「本栖に入らずんば鱒を得ず」行かないと釣れないけれど耐寒訓練の釣り

「本栖に入らずんば鱒を得ず」とは、「本栖湖に行かなければ鱒は釣れない」という世捨て人(釣り仲間)の名言造語。「10億円の宝くじなんて当たらないよ。」なんて言っている人は、買ってないから当たらないのである。だから「本栖湖なんて釣れないよ。」と暴言を吐いている人は、そもそも行った事が無いか、数回行っただけでそう判断しているのである。宝くじと全く一緒で、行き続けないとそのチャンスは巡ってこないのです。そうそう、そんな風に私が説教をするものだから、マッキーは本栖湖年券を買ったらしい。ちなみに彼は現在本栖湖は無敗のオトコである。あれ?今年の本栖湖ってやっぱり調子が良いのかな?

先だっての火曜日。例によって本栖湖以外の選択肢はもはや管釣り(もしくはC&R)しかなく、管釣りに限っては新たな環境でないと行く気がせず、かと言って本栖湖と管釣りを天秤にかけたら、やっぱりオデコになっても本栖湖の方が楽しい私なのであります。

そしてお題として、しばらくはチューブフライ推進委員(販売促進)をしているので、今回もウーリバガーのチューブフライと、ワカサギマラブー・チューブフライをキャストし続けて、なんとか一本釣りたいと考えて本栖湖へ行きました。もっとも本栖湖で思い通りに釣れる事なんて稀なんで、今回ダメだったら、新しい管釣りを探してチューブフライを楽しみに行っちゃいます。

週ごとに日の出は遅くなり、現在は6時半を少し過ぎた辺り。日増しに陽が短くなり水温も下がってきたこともあるので、そろそろ朝早い時間の釣りは終わりにしようかな、なんて思っていても到着時間はいつもと同じ。よって薄暗い中でのスタート。

先週はシーバスも本栖湖も暴風の中での釣りで撃沈したのだけれど、今回は無風にて本栖湖は鏡の状態。これはこれで釣れる気がしません。そしてこの時期には珍しい東風。あぁ、この雰囲気は釣れる気がしないと思ったのが午前中の釣りでした。

浩庵荘から見る富士山
湖仙荘さんが外壁改修中だったためにお休みで、仕方なく浩庵荘で入漁証を購入。相変わらずキャンパーの数は半端ないです。午前中はずっと無風で陽が刺すこともなくどんより曇り空。その効果か、富士山はクッキリ見えてますが、この時期の積雪ってこんなに少なかったかなぁ?
本栖湖の釣り
風がないので少しでも風に打ち寄せられたゴミの筋(スカムライン)を探し右往左往。「あ、ボイル!」と叫んだところで、それは遥か彼方。ルアーでも届かない距離です。チラ見え富士山良くないですか?
本栖湖の釣り
今回はアスキスの12.6フィート5/6番を持ち込んでの釣り。あまりにも何もないので、急深の場所でひたすらタイプ3のDX/HEADを投げ続けましたが、なんの手応えも無く追いもなし。爆風は辛いですが、全くの無風は同じく厳しいんです。釣り人本意の風は、多少暖かい微風で晴れ時々曇りの日かな。
本栖湖のワカサギ
色々な場所を歩き回っていると、湖岸に打ち上げられているベイト発見。前回と違い今回はワカサギです。もしかしてこれが引き金になるかも?という予測が少し。しかし行かんせん風がありません。昼食は本陣つかさで蕎麦を食べ、午後はヤマを張ってとあるポイントへ。時間は刻々と過ぎ午後のプライムタイムへ突入。すると100m沖で水面に落ちた物を食べているらしき大きなスプラッシュ。あぁ、こりゃ届かんわな・・。するとその10分後にギリギリ届くかどうかの場所でまたもや何かを喰らったスプラッシュライズ。今回は12.6のダブハンなので届くかなと思いキャスト。
本栖湖のレインボートラウト
さっきボイルしたポイントから2mほどズレたけれど、まぁ仕方ないかとリトリーブを開始するとドスン。そしてジャンプ。おぉ、またしても本栖湖でお魚の手応えがあったじゃありませんか!サイズはヨンマルジャスト位でしたが、あまりにもギンギラギンで尾がくびれていたので、最初はサクラマスを釣ったのかと勘違いしました。
本栖湖のレインボートラウト
頭の丸みと目の周りのブルーのアイシャドウを見るとやっぱりレインボーでした。今回のために巻いてきたチューブ・ウーリーバガーが活躍してくれました。ちなみに今季私が釣った3本には同じキーワードが隠れています。以前(今季4回分)の本栖湖釣行ブログと合わせて文章をよく読むとどんな状態の時に釣れているかが分かりますよ。
チューブ・ウーリーバガー
このチューブフライの良いところは、フックがテールの中にあるので、テールのマラブーが絡まないことと、浅い食い渋りでテールをかじったとしても、フッキングが良い点があげられます。しばらくはこのサイズのウーリーバガーを色違いで量産しようかな。
レインボートラウト
今回のレインボーはスリムでしたが、尾鰭が綺麗なギンギラギンの個体で、うっすらブルーバックでした。4回行って3回キャッチなんて、ホント今年は出来過ぎな本栖湖です。これからの時期は朝が-2〜-7℃くらいになるのでアイスバーンが気になる方は、朝8時頃〜夕方までの釣りを楽しみましょう。ちなみに私が釣った本栖湖最大魚は12月31日に釣ってオリマス。

風というキーワードが良くないこともある、本栖湖戦線異常なし

釣り場で爆風と聞くと、フライフィッシングだと一般的には「釣りづらい」や「投げられない」とイメージしてしまうでしょう。しかしポジティブに捉える人は「人がやらないから釣れる」とか、「水が循環されて良い」などと考えます。私はどちらかというと何事もポジティブに考える方なので、浮ついた気持ちでそそくさと釣りへ出かけるのです。

