタムティップを軽くし、長さを短いものに調整した結果かもしれません。

 

ドッグサーモンの名前の由来はいくつかの説があったかと思いますが、この歯を見ると、「犬も食わないドッグサーモン説」よりも「犬歯の様な歯を持つドッグサーモン説」の様な気がします。雄だともっと大きい歯です。
漁協の人へ持って行かなきゃと思い、ランディング後ぶらーんと鮭を下げる図を一緒に行った釣り仲間が後ろから写してました。
ヒレの割れ具合からここまでの苦労がわかります。通常メスはこのまま採卵場行きなのですが、採卵場の問題でリリースする様に言われた事を思い出しましたので、このままリリースです。腹はパンパンでは無いので、すでに産卵はほとんど終わったのかな?
結局1日目はこの一尾で終了。その後、街へ繰り出し地酒の酒盛りをし、一旦宿へ帰ったのに明日の事を考えずにラーメンを食べに再度夜の街へ。翌日はと言うと、酒(鮭)のタタリで川は危険水位を超えてしまい、釣りが中止になりました、ガックシ。私はというと、朝方悪寒と吐き気で目が覚め、その後高熱でうなされた為に運転を代わってもらい、帰宅。ゲロ吐きまくりで、体調が良くなったのは本日午前0時ごろのことでした。まさしく産卵の魚をいじめた鮭(もしくは酒)のタタリでした。

現在鮭釣りができる河川は以下の通りですが(募集は来年です)毎年内容が異なりますので、よくご覧になって参加して見てください。ほとんどの場合抽選の期限が実際に行われる期間よりもかなり前に申し込みが終わるので、釣りがしたいと思ったら、7月にはチェックする必要があります。

中類川(北海道):標津漁業協同組合内忠類川サケマス有効利用調査・事務局
浜益川(北海道):浜益川サケ有効利用調査実行委員会事務局
寒河江川(山形県):寒河江川鮭有効利用調査委員会
小国川(山形県):小国川漁業協同組合
真野川(福島県):南相馬市・真野川サケ有効利用調査
久慈川(茨城県):久慈川漁業協同組合
鬼怒川(栃木県):鬼怒川サケ資源有効利用調査実行委員会事務局
思川(栃木県):下都賀漁協・鮭有効利用調査
渡瀬川(栃木県):渡良瀬漁業協同組合
荒川(新潟県):荒川鮭有効利用調査委員会
五十嵐川(新潟県):五十嵐川鮭有効利用調査委員会
三面川(新潟県):三面川鮭有効利用調査委員会
手取川(石川県):手取川サケ有効利用調査

このほかにフライフィッシングができない鮭釣り調査の河川もありますが、必要ないので書きませんでした。

FF ステップアップ 1

私は週一回休みの筈ですが、最近は週3ペースで釣りへ行っているハードワーク? 残りの二日は休みではなく朝飯前の釣り(営業前)なのですね、早起きは三文の徳。本日朝も朝霞ガーデンで釣りをしてからのキャスティングスクールで右腕を酷使していますが、使い過ぎて筋肉痛知らず。とは言うものの、体には疲労が溜まっているかもしれませんね。

さて、キャスティングスクールでは様々なキャスティングの悩みを解決しますが、釣りをしている最中のルーチンワークのお悩みも解決します。その中で意外と知らない人が多いかもしれないと思ったので、ちょっとしたスキルアップとして今回書いてみました。読んだ後に、「そんなの知ってて当たり前だよ。」とツッコミを入れる先輩方がいるでしょうが、そんなあなたも初心者の時はあった筈なので、優しい目で見守ってくださいな。

あなたは最初にフライキャスティング動作に入る前にやっているルーチンワークはこんな手順ですか?

