BBQ親睦会2016のご報告

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先だって行ったBBQ親睦会&ワンフライトーナメントは、40名弱の人が集まり大賑わい。今年は入門者の参加が多く、皆さんの笑顔がとても印象的でした。今後もこのイベントが続けていけるように努力してまいります。

そのご報告なので、説明とともにさらっと載せておきます。参加された皆様におきましては、当日の写真が少しありますので、欲しい方はご連絡いただければお送りします。

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今回はご夫婦での参加が多かったです。
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初めてフライロッドを振る人の釣りは真剣そのもの。コツを覚えてしまえば、あとは夢中でロッドを振りまわします。
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ムッチーにワンツーマンで教わる女史。使っているフライは毛ばりカフェでタイイングしたもの。
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みなさんがFFを楽しんでいる間、BASE CAMPの岡野シェフがBBQの準備を着々と進めます。
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美味しいポトフも作っていただきました。
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BBQは皆の笑顔がいっぱい
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5~6人で一つの網を囲み、あとは各テーブルごとの肉番長に任せます。
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網の脇にはキノコのホイルソテーや、お芋、銀杏など。
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BBQのあとはワンフライトーナメント。ルールは1本のフライを使い、1時間でどれだけ数が釣れるかを競います。事前に提出されたフライから、皆さんの個性と意気込みが伺えます。
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経験とステージ(ドライかニンフか)によって加点ポイントもあるので、初心者でも勝てるように配慮している大会です。
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今回の優勝はドライフライでの優勝。毎年優勝ラインは10ポイント以上で、今回は13ポイントでした(1ポイント1匹)。
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今回の賞品は、マーヴェリック様・E&E様・津田商会様・ティムコ様・他お客様に御協賛をいただきました。今回もご支援いただきまして、大変感謝しております。
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毎年開催して思うことですが、参加者も年々増えて古くから参加しているお客様のお手伝いなくしては成り立ちません。今回も多くの皆様にお手伝いいただき大変感謝しております、ありがとうございました。

 

フローティングミノー

さてさて、フォーム整形の続きのお話。

現在では多くの人がシーバスでフローティングミノーを楽しんでいますが、実はまだ歴史は浅く、ほんの10数年しか経っていないって知ってました?私はフライシーバスをもう40年近く楽しんでますが、当初はウーリーバガーのチャートやホワイトなんかで釣ってました。その後ゾンカー時代が長く続き、その後にこのフローティングミノーはご周知の通り岩井渓一郎さんが世に広めたもの。私がEPのピーナッツバターで大物釣りに目覚めた頃に「トップでバンバン」なんて言葉をお客様から言われて、最初はそんな筈はないと一蹴。周りはあっという間に染まっていく中、私は最後の方にその凄さに驚いた輩でした(笑)。

