ジジイになった証なのか、源流釣行の帰りにこむら返りが頻繁に起きる件

日本でフライフィッシングを楽しむ方々の平均年齢をハーミット的に考察すると60〜65歳ぐらいになるでしょうか。年々お店へ訪れるお客様の頭は白くなるのですが、それに伴って病気の話をする方が多くなっています。腰が痛いや肩が上がらないなどから始まり、どこぞの病院は良いぞなんて言う人々が多くなってきたので、ハーミット店内ではいつからか病気自慢は厳禁となりました。いや、マジな話ですよ。ここは夢を見る空間ですから、楽しい妄想を描いてやる気満々の状態でお店を後にして欲しいと願っておりますので。

さて、そんな私も良い歳になりました。どこぞが痛いなんて、痛くても言いません。しかし、歳を重ねると少しずつ釣り仲間があの世へ行ってしまい、その度に誰かに鞭を打たれたかなように釣行に拍車が掛かり、いつ死んでも後悔しないように日々釣り人生を邁進しているのです。

体幹は少し落ちたでしょうか。体力的にはまだまだ問題ありません。一昨日の釣りはひとりで9時間無休で釣りっぱなしの源流歩きですが、何ら問題はなし。と言いたいところですが、釣り終えて車に戻った後が問題なんですよ。

車へ戻り一息入れてウェーダーを脱ごうとすると、突然足が痙攣してこむら返り(足がつる)が起こるのです。その原因は大量に発汗しているのに水分の補給不足、水温からくる足の冷え、加齢からくるものらしく、50歳を過ぎた辺りからその頻度は増すと、いろいろなところに書いてあります。

以前に帰りの高速道路で、ブレーキペダルを踏む右足がふくらはぎと太ももがいっぺんにこむら返りにあってしまい、突然ペダルから足を離すこともできず、つったまま次のパーキングまで走る続ける地獄の苦痛に逢いました。

更にその後に今度は高速へ乗る直前にこむら返りにあいました。その時にふと思い出したのが昔にあった小林製薬の「コムレケア」のコマーシャル。たまたま目の前にツルハドラッグがあったので慌てて入店。足が攣った状態で定員のおばさんに腓返りの最中だと説明すると、「あらま大変ねぇ。」と勧められたのがコムレケアゼリー。水入らずのゼリー状で、服用後にすぐに聞くとのこと。オマケとして頂いたサロンパスを足に貼り、すぐにゼリーを食べると15分ほどで症状が軽くなったのです。

それ以来は車に常備している「コムレケアゼリー」ですが、苦痛を伴ってから慌てて飲むよりも川を降る際に先に「コムレケアa」を服用した方が良いかとも思いましたが、箱には「症状がある時のみの服用にとどめ、連用しないこと」と書いてあるので、事前に飲むのはダメなんですね。そもそもその原因は水も飲まずに休みなく釣り続ける無茶な釣行をする私が問題なのです。魚が思った様に釣れないと目の前の事しか見えず、気がつけばこむら返り地獄。皆さんは私の様にならない為に、気持ちに余裕を持った釣行をお楽しみください。

以下はこむら返りになるまでの一昨日の釣りの様子です。

北関東の釣り
また一人釣り仲間が減ったので、その弔いになればと出掛けた渓流。到着が少し遅かったけれど先客は1台だったので、気にせず入渓点からゆっくりと上を目指すことに。鮎が始まっているので釣り人は一気に減りましたが、魚も少なく敏感になっているので、歩いても歩いてもなかなか釣果がでません。
北関東のヤマメ
ドバッと出る大物は意外と下流部に多く、しかし普段は狙わないチャラチャラの早瀬から飛び出てくる。それも舐めるような感じで一度だけのアタック。それを丹念に攻めていたら時間が掛かるので、釣れそうなところだけ片っ端に攻めていたら、結果的に釣りが雑になってなかなか釣れない。気がつけば一本を釣るまでに3時間も掛かっちゃった。
北関東の川
もっと起伏のある石が多いポイントの方が釣れそうなんですが、そういった場所は荒れていて全く魚が出ず、むしろ何にもないペロンとしたこんな場所で魚が出てきます。それでも人気の河川なので出るのは一発だけで、フライを選んでいる感じは否めません。
ヤマメの胃の内容物
ヤマメにストマックポンプを入れて胃の内容物を採取すると、7月だとメイフライは入っていません。アリだかハチ類だかわからないのテレストリアルがちらほら。フックサイズは16番前後といったところ。
ウェーディングシューズ
このシムスのフライウェイトは使い始めて1年と少しですが、ソールはすでに殆どなく、サイドのシームが剥がれてきました。私の場合は釣行回数が多過ぎて、シューズやウェーダーが2年は持たないんですね。現場で壊れるのは最悪なので、そろそろ書い替え時です。ちなみに足がつる原因の一つとして、シューズの締め付け過ぎもあるかな。私の場合は途中で緩んでくるのが嫌なので、つま先と足首をかなり締め付けてしまうんです。結果的に血が回りづらくなり、足がつる原因になってしまいます。
ヤマメ
釣り慣れた川なので、釣果がいつも少ない場所はすっ飛ばし、上へと目指しますが、その反応は少なくて数はそれほど伸びません。
北関東のイワナ
イワナが釣れ始めたところで川を降る帰りの時間を計算すると、そろそろ上がらなくてはとなり、このイワナを最後に納竿となりました。かなり上まで来たのに合計6本の貧果ですが、一人で物事を考える時間がいっぱいとれたので、気分的にはスッキリしました。
こむら返り(痙攣・足が攣る)
そして冒頭のコムレケアの話となります。こんなパッケージで4包入り。ゼリータイプで飲みやすく即効性があります。私は車に常備していますが、こうならないためにもこまめな休憩とストレッチ。それに水分補給を忘れずに行っていれば、私のようなこむら返り地獄は起こることは少ないでしょう。でも、もしもの為にあなたも車に積んでおいた方が良いですよ。

 

世界遺産である南西諸島のアトール(環礁)に棲むゴーストを探して

第二回 国内ソトイワシ調査報告書

前回(6/10〜6/13)の調査は連日の大雨でその生態調査の結果を十分に得られなかった為、急遽再調査するために他の予定を変更し、二週間後に再調査を行うこととした。急な変更の為に直前のエアチケット購入ということもあり出張釣行予算が膨れてしまったので、その予算を抑えるために今回の調査は短くして二泊三日で結果報告をすることにした。

前回の反省点を踏まえて

情報として得ていた釣れた場所の確認が天候不良の為に前回は不十分だったので、梅雨明けのこの時期に再度その確認を行う事。また使用するフライの種類が少なく攻め方に偏りがあったので、まずはフライを色々と投げてみる事。更に実際に釣れている釣法の他に自分たちの考えた仮説で新たなスタイルを試行してみる事とした。(前回の内容はこちら

前回の内容からの改善点

河川が流入する河口部は川エビが流入する為、それがハイマチ(ソトイワシ)の餌になっているのではないか、ということ。現在釣れている情報は河口絡みが中心である。更に地元の証言ではハイマチは満潮時で、夏が良い時期とのこと。満潮時は川と海が繋がり、河口部に潮溜まりができる状態で小規模なフラットができる。その時に色々な種類の魚が入ってきて捕食するのではないかという仮説をたて、それを検証してみる。

使用するフライライン:フローティング・インタミ・タイプ3・タイプ7
使用するロッドの範囲:シングルハンド8番と11フィート8番のスイッチロッド
フライのサイズ:#2〜#10(エビ類・カニ類・環虫類・ミノーのパターン)
ティペットのサイズ:10LB〜20LB
ディスタンスキャスティング時の 遠投範囲:シングルハンドで25〜33m・スイッチロッドで30〜35mほど