● リールからラインを投げたい距離分だけ出す→キャスティング。

フライラインを引き出してから投げるまでの動作が上の二つだけの人はきっとラインが絡んでしょうがない事でしょう。実際僕らも目の前で大物がライズしていていたりすると、すぐに仕留めたい気持ちで慌てて二つの動作だけで釣りを始めちゃうケースがあります。そんな時は初心者の皆さんと一緒で最初のキャストでラインが絡まったり、出したラインが短すぎてショートして魚が逃げてしまいます。

実際に釣りを始める場合、最初の動作は4つで、特に4つ目をやっていない人が多いと思います(三つ目と四つ目は連動した動作です)。

●リールからラインを投げたい距離を決めて引き続き出す→フライラインを引っ張る(引っ張りながら)→フライラインを置き直す(ひっくり返す)→キャスティング。

フライラインとリーダーはそのまま使うとリールの巻き癖があります。引っ張るのを忘れると特にリーダーの太い部分、あるいはフライラインがリールの直径サイズのコイル状のままです。フライラインのコア(芯)の強度は7番以下は20ポンド、8番以上は30ポンドはあるので、人間が引っ張ったところで怪力な人でない限りは切れません。安心して引っ張ってください。引っ張る時はヤビキ(約90cm)ほど両手で持って引っ張ります。それの繰り返し。

もう一つはフライラインを置き直す動作。文章で書くとわかりづらい話なんですが、最初にリールからフライラインを出した状態でそのままキャスティングするとフライラインは裏返しなのです。要はラインが出ていく方が下側に潜り込んでいるので、乗っかっているラインを巻き込んでしまい、ラインが絡んでしまいます。

そうならないためにリールからラインを出したら必ず最初の一回だけ、フライラインを置き直す必要があるのです。一応写真を撮って見ましたが、分かるかな?わからない人は一度実際にやってみるとわかります。

特にモノフィラのランニングライン(シューティングライン)を使っている人は、コレを忘れると90%以上絡みますので、置き直す事とラインを引っ張ることを習慣づけてください。今までのイライラがかなり改善されますよ。(読んでもわからない人は、キャスティングスクールにご参加ください、お待ちしております。)

ラムソン スピードスターS -3+
今回説明に使用しているラインはエアフロのフォージWF4F。このラインは先端から30フィート(9m)がグリーンでオモリの部分になり、黄色い部分がリール側のライン、つまりランニングライン(一般の釣りで表現すると道糸)になります。
わかりにくいかもしれませんが、リールからラインを引き出すとこんな感じ。最初は太い部分を引き出すわけですから、グリーンの部分が下になり、9mが終わって黄色い部分が出て来ます。
つまりはこのまま左方向へラインが引っ張られるわけですから、グリーンのラインの上に黄色いラインが乗っかっている訳ですから、軽い黄色い部分を引っ掛けてガイド方向へ持っていてしまいます。その為、いきなりキャスティングを始めようとするとラインは絡まる訳です。
最初に引き出す時にラインを引っ張りながら出す人もいますが、一度出したラインはひっくり返す必要があるので、引っ張りながら置き直す事をお勧めします。置き直すという意味は、リールに近い側(上に乗っているライン)からもう一度ラインをたぐり、別の近くの場所へラインを置き直すという意味です。
これが起き直した状態。わかりにくいですが全部置き直すと、今度はグリーンのラインが上になり、黄色いランニングライン(道糸)が下になります。これで準備OK。この動作をリールからラインを出す度に最初の一回だけ行えば、常にグリーンが上で道糸が下になります。つまりは上の糸(グリーン)の方から飛ぶ訳ですから、ラインが絡みません。このブログを読んだ後はきっと実践してみたくなる筈ですよ。特に今までモノフィラのランニングラインを使っていた人はイライラが50%以上解消される筈です(残りの50%はいくら引っ張っても元に戻ってしまう古いランニングラインと、キンク(折れた場所)が引っ掛かってしまうライン。あるいは極度に寒い時期にモノフィラを使うと、引っ張ってもコイル癖が取りづらく、絡む事があります)。

朝飯前

こんな言葉を使うといとも簡単に何かを釣ってきた様に聞こえますが、そんなことはありません。いつもの様に朝飯前に東京湾にプカプカ浮かんできましたが、いつも通りの修行です。朝飯前と言うより、出勤前の修行かな。