このフローティングミノーも色々と作ってはみたものの、今は落ち着いてこの形だけで、大きさの違いをこしらえるぐらいでしょうか。このフライのアレンジはお好みでどうぞ。

テール
なんでも良いので、シンセティックの束になっているものを用意。ここではダーロンのホワイトを使用。7〜8cmにカットした真ん中あたりをこうして固結びのコブを作ってください。
テール材
そのテール材を半分に折り、コブの部分をマイラーチューブに押し込みます。
テール材
1cmほど差し込んだら、その重なった部分をスレッドで巻きます。おおよそ10回転くらい。
テール材
糸の結びはハンドツイストフィニッシュで。簡単に言えば外掛け結びかな?結んだら余分な糸をカットし、結んだ部分に瞬間接着剤を垂らすこと。
ボディ
テールをつけたら、こんな感じ。マイラーチューブはボディの長さの約1.5倍でカット。長すぎると思うくらいが丁度良い。
ボディ
前回作ったフォームボディを細い方(テール側)から差し込む。入れづらいので、少しずつしごきながら入れる感じ。
ボディ
テール側いっぱいまで挿してこんな感じ。1.5倍の長さを用意しても、あまりは少ししかないようになる。
フック
今回のフックはバリバスの2500 V-SE#2。下処理としてシャンクいっぱいにスレッドを巻いておく。バーブレスにするのも忘れずに。
ボディ
先ほどのマイラーチューブを裏返し、フラットな面にフックのアイ側から突き刺す。その位置はフォーム全体の半分の位置。
ボディ
フックアイは、インナーボディの長さよりやや手前でもう一度挿して、アイを表に出す。
ボディ
フックをバイスに固定し、ボディはやや後方へずらしておく。スレッドをフックシャンクにかけて固定した状態がコレ。
ボディ
ボディをぐらつかないようのするためには、必ずインナーボディごとスレッドで強く巻き止めること。インナーボディをアイ側に約5mmぐらい突き出して、マイラーチューブとインナーボディをしっかりと巻き止める。だいたい7〜8回転くらい。さらにカットする前に突き出た部分の前にスレッドを2〜3回まわし、余分を綺麗にカット。
ボディ
ここで、少し裏返してみる。この体制でフックシャンクとマイラーチューブがくっつくように、瞬間接着剤を流し込む。量は少なめに。
ボディ。
瞬着が乾いたら、フライをタイイング位置に戻し、ギルとなるシンセティックのレッドの素材を巻き止める。ここではCapsのフロートビズ、ファイアーレッドを使用。材料はなんでも良いので、お好みでどうぞ。
アイ
次にモノアイのラージをボディに近い位置に、たすきがけで巻き止める。タイイングはこれでおしまい。ヘッドを綺麗にして瞬着を塗り、スレッドをカット。さらにひっくり返して、フックが突き出た部分に瞬着をもう一度塗る。瞬着は粘度の高いものを使ってください。
フローティングミノー
カラーはお好みで、コピックはマーッキーなどのマジックでどうぞ。夜の釣行の場合、カラーは基本的に無関係ですので、楽しんじゃってください。昼の釣りは、ボディカラーが重要なので、パール以外に、イエロー、ピンクボディなどが良いことがあります(人によってはブルーが良いという方も)。

基本的に創作はどんなバランスでも良いのですが、ここで紹介したボディサイズとフックサイズは僕らの黄金比だと思ってます。このバランスで巻くとフライが斜めになることがなくまっすぐと綺麗な引き波を引いてくれること間違いなし。そして全体の約真ん中にフックが来るので、フッキングも良いです。

同じフライを30分以上使ったらボディが海水を吸い始めるので、フロータントを塗るか(事前にも塗ります)、フライを交換して浮力を得ることをお勧めします。

養魚という選択肢(タイでピラルクーをフライで釣る)

ピラルクー
あなたの彼女(もしくは奥さん)を寝かせたのと同じような大きさ。こんな魚との格闘は、意外と近い場所で叶えられます

残りの釣り人生を考えると、ざっと25年。私の中ではまだまだ釣ってみたい魚がたくさん地球上で泳いでいるのだが、時間とお金の両方とも無い。最近では100万円という大枚を払っても行けないところも多くなり、さてどうしたもんかと考えてしまう。いつかは釣ってやろいうというピラルクーはお金と時間を考えると、このまま夢のままで終わるかもしれないな、と思い始めた時にうちの相棒であるムッチーがピラルクーを釣ってきた。そうか、そんな方法もあるんだな、と教わったのが春のこと。お金を貯めてガイアナ釣行へ、を諦めて今回はどれだけ多くの種類の魚を作ることができるか?の検証へ野生では無い魚をタイに求めた。

Bangkok
眠らない街バンコクはひと昔前の日本みたい。この地を中心に多くのフィッシングエリアが点在する。そのうち、野生のトーマンも狙いたいなぁ
Chang
ビールは日本の半分ぐらいの価格。ジュースは子供の頃に飲んだ粉ジュースみたい。飲みながらのゆるゆるな釣りも、たまには良いもんです

今回のコストをざっと計算するとこんな感じ。まずはHISかJTBでタイ旅行を予約。これがホテルと飛行機込みで4〜6万円くらい。現地ではタクシーを使っての移動で釣行をすることにした。タイバーツは現在1バーツ¥3ほどで、50km走っても¥1,050ほどしかしません。ただし、現地の人の英語は片言なのでいかにコミュニケーションをとって、うまいこと騙されないように長距離を走ってもらうかが鍵ですが・・。