かくして2回目の日本でボーンフィッシュをキャッチする計画が再度行われた。その様子は以下の写真がその調査報告となる。お暇な方はご覧あれ。

エンブラエル170
島民のおじさんが「夏になったらおいで。」と言うのであれば、それを直ぐに実行。あれから2週間、南西諸島の梅雨が明け、前回とは違いずっと青い空から燦々と降り注ぐ太陽を浴びてまいりました。ちなみにこの飛行機(E170)は前回の旅行で気に入った機体。Wifiのサービスはないけれど、とても静かで安定していているエンブラエル社製(ブラジル)。
南国のアトール(環礁)
島には朝10時前に到着するので、10時半には釣りがスタート出来るのがこの場所の強み。今回は日程が短いので無駄のない時間を過ごす為に潮見表を事前にチェックし、潮高に合わせてポイントを決めていた。潮が低い時間帯は前回その姿をハッキリ見て掛けるまでに至った場所。ターゲットはボーンフィッシュのみに絞ったので、その場所に仁王立ちになり偏光レンズを駆使して魚を探しまくる。その結果、泳ぎ回る個体のおよそ95%がボラで、残りはクロダイやゴマモンガラなど。そして待てど暮らせど、その場所ではボーンフィッシュが接岸する事は無かった・・・。
南国の川エビ
潮が満潮に近くなった所で潮溜まりができる場所へと移動し、接岸するであろうソトイワシを探す。チェックインの時間を過ぎても釣りをしたのだが、手応えは何もない。おまけにあれだけ居た川エビが皆無ときた。考えてみればあの時は毎日雨で川の水は平常時の5倍くらい。上流から落ちてきたエビを喰らいたくて、お魚が集まっていたのでしょう。思っていた状況と異なる悔しさに、宿でその川エビを食らうの図。
宿からのサンセット
宿からはこんな景色を見た所で、野郎同士で「綺麗だね。」と囁きあってもロマンスは生まれない。この旅で求めているのはロマンスではなく、漢のロマンなのである。今回は本気モードなので飲みはそこそこに朝4時半起きをして、朝食前にも釣りへ行く。かくして「いっぱい投げれば釣れるんじゃね〜の?」作戦。もちろん適当では無くその事前準備は計り知れない。
川の河口
ちなみに川の河口は干潮の時はこんな感じでプールになります。小魚やエビが泳いでいた筈なんですが、エビは上流へ登ってもいませんでした。前回の時の洪水警報で流れちゃったのかなぁ・・。
エビちゃんは活躍せず
ブラインドフィッシングはひたすら投げまくって底をとり、エビに似せて動かすのみ。深い場所はタイプ7まで使い、ウィードガード付きのフライでトレースするのだけれど、他の魚さえ掛かりません。浜ではインタミ〜タイプ3まで使って、後輩が一度アタったのみで、私にはピクリともきませんでした。
色々なポイント探り
潮止まりの時間を利用して、新たなポイントを探る為に数箇所の確認を行いました。前回から導き出した仮説があるので、川エビがたくさん獲れるのが有名な川の河口部を中心に色々と行ってみたのだけれど、「川エビ+雨=流される」という条件なので、ピーカンが続く渇水の河口部にはエビちゃんは全くいないのです。読みが甘かったなぁ・・。
カニさんは何処?
カニ穴が沢山あるエリアはやっぱり川の河口付近なので、そう考えるとエビ(海エビが多い場所もあります)を中心に考えるよりもカニを中心に考えたほうが良いのかもしれません。砂浜が絡む場所ではカニかヤドカリが歩いた跡があり、その干潟が穴だらけであれば、色々な魚がそのアトール(環礁)に集まるのです。
穏やかな漁港の朝
朝は4時半に起床し、ポイントには5時前に入りスタート。朝焼けの中でナブラが起きるかと思いましたが、堤防の下を走るGTやブルーフィンを見ただけ。ロッドから伝わる振動は根掛かりの流木ばかり。フライを何個無くしたことか・・。島民に会えば釣況を聞いてみるのだけれど、皆が口を揃えて「潮が悪いね。」だって。潮色は幾分濁りがある黄色味がかった潮で、透明度は微妙な感じ。
足元を泳ぐ小さなカニ
潮が下がればまた同じように環礁と川がつながる場所で魚を待つも魚の気配が何も無し。しょうがないので足元のカニさんを観察。後ろ足を見るとワタリガニの仲間? 逃げる時に片方の鋏を真横に伸ばしてダッシュする姿は、まるで平たいエビの様。大きさにして3センチほどで、逃げる時は5センチほど。
ミーバイ
サイトフィッシングは何も無い時間が過ぎてしまい暑さで休憩していると、少し遠めのポイントでブルーフィンらしき魚影がベイトを追っていた。今回はボーン以外は狙わないと決めたのですが、ブルーフィンならばとフライをクラウザーミノーに変えて、ジャストのタイミングでフライを投げ込んだつもりですが、コイツが掛かりました、あ〜ぁ。
強い陽射し
潮が上げ始めたので凪でいるビーチへ行き、ひたすら遠投する作業はオオニベ仕込みで鍛えてあります。投げ続けていると私よりも後ろにボラがおり、穏やかなのでビーチはフラット状態になりスケスケでお魚丸見え状態。その中に明らかに尾鰭がボラと違う魚種を泡の中に発見。最初に見つけた時はビックリしたのですが、ライトブラウンカラーにお口の先っちょが少し濃く、縞々が入っている、あのゴースト(亡霊)。慌ててスイッチロッドをシングルハンドに持ち替えて、浅瀬の波頭にそのゴーズトを探す私。すると15m先の方から3本が私に向かって泳いでくるので、すかさずキャスト。その魚たちはフライを追うのですが、あと一歩という所で喰いません。そしてスプーク(怯えて逃げる)。
ツバメコノシロ
波がブレイクするとその泡の中から突如として現れる魚たち。そんな中、尾鰭が大きく割れていはいるものの、さっきの魚と違い縦縞が無い魚が単体でやって来た。しかし、この魚はフライを追いはするもののフライへの興味が薄い。前回の記憶を思い出しもしかして?と、フライサイズを8番まで落としてみる。ブレイクする泡づたいに浜辺を並行して歩くと、また泡の中からその魚影が現れた。タイミング良くキャストが決まると、フックを小さくした効果がありソヤツがパクりと喰いついた。ヒット!! と叫びたかったけれど、掛けた瞬間にわかるボーンフィッシュとはまるで違う引きで、その引きはクロダイと同じくらいか、やや劣る感じ。上がってきたのは、私の妄想が膨らみ恋焦がれていたモイ(ツバメコノシロ)、初めて釣りました。しかし、夢描いたその引きとは全く異なり、50センチはある大きさなのに、ボーンと比べたら似て非なるもの。とはいうものの、この魚のサイトフィッシングは確立できたので、その釣り方は皆さんに伝授できます。
環礁のゴーストを求めて・・。
かくして三日に渡り爆投し続けて、帰りの飛行機までの時間いっぱい投げ続けましたが、その努力が報われる事はありませんでした。思えば今の私は先急いでいる訳でも無いのに色々な夢を追いかけ過ぎて、一つの夢に集中せずあれこれ手を出している事に気付かされます。メーターオーバーのシーバス、メーターオーバーのイトウ、さらに未だ手応さえ感じられないオオニベ。サクラマスなどは歳を取るごとに釣れる感触が薄くなっている気がします。あまりにもポジティブに考え過ぎた日々が反省され、珍しくとっても落ち込んでおり、虚しさ(寂しさ)まで感じている始末。いつも熱く語っている私ですが、立ち直るまでしばらく時間が掛かりそう。少し釣りを休もうかなぁ・・。