ランカーへの道、その4。気がつけばもうコノシロ・シーバスシーズンは終盤。毎回フライを巻いては改善し、キャスティングやリトリーブも見直し続けて挑む本日。フライは原点回帰、結局昨年成果を出している20センチ近いドラゴンテールを使うことに。そしてチューブヘッド・ジョイント・フライ(何か名前考えますか・・)が透明すぎて存在感が薄いので、内臓を意識したパターンに巻き直しました。

リトリーブに関しては昨今流行っているマグナムルアーで釣れている動画を見てリトリーブスピードとトゥイッチ(フライではポーズの時間)を見直し、自分のリトリーブが少し早いと言うことに気づきスローダウンする事にしました。今回は芦ノ湖解禁時のリトリーブに近いアクションで挑戦です。

夜明けを待ってシーホース は東京湾奥から沖へむけて走り、何にもない場所で魚探をかけてコノシロの群れを探し、群れを見つけたらその上を通すイメージ。

「ハイ、イイデスヨ。」のうっちーの声に今日は釣れる予感しかしない、いつも通りポジティブな私。妄想じゃないと良いんだけれど(笑)。鳥もいい具合に水面を睨んでます。そして開始して数投目には動き始めたフライに大きな飛沫と共に水面が炸裂。しかしシーバスはすぐにはフッキングせず、そのままリトリーブし続けたフライに追い喰いしてようやくヒット。この時期らしい強い引きでロッドが絞られます。そして釣りあげた魚は前回と同様にまたしてもロクマル半ばのサイズ。う〜む、まだまだ。

それから数流し目にウッチー船長が、「コノシロ絨毯が映ってますヨ。」と言った途端にドスンと大きなアタリ。ヒットと共に水面を割ったシーバスは、すっかり投げ慣れた12番ロッドを気持ちよく曲げてくれる重量感。次に上がってきたのはナナマル半ば、ハチマルまであと少し、もう一踏ん張り。

その後も新しく巻いたチューブヘッドは内臓を改善した事で凄くアタる様になり、それこそハチマルサイズがフライを咥えるところまでは行ったのですが、フッキングせず。フライにもんどり打って出て来た数は10数発以上と今まで1番のバイト数があり、内臓の効果は絶大。しかし今回作ったフライはフッキングに難あり。思い当たる節は軽くするためにフックサイズを落とした事でヘッドが邪魔してゲイブ幅が狭くなり、丁度ウィードガードの様になっちゃったんですな、またしても改善しなくては。

ポイント移動の最中にジョイント部とフックの改善案をいくつか妄想し、帰る頃にはもうタイイングしたくて仕方ない私。でもね、コノシロシーバスはそろそろ終盤戦。船の予約がいっぱいで朝便の予約が取れないので、このまま来年への宿題かな。

シーバスへ出る度にフライタイイングの改善案が浮かび、タイイング意欲は増すばかり。フライフィッシングって楽しい!!

ティボー レモンライム
昨日届いたティボー のニューカラー、早々に東京湾デビュー。太陽の下で見るカラーがカッコイイ!と思っているのは私だけ?
チューブヘッドフライとシーバス
水柱を上げてフライを襲ったコイツ。。同じフライでフローティングを作ろうと決意。使うのは来年ですけれどね。フライが大きいからシーバスが小さく見えます(笑)
うっちー船長
うっちー船長の魚探を駆使したポイント選びとフライとルアーの人の違いでポジションや流し方を変える技を持っています。彼に任せれば魚は釣れますが、大物がかかるのは運次第かな。サイトフィッシングじゃないから、魚のサイズを選べないしね。
私はシングルハンドで20センチのビックフライを投げているので、真似したくない人が多いと思いますが、タックルを変えれば誰でもチャレンジできますよ。オススメは11フィート8番のスイッチロッドにシングルハンド12番のインターミディエイトを使うシステム。手首が弱い、または体力がない人でもスイッチロッドのオーバーヘッドキャスティングであれば、誰でもできます。距離は必要ありません。来年は私が実践して見せますのでそれまでお待ちを! ってか、一緒にやりませんか?
「やっちまった」と言う顔をしているでしょ? 彼はドスンというアタリでデカイのを掛けたのですが、魚が向こうアワセで掛かったものだからそのままリトリーブを開始したために掛かりが浅く、バラしてしまいました。残念、何事も経験です。
ドラゴンテールフライ
このドラゴンテールフライの利点は釣れない筈がないと思う、魚と人間を魅了する動き。そして吸い込みが良くフッキングが良い点も挙げられます。しかしデメリットは吸水してしまうので、ピックアップ直後は重すぎて投げづらいのです。このフライをシングルハンドで投げ続けると手をおかしくします。フックは6/0番で丸呑み。対象物がないのでわかりづらいですが、久しぶりの大物です。
活躍したビックフライ
今回活躍したビックフライ。シングルハンドで投げるには限界があるので、来年は11フィート8番のスイッチロッドオーバーヘッドキャスティングで挑む予定。「目指せ、メーターオーバー!」の道は続きます。
6/0のフライを丸呑みするシーバス
この写真を見てわかる様にフライは吸込みが良いので、20センチ近いフライを丸呑みされます。その為ティペットがシーバスのザラザラの歯によってプッツンするのです。私は20〜40ポンドのショックティペットを使ってますが、「魚はティペットを見切るから細くないと釣れない。」なんて思っている人は、いざ掛かってもプッツンしますヨ。それに大きいフライはティペットが太くないと、カックンカックンして投げづらいですしね。