Pilot 111
日本のフライメーカーであるキャップスが協力している『Pillot111』。価格が比較的安価なので、多くの人が訪れています

タイにある管理釣り場は食用から外れて釣り用に育てられた魚が多くなり、今回の獲物は写真の通り。その釣り場での支払いは場所によって様々だが、500〜2,500バーツぐらいまでのところが多い。人間様の一回の食事はおおよそ500円で食べられるので、ぐっと抑えて釣りをした場合、総予算は8〜10万円といったところで、北海道旅行よりも安い金額。南アメリカで釣りをした場合のおよそ1/10の低予算で20キロ以上の魚とファイトが楽しめるというのが、今回のポイント。そして短い期間で多くの種類にトライすることができる。

Gar
最近は邪魔者扱いされている、アリゲーターガーも見事なファイター
雷魚
あれ、憧れの魚がここにいるじゃないの。美しさはワイルドには叶わなくとも、立派な体格のトーマン
ナマズ
ナマズだから、底をズル引きかと思ったら、その逆で一番早いリトリーブに反応する。ラインがベトベトになるのが難のチャオプラヤーキヤットフィッシュ
バラマンディ
ドンッ!と当たったかと思うと、キビキビとした引きとジャンプを繰り返すバラマンディ。今回は大きいのが釣れなかったけれど、釣り場によっては20ポンドクラスも釣れるようです
パクー
着水後フライをしばらくステイさせてみたら食ってきたパクー。ドデカイけれど他の魚の方が大きすぎて、その引きは少し地味め
Red Tail
重量級の引きを楽しめるレッドテールキャットフィッシュ。寸づまりだけれど、とても重いです

なんか安い金額でものすごく良い思いができそうな感じだが実は全ての魚がそうでもなく、リーリースを繰り返されたメインの魚たちは賢く、そしてより難しくなっているのが現状。なのでタイでの釣りは、行ったことがある人にパターンや釣り方の詳細を聞くのが釣果を上げる近道といえます。

ピラルクー
頭はプラカラーのメタリックゴールドで塗ったかのような、ピラルクー(アラパイマ)。個体によってとても尾が美しいです

もし、その気になったらハーミットへ来ていただければ、場所やその釣り方やフライを教えることができますので、皆さんもバラマンディやピラルクーの釣りを楽しんでみてはどうでしょう?ついでにパクチーが好きだったら、あなたにとって安住の地かもしれませんよ。

ピラルクー
愛おしく蘇生してリリースする現地のガイドの子。ピラルクーだけその扱いは特別です
Gulf Stream
久しぶりに唸りを上げたガルフストリーム。魚がデカすぎるので、ドラッグテンションはギッチギチ。そしてリーダーも60ポンド以上
Arapaima (Pirarucu)
チャミング(餌やり)の時だけは魚が興奮してダブルヒット状態。それ以外の時間帯は釣り方に工夫が必要なくらい、難しいアラパイマ
ピラルクー
アラパイマは魚体の割に口は小さい。でも全てのものを吸い込んでしまうバケットマウス
プラー・ブック
最後の日に全員で力比べを楽しんだ、エサ釣りで釣ったプラー・ブック(メコンオオナマズ)。バンコク近郊のブンサムランで楽しめます。その最大魚の重さはジャイアントトレバリー以上で、トルクフル。3本も釣ると筋肉痛になれます

大食漢なイワナ、美食家のヤマメ

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上流部でも工事している河川はご覧のとおり。これじゃあ釣りになりそうもありませんが、1キロも降れば濁ってないことも。上流部が濁ってないケースもありますが、雨の日の渓谷は鉄砲水が怖いので行きません

イワナの悪食さはいろいろな書物やネットに溢れる写真で皆さんもご周知のとおり。その腹のいびつな形を見て想像すると、とてもストマックを入れる気にならないやつが釣れることは茶飯事。皆さんも一度は経験あるんじゃないかな?