中越のC&Rへ癒されに行ったつもりが、雨乞いしたくなった新潟釣り旅

『雨』というキーワードは、このブログを見て頂いている皆様には馴染みのワード。もはや雨の昭和歌謡ネタは出尽くした感があるので、今頭の中に思い浮かんだ曲は過去に登場しているから使いません。ハイ・・・。

「ハーミットの管理人は雨男なんだろう?」は、もはや否定はしません。先だっての南国釣行は全日程が大雨だったし、そもそも雨は嫌いじゃないしね。特にこの時期の雨は今後の釣行に左右するし、今時期のシトシト雨は釣り人は萎えて釣り場から減るし魚の活性は上がるので、むしろ喜んで出かける私。

今回、中越にある五十嵐川にあるC&Rへ行く気になったのは、今シーズンに入ってスイングの釣りでは全くと言って良いほど魚が掛からず、雑魚さえも釣れないのでロッドから伝わる魚信をすっかり忘れてしまいました。なのでその感覚を呼び起こそうと思ったので魚がいるC&R釣行へ足が向いたのデス。本当は7月の上旬に行こうと思ったのだけれど、「今年は水が無くてヤバイ。」という話が多く聞こえてきたので、他の釣りと振り替えて前倒しで行くことにしました。先だっての離島では雨がヤバイくらい降り過ぎてどうにもならなかったけれど、今の関東には程々の雨が降って欲しいのです。梅雨入りはいるになるのかなぁ・・。

新潟県にある五十嵐川は東京から約350kmの道のりになるので今回は一泊二日。そしてそのスタートはまたしても雨。ここのところずっと雨が降っていないので、良いお湿りで釣りには影響ないだろうと、事前情報も無しに適当にC&R区間の上の方に入ったのですが、その水量を見て愕然。ネットで見る渓相とは水量が全く違うローウォーターではありませんか。水はユルユルと流れ、スイングするほどの水量と水深がないのです・・。

そして今回も迷走の旅が始まるのでした。お暇な方は以下の写真にお付き合いください。


五十嵐川C&R(いからしがわ)
新潟県信濃川支流(五十嵐川漁業協同組合)

C&R区間:こちら(PDF)
入漁料:¥1,000

五十嵐川入漁証
東京から約350kmの場所にある五十嵐川のC&R区間。田園が広がるその上流域にC&R区間があります。その区間はとても長く、ざっと7km程度。僕らはセブンイレブン滝谷店で購入したのですが、その場所から橋が4つ上の白山橋から上流の守門川(すもんがわ)合流までの区間です(一部禁漁区あり)。
渇水の五十嵐川
C&R区間はとても長いので、どこで釣って良いのやら右往左往しましたが、あまりにも水が無かったので少しでも水がある所を探した結果、たどり着いた場所がココ。この看板が設置してある所が、どうやら放流エリアっぽいです。車を停めるのもこの看板ある場所の周辺は駐車スペースがありました。
レインボートラウト
川を見た瞬間にスイングを諦めてシングルハンドのドライを早々に始めた後輩。開始早々すぐにレインボーをキャッチ。
五十嵐川
私はというと、せっかくスイングを楽しみにきたのだからとスイッチロッドを選択。この場所からずっと500mほど降りましたが、水がユルユルすぎてスイングできず、一度もアタリは無し。そしてピックアプする時、水面に浮き上がったウェットフライに飛びつくレインボートラウトを見て、スイングを諦める事に・・。
レインボートラウト
シングルハンドに持ち替えてドライフライを浮かべれば、ハイこの通り。サイズは30センチサイズ中心しか取れませんでしたが、イブニングまで待てば深みのあるプールでお大物が出るのかな? 丹念に叩けばそれなりに数釣りが楽しめます。
ヤマメ
渇水で浅いポイントが多いので水深の無い瀬を丹念に攻めると、ギンギラギンのヤマメさんがヒット。その後はC&Rを外れて上流部を釣り歩いたのですが、水が無い上に虫っけが全く無く釣果が伸びそうも無かったのでイブニングを待たずに宿へ移動。
アパホテル
東京から距離がある場所なので、今回は一泊二日の旅。そして初めてのAPA体験。それにしてもあまりの水の無さに翌日も同じ場所をやる気にならず。この日は午前中を中心にまとまった雨が降ったのですが、中越地方はこの辺から北側はほとんど降らなかったのです。なので各河川の降水量を調べて出した結果は、東京に近い新潟エリアの方が降水量が多かったので、翌日は慣れたエリアで釣りをすることにしました。
渇水の新潟
しかし訪れてみればご覧の通り。前日に降った雨では川の渇水から回復させるだけの水量は無く、難しい展開。とはいうものの、渇水事は魚のいるところがはっきりしてくるので、問題ありません。渇水時の釣り方で気をつけなくてはならないのは、近寄りすぎない事で、いつもより距離を長めにとってアプローチが必要。更に、釣りの格言である『イワナは岩を釣れ』(岩に擦り付けるぐらいギリギリにフライを入れろ)を忘れないように。
イワナの釣り
それを頭に入れておけば、9寸サイズが釣れてくれます。入れ喰いとまではいかないとしても、ここぞというポイントからは魚の反応があります。ただし、渇水事はいつものアプローチで川面を覗きながら釣りをするとイワナはスプーク(怯えて逃げる)してしまうので、いつもよりも距離を取るのでロングレンジの上にキャスティングコントロールがとても重要になります。
新潟の川
入渓点に水が無くとも、上流へ行けば伏流して増えている場所もあるのですが、それは通っていないとわからない事。大水が出ても壊れにくいプール状の深いポイントを覚えておくのも良いでしょう。
新潟のイワナ
イワナのサイズは6寸半〜9寸までで、一本目の川では5本のキャッチ。そのままずっと釣り続けようと思ったのですが、気分を変えて移動する事に。
水が無い新潟
2本目の川はこんな感じで入渓点の水はスッカラカン。しかしプールのあるポイントを思い出してそこまで降ると、ほぼ止水に近い状態なのですが、ポカーンと浮かぶ余裕の尺越えイワナ。相当慎重に近づいたのですが、後方15mまで近づいた時に歩く音で逃げてしまいました。ガックシ・・。
新潟のイワナ
水がある上流へ移動すれば、パラダイスとはいかないまでも、やはり7〜8寸半程度がたくさん遊んでくれます。最近の傾向として上流へ登り過ぎる方が多いので、あえて入りにくい中流域を選ぶと竿抜けしている事が多いので、皆さんもそんな場所を探してイワナのフライフィッシングをお楽しみください。それにしても雨が少な過ぎる上信越地方。本日の東京は雨ですが、今日の上信越も晴れなんですよねぇ・・。お米がちょっと心配。

南国に晴れ間無し。ロマンを求めた離島の釣り旅

皆さんはソトイワシという魚をご存知?