フライフィッシングはスパゲティのような太い糸を使い、その糸の重みだけでロッドをしならせて飛ばすので、特に風が強くなるとキャスティングスキルが如実に現れるもの。キャス練はしっかりとやらにゃなりませんなぁ。というものの風が吹いたら諦めるという訳にはいきませんから、なんとか釣りたい訳でどうしたら良いかを考えます。

1:風裏を探す
2:投げやすいように利き腕と反対側からの風向きを探す
3:遠投を諦めて手前10mだけを探ってみる
4:サイドキャストを心がけより低い位置でフライラインをターンせてできる限り風を避ける

とまぁ、こんな感じで4つの条件が当てはまればかなり投げやすくはなると思うのですが、人間の都合でポイントを変えるというのが吉と出るかは、お魚のみぞ知る事。

ちなみに4について説明すると、風というのは低ければ低いほどそのスピードが遅いと言われています。特にソルトウォーターで浜辺からのウェーディングの時は海風に晒されているのが常。さらにウェイトの巻かれたダンベルアイのフライなどをキャストする場合、オーバーヘッドでキャストすれば自分が釣れてしまいます。近距離の渓流と違いピンスポットへのアキュラシー(正確性)はそれほど重要視されないので、できる限りスリークォーターからサイドキャストでキャスティングすることでトラブルは減るものです。

とまぁ五択を並べる時点で大方の察しはつくと思いますが、今回の本栖湖は朝から晩まで投げ倒してな〜んも無い、いつもの本栖湖だということを報告しておきます。

ちなみにその数日前に夜のシーバスへも出かけたのですが、そちらも爆風でボイルも無く、撃沈の連続4タコ目へ突入です。私が思うにシーバスは絶滅したのでは無いかと思っておりますデス(泣)

本栖湖
到着時の外気温は7℃。この時期としてはありえないくらい暖かいので、相当な期待をしていたのですが、世が明ける前から爆風で風も舞っているので、キャストの方向を間違えると自分が釣れてしまいます。大潮の満月でお月様の明るさは本が読めるのではと思うほど。
本栖湖・川尻
基本的に本栖湖は風が強いのですが、朝からずっと吹くことは少ないんです。投げにくい場所では利き腕と反対の左手を試したり。とても投げづらいポイントでやっていたので、風裏へ移動したのが9時ごろ。この雰囲気だとシャローにさした大物がいるかと思ったけれど、サイトフィッシングは不発。風は朝から13時ぐらいまでは西風で、その後は真北に変わり激冷えになりました。
ウーリバガー(チューブ)
ハーミットのセールかごに入ったチューブフライの材料を販売促進するために、チューブで巻いたウーリーバガーで釣る予定でした。しかし本栖湖なのでそんなに甘く無いです。午後は気合を入れるために湖仙荘で食事をして仕切り直し。
オイカワ(ヤマベ)
シャローで白く細長いものが浮いていたの拾い上げようとしたら、急に泳ぎ出した小魚。掬い上げてみると小さなオイカワの様。先週の発言で「ワカサギを追い回していた。」というのは撤回で、どうやらこのサイズのオイカワを追い回していた様です。
大荒れの本栖湖
午後になると風は北風になりまるで海のような荒れ具合。本栖湖の波浪警報レベルで、波高50センチ。ディープウェーディングしたら、ウェーダーが浸水してしまいます。またしても風裏を探しながらの釣りで真っ暗になる5時近くまで粘りましたが、な〜んもありませんでしたとさ。さて、来週はどうしようかな?

シーバスの恨みは本栖湖で返す。本栖湖戦線2023秋

もう冬が目の前だというのに、朝3時に起床してマッキーの車を待つ私。今週も例によって本栖湖へ修行へ行ってきたのだけれど、今回はどんな風に本栖湖を攻めているのかをマッキーに伝授する日。そう、ハーミットのお休みである第三火曜定休日は火曜日店長であるマッキーのフライフィッシング研修日なのでアリマス。

なので今回は皆さんにも本栖湖攻略についてちょっとだけそのヒントを書いてみましょうか。そう書くとなんか上から目線ですが、前にも言ったように私とて3回行って1本というペースで釣れるのですから、47年通い続けて何も解っちゃいないので、今年もこうして冬になると通うのですよ。

何度も書いていますが、本栖湖で魚を確実に釣りたいのであれば4月後半〜5月です。この時期は朝はライズしているし、日中はドラワカを楽しんで、1日を通して引っ張りでも釣れるのです。イブニングはライズをドライで狙い撃ちしたり。そんな楽しい本栖湖なんですが、御多分にもれず私も渓流のフライフィッシング好きなので、どうしてもこの時期は鮭鱒類を求めて川へ行ってしまうのです。

ではこの秋から冬に向かっての本栖湖はどうかというと、数は釣れなくてもシャローレンジに刺してくる大物に出会えるチャンスがあるというところでしょうか。毎回朝早くから行っていますが、朝焼けの時間と夕焼けの時間は必ず30分ずつのチャンスがあります。この時間はサイズを問わずなんかしらアタックしてくるので、寒いのを我慢して出撃するんですね。

では昼はどうかというと、基本的には急深部を探してひたすら引っ張りの釣り。もし風が微風で暖かければシャローレンジでドライ撃ちのいずれかでしょうか。よく私に「どこがよく釣れますか?」と質問されますが、私がトラウトを釣ったことがないポイントは、溶岩帯のみなので、どこでも釣れるといって良いでしょう。

溶岩帯は40年以上前にブラウントラウト全盛期の時代に散々通いましたが、人の釣れた話とは裏腹に私が釣ったのは大きなブラックバスだけ。なので、今は溶岩帯だけは行くことが少なくなりました(もちろん、大物をとっている方はいらっしゃいますよ)。