アオイソありますか?

インターネットが普及している現在でもタウンページを見て電話を掛けて来る人がいるのですが、ゴールデンウィークになると、いつもこんな電話が頻繁に掛かってきます。

「ゴカイありますか?」とか、「アカムシおいてますか?」など。酷い時は「どこの堤防へ行けば魚はたくさん釣れますか?」と聞かれます。職業柄つい説明してしまうのですが、結局最後は餌を売ってくださいと言う話になります(笑)

餌が欲しい人が電話を掛けてくる理由はタウンページの小売店のくくりの問題で、「釣具・釣餌店」となっているのです。その欄にハーミットがあるのだから、間違えてもしょうがないと思いますが、いつになったらこの項目は改善されるのでしょうか?専門店であるが故の悩みです。

そして最近のあるあるなのですが、東京オリンピックを前にして数年前からガイジンさんの来店がとても増えました。大体1週間に1組以上はあります。もちろんほぼ全てのケースはフライには全く関係なく、日本製のハリや釣り糸を求めてやってくるのですが、その度に上州屋の神田店を勧めて、グーグルの地図をプリントアウトして渡し、そちらへ行ってもらう様にお願いしてます。

で、さらに問題なのは僕らは英語を話すだろうと思っているガイジンさんは英語圏じゃない人が多いんですな。最近の傾向はロシアやイタリア、中国、台湾、韓国など。大抵はお互いのカタコト英語で通じるのですが、全くわからない人もいらっしゃるので身振り手振りの説明状態。中国のお方とは筆談になりますので、その方がなんとなく通じるのでありがたい感じ。

そもそも彼らはお土産を頼まれてきた人たちなので、ハーミットで餌鈎が手に入らないことを理解してもらえず、毎回四苦八苦しているのですが、この問題どう解決しましょうか。オリンピックを前にそれぞれのお国の言葉でプリントしたGoogle マップの準備と、翻訳ソフトを駆使して雛形を作っとかなきゃならんのですかねぇ。それともハーミットは生餌とハリを置くべきなのでしょうか? 悩みます(笑)

Trial and error

人生も釣りもトライアル・アンド・エラーの連続。沢山の推測と仮定を繰り返し、その中で無駄を排除して答えを見つけていく。先週の穏やかな本栖湖から自分は何を学んだか?そのことを考えながら今週も富士山を見に本栖湖へ行ってきました。

今年の本栖湖は連なる台風の影響で水位は高く、とても釣りづらい状態。今まで大物を手にした年は殆どが水位が低い年で、魚との距離が近く(ブレイクラインが近い)豊富なポイントから選定していた感じ。なのでニーブーツの釣りが多く、今年は苦手なウェーダー必須な本栖湖。バックスペースが取りずらく、そのため先週は時間によるポイントの選定が思う様にいかなかったと自己分析。

そしてもう一つ、フライのカラーや大きさが合っていなかった事。ドライフライは大きいフライにこだわり過ぎている点もあるので、少しダウンサイジング。飛んでいたカメムシに近づけたカラーにチェンジし、引っ張りのウーリーバガーとゾンカーのサイズを調整しての再チャレンジ。

試行錯誤をしている時点ですでに私の妄想では釣れているのですが、その結果はいかに?