ソトイワシは英名でボーンフィッシュと言い、海外のフライフィッシングではとても人気のターゲット。その魅力はなんといってもスタートダッシュのスピードで、10ポンドオーバーになると100mのバッキングラインなんて、あっという間に引き出すダッシュ力。私は以前ハワイでビリーペイトのボーンフィッシュリールに巻かれたバッキングラインをほぼ全部引っ張り出された後に、リーフの外へ出て行かれてプツリと切れてしまった事があるくらい、大物は15ポンドを超えるサイズに成長します。

海外ではこのボーンフィッシュとパーミット、それにターポンの三種類を1日の間に釣るとソルトフライのグランドスラムと言われています。パーミットという魚は日本ではマルコバンアジが一番似た魚になるけれど、これは日本の南国に行けば釣る事が出来る魚。最後のターポンはサイズこそ本家のアトランティックターポンには至らないけれど、近似種のパシフィックターポン(イゼゴイ)が沖縄や奄美大島で釣る事ができるのです。

かつて『フライの雑誌』で日本の南国で獲れたボーンフィッシュを持って都心のビル屋上で撮影した写真が記載された事で、日本にも居るんだということを認識し、調べたところ鹿児島県以南に生息している事がわかった。当時から今まで実際フライで釣られた例が極めて少なく、私の知る限り沖縄本島で2例あり、他のものを狙って偶然釣ったというもの。狙って釣るには魚のストック量が極めて少ないのだと感じて諦めていた魚の一つ。

昨年に旅行代理店である『トラウトアンドキング』のエビちゃんが日本でボーンフィッシュをフライで釣ったという話を発端に、その後その離島へ行った人がそれなりにキャッチしてくるので、とうとう日本でもボーンフィッシュの釣りが確立された様。なので今回はその島にその様子を知るために、トラキンさんにお願いして3泊4日のソルトウォーターフィッシングのロマンを求めて遊んできました。

その結果は以下の内容の通り。

すでにその場所をリークしている方は多数いらっしゃるとは思いますが、元々の情報元はトラウトアンドキングさんですので、ここではその細かな釣り情報はなるべく伏せることにします。興味を持った方は是非とも、トラキンさんからこの旅に出掛けてみてください。

漢のロマンであるジャパン・ソルトウォーターフライ・グランドスラムは、この離島にあるかもしれません。

いざ南の島の離島へ
飛行機の翼を見ながらポジティブな私はいろいろなことを想像しちゃったりして。しかし世の中はそんなに甘くはないのです。空の青を拝んだのはこの雲の上を飛ぶ飛行機の上だけで、今回はそれ以降太陽を拝むことは二度とありませんでした。
離島の闘牛
現地へ着くと雨はずっと降り続く状態。時折ポツポツにはなるものの、止むことはない。闘牛が有名なこの島は、砂浜でこんな光景が見られる。初日は教えてもらったポイントをサラッとやってみて、実際にどこが良いかを感じながらさらに絞り込んでいく事に。
ビールで乾杯
そもそも今回の目的は酒を楽しく飲む事であり、私を含めて集まったのは酒豪4名。その割には釣りはおろそかにせずに、朝9時から17時までみっちりキャスティングをしました。まぁ初日はこんなもんだと、まずは乾杯。ちなみに呑兵衛は夜飯など一切食わず、ずっとおつまみを注文のヘビーローテーション。酒飲みはここにとても金が掛かるのです・・。
レッツゴー
あまりにも雨がヒドイので雨足がおさまり掛けたところで、それぞれが釣れると思ったポイントへ散らばっていきます。
南国のフラット
そもそも下半身は海へ入水しているので豪雨は耐えればなんとかなるのですが、それに体が持っていかれるほどの強風が混じるので、投げ続ける事が出来ません。しかしサイトフィッシングをしようと思っていたので、この状況では全く見えず。さらにこんな状態じゃ水温も下がってお魚は喰いしぶり。そして毎日、全身ずぶ濡れ。
カンモンハタ(イシミーバイ)
サイトフィッシングができないので、適当に投げるとお目見えするのが、このイシミーバイ(カンモンハタ)。投げ入れてすぐにリトリーブを開始しないと、知らぬうちに珊瑚礁の中に引っ張り込まれて根掛かりしてしまうので、ゴツんと強いアタリがあったらラインを緩めずに潜られないようにします。
フラットの外道
エソはどこでも釣れる嫌われ者? これはアカエソになるのかな。
ムラサメモンガラ
こちらはムラサメモンガラ。モンガラハギは種類が沢山あるけれど、コイツは大きいのを見たことは無いので、これ以上成長しないのかも。
南国の海
カメラを水中に突っ込むとこんな風景が。時にブルーフィントレバリー(カスミアジ)が私たちの前を素通りしていきます。
大雨の釣り
日を追うごとに釣り場は悪くなり、海はミルキーカラーからブラウンカラーに。良いとされた場所が釣りになったのは4日間のほんの数時間だけ。それ以外は濁りの少ない場所を求めて島中を散策。
慰霊碑
あまりにも海がドチャ濁りと強風だったので、少し観光をする事に。ここには戦艦大和の慰霊碑があり、その戦没者の名前に私と同じ苗字の人がいました。私の苗字は全国順位で1901位で、わりかし同じ名前に出会う事はないので、同じ苗字を見て神妙な気持ちになります。
情報交換
休憩の時にそれぞれの釣りを情報交換。地元住民にも色々な情報を貰い、沢山の宿題を抱えて帰ってきました。
ミナミクロダイ
ミナミクロダイはサイトで狙うことも出来ますが、今回は抹茶色な海だったので、湖の釣りのようにただひたすらリトリーブを繰り返した時にゴツンときます。
サイトフィッシング
色々と調べてココぞというポイントをようやく見つけたのが三日目。その場所は魚がとても集まる場所で、ボラの群れが見えてました。最大で60センチくらいあるので、そいつでも喰わないかなぁと遊んでいたら、40センチほどのボーンフィッシュが2本私に向かって泳いできました。心臓が止まりそうな瞬間だけれどキャストをせずにやり過ごし、私から15mほど離れてボーンのスピードが落ちたところでその横へキャスト。フライを追い始めガツンと喰いました! が、イシミーバイを釣りすぎた為かアワセを強くし過ぎたので、ティペットの継ぎ目からバツンと切れてサヨナラ・・。興奮しながらその場にとどまり新たな体制を整えると、その20分後にまた2本が揃って(別の個体?)私の方へ来たのです。充分な距離があると思ってキャストしたのですが、フライが目の前に落ちてしまい、スプークしてしまいました。そのカラーはハワイのボーンよりもライトブラウンといった感じで、ちゃんと縦縞が入っており、唇が少し濃い色をしてました。その場所で石のように動かず待ち続けましたが、それでお終い・・。
ツバメコノシロ
遠くへ魚を探しに行った仲間がシルバースレッドフィン(ツバメコノシロ)を釣って帰ってきました。実はこの魚、私の憧れの魚で一度も釣った事がありません。下顎が短く、髭の様なスレッドがあるひょうきんな魚ですが、ハワイではモイと言います。とても美味しい魚で、サイズは50センチほど。コイツはボーンフィッシュとは違い、低いジャンプをなん度も繰り返すので、ハワイのガイド曰く「フライラインがジャンプにならってドラゴンになる(龍のようになる)」という言葉を聞いて、その様子を妄想している日々が続いてます。しかし「ジャンプですか? しませんでしたよ。」日本のはちょっと違うのかなぁ。
ヤケ酒
釣れた時の様子を聞くとシルバースレッドフィンが釣れたポイントがかなり良さげだったのでそちらへ移動し、11フィート8番のスイッチロッドで遠投することに。すると開始早々5投目でアタリが。先ほどは大アワセでぶっ千切れたので、今度は軽く合わせた後にラインのテンションを緩めに保っていると沖へ一気に入り出すフライライン。スピード感ある持っていき方でフライライン一本以上持っていった所でボーンフィッシュだと確信。ラインが全部出切った所でリールファイトに切り替えた時に一瞬だけ弛みが出てしまい、ラインがスッと軽くなった。充分に走らせたので確実にフッキングはしたのだと思った私が馬鹿ですね。バラした瞬間に大声を上げてしまい、後ろで見ていた仲間は弛んでいるラインを見て哀れんでいました。よってその夜は部屋でもヤケ酒。
ボーンフィッシュ
この場所で地元釣師に色々と聞いたところ、このツバメコノシロはあまり釣れないが、「ハイマチ」はよく釣れるらしい。それはとても良く引く魚なのだけれど、骨っぽくて不味いのだという。ネットで検索してもそんな名前の魚が出てこないので、ソトイワシの写真を見せた所この魚だと言われた。よく聞けばこの地域だけの言葉との事。ちなみにボーンフィッシュとはこんな魚(オアフ島・ハワイ)。カラーは保護色なので、その場所によって変わるけれど、今回目撃したのはライトブラウンだった。最終日は飛行機の時間であるギリギリまで粘ってはみたものの、抹茶色の濁り水と大雨には勝てず。地元民には「夏になったらまたおいで。」と言われたのでありました。