さて、一昨日の新潟でのこと。台風接近で各地は大雨で警報が出ている最中、残り少ない渓流を楽しみてくて無理やり渓流へ行ってきましたヨ。ちょっと無謀な感じだったけれど、車で探して歩けば、濁りの少ないなんとかなりそうな川はあるもんです。

幾つかの川を見て回りたどり着いた川では、砂防堰堤が点在し普段ならばチャラ瀬が多くやらない場所。大雨の中で竿を振る人はどこにもおらず、その堰堤でしばしチビヤマメちゃんと遊び、少しずつ上流へ。

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ザーザー降りの雨の中、隅っこの方でライズするヤマメちゃん。カラーとサイズが合わないのかフライをとっかえひっかえしてようやく入れ食いモード。同じ場所で10匹も釣ると飽きます。だって最大6寸半なんだもん

堰堤を5個程超えたところでイワナの聖域になったらしく、今度は少しゆるいところで魚が出始めた。あと数匹釣ったら帰ろうかなと思っていたところにガボッと出た7寸半ほどのイワナ君。あれまぁ、12番のフライを飲み込みやがった。口をあんぐり開けて中を見るとフライの他に何か得体の知れないものが生えているではありませんか。もしかして、寄生虫?

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ようやくそこそこのサイズのイワナくんをキャッチ。ん?口元からフライ以外に何かが見えるぞ
Iwana
なんともまぁ、悪食で大食漢なイワナくん。魚の尻尾が出ているじゃありませんか

老眼でよく見えない目を細めて見たら、それは小魚の尻尾。その感じからするとカジカかアブラハヤといった感じ。消化もままならないうちにフライに食いつくなんて、何ともまぁ悪食なこと。人間でいえば、口からまだラーメンがはみ出ている状態で、ドンブリ飯にガッついている様なもんです。引き抜いてやろうかと思ったけれど、お腹がすくと困るのでやめました(笑)。

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リリースしても逃げないイワナ

もう渓流シーズンもそろそろ終わり。

今年の渓流最後はどこへ出かけますか?

Fire
その後大雨の中、仲間たちと焚き火を囲みましたとさ



ダブルハンドに使うフライラインの選び方をわかりやすく説明

p6280012 「シングルハンドで使っている8番ラインをダブルハンドで使って練習したい。」という感じの質問をよく投げかけられます。フライの雑学でも書きましたが、実は同じ8番でもラインの重さは2倍ぐらい違うんです。ざっくり言うとシングルハンドの基準重量の210グレイン(約13.6g)に対して、ダブルハンド8番は530グレイン(約34.4g)もあるんですよ、全く別の規格なんです。なので、もしこのシングルハンド8番ラインをダブルハンドで使うとしたら、スイッチロッドの4〜5番ぐらいでしょうか。

ダブルハンドのライン選択は混沌としていて未だに『入門の方はこれを持っていればOK!』的なラインはないと言っても良いかもしれません。その理由はダブルハンドを買って何に使うか? という目的がないからだと私は思います。まずは何を釣るか?どんな釣り方をしたいか?でラインとシステムが変わってきますので、まずはそこをお店に相談していただければ、ライン選択への道のりは遠回りしなくても済むかもしれません。

ダブルハンドのキャスティングでは大きく分けてオーバーヘッドとスペイキャスト。そしてスペイキャストのラインの中に大きく分けてスカンジナビアンとスカジットがあります(アンダーハンドキャストはスカンジナビアンと同じようなものだと思った方がわかりやすいと思います)。ややこしいですね、似たような名前。

オーバーヘッドキャスティングというのは、皆さんがシングルハンドで振っているキャスティングと同じ。頭上でラインをフォルスキャストしてドーンと飛ばすもの。最近ではオーバーヘッドキャスティング専用ラインというのはなくなり、オーバーヘッドキャスティングができてスペイキャストができるのがスカンジナビアンです(従来からあるスペイラインに近いのはスカンジナビアンです)。もっともダブルハンドのラインが明確化してきてから、ほんの十数年しか経ってないんです。

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スカンジナビアンテーパーライン:(略してスカンジとも言います)

メリットはラインの長さが従来のスペイラインに近く長めで、タイミングが取りやすくループが作りやすいということ。オーバーヘッドキャストとスペイキャストが同じラインで投げられるというのが強みです(正確にはオーバーヘッドにはちょっと重めです)。デメリットは大きなフライや極端に重いフライをデリバリー(投げる)するのが苦手で、その際はオーバーヘッドでも振りづらくなります。