この風と雲の流れならココというポイントは長い経験から思う節はあることはあるのですが、それがいつも思うようにはいかないのです。本栖湖釣り予報を私が出したとしても、釣れる確率が上がるとは到底思えません。やっぱり最後はその場の五感で感じる、第六感(勘または導き出した推測)を信じるしかないんですね。

さて、今回の本栖湖釣行なんですが、前回私は良いサイズを取ることができたので、今回はオデコのつもりで出撃です。あまり事細かに書いてしまうと真似する方が出てくるのでポイントはボヤッと書いておきますが、皆さんも五感を駆使して大物をゲットしてくださいまし。

本栖湖でフライフィッシング
現在の日の出時刻はだいたい6時半。なので、夜明けは5時15分頃から始まります。その暗い時間に到着しても、相変わらず一番人気のポイントはルアー師の車だらけなので僕らは入れません。なので決まった場所は無く、「毎回今日はこの辺が良さそうかな。」という雰囲気(第六感)で入ります。今回は明け始める頃のアタリは全くありませんでした。
本栖湖の水深計
現在の本栖湖はマイナス30センチくらい。そのため南岸は歩きやすいです。朝イチは何も無かったのですが、湖面に陽が差し始めた時にシャローでワカサギを追い回すレインボーを発見。その直後に細身のマラブーフライを投げ入れても喰わず。前回と同様にボリュームがあるフライが良いのかなと思い、ウーリーバガー#8オリーブにチェンジ。大きさにして6センチ位だから丁度これぐらいの大きさだろうと思い、さっきボイルしたポイントへ再びキャスト。

 

本栖湖のレインボートラウト
今回はオデコだと思っていたら、そのフライチェンジが見事にハマった様。フライを変えて一投目でガツーンと手応えのあるコイツがヒット。サイズこそ前回ほどの大きさはないけれど、ジャンプを繰り返すので楽しませていただきました。
レインボートラウト
お魚のコンディションは胸鰭は回復していたものの、尾鰭の両端はピンと伸びているのに真ん中が欠損してました。写真を撮るのにこねくり回すのも可哀想なので早めにリリース。同じパターンが起きるかもしれないと、マッキーはロッドを振る力に熱がこもります。
浩庵荘
風がだんだん強くなってきたので一旦上がり、湖仙荘へ入漁証を買いに行くとまだ開いておらず。仕方なく浩庵荘へ行って入漁証を購入。相変わらず浩庵荘のキャンプ場は大人気で、受付には常に若い女子がいるという、漫画の聖地ブームで雇用が生まれています。
本栖湖のドローン
前回は本栖湖のとあるポイントにステラが付いたダイワのロッドが落ちていた(と言っても長く放置された錆びているもの)けれど、今回はドローンの落とし物。このドローンがあるポイントは風を受けて濁りの帯ができており、「その中を丹念に攻めていれば釣れるよ。」 という私の言いつけを守り、マッキーはブルーバックのレインボーをキャッチしました。私にそれを見せようとぶら下げてきたマッキーなのですが、写真を撮る前にポロンと取れてしまいオートリリース。
日産の四駆
ちなみにマッキーは日産のバンに乗っているのですが、これだけ大きいとダブハンがそのまま入ってしまうのですね、驚きデス。
本栖湖の釣り
お昼は湖仙荘でほうとうを食べて温まり、その後はまた別のポイントへ夕方の時合いまで爆投する事に。陽が傾く夕方の時合いが訪れる頃には一緒に行った3名全てがアタリをもらう事ができたのはラッキー。一人は2Xをぶっちぎられ、直後にジャンプして逃げていくお魚を悲しく見つめた。私はリトリーブを終えた左手を離した直後にドスンと来てアワセることができず。マッキーは木の葉のようなハヤを釣ってました。
本栖湖のレインボートラウト
暗くなる寸前までめいいっぱい投げて終了。アイシャドウをまとったこの子を見て思うことは、今年の本栖湖は調子が良いのかな? いえいえ、そんな言葉を口にすると、きっと次回は痛い目にあうのでですよ。

ランカーシーバス便は今季3タコめをくらった件(東京湾奥編)

先週の本栖湖釣行から帰るとシーホースのウッチー船長から、ランカーが釣れ始めたから今来てください的なメールが来たのです。慌ててシーホースの予約表を見たところで、繁忙期の今は船が空いている筈もなく、ここはグッと我慢して本栖湖へ専念するかしかないと思っていたら、週末に船長から電話。

「月曜日の朝便にキャンセルが出たので行きますか?」と悪魔の誘い。その前日に当たる日曜午前中はキャスティングスクール。そして午後には皆さんと朝霞ガーデンでフライフィッシングの練習会。ということは睡眠を削っての釣り連チャンになるじゃないの!と、電話口で叫んだところで行かないという選択肢はありません。

そして月曜日出勤前の朝飯前の釣り、その結果・・・。

シーバスランカー便の3タコ目をくらいました。

今年の東京湾奥は普通サイズの30〜50センチのシーバスが皆無と言って良いくらいおらず、たまに釣れる70〜80センチサイズを狙うという修行僧のような釣りは、全くもって本栖湖と同じ。「釣れた」や、「大物が出始めた」なんてものはその日限りの過去のものであり、その翌日も釣れ続けるなんてないんです。そもそもそのランカーシーバスは例年に比べたら比較にならないくらい数が少ないので、日並が悪いとチビサイズを含めて全くと言って魚信がない悲しい状態。