 

ツキを呼ぶ黄色いエクストレイルを追いかけた東北遠征サクラマスの旅

「サクラツレマシタ。」とNくんからの報告。

彼は一つの釣りにハマるとのめり込むタイプで、このダブルハンドの世界へ入る前はフライフィッシングを離れて鮎釣りに専念している時期があった。鮎の友釣りはそれこそ九州から北海道の朱太川まで釣り場があるけれど、鮎が釣れる有名河川は本流に魚が付く沈み石が多く、サクラマス同様に海から鮎はやってくるのである。

鮎釣りをしたことがある人だと経験があるかと思うけれど、意外に鮎釣りでサクラマスが掛かるんですよ。そもそも生息域は同じだし、大きなサクラマスは大きな石から石へとポイントを少しずつ上流へ移している遡上魚。時に雨で降ったり、秋になって慌てて登ったり。鮭と違って母川回帰率は低いので、必ずしも生まれ故郷に帰るわけでもない。

そんな訳で私はどんな場所を探すかといえば、サクラマスが着きそうな石が点在する場所を探すのです。そして話はNくんの話に戻るのですが、彼はこの川でも鮎をやっていたので、上流部から下流部まで動かない石がある場所を知っているんですね。それも鮎の場合ウェットタイツで釣るので流されるのは当たり前だから、腰高の水深を気にもせずに普通の人が渡らない中洲で釣りをするんですな。そして人よりもフライが水面に付いている時間が長く、多くのポイントを探る。結果的に費やした時間に魚は比例して釣れ、彼の場合それを効率よくやってのけるのだ。

今年の私はというと、到着日にNくんに会うと、「サクラツレマシタ。」と立派なサクラマスを見せられて、おめでとう!と一言。彼は今、黄色いエクストレイルに乗っており、その車に変えてからかなり運が向いている。私は彼に二匹目のドジョウならぬそのポイントを教えてもらい、翌日からその場所へ通うこととなったのでアリマス。

サクラマスは単体で遡上するのではなく、幾らかの群れになって上がってくるのだけれど、一つのポイントで食べるために持って行ったとしても、魚が全くいなくなるという事はない。そもそも私は今までどうやって釣ってきたかという話をすれば、実はサクラマスのハネを見つけてそれを狙っていたので、常にバカっ跳ねありきのフライフィッシングでありハンティングに近い。私の個人的な解釈をすれば、サクラマスが跳ねると、それは良い場所を見つけた合図。翌日から数日はそこで過ごし、渇水になり始めるとその瀬頭のほうへ移動して次の雨を待ち遡上する、というイメージ。大水が出た時は下がる時もたまにありき。しかし、ここ3〜4年はこのハネが全くといって良いほどなくなったのである。

釣れたという場所は何の変哲もない場所。ヨレが僅かに起きているけれど、はっきりココがポイントと思える場所がわからない。なので、私はとりあえず上から順にステップダウンしながら釣り下がる。彼が釣れた時間と重なる頃、疑心暗鬼で投げていた私の真横で全身をあらわにした立派なサクラマスがバカっ跳ねをした。本当に久しぶりの出来事。これは釣れてしまうなと思い、緊張しながらそのポイントを何度も狙い続けるが、その日は何もなし。

翌日はそのポイントに集中し水温が上がり始める時間を狙って、あまりしつこく流さず、ココぞという時だけにキャストすることに決めた。虫が飛び始め水温がいくらか上がり始めた頃にスイングを開始。何投目だったろうか、ロッドティップを僅かに抑えるような感触。念のためロッドを止めてその感触を確かめると、ガツンと首を3度振るサクラマスのアタリ。リールは逆転して幾らか下流へ魚が降ったが、その後スッと抜けてしまった。掛かりが浅かったのはおそらく、完全にくわえ込む前にロッドを引いてしまった為にフライはカンヌキに刺さらず口の先っちょに掛かってしまったのである。バラす時って大体鼻先に掛かっているのだけれど、それさえ確認できずに終わってしまった。ま、これがサクラマスの釣りですな。

結果的に今回の旅はその一度だけで、雑魚や外道もなく何にも無いという徒労の5日間。雑魚さえ掛からないのは関東のサクラマス狙いと同じで、現在の本流は日本全国どこへ行っても田園が広がる下流部は虫や雑魚が一切居らず、川が死んでいると感じます。ホタルやトンボなどは全く見なくなりました。昨今言われている農薬(ネオニコチノイド)が原因かどうかは現段階で私には判断できませんが、この10年は年を追っておかしくなっているのは間違いないです。皆さんはどう思いますか?

森を歩くとクマさんに遭う。
車を止めてから川へ出るまで、結構な距離を藪漕ぎします。コレが怖いんだな。実は最終日は川へ入ると対岸に人影が見えたので、挨拶でもしようかと思ったら、人ではなく熊さんで、お互いにビックリ。するとクマさんは何を思ったか私の方へ泳いで来やがって、仕方なく車に戻ったという経緯がありました。年に一度はクマさんにお会いするのが常になってきましたが、このペースだと年に2回くらい会うかもしれませんな。
流れを下る
人気のポイントは皆さんにお任せして、私はひたすら今年の良い石を探してステップダウン。一番良い時間だけ、Nくんの釣った場所でステップダウンしてました。
ダンケルド
今シーズンも相変わらすダンケルド。問題は手持ちのジャングルコックが少なくなってしまったので、古いフライを壊してジャングルコックだけ再利用。
ダブルハンドロッド
今回の一番の敗因は、ロッドがスコットとGルーミスなのに、帽子はウィンストンキャップをかぶっていたことでしょう(笑)。きっとロッドがスネたのです。
本流は増水
東京が大雨だった後、東北もまとまった雨が降ったために50センチ増。昨日まで見えていた石は全く見えず濁りがひどいので、こういう日は気分を変えて支流へヤマメ釣り。でも今回は朝から晩までずっと本流で投げていたので、渓流に分け入ったのは一日のみです。
ヤマメ釣り
そもそもが例年に比べて渇水だったので、支流へ入ったところで雨の影響は全くなく、むしろ平水。どこへ投げても釣れる川なので、何も心配せずに適当に入渓。
ヤマメ
相変わらずヤマメはよく釣れる川ですが、今年は育ちが悪く例年よりも一回り小さい感じ。
ヤマメ
支流は田園がほぼないので、虫はたくさん飛んでいます。今回はアカマダラカゲロウが沢山飛んでいましたヨ。都会のヤマメと違いおおらかなので、どんなフライでも飛びついてくれます。おかげでエンプティボックスの片隅にある、ゴミ見たいなフライでも遊んでくれるので助かります。
堰堤
いかにもいそうな堰堤や大場所には魚がいません。ってか、いないというよりは分かりやすいポイントなのでスレていて、浮いている魚はいないんです。数釣りはいつもくるぶし程の瀬から飛び出てくるヤマメ狙い。
東北の魚
半日も釣り上がるとゲップが出る位釣れちゃうので、適当にフライを変えながらゆっくりした歩みで楽しみます。上流では時にイワナがお目見え。
ヤマメ
渓流は文句なしの東北の旅。しかし本流は関東と同じ、死の川。見た目をよくするために清掃活動をした所で、雑魚が住めない綺麗な河川なんて、私にはピンとこないかな。皆さんも現在の本流の姿を見て何か思うことがあれば、教えてください。

体調不良の時は体を整えに行く為に山奥へ昼寝しに行く?