暗闇の中で慌ててタックルを用意し、そのままポイントへ。夜明けと共に投げ始めたら、ん?なんんか変。グリップが長いのでいつも使っているマイクロスペイ10ft6inch・#3だと思ったら、なんと9フィート12番のターポンロッドです(笑)。今週も前のめり度70%。車へ戻ってタックルを組み直す時間を考えると時合いが終わっちゃうので、このまま投げる事に・・・。
本栖湖のレインボートラウト
夜明けはいつも引っ張りの釣りですが、仕方なく12番のロッドに8番のシューティングヘッドを入れた状態でキャストを開始。すると数投目にガツンとアタリ。ロッドが殆ど曲がらないのでゴミの様に上がってきた40アップ。なんかなぁ・・。
ブルーバックレインボー
見事なブルーバックですが、残念ながらお手手が欠損。放流されてしばらく経った回復系個体です。オデコが多い私にはとりあえず釣れた事でほっと一安心。
朝の時合いは1時間ほど。まだ湖仙荘さんが開いてなかったので、本栖湖漁観光協会で遊漁証を購入。さて、ドライタックルを組み直して再挑戦です。
先週と同様に午前中から風が少し強め。なので、こんな感じに泡立ったスカムライン(ゴミの集まった場所)を探してサイトフィッシング。ライズを求めて湖畔を走りまわります。
本当だったら湖岸をずっと歩いて探すのですが、場所によっては胸近くまでのウェーディングになっちゃうので、少しでも立てる岩を探し、しばらくその岩の上から様子を伺う事にしました。
2020年モデルスピードスター
新しいスピードスター の本栖湖デビュー。そしてマイクロスペイは手に入れてからはすっかり本栖湖と本流ヤマメ兼用ロッドになりました。本栖湖での使い方はスペイでのドライフライフィッシング。もう一つは状況が変わった時にシングルハンドの8番インタミラインを通して、オーバーヘッドでの引っ張りの釣り。このロッドはスイッチの中では短くて軽いので、シングルハンド7/8番として普通に使えます。
カメムシフライ
いくつ目のポイントだったでしょうか。藪漕ぎをして投げれそうな岩を探してその岩に乗った所、目の前でライズしているのです。で、このカメムシをキャスト。しかしそのフライを咥えたのが20cmほどのチビでフッキングせず。その10分ほど後のこと、そのポイントで突然狂った様にライズが始まったのです。慌ててカメムシフライを投げるも無反応。よく見ると3〜5センチほどの新子のワカサギを7〜8本のレインボーが追い回してます。ライズだと思っていたのはボイル(魚食魚が小魚を追い回し、魚が水面に突き上げられている状態)です。
本栖湖のレインボートラウト
慌ててリールをインタミに変え、フライは小さめのゾンカーをチョイス。カラーはジンジャー系。再度ボイルが起きるのを待ってラインを出しておき、そのタイミングで狙い撃ちする様はイナダのボイル打ちそのものと一緒。ドンピシャ決まってリトリーブを開始するや否や、レインボーはドッパーンと数回跳ねて沖へと走りました。ロッドは満月になり、緊張の時間。トルクフルな彼はバッキングライン の継ぎ目(ライン+ランニングラインの合計分70m)まで引っ張り出す強者でした。丁寧に時間を掛けてやっと上がってきたのは、ロクマルにわずかに届かない見事な魚体。久々の感動です。
本栖湖のレインボートラウト
見事なヒレピンで肉厚。深みを渡り沖にあるドン深岩の先端にいたので、いざとなったら湖に飛び込んで抱きかかえようかと思ってました(笑)
ブルーバックレインボー
太陽を浴びた見事なブルーバック。ルアーの人に一度つられているのでしょうね、エラ上に丸い穴が空いてます。グリップが長いスイッチロッドと横並びにするとあまり大きく見えないのがチト悲しい。
本栖湖のもぐらん
実はその後もしばらくしたらもう一度ボイルが始まったので、同じ様にキャストしたらドンピシャはまり、フッキング。しかし、同じ様に沖へ走って数度跳ねたらハズレちゃいました、残念。サイズ的には同じぐらいかな。今から15年ぐらい前にも一度モグラン付近でレンボーの猛ボイルに遭遇し、夢の様な1時間を過ごした事があるのですが、その時と同じシチュエーション(季節が違いますが)。
本栖湖のレインボー
時合いは1時間でおしまい。その後に別のポイントで釣りをすることも考えましたが、本栖湖の釣り過ぎは体に良くないので、お昼前にて終了。早上がりの時はいつもの様に下道(国道)にて帰宅です。昨日の夜に飲んだビールは格別。さて、今度はランカーシーバスをやっつけないと。私の宿題は山積みです、楽しいなぁ。