本栖湖と違いボート代は高いので、流石の私も挫けてきましたなぁ。

なんて思っていたらその翌日は朝は早くから本栖湖釣行だという事を忘れてたので、釣りは三連チャンでした・・。

睡眠時間を削っての一週間。

いつかは私に良いことありますように・・。

東京ゲートブリッジ
現在の湾奥はシーバスボートの溜まり場がありません。要は、それだけ釣れていないってこと。どこへ行ってもコノシロがまばらにいるだけで、シーバスのボイルは皆無と言って良いほど。難しいなぁ、今季のランカー狙いは・・。
東京湾のシーバス
朝の時合いにボイルなし。それでもでっかいフローティングミノーを引き続けた私。同船のお仲間は、インタミで沈めてドスン! シンキングラインに軍配が上がりました。それに続けとインタミを引っ張れば良かったのかもしれませんが、フローティングにこだわり何も起きませんでした。
シーバス狙いのフライ
陽が高くなったところで大物狙いを諦めて ストラクチャーに付くシーバスを狙うも、時間いっぱいどんなに壁打ちしても全くの無反応、幻影すら見えません。こりゃダメだわ。秋を感じずにそのまま冬になってしまった東京湾奥。この後に何か変化が起きるのかなぁ・・・。

本栖湖でタコった時に後半戦を桂川ルアー・フライ釣場へ行ってみるという案

最近の本栖湖はレイクトラウトの影響でルアーマンはとても増えたのですが、フライフィッシャーマンの姿はめっきり減っています。そもそも湖好きアングラーはなぜか中禅寺湖と芦ノ湖通いが多く、野反湖や本栖湖へ行く方が少なく感じるのは私だけ? その原因は本栖湖はオールリーズン楽しめる為に解禁という華やかなお祭りが無いので、本栖湖の一番良いシーズンは他の湖へ行ってしまい、釣れない秋冬シーズンに来て「釣れない。」のレッテルを貼ってしまっているのでしょう。

とは言うものの、ハイシーズン中は私も釣りが忙しく、本栖湖詣では秋から冬にかけて行くのでオデコになるのが頻繁であり、結果的に修行僧の様な釣りを強いらるのです。なので1〜2回くらいの連続オデコは慣れっこ。でも3〜4回も続くと流石に辛くなり気持ちはドヨ〜ンとなる精神的なダメージ。そんな時の救いの策として午後に「管釣り」というのはどうかと考えて、今回はそんな企画を実施しました。

まず本栖湖の日釣り券は¥800なので、オデコになったとしてもダメージは少ないのです(年券は¥8,000)。で、お昼近くまで粘って「この状況では午後は釣れそうもないな。」と判断した時は桂川漁協が経営する、「桂川ルアー・フライ釣り場」へ行ってみてはいかがでしょうという案。

移動は河口湖インターから東京方面へ戻り上野原インターを降りてすぐにあり、移動時間は約1時間です。この管釣りは半日券が¥2,500と比較的良心的な管釣りで、グッと東京に近くなり、帰りの渋滞も比較的気にする事なく終了時間いっぱいまで楽しめるので、たくさんのお魚を釣る事ができるでしょう。

さて、そんな昨日の様子は以下の通り。しかし、オデコになると思って出掛けた本栖湖は、時にそうじゃない事もあるんです。
なので本栖湖のお話は写真後半でお話します・・。

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桂川ルアー・フライ釣り場
住所:山梨県上野原市上野原2580
電話:0554-63-0083
一日券:¥3,000
半日券:¥2,500(8時半〜12時半/12時半〜4時半)

桂川フライ・ルアー釣場
話を引っ張るために、まずは午後の話。適当な時間に本栖湖を出たのですが、この管釣りに着いたのは丁度12時半。初めて訪れたので券をどう買うのか分からず右往左往し漁協の方に尋ねたところ「平日の場合は券を買わずに先に釣りをしていて大丈夫です。あとで見回りの時に料金を頂きます。」との事、なんとおおらかな管釣りなこと。
桂川漁協の駐車場
この管釣りは釣り場に駐車場が併設されておらず、道路を隔てて反対側にある、桂川漁協の施設内にあります。
桂川ルアー・フライ釣り場
管釣りの広さは短い方の距離がおおよそ40m程度。長い方の距離が約100mほど。水深は養魚池と同じような深さなのでシンキングラインはいらないでしょう。私はウィンストンエア864/4にフローティングラインのタックルで、9フィート4Xにティペットを4Xを60cmでやりました。沈めるマラブーはゆっくりのズルズル引きでアタリが出ます。ドライフライでもよく釣れますが、魚のサイズは塩焼きサイズが中心です。
レインボートラウト
この釣り場の北面はフェンスと後ろ側の住宅が近いので、主に南側(後方が川に面している)がフライフィッシング向き。北側では主にロールキャストの釣りになります。12時半から入って4時近くまでやりましたが、朝霞ガーデンに比べるとスレていないのでかなり釣れます。魚種はレインボーとヤマメを確認しましたが、大型は少なめといった印象。
入漁券
本栖湖から行ける他の管釣りも考えましたが、いろいろ調べた結果では午後券で一番安く楽しめるのはココであり、帰りのことを考えるとかなり楽なんです。さて、話は前後しますが、ここからは午前中の本栖湖のお話。