適した釣り:一般的なフライを遠くに、そして静かにプレゼンテーションしたい時のライン。湖でのオーバーヘッド及びスペイキャスティング/水深が比較的浅い本流でのフライフィッシング(ヤマメ・イワナ・サクラマス・その他最盛期の釣り)/海でのサーフキャスティング/サマーランのスティールヘッド/

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スカジットテーパーライン:(Skagitはカナダ・BCにある川の名前が由来)

ラインが短くできていて、川に浮くでっかいインジケーターだと思ってください(私的見解です)。太い部分が短いのでドラッグがかかる部分が少なくなるのもメリット。キャスティングで言えば、いわゆるオモリの部分がまとまっているのでルアーキャストに近く、誰でも飛ばすことができます。そして、大きなフライを投げるのに適しています。デメリットは重さがまとまっているので着水音は豪快で、浅い水深では魚が逃げちゃいます。また、メンディングはしにくいです。基本的には底釣りに適している釣りなので、根掛かり多数で多くのフライをロストします。

適した釣り:大きなフライを使いたい時(チューブフライやイントルーダーなど)、ウェイトがあるフライを投げたい時、ドーンと沈めたい時。ウィンターランのスティールヘッド/解禁当初のサクラマス/底を取るサーモンフィッシング/早春のアメマス/大きなフライを使うイトウ狙い/

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「面白そうだからやってみたい」的な方は多分スカンジナビアンテーパーが一般的で、汎用性が高いでしょう。 それにしてもスペイロッドというやつは投げられるフライラインの幅がやたらと広く、シングルハンドで言いったら「このロッドは3番から10番まで投げられます。」的な書き方なので、惑わされないでくださいな。迷ったら一番軽い表記から少し重たいぐらいが良いと思いますが、如何でしょう? 個人的な見解なので、万人がそれで適合することもないので、ご了承を。

PS:最近ではスカンジナビアンラインもだいぶ短めになり、好まれるロッドも短くなってきています。昔のようにベリー(太い部分)が長いラインは無くなってきましたので、将来はこのスカジットとスカンジの中間的なラインが主流になるのかもしれませんね。 フライラインの話はこちらにも書いてありますので、ご覧ください(こちら)

いい汗かいて、ビールを飲もう!

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忘れていたわけじゃないんですよ、更新。IDとパスワードを忘れてしまっただけなんです、ハイ・・。(本音は復旧が面倒で放置していたんですが・・)

さてさて季節は進み、あっという間にお盆です。この間私の釣りはサクラマスを追いかけ回し、6月終わりから関東の様々な渓流を釣り歩き綺麗なヤマメやアマゴ、そしてヤマトイワナなどをキャッチ(その行動はフェイスブックを見ていただいた方がわかるかも)。蝉時雨が激しくなる8月に入ったので、今はすっかり海モードへ突入。そして昨日は台風明けのシイラフィッシング。

MOFT
7月の最終土曜日は毎年MOFT(メトロポリタン・オフショア・フライフィッシング・トーナメント)なる関東のお店対抗のフライフィッシングトーナメントがあります。今年は第9回目
MOFT2016
MOFTはソルトウォーターフライフィッシングの楽しさを広めるために、入門者を優先したトーナメント。その記念撮影風景。今年のハーミットは2位でした・・。

私がシイラのフライフィッシングを始めたのはもう30数年前になるのかな。当時はルアーもフライもシイラ用の道具なんてなかったので、ルアーは硬ければ良いと思いフリッピングロッドにルアーはザラスプーク。フライロッドは持っている中の最高番手を使い、リールのシャフトを曲げてしまったりしながらやってました(笑)。 その頃から比べると道具はものすごく進化して比べものにならない位に釣りやすい環境。その反面釣りは細分化されすぎて「専用の道具を買わないと釣れないんじゃないの?」と思われる風潮。そんな業界の思惑か絡み合って新しい釣りへのトライに二の足を踏む人が多いんですね、きっと。