5月に入ってからどうも体調がスッキリしない。その昔、バハマからの帰国後に食欲不信がずっと続いたことがあったが、それに似ている感じ。その時は3〜4日に一度出てくる亀のスープにあたった気がして、ずっと胃がモヤモヤが続いてました。勝手にそれが原因だと思い込み、薬局で虫下しを購入し飲んでみたら一発で治った(多分自分の気持ちの問題)という経緯があったっけ。なので今回はお酒を断ち、しばらく胃を休ませる為に胃薬と風邪薬を日々飲んでみたものの体調の改善がなく、ずっとモヤモヤが晴れない状態。

医者嫌いな私は何か改善方法は無いかと考えた末に出した答えは、「新鮮な空気を吸って昼寝でもすれば改善されるのでは?」という馬鹿げた事。私みたいなおバカは薬で治療するよりも、必要なのは自然(アウトドア)なのです。そのモヤモヤを治す為にで釣りを休むなんてしたものだから、余計体調が優れなくなり結局無理くり時間を作って釣りへ行ってみた方が調子が戻るのではないか、という事。

その結果、実際に釣りへ行ってみれば思った通り胃のモヤモヤは解消され、気分は一発で晴れました。やっぱり釣りバカに付けるのは薬ではなく、休息(癒し)ですな。そう思った先週のこと。

今週の個人的な戒め:熱があるかもと思ったら「釣りへ行け!」・気分がすぐれなかったら「釣りへ行け!」・嫌な事があったら「釣りへ行け!」・雨が降ったら「釣りへ行け!」・考えないで「釣りへ行け!」(みなさんは真似しないでください)

北関東の渓流
時間を捻出して無理くり行ったので、到着は午後。すでに先行者は車2台あったので、私は一旦降って下から良いポイントだけを拾い釣り。すでにこの時期で水は渇水気味。今年の夏は思いやられるなぁ。
沢のヤマメは少し錆びている
無駄撃ちせず釣れそうな水深がある場所を中心に攻めていくとヤマメさんがこんにちは。しかし今回のターゲットはヤマメではなくイワナ。なので、ペースを早めて釣り上がっていきます。
ヤマメの胃の内容物
胃の内容物を見るためにストマックポンプを入れてみましたが、ヒラタのニンフの他にフライングアントなどがちらほら。もう初夏が目の前です。
沢のイワナ
ポイントを瀬から巻きに変えてようやくイワナのお目見え。サイズは8寸中心で、大きめのフライに反応します。
渓流へ
昼寝をするつもりで入った渓流ですが、大物が出ないので更なる上を目指していきます。といっても、後追いなので難しいか・・。
藪漕ぎ
途中で川が遡行できなくなるので、ロッドを一旦畳んで藪の中を高巻きするも、道に迷った図。獣臭い藪の中を歩いた後は、マダニやヒルが付いてないか気をつけてましょう。
イワナ
そしてまた川へ戻ればイワナ様。勢い余ってティペットがグルグル巻き。
イワナ様
大きなプールで距離を取って駆け上がりを攻めてヒット。でも最大でも9寸までかな。
上流の風景
水が無いなぁ、とロッドを振り回すが、先行者がいる為か釣れそうもないヒタヒタなポイントでチビゲットが続く。そして、この先でようやく先行者とご対面。釣り終えて降っているところだったので、交差したポイントでようやく休憩のお昼寝タイム。とはいうものの、釣りたさに休憩は15分ほど。で更に釣り上がる私。
北関東のイワナ
帰りの道のりを考えるとこれ以上釣り上がれないので、このイワナを最後に引き返す事に。数時間かけて車へ戻れば、着いた時にはなかった別の車が3台ありました。平日で7〜10名の人がこの沢に入っているなんて、そりゃお魚はスレますなぁ。次回は雨が降った時に来ることとします。

たまには癒されたいという提案から北関東のメジャー河川に癒されに行った件

今年の私は天気には恵まれず釣行日は大荒れか大雨で増水という日が続いてます。さらにここ数年の春を振り返ると朝の気温が低く寒暖差が激しい上、なぜか夜に風が吹く傾向にあると感じており、夜のシーバスはいつも強風となる。そして雨の周期が火曜日絡みとなるので、毎回どこへ行くかを悩んでしまう。そういえば家のトイレにあるカレンダーに書かれた九星気学でいう私の5月は最悪らしいので、占い通りということの様ですな。

そんな訳で今週は私の意思で動いてもあまり良い結果が出そうもないので、一緒に行く釣り仲間に幾つかのパターンを提案をして、そのどの河川に行くかを委ねてみた。すると出てきた答えは「癒されたい。」である。確かに、ここ何週間はパッとした釣果がないので、それも良いかなと北関東のメジャー河川を目指すことにした。

で、スケジュールはこんな感じ。

その場所は標高で800mほど。まだ水は少し冷たいので朝早くに行ってもライズは少ないので、現地到着8時ごろ予定。虫が飛び始めるのはその頃からだろうから、サクッと数釣りをして昼はコンビニ飯ではなく、ウェーダーを脱いでちゃんとご当地人気グルメを頂こう。午後はその川の支流に入ってちょっとだけ山岳渓流を楽しむ。そしてイブニングはずっと下流へ移動してイブニングライズで大物を狙ってみようという、三回戦仕立て。

その内容は以下の通り、お暇な方はご覧くださいまし。

今回の戒め:私の今月は占いには逆らえない?