スピードスター新旧比べ

2020年モデルとしてウォーターワークス・ラムソン は今までの表示方法を全て改めたため、全品がマイナーあるいはフルモデルチェンジとなってしまい、総入れ替えで泣きが入っているハーミットでございます。メーカーさんの入れ替え保証なんてありませんから、ホント死にそうな支払いでゴザイマス。

さて、そんなウォーターワークス・ラムソンの中で私のお気に入りであるスピードスター(英語の意味は「スピード狂」) がフルモデルチェンジしました。なので手元にある旧タイプと新タイプの何が違うのかを比べてみました。

今までサイズは細かく6種類あったのですが、それを簡素化し4種類に。よってスピードスターという名前なのに小くて巻取りが決して早く無かったモデル1は廃止。7〜9番サイズが2サイズもいらないのでワンサイズにまとめられた、という感じです。

さて、それ以外ではどんなところが違うか、写真と共に紹介していきましょう。今回比べているのは旧タイプ1.5と新タイプのー3+です。

この二つを比べて分かるのですが、やっぱり明らかに肉抜きが進んでますよね。旧タイプの重量が111gに対し新タイプはなんと91.2gと、100グラムを切ってきました。なので上のグレードであるライトスピードよりも軽いのです。
スプールを外すと分かるのは、パッと見はリールの幅。前のモデルに比べるとやや横幅がある様に見えますが、実際のカタログ値は同じ幅22mm。ドラッグが入る芯のオレンジ部分が少しでも軽くするために段が入っている努力が伺えます。フットを支えるボディ部分も約30%ぐらい肉が削ぎ落とされていますね。
同じサイズでも高さが少し変わり、旧タイプ89mmに対して新タイプは83mmです。でもラインキャパシティは変わらないので、スプールが若干深溝になったのでしょう。リールサイズは小さくなったので、見た目は日本人好みのサイズです。もう一つの特徴は矢印の部分。パッと見た感じ肉抜きを忘れたみたいですが、実はこの部分はバランサーウェイトです。昔のリールには必ずハンドルの対極にブレ防止のオモリがありましたよね、あの役目をココがなしています。
リールフット部分も軽くするために単純な丸穴から強度計算された丸みを帯びた四角形になりました。ほんの数グラムの違いなのでしょうが、こうやって不要な部分から肉を抜くのですね。昨今のロッドの軽さに合わせた努力です。
スピードスターはアルマイトタイプ2加工で傷がつきにくくなっています。一番硬いアルマイトはラムソン ではハードアロックス加工ですが、現在は一番上のフォースシリーズのみ施されています。また今まで良くティペットやランニングラインが引っ掛かっていたドラッグノブですが、丸になったので、今までの様な挟み込みがなくなりました。
旧モデルのデザインも個性的で好きでしたが、2020モデルのフロントマスクは車のホイールを思わせるデザインで個人的には好きです。ポスシェのスピードスターが約3,200万円ですから、ラムソンのスピードスター は超安く感じます(そんな筈ないか・・)。
カラーはミッドナイト(ブルー)とエンバー(オレンジ)の二色展開。私は3と5をミッドナイト、7をエンバーを購入しました。これからの釣りで活躍する事を願ってます。