本栖湖の入漁券事情
本栖湖への到着は朝まだ暗い5時過ぎだったのですが、やっぱりこの時間の到着ではすでに遅く、一番人気のポイントには車が3台あり入る事ができず(でも、他の場所は全く釣り人はいません)。仕方なく僕らは⚪︎⚪︎⚪︎ワンドに入ることに。ちなみに本栖湖は入漁証は釣行前に買う場所が無いので、漁協員の見回り時に追加料金を含めて¥1,000を払うか、入漁証を売っているお店が開店したら、そこで買うかのいずれか。最近まで本栖湖観光協会にある漁協事務所で買っていたのですが、そこが無くなってしまったので今回は遅くに湖仙荘さんで買いました。
本栖湖でフライフィッシング
さて本栖湖の釣りの話。今回も入りたかったポイントに入れず、別のポイントに入った私たち。朝のパターンで釣れる場所はいくつかあるのだけれど、ここも釣れる時は釣れるので、釣り券の販売時間までやることにしました(写真とは別の場所)。朝の気温はマイナス3℃に対し、水温は13℃ほど。風がややあり、水に浸かっている方が暖かい状態。とりあえずラインを伸ばし探り始めると、なんと2投目でヒット!サイズは大したことなさそうだったので、適当にやっていたら手前まで来てバレちゃいました。今日は活性が高いのかなぁ?
本栖湖のレインボートラウト
それから数十分が経ち、湖面に陽が差し始めると50m沖でボイル。さらに私から20m先でボイル。これなら届くかな、なんて気持ちユルユルでキャストすると、ロッドはいきなりギュイ〜ン! その後すぐにジャンプ! ありゃま、ロッドは満月で大きいではないの。5〜6度のジャンプにヒヤヒヤしながら後輩に救ってもらったヒレピンは、なんとゴーゴーサイズ。
本栖湖と富士山
出発前、私は準備不足だったので今回はオデコ覚悟での出発だったのです。前日が忙しかったのでフライは巻いてないし、使いたかったフライラインを忘れる始末。そしてカメラを忘れたので、今回はiPhoneで撮影したので、個人的にはシャープネスがかかり過ぎたこの富士山の写真は嫌い。しかしポイントへ入った時に2投目からヒットしたので、その後のやる気が湖面の変化に気づいて釣れたのでしょう。
本栖湖のレインボー
私はこの一本でもう満足し、本栖湖の釣りは8時前で魚の感触の余韻に浸ってました。
フィッシュポンドのネット
今回もフィッシュポンドのランディングネット(後輩のもの)が活躍し、メーカーの宣伝写真のようにパチリ。回復した尾鰭はこんなにも立派になります。この後はポイントを変えていろいろと回りましたが、すでにお腹いっぱいだったので、ロッドを握る手はフワフワした感じです。
ゾンカーフライ#2
写真のゾンカーワカサギパターン#2で釣ったと言いたいところですが、朝一番は後ろに引っ掛けるか事が多いので、無くなっても良い使い古しのフライで釣ってしまいました。私の「このフライで釣りたい。」という気持ちとは裏腹に、お魚はスイッチが入っていれば、リアルさなんて要らないものなんです。
レイクトラウトの話
本栖湖レイクトラウト情報をひとつ。相変わらずポツポツ釣れていますが、フライで釣った方は私が確認する限りではまだ誰もいません。釣れているのはルアーの方のみで、超遠投の後にボトもへ落としてしゃくり上げるレイクジギング。フライはレイクのタナには深過ぎて届かないのです。ちなみにレイクは釣れたら再放流禁止。その場で殺して漁協事務所へ持って行いきましょう。
本栖湖のレインボートラウト
「なんか今シーズンの本栖湖は調子良いのかな?」と錯覚してしまいそうですが、次回そう簡単に釣れるとは思えないので、ご安心を。以前にも書きましたが本栖湖は3回通うと1本釣れるので、次のキャッチはきっと年末になるでしょう。そんな塩梅で心は満たされていたのに、この後私は企画を遂行するために、管釣りへ向かうのでした。

目指せランカーシーバス爆投日記、メーター・シーバスは何処に?

私が目指しているメーターアップの魚達はシーバスにイトウとオオニベで、それをフライフィッシングで仕留めたいと日夜奮闘中な訳である。いずれもフライで仕留める事は大変難しいけれど、釣行回数から考えると一番可能性が考えられるのはシーバスではなかろうか。とはいうものの東京湾でシーズン中に上がるメーターオーバーは、二桁はいかないので、その数人の中でフライで狙って釣るとなると技術やフライも然りだけれども、釣り運はとても大切な事。今年の私といえば本日現在まで、とんと釣り運が訪れないだよなぁ・・。

フライを日々試行錯誤しながらタイイングしているけれど、現在はビースト(ビースティーチェンジャー)を少しの間封印して昨年使っていたスーモフライをさらに進化させている最中。それはルアー的なアクション+フライの柔らかさの演出するものを目指しているのだけれど、なかなかどうして、理想は現実に近づきません。以前のフライはヘッド部分を全てフォームで作っていたが、それをやめてメガチューブをインナーに使用し、中に少しだけフォームを入れるだけにして浮力をぎりぎりに設定。そうすることでフライは水によく噛む様になり、さらにヘッド部分はチューブフライヘッドにすることでフックポイントはボディの真ん中よりやや前になったので後ろ重心になった。その効果もあってか動きは少しだけウォーキングアクションする様になった新たなバージョン。

いつものことですが、想像の中ではこの新バージョンのフライをメーターオーバーのシーバスが喰いつく姿をすでに何度も妄想しております。しかし今年のシーバスときたら依然としてご機嫌斜めで、いくら投げてもその手応えがないんです。先だっての木曜日朝は予定時間を投げ倒して一度もアタらず、今季2度目のボーズでございます。もうここまでくればオデコなんてオトモダチですな(笑)

葛西臨海公園
前回は散々投げて1バイトのみ。でも出船前はいつでもポジティブで「今日はヤバイかも?」と妄想します。明け方早く東京湾マリーナから出船するシーホース。今日は目の前での釣りを諦めて一路幕張方面へ。
東京湾のシーバス
荒川と江戸川を過ぎると浦安市で一番高い山(嘘)、プロメテウス火山が見えてきます。デズニーランドができる前はこの空き地で不良たちがよくゼロヨンレースやってましたなぁ。あれ、私もその一人だったかな?
ウーキングザドックアクションのフライ
新しいタイプのフライはまだ命名してませんが、浮いている姿勢はこんな感じで頭をちょっと出している感じ。ラインを強くすると少し首を振ってダイブして、またこの姿勢で浮いてきます。ただし、ラインのシステムはフローティングラインにインタミリーダーを使うという、ラインシステム自体に工夫が必要になります。動きを見た時点で釣れそうでワクワクしたんですが・・。
東京湾レインボーブリッジ
東京湾奥荒川筋→幕張→ディズニーランド前→マル秘ポイント→お台場の島周り→その他諸々。これだけ回ってチビさえも見ませんでした。そもそもルアーの方々がキャッチしている姿も見ない一日。お魚の気持ちはいつになってもわかりません。
新しいフライ
このフライはもう少し手を加えようと思うのですが、アクションと浮いている姿勢に関してはほぼ完成かな。あとはお魚が掛かってくれるのみなんですが、今回の釣行はいかんせんバイトが一度もないという、あまりにも状況がよろしくない。もう一度出直しますデス。