北関東の川
この川は私にとって今年は二回目。釣り人は多いけれど、フライフィッシャーマンの姿はほとんどありません。以前やった場所は簡単にツ抜けできるほど魚がたくさんいたので、その場所をお仲間二人に譲り、私は車を停めた場所から2キロほど降って、前回やらなかった場所をゆっくりと上がっていこうという寸法。
デタッチドボディパラスピナー
ゴールデンウィーク用に尺ヤマメの放流があったらしいのでそれに癒されようと思っていたのです。ところがギッチョンその放流尺ヤマメが強敵で、ライズを繰り返すのですがスレッスレで、ヒットさせるまでに2時間を費やす始末。おまけにランディングネットに惣菜パンを入れて歩いていた事を忘れ、ネットを取り出すと同時にパンの川流れ。それを回収しようと慌てた時にラインテンションが抜けてしまい、バレてしまいました。放流ものとはいえど、取りたかった尺ヤマメ・・・。
放流もののヤマメ
仕方なく移動して別のライズを見つけて、ようやく釣れたのがコヤツ。胸ヒレの厚い放流ものでゴザイマス・・。最初の一本を釣るのにとても時間が掛かってしまいました。
グイウー
その後はハヤに遊んでもらい、昼メシを食う時間になってしまったので、ヤマメの釣果は一本だけ。上に行った仲間に聞けば相当数が釣れたとのことで、二人の顔はとても満足げでした。そして予定していた食堂へ出向けば休業の文字が・・。こういうことが続くと、カレンダーに書かれた私の運勢が気になって仕方がない。
支流河川
午後は予定通りその川の支流に入ってサクッと釣る予定。この場所でも二人には上に行ってもらい、私は下のポイントで大物を狙う予定、・・だった・・。
チビヤマメ
しかし、お気に入りのポイントはライズは無くなんだか水色が悪い。そして虫も飛ばず魚っ気なし。仕方なくそのまま釣り上がり、今年生まれた一年生に遊んで頂きました。
モンカゲロウの乱舞
よし、三回戦で尺を狙うぞと意気込んだ私。その川の10kmほど下流にあるポイントへ移動。暗くなる前にはモンカゲロウのダンやスピナーが舞い踊るも、待てど暮らせどヤマメのライズが無い。更に得体のしれない背中側が黒で腹側が血の色の赤を纏った魚がジャンプしている。何をやっても釣れなかったけれど、あの魚は一体何? 気がつけば真っ暗になってしまったので、ヒゲナガフライをスイングしてみるも、な〜んの反応もありませんでしたとさ。
ヤマメ
結果、私は丸一日かけて放流モノの9寸弱を一本のみ(小物は数えず)。仲間たちの満足げな表情とは裏腹に、気分がスッキリしない私でありました。占いでは今年一番良くない月だと告げられているので、今月はずっとこんな釣りが続くのかな。占いなんて信じない方だけれど、調子が悪いと占いのせいにしたくなりますなぁ・・。

本栖湖戦線異常無し!(大荒れの日は湖でびしょ濡れ体験)

雨をたっぷりと吸い込んだゴアテックスのレインウェアに不快を感じながら、爆風雨の中でロッドを振り続けるが、ロッドから魚信はピクリとも伝わってこない。もっともアタリは無くとも爆風に煽られているロッドは、それだけで20センチのマスと引っ張りこしているような感覚に陥る程。そして雨水が襟元を伝う冷たさで我に帰り、「俺は一体何をしているんだろう。」という気持ちになる、それが本栖湖の普通。そしてレインウェアの湿り具合から、そろそろ買い替え時だなぁ、と悟った今週でした。

帰ってきて早々シムスのカタログに目をやると、G4プロジャケットは税込12万円弱とな。G3はかろうじて10万円以下だけれど、一緒に行くメンバーが着ているとどうしても違うものに手を出したくなるというもの。2024年のカタログと睨めっこを続けると、今年はカラーが地味すぎる上に選択肢の少なさに購買意欲が萎えてしまう。それにしてもいついつ頃からレイウェアのゴアテックス神話が続いているのでしょう?

私がビンボーだった前職の新人時代に着ていたレインウェアを思い出せば、その時はスミスが輸入していたピーターストームだったかな、カラーはブルーである。カフの部分がG3ガイドジャケットの様に外側の生地がスッキリして引っ掛かる部分が無く、内側の手首部分にはニットの返しがあるというもの。腕を上げっぱなしにするとそのニット部分が水を吸い込んでやがて脇へと染み出してしまうのだが、そこまでいかない弱雨ではとても快適だったのを今でも思い出す。それにこの会社の生地はストレッチ性があり、アウター全体が伸び縮みするモデル。今で言えばゴアテックスのプロシェルみたいなものかな。しかし、生地には透湿性はアリマセヌ。

その頃に新素材としてゴアテックスは既にあったけれど、とても高くてビンボーな私には買える代物ではありませんでした。なので、他のメーカーの透湿性素材であるエントラントやシンパテックスなどの少しでも安いものを選んで着ていましたっけ。

今ではウェーダーのほとんどが透湿性モデルになったけれど、ゴアテックスで作られた初期の各メーカーさんのウェーダーは高価なのにダダ漏れ状態で、そりゃ酷かったものです。今や上から下まで透湿性素材で覆われている雨の日のフライフィッシングシーンだけれど、私みたいに嵐の中に飛び込む様な輩は少しでも良い素材を着て快適な時間を過ごしたいと思うこの頃。

さて何を買おうかなぁ、次のレインウェア。こんな話をしている時点で今週の火曜日は「お前、タコった(釣れなかった)のだろう?」と察しがつくでしょう。その通り。朝から晩(夕方5時まで)まで大雨の中キャスティングをし続けて、な〜んにもありませんでした。

本栖湖戦線異常アリマセン!!

ピータストームと私
1989年アングリング1月号に私が書いたアラスカのサーモンフィッシング話の中で、ピーターストームのレインウェアを来ている私を見つけた、若いなぁ。釣れたシルバーサーモンやレッドサーモンは冷凍にして日本へ持ち帰り、お土産としてクール宅急便で配っていました。
本栖湖
その記事の冒頭は「本栖湖は釣れない」と言うボヤキから始まっていますが、今でも全く同じことをし続けている私なのであります。地元でもないのにざっと計算して今までに250回以上通っているみたい。その間に私に感動を与えてくれた魚はほんの数本程度。でも、オデコがあるから、釣れた時の喜びは倍増されるのでアリマス。
スポセンにある水位計
今回はスポーツセンター前の左端の田村岬から湖岸をずっと反時計回りに歩いて進み、観光駐車場までを釣り続けました。スポセンにある水深計はマイナス20センチ程度なので現在は平水なので、南岸は歩けます。
仏岩
スポーツセンターから右に釣り進むと、遠くに仏様が座っている様に見える仏岩。かつてこの付近でイブニング釣りをやり終えた時のこと、薄暗い中で湖岸を歩く人影を見たが、その人影はやがて湖の上へ・・・。ジジイになった今でも、未だに不思議な体験をする本栖湖。
スコットのスイング
購入してからまだ本領発揮する事がないスイング1184/4。あまりの爆風でスペイキャストができず、この竿でずっとシングルハンド・オーバーヘッドキャストをしていました。私にはもはや12フィート以下はシングルハンドです(笑)
爆風の本栖湖
夕方になったら雨風は落ち着くのかと思いきや、全く変わらず17時まで投げ続けたとさ。私はな〜んもありませんでしたが、一緒に行った後輩はチビを一本キャッチしていたので、お魚の活性は決して悪くはありません。ただ、普通の人はこんな日に釣りはしないと思います・・。

海へ川へ、釣りで遊び過ぎた身体はハイになる(ゴールデンウィークの過ごし方)

ハーミットへ来店されている方はご周知の店主のGWの過ごし方。ゴールデンウィークはどこへ行っても混んでいるので、この期間の私はいつも海の上でプカプカと浮かび、お客様と共にボートフィッシングを楽しむのであります。その理由は船の数は突然増える訳でもなく、むしろ皆さんが遠征に出ちゃうので横浜の海はガラガラなんですね。

いつもならば横浜の海で正味5時間ほど遊んだ後、安全運転でゆっくり帰り、ぐっすりとお昼過ぎまで眠りについて、午後はビールを飲みながらAmazonプライムで映画鑑賞というスタイルがいつもの私。しかし何を思ったか、「先週行ったあの場所はイブニングにすごいことが起きるのでは?」と妄想が膨らんでしまったのでアリマス。