相模湾シイラフィッシング
そして、昨日の図。食いがたつと次々とロッドがしなります

シイラを釣ったことがある人はたくさんいると思いますが、その世界記録はご存知?IGFA(インタナショナル・ゲームフィッシング・アソシエイション)の記録を見ると39.46kgという大きさ。多分2メートルはあるでしょう。日本(JGFA)でも28kkg以上で、フライフィッシングでは21kgが上がっています。

オスのシイラ
オスのシイラはでこっぱち。もーれつア太郎を思い出します。え知らない?
シイラのメス
最近の道具はどんどん良くなっているから、女性だってこんなに大きいのを軽々と釣っちゃいます

しかし普段僕らが相手にするシイラのサイズは60cmクラスの2〜3キロで、相模湾でも10キロを超えれば上出来。大雑把な言い方をすれば最初のスタートは8番ロッドでも大丈夫、私も最初はそうでした。8番を使うと又長で70cm(全長1m近く)になるともうそろそろ限界で「海の魚ってこんなにすごいのか。」と感じる筈。もしそれ以上の魚が掛かれば、その魚が取れない悔しさで海の魅力にとりつかれることは間違い無し。

相模湾のシイラ
ちょっと良いサイズが来ただけで、10番ロッドが立ちません

シイラフィッシングを知らないあなた、フライで10キロの魚を体験したいと思いませんか?道具なんて中古でも何だっていいんです。まずはその魅力を知らないなんて、もったいないですヨ。魚にロッドをへし折られれば、それは本望じゃないですか。もしその魅力にとりつかれたら、その時は改めて根性の入った10キロオーバーを目指すタックルをハーミットでお買い物してください(笑)。

みんなで行こうよ、シイラフィッシング!船上ではノンアルコールビールを!
そして祝杯のビールは家に帰ってから。帰りはいつでも安全運転。

チャム=コマセ
コマセにイワシを使います。今回はマイワシ。かつをを狙う時はカタクチイワシを使います。ないと釣れないわけじゃないのですが、初心者に楽しんでもらうには一番良い方法です
ボロンIII プラス・ジャングルロッド
ハーミットのお仲間は、店主の影響を受けてウィンストンロッドにティボーを使う人がとても多いけれど、緑の竿が釣れるわけではありません。さて、この中で最新のロッドはどれでしょう? (ここに写るロッドは全てウィンストンなのだけれど、どれが新しいかわからないでしょ?)

鳥の毛

知り合いにハンティングとフライフィッシングの趣味を両立して楽しんでいる人が多い。冬は鹿や鳥のハンティングをし、その肉を食べる。副産物として残った獣毛と鳥毛は、毛ばりとして生まれ変わり、春になったらそれを持って魚釣りへ出かける。釣った魚は必要な分だけ持ち帰り食べる地産地消。これが人間が生きていくための本来の姿なんだなと、彼らを見て学ぶ。

先日河原で鳥よけにかかってしまい死んでいた一羽のアオサギ。見事な羽根なので、彼を成仏させるためにも羽根を持ち帰って毛ばりとして輪廻させようかと思ったが、その骸から羽根をむしる勇気がなかった。釣り人失格か・・・。

アオサギ
鳥よけのナイロンに引っかかって死んでいたアオサギ

クレクレ、カラス

サクラ
まだ桜が咲いてます。

一昨日の川でのこと。エサ師が多い川なので、竿抜けを探し歩いた結果、釣れるのは全て木がせり出したとても狭い場所と判明。エサの仕掛けが流しにくい場所だけにやたらと魚が残っている。その隙間フェチ的な釣り方をして釣り上げた魚の写真を撮っていたら、カラスが一羽。撮影を終えた魚をそっとリリースすると、浅瀬から深場へと逃げ帰るヤマメを追い回して捕獲失敗。残念そうに何度も見つめるその顔は、なんとも愛らしい。

Crow
クレクレ、カラス。どんなにおねだりされても、あげないよ。

その後も隙間フェチを続けていると、その様子を木の上からずっと見ている。そして釣る度に適度な距離を置き、撮影をそっと見守る。リリースしようとすると、「こっちに放してね、捕まえて見せるから。」と言っているかの様な仕草。しかし、カラスごときにエサとして提供するわけにはいかないので、こちらも必死に深みを探してリリース。