本栖湖でオデコを喰らうよりも10倍ダメージを受けたC&R区間のお話

私の釣りは夢を追いかける冒険的な釣りが多いのでオデコなんて茶飯事。だから大抵の事ではへこたれません。しかしこれがC&R区間だったらどうでしょう? お魚がいる事が前提でお持ち帰り禁止ですぐにリリースというルールであれば、お金を払ったらそれなりの魚信があるというもの、と思うのが普通だと思います。

先だっての火曜日の事。そろそろ本栖湖のシーズンなのだけれど、もう少し皆さんに今年のC&Rの情報を提供しようかと、とある漁協が管理するC&Rへと出かけたのです。C&R区間なので釣りは焦る必要も無く、水温が温まる時間に行けば良いのでゆっくりの到着で午前8時。着けば釣り場には人影が全くありません。入漁証を購入する所定の場所には漁協員さんがいたのでその状況を伺いました。

「あれ?本日は僕ら以外に釣り人はいないのですか?」
すると漁協員さんはこう言ったのです。

「ん?これから来ると思いますよ。ただ、放流日は明日なんだよね。」
「?? でもお魚はいるんですよね。」

漁協員さん曰く、解禁日にちゃんと○匹は入れてあるので、色々な場所を探ってくださいとのご返答。ふむ、まぁC&Rだから魚がいないなんて事はないでしょうと、管釣り半日料金並みの入漁料を支払いました。

釣り場は例年に比べるとかなり濁っており水位が少し高め。少し濁っているのでサイトフィッシングは難しそうである。とりあえず手堅く釣りたかったので最初はルースニングでC&R最上流部から探っていき、釣りくだるという戦術で。相方は人気のポイントで粘る戦法なので彼を残し私は延々とフライを流し続け下流へと向かいました。

その結果、最下流部まで流し続けてアタリは一度も無し。そして釣り人は一人もいない・・。この時点で既にお昼過ぎ。かなり焦り始めた二人は良さげなポイントを手法を変えて探るも何もなし。私はルースニングをスイングのウェットにしたり、ドライを投げてみたりと色々と試しましたが、そもそも全くハネもないし魚影もない。アタリのコツンすら無い。

まがりなりとも釣具屋の店主であるから釣れない事は無いとたかを括ってましたが、全ての手を尽くしても何も反応がないのは初めてのこと。陽が傾く制限時間いっぱいまでやって何もありませんでした。

一緒に行った仲間と見合わせて一言、「本栖湖でオデコを喰らうよりも辛い。これだったら本栖湖へ行けば良かった・・。」と同じ愚痴をこぼしました。肩を落としながら帰り支度を済ませ、その場を去ろうとすると、C&Rの終了時間を見計らったかの様に地元ナンバー銀色のジムニーが入ってきた。その場所は釣り以外には全く用が無い四駆しか入れない場所。あぁ、やっぱりな。憶測ではあるけれど、魚がいない訳を実感した一日でした。

本来ならばここに写真を記載してどこの漁協かを書いても良いのですが、他の漁協さんを見習って改善してくれる事を望んでいるので、その漁協さんの名誉の為に場所は伏せておきます。もっともこんな状態が続いたら、長くは続かない事でしょう。

2023秋のランカーシーバス狙い第一ラウンドは爆投と共に散る

シーバス釣行は昭和歌謡をつい口ずさみながら釣りをする事が多いのだけれど、今回の釣行では「ど根性ガエル」のエンディングテーマである「ど根性でヤンス」だけしか浮かんでこない。この歌を口ずさんでいる時はたいてい手応えが無くキャストが延々と続く時に、とどうしても歌ってしまうんですなぁ。しかし2番は思い出せないので1番のヘビーローテーションとなるんでヤンス。

秋のランカー便はどんな感じで釣りをするのかというと、沖の何も無いだだっ広い所でひたすらキャストを続けるというもの。船は比較的浅いコノシロが群れるポイントをドテラ流しで、ただただキャストを繰り返すだけ。釣り人の体力を著しく消耗させるので、ど根性を要求される漢の世界。気を抜いたり忘れた頃にガボっと出るけれど、4時間ひたすら投げても何も手応えが無いことはいたって普通。魚を釣りたいだけの人にはとても薦められない博打みたいなもの。そんな時間を過ごしたのが昨日の朝飯前の釣り。

とかく釣船というものは「昨日までは良かったんだよね。」とか、「先週は入れ食いだった。」と釣れ盛った過去のお話ばかり。さらに釣れない日が連続すると「多分、巻き網船が全部持っていってしまった。」と外的要素に疑惑を向けたり。もっともここ数年のランカーシーバス熱はルアーでの釣り方が確立された事で今までに無いくらい大物がキャッチできるようになったので、いくらリリースしていると言っても産卵前のこの時期に毎日釣り虐められている訳だから、シーバスのストレスは相当溜まっていらっしゃるでしょう。だから産卵している個体自体が減っているのでは無いかと考えているのが私の推論です。ここ数年2〜3年魚のシーバスが極端に減ってしますしね。もっとも私もそのランカーシーバスを虐めている釣り人なので何も言えませんが・・。