シークロでシーバスを堪能し、家に着いて横になったのは午前3時頃。夜が明ける頃には目が覚めてしまい寝付けないのはジジイの証拠。予定よりも早く起きてフライのタックルをソルトウォーターからフレッシュウォーターに替えて、私はまたイブニングの釣りをするために北関東へと向かうのでした。

あぁ、なんて馬鹿なんだろうと思いつつ、このブログを書いていて気がついたこと。睡眠を削って一日中遊んでいたのに、今日の私は疲れも眠気も無くとてもスッキリ。釣りをやり過ぎると、どうやら身体はハイになるようです。皆さんは私の真似をしないようにね。あ、ちなみにこの馬鹿げた行動をしたのは私だけではなく、お仲間二人を巻き込みました。

昨日の様子は以下の通り。お暇な方はご覧あれ。

横浜の夜
今回はシークロから横浜の海へ。この風景を撮っていた頃はまだ一昨日の夜。横浜の灯りが好きなシーバスを探しに、色々な場所を散策しました。
横浜のシーバス
シーバスの状況は順調で、要所でフローティングミノーやデジーバーなどに喰ってきました。サイズは25〜50センチくらいまで。僕ら以外に見かけたガイドボートは2艇のみ。混雑なんて皆無であり、のんびりと夜の海を堪能できるのです。
チューブキャンディ
私はフローティングミノーで楽しんでいましたがフッキングが悪かったので、使い古しのチューブキャンディに変更し、順調にヒット率を伸ばしました。このフライって丈夫で壊れないので、ずっと使い続けていたので、フックはかなり甘い状態。
横浜の海
巡ったポイントは主にスポット的に照らされている小場所が中心。全てのポイントにいる訳ではなく、1/3ぐらいの確率でバイトがある。
夜のシーバスフィッシング
最終的にフライを交換せずずっとチューブキャンディで遊び続けましたとさ。今回はサイズはそこまで大きいものは出ませんでしたが、数は十分に楽しめたかと思います。さて帰ってゆっくり寝ますか、・・?!
北関東の川で遊ぶ
睡眠時間を削って起きたのは、用意をし始めた朝9時過ぎ。準備をして午前中には東京を出て向かうは北関東の川。とりあえず河原へ着いてしまえば、あとはイブニングまで寝てしまおうという魂胆。しかし、お昼頃は太陽が出てきてしまい、暑過ぎて寝られない。しょうがないのでキャス連したり、河原の石をひっくり返して虫の状況を確認してました。
水生昆虫たち
石をひっくり返すとそこにはトビケラのピューパやユスリカのラーバなど、様々な虫たち。イブニングにはこの虫たちが水面を賑やかにしてくれることとだと期待。
北関東のヤマメ
小さな流れの合流でカワムツらしきライズを発見。まだ眠い目をこすりながら座ったままの体制で目の前にフライを浮かべるとコヤツが釣れました。あの〜、近過ぎてフライライン出てないんですけれど〜、これってフライフィッシングですか?(笑)
オイカワ
その後、同じ場所を流すとオイカワくんのお出まし。最近は雑魚が釣れるとホッとするのです。だって昔に比べるとあまりにも数が少ないんですもの。
モンカゲロウとフライ
そんなハプニングの後、河原の虫たちは急に活気づき、モンカゲロウがあちらこちらでハッチし始めた。似たようなフライが無かったので、黄色いパラシュートで良いかなと結び、いざライズ探し!・・・が、虫の活気とは裏腹に水面は静まり返ったまま。
モンカゲロウのシャック
結果、19時まで河原でライズ待ちをしましたが、な〜んも起きません。川面に浮かぶのは無数のモンカゲロウのシャックばかり。この時期は丁度、代かきの時期で川は少し濁っているのですが、この水が入っている時期って良くない事が多いです。今回は妄想とは裏腹に何もない川面を後に、僕らはトボトボと帰るのでありました。

「A列車で行こう」のリズムに乗りながら、スコットのスイングで本流をステップダウンしてみた

「フライはリズムであり音楽」とキャスティングスクール時に良く生徒さんに話をすることがある。フライラインが後方へ伸びるのに1秒かかるとしたら、前方へ伸びていく時間も同じく1秒かかる。映画『リバーランズ・スルー・イット』で、お父さんがメトロノームを持ち出してキャスティングを教えていたが、まさしくアレ。飛ばす距離によってそのスピードは違うけれど、キャスティングの最中は常にリズムを心で刻みながら行うと割とうまくいというもの。私は1970年代のフォークソングを口ずさみながらリズムをとっていることが、ままあります。しかし、目の前で魚が跳ねたりするとそのリズムは途端に崩れて、さかな釣りたさ故にバックキャストの時間が短くなってしまうのは、エキスパートでも同じですな。

「Study to be quiet. / 穏やかなることを学べ」(アイザック・ウォルトン)

この春からスコットのスイングを手に入れた私は現在本流でこのロッドを振りたくて仕方がないので、いつもの北関東にある本流へ行ってきた。名前がスイングだから行きの車で「A列車で行こう」を聴きながら気持ちを入れて、そのノリノリのリズムのままそのスコット ロッドでスイングしてみた。が、スイングジャズのリズムとスペイでスイングのリズムはなんか違う、ミスマッチ。

そもそも英単語のswingの意味を調べると「揺れ動く、揺らす、素早く動かす、急に方向転換する」などの意味で、ジャズのスイングとフライのスイングは何の関係もなさそうですな。この中で言えば「急に方向転換する」の意味がこのロッドの意味なんでしょう(いや違う、もっと深い解釈があるゾ!という方がいらっしゃいましたら、是非教えてくださいまし)。

そんな調子でいつものように3つのランを自分のキャスティングを確認しつつステップダウンするのでありました。その釣りの様子は以下の通り。お暇かなたはお付き合いあれ。

スイングの釣り
気分はスティールヘッド。でも、何にもありません。ナッシング。キャスティング練習がただ続くだけ。雑魚さえもあたらない。なので一つのランが終わるとまた次のランへ。雑魚でも良いのでコツンとロッドを叩いて欲しいものです。
カワムツ
魚恋しさに3つ目のランに向かうと、そこは小場所なのでロッドをウィンストンのマイクロスペイに変更。すると、緩い流れでコツンとアタリ。雑魚だとは分かってはいたけれど何とか粘って掛けたカワムツくん。カワムツ1匹でこんなに楽しくなれるなんて幸せデス。
スイングのフライフィッシング
緩い流れはそんな感じなので、場所を変えて今度はかなり早い瀬の連続から開けた場所でスイング。するとガツンとあたるのだけれどフッキングせず。その場所で粘っていると、たまにライズするのでシングルハンドに持ち替えてドライフライに変えてはみたものの、いくら投げても無反応。ちょっと考えた末に再びスイッチロッドタックルに小さいウェットフライに変え、今度はポリリーダーをフローティングにして、上っ面をスイングしてみました。
ヤマメ
すると今季初の本流で渓流魚がヒット。何だか放流ものみたいだけれど、嬉しい出会い。サイズは9寸弱ってところ。フライはシルバーマーチブラウンです。
カワムツ
さらにステップダウンを進めていくと再び緩い流れではカワムツくん。いいんです、釣れてくれれば彼でも十分。
本流の放流ヤマメ
もうこの時点で16時半を回っていた。このままここでシングルハンドロッドに持ち替え、ドライフライを結んでイブンングを待って入れば釣れそうな感じ。ただ、ここのところ2連チャンのフライフィッシングを続けていたので疲労困憊の私。それも本日は朝早くから片道160kmの距離を全部下道だものね。ということで、今回はイブニングを待たずの早上がり。次回はまた別の場所でスイングの釣りを楽しみます。