ヤマメ
狙われていない魚はおおらか。

その動作を5〜6回続けても逃げないので、一休みしてからまた釣り再開。しかし最後まで私のそばから離れることはなく、同じことを繰り返したカラスくん。

八寸ヤマメ
釣れる魚は8寸平均。釣り人には嬉しいグリップサイズ。

「おじさん、釣り上手だね。でも今度来るときは僕にちょうだいね。」そんな風に褒められた様に思えたが、決して君にヤマメを上げることはないだろう。自分で努力してね。

神頼みのグリズリーキング

イブニングの時にどうしても釣りたくなったらウェットでダウンクロスの釣りをする私。ドライの目暗打ちよりも確実にアタリは出るので、やっている人は多いかと思う。皆それぞれ思い入れのフライがあると思うけれど、私の場合はこのグリズリーキングが神頼みのフライ。このフライは水面羽化のカディスが泳ぎ上がる姿だと思って私は使用頻度が高い。なのでボックスの中にあるこのフライが少なくなると、大体6〜10本ほど巻いて補充するようにしている。

Grizzly/king / グリズリーキング
グリズリーキング・Hook : Sawada TD3 or TD4  #8・Tail : Hackle Fiber Red・Body : Silk Floss Green・Tinsel : Flat Tinsel #14・Throat : Teal Feather ・Wing : Mallard Feather *スロートハックルはオリジナルじゃありません

皆さんもご存知のようにこのフェザーウイングのタイイングはとても厄介で難しい。ウング幅を持たせて綺麗に巻こうとすると、マテリアルを吟味しても綺麗に巻けるのは10本巻いてせいぜい3〜4本程度。残りは不細工でとてもネットでお見せできる代物ではない。で、このフライ達に私は巻きながら優劣をつけていく。写真のフライは『飾りフライ』として実戦部隊から外されて、もしもの時の狙撃兵となる。

ウェットフライはその姿に魅力されて巻き始める人が多いわけだから、”傑作だ!”と思った一本はこの飾りフライになることが多い。実戦部隊は大体2番兵か3番兵あたりになるだろう。そしてまかり間違って尺上などをキャッチしたりすると仲間に必ず、

「フライは何を使ったんですか?」と、聞かれるわけである。

その時に見せるのが『飾りフライ』。そして期待の言葉が返ってくる訳で、「うぁ〜、こんな綺麗なフライで釣れるんだね、俺もそのフライで釣ってみたいな。」と言われ優越感にひ浸る。もちろん、”よかったらあげるよ”、と言ってフライを差し出すけれど、この時差し出すのは一番不細工な10番兵を渡すのだ(笑)。

もっとも、フェザーウイングのウェットの場合は、よほどウイングのつけ方が変でない限り、見栄えは釣果に関係ない。だから提供したフライでも十分釣れるのだが、やっぱり自分が使う時は綺麗なフライで釣りたいのが信条である。だから、この写真の裏には必ず不細工な10番手があり、私だっていつでも綺麗なウェットが巻き上げられるわけではないのです。

マラードフェザー
ウェットフライを巻いた後は、こんな余りがたくさん出ますよね?

そして吟味して使ったマラードウイングの余り。もったいないので余ったものと睨めっこしながら毎回創作に励む。今回はティムコから出たストレッチボディの使い心地を試したかったので、こんな感じのヒラタカゲロウのスピナーをこしらえてみた。次回はセッジかトルードのウイングにでもしてみますか。皆さんも余ったマテリアルで創作してみてね。

スピナー
創作したフライなので、まだ使っていません。でもヒラタのスピナーならば鉄板ですから、釣れるでしょ。ボディはストレッチボディのエルモングリーン

雑魚のこと

オイカワ
みなさんお馴染みの雑魚くんです。時に対象魚になります

雑魚(ざこ)。辞書で引くと、”いろいろな種類の入りまじった小ざかな。転じて、(大物に対する)小物、または大した人物でない人をこのように呼ぶ。” と、ある。「このザコどもが!」と映画の中でヤクザさんが叫べば、チンピラに向かっての暴言だろう。 続きを読む 雑魚のこと