今年も「昨日までは良かった。」の、昨日の釣り人になりたいと思いながら通い続けるのですが、10年以上生き続けるシーバスはかなりスレている感じが否めません。私の大きなフライもそろそろ変化を迎える時期に入っているかな、なんて考えた昨日のランカー便。手応えがない時は自分が何か変えていかないとね。ということで、以下は昨日のお話。と言ってもここまで読めばオデコだったって事はわかるので、興味のない方はここでブログを閉じましょう。

荒川大橋
朝5時半に出船。目指すはコノシロが溜まっている場所。その年や季節によって場所は異なるけれど、おおよそ砂地で河口部付近の水深3〜8mくらいってところかな。魚が寄り添うストラクチャーがあるわけでではないので、コノシロの群れは流動的。シーバスはその群れに常についている訳でもないが捕食対象の近くには居るはずと信じて投げ続ける訳。
シーバスボート
ランカーが釣れ盛っている話があれば、平日であろうと船は大集結するので一目瞭然。んがしかし、シーバスボートはチラホラしかおらず。どの船も苦戦している様。私はGルーミスのNRX+スイッチロッド11フィート8番でひたすらキャストし続けたので、本日は筋肉痛でゴザイマス。
ビースティチェンジャー
ルアーの流行りはトップからチョイ沈みでやや小さめのサイズにっているのを考えるとビースティチェンジャーにも少し変化が欲しいところ。今回は船長が横でルアーをずっと投げまくっていて3バイトノーキャッチ。私は1バイトノーキャッチ。その確立差から考えても、何ら問題はないのだけれど、フッキング率を上げるには何か工夫が欲しい所。しかし私はあくまでもフック1本に拘ります。
中通しのフライ
帰ってきてすぐに次のフライパターンを考えてみた。このタイプは以前にも作っていたけれど、その時は金属のジョイントを使ったモデル。今回は少しでも軽くしようとチューブで中通しにするのはどうかと考えた。パイクフライを参考にもう少し変化させるかもしれませんが、まずは叩き台。チューブに変更はメガフライのタガメンの変化と同じかな。そう思うと今から3年前のタガメンが炸裂するほど大物がウブだった頃が懐かしい・・。

横浜の海でシーバスを釣りながら富士山の初冠雪を楽しむ

シークロのリュウちゃんがこう言うのである。
「まずはA面(タンカーの風の当たる側の面)を攻めてみましょう。」

その言葉に反応し、すぐに思い浮かんだ曲を口ずさみながら私はキャストする。
「A面で恋をして〜♪ウィンクのマシンガンで僕の胸を打ち抜いてよ〜♪」

世代的に近いリュウちゃんはすぐに反応するけれど、一緒に乗った若いお客さんは何の事だか分からない。本日のシーバスも似たようなもので、フローティングミノーに劇的に反応する個体もいればノロノロと付いてくるだけで鈍感な反応のヤツもおり、どの個体がスイッチが入るのかわかりゃしない。それが本日のシーバスくん。

早朝シーバスの好条件は、ベイト(餌となる小魚)・曇天・潮の動き・微風などなど。本日はこの好条件要素のうちのベイトと曇天で、それに時々微風でシーバスのスイッチが入るという具合。沖のタンカー周りで船ベリギリギリにフローティングミノーを通すとガバチョ!と出るのだが、よく見ると船艇の赤い塗料に並行してゴミのようなものが動いており、それがシーバスが捕食しているカタクチイワシ。その動きは底石に張り付くヨシノボリやヌマチチブみたいで、動いては止まっての繰り返しで決して船から離れない。その様子を見ているとフローティングミノーはベタ付けでキャストしなくてはいけないと察しが付く。

ベイトとなる魚の行動が分かれば、僕らはそれを真似てリトリーブすれば釣れると言うもの。気がつけば連発バイトがあり釣れる釣りは楽しいなぁ。気分が良くなるとまた私はまた昭和歌謡をつい口ずさむのである。

「唇 つんと尖らせて〜♪何かたくらむ表情は〜♪」
あれ?これはナイアガラ・トライアングルではなく、大瀧詠一でしたな。世代でないと分からないお話でゴメンナサイ。

そんな感じで余裕が出てきて船長と馬鹿話を続けていると、遠くの山々の隙間から一際高い顔を覗かせる富士山の姿。二日前は赤茶けた夏の顔をしていた富士山が、今日は山頂から少しだけ粉砂糖を掛けたケーキのよう。あぁ、もう秋なんだな。シーバスのシーズンを感じつつ、本栖湖シーズンも開幕したことを実感した本日出勤前の釣りでした。

横浜の海
出船は5時だったけれど、釣りばかり行っている私には日増しに陽が短くなっているのがわかる。本日はいかがかな?
シークロ
最近のシークロといえばリュウちゃん。これからは繁忙期なのでお休みがなくなるので、11月になる頃には人相が変わっているかもよ(笑)
リトリーブ
タンカーの際っきわにフローティングミノーを打ち込み、タンカーと並行して引くのですが、引いているスピードや、その動きも重要なんです。
シーバス
フローティングミノーで拾い釣りをすると、たまにこんな良いサイズが混じります。普段はニコパチを撮ることはないんですが、リュウちゃんがいると撮ってくれます。
東京湾のシーバス
サイズは45〜60センチ前後まで。パターンがはまればシーバスはもんどりうって出てきます。曇天が良かったのか、今日はいっぱいツレマシタ!
エンリコミノー
フローティングミノーでの釣りが飽きちゃったので、途中でエンリコミノーにインターミディエイトのタックルに変更。しかし少し沈めるスタイルに変えたのに、フライが水中へ没する前に下からシーバスが突き上げるので、エンリコミノーが空中に舞い上がってしまいます(笑) 水に馴染み始めてようやくヒットが続きます。
シーバス
最終的にはこんなサイズがドーンと出て大満足。今日はこれにて終了。
フライボックスの中身
一緒に行ったお客様のボックスを少し拝見。フライボックスには皆の夢が詰まっています。
シーバスボート
シーバスは完全にシーズンインしました。すでにボートの予約は一杯でしょうから、考える前に予約表の隙間へボート予約をねじ込んでしまいましょう。ボートの予約が入るほど、リュウちゃんのお休みは奪われますが・・(笑)

青空の下にある碧い野反湖でレインボートラウトと遊ぶ

秋はどこへやらで相変わらず湿気が多い初夏みたいな9月。先だってのモンタナはこちらとは逆で例年に比べ少し寒く水温が上がらない状態だったけれど、空気は乾燥していて釣りをするには過ごしやすい気候だった。今の私はこのジメジメから抜け出したい気分。そう、モンタナの風を思い出しながら、似たような景色の中でボーッとしたいのである。

このブログでは本栖湖の話が多いけれど、湖の美しさで言えば野反湖が私は一番好きだ。関東近郊の湖は数多くあれど、そのロケーションの美しさはダントツであり、ニュージーランドのレイク・テカポと比べても引けを取らないのではなかろうか。標高約1,500mにある野反湖は周りを1,900m級の山々に囲まれた天に近い湖で、私は常々「日本のニュージーランド」と口にする程、四季折々の美しさを持つ。

天気予報は晴れのち曇り。午後には雷雨のマークが付いている。標高が高いので朝の気温は10数℃といったところで湿気は少ない。まさしく海外気分を楽しめる気候と、青い空を持っている群馬県にある天空の楽園なのだ。

この湖は高速道路からのアクセスが悪い事から地元の方が多い釣り場だが、良いポイントへ入ろうと思うと地元エサ師とのポイント争奪合戦になる。なので僕らは家を2時に出て現地へ5時前には到着して用意。がしかし、早く来たつもりでも一番良い場所には6名のエサ師がすでに鎮座していおり、結局はその戦いに敗れてしまう。

賑わうニシブタ沢に釣友を残し、私は人のいない奥を目指す。そこは天空の青と湖の碧がグラデーションを作り、時に風が止まると無音の世界に陥る。聞こえるのは私の歩く音ばかり。水面の変化に目を凝らし延々と水辺を歩き続けると、気がつけばすでに湖を半周していた。休憩するのにちょうど良い石を見つけ、コンビニで買ったおにぎりを頬張り、湖をボーッと眺める。人混みに疲れたらこの時間がとても大切だなぁ。

魚っけが無く緊張感は無くなってしまった事で気持ち良くうたた寝をしてしまい、あっという間に時が過ぎていく。しかし沢のワンドに残してきた釣友の事が少し心配になったので、また湖伝いに魚を探しながら戻ることにした。

場所を動かずその場で釣りをし続けた釣友は、声を掛けずともその満足げな雰囲気で察する事ができる。声高に語る彼はドライでもシンキングでも釣れたそうで、最大は57センチだそうな。ではでは、ハイキングを楽しんだ事だし帰るとしますか。私はレインボートラウトに触る事なくルート405を攻めながら下るのでした。

朝霞ガーデン
モンタナから帰って来てその日曜日に行った朝霞ガーデン。簡単に釣れる幸せ。ドライで5本釣ったら飽きちゃったので、朝練に来られた方々と雑談の場。その後にキャスティングスクールを行い、日焼けした顔が更に黒くなってしまった。
野反湖の夜明け
朝焼けの野反湖。この奥がニシブタ沢なのだけれど、エサ釣り師の密集地隊となっていたので、私はその場を離れた。だって静かな自然の中でボーッとしたかったんだもの。
青空と野反湖
シラカバ淵を経て南へと向かう。雲はすぐそこで、時に自分の中を抜けていく。風は無く無音の世界。釣り人はひとっこひとり見えない。しかし、魚も見えない。期待したカメムシやビートルも落ちていない。
蛇帝ヶ原
山の天候は目まぐるしく変わる。さっきまでオーブンで焼かれている様な気がするくらいの陽射しを浴びていたのだけれど、曇った瞬間に寒くなってくる。でもこの方がライズは起きるんですよね。その後カモシカ淵でず〜っとライズを待っていたけれど、回遊魚は一度も見ず。前回ボイルしていた場所は鏡のように静か。水温が18℃と、ちょっと高いからなのかなぁ。
野反湖キャンプ場
野反湖キャンプ場にひと張りのテントも無いって初めて見たかも? キャンプブームが終わった感がありますな。これでようやく僕らがキャンプする気が出て来ました(笑)
野反湖の釣り
朝も早かったし少し疲れたので、ウェーダーを脱いで、備え付けの木製テーブル&チェアでゴロ寝。あぁ、なんて気持ちが良いのだろう。心地よい風が少し吹いていたので1時間半程寝てしまった。
野反湖のレインボートラウト
釣友の元へ戻るとご覧の通り。良いサイズがバカバカ釣れています。エサ師はすでに帰り静かになったので、私もロッドを出す事に。私のカメムシドライに出たレインボーは5本で、そのうち2本はランディング寸前にネットに驚いてしまいバラしてしまいました。使用済みのフライは大尻沼などと兼用だからバーブレスなので致し方なしかな。でも十分にその引きを楽しめました。それよりも50センチオーバーのイワナを前にして、イワナはすでに禁漁に入ったものだと勘違いして狙わなかった事が悔やまれる。
野反湖
期待した午後の部はライズもなく全くの無反応なので、あまりにも気配がないので早めに退散する事に。その際入れ替わりに入ってきたスペイキャスターに「どう?釣れた?」と聞かれたので、「いえ、全然釣れません。」と答える。すると、「ここで釣れない様じゃ、どこへ行っても釣れないよ!」と言われてしまいました。そうですか・・、精進いたします。